JP2010158706A - ロール式連続鋳造機 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に溝を有し、且つ、この溝の熱膨張吸収効果を維持できる構造の冷却ロールを備えたロール式連続鋳造機を提供する。
【解決手段】冷却ロール31の表面31aで溶融金属(溶鋼)を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機において、冷却ロール31には、その表面31aに複数の溝36と、溝36の幅方向の両側部に位置し且つ溝36の長さ方向に沿って延びている凸部37とを形成する。ことにより、溶融金属は凸部37に表面張力で支持されて溝36内には浸入しなくなる。また、凸部37は横断面形状を三角形状などにすることより、先端37aに近づくほど幅が狭くなっているほうが望ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機(単ロール式連続鋳造機又は双ロール式連続鋳造機)に関する。
冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機には、単ロール式連続鋳造機と双ロール式連続鋳造機とがある。
これらのロール式連続鋳造機では、冷却ロールの表面は、高温の溶融金属による熱歪を繰り返し受けるため、冷却ロールの表面に割れ(亀裂)が発生するのを防止する必要である。また、双ロール式連続鋳造機では、一対の冷却ロールの軸方向両端部にサイド堰を接触させて冷却ロール間の湯溜まり部に溶融金属を溜める構成であるため、冷却ロールが軸方向に熱膨張して冷却ロールとサイド堰との接触面のシールが不十分になるのを防止することも必要である。
これに対して特許文献1では次のような対策が提案されている。
図24は特許文献1に開示されている従来の連続鋳造用ロールの正面図、図25は前記連続鋳造用ロールの外周面近傍部分の拡大断面図である。これらの図24及び図25に示す連続鋳造用ロール1は、その表面(外周面)1aに多数の溝(スリット)3が形成されている。従って、この連続鋳造用ロール1では、高温のスラブとの接触によって生じる軸方向の熱膨張を溝3で吸収することができるため、表面割れの発生を防止することができる。
また、冷却ロールの熱膨張量を低減するには冷却ロールの温度上昇、即ち冷却ロールへの入熱を抑えればよいが、特許文献2,3では緩冷却によって冷却ロールへの入熱を抑える方法が提案されている。
図26は特許文献2に開示されている従来のロール式連続鋳造機の冷却ロールの部分断面図である。図26に示す冷却ロール7は、ロール母材4の表面にニッケルめっき4が施され、更にその上にアルミニウムの拡散層である表層6が形成されている。従って、この冷却ロール7では、溶融金属から冷却ロール7への入熱が抑えられて溶融金属が緩冷却されるため、表面割れの発生を防止することができる。
図27は特許文献3に開示されている従来のロール式連続鋳造機の冷却ロールの部分断面図である。図27に示す冷却ロール8は、その表面8aに多数の凸部10が形成されている。従って、この冷却ロール8では、溶融金属11が凸部10に表面張力で支持されて溶融金属11と冷却ロール8の表面8aとの間にエアギャップが生じることにより、溶融金属11から冷却ロール8への入熱が抑えられて溶融金属11が緩冷却されるため、表面割れの発生を防止することができる。なお、図示は省略するが、冷却ロールの表面にディプルを設けることにより、溶融金属から冷却ロールへの入熱を抑えて(溶融金属を緩冷却して)、表面割れの発生を防止するという技術も従来から知られている。
特許第3745735号公報 特許第3012913号公報 特開平3−128149号公報
特許文献1〜3に開示されている従来技術では次のような問題点がある。
特許文献1の場合、スラブの搬送ロールであれば、スラブの表面は凝固しているため溶融金属が溝内に浸入する虞はない。しかし、溶融金属と直接接触する冷却ロールに溝を形成した場合には、溶融金属が冷却ロールの表面で冷却されて凝固シェルになるとき、溶融金属の一部が溝内に浸入した状態で凝固する虞がある。即ち、凝固シェルの一部が溝内に入り込んだ状態になる虞がある。
かかる問題点に関し、図28〜図32に基づいて詳述する。図28(a)は熱変形前の溝の状態を示す断面図、図28(b)は冷却ロールの温度分布を示す図、図28(c)は熱変形後の溝の状態を示す断面図、図29(a)は溝幅が広過ぎる場合であって溝が熱変形する前の凝固シェルの状態を示す断面図、図29(b)は溝幅が広過ぎる場合であって溝が熱変形した後の凝固シェルの状態を示す断面図である。また、図30(a)は溝幅が狭過ぎる場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、図30(b)は溝幅が狭過ぎる場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図、図31(a)は熱変形を考慮して溝先端部の幅を広くした場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、図31(b)は熱変形を考慮して溝先端部の幅を広くした場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図、図32(a)は幅の狭い溝を多数設けた場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、図32(b)は幅の狭い溝を多数設けた場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図である。
図28(a)に示すように、冷却ロール21の表面(外周面)21aには熱膨張を吸収するための溝23が形成されている。熱変形前には、溝23の両側壁23aは平行になっている。かかる冷却ロール21において、表面21aに高温(例えば1600℃)の溶鋼(溶融金属)が接触すると、表面21aからの深さ方向(冷却ロール21の径方向)の温度分布が図28(b)のようになる。即ち、表面21aに近づくほど温度が高くなり、特に表面21a付近で急激に温度が上昇し、表面21aで最も高温になる。このため、冷却ロール21は特に表面21a付近で大きく熱膨張し、表面21aの熱膨張量が最も大きくなる。従って、図28(c)に示すように溝23(両側壁23a)は、特に表面21a付近で大きく熱変形し、表面21aで最も大きく熱変形して、熱膨張を吸収する。
そして、図29(a)に示すように、溝23の幅が広過ぎる場合には、溶鋼24が冷却ロール21の表面21aで冷却されて凝固シェル25になるとき、当該溶融金属24の一部が溝23内に浸入して溝23内で凝固することにより、凝固シェルの一部25aが溝23内に入り込んだ状態になる虞がある。この場合、凝固シェルの一部25aが邪魔をして、溝23による熱膨張の吸収効果が無くなってしまう。しかも、図29(b)に示すように凝固シェル25の一部25aが、大きく熱変形した溝23の両側壁23a,23bの先端部23a−1,23b−1に挟まれた(ピンチされた)状態になるため、凝固シェル25が冷却ロール21の表面21aから離れる際に凝固シェルの一部25aが引きちぎられてしまう虞がある。溶鋼のほうがスラブよりも高温度であり、冷却ロールの方がスラブの搬送ロールに比べて熱膨張量が大きくなるため、溝幅も冷却ロールの方が搬送ロールよりも大きくする必要があるが、溝幅を大きくすると、上記のような溝内への溶鋼の浸入の可能性を高めてしまう。
一方、図30(a)に示すように、溝23の幅が狭過ぎる場合には、溶鋼24の一部が溝23に浸入しないため凝固シェル25の一部が溝23内に入り込んだ状態にはならない。しかし、溝23(両側壁23a)の熱変形が繰り返されることにより、ついには図30(b)に示すように溝23(両側壁23a,23b)が塑性変形して、両側壁23a,23bの先端部23a−1が互いに接触したままの状態になる虞がある。この場合にも、溝23による熱膨張の吸収効果が無くなってしまう。
なお、図31(a)に示すように熱変形(塑性変形)を考慮して、溝23の先端部(両側壁23aの先端部23a−1)の幅を基端側に比べて広くすることも考えられるが、この場合にも、やはり図31(b)に示すように溝23(両側壁23a,23b)が熱変形したときに凝固シェル25の一部25aを、溝23の両側壁23aの先端部23a−1で挟むことになってしまう。
また、図32(a)に示すように冷却ロール21に幅の狭い溝23を多数設けて、溝23の間隔を狭くすることにより、図32(b)に示すように各溝23間の熱膨張量を小さくして(即ち、各溝23の熱変形を小さくして)、上記のような塑性変形の問題を解決することも考えられる。しかし、この場合には溝23の加工が困難であり、且つ、冷却ロール21の強度が低下してしまう虞もある。なお、熱変形で溝23が塞がり更に塑性変形することを許容して、溝23の数を減らしたとしても、冷却ロール21の寿命は低下することになる。
一方、特許文献2,3では溶融金属を緩冷却することによって冷却ロールへの入熱を低減しているが、入熱を完全に阻止することはできないため、入熱分の熱応力による歪みの影響は排除しきれない。また、緩冷却し過ぎると、凝固シェルの成長を阻害することにもなる。また、特許文献2,3には冷却ロールの軸方向や円周方向の熱膨張を抑制するという考え方は示されておらず、その方法も明記されていない。
これに対して溝は、熱膨張を抑制(吸収)して熱応力を緩和するのに非常に有効な手段である。
従って本発明は上記の事情に鑑み、表面に溝を有し、且つ、この溝の熱膨張吸収効果を維持できる構造の冷却ロールを備えたロール式連続鋳造機を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明のロール式連続鋳造機は、冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールは、前記冷却ロールの表面に複数の溝と、前記溝の幅方向の両側部に位置し且つ前記溝の長さ方向に沿って延びている凸部とが形成されていることを特徴とする。
また、第2発明のロール式連続鋳造機は、請求項1に記載のロール式連続鋳造機において、
前記凸部は、前記凸部の先端に近づくほど幅が狭くなっていることを特徴とする。
また、第3発明のロール式連続鋳造機は、第1又は第2発明のロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールの表面には、前記溝よりも浅く、且つ、前記溝よりも幅が狭いスリットが、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴とする。
また、第4発明のロール式連続鋳造機は、第1又は第2発明のロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールの表面には、先端に近づくほど幅が狭くなっている他の凸部が、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴とする。
また、第5発明のロール式連続鋳造機は、第1〜第4発明の何れかのロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールの表面に液体の冷却媒体を吹き付けて前記冷却ロールを冷却し、且つ、少なくとも、前記冷却ロールの回転により前記溝のうちの前記溶融金属と非接触な部分が前記溶融金属と接触しようとする直前の前記非接触な部分内の温度が、前記冷却媒体の気化温度以上となるように前記冷却ロールへの前記冷却媒体の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えたことを特徴とする。
また、第6発明のロール式連続鋳造機は、第1〜第5発明の何れかのロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールの軸方向中央部に比べて軸方向両端部の方が、前記溝の密度が高いことを特徴とする。
また、第7発明のロール式連続鋳造機は、第1〜第6発明の何れかのロール式連続鋳造機において、
平行に配置された一対の前記冷却ロールの間に溶融金属が溜まる湯溜まり部を有しており、
前記溝は前記冷却ロールの円周方向に不連続であり、且つ、前記円周方向の長さが、前記湯溜まり部のメニスカスの位置からキッシングポイントの位置までの前記冷却ロールの表面の円周方向の長さよりも、短いことを特徴とする。
また、第8発明のロール式連続鋳造機は、第1〜第7発明の何れかのロール式連続鋳造機において、
前記冷却ロールが平行に一対設けられ、これら一対の冷却ロールの間から引き出された鋳片が何れか一方の冷却ロールに捲き付けられる構成の双ロール式連続鋳造機であり、
且つ、前記鋳片が巻き付けられない冷却ロールに比べて、前記鋳片が巻き付けられる冷却ロールの方が、前記溝の数が多く、もしくは、前記溝の数が多く且つ前記溝の深さも深いことを特徴とする。
第1発明のロール式連続鋳造機によれば、冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールは、前記冷却ロールの表面に複数の溝と、前記溝の幅方向の両側部に位置し且つ前記溝の長さ方向に沿って延びている凸部とが形成されていることを特徴としているため、溶融金属は凸部に表面張力で支持されて溝内には浸入しない。換言すれば、溝の両側部の凸部の間隔と高さは、溶融金属が溝の両側の凸部に表面張力で支持されて溝内に浸入しない間隔と高さに設定している。
その結果、溶融金属が冷却ロールの表面で冷却されて凝固シェルになるときに当該溶融金属の一部が溝内に浸入して溝内で凝固することにより、凝固シェルの一部が溝内に入り込んだ状態になる、という不具合が発生するのを防止することができる。このため、冷却ロールの熱膨張吸収用の溝の熱膨張吸収効果を維持することができ、凝固シェルが冷却ロールの表面から離れる際に凝固シェルの一部が引きちぎられてしまうこともない。なお、凸部の幅は溝の間隔に比べて非常に狭く、凸部ではほとんど熱膨張が生じないため、溶融金属の一部が凸部と凸部の間に浸入して凝固したとしても、熱膨張の吸収に関する問題などが発生する可能性は非常に低い。
第2発明のロール式連続鋳造機によれば、第1発明のロール式連続鋳造機において、前記凸部は、前記凸部の先端に近づくほど幅が狭くなっていることを特徴としているため、凸部の先端側の熱膨張量を更に低減することができる。換言すれば、凸部の先にいくほど溶融金属に近づくため温度が高くなり熱膨張量が大きくなるのに対して、凸部の先にいくほど(凸部の先端に近づくほど)凸部の幅を狭くすれば、この影響を相殺することができる。従って、溶融金属の一部が凸部と凸部の間に浸入して凝固したとしても、熱膨張の吸収に関する問題などが発生する可能性を更に低減することができる。
第3発明のロール式連続鋳造機によれば、第1又は第2発明のロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールの表面には、前記溝よりも浅く、且つ、前記溝よりも幅が狭いスリットが、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴としているため、溝と溝の間に設けた複数のスリットにより、熱膨張量が大きい冷却ロールの表面付近に対して、より確実に熱膨張の吸収効果を発揮することができる。また、スリットは溝よりも幅が狭いものであるため、溶融金属の一部(凝固シェルの一部)を挟む可能性が低い。また、スリットは、溝よりも浅くて幅が狭いため、加工が容易である。
第4発明のロール式連続鋳造機によれば、第1又は第2発明のロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールの表面には、先端に近づくほど幅が狭くなっている他の凸部が、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴としているため、溝と溝の間に設けた複数の他の凸部により、熱膨張量が大きい冷却ロールの表面付近に対して、より確実に熱膨張の吸収効果を発揮することができる。しかも、先端に近づくほど幅が狭くなっている他の凸部は、スリットに比べて溶融金属の一部(凝固シェルの一部)を挟む可能性が更に低減される。更には、幅の狭い前記他の凸部の先端から溶融金属の凝固が始まることになるため、前記凸部を均一に配置すれば、前記凝固の生成も均一に発生し、結果として凝固初期のシェル厚が均一になる、という効果も期待できる。
第5発明のロール式連続鋳造機によれば、第1〜第4発明の何れかのロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールの表面に液体の冷却媒体を吹き付けて前記冷却ロールを冷却し、且つ、少なくとも、前記冷却ロールの回転により前記溝のうちの前記溶融金属と非接触な部分が前記溶融金属と接触しようとする直前の前記非接触な部分内の温度が、前記冷却媒体の気化温度以上となるように前記冷却ロールへの前記冷却媒体の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えたことを特徴としているため、冷却ロールに冷却媒体を吹き付けたときに溝のうちの溶融金属と非接触な部分内に冷却媒体が浸入しても、冷却ロールが回転して前記非接触な部分が溶融金属に接触する前に、前記非接触な部分内に侵入した冷却媒体を気化させて前記非接触な部分内に未気化の冷却媒体を残さないようにすることができるため、前記非接触な部分が溶融金属に接触したときに冷却媒体が気化して溶融金属の凝固を阻害する、という不具合が発生するのを防止することができる。
なお、更に望ましくは、冷却ロールが1回転する間に変化する溝の内部温度の最低温度が、冷却媒体の気化温度以上となるように前記冷却ロールへの前記冷却媒体の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えることである。この場合、より確実に、前記非接触な部分が溶融金属に接触する前に前記非接触な部分内に侵入した冷却媒体を気化させて前記非接触な部分内に未気化の冷却媒体を残さないようにすることができる。
第6発明のロール式連続鋳造機によれば、第1〜第5発明の何れかのロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールの軸方向中央部に比べて軸方向両端部の方が、前記溝の密度が高いことを特徴としているため、冷却ロールの軸方向中央部に対して熱応力を緩和することができるとともに、端部効果で熱膨張量が大きくなる(自由に膨張する)冷却ロールの軸方向両端部に対しても、当該軸方向両端部の熱膨張を確実に吸収することができる。
第7発明のロール式連続鋳造機によれば、第1〜第6発明の何れかのロール式連続鋳造機において、平行に配置された一対の前記冷却ロールの間に溶融金属が溜まる湯溜まり部を有しており、前記溝は前記冷却ロールの円周方向に不連続であり、且つ、前記円周方向の長さが、前記湯溜まり部のメニスカスの位置からキッシングポイントの位置までの前記冷却ロールの表面の円周方向の長さよりも、短いことを特徴としているため、冷却ロールに冷却媒体を吹き付けたときに溝に冷却媒体が浸入しても、この冷却媒体が溝内を流れて湯溜まり部のメニスカスまで達するのを防止することができる。溶融金属の静圧が得られないメニスカスまで冷却媒体が達すると、冷却媒体の突沸によって溶融金属の凝固が阻害される虞があるが、冷却媒体がメニスカスまで達しなければ、溶融金属の静圧によって冷却媒体の突沸を抑制することができる。
第8発明のロール式連続鋳造機によれば、第1〜第7発明の何れかのロール式連続鋳造機において、前記冷却ロールが平行に一対設けられ、これら一対の冷却ロールの間から引き出された鋳片が何れか一方の冷却ロールに捲き付けられる構成の双ロール式連続鋳造機であり、前記鋳片が巻き付けられない冷却ロールに比べて、前記鋳片が巻き付けられる冷却ロールの方が、前記溝の数が多く、もしくは、前記溝の数が多く且つ前記溝の深さも深いことを特徴としているため、何れか一方の冷却ロールに鋳片が巻き付けられて当該冷却ロールへの入熱量が多くなっても、当該冷却ロールの熱膨張を、数を多くした溝、もしくは、数を多くし且つ深さも深くした溝によって、確実に吸収することができる。
本発明の実施の形態例1に係る双ロール式連続鋳造機の側面図である。 前記双ロール式連続鋳造機の上面図である。 図2のA部を拡大して示す冷却ロールの第1の構造例の断面図である。 図2のA部を拡大して示す冷却ロールの第2の構造例の断面図である。 図3の冷却ロール構造における作用効果を示す図である。 図4の冷却ロール構造における作用効果を示す図である。 溝の両側に設ける凸部の他の構造例を示す断面図である。 本発明の実施の形態例2に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの熱変形前の状態を示す要部断面図である。 前記冷却ロールの熱変形後の状態を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態例2に係るロール式連続鋳造機に適用される他の冷却ロールの熱変形前の状態を示す要部断面図である。 前記冷却ロールの熱変形後の状態を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態例3に係る双ロール式連続鋳造機の側面図である。 冷却ロールの溝の内部温度の履歴を示す図である。 本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。 本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。 本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。 本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。 本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。 斜めの溝の長さの説明図である。 本発明の実施の形態例5に係る鋳片巻き付け構造の双ロール式連続鋳造機の側面図である。 前記双ロール式連続鋳造機の上面図である。 発明の実施の形態例5に係る異径ロール構造の双ロール式連続鋳造機の側面図である。 前記双ロール式連続鋳造機の上面図である。 特許文献1に開示されている従来の連続鋳造用ロールの正面図である。 前記連続鋳造用ロールの外周面近傍部分の拡大断面図である。 特許文献2に開示されている従来のロール式連続鋳造機の冷却ロールの部分断面図である。 特許文献3に開示されている従来のロール式連続鋳造機の冷却ロールの部分断面図である。 (a)は熱変形前の溝の状態を示す断面図、(b)は冷却ロールの温度分布を示す図、(c)は熱変形後の溝の状態を示す断面図である。 (a)は溝幅が広過ぎる場合であって溝が熱変形する前の凝固シェルの状態を示す断面図、(b)は溝幅が広過ぎる場合であって溝が熱変形した後の凝固シェルの状態を示す断面図である。 (a)は溝幅が狭過ぎる場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、(b)は溝幅が狭過ぎる場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図である。 (a)は熱変形を考慮して溝先端部の幅を広くした場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、(b)は熱変形を考慮して溝先端部の幅を広くした場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図である。 (a)は幅の狭い溝を多数設けた場合であって溝が熱変形する前の状態を示す断面図、(b)は幅の狭い溝を多数設けた場合であって溝が熱変形した後の状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る双ロール式連続鋳造機の側面図、図2は前記双ロール式連続鋳造機の上面図である。また、図3は図2のA部を拡大して示す冷却ロールの第1の構造例の断面図、図4は図2のA部を拡大して示す冷却ロールの第2の構造例の断面図、図5は図3の冷却ロール構造における作用効果を示す図、図6は図4の冷却ロール構造における作用効果を示す図である。また、図7は溝の両側に設ける凸部の他の構造例を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、平行に近接して配置された一対の冷却ロール31と、これら一対の冷却ロール31の軸方向両側にそれぞれ配置されてこれらの冷却ロール31の軸方向両端部にそれぞれ接触している一対のサイド堰32とを有している。サイド堰32で仕切られた一対の冷却ロール31の間の空間部が湯溜まり部33となっている。湯溜まり部33には、図示しないタンディッシュなどの供給手段から供給される溶融金属としての溶鋼34が溜まっている。
図1中に矢印B1,B2で示す如く一対の冷却ロール31が、図示しない回転駆動手段によって互いに逆方向に回転すると、湯溜まり部33に供給された溶鋼34が各冷却ロールの表面(外周面)31aでそれぞれ冷却されて凝固することにより凝固シェルとなり、これらの凝固シェルが一対の冷却ロール31のキッシングポイントKP(冷却ロール31の間隔が最も狭い位置)で圧着されて帯状の鋳片35となる。この鋳片35は一対の冷却ロール31の間(キッシングポイントKP)から引き出されて、図1の如く下方へ搬送される、或いは、一方の冷却ロール31に巻き付けられて当該冷却ロール31の側方へ搬送される(図20参照)。かくして本双ロール式連続鋳造機により、鋳片35が連続的に鋳造される。なお、冷却ロール31と鋳片35は図示しない冷却手段によって冷却される。
そして、各冷却ロール31の表面(外周面)31aには、熱膨張吸収用の複数の溝36と、溝36の幅方向(図示例では冷却ロール31の軸方向)の両側部に位置し(即ち各溝36の両側に各溝36に隣接して配置され)且つ溝36の長さ方向(図示例では冷却ロール31の円周方向)に沿って延びている凸部37とが形成されている。この溝36と凸部37の具体的な構造については、図3に示す第1の構造例のようにしてもよく、図4に示す第2の構造例のようにしてもよい。
まず、図2及び図3に基づき、第1の構造例について説明する。図2に示すように、溝36は冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。凸部37は前述のとおり、溝36の幅方向の両側部に位置し、且つ、溝36の長さ方向に沿って延びている。即ち、凸部37は、溝36と同様に冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成され、尾根状となっている。
図3において、凸部37は冷却ロール31の表面31a(基準表面)から上側(冷却ロール31の径方向外側)のD部分であり、溝36は冷却ロール31の表面31a(基準表面)から下側(冷却ロール31の径方向内側)のC部分である。即ち、凸部37の下側(径方向内側)が溝36である。また、凸部37は溝36の両側壁36aに連続しており、且つ、横断面形状(溝36の幅方向に沿う断面の形状)が三角形状となっている。即ち、凸部37は、その先端37aに近づくほど幅(溝36の幅方向に沿う断面の幅)が狭くなっている。
次に、図2及び図4に基づき、第2の構造例について説明する。この第2の構造も基本的には上記第1の構造と同様である。即ち、図2に示すように、溝36は冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。凸部37は前述のとおり、溝36の幅方向の両側部に位置し、且つ、溝36の長さ方向に沿って延びている。即ち、凸部37は、溝36と同様に冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成され、尾根状となっている。
但し、上記第1の構造例では図3に示すように凸部37が冷却ロール31の表面31a(基準表面)よりも突出しているのに対して、本第2の構造では図4に示すように凸部37が冷却ロール31の表面31a(基準表面)よりも内側に形成されている。図4において、凸部37は冷却ロール31の表面31aから下側(冷却ロール31の径方向内側)のE部分であり、その更に下側(径方向内側)のF部分が溝36である。また、凸部37は溝36の両側壁36aに連続しており、且つ、横断面形状(冷却ロール31Aの軸方に沿う断面の形状)が三角形状となっている。即ち、本第2の構造でも凸部37は、その先端37aに近づくほど溝36の幅(溝36の幅方向に沿う断面の幅)が狭くなっている。
第1の構造例及び第2の構造例において、凸部37の横断面形状が三角形状になっている(先端37aに近づくほど幅が狭くなっている)のは、部材の熱膨張量が部材の長さと温度に比例することから、凸部37の先端37a側の幅を狭く(長さを短く)して、できるだけ先端37a側の熱膨張量を小さくするためである。
図5に示すように第1の構造例では溶鋼34が、溝36の両側部に設けられた凸部37に表面張力で支持されて、溝36の内部には浸入しない。また、図6に示すように第2の構造でも、溶鋼34が、溝36の両側部に設けられた凸部37に表面張力で支持されて、溝36の内部には浸入しない。換言すれば、第1の構造例及び第2の構造例では何れも、凸部37の高さH、即ち凸部37の溶鋼34を支持する点(図5,図6では先端37a)の高さHは、溝36の両側の凸部37の間で表面張力により溝36側に円弧状に膨らんだ溶鋼34が、溝36内には浸入しない程度の高さに設定されている。また、溝36の両側の凸部37の間隔W、即ち凸部37の溶鋼34を支持する点(図5,図6では先端37a)の間隔Wも、溶鋼34が凸部37に表面張力で支持されて溝36内に浸入しないようにすることができる間隔に設定されている。なお、凸部37の間隔Wが溝36の幅によって決まる場合には、溶鋼34が凸部37に表面張力で支持されて溝36内に浸入しないようにすることができるように溝36の幅を設定して凸部37の間隔Wを設定する。
なお、具体的な凸部37の間隔及び高さについては、適宜、机上計算や試験などを行うことによって設定すればよい。
また、図4の第2の構造例の凸部37では溝36側の面37bが、溝36の側壁36aと面一になっているが、かかる構造の凸部37を図3の第1の構造例の凸部37に適用してもよい。勿論、その逆に図3の第1の構造例の如く溝36側の面37bが、溝36の幅方向に傾斜している凸部37を、第2の構造例の凸部37に適用してもよい。
更には、第1の構造例や第2の構造例における凸部37の横断面形状(溝36の幅方向に沿う断面の形状)を、図7に示すような形状にしてもよい。
図7(a)では凸部37の横断面形状が矩形状になっている。この矩形状の凸部37も、隣り合う溝36と溝36の間隔に比べれば、非常に幅が狭く、熱膨張量が非常に小さいため、有効である。
図7(b)では凸部37の横断面形状が半円などの円弧状になっている。図7(c)では凸部37の横断面形状が台形状になっている。勿論、円弧状の凸部37や台形状の凸部37の方が、矩形状の凸部37に比べて更に先端37a側の幅が狭く、熱膨張量が更に小さくなるため、望ましい。また、円弧状や台形状の凸部37の方が、図3,図4に示す三角形状の凸部37に比べて先端が尖鋭でないため、先端摩耗の不具合が生じにくいという利点を有している。一方、三角形状の凸部37の方が、円弧状や台形状の凸部37に比べて先端が尖鋭であるため、先端から溶鋼の凝固が始まって凝固初期のシェル厚が均一になり易いという利点を有している。
なお、上記の凸部37は何れも、溝36の側壁36aに連続しているが、必ずしもこれに限定するものでなく、溝36(側壁36a)から多少離れた位置に凸部37が設けられても、この凸部37に溶鋼34が表面張力で支持されて溝36に浸入するのを防ぐことができればよい。
以上のように、本実施の形態例1によれば、冷却ロール31の表面31aで溶鋼34を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片35を鋳造するロール式連続鋳造機において、冷却ロール31は、冷却ロール31の表面31aに複数の溝36と、溝36の幅方向の両側部に位置し且つ溝36の長さ方向に沿って延びている凸部37とが形成されていることを特徴としているため、溶鋼34が凸部37に表面張力で支持されて溝36内には浸入しない。換言すれば、溝36の両側部の凸部37の間隔と高さを、溶融金属がこれらの凸部に表面張力で支持されて溝内に浸入しない間隔と高さに設定している。
その結果、溶鋼34が冷却ロール31の表面31aで冷却されて凝固シェルになるときに当該溶鋼34の一部が溝36内に浸入して溝36内で凝固することにより、凝固シェルの一部が溝36内に入り込んだ状態になる、という不具合が発生するのを防止することができる。このため、冷却ロールの熱膨張吸収用の溝36の熱膨張吸収効果を維持することができ、凝固シェルが冷却ロール31の表面31aから離れる際に凝固シェルの一部が引きちぎられてしまうこともない。
なお、凸部37の横断面形状が矩形であったとしても、凸部37の幅は溝36の間隔に比べて非常に狭く、凸部37ではほとんど熱膨張が生じないため、溶鋼34の一部が凸部37と凸部37の間に浸入して凝固したとしても、熱膨張の吸収に関する問題などが発生する可能性は非常に低い。
しかも、凸部37が、凸部37の先端に近づくほど幅が狭くなっている場合(横断面形状が三角形状、円弧状、台形状などの場合)には、凸部37の先端側の熱膨張量を更に低減することができる。換言すれば、凸部37の先にいくほど溶鋼34に近づくため温度が高くなり熱膨張量が大きくなるのに対して、凸部37の先にいくほど(凸部37の先端に近づくほど)凸部37の幅を狭くすれば、この影響を相殺することができる。従って、溶鋼34の一部が凸部37と凸部37の間に浸入して凝固したとしても、熱膨張の吸収に関する問題などが発生する可能性を更に低減することができる。
なお、上記構造の冷却ロール31は双ロール式連続鋳造機だけでなく、単ロール式連続鋳造機にも適用することができ、この場合にも上記と同様の作用効果を得ることができる。
<実施の形態例2>
図8は本発明の実施の形態例2に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの熱変形前の状態を示す要部断面図、図9は前記冷却ロールの熱変形後の状態を示す要部断面図である。また、図10は本発明の実施の形態例2に係るロール式連続鋳造機に適用される他の冷却ロールの熱変形前の状態を示す要部断面図、図11は前記冷却ロールの熱変形後の状態を示す要部断面図である。
図8及び図10に示す冷却ロール31は、図1に示すような双ロール式連続鋳造機に適用することができ、また、単ロール式連続鋳造機に適用することもできる。
まず、図8の冷却ロール31について説明する。図8に示す冷却ロール31において、溝36及び凸部37の構造については上記実施の形態例1(図2,図4参照)と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図4の冷却ロール31では凸部37の横断面形状が三角形状であるのに対して、図8の冷却ロール31では凸部37の横断面形状が矩形状(即ち図7(a)と同様)になっている。勿論、これに限定するものではなく、図8においても、凸部37の横断面形状を、図4と同様の三角形状にしてもよく、更には図3と同様の三角形状、図7(b)と同様の円弧状、或いは、図7(c)と同様の台形状にしてもよい。
そして、図8に示す冷却ロール31の表面31aには、溝36よりも浅く、且つ、溝36よりも幅が狭いスリット41が、隣り合う溝36と溝36の間(即ち隣り合う一方の溝36の側部に設けられた凸部37と、他方の溝36の側部に設けられた凸部37との間)に等間隔で複数形成されている。なお、図示は省略するが、スリット41も、溝36や凸部37と同様(図2参照)に冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。即ち、スリット41も、凸部37と同様(図2参照)に溝36の長さ方向に沿って延びている。
次に、図10の冷却ロール31について説明する。図10に示す冷却ロール31において、溝36及び凸部37の構造については上記実施の形態例1(図2,図4参照)と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図4の冷却ロール31では凸部37の横断面形状が三角形状であるのに対して、図10の冷却ロール31では凸部37の横断面形状が図3と同様の三角形状になっている。勿論、これに限定するものではなく、図10においても、凸部37の横断面形状を、図4と同様の三角形状にしてもよく、更には図7(a)と同様の矩形状、図7(b)と同様の円弧状、或いは、図7(c)と同様の台形状にしてもよい。
そして、図10に示す冷却ロール31の表面には、先端42aに近づくほど幅(溝36の幅方向に沿う断面の幅)が狭くなっている凸部42が、隣り合う溝36と溝36の間(即ち隣り合う一方の溝36の側部に設けられた凸部37と、他方の溝36の側部に設けられた凸部37との間)に一定のピッチで複数形成されている。凸部42は、横断面形状(溝36の幅方向に沿う断面の形状)が三角形状となっており、図示は省略するが、図2に示す凸部37と同様に冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成され、尾根状となっている。即ち、凸部42も、凸部37と同様(図2参照)に溝36の長さ方向に沿って延びている。
なお、凸部42の横断面形状は、図10のような三角形状に限定するものではなく、図4の凸部37と同様の三角形状、図7(b)の凸部37と同様の円弧状、或いは、図7(c)の凸部37と同様の台形状であってもよい。
以上のように、本実施の形態例2(図8)によれば、冷却ロール31の表面31aには、溝36よりも浅く、且つ、溝36よりも幅が狭いスリット41が、隣り合う溝36と溝36の間に複数形成されていることを特徴としているため、図9に示すように溝36と溝36の間に設けた複数のスリット41により、熱膨張量が大きい冷却ロール31の表面31a付近に対して、より確実に熱膨張の吸収効果を発揮することができる。また、スリット41は溝36よりも幅が狭いものであるため、溶鋼34の一部(凝固シェル43の一部)を挟む可能性が低い。また、スリット41は、溝36よりも浅くて幅が狭いため、加工が容易である。
また、本実施の形態例2(図10)によれば、冷却ロール31の表面31aには、先端42aに近づくほど幅が狭くなっている凸部42が、隣り合う溝36と溝36の間に複数形成されていることを特徴としているため、図11に示すように溝36と溝36の間に設けた複数の凸部42により、熱膨張量が大きい冷却ロール31の表面31a付近に対して、より確実に熱膨張の吸収効果を発揮することができる。しかも、先端42aに近づくほど幅が狭くなっている凸部42は、スリット41に比べて溶鋼34の一部(凝固シェル43の一部)を挟む可能性が更に低減される。更には、幅の狭い凸部42の先端42aから溶鋼34の凝固が始まることになるため、図10に示すように凸部42を均一に(等間隔に)配置すれば、前記凝固の生成も均一に発生し、結果として凝固初期のシェル厚が均一になる、という効果も期待できる。
<実施の形態例3>
図12は本発明の実施の形態例3に係る双ロール式連続鋳造機の側面図、図13は冷却ロールの溝の内部温度の履歴を示す図である。なお、図12において上記実施の形態例1(図1,図2)と同様の部分については、同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。また、図示は省略するが、上記実施の形態例1(図2〜図4,図7参照)と同様に本実施の形態例3においても、冷却ロール31の表面31aには、複数の溝36と、溝36の幅方向の両側部に位置し且つ溝36の長さ方向に沿って延びている凸部37とが形成されている。
図12に示すように、鋳片35の両側には複数の冷却ノズル51が配設されている。これらの冷却ノズル51は鋳片35の両側面に対向しており、図示しない冷却水供給装置から送られてくる冷却水53を鋳片35の両側面に吹き付けることにより、鋳片35を冷却して所定の温度にする。なお、図12中の55は鋳片35を支持するサポートロール、56は冷却水53の飛沫である。
そして、冷却ロール31の下面側にはロール冷却手段としての複数の冷却ノズル52が配設されている。これらの冷却ノズル52は冷却ロール31の表面31aに対向しており、図示しないロール冷却手段の冷却水供給装置から送られてくる冷却水54(液体の冷却媒体)を、冷却ロール31の表面31aに吹き付けることにより、冷却ロール31を冷却して所定の温度にする。図12中の57は冷却水54の飛沫である。なお、鋳片35の冷却水53が冷却ロール31の表面に飛散することもある。
詳述すると、図12に示す冷却ロール31の円周方向の任意の点Pにおける溝36の内部温度は、冷却ロール31(点P)が1回転する間に図13のように変化する。
即ち、図13に実線で温度変化を例示するように、冷却ロール31が回転して冷却ロール31のP点が、湯溜まり部33の溶鋼34の液面であるメニスカスMの位置から湯溜まり部33のキッシングポイントKPの位置まで移動すると、この間にP点の溝36の内部温度は、冷却ロール31が高温(例えば1600℃)の溶鋼34に接して加熱されることにより、メニスカスMの位置での温度T1から、最高温度T2(例えば800℃)まで急激に上昇する。その後、冷却ロール31が更に回転してP点が、キッシングポイントKPの位置から図12に示す最低温度位置Qまで移動すると、この間にP点の溝36の内部温度は、冷却ノズル52から吹き付けられる冷却水54で冷却ロール31が冷却されることによって、最高温度T2から、最低温度T3まで低下する。続いて、冷却ロール31が更に回転してP点が、最低温度位置QからメニスカスMの位置まで移動すると、この間にP点の溝36の内部温度は、湯溜まり部33の溶鋼34からの熱伝導により、最低温度T3から、前述のメニスカスMの位置での温度T1まで徐々に上昇する。以後、この温度変化が繰り返される。
そして、ロール冷却手段では、上記のように冷却ロール31が1回転する間に変化する溝36の内部温度(例えばP点の溝内部温度)の最低温度T3が、冷却水54の気化温度T4(100℃)以上(例えば200℃)になるように、冷却ロール31への冷却水54の吹き付け量が設定されている。
なお、必ずしもこれに限定するものではなく、図13に2点鎖線で温度変化を例示するように、ロール冷却手段では、少なくとも、冷却ロール31の回転により溝36のうちの湯溜まり部33の溶鋼34と非接触な部分が前記溶鋼34と接触しようとする直前の前記非接触な部分内の温度が、冷却水54の気化温度T4以上となるように冷却ロール31への冷却水54の吹き付け量が設定されていればよい。
以上のように、本実施の形態例3によれば、冷却ロール31の表面31aに冷却水54を吹き付けて冷却ロール31を冷却し、且つ、少なくとも、冷却ロール31の回転により溝36のうちの溶鋼34と非接触な部分が溶鋼34と接触しようとする直前の前記非接触な部分内の温度が、冷却水54の気化温度T4以上となるように冷却ロール31への冷却水54の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えたことを特徴としているため、冷却ロール31に冷却水54を吹き付けたときに溝36のうちの溶鋼34と非接触な部分内に冷却水54が浸入しても、冷却ロール31が回転して前記非接触な部分が溶鋼34に接触する前に、前記非接触な部分内に侵入した冷却水54を気化させて前記非接触な部分内に未気化の冷却水54を残さないようにすることができるため、前記非接触な部分が溶鋼34に接触したときに冷却水54が気化して溶鋼34の凝固を阻害する、という不具合が発生するのを防止することができる。
更に望ましくは、冷却ロール31が1回転する間に変化する溝36の内部温度の最低温度T3が、冷却水54の気化温度T4以上となるように冷却ロール31への冷却水54の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えることであり、この場合には、より確実に、前記非接触な部分が溶鋼34に接触する前に前記非接触な部分内に侵入した冷却水54を気化させて前記非接触な部分内に未気化の冷却水54を残さないようにすることができる。
なお、上記のようなロール冷却手段を設けた構造は図12に示すような双ロール式連続鋳造機に限らず、一方の冷却ロール31に巻き付けられて当該冷却ロール31の側方へ搬送される双ロール式連続鋳造機(図20参照)などにも適用することができる。更には、単ロール式連続鋳造機にも適用することができる。
<実施の形態例4>
図14〜図18は本発明の実施の形態例4に係るロール式連続鋳造機に適用される冷却ロールの正面図である。
図14〜図18には各種の溝36の配置を示している。図14〜図18に示す冷却ロール31も、図1に示すような双ロール式連続鋳造機に適用することができ、また、単ロール式連続鋳造機に適用することもできる。
図14に示す冷却ロール31の表面31aには、複数の縦の溝36と、複数の横の溝36とが設けられている。縦の溝36は冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。横の溝36は冷却ロール31の軸方向に沿い、冷却ロール31の全長に亘って形成されている。
図15に示す冷却ロール31の表面31aには、複数の斜めの溝36が設けられている。斜めの溝36は冷却ロール31の円周方向に対して傾斜した状態で冷却ロール31の全周に亘って形成されている。なお、図示は省略するが、螺旋状の溝を冷却ロールの表面に形成してもよい。
図16に示す冷却ロール31の表面31aには、複数の溝36が、冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。しかも、冷却ロール31の軸方向中央部に比べて軸方向両端部のほうが、溝36の密度が高く(間隔が狭く)なっている。
図17に示す冷却ロール32の表面31aには、複数の溝36が、冷却ロール31の円周方向に沿って形成されている。また、これらの溝36は冷却ロール31の円周方向に不連続になっている。しかも、この冷却ロール31を図1ような双ロール式連続鋳造機に適用する場合、各溝36の前記円周方向の長さLを、図1に示す湯溜まり部33のメニスカスMの位置からキッシングポイントKPの位置までの冷却ロール31の表面31aの円周方向の長さ(湯溜まり部33側の長さ)よりも、短くする。
図18に示す冷却ロール32の表面31aには、複数の溝36が、冷却ロール31の円周方向に沿って形成されている。また、これらの溝36は冷却ロール31の円周方向に不連続になっており、且つ、前記円周方向に隣接する溝36同士は、互いに位相が異なっている(即ち、冷却ロール31の軸方向の位置がずれている)。しかも、この冷却ロール31を図1のような双ロール式連続鋳造機に適用する場合、各溝36の前記円周方向の長さLを、図1に示す湯溜まり部33のメニスカスMの位置からキッシングポイントKPの位置までの冷却ロール31の表面31aの円周方向の長さ(湯溜まり部33側の長さ)よりも、短くする。
なお、図示は省略しているが、図14〜図18の冷却ロール31においても、溝36だけでなく、溝36の幅方向の両側部に位置し且つ溝36の長さ方向に沿って延びている凸部37(図3,図4,図7参照)も、表面に31aに形成されている。勿論、螺旋状の溝に対しても、その幅方向両側部に位置し且つ溝の長さ方向に沿って延びている凸部を設ける。
以上のように、本実施の形態例4(図16)によれば、冷却ロール31の軸方向中央部に比べて軸方向両端部の方が、溝36の密度が高いことを特徴としているため、冷却ロール31の軸方向中央部に対して熱応力を緩和することができるとともに、端部効果で熱膨張量が大きくなる(自由に膨張する)冷却ロール31の軸方向両端部に対しても、当該軸方向両端部の熱膨張を確実に吸収することができる。
また、本実施の形態例4(図17〜図19)によれば、溝36は冷却ロール31の円周方向に不連続であり、且つ、前記円周方向の長さLが、湯溜まり部33のメニスカスMの位置からキッシングポイントKPの位置までの冷却ロール31の表面31aの円周方向の長さよりも、短いことを特徴としているため、冷却ロール31に冷却水を吹き付けたときに溝36内に冷却水が浸入しても、この冷却水が溝36内を流れて湯溜まり部33のメニスカスMまで達するのを防止することができる。
図12に基づいて説明すると、冷却ロール31に吹き付けられた冷却水54の一部が溝36内に浸入しても、冷却ロール31は溝36内も高温であるため、通常は溝36内に浸入した冷却水54も蒸発してしまう。しかし、場合によっては溝36内に浸入した冷却水54の一部が、液体のまま矢印Rの如く溝36内を流れて湯溜まり部33のメニスカスMの位置まで達する可能性もある。そして、溶鋼34の静圧が得られないメニスカスMまで冷却水54が達すると、冷却水54の突沸によって溶鋼34の凝固が阻害される虞がある。
これに対して、上記の如く溝36のロール円周方向の長さLがのメニスカスMの位置からキッシングポイントKPの位置までの長さよりも短ければ、溝36内に浸入した冷却水54の一部が液体のまま溝36内を流れたとしても、この冷却水54がメニスカスMの位置まで達するのを防止することができる。冷却水54がメニスカスMまで達しなければ、溶鋼34の静圧によって冷却水54の突沸を抑制することができる。
なお、溝36を冷却ロール31の円周方向に不連続にするという構造は、図14のように縦横の溝36を設ける場合の縦の溝36や、図15のような斜めの溝36や、螺旋状の溝にも適用することができる。なお、斜めの溝や螺旋状の溝の場合、図19に示すように、斜め又は螺旋状の溝36の長さ方向に沿った長さ(斜めの長さ)ではなく、冷却ロール31の円周方向に沿った溝36の長さLを、メニスカスMの位置からキッシングポイントKPの位置までの冷却ロール31の表面31aの長さよりも短くする。
<実施の形態例5>
図20は本発明の実施の形態例5に係る鋳片巻き付け構造の双ロール式連続鋳造機の側面図、図21は前記双ロール式連続鋳造機の上面図、図22は発明の実施の形態例5に係る異径ロール構造の双ロール式連続鋳造機の側面図、図23は前記双ロール式連続鋳造機の上面図である。なお、図20〜図23において上記実施の形態例1(図1,図2)と同様の部分については、同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。また、図示は省略しているが、上記実施の形態例1(図2〜図4,図7参照)と同様に本実施の形態例4においても、冷却ロール31の表面31aには、溝36だけでなく、溝36の幅方向の両側部に位置し且つ溝36の長さ方向に沿って延びている凸部37も形成されている。
図20及び図21に示す双ロール式連続鋳造機では、鋳片35が、平行に配置された一対の冷却ロール31の間(キッシングポイント)から引き出され、一方の(図示例では右側の)冷却ロール31に捲き付けられて、当該冷却ロール31の側方へと搬送される構成となっている。鋳片35が巻き付けられる右側の冷却ロール31と、鋳片35が巻き付けられない左側の冷却ロール31には何れも、上記実施の形態例1と同様に溝36が冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。しかし、その溝36の数は、鋳片35が巻き付けられない左側の冷却ロール31に比べて、鋳片35が巻き付けられる右側の冷却ロール31の方が多くなっている。また、溝36の深さも、鋳片35が巻き付けられない左側の冷却ロール31に比べて、鋳片35が巻き付けられる右側の冷却ロール31の方が深くなっている。
従って、一方の冷却ロール31に鋳片35が巻き付けられて当該冷却ロール31への入熱量が多くなっても、当該冷却ロール31の熱膨張を、数を多くした溝36、もしくは、数を多くし且つ深さも深くした溝36によって、確実に吸収することができる。
図22及び図23に示す双ロール式連続鋳造機では、一対の冷却ロール31の径が異なっている。そして、これらの冷却ロール31には何れも、複数の縦の溝36と、複数の横の溝36とが設けられている。縦の溝36は冷却ロール31の円周方向に沿い、冷却ロール31の全周に亘って形成されている。横の溝36は冷却ロール31の軸方向に沿い、冷却ロール31の全長に亘って形成されている。そして、横の溝36の数は、左側の小径の冷却ロール31に比べて、右側の大径の冷却ロール31の方が多くなっている。また、横の溝36の深さも、小径の冷却ロール31に比べて、大径の冷却ロール31の方が深くなっている。
なお、上記では冷却ロールへの入熱量や冷却ロールの大きさに応じて溝の分布を変えているが、その他、冷却ロールの熱容量、溶鋼(溶融金属)の性質(融点、温度、表面張力等)などに応じて溝の分布、即ち溝の数(溝のピッチ)や、溝幅や、溝の深さなどを変えてもよい。
また、溝への溶鋼(溶融金属)の浸入をより効果的に抑制するためには、鋳造を開始する前に予め冷却ロールを、ヒータなどの加熱手段で加熱して熱膨張させることにより、溝の幅を狭めておくことが望ましい。このことは上記実施の形態例1〜5の何れの場合にも適用することができる。
また、上記実施の形態例1〜5では溝幅が一定(溝の両側壁が平行)になっているが、これに限定するものではなく、溝の幅は一定でなくてもよい。例えば、溝の底部側に比べて冷却ロール表面側の方が溝幅を狭くしてもよく、その逆でもよい。
本発明は冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機(単ロール式連続鋳造機又は双ロール式連続鋳造機)に関するものであり、冷却ロールの表面に溝を形成する場合に適用して有用なものである。
31 冷却ロール
31a 表面(外周面)
32 サイド堰
33 湯溜まり部
34 溶鋼(溶融金属)
35 鋳片
36 溝
36a 溝の側壁
37 凸部
37a 先端
37b 凸部の面
41 スリット
42 凸部
42a 凸部の先端
43 凝固シェル
51,52 冷却ノズル
53,54 冷却水
55 サポートロール
56,57 冷却水の飛沫
KP キッシングポイント
M メニスカス

Claims (8)

  1. 冷却ロールの表面で溶融金属を冷却して凝固させることにより連続的に鋳片を鋳造するロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールは、前記冷却ロールの表面に複数の溝と、前記溝の幅方向の両側部に位置し且つ前記溝の長さ方向に沿って延びている凸部とが形成されていることを特徴とするロール式連続鋳造機。
  2. 請求項1に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記凸部は、前記凸部の先端に近づくほど幅が狭くなっていることを特徴とするロール式連続鋳造機。
  3. 請求項1又は2に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールの表面には、前記溝よりも浅く、且つ、前記溝よりも幅が狭いスリットが、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴とするロール式連続鋳造機。
  4. 請求項1又は2に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールの表面には、先端に近づくほど幅が狭くなっている他の凸部が、隣り合う前記溝と溝の間に複数形成されていることを特徴とするロール式連続鋳造機。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールの表面に液体の冷却媒体を吹き付けて前記冷却ロールを冷却し、且つ、少なくとも、前記冷却ロールの回転により前記溝のうちの前記溶融金属と非接触な部分が前記溶融金属と接触しようとする直前の前記非接触な部分内の温度が、前記冷却媒体の気化温度以上となるように前記冷却ロールへの前記冷却媒体の吹き付け量が設定されているロール冷却手段を備えたことを特徴とするロール式連続鋳造機。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールの軸方向中央部に比べて軸方向両端部の方が、前記溝の密度が高いことを特徴とするロール式連続鋳造機。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のロール式連続鋳造機において、
    平行に配置された一対の前記冷却ロールの間に溶融金属が溜まる湯溜まり部を有しており、
    前記溝は前記冷却ロールの円周方向に不連続であり、且つ、前記円周方向の長さが、前記湯溜まり部のメニスカスの位置からキッシングポイントの位置までの前記冷却ロールの表面の円周方向の長さよりも、短いことを特徴とするロール式連続鋳造機。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のロール式連続鋳造機において、
    前記冷却ロールが平行に一対設けられ、これら一対の冷却ロールの間から引き出された鋳片が何れか一方の冷却ロールに捲き付けられる構成の双ロール式連続鋳造機であり、
    前記鋳片が巻き付けられない冷却ロールに比べて、前記鋳片が巻き付けられる冷却ロールの方が、前記溝の数が多く、もしくは、前記溝の数が多く且つ前記溝の深さも深いことを特徴とするロール式連続鋳造機。
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