JP2010158215A - 核酸配列の複製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オリゴヌクレオチドプライマーとDNAポリメラーゼとを用いて実施可能な核酸配列の複製方法を提供すること。
【解決手段】連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)を両端に有する2本鎖鋳型核酸を起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行なうことを含む、核酸配列の複製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、核酸配列の複製方法に関する。より詳細には、本発明は、特定の構造を有する鋳型核酸配列を起点とし、DNAポリメラーゼを用いて反応溶液をインキュベートすることによってポリメラーゼ反応を行うことを特徴とする、核酸配列の複製方法に関する。
分子生物学の研究においては、核酸の増幅は、一般的には、DNAポリメラーゼを利用した酵素的方法で行われている。核酸の増幅方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が広く知られている。PCR法では、目的とする標的核酸配列を増幅させるために、鋳型である二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する工程(変性工程)、一本鎖DNAにプライマーをアニーリングさせる工程(アニーリング工程)、及びプライマーを起点として相補鎖を伸長する工程(伸長工程)の3つの工程から構成される。通常のPCR法においては、サーマルサイクラーを使用して、変性工程、アニーリング工程、伸長工程はそれぞれ異なる温度で行われている。しかし、3種類の異なる温度で核酸増幅反応を行うことは、温度制御が煩雑であり、またサイクル数に比例して時間のロスも増大していくという問題があった。
そこで、等温状態で実施することが可能な核酸増幅方法が開発されている。例えば、RCA(Rolling Circle Amplification:Proc.Natl.Acad.Sci,vol.92,4641-4645(1995))、 ICAN(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids)、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification of DNA;Bio Industry,第18巻、2号(2001))、NASBA(Nucleic acid Sequence-based Amplification method;Nature,350,91〜(1991))、TMA(Transcription mediated amplification method;J.Clin Microbiol.第31巻、3270〜(1993))等が挙げられる。
SDA法(特開平5−130870号)は、エクソヌクレアーゼを用いたサイクリングアッセイ法であり、ポリメラーゼ伸長反応を利用したターゲット核酸断片の目的部位の増幅法の一つである。この方法はターゲット核酸断片の目的部位に特異的にハイブリダイゼーションしたプライマーを起点とした、ポリメラーゼ伸長反応とともに、5'→3'エクソヌクレアーゼを作用させて、プライマーを逆方向から分解する方法である。分解したプライマーの代わりに新たなプライマーがハイブリダイゼーションし、再度DNAポリメラーゼによる伸長反応が進行する。このポリメラーゼによる伸長反応と、この先に伸長した鎖を外すエクソヌクレア−ゼによる分解反応が順次、周期的に繰り返される。ここで、ポリメラーゼによる伸長反応とエクソヌクレア−ゼによる分解反応は等温条件で実施することが可能である。しかしながら、ポリメラーゼと共にエクソヌクレアーゼを用いる必要があり、コストがかかると共に、プライマーの設計を工夫する必要があった。
LAMP法は、近年開発されたターゲット核酸断片の目的部位の増幅法である。この方法は、ターゲット核酸断片の少なくとも6箇所の特定部位を相補的に認識する少なくとも4種のプライマーと、5'→3'方向へのヌクレアーゼ活性がなく、かつ鋳型上の2本鎖DNAを1本鎖DNAとして遊離させながら伸長反応を触媒する鎖置換型のBst DNAポリメラーゼを使用することで、等温条件でターゲット核酸断片の目的部位を、特別な構造として増幅する方法である。しかしながら、6箇所の特定部位を認識する少なくとも4種のプライマーを用いる必要があり、プライマー設計が非常に困難であった。
ICAN法も、近年開発されたターゲット核酸断片の目的部位の増幅法である。RNA-DNAキメラプライマー、鎖置換活性と鋳型交換活性を有するDNAポリメラーゼ、RNaseHを用いる等温の遺伝子増幅方法である。キメラプライマーが鋳型と結合した後、DNAポリメラーゼにより相補鎖が合成される。その後、RNaseHがキメラプライマー由来のRNA部分を切断し、切断部分から鎖置換反応と鋳型交換反応を伴った伸長反応が起きるこの反応が繰り返し起こることにより遺伝子が増幅される。しかしながら、この方法もキメラプライマーという特殊なプライマーを用いる必要がありプライマー設計が非常に困難である。
特表平11−509406号公報には、鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ存在下、少なくとも1組のオリゴヌクレオチドプライマーにより目的とする領域のDNAを等温における反応によって増幅する方法が記載されている。しかしながら、特表平11−509406号公報に記載の方法では比較的長い反応時間が必要であるなどの問題がある。
特開2002−233379号公報には、鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ存在下、少なくとも1組のオリゴヌクレオチドプライマーにより目的とする領域のDNAを等温における反応によって増幅する方法が記載されている。しかしながら、特開2002−233379号公報に記載の方法では、非特異的な増幅産物の生成が顕著であるという問題があった。
特開平5−130870号公報 特表平11−509406号公報 特開2002−233379号公報
Proc.Natl.Acad.Sci,vol.92,4641-4645(1995) Bio Industry,第18巻、2号(2001) Nature,350,91〜(1991) J.Clin Microbiol.第31巻、3270〜(1993)
本発明は、オリゴヌクレオチドプライマーとDNAポリメラーゼとを用いて実施可能な核酸配列の複製方法を提供することを解決すべき課題とした。本発明はさらに、等温で実施可能であって、複雑なプライマー設計や特殊な酵素を必要とせずに、短時間で核酸配列を高い効率で特異的に複製することができる、核酸配列の複製方法を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、鋳型核酸配列上の連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)と、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する核酸配列を提供することで、核酸配列を高い効率で特異的に増幅できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)を両端に有する2本鎖鋳型核酸を起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行なうことを含む、核酸配列の複製方法が提供される。
好ましくは、本発明による核酸配列の複製方法は、以下の工程を含む。
(a)連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を与える工程、
(b)工程(a)で与えた鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程、
(c) 工程(b)で得た全部または部分的に解離した2本鎖鋳型核酸に対して、新たな核酸鎖を配列A(Ac)を介して塩基対結合させる工程、及び
(d)工程(c)で塩基対結合した核酸鎖の一方または両者の3'末端を合成起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行う工程。
好ましくは、本発明による核酸配列の複製方法は、以下の工程を含む。
(a)連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を与える工程、
(b)工程(a)で与えた鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程、
(c)工程(b)で得た全部または部分的に解離した2本鎖鋳型核酸同士が配列A(Ac)を介して塩基対結合する工程、及び
(d)工程(c)で塩基対結合した核酸鎖の一方または両者の3'末端を合成起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行う工程。
好ましくは、反応溶液は、2本鎖鋳型核酸の一部と相補的なオリゴヌクレオチドを含む。
好ましくは、工程(d)で得られた鎖置換相補鎖合成反応産物は、工程(a)での2本鎖鋳型核酸として利用される。
好ましくは、全ての工程は等温で行なわれる。
好ましくは、全ての工程は50℃以上100℃以下の等温で行なわれる。
好ましくは、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼは、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Bst. DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Vent. DNAポリメラーゼ、アリサイクロバチルス アシドカルダリウス由来のDNAポリメラーゼからなる群より選択されるポリメラーゼである。
好ましくは、反応溶液は少なくとも0.01%以上の界面活性剤を含む。
好ましくは、界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、反応溶液は、2価の陽イオンをさらに含む。
好ましくは、反応溶液は、融解温度調整剤をさらに含む。
好ましくは、全ての工程は60分以内で行なわれる。
本発明によれば、特定の構造を有する鋳型核酸配列を提供し、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを使用するだけで、鋳型核酸配列が次々に伸長されるため、鋳型核酸配列を非常に高い効率で特異的に複製することができる。即ち、複雑なプライマー設計や特殊な酵素を必要とせずに、等温で標的核酸配列を高い効率で短時間に複製することができる。
図1は、本発明による核酸の増幅方法の概要を示す。 図2は、本発明による核酸の増幅方法の概要を示す。 図3は、本発明による核酸の増幅方法の概要を示す。 図4は、実施例で用いたプライマーのβ2AR遺伝子に対する位置関係を示す。 図5は、プライマー(1)とプライマー(3)を用いた複製反応の反応産物を電気泳動した結果を示す。 図6は、プライマー(2)とプライマー(3)を用いた複製反応の反応産物を電気泳動した結果を示す。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明による核酸の増幅方法は、以下の工程を含むことを特徴とすることで、複雑なプライマー設計や特殊な酵素を必要とせずに、等温で標的核酸配列を高い効率で短時間に増幅する方法である。
(a)連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を与える工程、
(b)工程(a)で与えた鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程、
(c) 工程(b)で得た全部または部分的に解離した2本鎖鋳型核酸に対して、新たな核酸鎖を配列A(Ac)を介して塩基対結合させる工程、及び
(d)工程(c)で塩基対結合した核酸鎖の一方または両者の3'末端を合成起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行う工程。
本発明による核酸の増幅方法の概要を図1に示す。
本発明によれば、鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程には、特別な試薬、高温での処理を必要としない。
好ましくは、鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程は、50℃以上100℃以下で行なわれる。
本発明によれば、工程c)における新たな核酸鎖は、全部または部分的に解離した異なる2本鎖鋳型核酸分子より提供されてもよい(図2)。
本発明によれば、工程c)における新たな核酸鎖は、全部または部分的に解離した元々の2本鎖鋳型核酸分子より提供されてもよい(図3)。
本発明によれば、2本鎖鋳型核酸の一部と相補的なオリゴヌクレオチドをさらに含んでもよい。
以下、本発明で用いる成分について説明する。
(1)デオキシヌクレオチド3リン酸
伸長反応の基質として、デオキシヌクレオチド3リン酸を用いる。具体的には、dATP、dCTP、dGTP、dTTPの混合物を使用することが好ましい。デオキシヌクレオチド3リン酸としては、dNTPのアナログ(例えば、7−デアザ−dGTP等)が含まれていてもよい。
また、デオキシヌクレオチド3リン酸(dATP、dCTP、dGTP、dTTP混合物)は、最終濃度で、それぞれ0.1mM〜100mM、好ましくは0.75mM〜3.0mM、さらに好ましくは1.0mMから2.0mM、特に好ましくは1.0mMから1.5mMの範囲である。
(2)DNAポリメラーゼ
本発明においては、鎖置換能を有するポリメラーゼを用いる。本明細書において「鎖置換能」とは、鋳型となる核酸配列に従ってDNA複製を行う際、DNA鎖を置き換えながら進行し、鋳型鎖にアニーリングしている相補鎖を遊離させる、即ち鎖置換(strand displacement)することができる活性のことをいう。鎖置換能を有するポリメラーゼの具体例としては、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼ、アリサイクロバチルス アシドカルダリウス由来のDNAポリメラーゼなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。鎖置換能を有するポリメラーゼは、天然由来のものでもよいし、遺伝子工学的に製造した組み換え蛋白質でもよい。
本発明では、使用する酵素の金属要求性等に2価の陽イオンを用いる。2価の陽イオンとしては、マグネシウム塩、カルシウム塩やその他の金属塩を使用することができ、例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどを使用できる。2価の陽イオンの濃度は最終濃度で、好ましくは1mM〜20mMであり、さらに好ましくは2mM〜10mMの範囲である。
(4)界面活性剤
本発明では、反応溶液中に界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を使用することにより、非特異的な核酸の増幅を防止するという有利な効果を達成することができる。本発明で使用できる界面活性剤の種類は、特には限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、スルホコハク酸オクチルエステル塩、ステアリン酸石けんなどの陰イオン(アニオン)性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル(Tween20、Tween40、Tween60、Tween80等)、脂肪酸アルカノールアミド、POEアルキルエーテル(Brij35、Brij58、等)、POEアルキルフェニルエーテル(TritonX-100、TritonX-114、Nonidet P40、等)、ノニルフェノール、ラウリルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、POEアルキルアミン、POE脂肪酸ビスフェニルエーテルなどの非イオン(ノニオン)性界面活性剤、そしてセチルピリジニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドのような陽イオン(カチオン)性界面活性剤などを使用できる。界面活性剤の使用量は本発明の効果が達成できる限り特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。界面活性剤の使用量の上限は特に限定されないが、通常は10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。
界面活性剤の中でも、非イオン性界面活性剤を使用することが特に好ましい。非イオン性界面活性剤の中でも、親水性がより強い界面活性剤が好ましく、HLB価で示すと12以上が好ましい。より好ましくは14以上であり、上限は20まで好ましく用いることができる。さらに好ましくは17以下であり、より好ましくは14以上17以下である。構造的には、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系から選ばれることが好ましい。さらに、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの中でも、脂肪酸エステルが一つだけのものが好ましい。例えば、以下の構造式で表すことができる。
(式中、x + y + z + w = 20 であり、R:炭素数が12〜18のアルキル基であることを示す。)
アルキル基の位置は特に限定されず、以下のような構造でも好ましく用いることができる。
このような界面活性剤として、物質名でポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート等が挙げられる。(商品名:Tween20、Tween40、Tween60、Tween80等)の界面活性剤が挙げられる。また、使用量も特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。
(5)オリゴヌクレオチド
本発明で使用するオリゴヌクレオチドは、鋳型DNAに実質的に相補的な塩基配列を有し、その3'末端よりDNA鎖の伸長が可能なものである。オリゴヌクレオチドは、鋳型DNAに実質的に相補的な塩基配列を有することにより、鋳型となるDNAにアニーリングすることができる。本発明で使用されるオリゴヌクレオチドとしては、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドで構成されたものを使用することができ、さらに、修飾リボヌクレオチドあるいは修飾デオキシリボヌクレオチドを含有するものでもよい。
オリゴヌクレオチドの長さは、特に限定されないが、一般的には、10〜100ヌクレオチド程度の長さであり、好ましくは15〜50ヌクレオチド程度の長さであり、さらに好ましくは15〜40ヌクレオチド程度の長さである。
オリゴヌクレオチドは、市販のDNA合成機(例えば、アプライド バイオシステムズ社(Applied Biosystem Inc.)のDNAシンセサイザー394型など)を用いて、ホスホアミダイト法により合成できる。
オリゴヌクレオチドの使用量は、反応溶液中において0.1μM以上が好ましく、1μM以上がさらに好ましく、1.5μM以上が特に好ましい。
(6)融解温度調整剤
本発明における反応溶液には、融解温度調整剤を添加することができる。融解温度調整剤の具体例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ベタイン、ホルムアミドもしくはグリセロール、テトラアルキルアンモニウム塩、またはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。融解温度調整の使用量は特に限定されないが、DMSOやホルムアミド、グリセロールの場合、通常は反応溶液中に10%以下の量で含めることができる。
ベタインやテトラアルキルアンモニウム塩は、0.2〜3.0M、好ましくは0.5〜1.5M程度添加することができる。
(7)緩衝成分
本発明における反応溶液には、緩衝成分を含めることができる。緩衝成分としては、特に限定はないが、例えば、ビシン、トリシン、ヘペス、トリス、リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)などを使用することができる。緩衝成分の最終濃度は5mM〜100mMの範囲、特に好ましくは10mM〜50mMの範囲であり、またpHは、増幅反応に用いられる酵素の至適pHにもよるが、一般的には6.0〜9.0、特に好ましくはpH7.0〜9.0のものを使用できる。
(8)蛍光色素
本発明における反応溶液には、蛍光色素を含めることができる。蛍光色素としては、特に限定はないが、例えばSYBR GreenIなどを使用することができる。
次に、本発明による核酸の増幅方法について説明する。
本発明では、好ましくは、核酸を増幅する工程を実質的に等温で行うことができる。反応溶液をインキュベートする際の温度は好ましくは50℃以上であり、より好ましくは55℃以上であり、例えば、60℃程度でインキュベートすることができる。好ましい温度範囲は、例えば、約50℃から約70℃であり、さらに好ましくは約55℃から約65℃である。
本発明による核酸の増幅方法は、実質的に等温において実施すことができる。本発明において等温とは、各工程の反応温度を大きく変化することなく、各工程が実質的に一定の温度で行われることを意味する。
本発明において、反応溶液を実質的に等温でインキュベートする時間は、標的核酸配列が増幅できる限り特に限定されない。インキュベートする時間は、例えば、5分以上12時間以内とすることができる。インキュベートする時間は、好ましくは、5分以上2時間以内であり、より好ましくは5分以上60分以内であり、さらに好ましくは5分以上30分以内であり、5分以上15分以内とすることもできる。
核酸を増幅する工程を実質的に等温で行う場合は、温度を上昇させたり低下させる必要がないことが利点の一つになる。従来のPCR法では温度を上下させる必要があり、例えばサーマルサイクラーのような反応装置が必要であったが、核酸を増幅する工程を実質的に等温で行う場合は、一定温度を保持できる装置のみで実施が可能である。
本発明による核酸の増幅方法の利用法について説明する。
本発明による核酸の増幅方法は、核酸の検出、標識、塩基配列の決定、塩基の変異の検出(一塩基多型の検出などを含む)などに使用することができる。本発明の核酸の増幅方法には温度調節が可能な反応装置を使用する必要がないため、多量の反応液を使用して増幅反応を実施することができる。
本発明の核酸の増幅方法により得られる増幅物は、当業者に公知の方法により検出できる。例えば、ゲル電気泳動によれば、エチジウムブロマイドでゲルを染色することによって特定サイズの反応産物を検出することができる。増幅産物を検出するための検出系は、蛍光偏光、イムノアッセイ、蛍光エネルギー転移、酵素標識(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、蛍光標識(例えば、フルオレセイン、ローダミンなど)、ケミルミネッセンス、又はバイオルミネッセンスなどを用いることができる。TaqmanプローブやMolecular Beaconを利用して検出することもできる。ビオチンなどで標識した標識ヌクレオチドを使用することによって増幅物を検出することもできる。この場合、増幅産物中のビオチンは、蛍光標識アビジン又は酵素標識アビジンなどを用いて検出することができる。また、当業者に公知の酸化還元型インターカレーターを使用することで、電極により増幅産物を検出することもできる。また、SPRを用いて増幅産物を検出してもよい。
ピロリン酸マグネシウムを検出することによっても核酸増幅の検出を行うことができる。この場合、濁度による検出など、その他の当業者に公知の方法により検出できる。
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>β2AR遺伝子配列の複製
(1)標的核酸配列を含む核酸試料液の調製
Human Genomic DNA(Clonetech社製)3.0ngを98℃で3分間加熱を行い、1本鎖にしたのち、β2AR遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
<プライマー>
下記に示すプライマーを用いて、標的核酸配列を含む試料から連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる3塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を得た。
各プライマーの配列を以下に示す。
プライマー(1):
5'−CCACGACGCTTGCTGGCACCCAATA−3'(配列番号1)
プライマー(2):
5'−TGGGTGGTCTTGCTGGCACCCAATA−3'(配列番号2)
プライマー(3):
5'−CCGGCGCATGGCTT−3'(配列番号3)
上記プライマーのβ2AR遺伝子に対する位置関係の詳細を図4に示した。
ここで、プライマー(1)、(2)の5'末端8塩基は、プライマー(3)と実質的に相補的な配列の5'末端側に存在する配列と実質的に相補的である。
(2)核酸配列の複製反応
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。酵素は、NEB社のBst.DNA polymeraseを使用した。
<反応液の組成>
10×Bst Buffer(DF) 1.0μL
100mM MgSO4 0.6μL
10%(v/v) Tween20 0.1μL
100% DMSO 0.5μL
25mM dNTP each 0.56μL
SYBR GreenI(2000倍希釈) 0.2μL
50μM primer(1)又は(2) 0.64μL
50μM primer(3) 0.64μL
Bst. Polymerase 0.4μL
1)で得た核酸断片試料 3.0ng
精製水 4.96μL
10.0μL
(3)電気泳動におる検出
3wt%のアガロースゲル、0.5×TBEバッファー(50mM Tris, 45mM Boric acid、0.5mM EDTA, pH8.4)を用い、100Vで60分の電気泳動を行った。結果を図5及び図6に示す。
プライマー(1)とプライマー(3)の組み合わせからは、42塩基対の配列A(Ac)、1塩基の配列B(Bc)からなる鋳型核酸配列が得られる。A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する85塩基対からなる鋳型核酸配列を起点とし、図1、図2または図3に示す反応機構により、128塩基対、171塩基対、214塩基対、257塩基対(以後43塩基対ずつ高分子化)から成る核酸配列が複製されると予想される。図5に示す結果は、予想されるバンドサイズと一致したことから、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を起点とした核酸配列の複製反応が進行していることが示された。なお、最も分子量の小さいバンドは、プライマーに挟まれた領域(42塩基対)である。
プライマー(2)とプライマー(3)の組み合わせからは、42塩基対の配列A(Ac)、32塩基の配列B(Bc)からなる鋳型核酸配列が得られる。A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する116塩基対からなる鋳型核酸配列を起点とし、図1または図2に示す反応機構により、190塩基対、264塩基対、338塩基対、412塩基対(以後74塩基対ずつ高分子化)から成る核酸配列が複製されると予想される。図6に示す結果は、予想されるバンドサイズと一致したことから、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を起点とした核酸配列の複製反応が進行していることが示された。なお、最も分子量の小さいバンドは、プライマーに挟まれた領域(42塩基対)である。
(4)複製反応産物の配列解析
複製反応産物をNucleoSpin(登録商標) Extract II(MACHEREY-NAGEL製)精製し、TOPO TA Cloning Kit(Invitrogen製)を用いてベクターに組み込み、該ベクターにより大腸菌を形質転換した。形質転換した大腸菌を、アンピシリンを加えたLB培地中で培養した。
QIAprep Miniprep(Qiagen製)を使用して培養した大腸菌からプラスミドDNAを回収した。
回収したプラスミドDNAに対してシークエンスを行い、塩基配列を調べた。なお、シークエンスはABI PRISM 310 Genetic Analyzer(ABI社製)により行なった。プライマーにはM13 Reverse Primerを使用した。
M13 Reverse Primer
5'−CAGGAAACAGCTATGAC−3'(配列番号4)
シークエンスの結果、プライマー(1)とプライマー(3)との組み合わせにより、以下の配列を有する核酸が得られることがわかった。
(1)
5'- CCACGACGTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GG -3'
3'- GGTGCTGCAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CC -5'
(42塩基対)(配列番号5)
(2)
5'- CCACGACGTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GGACCACGAC -3'
3'- GGTGCTGCAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CCTGGTGCTG -5'

5'- GTTCTTGCTG GCACCCAATA GAAGCCATGC GCCGG -3'
3'- CAAGAACGAC CGTGGGTTAT CTTCGGTACG CGGCC -5'
(85塩基対)(配列番号6)
(3)
5'- CCACGACGTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GGACCACGAC -3'
3'- GGTGCTGCAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CCTGGTGCTG -5'

5'- GTTCTTGCTG GCACCCAATA GAAGCCATGC GCCGGACCAC GACGTTCTTG -3'
3'- CAAGAACGAC CGTGGGTTAT CTTCGGTACG CGGCCTGGTG CTGCAAGAAC -5'

5'- CTGGCACCCA ATAGAAGCCA TGCGCCGG -3'
3'- GACCGTGGGT TATCTTCGGT ACGCGGCC -5'
(128塩基対)(配列番号7)
配列解析により、複製反応産物注には、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する85塩基対の核酸配列と、A(Ac)B(Bc)A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する128塩基対の核酸配列が存在することがわかった。
以上の結果から、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する鋳型核酸配列から、配列A(Ac)及び配列B(Bc)を高い効率で特異的に複製することができた。
シークエンスの結果、プライマー(2)とプライマー(3)との組み合わせにより、以下の配列を有する核酸が得られることがわかった。
(1)
5'- TGGGTGGTTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GG -3'
3'- ACCCACCAAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CC -5'
(42塩基対)(配列番号8)
(2)
5'- TGGGTGGTTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GGACCACGAC -3'
3'- ACCCACCAAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CCTGGTGCTG -5'

5'- GTCACGCAGG AAAGGGACGA GGTGTGGGTG GTTTCTTGCT GGCACCCAAT
3'- CAGTGCGTCC TTTCCCTGCT CCACACCCACCAAAGAACGAC CGTGGGTTA

5'- AGAAGCCATG CGCCGG -3'
3'- TCTTCGGTAC GCGGCC -5'
(116塩基対)(配列番号9)
(3)
5'- TGGGTGGTTT CTTGCTGGCA CCCAATAGAA GCCATGCGCC GGACCACGAC -3'
3'- ACCCACCAAA GAACGACCGT GGGTTATCTT CGGTACGCGG CCTGGTGCTG -5'

5'- GTCACGCAGG AAAGGGACGA GGTGTGGGTG GTTTCTTGCT GGCACCCAAT -3'
3'- CAGTGCGTCC TTTCCCTGCT CCACACCCAC CAAAGAACGA CCGTGGGTTA -5'

5'- AGAAGCCATG CGCCGGACCA CGACGTCACG CAGGAAAGGG ACGAGGTGTG -3'
3'- TCTTCGGTAC GCGGCCTGGT GCTGCAGTGC GTCCTTTCCC TGCTCCACAC -5'

5'- GGTGGTTTCT TGCTGGCACC CAATAGAAGC CATGCGCCGG -3'
3'- CCACCAAAGA ACGACCGTGG GTTATCTTCG GTACGCGGCC -5'
(190塩基対)(配列番号10)
配列解析により、複製反応産物注には、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する116塩基対の核酸配列と、A(Ac)B(Bc)A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する190塩基対の核酸配列が存在することがわかった。
以上の結果から、A(Ac)B(Bc)A(Ac)構造を有する鋳型核酸配列から、配列A(Ac)及び配列B(Bc)を高い効率で特異的に複製することができた。

Claims (13)

  1. 連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)を両端に有する2本鎖鋳型核酸を起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行なうことを含む、核酸配列の複製方法。
  2. 以下の工程を含む、請求項1に記載の核酸配列の複製方法。
    (a)連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を与える工程、
    (b)工程(a)で与えた鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程、
    (c) 工程(b)で得た全部または部分的に解離した2本鎖鋳型核酸に対して、新たな核酸鎖を配列A(Ac)を介して塩基対結合させる工程、及び
    (d)工程(c)で塩基対結合した核酸鎖の一方または両者の3'末端を合成起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行う工程。
  3. 以下の工程を含む、請求項1に記載の核酸配列の複製方法。
    (a)連続する20塩基以上200塩基以下の配列A(Ac)、上記鋳型核酸配列上の上記配列A(Ac)とは異なる1塩基以上100塩基以下の配列B(Bc)が交互に連結した構造を有する2本鎖鋳型核酸であって、配列A(Ac)が少なくとも2箇所以上存在することを特徴とする2本鎖鋳型核酸を与える工程、
    (b)工程(a)で与えた鋳型核酸の全部または一部を解離させる工程、
    (c)工程(b)で得た全部または部分的に解離した2本鎖鋳型核酸同士が配列A(Ac)を介して塩基対結合する工程、及び
    (d)工程(c)で塩基対結合した核酸鎖の一方または両者の3'末端を合成起点として、鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼによる相補鎖合成を行う工程。
  4. 反応溶液が、2本鎖鋳型核酸の一部と相補的なオリゴヌクレオチドを含む、請求項1から3の何れかに記載の方法。
  5. 工程(d)で得られた鎖置換相補鎖合成反応産物が、工程(a)での2本鎖鋳型核酸として利用される、請求項1から4の何れかに記載の方法。
  6. 全ての工程が等温で行なわれる、請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. 全ての工程が50℃以上100℃以下の等温で行なわれる、請求項6に記載の方法。
  8. 鎖置換相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼが、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Bst. DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ、サーモコッカス リトラリス由来の5'→3'エキソヌクレアーゼ欠損Vent. DNAポリメラーゼ、アリサイクロバチルス アシドカルダリウス由来のDNAポリメラーゼからなる群より選択されるポリメラーゼである、請求項1から7の何れかに記載の方法。
  9. 反応溶液が少なくとも0.01%以上の界面活性剤を含む、請求項1から8の何れかに記載の方法。
  10. 界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項1から9の何れかに記載の方法。
  11. 反応溶液が、2価の陽イオンをさらに含む、請求項1から10の何れかに記載の方法。
  12. 反応溶液が、融解温度調整剤をさらに含む、請求項1から11の何れかに記載の方法。
  13. 全ての工程が60分以内で行なわれる、請求項1から12の何れかに記載の方法。
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