JP2010156999A - 加熱装置 - Google Patents

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直之 山本
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貴大 中瀬
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Abstract

【課題】 非通紙部昇温を低減すると共に、誘導発熱体の長手方向の温度分布を均一化することができる加熱装置を提供すること。
【解決手段】 磁束遮蔽は、発熱部材の回転軸線方向において温度検知部材により検知される部分を含む発熱部材の中央部に向かう磁束を発熱部材の端部に比べてより多く遮蔽する第一磁束遮蔽部と、発熱部材の端部に向かう磁束を発熱部材の中央部に比べてより多く遮蔽する第二磁束遮蔽部と、を有し、発熱部材の回転方向において第一磁束遮蔽部は中央部が端部よりも一方側に突出している形状であり、第二磁束遮蔽部は端部が中央部よりも前記一方側とは反対側に突出している形状である
【選択図】 図14

Description

本発明は、電磁誘導加熱方式の加熱装置、例えば、電子写真プロセスにて記録材上に形成された未定着画像を加熱定着する電磁誘導加熱方式の加熱定着装置に関する。
電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置は、被加熱体である記録紙、転写材等の記録材上に転写されたトナー像を記録材に加熱定着させるための加熱装置を備えている。この加熱装置は、一般に、記録材上のトナーを熱溶融させる加熱ローラ若しくはエンドレスベルトより成る加熱ベルトと、該加熱ローラ又は加熱ベルトに圧接されて記録材を挟持する加圧手段とを有している。
加熱ローラは、発熱体によって内部又は外部より直接若しくは間接的に加熱される。発熱体としては、例えばハロゲンヒータや抵抗発熱体等が挙げられるが、特に近年、画像形成装置の省エネルギー化と、ユーザーの操作性向上(クイックプリント、ウォームアップ時間の短縮)との両立を図ることが重視されていることから、特許文献1等に開示されているように、発熱効率の高い誘導加熱方式を用いた誘導加熱装置が提案されている。
この誘導加熱装置は、金属導体から成る中空の加熱ローラに誘導電流(渦電流)を発生させ、加熱ローラ自体の表皮抵抗によって加熱ローラそのものをジュール発熱させるものであり、これによれば、発熱効率が極めて向上するため、ウォームアップ時間の短縮が可能となる。
しかしながら、このような誘導加熱装置においては、印加する高周波電流の周波数、加熱ローラの透磁率及び固有抵抗値とから決定される表皮抵抗に比例した電力で加熱ローラが発熱する。従って、加熱ローラの厚みが厚くても発熱量は変わらない。このため、加熱ローラの厚さが厚い場合、却って発熱効率が低下してしまい、ウォームアップ時間短縮の効果を得ることが困難となる。
一方、加熱ローラの厚さが薄過ぎてしまうと、磁束が加熱ローラを突き抜けてしまい、発熱効率が低下したり、加熱ローラ周辺の金属部材を加熱してしまう。従って、加熱ローラの厚さは略20〜3000μm程度が望ましい。
ところが、熱容量を小さくするために薄肉の加熱ローラを使用する場合、軸直角断面の断面積が極めて小さくなるために軸方向への熱移動率が良好でない。この傾向は断面積が小さいほど顕著であり、熱伝導率の低い樹脂等の材質では更に低くなる。これは、熱伝導率をλ、2点間の温度差を(θ1−θ2)、長さをLとしたとき、単位時間に伝わる熱量Qは、
Q=λ・f(θ1−θ2)/L
で表されるというフーリエの法則からも明らかである。
上述のように、加熱ローラの長手方向での熱移動が少なく、又、加熱ローラ長手方向の両端部においては中央部よりも放熱量が大きいことから、最大記録幅の記録材を定着させる場合や、定着動作を行わないスタンバイ状態において、中央部と比較して両端部の温度が低くなってしまう(以下、「端部温度ダレ」と称する)。
その結果、記録材を連続で定着させる場合や厚手の記録材への定着の場合に、加熱ローラの長手方向の両端部において定着不良が発生してしまうという問題がある。又、定着不良が発生しないように定着温度を高くした場合、消費エネルギーが増加するとともに、中央部と両端部とで定着画像の光沢が異なってしまうという問題もある。
又、一般的な誘導加熱装置においては、磁束を発生する励磁コイルは加熱ローラの長手方向両端部で折り返されるため、折り返し部に対向する加熱ローラの両端部の発熱量は、それ以外の部分(中央部)の発熱量よりも少なくなってしまい、端部温度ダレが顕著となる。
端部温度ダレの対策としては、磁束を発生する励磁コイルや、発生した磁束を導き磁路を形成する磁性コアの配置を、加熱ローラの長手方向で異ならせる提案がなされている。
しかし、上記提案に係る構成にあっては、最大記録幅の記録材を定着させる場合やスタンバイ状態においては、加熱ローラの長手方向の温度分布を均一にすることが可能となるが、最大記録幅よりも幅の狭い記録材を定着させる場合は、記録材の非通過領域である加熱ローラの両端部において温度が上昇してしまい、加熱ローラや励磁コイル等が高温により破壊されてしまう可能性がある。
又、特許文献2には、励磁コイルを加熱源とした加熱装置において、加熱源を分割して選択的に通電する構成が提案されている。
しかしながら、加熱源を複数設けたり分割したりすれば、その分だけ制御回路も複雑となってコストも高くなる。しかも、薄肉の回転体を加熱体にすると、分割した場合の境目付近の温度分布が不連続且つ不均一で定着性能に影響を及ぼす可能性がある。
又、特許文献3には、電磁誘導発熱する回転体に、金属パイプから成るヒートパイプ等の熱均一化部材を接触させて端部温度ダレを防止する構成が提案されている。
特開昭59−033787号公報 特開平8−016006号公報 特開2001−147606号公報
しかしながら、上記構成では、熱均一化部材を接触させるために、加熱装置の熱容量が増加してしまい、ウォームアップ時間が長くなり、消費エネルギーが増加するという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、非通紙部昇温を低減しながらも、誘導発熱体の長手方向の温度分布を均一とし、例えば画像形成装置において画像の定着不良や光沢ムラ等の問題を解決することができる加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、磁束を生ずるコイルと、記録材上の画像を加熱するための熱を前記コイルから生じた磁束により生ずる回転可能な発熱部材と、前記発熱部材の温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材の出力に基づいて前記コイルへの通電を制御する制御手段と、前記発熱部材に向かう前記コイルから生じた磁束を遮蔽するための導電体の磁束遮蔽と、前記磁束遮蔽を移動させるための移動手段と、を有する像加熱装置において、前記磁束遮蔽は、前記発熱部材の回転軸線方向において前記温度検知部材により検知される部分を含む前記発熱部材の中央部に向かう磁束を前記発熱部材の端部に比べてより多く遮蔽する第一磁束遮蔽部と、前記発熱部材の端部に向かう磁束を前記発熱部材の中央部に比べてより多く遮蔽する第二磁束遮蔽部と、を有し、前記発熱部材の回転方向において前記第一磁束遮蔽部は中央部が端部よりも一方側に突出している形状であり、前記第二磁束遮蔽部は端部が中央部よりも前記一方側とは反対側に突出している形状であることを特徴とする。
本発明によれば、磁束調整板の作用によって、非通紙部昇温を低減すると共に、誘導発熱体の長手中央部の作用磁束が両端部の作用磁束よりも少なくなることによって、誘導発熱体の長手中央部の発熱量よりも両端部の発熱量よりも少なくなるため、誘導発熱体の長手方向の温度分布が均一となり、例えば画像形成装置において画像の定着不良や光沢ムラ等の問題を解決することができる。
本発明の実施の形態1に係る加熱定着装置の概略断面図である。 本発明に係る記録材サイズ検知手段の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱定着装置の発熱量分布を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作シーケンス図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱定着装置の温度分布を比較例と対比して示す図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の概略図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱定着装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の概略図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る磁束遮蔽板の動作シーケンス図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱方式の加熱定着装置(像加熱装置)の概略構成を示す横断面図である。
図1に示す誘導加熱方式の加熱定着装置1は、搬送される被加熱材として記録材上に形成された未定着トナー画像7を、加熱及び加圧によって融解して記録材3に融着させるものである。この加熱定着装置1は、高周波磁界を生じる磁束発生手段としてコイルアセンブリ10(コイルユニット)と、該コイルアセンブリ10によって加熱され記録材3の搬送方向に沿って移動自在に設けられた発熱部材としての定着ローラ4と、該定着ローラ4とコイルアセンブリ10の間に一様のギャップを保持するために不図示のフレームに固定されたステー5と、記録材3の搬送路を介して定着ローラ4に対向してこれらに圧接された加圧ローラ2を備えている。
上記定着ローラ4は、図示矢印a方向に回転可能に設けられ、不図示のモータ等による駆動源によって回転駆動される。そして、加圧ローラ2は、定着ローラ4の回転に伴って矢印c方向に従動回転する。
12は加熱定着装置1の制御を行うタイミング制御手段としてのCPU、13はCPU12からの信号によりコイルアセンブリ10に高周波電流を供給する駆動電源、14は記録材サイズを検知する記録材サイズ検知手段であり、この記録材サイズ検知手段14は、例えばユーザーパネルの複数のプッシュスイッチの入力された信号の組み合わせによって記録材サイズを判断する。
15はCPU12からの信号で磁束遮蔽板である磁束遮蔽板8の変位制御を行う駆動手段として磁束遮蔽板駆動手段である。未定着トナー画像7が転写されている記録材3は、矢印b方向に搬送され、該記録材3を挟持する圧接ニップ部Nに送り込まれる。
記録材3は、加熱された定着ローラ4の熱と加圧ローラ2から作用する圧力を加えられながら、圧接ニップ部Nを搬送される。これにより、記録材3上には未定着トナーが固着され、定着トナー画像が形成される。圧接ニップ部Nを通過した記録材3は、先端部が定着ローラ4の表面に当接する分離爪16により定着ローラ4から剥離されて図1の左方向に搬送され、不図示の排出ローラによって搬送されて排出トレイ上に排出される。
ここで、定着ローラ4は、中空金属導体であり、例えば鉄、ニッケル、SUS430等の導電性磁性材料から形成される導電層を有している。そして、定着ローラ4の外表面には、フッ素樹脂等より成る耐熱性の高い離型層が形成されている。尚、本実施の形態で用いた定着ローラ4の金属層の厚さは20μm〜3.0mmである。
定着ローラ4の中空部には、高周波磁界を生じるコイルアセンブリ10が配設されており、高周波磁界の作用によって定着ローラ4に渦電流が誘起されて該定着ローラ4がジュール発熱する。ここで、コイルアセンブリ10は、不図示のステーによって定着ローラ4と励磁コイル6との間に一定のギャップを保って保持されている。尚、ステーは、不図示のフレームに固定されて非回転となっている。
上記コイルアセンブリ10は、磁性コア9と、該磁性コア9を挿入するための通孔が形成されたボビン17と、このボビン17の周囲に銅線を巻回して構成され定着ローラ4に渦電流を誘導させて該定着ローラ4を加熱する励磁コイル6を有している。
磁性コア9の材料としては、透磁率が大きく自己損失の小さいものが望ましく、例えばフェライト、パーマロイ、センダスト、アモルファス、珪素鋼板等が適している。ボビン17は、磁性コア9と励磁コイル6とを絶縁する絶縁部として機能している。そして、コイルアセンブリ10は、ボビン17とは一体若しくは別体に構成された前記ステーに固定され、定着ローラ4の外部に露呈しないように収納されている。
ステーと分離爪16及びボビン17は、耐熱及び電気絶縁性エンジニアリング・プラスチックで構成されている。加圧ローラ2は、軸心18と、該軸心18の周囲に形成された耐熱ゴム層19と、最表層がフッ素樹脂等より成る耐熱離型層とで構成されている。
又、定着ローラ4の外周上には、該定着ローラ4の温度を検出する温度センサ20(温度検知部材)が設けられている。この温度センサ20は、定着ローラ4を隔てて励磁コイル6に向かい合うように、定着ローラ4の表面に圧接又は近接され、若しくは励磁コイル6に向かい合うように定着ローラ4の内面に圧接又は近接して配置されている。又、温度センサ20は、例えばサーミスタで構成され、このサーミスタで定着ローラ4の温度を検出しつつ、この検出信号に基づいて定着ローラ4の温度が最適温度となるように励磁コイル6への通電を制御する。
定着ローラ4の上方には、温度異常上昇時の安全機構としてのサーモスタット21が設けられている。このサーモスタット21は、定着ローラ4の表面に接触又は近接して配置されており、定着ローラ4の温度が予め設定された温度になると接点を開放して励磁コイル6への通電を切断し、定着ローラ4が所定温度以上の高温となるのを防ぐ。
図2は記録材サイズ検知手段14の構成を示すブロック図であり、記録材サイズ検知手段14は、記録材搬送時サイズ検知手段14aと、操作パネル14b及びカセットサイズ検知手段14cとで構成され、カセットサイズ検知手段14cと記録材搬送時サイズ検知手段14aは超音波センサ等によって構成されている。尚、構成は予め設定されたユーザー操作パネルで選択された記録材サイズによる信号とするが、ユーザーの誤操作、給材カセットヘの記録材サイズ誤挿入を避けるために給材カセットと記録材搬送時の搬送経路に置かれたセンサによって検出される構成を組み合わせ併用しても良い。
本実施の形態においては、定着ローラ4と励磁コイル6との間に、定着ローラ4の内面に沿うようにして、励磁コイル6から定着ローラ4へ届く磁束の一部を遮蔽する第一磁束遮蔽部8が移動可能に設けられており、磁束遮蔽板駆動手段15により第一磁束遮蔽部8の位置を定着ローラ4の周方向(回転方向)に変化させることによって、記録材サイズ検知手段14と連動して渦電流による発熱範囲を制御することができるよう構成されている。
磁束遮蔽板駆動手段15は、第一磁束遮蔽部8を回転駆動させる不図示のモータを有しており、このモータの駆動により磁束遮蔽板8を定着ローラ4の周方向に回転させることができる。モータには、例えばステッピングモータ等が使用される。尚、磁束遮蔽板駆動手段15はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、モータの代わりにベルトを使用したり、スクリューねじにより回転駆動する構成としても良い。
第一磁束遮蔽部8としては、導電体であって固有抵抗の小さい非磁性材料である銅、アルミニウム、銀若しくはその合金等が適している。
次に、図3に第一磁束遮蔽部8の形状の一例を示す。本実施の形態で用いた第一磁束遮蔽部8は、純度99%以上の銅で構成されており、凸部の幅が200mm、定着ローラ4の周方向の角度が20°に設定されている。
図4に本実施の形態における第一磁束遮蔽部8の動作位置を示す。
本実施の形態に係る定着加熱装置1は、記録材3を加熱可能な状態(スタンバイ状態)及びA4Y、A3等の大サイズの加熱時においては、図3(a)に示すように、第一磁束遮蔽部8の凸部は、磁性コア9と定着ローラ4との間に所定の間隔を保ちつつ挿入される。又、小サイズにおいては、図3(b)に示すように、第一磁束遮蔽部8は、励磁コイル6が発生する磁束をおおよそ妨げない退避位置に退避する。
図5に本実施の形態における定着ローラ4の長手方向(定着ローラ4の回転軸線方向)の発熱量分布を示す。
本実施の形態で用いた定着ローラ4は、20μm〜3mmと薄肉であるため、該定着ローラ4の長手方向での熱移動が少なく、又、定着ローラ4の両端部においては中央部よりも放熱量が大きく、励磁コイル6は定着ローラ4の両端部で折り返されるため、定着ローラ4の両端部の発熱量は、中央部の発熱量よりも少なくなってしまい、端部温度ダレが顕著となる。
ところが、本実施の形態においては、第一磁束遮蔽部8が定着ローラ4の長手中央部に挿入されることにより中央部の発熱量を減少させるため、定着ローラ4の両端部の発熱が相対的に増加し、その結果、定着ローラ4の長手方向の発熱量の分布をほぼ均一にすることができる。
次に、図6を参照して、本実施の形態における第一磁束遮蔽部8の動作シーケンスを説明する。
CPU12が加熱定着装置1に記録材3の加熱動作を開始する命令を出力すると(S101)、記録材サイズ検知手段14は記録材3のサイズを検知し(S102)、記録材3がA4Y又はA3の場合は、第一磁束遮蔽部8を遮蔽位置に配置する(S103)。これに対して、記録材3がそれ以外のサイズ(B4、B5Y、A4R、B5R等)の場合は、第一磁束遮蔽部8を退避位置に配置する(S104)。そして、その後に記録材3の通紙加熱を開始する(S105)。
本実施の形態において、第一磁束遮蔽部8の配置を変化させたときの定着ローラ4の長手方向の温度分布と、比較例として、本実施の形態の構成において磁束遮蔽板8を配置しない定着加熱装置の定着ローラの長手方向の温度分布を図7に示す。本実施の形態において、スタンバイ中、A4加熱時及びB5Y加熱時の何れにおいても、定着ローラの長手方向の温度分布はほぼ均一とすることができる。一方、磁束遮蔽板を備えない比較例においては、端部温度ダレが生じている。
尚、本実施の形態の構成は、本発明を限定するために記載されたものではなく、適用する定着加熱装置に応じて種々の変更が可能である。例えば、本実施の形態においては、誘導発熱体として定着ローラ4を用いたが、ニッケル等の金属エンドレスベルトであっても本発明を適用することが可能である。又、本実施の形態においては、第一磁束遮蔽部8の凸部は1段であるが、更なる記録材サイズに対応するために凸部を2段以上設けても良い。
本実施の形態では、図4に示すように、略T字形状に配置された磁性コア9の水平部に磁束遮蔽板8を挿入したが、例えば図1に示すように略T字形状に配置された磁性コア9の垂直部に第一磁束遮蔽部8を挿入しても良い。又、本発明の構成において、磁性コア9の配置は略T字形状に限定されるものではない。
更に、本実施の形態で用いた磁束遮蔽板8は、定着ローラ4の長手方向に対して略対称であるが、例えば異なる記録材サイズを定着ローラ4の一端を基準に通紙する場合にあっては非対称であっても良い。
ここで、第一磁束遮蔽部を異なる定着加熱装置に用いた構成を図8、図9を用いて説明する。
本実施の形態に係る加熱定着装置においては、定着ローラ204の外側近傍に、励磁コイル206と磁性コア209が配置されている。そして、磁束遮蔽板208は、定着ローラ204と励磁コイル206及び磁性コア209の間に一定のギャップを保って配置されている。
この構成では、定着ローラ204の外部に磁束遮蔽板208と励磁コイル206を配置しているため、定着ローラ204の周囲の雰囲気への放熱が期待でき、励磁コイル206の温度は、内部に配置する場合よりも低くなり、より高効率な加熱が期待される。
ここで、この構成で用いた磁束遮蔽板208の形状を図9に示す。本実施の形態においては、磁束遮蔽板208の凸部の角度を15°とした。
而して、このような構成においても、磁束遮蔽板208が定着ローラ204の長手中央部に誘導される磁束を調整するため、定着ローラ204の長手方向の温度分布を均一にすることができる。
また、第一磁束遮蔽部をさらに別の定着加熱装置に用いた構成を図10、図11を用いて説明する。
図10はさらに別の加熱定着装置の断面図である。
本実施の形態に係る加熱定着装置においては、磁束発生手段である励磁コイル306は、磁性コア309の周囲に巻き付けられ、誘導発熱体である加熱板325を誘導加熱する。張架ローラ323,324によって張架され、加熱板325と接触して加熱される回転体であるエンドレスベルト322は、不図示の駆動手段によって回転駆動される。磁束遮蔽板308は、磁性コア309と加熱板325の間に一定の間隔を保ちつつ挿入される。
而して、この構成では、誘導発熱体としての加熱板325と回転体としてのエンドレスベルト322が別々であるため、例えば、エンドレスベルト322に耐熱樹脂ベルトを用いることが可能となる。
図11にこの構成で用いた磁束遮蔽板308の形状を示す。本実施の形態においては、磁束遮蔽板308は略平面であって、該磁束遮蔽板308の凸部を20mmとした。
而して、本実施の形態においても、磁束遮蔽板308が定着ローラ304の長手中央部に誘導される磁束を調整するため、定着ローラ304の長手方向の温度分布を均一にすることができる。
尚、本実施の形態の構成において、磁束遮蔽板308は略平面状であるが、定着加熱装置の形態に応じて曲面状の磁束遮蔽板を用いても良い。
次に、磁束遮蔽板が第一磁束遮蔽部と端部の磁束を遮蔽する第二磁束遮蔽部を有する構成について説明する。
前記実施の形態1〜3において示した構成では、種々の紙種や紙サイズが混載された連続定着動作においては、記録材サイズに応じて磁束遮蔽板が動作してしまうため、磁束遮蔽板の動作回数が増加してしまう。
そこで、本実施の形態に係る加熱定着装置では、様々な記録材種類や記録材サイズが混載された連続定着動作であっても、磁束遮蔽板の動作回数を極力少なく抑え、定着ローラの長手方向の温度分布を均一にするようにした。
図12は本実施の形態に係る加熱定着装置の概略構成図である。
本実施の形態においては、定着ローラ404の内部に、励磁コイル406及び磁性コア409を内包するコイルアセンブリ410が、定着ローラ404の内面と所定の間隔を保って保持されている。又、磁束遮蔽板408は、不図示の磁束遮蔽板駆動装置によってコイルアセンブリ410の表面に沿うように任意の位置に移動可能である。そして、定着ローラ404の温度を検知するメインサーミスタ420aと小サイズ用サーミスタ420b及び中サイズ用サーミスタ420cが定着ローラ404の表面に配置されている。
磁束遮蔽板408は、図13に示すように、定着ローラ404の略中央(通紙中央)を基準としてほぼ対称であって、中央遮蔽部(第一磁束遮蔽部)と中サイズ遮蔽部及び小サイズ遮蔽部(第二磁束遮蔽部)を備えている。又、それぞれの領域に対応するように、メインサーミスタ420a(温度検知部材)と小サイズ用サーミスタ420b及び中サイズ用サーミスタ420c(第二温度検知部材)が配置されている。
次に、本実施の形態における磁束遮蔽板408の動作位置を図14に示す。
本実施の形態に係る加熱定着装置は、記録材を加熱可能な状態(スタンバイ状態)及びA4Y、A3等の大サイズ記録材の加熱時においては、図14(a)に示すように、磁束遮蔽板408の中央遮蔽部は、磁性コア409と定着ローラ404との間に所定の間隔を保ちつつ挿入され、定着ローラ404の長手中央部の発熱量を減少させることによって、定着ローラ404の長手方向の温度分布を均一にする。
又、B4、B5Y等の中サイズ記録材においては、図14(b)に示すように、磁束遮蔽板408の中サイズ遮蔽部は、磁性コア409と定着ローラ404との間に所定の間隔を保ちつつ挿入され、中サイズ記録材の非通紙部領域の発熱量を減少させることによって、定着ローラ404の非通紙部昇温を低減させる。
更に、A4R、B5R、A5R等の小サイズ記録材においては、図14(c)に示すように、磁束遮蔽板408の小サイズ遮蔽部は、磁性コア409と定着ローラ404との間に所定の間隔を保ちつつ挿入され、小サイズ記録材の非通紙部領域の発熱量を減少させることによって、定着ローラ404の非通紙部昇温を低減させる。
次に、本実施の形態における磁束遮蔽板408の動作シーケンスを図15に基づいて説明する。
不図示のCPUから本実施の形態に係る加熱定着装置に定着動作開始命令が発生する(S401)と、中サイズ用サーミスタの温度Tmを検知(S402)して、中サイズ用サーミスタ検知温度Tmが所定温度範囲内(本実施の形態4では、165℃≦Tm≦220℃)の場合は、磁束遮蔽板408は動作を行わず、中サイズ用サーミスタ検知温度Tmが所定温度(第一設定温度)を超えた場合(本実施の形態では、Tm>220℃)、磁束遮蔽板408は図14(b)に示される中サイズ遮蔽位置に移動する(S403)。又、中サイズ用サーミスタ検知温度Tmが所定温度(第二設定温度)よりも低い場合(本実施の形態では、Tm<165℃)は、磁束遮蔽板408は、図14(a)に示される中央部遮蔽位置に移動(S404)し、再び中サイズ用サーミスタの温度Tmを検知する。
次に、小サイズ用サーミスタの温度Tsを検知(S405)して、小サイズ用サーミスタ検知温度Tsが所定温度範囲内(本実施の形態4では、170℃≦Ts≦215℃)の場合は、磁束遮蔽板408は動作を行わず、再び中サイズ用サーミスタの温度Tmを検知する。ここで、小サイズ用サーミスタ検知温度Tsが所定温度を超えた場合(本実施の形態では、Ts>215℃)、磁束遮蔽板408は、図14(c)に示される小サイズ遮蔽位置に移動する(S406)。又、小サイズ用サーミスタ検知温度Tsが所定温度よりも低い場合(本実施の形態4では、Tm<170℃)は、磁束遮蔽板408は図14(a)に示される中央部遮蔽位置に移動し(S404)、再び中サイズ用サーミスタの温度Tmを検知する。
以上のシーケンスを、不図示のCPUから本実施の形態に係る加熱定着装置に出力終了命令が発生される(S407)まで、繰り返し行う。
そして、不図示のCPUから出力終了命令が発生されると、磁束遮蔽板408は、図14(a)に示される中央部遮蔽位置に移動し(S408)、加熱定着動作を終了する(S409)。
而して、本実施の形態に係る加熱定着装置によれば、非通紙部領域及びその付近の定着ローラ404の温度を検知しつつ、磁束遮蔽板408を温度に対応した部分のみ動作させるため、様々な紙種が混載した連続定着であっても、磁束遮蔽板408の動作を少なく抑えつつ定着ローラ404の長手方向の温度分布をほぼ均一とすることが可能になる。
尚、以上説明した本実施の形態の構成であっても、本発明を限定するために記載されたものではなく、前記実施の形態1と同様に、適用する加熱定着装置に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、磁束遮蔽板の構成や動作シーケンス、温度検知手段等は、本発明を用いる加熱定着装置に応じて適時変更しても良い。又、例えば前述した第一磁束遮蔽部の構成と組み合わせることも可能である。
1 加熱定着装置(加熱装置)
2 加圧ローラ
3 記録材(被加熱材)
4,204,404 定着ローラ(誘導発熱体)
5 ステー
6,206,306,406 励磁コイル(磁束発生手段)
7 未定着トナー画像
8,208,308,408 磁束遮蔽板(磁束調整手段)
9,209,309,409 磁性コア
10,410 コイルアセンブリ
12 CPU
13 駆動電源
14 記録材サイズ検知手段
15 磁束遮蔽板駆動手段
16 分離爪
17 ボビン
20 温度センサ
21 サーモスタット
322 エンドレスベルト
323,324 張架ベルト
325 加熱板(誘導発熱体)

Claims (5)

  1. 磁束を生ずるコイルと、記録材上の画像を加熱するための熱を前記コイルから生じた磁束により生ずる回転可能な発熱部材と、前記発熱部材の温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材の出力に基づいて前記コイルへの通電を制御する制御手段と、前記発熱部材に向かう前記コイルから生じた磁束を遮蔽するための導電体の磁束遮蔽と、前記磁束遮蔽を移動させるための移動手段と、を有する像加熱装置において、
    前記磁束遮蔽は、前記発熱部材の回転軸線方向において前記温度検知部材により検知される部分を含む前記発熱部材の中央部に向かう磁束を前記発熱部材の端部に比べてより多く遮蔽する第一磁束遮蔽部と、前記発熱部材の端部に向かう磁束を前記発熱部材の中央部に比べてより多く遮蔽する第二磁束遮蔽部と、を有し、前記発熱部材の回転方向において前記第一磁束遮蔽部は中央部が端部よりも一方側に突出している形状であり、前記第二磁束遮蔽部は端部が中央部よりも前記一方側とは反対側に突出している形状であることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記移動手段は、前記回転軸線方向の幅が所定の幅よりも大きい記録材を像加熱装置に通紙する際には前記第一磁束遮蔽部が作用すると共に前記第二磁束遮蔽部が作用しない位置に前記磁束遮蔽を移動させ、前記回転軸線方向の幅が所定の幅よりも小さい記録材を像加熱装置に通紙する際には前記第一磁束遮蔽部が作用しないと共に前記第二磁束遮蔽部が作用する位置に前記磁束遮蔽を移動させることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. コイルと磁性コアとを有するコイルユニットは前記発熱部材の内面に対して間隔をあけて前記発熱部材の内部に配置され、前記磁束遮蔽は前記コイルユニットと前記発熱部材の間を移動することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の像加熱装置。
  4. 前記回転軸線方向において前記発熱部材の端部の温度を検知する第二温度検知部材を有し、前記回転軸線方向の幅が所定の幅よりも小さい記録材を像加熱装置に連続して通紙する際には、前記第二温度検知部材により検知された温度が予め設定された第一設定温度まで上昇すると前記第二磁束遮蔽部が作用する位置に前記磁束遮蔽を移動させ、前記第二温度検知部材により検知された温度が前記第一設定温度よりも低い予め設定された第二設定温度にまで下がると前記第一磁束遮蔽部が作用する位置に前記磁束遮蔽を移動させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の像加熱装置。
  5. 画像を形成する動作を待機しているときには、前記第一磁束遮蔽部は前記発熱部材の中央部に向かう磁束を前記発熱部材の端部に比べてより多く遮蔽する位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の像加熱装置。
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