以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は遊技機(パチンコ機)の正面図、図2はその側面図を示す。
遊技機の外形は、ほぼ全体的に丸形に、下部が方形に形成されている。この外形を形成する外枠1に内枠2が収装される。
外枠1は、丸形部位が筒状に、その筒状部4の前開口面がいくらか奥方に傾斜するように形成され、下部は箱状に形成される。
内枠2は、外枠1の筒状部4の内側に配設された枠本体12の前面にパネル部3が設けられる。
パネル部3には、図3のように遊技盤5が装着され、パネル部3の前面に遊技盤5を覆い、保護するカバーガラス8がガラス枠6を介して配設され、カバーガラス8の下方のパネル下部7は機前方に膨出される。
枠本体12は、パネル部3と共に駆動機構を介して外枠1に前後方向に移動可能に設けられ、パネル部3は、駆動機構を介して図4のように開閉可能に形成される。
遊技盤5の表面には、図5のように遊技領域の中央に遊技画像等を表示する画像表示装置14が、その下方に変動入賞装置15等が配設される。画像表示装置14の中央直上方にはCCDカメラ10が嵌装される。
画像表示装置14には、画面の大きい液晶等の表示装置が用いられる。変動入賞装置15には、ソレノイドによって閉状態から開状態に変換駆動される開閉扉17が設けられると共に、入賞球を検出するカウントセンサ11が配設される。
画像表示装置14の直上方には、図5、図6のように遊技球を遊技盤5の裏側に導くワープ入口70が形成される。ワープ入口70は、画像表示装置14の幅方向一帯に開口、形成される。
遊技盤5の裏面側には、図7、図8のように画像表示装置14の裏側に、ワープ入口70から入った遊技球を通すワープ樋13(遊技領域である)、および画像表示装置14、変動入賞装置15、各装飾ランプ等を制御する役物制御装置(遊技制御装置)16等が配設される。
ワープ樋13は、画像表示装置14を遊技盤5に固定すると共にその裏面を保護する保護部材71に、所定の奥行きのパネル状のハウジング枠72が重ねられ取付けられて、形成される。ワープ樋13の上部には、案内壁73によって複数(4つ)の流入路が形成され、それぞれ流入路には遊技球の通過を検出するゲートセンサ50〜53が設けられる。ゲートセンサ50〜53を通過した遊技球は案内壁74によって中央下部に向かうように形成される。
ワープ入口70からワープ樋13に入った遊技球は、いずれかの流入路のゲートセンサ50〜53を通過して検出され、中央下部に流下される。
画像表示装置14の直下方には、ワープ樋13の中央下部に接続するワープ出口75が開口される。ワープ出口75は、変動入賞装置15の上方に位置して、その開閉扉17が開状態のときに、ワープ出口75から流出した遊技球がその開閉扉17を介して変動入賞装置15に入賞するように形成される。
遊技盤5の遊技領域の最下部にはアウト口22が形成され、その奥底部にアウト球(回収球)を検出するアウトセンサ19が配設される。
打球の発射装置18は、図5のように遊技盤5の左上部裏面にて、内枠2のパネル部3に配置され、遊技領域を囲うガイド壁20に開口された発射口21から遊技領域の上部に遊技球が発射される。
内枠2のパネル部3の裏面側には、図4、図10のように遊技球の循環経路が設けられる。循環経路は、遊技盤5のアウト口22等からの球を回収する回収樋23、回収樋23の球を上方へ送る移送機構24、移送された球を貯留すると共に発射装置18に導く貯留樋25、および球抜き樋26、球抜き装置等から形成される。
発射装置18の制御、循環経路の各装置の制御、ならびに遊技機の内枠2の枠本体12の移動制御、パネル部3の開閉制御等は本体制御装置30により行われる。
パネル部3の下方のパネル下部7は、パネル部3に一体に取付けられ、図9のように上部が機前方に段階的に所定角度で下り傾斜する傾斜面27,28に形成される。
傾斜面27,28の中央には、遊技を行うための第1、第2操作部31,32が配設される。第1、第2操作部31,32は、液晶等の表示装置33,34と、その表示面のタッチ位置を検出する座標読取スイッチを有するタッチパネル35,36とから形成される。第1、第2操作部31,32の裏面側(パネル下部7の内部)には、図4のように操作表示制御装置37が設けられる。
傾斜面28の右部位は途中から切り欠かれて、その前端部38に図1のように所定のカードが挿入される挿入口40が形成される。挿入口40の奥方(外枠1側)には、図4、図10のように挿入されたカードの情報を読み取り、またカードに情報を書き込むリーダーライタ41が配置される。
第1操作部31の表示装置33には、図27のように“玉貸金額”、“自動玉貸”、“貯玉金額”、“100円”、“500円”、“1000円”、“玉貸金額XXXXX円”、“貯玉金額XXXXX円”、 “持玉数XXXXXXコ”、“中断”、“終了”、“発射”、“弱ー強”、“停止”等が表示される。中央部位には、遊技、操作のガイド、遊技情報、および各種のメッセージ等が表示される。“玉貸金額”、“自動玉貸”、“貯玉金額”、“100円”、“500円”、“1000円”、“中断”、“終了”、“発射”、“弱ー強”、“停止”は、表示部をタッチされることにより、スイッチとして機能される。
第2操作部32の表示装置34には、画像表示装置14の画像ゲームに参入するための操作画面(役物制御装置16から画像信号が送られる)等が表示される。図28に操作画面の例を示す。
カードが挿入口40に挿入され、第1操作部31の操作によって持玉数が表示されると、またはカードに記録されているデータによって持玉数が表示されているとき、発射装置18から遊技球の発射が可能にされる。
図11のように遊技機を収納する収納設備42には、遊技機の上方に遊技情報ディスプレイユニット43が備えられる。収納設備42のコーナーにはカードに金額を付加する大型金額付加機39が、遊技機の片側にはカードに小額の金額を付加する台間金額付加機44が配置され、遊技情報ディスプレイユニット43ならびに大型金額付加機39の上方には図12に示す管理装置100側との光送受信部45が設けられる。
図13のように遊技情報ディスプレイユニット43のメインコントロール装置46、役物制御装置16、操作表示制御装置37、本体制御装置30、カードリーダーライタ制御装置47、台間金額付加機44等は、電源ラインを用いたネットワークによって接続される。メインコントロール装置46によって光送受信部45により管理装置100側との情報の授受およびネットワークを介して役物制御装置16、操作表示制御装置37、本体制御装置30、カードリーダーライタ制御装置47側等との情報の授受が行われる。CRT48には、遊技店からの情報、遊技機の遊技情報、制御情報等が表示される。
図14、図15は、役物制御装置16のブロック構成を示すもので、CPU49、システムROM、システムRAM、スプライト画像制御コントローラ(スプライトVDP)54、バックグラフィック画像制御コントローラ(バックグラフィックVDP)55,56、画像データROM、画像データRAM、パレット回路57、スキャンコンバータ58、ビデオキャプチャーボード59、LCDインターフェイス、画像コントローラ(第2操作部表示用VDP)63、音声コントローラ、音声データROM、入力ポート、インターフェイス回路、出力ポート、ドライブ回路等から構成される。
遊技盤5の裏面側のワープ樋13に設けられた各ゲートセンサ50〜53、変動入賞装置15に設けられたカウントセンサ11、回収球を検出するアウトセンサ19からの信号は、インターフェイス回路、入力ポートを介して入力され、出力ポートには、ドライブ回路を介して遊技盤5に設けられた各装飾ランプ、変動入賞装置15の開閉扉17のソレノイド等が接続される。
画像表示装置(LCD)14には、スプライトVDP54からの画像(動きの激しい画像)データ、バックグラフィックVDP55,56からの画像(背景画像)データが、パレット回路57、スキャンコンバータ58、ビデオキャプチャーボード59、LCDインターフェイスを介して送られて表示される。
CCDカメラ10により撮られる画像は、ビデオキャプチャーボード59、LCDインターフェイスを介して所定の時期に画像表示装置14にインポーズ表示される。
スピーカ60からは、音声コントローラからの音声データがアンプに送られ、出力される。
赤外線通信装置61からは、第2操作部表示用VDP63からの画像データが第2操作部32の赤外線通信ユニット64に送信され、第2操作部32の表示装置34に表示される。
スプライトVDP54の画像データROM、バックグラフィックVDP55,56の画像データROMには、遊技画像、ディスプレイ、遊技および遊技機の情報等の画像データが格納されている。
なお、第1、第2操作部31,32からの信号は、操作表示制御装置37からネットワークボード(NB)等を介して送られる。
次に、役物制御装置16の制御動作を図16〜図26のフローチャートに基づいて説明する。
図16は役物制御装置16のゼネラルフローで、CPUモード設定、RAMチェック、周辺装置の初期化の後、「開店準備」、「普段表示」、「パチンコゲーム」、「リーチゲーム」、「大当たりゲーム」に分岐して処理を行い、各タスクで設定されたスプライトデータ、カラーコマンドをシステムRAMに書き込み、バックグラフィックデータをバックグラフィックVDP55,56へ転送し、「操作表示用データ制御(第2操作部の表示制御)」を行う(100.01〜100.13)。
割り込み処理は、図17のようにスプライトVDP54の割り込みがあると、システムRAM内のスプライトデータをスプライトRAMの所定のバンクにセットし、カラーコマンドをパレット回路57にセットする。続いて、各センサの入力監視、ランプ制御、ネットワークボード送信処理、サウンド制御等を行う(1.01〜1.11)。
第2操作部表示用VDP63の割り込みがあると、各タスクでセットされたシステムRAM内の画像データを第2操作部表示用VDP63へ送る(1.12,1.13)。
ネットワークボードよりの割り込みのときは、ネットワークボードの解析処理を行い、ネットワークボードのデュアルポートRAMのデータをメモリに記憶する(1.14,1.15)。
画像表示装置14の画像制御は、普段表示(遊技を行っていないとき等)は、遊技機のデモ用の画像およびメッセージ等を表示する。
パチンコゲームは、パチンコ機の遊技盤を画像表示すると共に、発射装置18から発射された遊技球をその画像内に仮想表示して画像内の遊技領域を転動するゲーム、およびその仮想表示した遊技球(画像遊技球)の入賞を基に所定のゲームを行う。
遊技盤の画像表示の例を図29に示す。遊技盤の遊技領域の中央に、内部にクルーン(旋回装置)76を持つ遊具装置77を、遊具装置77の下方に始動口(始動手段)78を設定している。遊具装置77の左右には、上方にランプ風車80a,80bを、側方に風車81a,81bを、下方にフリッパー82a,82bを設定している。遊技領域の画像遊技球が上方から遊具装置77に入ると、クルーン76を旋回して、中央の孔から下方の始動口78に向けて落ちる。始動口78に画像遊技球が入賞すると、遊具装置77のクルーン76部分にて図柄回転ゲームを行う。
このパチンコゲームの処理は、図18のように「玉出現チェック」、「風車(左)処理」、「風車(右)処理」、「ランプ風車(左)処理」、「ランプ風車(右)処理」、「フリッパー処理」、「始動口入賞」、「始動口拡大」、「表示上ランプ処理」、「リーチ移行処理」、「クルーンマスク処理」、「ケースランプ処理」、「図柄回転処理」等を行う(2.01〜2.13)。
玉出現チェックは、発射装置18から遊技領域に発射された遊技球が遊技盤5の裏面側のワープ樋13に流入して、図19のようにワープ樋13の各ゲートセンサ(ゲームSW1〜SW4)50〜53がオンする毎に、入賞抽選(始動口72の入賞設定等)、玉タスク起動(画像遊技球の出現、動作)の処理に進む(11.01〜11.12)。
入賞抽選に入ると、図20のように通常遊技中の遊技球の実発射数と賞球数との比を表すベース値の演算用の発射数(ゲートセンサ50〜53のオン回数)を更新して、画像遊技球が始動口78へ入賞するか否かを決めるための乱数(例えば、0〜199の範囲で発生)を取得する(12.01,12.02)。
始動口78の拡大表示中にない場合、画像遊技球にカラーボールを出現させるか否かの確率(当たりの判定値、例えば1個)を設定して、乱数がカラーボールの当たりであれば、始動口78へのカラーボールの入賞を設定する(12.03〜12.06)。
乱数がカラーボールの当たりでなければ、通常の確率(当たりの判定値、例えば3個)を設定して、その当たりのときに、始動口78への通常の入賞を設定する(12.07〜12.09)。
始動口78の拡大表示中の場合は、高確率(当たりの判定値、例えば8個)を設定して、乱数がその当たりのときに、始動口78への通常の入賞を設定する(12.10〜12.12)。
なお、当たり判定値(設定値)は、外部(管理装置100よりの信号を含む)より設定可能にしている。
玉タスク起動は、図21のように玉動作用の乱数を読み込んで、画像遊技球の落下速度を設定し、入賞抽選による始動口入賞情報(入賞か否か)を基に画像遊技球の落下方向を設定し、画像遊技球を出現させる(13.01〜13.03)。
風車(左)処理、風車(右)処理、ランプ風車(左)処理、ランプ風車(右)処理は、画像遊技球が当たったときに、該当する風車81a,81b,80a,80bを回転するようにセットする。
フリッパー処理は、フリッパー82a,82bに落ちてきたあるいは当たった画像遊技球を打ち上げるように、フリッパー82a,82bの動作をセットする。
始動口入賞は、図22のように始動口78に画像遊技球の入賞があると、これを始動記憶として最大4つまで記憶する(14.01〜14.03)。
始動口78の拡大表示中にないときは、拡大時の入賞数をクリアする一方、入賞がカラーボールの場合、始動口78の拡大表示時間を定めるタイマをセットして、拡大を表すサウンド要求を行う(14.04〜14.08)。始動口78の拡大表示中のときは、入賞数が3つになったときに拡大表示時間のタイマをクリアする(14.09〜14.11)。
始動口78の入賞情報およびその賞球数(この場合、賞球数=0)をネットワークボードの送信メモリにセットして、遊技情報ディスプレイユニット43のメインコントロール装置46、操作表示制御装置37へ送ると共に、画像遊技球を消滅させる(14.12,14.13)。
始動口拡大は、始動口の拡大表示時間のタイマのセットに基づき、始動口78の画像およびその入口の釘の画像の間隔を大きくするように設定する。
表示上ランプ処理は画像上のランプ点灯点滅処理等を、クルーンマスク処理は遊具装置77のクルーン表示等を、ケースランプ処理は遊具装置77のランプ点灯点滅処理等をセットする。
図柄回転処理は、画像遊技球の始動口78の入賞(始動記憶)を基に、遊具装置77のクルーン76の表示部分に複数の図柄を回転(スクロール)表示して、これが停止したときの図柄に基づき所定の遊技を発生する。
この複数の図柄の例を図30に示す。(a)のGO!リーチの図柄が出た場合、後述のリーチゲームに進む。(b)の図柄はハズレとなる。(c)のもう1回の図柄が出た場合、再度回転表示(リスタート)を行う。(d)の図柄は小当たりとなる。
この図柄回転処理は、図23のようにメモリ確認処理、図柄回転終了監視処理、図柄停止終了監視処理、残念終了監視処理、小当たり終了監視処理、リーチ移行開始処理に分岐すると共に、アタッカーオープン処理に入る(15.01〜15.09)。
メモリ確認処理は、図24のように始動記憶がある場合、そのメモリを減数して、当たりか否かを決める乱数を取得すると共に、その乱数を基に停止図柄を確定する(16.03〜16.06)。
リスタートの場合(リスタートフラグが立っている場合)、リスタートフラグをクリアして、再度乱数を取得すると共に、その乱数を基に停止図柄を確定する(16.01,16.02,16.05,16.06)。
停止図柄が小当たり図柄ならびにリスタート図柄でないときは、そのまま図柄回転終了監視処理、図柄停止終了監視処理に進む(16.07,16.13,16.19,16.20)。
停止図柄が小当たり図柄のときは、現在までのベース値を演算すると共に、ゲーム設定値(ベース設定値)と比較して、ベース値がゲーム設定値よりも大きい場合、リスタート図柄を設定して、図柄回転終了監視処理、図柄停止終了監視処理に進む(16.07,16.13,16.19,16.20)。
停止図柄がリスタート図柄のときは、現在までのベース値を演算すると共に、ゲーム設定値と比較して、ベース値がゲーム設定値よりも小さい場合、小当たり図柄を設定して、図柄回転終了監視処理、図柄停止終了監視処理に進む(16.07,16.13,16.19,16.20)。
なお、ベース値は、1分間当たりの獲得賞球数にて表すが、1分間に発射装置18から発射される遊技球を100個に設定してあるので、それまでの賞球数を100倍して、これをそれまでの発射数で割算することにより求める。ゲーム設定値は、外部(管理装置100よりの信号を含む)より設定可能にしている。
図柄回転の設定および回転終了の設定(図柄回転終了監視処理)後、図柄停止終了監視処理に入ると、図25のように停止図柄から小当たりか、リーチか、リスタートかを判定する(17.02,17.03,17.04)。
小当たりのときは小当たり終了監視処理を、リーチのときはリーチ移行開始処理を、リスタートのときはリスタートフラグを立ててメモリ確認処理を、ハズレのときは残念終了監視処理をセットする(17.05〜17.13)。
アタッカーオープン処理は、図26のようにアタッカー(遊技盤5の変動入賞装置15の開閉扉17)のソレノイドのオフを設定して、小当たりにないときは、ソレノイドのオフ情報を出力(アタッカーを閉)する(18.01,18.05)。
小当たりのときは、アタッカーのソレノイドのオンを設定して、そのオン情報を出力(アタッカーを開放)する(18.02,18.04,18.05)。
このアタッカーの開放中、変動入賞装置15のカウントセンサ11がオンする毎に、小当たりの場合、小当たりの賞球情報(賞球数、例えば15個)を設定し、その賞球情報をネットワークボードの送信メモリにセットして、遊技情報ディスプレイユニット43のメインコントロール装置46、操作表示制御装置37へ送る(18.06〜18.08,18.13)。
この小当たりの場合の賞球数をベース値演算用に積算して記憶する(18.14)。
小当たりの場合、所定時間の経過、所定数の入賞発生によって、アタッカーオープン処理を終了する(小当たり終了監視処理)。
リーチの場合は、リーチ移行開始処理後、リーチゲームに進む。
リスタートの場合は、メモリ確認処理、再度の図柄回転表示を行う図柄回転終了監視処理、図柄停止終了監視処理を繰り返す。
リーチゲームに進んだ場合、画像表示装置14のパチンコ機の遊技盤の画像に変えて、アクションゲーム等を画像表示すると共に、これを第2操作部32の操作によってコントロールして得点を得るゲームを行う。
このゲームの判定が大当たりであれば、大当たりゲームを発生する。大当たりゲームが発生すると、画像表示装置14に大当たりの発生を祝すファンファーレ表示を行い、CCDカメラ10により撮影した画像を、即ち遊技者の顔画像をそのファンファーレ画像にインポーズ表示した後、大当たりゲームの最大獲得玉数(3000発または2000発)を決定するルーレットゲーム等に入る。
最大獲得玉数が決定すると、所定サイクル毎に遊技キャラクタ画像を表示するキャラクタ変化処理、ラウンド処理、インターバル処理を繰り返す。
これらの処理中に前図26のアタッカーオープン処理を行う。これは、大当たりのラウンド処理中にないときは、アタッカー(遊技盤5の変動入賞装置15の開閉扉17)のソレノイドのオフ情報を出力(アタッカーを閉)する(18.01,18.05)。
大当たりのラウンド処理中は、アタッカーのソレノイドのオン情報を出力(アタッカーを開放)する(18.02〜18.05)。
このアタッカーの開放中、変動入賞装置15のカウントセンサ11がオンする毎に、前述の最大獲得玉数が3000発の場合は30個の賞球情報を、2000発の場合は20個の賞球情報を設定し、その賞球情報をネットワークボードの送信メモリにセットして、遊技情報ディスプレイユニット43のメインコントロール装置46、操作表示制御装置37へ送る(18.06〜18.13)。
この大当たりの場合、18.14にて賞球数(ベース値演算用)の積算、記憶は行っているが、大当たり終了後にクリアする。
なお、操作表示制御装置37は、遊技中、発射装置18から遊技球が発射される毎に第1操作部31に表示する“持玉数XXXXXXコ”を減数する一方、賞球情報が送られるとその賞球数を第1操作部31に表示する“持玉数XXXXXXコ”に加算する。
このような構成により、遊技者が遊技を行う前や遊技者がいないときは、遊技領域の画像表示装置14に普段表示が行われる。
遊技機のカードの挿入口40にカードが挿入され、第1操作部31の操作によって発射装置18から遊技球が発射され、遊技が開始されると、画像表示装置14に図29のようなパチンコ機の遊技盤が画像表示され、その画像内に画像遊技球が出現される。
画像遊技球は、発射装置18から発射された遊技球が遊技盤5の裏面側のワープ樋13に流入してゲートセンサ50〜53がオンするのに基づき、次々に出現され、その1球毎、画像遊技球の動作(落下速度、落下方向)が玉動作用の乱数等によって選定される。風車80a,80b、81a,81bに画像遊技球が当たると、風車80a,80b、81a,81bが回り、フリッパー82a,82b部分に画像遊技球が来ると、フリッパー82a,82bが動作して打ち上げられる。画像遊技球が、中央の遊具装置77内に入りクルーン76を旋回して、中央の孔から下方の始動口78に向けて落ち、始動口78に入賞すると、所定の図柄回転ゲームが行われるが、その始動口78に入賞するか否かは所定の乱数(およびその判定値)を基に決定される。
発射装置18から発射された遊技球が遊技盤5面から消えると同時に画像遊技球が出現して、画像内の遊技領域を転動するパチンコ遊技が行われると共に、画像遊技球が画像上の始動口78に入賞する否かが乱数によって設定されるのである。
このため、実球、画像球の興趣に富んだ遊技を行えると共に、始動口78の入賞率の設定を容易に行える。
また、画像遊技球に所定の乱数を基にカラーボールが出現され、カラーボールが出現すると、始動口78に入賞されると共に、始動口78(およびその入口の釘の間隔)が拡大される。
始動口78の拡大によって画像遊技球が入賞しやすくなり、この際始動口78の入賞確率が高く設定され、始動口78に所定数の入賞があると、元の状態に戻される。
このため、趣向、意外性に溢れると共に、通常時の始動口78と合わせて入賞確率を設定することで、始動口78へのランダムな入賞を保ちつつ、始動口78の入賞率を所望の入賞率に容易に設定できる。
一方、始動口78に入賞すると、遊具装置77のクルーン76部分にて図30のような複数の図柄の図柄回転ゲームが行われる。
この図柄回転ゲームにより、リーチ図柄が出るとリーチゲームに進み、ハズレ図柄が出るとハズレとなる。
小当たり図柄が出ると、遊技盤5の変動入賞装置15の開閉扉17が所定期間開かれ、遊技盤5の裏面側のワープ樋13から流出した遊技球が変動入賞装置15に入賞することによって、所定の賞球が得られるようになるが、この場合それまでのベース値がベース設定値と比較され、その比較によって小当たり図柄で停止するか否かが選定される。
即ち、ベース値がベース設定値よりも小さい場合は、賞球を増やすように小当たり図柄が選定され、反対にベース値がベース設定値よりも大きい場合は、小当たり図柄に変えてリスタート図柄が選定される。
また、リスタート図柄が出ると、再度の図柄回転が行われるようになるが、この場合もそれまでのベース値がベース設定値と比較され、その比較によってリスタート図柄で停止するか否かが選定される。
即ち、ベース値がベース設定値よりも小さい場合は、賞球を増やすように小当たり図柄に切換選定され、反対にベース値がベース設定値よりも大きい場合は、そのままリスタート図柄が選定される。
乱数を基に小当たりを発生させ賞球をもたらすことで、ベース値は次第に所定値に近付くが、そのベース値とベース設定値との比較によっても小当たりを選択的に発生させるので、ベース値が大、小の一方に偏りすぎたままになることはなく、ベース設定値に近似するようになる。
このため、ベース設定値の設定によって、所望のベース値を容易に得ることができる。また、ベース設定値に対して、図柄回転ゲームの乱数を変更する必要はない。また、始動口78の入賞に対して、変動入賞装置15の開閉扉17を所定期間開く小当たりを発生させるので、ベースに変化を持たせることができ、単調になることはない。また、リスタートを設定したので、興趣に富み、リーチゲームならびに大当たりへの高い期待感を付与できる。
リーチゲームに進むと、画像表示装置14にアクションゲーム等が画像表示され、その画像ゲームを第2操作部32によって操作することで得点が得られ、その画像ゲームの判定が大当たりであれば、変動入賞装置15の開閉扉17が所定サイクル開かれて、大量の獲得玉数が得られる大当たりゲームが発生される。
なお、始動口78の入賞に賞球を行うようにしても良い。また、画像表示装置14の画像上の遊技盤に、始動口78の外に図29のように一般の入賞口84,85を設けても良い。また、もちろん遊技盤5に一般の入賞口を設けても良い。
図31、図32は、始動口78のベース調整の別の実施の形態を示し、通常遊技中の遊技球の発射数を基準に、および乱数を基に始動口78の入賞を制御するものである。
前図18、図19のパチンコゲーム、玉出現チェックの処理から図31の入賞抽選に入ると、通常遊技中の遊技球の発射数(ゲートセンサ50〜53のオン回数)を更新して、ゲーム設定値(発射数設定値、例えば100/6…1個の入賞を生じる発射数になる。即ち、賞球数7個であれば、ベース42ということになる。)を取り出す(20.01,20.02)。
発射数がゲーム設定値を越えた場合、発射数をクリアし、ベース基準値カウンタを+1する(20.03,20.04)。
ベース基準値カウンタの値を第1所定値(例えば128)と比較し、第1所定値よりも大きい場合、乱数を読み込み、確率1/10で当たりか否かを決める。当たりの場合、始動口78への画像遊技球の入賞を設定する(20.05,20.06,20.08)。
当たりにない場合、ベース基準値カウンタの値を第2所定値(例えば130)と比較し、第2所定値よりも大きい場合、始動口78への画像遊技球の入賞を設定する(20.07,20.08)。
なお、ゲーム設定値、第1所定値、第2所定値は、外部(管理装置100よりの信号を含む)より設定可能にしている。
図32の始動口入賞は、始動口78に画像遊技球の入賞があると、これを始動記憶として最大4つまで記憶する(21.01〜21.03)。
始動記憶が4つ未満の場合、始動口78の拡大表示中にないときは、拡大時の入賞数をクリアする一方、カラーボールの入賞を選択した場合、始動口78の拡大表示時間を定めるタイマをセットして、拡大を表すサウンド要求を行う(21.04〜21.08)。始動口78の拡大表示中のときは、入賞数が3つになったときに拡大表示時間のタイマをクリアする(21.09〜21.11)。
始動口78の入賞情報(賞球数等)およびその賞球数をネットワークボードの送信メモリにセットして、遊技情報ディスプレイユニット43のメインコントロール装置46、操作表示制御装置37へ送り、画像遊技球を消滅させると共に、この場合前記ベース基準値カウンタの値を−1する(21.12〜21.14)。
なお、その他の制御フローは前述の実施の形態の制御フローと同様である。
このようにすると、ゲーム設定値(100/6=約16個)を1単位として、発射数が所定値を越えるまでは入賞を発生しないが、所定値より大きくなると、1単位の発射をカウントする毎に1/10の確率で入賞を発生する。また、その1/10の確率で発生しない場合、再度入賞の判定を行い、1単位または2単位の発射をカウントする毎に入賞を発生する(即ち、安定的に入賞させるため、強制的に入賞を発生させている)。
即ち、基本的に発射数を基に入賞を発生させるため、所望の入賞率(ゲーム設定値相当)に近似するようになると共に、ゲーム設定値を単位に乱数を用いても入賞を発生させるので、入賞にいわゆるナミを持たせることができ、入賞率の管理を容易に行える。
なお、各例において、それぞれ設定値を外部より設定できるので、便利である。また、封入球式の遊技機を例に説明したが、これに限定されない。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)遊技領域に遊技球を放出する放出手段を設け、特典を付与するか否かの遊技を始動する始動手段を画像表示すると共に、その遊技を画像表示する画像表示手段を備え、その遊技の結果に基づき、遊技球を入賞させ易い状態に変換して入賞に基づく特典を付与する特典付与手段を備えることを特徴とする遊技機。
(2)画像表示手段は、画像上に遊技球を表出させ、その画像遊技球の進路を管理する画像遊技球管理手段を備える(1)に記載の遊技機。
(3)画像表示手段は、遊技領域の遊技球を検出する遊技球検出手段の検出値に基づき、画像上に遊技球を表出させ、その画像遊技球の進路を管理する画像遊技球管理手段を備える(1)に記載の遊技機。
(4)画像表示手段は、画像遊技球の始動手段への入賞に基づき、特典を付与するか否かの遊技を行うようになっている(1)〜(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)画像遊技球管理手段は、画像表示手段が画像表示する始動手段へ画像遊技球を入賞させるか否かを設定値に基づいて決定する始動入賞決定手段を備える(2)〜(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)始動入賞決定手段は、始動手段へ画像遊技球を入賞させるか否かの決定後、再決定を行う始動入賞再決定手段を備える(5)に記載の遊技機。
(7)画像表示手段が画像表示する始動手段への画像遊技球の入賞を所定数記憶する入賞球記憶手段と、入賞球記憶手段による記憶に基づいて、特典を付与するか否かの遊技を行うと共に、特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段と、特典付与決定手段に基づく判定が第1特典付与状態の場合に特典付与手段を第1状態に制御する第1特典供給手段と、特典付与決定手段に基づく判定が第2特典付与状態の場合に特典付与手段を第2状態に制御する第2特典供給手段と、特典付与手段が第2状態の場合に遊技球が入賞したときの賞球数を記憶する第2状態賞球数記憶手段と、遊技領域の遊技球を検出する遊技球検出手段の検出値に基づき第1特典付与状態以外の遊技球数を記憶する打込遊技球数記憶手段と、を有し、前記第2特典供給手段は、第2状態賞球数記憶手段の記憶値と打込遊技球数記憶手段の記憶値との比が設定値以上か否かを判定して、以上のときは、第2特典付与状態の判定を変更すると共に、再度特典を付与するか否かの遊技を行う再遊技実行手段を備える(1)〜(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
(8)設定値は外部より設定可能である(5)又は(7)に記載の遊技機。
(9)遊技領域に遊技球を放出する放出手段と、遊技領域の遊技球を検出する遊技球検出手段と、特典を付与するか否かの遊技を始動する始動手段を画像表示すると共に、前記遊技球検出手段が遊技球を検出する毎に画像上に表出する画像遊技球の始動手段への入賞に基づいて第1乱数を取得して複数の図柄を回転表示する遊技を行う画像表示手段と、前記第1乱数に基づいて回転表示の停止図柄を確定し、該停止図柄が当たりの場合に遊技球を入賞させ易い状態に変換して入賞に基づく特典を付与する特典付与手段と、前記第1乱数に基づく判定が第1特典付与状態の場合に前記特典付与手段を第1状態に制御する第1特典供給手段と、前記第1乱数に基づく判定が第2特典付与状態の場合に前記特典付与手段を賞球数が第1状態より少ない第2状態に制御する第2特典供給手段と、特典付与手段が前記第2状態の場合に遊技球が入賞したときの賞球数を記憶する第2状態賞球数記憶手段と、前記遊技球検出手段により検出された遊技球のうち第1特典付与状態以外の遊技球数を記憶する打込遊技球数記憶手段と、を備え、前記第2特典供給手段は、前記第2状態賞球数記憶手段の記憶値と打込遊技球数記憶手段の記憶値との比が設定値以上か否かを判定して、前記記憶値が前記設定値以上のときは、前記第1乱数に基づく判定が第2特典付与状態であっても前記第1乱数に基づく判定を変更して前記画像表示手段における遊技の結果としてリスタート図柄を表示し、リスタート図柄が表示される場合に前記第1乱数を再度取得して、前記特典を付与するか否かの遊技を再度行う再遊技実行手段を備えることを特徴とする遊技機。
(10)前記画像表示手段には、画像遊技球を画像表示させた始動手段へ入賞させるか否かを、遊技球検出手段によって検出された遊技球数と設定値との比較結果に基づいて決定することにより、この画像遊技球の進路を管理する画像遊技球管理手段を備え、前記画像遊技球管理手段は、前記遊技球検出手段によって検出された遊技球数が前記設定値となることを1単位とし、該1単位に達する毎に第2乱数を読み込んで該第2乱数が当たりの場合、若しくは、前記第2乱数が2度続けて当たりでない場合に画像遊技球を始動手段へ入賞させることを特徴とする(9)に記載の遊技機。
(1)〜(10)の発明によれば、特典を付与するか否かの遊技およびその遊技の始動手段が画像表示されるので、興趣に富み、その画像上に遊技球を表出させ、その画像遊技球の始動手段への入賞によって特典を付与するか否かの遊技を行わせるので、始動手段への入賞率を容易に設定でき、趣向に溢れた遊技を行える。遊技領域の遊技球の検出に基づいて画像遊技球を表出させ、その進路を管理するので、実球、画像球の意外性および興趣に富んだ遊技を行える。
また、画像遊技球の始動手段への入賞によって特典を付与するか否かの遊技を行わせ、その結果によって遊技球の入賞の特典を付与するので、いわゆるベースに変化を持たせながら、所望のベース値を得ることができ、ベース管理を容易に行える。
画像遊技球を始動手段へ入賞させるか否かの判定を再度行わせることで、入賞にいわゆるナミを持たせることができる。また、特典を付与するか否かの再度の遊技を可能としたので、より興趣に溢れた遊技を行えると共に、ベース管理が一層容易になる。
また、始動手段への入賞率の設定値、ベースの設定値を外部より設定できるため、これらの管理が一層容易になる。