JP3853940B2 - 弾球遊技機の表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等における弾球遊技機の表示装置に関するものである。
【0005】
【従来の技術】
従来、各種の弾球遊技機、例えばパチンコ機において、遊技盤に、複数個の図柄表示部を有する変動図柄表示手段と、遊技球を検出して変動図柄表示手段の各図柄表示部の図柄を一定時間変動させる始動ゲートとを備え、始動ゲートが遊技球の入球又は通過を検出した時に、変動図柄表示手段の各図柄表示部の図柄を変動させて、その変動後の停止図柄が予め定められた当たり図柄の組み合わせとなった時に、大入賞手段を所定回数開放するか、又は他の入賞手段に入球した遊技球がその内部の作動領域を通過した後、特定の入球口に遊技球が入球することを条件に、その入球口に遊技球が入球する毎に他の入賞手段を所定回数開閉する等、遊技者に利益を還元するようにしたものがある。
変動図柄表示手段の変動制御に際しては、例えば0〜249までの乱数を発生させておき、始動ゲートが遊技球の入球又は通過を検出した時に、その時の乱数を読み込んで乱数処理により変動図柄表示手段の各図柄表示部の停止図柄を決定し、これに基づいて変動図柄表示手段の各図柄表示部を一定時間変動させる制御方法を採っており、始動ゲートが遊技球を検出する毎に、これを繰り返すだけである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種の変動図柄表示手段を備えたパチンコ機では、通常、変動図柄表示手段の各図柄表示部の図柄の変動処理を前述の如く乱数処理によって行っており、予め定められた確率で当たりが発生するようになっている。このため、パチンコ機によっては、始動ゲートに遊技球が入り易いか否かの差はあるが、始動ゲートが遊技球を検出して変動図柄表示手段の図柄の変動が続くならば、所定の確率で当たりが発生することになる。
従って、変動図柄表示手段の図柄の変動がある程度続き、未だ当たりが発生していなければ、そのパチンコ機は、その後、変動図柄表示手段の図柄が数回乃至十数回変動する間に、実際に当たりが発生するか否かはともかくとして、確率的には当たりの出る可能性が非常に高い状況にあるということができる。
しかし、従来のパチンコ機では、始動ゲートが遊技球を検出した時に、変動図柄表示手段の各図柄表示部の図柄が一定時間変動する動作を繰り返すだけであって、変動図柄表示手段の変動回数を表示するようにはなっていない。
【0007】
このため、変動図柄表示手段の変動回数が増えれば増える程、数学上の確率からすれば、当たりの発生確率が大になってくるにも拘わらず、従来では変動図柄表示手段の変動回数が全く不明であるので、遊技者は、変動図柄表示手段の変動回数を勘によって判断せざるを得ないという問題がある。
また始動ゲートが遊技球を検出する毎に、単に変動図柄表示手段が変動動作を繰り返すに過ぎないので、遊技者は変動図柄表示手段の変動回数を勘で判断しながら、ただ当たりの発生を待つだけになり、ゲーム自体が非常に単調になる欠点がある。
即ち、変動図柄表示手段の変動回数がある程度分かれば、遊技者は、その変動回数を一応の目安にして通常の当たりの発生確率を推測し、これから先どの程度の回数だけ変動図柄表示手段を変動させれば、当たりが発生することになるのか等と、その時の状況に応じて先の当たり発生までの過程を予測し、又は考えながらゲームを行うことが可能になる。
しかし、従来のパチンコ機では、ゲーム中の遊技者は、変動図柄表示手段の変動回数を知り得ないので、遊技者が変動図柄表示手段の変動回数を考慮して思考力を働かせながらゲームを行うようにはなっておらず、ゲーム自体が非常に単調であり興趣に欠ける欠点がある。
本発明は、このような従来の課題に鑑み、変動図柄表示手段の変動回数を画像表示手段に絵画像により間接的に表示して、遊技者がその絵画像から変動図柄表示手段の変動回数を推測し思考力を働かせながらゲームを行うことができる弾球遊技機の表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技盤5 に変動図柄表示手段25と、遊技球を検出して変動図柄表示手段25の図柄を変動させる始動ゲート13とを備え、変動図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当たり図柄となったときに遊技者に利益を発生させるようにした弾球遊技機において、遊技盤5 に、絵画像A〜Eを表示するための画像表示手段24を設け、変動図柄表示手段25の変動回数を計数して該変動図柄表示手段25が所定変動回数だけ変動する毎に、画像表示手段24に絵画像A〜Eを表示させるべき時点の変動回数を決定して、その変動回数になったときに該変動回数を間接的に表示する、予測性、統一性のある複数の絵画像A〜Eを画像表示手段24に順次表示させると共に、変動図柄表示手段25の停止図柄が当たり図柄となったときに前記計数をリセットさせる制御手段38を設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1乃至図4は本発明をパチンコ機に採用した場合の第1実施形態を例示する。図1において、1 は前枠で、パチンコ機本体2 の前面側に開閉自在に枢着されている。前枠1 にはガラス扉3 及び前面板4 が装着され、またこれらの後側に遊技盤5 が着脱自在に装着されている。
前面板4 には上皿6 が装着され、この上皿6 の前縁部に球払いレバー7 が設けられている。前枠1 の下部には下皿8 と発射手段9 の操作ハンドル10とが設けられ、操作ハンドル10を操作した時に、上皿6 から遊技球が1個ずつ発射部に供給され、その遊技球を発射モータの作動により遊技盤5 側に発射するようになっている。
【0010】
遊技盤5 の前面には、図2に示すように、発射された遊技球を案内するガイドレール11が設けられると共に、遊技盤5 の左右方向の中央部に表示ユニット12、始動ゲート13、入賞口14及び下中央入賞手段15が上下方向に配置され、これらの左右両側に風車16、上入賞手段17、下入賞手段18及び下入賞口19とが配置されている。
表示ユニット12は、図3に示すように、前方に突出する廂部21を有する表示ケース20と、廂部21の下側で表示ケース20に上下に装着された画像表示手段24及び変動図柄表示手段25とを備え、その表示ケース20が遊技盤5 に取り付けられている。
変動図柄表示手段25は、左右方向に3個の図柄表示部26,27,28を備え、始動ゲート13を遊技球が通過して、この始動ゲート13が遊技球を検出した時に、各図柄表示部26,27,28の表示図柄が所定時間だけ変動するように構成されている。なお、各図柄表示部26,27,28は、例えば0〜9までの数字図柄をセグメント方式又はドット方式によって表示するようになっている。
【0011】
画像表示手段24は、変動図柄表示手段25の図柄が変動した時の変動回数を動画等の絵画像で間接的に表示するためのものであり、液晶等の表示手段により構成されている。この画像表示手段24には、変動図柄表示手段25が所定変動回数だけ変動する毎に、乱数処理に従って図5に示すような統一性ある絵画像A 〜E を表示するようになっている。
下中央入賞手段15は、変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の停止図柄が当たり図柄の組み合わせとなった時に、開閉板29が一定時間だけ解放して、上方から落下する遊技球を開閉板29により案内し入球させるようになっている。この下中央入賞手段15の内部は3個の通路に分割されており、その3個の通路の内、何れか1個の通路を作動領域とし、その作動領域を遊技球が通過した時に、遊技者に有利な利益状態を発生させるようになっている。
【0012】
図4は制御系のブロック図である。図4において、30は変動処理手段で、始動ゲート13が遊技球の通過を検出した時に、その検出時点の乱数値を読み込んで、その乱数を処理することによって変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の表示図柄を変動させ、所定時間の経過後に、その乱数に応じて予め定められた組み合わせの図柄で停止させるようになっている。
31は図柄判定手段で、変動処理手段30からの乱数により、変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の変動後における停止図柄が所定の当たり図柄の組み合わせか否かを判定して、当たりの時に下中央入賞手段15を開放させるためのものである。
なお、当たり図柄の組み合わせは、例えば、各図柄表示部26,27,28の表示が「7・7・7」のように全て一致する場合等である。この当たりが発生する確率は、例えば乱数発生手段で発生する乱数が0〜249までとし、その内の1個を当たり乱数とした場合には、1/250となる。従って、確率的には平均すると変動図柄表示手段25が250回変動すれば、当たりが1回発生することになる。
【0013】
32は権利状態発生手段で、図柄判定手段31が当たり図柄と判定して下中央入賞手段15が開放し、遊技球が作動領域を通過した時に、遊技者に有利な権利状態を発生させるようになっている。即ち、権利状態発生手段32は、遊技球が下中央入賞手段15の作動領域を通過すれば、その後、右上の上入賞手段17に遊技球が入る毎に、右下の下入賞手段18を一定時間開放し、この下入賞手段18の開閉動作を最大16回まで繰り返すようになっている。なお、右下の下入賞手段18はチューリップ式のものが用いられている。
【0014】
33は計数手段で、始動ゲート13が遊技球の通過を検出した時の信号により、変動処理手段30の図柄が変動する変動回数を計数し、予め設定された変動回数毎に、その計数出力を出すようになっている。例えば、図6に示すように、当たりの発生確率を1/250として、変動図柄表示手段25が最初に変動してから1250回程度変動を繰り返せば、1回程度当たりが発生するものと仮定した場合、計数手段33が計数する1回目から1250回目までの変動回数を第1ブロックから第5ブロックの5つのブロックに分割して、その各ブロック毎に予め設定された変動回数で1回だけ計数出力を出すようになっている。
なお、この実施形態では、変動図柄表示手段25の最初の変動から51回目、251回目、501回目、751回目及び1001回目に、夫々計数手段33が計数出力を出すようになっている。計数手段33は図柄判定手段31が当たり図柄と判定した当たり時に、その図柄判定手段31からの信号により計数値がリセットされるようになっている。
【0015】
34は絵画像表示用の乱数発生手段で、例えば当たりの発生確率を1/250とする場合には、0〜249の乱数を常時発生するようになっている。35は乱数抽出手段で、計数手段33からの計数出力があった時に、乱数発生手段34からの乱数を抽出して、各ブロック毎に画像表示手段24に絵画像を表示すべき時点の変動回数を決定するようになっている。
36は画像データ記憶手段で、この画像データ記憶手段36には画像表示手段24に表示すべき絵画像のデータが記憶されている。例えば、変動図柄表示手段25の変動回数の各ブロック毎に、図5に示すような絵画像A 〜E を順次表示する場合には、これらの各絵画像A 〜E のデータが夫々記憶されている。
【0016】
37は画像表示手段24を制御する表示制御手段で、乱数抽出手段35で抽出された乱数を記憶しておき、計数手段33からの変動回数の計数が記憶乱数値と一致した時に、画像データ記憶手段36に記憶する絵画像A 〜E の中から、その時のブロックにおける画像データを読み出して、画像表示手段24に絵画像を一定時間表示させ、一定時間の経過後に、その表示を自動的に消すようになっている。
なお、絵画像A 〜E は、「浦島太郎物語」についての画像で統一されており、その絵画像A は主人公の浦島太郎が子供にいじめられている亀を助ける場面、絵画像Bは浦島太郎が助けた亀に連れられて龍宮城へと行く場面、絵画像Cは龍宮城に着いた浦島太郎が御馳走を前にしながら乙姫様等の歓待を受ける場面、絵画像Dは時の経つのを忘れて遊び続けていた浦島太郎が帰るに当たって、乙姫様から土産の玉手箱を受け取る場面、絵画像E は帰って来た浦島太郎が玉手箱を開けた時に、その玉手箱の中から立ちのぼる煙によって忽ちにお爺さんになる場面であり、これらの各絵画像A 〜E は夫々動画像により構成されている。
計数手段33、乱数発生手段34、乱数抽出手段35及び表示制御手段37により制御手段38が構成されている。
【0017】
次に上記パチンコ機における動作について説明する。
ゲームに際して、発射手段9 の操作ハンドル10を操作すると、発射手段9 の発射動作に連動して発射レールの発射位置に遊技球を1個ずつ供給し、その遊技球をガイドレール11に沿って順次遊技盤5 の上部側に発射させる。
そして、この遊技盤5 の上部側に発射された遊技球が遊技盤5 の盤面に沿って落下する間に、その遊技球が始動ゲート13に入ると、変動処理手段30が働いて変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の図柄を変動させ、所定の変動時間が経過した時に各図柄表示部26,27,28の図柄を停止させる。
変動処理手段30により変動図柄表示手段25が作動して各図柄表示部26,27,28の図柄の変動が停止すれば、各図柄表示部26,27,28の停止図柄が当たり図柄の組み合わせか否かを図柄判定手段31が判定する。そして、各図柄表示部26,27,28の停止図柄が当たり図柄以外であれば、図柄判定手段31が外れと判定するので、下中央入賞手段15は開放しない。
【0018】
一方、始動ゲート13が遊技球の通過を検出すると、計数手段33が変動図柄表示手段25の図柄の変動回数1を計数する。しかし、第1ブロックでは、変動図柄表示手段25が最初の変動から50回変動動作を繰り返すまでの間は、計数手段33が変動図柄表示手段25の変動回数を計数するだけであって、画像表示手段24には絵画像A 〜E の何れも全く表示されない。
なお、この間は、画像表示手段24に他の画像を表示するようにしても良い。
始動ゲートが51個目の遊技球を検出すると、変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の図柄が変動すると共に、その変動回数51を計数して計数出力を出すので、乱数発生手段34で発生する0〜249までの乱数の内、その時点の乱数値を乱数抽出手段35が抽出して、第1ブロックにおいて絵画像A を表示すべき変動回数N1を決定し、表示制御手段37に記憶させる。但し、第1ブロックでは、最初の50回は既に経過しているので、この0〜50の乱数値は他の適当な乱数値に置換して、51〜250回目の何れかに表示させるようにする。
【0019】
例えば、乱数抽出手段35で抽出した乱数値がN1であれば、変動図柄表示手段25がN1回変動した時に絵画像A を表示させるように、そのN1を表示制御手段37に記憶させる。
その後、変動図柄表示手段25が繰り返し変動して、計数手段33が変動回数N1を計数すると、記憶乱数値と一致するので、表示制御手段37が画像データ記憶手段 36に記憶する絵画像A の画像データを読み出して、画像表示手段 24にその絵画像A を一定時間表示させる。そして、一定時間が経過すれば、タイマー手段からの出力によって表示制御手段37及び画像表示手段24の表示が自動的に消える。
なお、この時の表示時間は、遊技者がその表示を確認するに十分な時間で、しかも余り長過ぎないような適当な時間に適宜設定すれば良いが、変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の図柄が全て停止して図柄判定手段31で外れの判定結果が出た後に、表示制御手段37及び画像表示手段24の表示を消す。
【0020】
この後、変動図柄表示手段25が変動するにも拘わらず外れが連続しても、通常の当たり発生確率からすれば、変動図柄表示手段25が250回変動動作を繰り返す間に1回程度の当たりが発生することになる。そして、変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28の停止図柄が一致する当たりが発生すると、図柄判定手段31での判定結果が当たりとなり、下中央入賞手段15が開放して、上方から落下する遊技球を開閉板29で案内し入球させる。
また、下中央入賞手段15に入球した遊技球が作動領域を通過すると、権利状態発生手段32が働いて遊技者に有利な権利状態を発生させる。即ち、この権利状態の発生後、右上の上入賞手段17に遊技球が入球すると、その入球毎に右下の下入賞手段18が一定時間開放して、この下入賞手段18に対して遊技球が入球し易くなる。このため、下入賞手段18への遊技球の入球数が増大するので、遊技者には非常な利益が還元されることになる。
【0021】
一方、図柄判定手段31が当たりと判定すると、この図柄判定手段31からの信号によって計数手段33の計数値をリセットする。このため、変動図柄表示手段25の変動回数は自動的に0に戻り、また画像表示手段24には当たりを讃える絵画像を表示する。そして、次に変動図柄表示手段25の変動があった時に、その変動回数が1となる。
第1ブロックでの変動回数が250回の間、全く当たりがなければ、その後の251回目に変動図柄表示手段25が変動した時点で、第1ブロックから第2ブロックに移行して、計数手段33からの251回目の計数出力によって、乱数抽出手段35が乱数発生手段34の乱数値を抽出して、第2ブロックにおいては何回目の変動時に絵画像Bを表示させべきかを決定し、その乱数値を表示制御手段37に記憶させる。そして、その乱数値に対応する変動回数N2まで変動動作が続くと、その変動回数N2になった時点で表示制御手段37が画像データ記憶手段36の絵画像Bの画像データを読み出して画像表示手段24に絵画像Bを一定時間表示させる。
【0022】
以下、変動図柄表示手段25が外れ動作を繰り返す限り、同様にして第3ブロックの変動回数501回から750回の間の変動回数N3回目に絵画像Cを、751から1000回の間の変動回数N4回目に絵画像Dを、1001〜1250回の間の変動回数N5回目に絵画像E を夫々画像表示手段24に1回ずつ表示させる。
このように変動図柄表示手段25が外れ動作を繰り返す間に、或る条件の下で画像表示手段24に統一性のある異なる各絵画像A 〜E を順次表示するように構成しておけば、このパチンコ機で何回かゲームを行った経験のある遊技者であれば、その各絵画像A 〜E の変化によって、その時点における変動図柄表示手段25の変動回数が略どの程度であるかを経験的に推測し把握することができる。
【0023】
即ち、画像表示手段24の表示が絵画像A の間は、当たりの発生確率1/250の範囲内であるが、この絵画像A から絵画像Bに変化し、又は絵画像Bから絵画像Cに変化した場合には、それだけ変動図柄表示手段25の変動回数が増えているので、実際に当たりが発生するか否かはともかくとして、確率的には当たりの出る可能性が非常に高いことを十分に予測し又は判断することができる。
このため、遊技者は、画像表示手段24に表示される絵画像A 〜E の状況に応じて、「当たりの発生確率は未だ低く、更にゲームを続行すべきである。」、「当たりの発生が近づいて来たのでは?」、「前回のゲームの時には、お爺さんが出た直後に当たりが連続したので、もう少し。」等と考えながらゲームを行うことができる。従って、単に変動図柄表示手段25の各図柄表示部26,27,28が変動するだけのものに比較して、遊技者は絵画像A 〜E を目安として思考力を働かせながらゲームを行うことができるので、ゲームの単調さがなくなり、ゲームを面白く行うことができる。
【0024】
特に、絵画像A 〜E には、「浦島太郎物語」の如く、それ自体で一つの物語性を持っており、前の絵画像から次の絵画像を容易に予測可能な統一性のあるものを用いており、その物語の進行と共に数学的には当たりの発生確率が順次大になって行くので、ゲーム中の遊技者は、次の絵画像を想像し、又はその絵画像の出現を待望しながらゲームを行うことができ、ゲームに対する興趣が一段と向上する。
しかも、絵画像A 〜E には「浦島太郎物語」の如く容易に予測可能な予測性、統一性のある物を使用しているが、その各絵画像A 〜E が出る変動回数N は、或る特定回数の範囲内で、その範囲内毎に乱数処理により決定しており、各絵画像A 〜E を画像表示手段24に不規則に表示するようにしているので、ゲーム中の遊技者にその時の変動回数N を確実に把握されるようなこともない。
つまり、画像表示手段24の絵画像A 〜E により遊技者が把握できる変動回数N は、あくまでも変動図柄表示手段25がどの程度変動を繰り返したかという凡その回数に過ぎず、その絵画像A 〜E の表示によって、その時点の変動回数N が完全に把握されるようなことはない。
【0025】
更に、画像表示手段24を遊技盤5 に配置すれば、遊技者は、従来の島の上部に表示手段を配置したものに比較して、画像表示手段24の絵画像A 〜E の表示が非常に見やすく、常に絵画像A 〜E の表示及びその表示の変化を容易に確認しながらゲームを行うことができると同時に、その絵画像A 〜E が他の遊技者からは位置的に見にくくなるので、変動回数の間接的な表示と言えども、重要な遊技情報のひとつである変動回数の絵画像A 〜E を他の遊技者に知られることが少なくなる。このため、遊技者は、そのゲームに集中することができる。
また画像表示手段24は、遊技盤5 の中でも、特にその略中央部分に配置しているので、ゲーム中に常に容易に確認することができる。しかも、画像表示手段24は、変動図柄表示手段25と共に表示ケース20に組み込み、これら全体でひとつの表示ユニット12を構成しているので、遊技盤5 の略中央部に集約してコンパクトに配置することができ、他の各種遊技部品の配置に対する影響も少なくすることができる。
【0026】
更に、ゲーム中、遊技者が頻繁に又は必要時に見る他の表示手段、特に変動図柄表示手段25と共に画像表示手段24を表示ユニット12内に組み込んでいるため、変動図柄表示手段25の図柄を見る時に、画像表示手段24の表示を見ることができ、この画像表示手段24の表示のみを別に見て確認する必要がない。
しかも画像表示手段24には一定時間だけ各絵画像A 〜E を表示しておき、一定時間の経過後に表示制御手段37のタイマー機能により自動的に消すようになっており、変動図柄表示手段25の変動回数に応じて各絵画像A 〜E を間欠的に表示しているので、各絵画像A 〜E 自体に変化を持たせることができると共に、画像データを少なくすることが可能である。また一定時間の経過後に表示制御手段37の絵画像A 〜E を自動的に消すようにしているため、重要な遊技情報である変動回数を他の遊技者に知られる恐れを更に少なくすることができる。
【0027】
図6及び図7は本発明の第2実施形態を示し、変動図柄表示手段25の変動回数を計数手段33で計数して、変動図柄表示手段25が250回変動する毎に、各絵画像A 〜E を順次表示するようにしたものである。
即ち、変動図柄表示手段25が変動動作を繰り返すと、計数手段33がその変動回数を順次計数し、変動回数が250回になる毎に、計数手段33が計数出力を出す。そして、表示制御手段37が画像データ記憶手段36に記憶された各絵画像A 〜E の画像データを読み出して、その各絵画像A 〜E を画像表示手段24に順次表示する。
従って、この場合にも、変動図柄表示手段25の変動回数に連動して、画像表示手段24に各絵画像A 〜E を順次表示することになるので、第1実施形態と同様の利点がある。またこの実施形態では、変動回数の250回毎に各絵画像A 〜E が順次規則的に表示されることになるが、始動ゲート13に対する遊技球の入球又は通過が不規則である上に、変動図柄表示手段25の変動回数が250回と非常に多くの回数に設定されているので、その時の変動回数を遊技者に直ちに把握されるようなこともない。
【0028】
以上、本発明の各実施形態を例示したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、実施形態では、画像表示手段24に表示する絵画像の数を5個にしているが、その数は1個でも良いし、5個以上の多数個でも良い。例えば、各ブロック毎に複数個の絵画像を順次表示するようにすることもできる。
また異なる複数個の絵画像を用いる場合には、その各絵画像は全体として統一性のあるものにすれば良く、実施形態に限定されるものではない。
各絵画像を物語性等で統一する場合には、変動図柄表示手段25が変動する毎に、その物語の進行に従った絵画像を順次表示するようにしても良い。
更に、第1実施形態のようにブロックに分割して絵画像を表示する場合、その第1ブロックから第5ブロックへと移るに伴って、各ブロック毎の変動回数が次第に少なくなるようにしても良い。
実施形態では、画像表示手段24と変動図柄表示手段25とを略同程度の大きさにして一つの表示ケース20に設けているが、画像表示手段24側を大きく構成しても良いし、両者を別々に設けても良い。
また実施形態では、パチンコ機について例示したが、アレンジボール機等の各種の弾球遊技機においても、同様に実施することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技盤5 に変動図柄表示手段25と、遊技球を検出して変動図柄表示手段25の図柄を変動させる始動ゲート13とを備え、変動図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当たり図柄となったときに遊技者に利益を発生させるようにした弾球遊技機において、遊技盤5 に、絵画像A〜Eを表示するための画像表示手段24を設け、変動図柄表示手段25の変動回数を計数して該変動図柄表示手段25が所定変動回数だけ変動する毎に、画像表示手段24に絵画像A〜Eを表示させるべき時点の変動回数を決定して、その変動回数になったときに該変動回数を間接的に表示する、予測性、統一性のある複数の絵画像A〜Eを画像表示手段24に順次表示させると共に、変動図柄表示手段25の停止図柄が当たり図柄となったときに前記計数をリセットさせる制御手段38を設けているので、遊技者は画像表示手段24に表示される絵画像A〜Eから変動図柄表示手段25の変動回数を推測し思考力を働かせながらゲームを行うことができる。
【0030】
また本発明によれば、画像表示手段24に統一性のある異なる複数個の絵画像A 〜E を表示させる表示制御手段37を設けているので、遊技者は画像表示手段24の絵画像A 〜E を目安として変動図柄表示手段25の変動回数を予想し又は把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すパチンコ機の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示す表示ユニットの正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態を示す絵画像の説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態を示す絵画像表示の説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示す絵画像表示の説明図である。
【符号の説明】
5 遊技盤
24 画像表示手段
25 変動図柄表示手段
26,27,28 図柄表示部
33 計数手段
34 乱数発生手段
35 乱数抽出手段
36 画像データ記憶手段
37 表示制御手段
38 制御手段
Claims (3)
- 遊技盤(5) に変動図柄表示手段(25)と、遊技球を検出して変動図柄表示手段(25)の図柄を変動させる始動ゲート(13)とを備え、変動図柄表示手段(25)の変動後の停止図柄が当たり図柄となったときに遊技者に利益を発生させるようにした弾球遊技機において、遊技盤(5) に、絵画像(A) 〜(E) を表示するための画像表示手段(24)を設け、変動図柄表示手段(25)の変動回数を計数して該変動図柄表示手段(25)が所定変動回数だけ変動する毎に、画像表示手段(24)に絵画像(A) 〜(E) を表示させるべき時点の変動回数を決定して、その変動回数になったときに該変動回数を間接的に表示する、予測性、統一性のある複数の絵画像(A) 〜(E) を画像表示手段(24)に順次表示させると共に、変動図柄表示手段(25)の停止図柄が当たり図柄となったときに前記計数をリセットさせる制御手段(38)を設けたことを特徴とする弾球遊技機の表示装置。
- 画像表示手段(24)に動画像により構成された絵画像(A) 〜(E) を表示させる表示制御手段(37)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の表示装置。
- 画像表示手段(24)に各絵画像(A) 〜(E) を間欠的に所定時間表示させる表示制御手段(37)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機の表示装置。
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JP30358097A JP3853940B2 (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 弾球遊技機の表示装置 |
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