JP2010154911A - ロープ固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロープ圧接固定時のロープ潰れを可及的に防止すると共に、ロープの螺子回り作動も防止して極めて強固なロープ固定強度を発揮するロープ固定具を提供すること。
【解決手段】固定具本体3を構成する二枚の基板1間の間隔L1を、ロープ2の径寸法である16mmより大きく且つ22mmより小さい間隔に設定し、ロープ圧接体5の圧接面6に、ロープ2の撚り山10間の撚り溝11に沿った傾斜方向に長さを有する係止凸条12を、ロープ挿通方向Hに間隔を置いて複数並設状態に形成すると共に、この各係止凸条12の、ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、ロープ2の長さ方向に対する撚り溝11の傾斜角度θよりも大きく且つ90度より小さい角度に設定したロープ固定具。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、親綱緊張具として使用できるロープ固定具に関するものである。
送電線工事、土木建築工事、塗装工事等の高所作業現場においては、図7に示すように対向する親綱支柱13(片側だけを図示)間に親綱2(合成繊維製や綿製のロープ2)を水平に張設し、この親綱2に作業者Sの腰ベルトなどに連設した命綱14を掛けて作業者Sの墜落防止や高所作業の安全を図っている。
この時には、親綱2を水平に張設するための親綱緊張具A(ロープ固定具A)を使用するが、出願人は、この種のロープ固定具Aとして、特許第3963898号(特許文献1)他数件の特許,実用新案登録を保有している。
この特許文献1のロープ固定具Aを図1,図2に基づいて簡単に説明すると、二枚の基板1を所定間隔を置いて対設してこの二枚の基板1間にロープ2(親綱2)を挿通し得る固定具本体3を構成し、この固定具本体3を構成する二枚の基板1間に前記ロープ2を受支承するロープ受部4を設け、このロープ受部4と対向状態にして二枚の基板1間にロープ圧接体5を設けて、このロープ圧接体5の先端圧接面6とロープ受部4との間にロープ2の挿通間隙7を形成し、ロープ圧接体5は、その圧接面6をロープ受部4に向けて回動自在に設け、前記ロープ挿通間隙7幅を狭める方向にロープ圧接体5を回動付勢する弾性体8を設け、ロープ圧接体5の圧接面6の形状を、このロープ圧接体5の回動によりロープ挿通間隙7幅が次第に幅狭くなる形状に形成した構成としている。
そして、ロープ圧接体5を前記弾性体8の付勢力に抗し幅広くなる方向に回動させることでロープ挿通間隙7にロープ2を挿通し得ると共に、このロープ挿通方向Hと逆方向にロープ2が引動されることでロープ2に当接するロープ圧接体5がロープ挿通間隙7を幅狭くする方向に回動し、ロープ圧接体5の圧接面6がロープ受部4に受支承されたロープ2を圧接して引き抜き不能状態に固定する構成である。
また、前記固定具本体3を構成する二枚の基板1は、その対設間隔L2を22mmに設定することで、親綱2として一般的な16mm径のロープ2をこの二枚の基板1間にスムーズに挿通配設できる構成としており(図3(b)参照。)、更に、前記ロープ圧接体5の圧接面6には、ロープ2の撚り山10間の撚り溝11に沿った傾斜方向に長さを有する係止凸条12を、前記ロープ挿通方向Hに間隔を置いて複数並設状態に形成して、この係止凸条12がロープ2の撚り溝11に喰い込み係止することで高いロープ2固定強度が得られる構成としている。
特許第3963898号公報
ところで、従来の特許文献1は、一般的な16mm径のロープ2をロープ圧接体5とロープ受部4とで挟持圧接固定すると、圧接されたロープ2が潰れ変形してその挟持圧接方向と直交する方向に拡径し、このロープ2の拡径が固定具本体3を構成する二枚の基板1の対設間隔L2(22mm)に達するまで許容されることになる(図5(b)参照。)。
しかし、ロープ2は、扁平に押し潰される程ロープ圧接体5の圧接力が逃げてしまうために、圧接時のロープ2の変形の度合いによっては、高い圧接力を発揮するまでにやや時間を要したり、ロープ2固定強度がやや低下する懸念があった。
また、この際、ロープ圧接体5の圧接面6に形成した複数の係止凸条12が、ロープ2の撚り山10間の撚り溝11に喰い込み係止することで高いロープ2固定強度を発揮するが、出願人は、この種ロープ固定具Aのロープ2固定強度の更なる向上を図るべく研究,開発を進めるうちに、この係止凸条12がロープ2の撚り溝11に丁度合致するようにして喰い込み係止すると、圧接面6にロープ2が螺合したような状態となるため、極わずかではあるがロープ2が圧接面6に対して螺子回り作動して(ロープ2が回りながら滑って)しまう場合があることを見い出した。
本発明は、このような従来のロープ固定具における課題を見い出し、これを解決しようとするためのもので、ロープ圧接固定時のロープ潰れを可及的に防止すると共に、ロープの螺子回り作動も防止して極めて強固なロープ固定強度を発揮する画期的なロープ固定具を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
二枚の基板1を所定間隔を置いて対設してこの二枚の基板1間にロープ2を挿通し得る固定具本体3を構成し、この固定具本体3を構成する二枚の基板1間に前記ロープ2を受支承するロープ受部4を設け、このロープ受部4と対向状態にして二枚の基板1間にロープ圧接体5を回動自在に設けて、このロープ受部4とロープ圧接体5との間のロープ挿通間隙7に前記ロープ2を挿通配設し得るように構成し、このロープ圧接体5は、このロープ圧接体5の回動により前記ロープ挿通間隙7が次第に幅狭くなるように構成し、このロープ圧接体5をロープ挿通間隙7が幅狭くなる回動方向に付勢し且つ幅広くなる回動方向に抗する弾性体8を備えて、このロープ圧接体5を前記弾性体8の付勢力に抗しロープ挿通間隙7が幅広くなる方向に回動させることでこのロープ挿通間隙7に前記ロープ2を挿通し得ると共に、このロープ挿通方向Hと逆方向に前記ロープ2が引動されることでこのロープ2に当接するロープ圧接体5が前記ロープ挿通間隙7を幅狭くする方向に回動し、ロープ圧接体5の圧接面6がロープ受部4に受支承されたロープ2を圧接して引き抜き不能状態に挟持固定するロープ固定具Aであって、前記固定具本体3を構成する二枚の前記基板1間の間隔L1を、前記ロープ2の径寸法である16mmより大きく且つ22mmより小さい間隔に設定して、この二枚の基板1間に挿入して前記ロープ受部4に受支承したロープ2を、前記ロープ圧接体5の圧接面6が圧接して挟持固定した際に、このロープ2の被挟持部9が圧接により潰れ変形して拡径することを二枚の基板1が抑制するように構成し、前記ロープ圧接体5の圧接面6に、前記ロープ2の撚り山10間の撚り溝11に沿った傾斜方向に長さを有する係止凸条12を、前記ロープ挿通方向Hに間隔を置いて複数並設状態に形成すると共に、この各係止凸条12の、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θよりも大きく且つ90度より小さい角度に設定したことを特徴とするロープ固定具に係るものである。
また、前記固定具本体3を構成する二枚の前記基板1間の間隔L1を、前記ロープ2の径寸法である16mmより大きく且つ20mmより小さい間隔に設定したことを特徴とする請求項1記載のロープ固定具に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、前記特許文献1と比べて、ロープ圧接固定時にロープの被挟持部の潰れ変形して拡径することが抑制されるため、ロープ圧接体による良好な圧接力が発揮されると共に、強い圧接力が比較的早い回動段階から発揮されてロープが早急に強固に挟持圧接固定されることになり、しかも、本発明は、ロープ圧接体の圧接面に形成した各係止凸条が、ロープの撚り溝に係止しつつ撚り山にも係止するように構成したため、この係止凸条が撚り溝に丁度合致することが原因で起こり得るロープの螺子回り作動(回りながら滑る作動)も生じることがないなど、極めて秀れたロープ固定強度を発揮する画期的なロープ固定具となる。
また、請求項2記載の発明においては、ロープの圧接固定時にロープの被挟持部の潰れ変形を極めて良好に防止でき、これによりロープを一層強固に挟持圧接固定できる秀れた構成のロープ固定具となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
例えば、本発明品を親綱緊張具Aとして使用することができる。
具体的には、対向する親綱支柱13間に本発明のロープ固定具Aに固定したロープ2としての親綱2を架設し、この親綱2に命綱14をスライド自在に設け、この命綱14を作業者Sの例えば腰ベルトに連結することで作業者Sの墜落を防止し、作業の安全を図るが、この親綱支柱13間での親綱2の緊張を、例えば本発明のロープ固定具Aによって固定した親綱2の一端部を牽引することで行う。
即ち、例えば、一方の親綱支柱13に本発明品を連結し、他方の親綱支柱13に他端部を連結した親綱2の一端部を、本発明品の固定具本体3を構成する二枚の基板1間に挿通し、この二枚の基板1間に対向状態に設けたロープ受部4とロープ圧接体5との間のロープ挿通間隙7に、このロープ挿通間隙7が幅広くなるようにロープ圧接体5を弾性体8の付勢力に抗し回動させながら親綱2の一端部を挿通し、このロープ挿通間隙7に挿通した親綱2の一端部に弾性体8の付勢力によってロープ圧接体5の圧接面6を圧接することで、このロープ圧接体5の圧接面6とロープ受部4とで親綱2(の被挟持部9)を挟持固定して、対向する親綱支柱13間に親綱2を架設することができる。
この際、親綱2の径寸法である16mmより大きい間隔L1を置いて対設する二枚の基板1間に、親綱2をスムーズに挿通可能であると共に、ロープ挿通間隙7に挿通した親綱2の被挟持部9に弾性体8の付勢力によってロープ圧接体5の圧接面6が圧接すると、前記ロープ挿通方向Hに間隔を置いて複数並設状態に形成された係止凸条12が被挟持部9の撚り山10間の撚り溝11に喰い込み係止して、親綱2の滑動を強固に阻止することになる。
この架設状態の親綱2を更に強く緊張させる場合、あるいは弛んだ親綱2を緊張させて張設する場合には、ロープ挿通間隙7に挿通した親綱2の一端部を親綱2挿通方向(ロープ挿通方向H)に牽引する。すると、ロープ圧接体5は弾性体8の付勢力に抗して親綱2より離反する方向に回動して親綱2の固定状態は解除され、親綱2をその挿通方向へ牽引して張設することができる。そして、緊張後、親綱2を離せば、弾性体8の復帰力によってロープ圧接体5の圧接面6がロープ受部4に受支承された親綱2を圧接し、親綱2を再び挟持固定して、親綱2は水平方向に強固に張設されることになる。
また、このロープ圧接体5は、親綱2にこの親綱2挿通方向と逆方向に引動荷重、即ち親綱2を水平方向に引き戻す力が加わると、圧接面6並びに係止凸条12が親綱2に強く圧接するように作用してこのロープ圧接体5による親綱2圧接固定作用が強く働くと共に、この際の圧接面6の圧接力によってロープ受部4も親綱2に強く圧接するように作用してロープ受部4側でも親綱2の摺動抵抗が増加し、親綱2は強固に固定されることになる。従って、親綱2がこの親綱2挿通方向と逆方向に牽引されても抜け外れることはなく、親綱2の強い緊張状態を保持できることになる。
また、命綱14を付けた作業者Sが落下して、親綱2にロープ挿通間隙7へのロープ挿通方向Hと逆方向への非常に強い牽引力が加わった場合も、この親綱2の牽引動に伴ってロープ圧接体5がロープ挿通間隙7を更に幅狭くする方向にズレ回動し、親綱2の被挟持部9にロープ圧接体5の圧接面6が更に強く圧接すると共に、係止凸条12が被挟持部9の撚り溝11に更に強く係止することとなって、親綱2のロープ挿通間隙7での滑動(作業者Sの落下)を確固に阻止することになる。
また、このように、ロープ圧接体5の圧接面6がロープ挿通間隙7の親綱2を強く圧接すると、この親綱2の被挟持部9が固定具本体3を構成する二枚の基板1間の間隔L1に許容される範囲で潰れ変形して拡径しようとするが、本発明においては、二枚の基板1間の間隔L1が、前記特許文献1における二枚の基板間の間隔である22mmより小さいため、この特許文献1に比して親綱2の被挟持部9の拡径が抑制されてこの被挟持部9が潰れ変形しにくい。即ち、親綱2の被挟持部9が圧接固定時に潰れにくいことで、ロープ圧接体5の圧接力がこの被挟持部9に対して逃げにくく、ロープ圧接体5による良好な圧接力が発揮されると共に、ロープ圧接体5の強い圧接力が比較的早い回動段階から発揮されて親綱2が早急に強固に挟持圧接固定されることになる。
また、この際、親綱2に喰い込み係止する各係止凸条12は、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αが、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θよりも大きく且つ90度より小さいため、この係止凸条12は、その全域が親綱2の撚り溝11に丁度喰い込み係止することはなく、必ず撚り山10に係止する部位が存在することになる。従って、この係止凸条12が撚り溝11に丁度合致することが原因で起こり得る親綱2の螺子回り作動(親綱2が圧接面6に対し回りながら滑る作動)は決して生じず、親綱2は極めて強固に挟持圧接固定されることになる。
また、弾性体8の付勢力に抗してロープ圧接体5をロープ受部4より離反させれば、親綱2の固定状態を解除したり緩めたりすることができる。
また、例えば、前記固定具本体3を構成する二枚の前記基板1間の間隔L1を、前記ロープ2(親綱2)の径寸法である16mmより大きく且つ20mmより小さい間隔に設定すれば、親綱2の被挟持部9の拡径が20mmより小さい径に抑制されてこの被挟持部9が一層潰れ変形しにくくなるので、親綱2を一層強固に挟持圧接固定できることになる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、親綱緊張具Aに適用したもので、親綱2(合成繊維製や綿製のロープ2)を受支承するロープ受部4を備えた固定具本体3に、このロープ受部4と間隔を置いた対向状態にロープ圧接体5を回動自在に設けて、このロープ受部4とロープ圧接体5とでロープ2を挟持固定し得るように構成している。
具体的には、固定具本体3は、図1,図2に示すように、二枚の基板1をロープ2を挿通可能な間隔を置いて対設して成るものとし、この固定具本体3の一側(図面左側)に連結部15としてフック16を突出状態に付設し、この固定具本体3の他側であって二枚の基板1間にロープ受部4を固定している。
また、この二枚の前記基板1間の間隔L1を、前記ロープ2の径寸法である16mmより大きく且つ22mmより小さい間隔に設定して、この二枚の基板1間に挿入して前記ロープ受部4に受支承したロープ2を、前記ロープ圧接体5の圧接面6が圧接して挟持固定した際に、このロープ2の被挟持部9が圧接により潰れ変形して拡径することを二枚の基板1が抑制するように構成している。
更に詳しくは、図3(a)に示すように、二枚の前記基板1間の間隔L1を19mmに設定している。即ち、ロープ2を前記ロープ圧接体5の圧接面6が圧接して挟持固定すると、圧接されたロープ2の被挟持部9が潰れ変形してその挟持圧接方向と直交する方向へ拡径しようとするが、本実施例では、このロープ2の被挟持部9の拡径を二枚の基板1によって最大19mmまでに抑制して、前記特許文献1の構成(基板1間の対設間隔が22mm)と比べて被挟持部9が潰れ変形しにくくなる構成としている(図5参照。)。
従って、ロープ2の被挟持部9が圧接固定時に潰れにくいことで、ロープ圧接体5の圧接力がこの被挟持部9に対して逃げにくく、ロープ圧接体5による良好な圧接力が発揮されると共に、ロープ圧接体5の強い圧接力が比較的早い回動段階から発揮されてロープ2が早急に強固に挟持圧接固定されることになる構成としている。
ロープ受部4は、金属製にしてやや厚みのある略円板状体に構成している。また、このロープ受部4の固定具本体3に対して内側(図面左側)に位置する側面部を、ロープ2を受支承するための受面17としている。
また、本実施例では、受面17に対して図面において上下に隣接するロープ受部4の周面を、ロープ2が引き回し易くなるようにロープ2の外面形状に合わせて溝状に形成している。
ロープ圧接体5も、やや厚みのある金属製板状体としている。また、このロープ圧接体5は略扇形状の板状体に構成して、その基部を固定具本体3一側の二枚の基板1間に架設した枢着部18(枢着軸)に枢着することで二枚の基板1間に回動自在に設け、このロープ圧接体5の円弧状の外周面をロープ2に圧接する圧接面6として、この圧接面6を前記ロープ受部4の受面17に対し回動自在に対設している。
即ち、本実施例では、ロープ受部4とロープ圧接体5とが図1,図2において横方向に対設する構成とし、このロープ受部4の受面17とロープ圧接体5の圧接面6との間の間隙をロープ挿通間隙7として、このロープ挿通間隙7に挿通したロープ2をロープ受部4(受面17)とロープ圧接体5(圧接面6)とで締付挟持固定し得るように構成している。
また、このロープ圧接体5は、このロープ圧接体5の回動により前記ロープ受部4との間のロープ挿通間隙7が次第に幅狭くなるように構成している。
具体的には、このロープ圧接体5は、圧接面6である円弧外周面と前記枢着部18との距離が、この圧接面6の一方側の端部から他方側の端部へ行く程長くなる扇形状に設定構成し、このロープ圧接体5を一方向へ回動させるとロープ挿通間隙7が幅狭くなり、他(逆)方向へ回動させるとロープ挿通間隙7が幅広くなる構成としている。
更に詳しくは、圧接面6と枢着部18との距離が、図2において上方から下方へ行く程長くなる扇形状に設定構成し、このロープ圧接体5を図中上方へ回動させるとロープ挿通間隙7が幅狭くなり、下方へ回動させるとロープ挿通間隙7が幅広くなる構成としている。
また、このロープ圧接体5は、ロープ挿通間隙7が幅狭くなる回動方向に付勢し且つ幅広くなる回動方向に抗する弾性体8(トーションバネ)を備えて、この弾性体8により通常はロープ圧接体5(圧接面6)がロープ受部4(受面17)に近接した状態で付勢保持されるように構成している。
従って、ロープ圧接体5を弾性体8の付勢力に抗する方向に回動させてロープ挿通間隙7をロープ2が通れる程幅広くすることで、固定具本体3の上方から二枚の基板1間のロープ挿通間隙7にロープ2を挿通させることができ(図2参照。)、この挿通したロープ2に弾性体8の付勢力によってロープ圧接体5の圧接面6を当接させることで、ロープ受部4とロープ圧接体5によりロープ2が挟持圧接固定されて図中の上方へ抜け止め状態となる構成としている(図4参照。)。
また、このロープ2の挟持固定状態においては、ロープ2挿通先端を固定具本体3の下方へ引っ張ると、このロープ2挿通先端に弾性体8の付勢力によって当接しているロープ圧接体5が、下方へ移動するロープ2との摩擦により前記弾性体8の付勢力に抗し幅広くなる方向(下方)に回動するので、更にロープ2を下方へ引き出し緊張させることができるが、ロープ挿通間隙7でのロープ挿通方向Hと逆方向(上方)にロープ2が引動されると、ロープ2に当接するロープ圧接体5がロープ2との摩擦により前記ロープ挿通間隙7を幅狭くする方向に回動しようとし、これによりロープ圧接体5の圧接面6がロープ受部4に受支承されたロープ2を更に強く圧接して強固な引き抜き不能状態となるように構成している。
また、本実施例では、前記ロープ受部4の受面17を略平面状に形成し、この略平面状の受面17に受凸部19を前記ロープ挿通間隙7へのロープ挿通方向Hに間隔を置いて二条以上形成している。
具体的には、ロープ挿通間隙7に挿通してロープ受部4の平面状の受面17に受支承したロープ2の挿通先端側と挿通基端側とに接する受面17位置に、夫々この受面17の幅(厚み)と略同幅の前記受凸部19を形成している。
また、この二条の受凸部19は、いずれもロープ挿通方向H(受面17で受支承したロープ2の長さ方向)に対して略直交する方向に長さを有する凸条形状であって、その頂面がロープ挿通方向Hに幅を有し受面17と略平行な平面形状となるように構成している。
そして、受面17でロープ2を受支承して各受凸部19がロープ2の撚り山10間の撚り溝11に位置した際に、この各受凸部19のロープ2挿通先端側(図2,図4において下側)に位置する立ち上がり部位(立ち上がり面)がロープ2の撚り山10に係止し得るように構成し、この係止作用によって受面17に対するロープ2の摺動抵抗が増加するように構成している。
従って、このロープ受部4側でも、二条の受凸部19によってロープ2の滑り止め係止作用を発揮するように構成している。
また、この受凸部19は、例えば、ロープ受部4成形に際して一体的に成形することで簡易に形成可能となる。
また、本実施例では、前記ロープ圧接体5の圧接面6に、前記ロープ2の撚り山10間の撚り溝11に沿った傾斜方向に長さを有する係止凸条12を、前記ロープ挿通間隙7のロープ挿通方向Hに間隔を置いて複数並設状態に形成している。
具体的には、係止凸条12は、図1に示すようにロープ2の撚り溝11の配設方向に対応させて圧接面6の幅方向(ロープ圧接体5の厚み方向)に対し傾斜方向に長さを有する斜設凸条に形成している。
また、この係止凸条12は、例えばロストワックス等によるロープ圧接体5成形に際して一体的に成形し、量産性を向上させている。
また、この係止凸条12も含めて本実施例の圧接面6は、ロープ2の外形状に合わせた平断面視凹溝状に形成し、これにより挟持圧接固定したロープ2が横ズレしたり外れたりしにくいように構成している。
また、本実施例では、図6に示すように、この各係止凸条12の、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θよりも大きく且つロープ挿通方向Hに対する90度より小さい角度に設定している。
具体的には、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θが約50度(ロープ2を二次元的に見た時のおおよその角度)であるのに対し、圧接面6の係止凸条12を二次元的に見た時の、この係止凸条12の前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを約60度に設定している。
従って、このように係止凸条12の傾斜角度αを、ロープ2の撚り溝11の傾斜角度θと異ならせることにより、ロープ2圧接固定時に係止凸条12は撚り溝11に係止しつつもこの係止凸条12の全域がロープ2の撚り溝11に丁度喰い込み係止することがなく、必ず撚り溝11でない部位(撚り山10)にも係止する部位が存在する構成としている。
即ち、係止凸条12が撚り溝11に丁度合致することが原因で起こり得るロープ2の螺子回り作動(ロープ2が圧接面6に対し回りながら滑る作動)を生じない構成とし、これにより、係止凸条12がロープ2の撚り溝11に喰い込み係止することによる従来品と同等の高いロープ2固定作用だけが得られて、ロープ2が極めて強固に挟持圧接固定されることになる構成としている。
尚、各係止凸条12の、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θよりも小さい角度に設定することでも、係止凸条12の全域がロープ2の撚り溝11に丁度喰い込み係止しない構成にできるが、係止凸条12の傾斜角度を撚り溝11の傾斜角度よりも小さくすると、ロープ2がロープ挿通方向Hと逆方向に牽引されてロープ2が伸長した際の撚り溝11の傾斜方向と、係止凸条12の傾斜方向とが一致して螺子回り作動が起こってしまう場合があることが、出願人の試作実験により確認されている。
また、各係止凸条12の、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、90度より大きい角度に設定することは、各係止凸条12がロープ2の撚り山11に係止し得なくなってロープ2の固定強度の低下を招いてしまうので好ましくない。
それ故、本実施例では、係止凸条12の、前記ロープ挿通方向Hに対する傾斜角度αを、ロープ2の長さ方向に対する前記撚り溝11の傾斜角度θ(50度)よりも大きく且つ90度より小さい角度(好ましくは60度程度)に設定して、前述した高いロープ2固定強度が得られるように構成している。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例の、ロープ挿通間隙にロープを挿通した状態を示す説明側断面図である。 本実施例と従来例との比較説明図であって、ロープ挿通間隙にロープを挿通した状態における拡大平断面図である。 本実施例の、ロープ挿通間隙に挿通したロープを挟持圧接固定した状態を示す説明側断面図である。 本実施例と従来例との比較説明図であって、ロープ挿通間隙に挿通したロープを挟持圧接固定した状態における拡大平断面図である。 本実施例の、ロープ圧接体の係止凸条の傾斜角度とロープの撚り溝の傾斜角度とが異なる様子を示した部分拡大説明図である。 本実施例の使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 基板
2 ロープ
3 固定具本体
4 ロープ受部
5 ロープ圧接体
6 圧接面
7 ロープ挿通間隙
8 弾性体
9 被挟持部
10 撚り山
11 撚り溝
12 係止凸条
A ロープ固定具
H ロープ挿通方向
L1 間隔
α 傾斜角度
θ 傾斜角度

Claims (2)

  1. 二枚の基板を所定間隔を置いて対設してこの二枚の基板間にロープを挿通し得る固定具本体を構成し、この固定具本体を構成する二枚の基板間に前記ロープを受支承するロープ受部を設け、このロープ受部と対向状態にして二枚の基板間にロープ圧接体を回動自在に設けて、このロープ受部とロープ圧接体との間のロープ挿通間隙に前記ロープを挿通配設し得るように構成し、このロープ圧接体は、このロープ圧接体の回動により前記ロープ挿通間隙が次第に幅狭くなるように構成し、このロープ圧接体をロープ挿通間隙が幅狭くなる回動方向に付勢し且つ幅広くなる回動方向に抗する弾性体を備えて、このロープ圧接体を前記弾性体の付勢力に抗しロープ挿通間隙が幅広くなる方向に回動させることでこのロープ挿通間隙に前記ロープを挿通し得ると共に、このロープ挿通方向と逆方向に前記ロープが引動されることでこのロープに当接するロープ圧接体が前記ロープ挿通間隙を幅狭くする方向に回動し、ロープ圧接体の圧接面がロープ受部に受支承されたロープを圧接して引き抜き不能状態に挟持固定するロープ固定具であって、前記固定具本体を構成する二枚の前記基板間の間隔を、前記ロープの径寸法である16mmより大きく且つ22mmより小さい間隔に設定して、この二枚の基板間に挿入して前記ロープ受部に受支承したロープを、前記ロープ圧接体の圧接面が圧接して挟持固定した際に、このロープの被挟持部が圧接により潰れ変形して拡径することを二枚の基板が抑制するように構成し、前記ロープ圧接体の圧接面に、前記ロープの撚り山間の撚り溝に沿った傾斜方向に長さを有する係止凸条を、前記ロープ挿通方向に間隔を置いて複数並設状態に形成すると共に、この各係止凸条の、前記ロープ挿通方向に対する傾斜角度を、ロープの長さ方向に対する前記撚り溝の傾斜角度よりも大きく且つ90度より小さい角度に設定したことを特徴とするロープ固定具。
  2. 前記固定具本体を構成する二枚の前記基板間の間隔を、前記ロープの径寸法である16mmより大きく且つ20mmより小さい間隔に設定したことを特徴とする請求項1記載のロープ固定具。
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