JP5807864B1 - 管材脱落防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】挟持する丸形管材であっても、角形管材であっても、管材を変形させることなく、かつ、挟持する管材が自己荷重によって下降することを防止でき、経年変化が少ないこと。【解決手段】橋脚1の凹部溝2を挟んで配設された取付部11には、穿設された貫通孔11aにボルト・ナット3が挿通され、また、取付部11間に形成された取付部11の両側の貫通孔11aの中心を結ぶ直線に平行する切欠部12には、その直角方向の移動を拘束する離脱防止部13を有する。取付部11と切欠部12と離脱防止部13からなる支持金具10は、橋脚1の凹部溝2を挟んでボルト・ナット3で取付けられる。金属帯21及び締付部22からなる把持締付具20は、金属帯21が橋脚1の凹部溝2に配置した管材を金属帯21で把持し、把持締付具20が金属帯21の両端部の距離を短くすべく締付けを行う。【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁の橋脚等に配設した排水路用管路、電力及び通信用の電気配線等を行う管路を、橋梁の橋脚に対してずり落ちたり、滑り落ちたりしないように固着する管材脱落防止装置に関するものである。前記管材としては、円パイプ、角パイプ等の金属管または合成樹脂管が使用される。
一般に、従来の橋梁には、図11に示す金属製の角型板金を使用した管材締付保持金具が使用されていた。
図11において、橋脚1は外形が略四角柱であるが、その一面に凹字状の凹部溝2が形成されている。この凹部溝2は橋脚1の上部から下部まで、通常は地面に対して垂直に形成されている。凹部溝2は露出面側の幅が広く、奥行きに行くほど幅が狭くなっており、最奥部は平面となっている。橋脚1にはボルト・ナット3が橋脚1を打設する際または橋脚1の打設後に設けられたものである。内側板金4は、角パイプ6を橋脚1の凹部溝2の中に入れ、角パイプ6を保持している。また、外側板金5は凹部溝2の露出面側で角パイプ6を保持している。これらの内側板金4及び外側板金5によって、アンカーボルト3で締め付けられており、角パイプ6が滑ることなく、容易に下降しないように締付けられている。
ところが、橋脚1に沿って配設した角パイプ6は、内側板金4及び外側板金5で挟んでアンカーボルト等のボルト・ナット3によって締め付けても、一時的に堅固に締付けができるものの、経年変化及び夏季冬季の温度の変動により、冬季に最も絞められた状態が夏季には最も解放的になり、角パイプ6が橋脚1の凹部溝2の下方に摺動する場合が生じる。特に、排水用の角パイプ6であると水漏れの原因となり、また、電力及び通信用の電気配線等を行う配線用の角パイプ6であると断線の要因となる。
そこで、特許文献1は、支柱の途中と下端に支柱の側面を保持する一種類のバンド金具を用い、下端ではバンド金具だけではなく、支柱の下端を保持する落下防止金具を用いている。即ち、バンド金具は水平断面がU字状で支柱の側面を保持する側面保持部と、この両端に連続し、壁に取り付けるためのフランジ部とが形成される。落下防止金具は、垂直断面がU字状で支柱の下端を保持する下端保持部と、この両端に連続し、側面保持部のU字状の両基部に内側から係止する逆U字状の爪とが形成される。この爪は側面保持部からフランジ部に連続する連続部に接する部分に切り欠きが形成される。
したがって、道路用安全柵等の支柱の壁に取り付け、落下防止金具を通常の構造のバンド金具に係止させて用いることができるという技術を開示している。
また、特許文献2は、軸支位置を可変する軸支機構により、固定枠と回動枠の挟持部間隔が可変できるので、例えば、太めの被挟持体を挟持する場合には、挟持部間隔が広くなるように軸支位置を変えて使用し、また、その逆も可能であり、一種類のクランプハンガーで異なる太さの被挟持体を挟持できる。しかも、軸止位置の変更が軸部材を複数独立して設けた軸孔の何れかに挿入することで行われ、それまでの従来構造のもののように、被挟持体に固定するときに、回動枠がくの字状軸止部内で動いてしまい安定せず作業がし辛いということがない。したがって、一種類で異なる太さの被挟持体を挟持できると共に、被挟持体に固定する作業を安全且つ速やかに行うことができる。
特開2003−184040 特開2000−161314
上記特許文献1における落下防止金具は、垂直断面がU字状で支柱の下端を保持する下端保持部と、この両端に連続し、側面保持部のU字状の両基部に内側から係止する逆U字状の爪とが形成され、前記爪は側面保持部からフランジ部に連続する連続部に接する部分に切り欠きが形成されるものであるから、特許文献1の実施の形態で使用するのは好ましいが、橋脚の凹部溝に配設される角パイプは長尺物であり、その長尺物を受けるに足る強度の落下防止金具として使用できない。また、連結して排水または電気配線を中継する場合には、下端保持部がそれらパイプ内の排水または電気配線の障害となるから橋梁や、高速道路の橋脚には使用できない。
また、上記特許文献2においては、被挟持体が中実であり、硬い材料であるから、その締付力を大きくして、対応が可能である。しかし、角パイプを大きな締付力で締め付ける角パイプが窪んで変形し、連結して排水または電気配線を中継するガイドとしての機能をなくしてしまう。したがって、排水用の角パイプや丸パイプを部分的に締め付けると変形し水漏れの原因となり、また、電力及び通信用の電気配線等を行う配線用の角パイプや丸パイプであると内部のケーブル等を断線させる可能性がある。
そこで、本発明は、挟持する丸形管材であっても、角形管材であっても、管材を変形させることなく、かつ、挟持する管材が自己荷重によって下降することを防止でき、経年変化が少ない管材脱落防止装置の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる管材脱落防止装置は、支持金具と把持締付具とスペーサから構成されている。前記支持金具は、橋脚の凹部溝を挟んで両側にボルト・ナット等が挿通される貫通孔が穿設された取付部、及び前記取付部の間に形成され、前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する切欠きからなる両側の切欠部、及び前記切欠部の切欠きには前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部を有する。また、前記把持締付具は、前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持する金属帯、及び前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部を有する。そして、スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接、または前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有している。
上記支持金具は、前記取付部と前記切欠部と前記離脱防止部からなり、両側にボルト・ナット等が挿通される貫通孔が穿設された取付部の間に切欠部が形成され、前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する切欠き、及び前記切欠部の切欠きには前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束するものである。
また、上記把持締付具は、前記金属帯によって前記橋脚の凹部溝に配置した管材をフレキシブルな金属帯で管材を把持する。また、前記締付部は前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行うものである。
そして、上記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して、その内側を前記管材に直接当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有している。
または、上記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有しておればよい。
本発明にかかる管材脱落防止装置における前記スペーサの脚部の前記管材に対する当接は、前記支持金具の前記取付部側の2ヵ所で行うものである。
ここで、前記スペーサの脚部の前記管材に対する当接は、前記支持金具の前記取付部側の2ヵ所で行い、前記スペーサの内側の前記管材に対する圧力が部分的に大きくならないように分配することができる。
請求項2の発明にかかる管材脱落防止装置は、支持金具と把持締付具とスペーサから構成されている。前記支持金具は、橋脚の凹部溝を挟んで両側にボルト・ナット等が挿通される貫通孔が穿設された取付部、及び前記取付部の間に形成され、前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する切欠きからなる両側の切欠部、及び前記切欠部の切欠きには前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部を有する。また、前記把持締付具は、前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持する金属帯、及び前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部を有する。そして、スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接、または前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有している。
上記支持金具は、前記取付部と前記切欠部と前記離脱防止部からなり、両側にボルト・ナット等が挿通される貫通孔が穿設された取付部の間に切欠部が形成され、前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する切欠き、及び前記切欠部の切欠きには前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束するものである。
また、上記把持締付具は、前記金属帯によって前記橋脚の凹部溝に配置した管材をフレキシブルな金属帯で管材を把持する。また、前記締付部は前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行うものである。
そして、上記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して、その内側を前記管材に直接当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有している。
または、上記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの突状とした凸状部を有しておればよい。
本発明にかかる管材脱落防止装置の前記スペーサは、1個の前記スペーサに2個の前記把持締付具を配設したものである。
ここで、上記締付調整具は、前記スペーサに個々に配設するのではなく、1個の前記スペーサに2個の前記金属帯及び前記締付部からなる前記把持締付具を配設したものでもよい。
請求項1の発明の管材脱落防止装置は、橋脚の凹部溝を挟んで配設された取付部には、穿設された貫通孔にボルト・ナット止めされ、また、前記取付部間に形成された前記取付部の両側の前記貫通孔の中心を結ぶ直線に平行する切欠部には、その直角方向の移動を拘束する離脱防止部を有する。したがって、前記取付部と前記切欠部と前記離脱防止部からなる支持金具は、橋脚の凹部溝を挟んでボルト・ナットで取付けられる。金属帯及び締付部からなる把持締付具は、前記金属帯が前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持し、前記把持締付具が前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う。
ところが、前記金属帯が前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持するとき、例えば、角パイプからなる管材は2隅の角、4隅の角が面取りされていても、1隅の角で270度囲うことになり、2隅では540度、4隅では1080度前記金属帯が接触し、絡み付くことになる。このような絡み付きは、締付部の能力を低下させ、不十分な締付け状態となる。そこで、前記支持金具の前記取付部相互間に位置するスペーサは、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接面を当接させることで、前記管材の面との間に低い摩擦抵抗を得る。また、角パイプからなる管材であっても、スペーサ側の2隅が90度以下の接触となり、他の反対側の「2隅の540度」に対して凸状部側の2隅は、前記管材と前記金属帯との接合間隔を開けるから摩擦抵抗が激減する。また、把持締付具の締付部の位置がスペーサの上に配設することができるし、浮き上がらせた金属帯が一直線上に位置するように締付部を配置することにより、無駄のない前記把持締付具の締付力が得られる。また、締付部の締付力を強くしても、角パイプからなる管材の2隅にその面に沿った力となって締め付けられるので、大きな力で締め付けても管材が歪むことが殆どない。
発明者らの実験によると、250×150mmのFRP製のパイプと塩化ビニルのパイプで、スペーサの有無について実験を行った。250×150mmのFRP製のパイプはスペーサがないとき200kg以上の外力を加えると角パイプからなる管材が下降を開始した。また、塩化ビニル製のパイプはスペーサがないとき210kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。しかし、スペーサを設けるとFRP製のパイプは440kg以上の外力を加えると下降を開始し、塩化ビニル製のパイプは350kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。1.7〜2.2倍の滑り抵抗を示した。なお、スペーサの材料を塩化ビニル、鉄、ステンレススチールと変更して実験したが材料の違いは得られなかった。
しかし、上記のように下降の開始を確認したものの、仮に、締付部の締付力が低下したとしても、金属帯が管材に面接触していたものが、金属帯の下エッジのみで管材に切り込みを入れるように管材の制動を掛けることになるから、管材が大きく下降移動することがない。
そして、前記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接させるばかりでなく、前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面としてもよい。この場合には、前記管材に前記支持金具を介在してスペーサが当接されるから、前記管材の形を変更させる外力が加えられない。
本発明の管材脱落防止装置の前記スペーサは、内側の前記管材に対する当接を前記支持金具の前記取付部側の2ヵ所で行うものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、前記管材に対する内側の当接を2ヵ所で行うことにより、管材に対してバランスの良い受圧状態が維持できる。また、1ヵ所に集中しないから、前記管材に変形が生じない。
請求項2の発明の管材脱落防止装置は、橋脚の凹部溝を挟んで配設された取付部には、穿設された貫通孔にボルト・ナット止めされ、また、前記取付部間に形成された前記取付部の両側の前記貫通孔の中心を結ぶ直線に平行する切欠部には、その直角方向の移動を拘束する離脱防止部を有する。したがって、前記取付部と前記切欠部と前記離脱防止部からなる支持金具は、橋脚の凹部溝を挟んでボルト・ナットで取付けられる。金属帯及び締付部からなる把持締付具は、前記金属帯が前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持し、前記把持締付具が前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う。
ところが、前記金属帯が前記橋脚の凹部溝に配置した管材を金属帯で把持するとき、例えば、角パイプからなる管材は2隅の角、4隅の角が面取りされていても、1隅の角で270度囲うことになり、2隅では540度、4隅では1080度前記金属帯が接触し、絡み付くことになる。このような絡み付きは、締付部の能力を低下させ、不十分な締付け状態となる。そこで、前記支持金具の前記取付部相互間に位置するスペーサは、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接面を当接させることで、前記管材の面との間に低い摩擦抵抗を得る。また、角パイプからなる管材であっても、スペーサ側の2隅が90度以下の接触となり、他の反対側の「2隅の540度」に対して凸状部側の2隅は、前記管材と前記金属帯との接合間隔を開けるから摩擦抵抗が激減する。また、把持締付具の締付部の位置がスペーサの上に配設することができるし、浮き上がらせた金属帯が一直線上に位置するように締付部を配置することにより、無駄のない前記把持締付具の締付力が得られる。また、締付部の締付力を強くしても、角パイプからなる管材の2隅にその面に沿った力となって締め付けられるので、大きな力で締め付けても管材が歪むことが殆どない。
発明者らの実験によると、250×150mmのFRP製のパイプと塩化ビニルのパイプで、スペーサの有無について実験を行った。250×150mmのFRP製のパイプはスペーサがないとき200kg以上の外力を加えると角パイプからなる管材が下降を開始した。また、塩化ビニル製のパイプはスペーサがないとき210kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。しかし、スペーサを設けるとFRP製のパイプは440kg以上の外力を加えると下降を開始し、塩化ビニル製のパイプは350kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。1.7〜2.2倍の滑り抵抗を示した。なお、スペーサの材料を塩化ビニル、鉄、ステンレススチールと変更して実験したが材料の違いは得られなかった。
しかし、上記のように下降の開始を確認したものの、仮に、締付部の締付力が低下したとしても、金属帯が管材に面接触していたものが、金属帯の下エッジのみで管材に切り込みを入れるように管材の制動を掛けることになるから、管材が大きく下降移動することがない。
そして、前記スペーサは、前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部間を通過して内側を前記管材に当接させるばかりでなく、前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面としてもよい。この場合には、前記管材に前記支持金具を介在してスペーサが当接されるから、前記管材の形を変更させる外力が加えられない。
本発明の管材脱落防止装置の前記スペーサは、1個の前記スペーサに2個の前記金属帯及び前記締付部からなる把持締付具を配設したものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、1個の前記スペーサに2個の前記把持締付具を配設したものであり、単純に1個のスペーサを2個用として使用できる。また、2個の把持締付具のバランスが取れ、安定した把持締付具による締付けが可能となる。
図1は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置で用いる支持金具の平面図(a)及び正面図(b)であり、(c)は変形例の要部正面図である。 図2は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置のスペーサの平面図(a)及び正面図(b)である。 図3は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置のスペーサの取付状態を示す要部斜視図である。 図4は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置の要部の正面図である。 図5は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置の断面図(a)及びD−D断面図及びその要部拡大図(b)である。 図6は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置の組み付け順序で、(a)は把持締付具を巻き込む前の状態、(b)はスペーサを取り付けた状態、(c)は取付け状態を示す断面図である。 図7は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置の他の変形例の断面図である。 図8は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置のスペーサの更なる他の変形例の平面図(a)及び正面図(b)及び背面図(c)である。 図9は図8のスペーサを用いた変形例の正面図である。 図10は本発明の実施の形態の管材脱落防止装置の変形例の断面図(a)及びE−E断面図及びその要部拡大図(b)である。 図11は従来例の管材脱落防止金具の正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する場合がある。
[実施の形態]
図1乃至図6において、鉄製またはステンレススチール製の板材からなる支持金具10は、橋脚1の凹部溝2を挟んで両側にボルトが配設される貫通孔11aが穿設された取付部11と、取付部11の貫通孔11aの中心相互間を結ぶ直線A−Aに平行する位置に形成され、取付部11の対称位置間の所定幅の切欠きからなる4か所の切欠部12、各切欠部12の切欠きには貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13を有する。貫通孔11aの中心とする取付部11は、切欠部12の開口までの範囲である。
そして、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに平行する一方の直線B−B上の位置に、2か所の切欠部12の中心、スペーサ30に嵌合する嵌合孔14を形成している。また、他方の位置には、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに平行する直線C−C上の位置に、2か所の切欠部12の中心、スペーサ30に嵌合する嵌合孔14を形成している。上記2か所の切欠部12と、スペーサ30に嵌合する嵌合孔14は、必ずしも、一直線上に配置する必要はないが、組み付け安定性からすれば、直線状に形成した方がよい。また、2か所の切欠部12、スペーサ30の脚部34の嵌合孔14は直線A−Aに対して上下に対称、直線A−Aの中心に対して左右に対称としている。
取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線B−Bの位置に形成された後述する金属帯21の幅が、嵌合する所定幅の切欠きからなる切欠部12は、略L字状の切欠きである。この上方に開放または下方に開放された略L字状の切欠部12は、その状態でも使用できるが、本実施の形態では、更に、切欠部12から金属帯21が離脱しないように、貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線B−Bに対して垂直方向の移動を禁止する離脱防止部13を設けている。これによって、略L字状の切欠部12から上方移動または下方移動を禁止し、金属帯21が上下、左右の切欠部12から離脱しないようにしている。通常、離脱防止部13には大きな外力が加わらないから、機械的強度を検討する必要はない。
橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6(図示しない丸パイプも同様)からなる管材を、0.5〜3mm程度の厚みのステンレス帯または鋼帯からなる帯体で角パイプ6からなる管材を巻き付けるようにして、滑り落ちないように把持する金属帯21と、その金属帯21の両端部の距離を短くすべく、即ち、金属帯21の長さを縮めて締付けを行う締付部22を有し、それら把持する金属帯21と、金属帯21の長さを縮めて締付けを行う締付部22は把持締付具20を構成している。金属帯21には、締付部22の内蔵する図示しないスクリュー22aが引っ掛かる図示しない係合孔が所定のピッチで形成されている。
スペーサ30は、支持金具10の取付部11の相互間に配設され、支持金具10の嵌合孔14に嵌合し、内側を角パイプ6からなる管材に当接させる当接面32を有する脚部34、及びその反対側の外周を把持締付具20で押圧する所定の厚みの凸状部31から構成されている。
詳しくは、2個の当接面32は同一平面に接触する面で、本実施の形態では、角パイプ6からなる管材に当接される。2個の当接面32は脚部34を形成する凹部33を有している。角パイプ6からなる管材の中心に当接面32が当たらないようにし、管材の中心から離れた位置に当接面32が当接するようになっている。なお、当接面32は円パイプからなる管材の場合には円弧となるが、ここでは角パイプ6からなる管材についてのみ説明する。
スペーサ30の凸状部31は、凸状部31が楕円方程式の曲線または円方程式の曲線の一部または段差を何段かに設けられた直線平面とすることができる。特に、そこには、金属帯21が嵌まり込んで接触する溝(図8(b)の31a,31b参照)を形成することができる。また、締付部22の内蔵するスクリュー22aが金属帯21に引っ掛かるようにするには、スクリュー22aと金属帯21ができるだけ接近すれば金属帯21の図示しない係合孔の複数で係合することができる。締付部22は通常直線を前提として設定されているが、スクリュー22aの両端の径を徐々に大きくすると、係合する状態を深くすることができる。
2個の脚部34の当接面32は支持金具10の取付部11の相互間の嵌合孔14に嵌合し、角パイプ6からなる管材の面に当接する。即ち、角パイプ6からなる管材の中央に外力を加えると、そこが凹み、変形する可能性がある。したがって、2個の当接面32はできるだけ、角パイプ6からなる管材の外周側に近く設定するのが望ましい。しかし、2個の当接面32は面で接触し、角パイプ6からなる管材の中心を外しておけば、通常の外圧では、角パイプ6が外力による一部分が変形することはない。
2個の当接面32を有する脚部34が、支持金具10の嵌合孔14に嵌合するとき、容易に支持金具10の嵌合孔14からスペーサ30の脚部34が離脱してしまう。そこで図3に示すように、スペーサ30に1〜3mm程度の半球からなる突起35を両端に設け、嵌合孔14にスペーサ30を挿入するとき、スペーサ30の突起35が削れたり、強く接触したりして、嵌合孔14からスペーサ30が容易に離脱できないようにすると、支持金具10の嵌合孔14にスペーサ30を取付けた状態で次の工程の作業が可能になり、特に、高所作業等では作業者の負担が軽減できる。
次に、本実施の形態の管材脱落防止装置の施工について説明する。
まず、図11に示す既設の管材脱落防止装置を取り替える場合には、両方のボルト・ナット3を外し、外側板金5を外す。内側板金4と角パイプ6とは一体になっているから、角パイプ6を手前に引きながら、即ち、橋脚1の凹部溝2から離れるように外力を加え、そこで、内側板金4の両側を広げたり、内側板金4に衝撃を加えて、角パイプ6から外し、橋脚1の凹部溝2と角パイプ6との隙間から内側板金4のみを取り出す。このとき、ボルト・ナット3は橋脚1に埋設したアンカーボルトに螺合するナットとすることもできるし、内設したナット側に螺合するボルトとすることもできる。ここでは両者を含む意味で、ボルト・ナット3という。
次に、橋脚1の凹部溝2に角パイプ6を収納させ、本実施の形態の管材脱落防止装置の支持金具10の取付部11の貫通孔11aにボルト・ナット3を通し、支持金具10を橋脚1の凹部溝2を挟んで取付ける。ボルト・ナット3の締付けにより、支持金具10を橋脚1に一体化する。このとき、角パイプ6は橋脚1の凹部溝2と支持金具10とで閉じられた空間に配置されている。
橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6からなる管材に対して、一方の端部に締付部22を配設した金属帯21を巻き込むように把持する。そして、金属帯21の端部を他方の締付部22に挿入し、締付部22のスクリュー22aによって巻き込みながら把持締付具20の金属帯21の径を小さくする。そして、スペーサ30の2個の当接面32を支持金具10の取付部11の相互間の嵌合孔14に挿入させ、凸状部31の上面に把持締付具20または金属帯21を締付け位置に配設する。
凸状部31の上面に締付部22または金属帯21とは、スペーサ30の凸状部31の上面に把持締付具20が配置される場合には、把持締付具20のスペーサ30側が把持締付具20の凸状部31の上面の形状に近似した曲線となっているのが好ましい。把持締付具20のスクリュー22aは直線状であり、それがスペーサ30の凸状部31の上面に乗ると、金属帯21はその曲線に沿って上部の外形を描くことになる。したがって、把持締付具20の両端は直線状のスクリュー22aとは浅い結合状態となる。
しかし、深い結合を得たいときには、凸状部31の上面には金属帯21を位置させ、スペーサ30の離れた直線位置に把持締付具20を配置するのが望ましい。このとき、スペーサ30と金属帯21のスクリュー22aとは、均一の係合状態となる。
この状態で、把持締付具20の締付部22のスクリュー22aをドライバ、スパナ等で締め付け、橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6からなる管材に対して、金属帯21の環状の長さを把持締付具20で縮めることにより、金属帯21を通過して角パイプ6が滑り落ちないように把持できる。
このとき、金属帯21は面で角パイプ6からなる管材に接触し、かつ、締付けを行うが、
角パイプ6からなる管材の荷重は、金属帯21の把持力によって保持されるが、角パイプ6からなる管材が下降しようとすると、金属帯21の下端エッジが角パイプ6からなる管材に食い込み、また、それが角パイプ6からなる管材の制動力となり、容易に角パイプ6からなる管材は滑って降下することがない。
図7は本実施の形態の変形例である。本実施の形態と図1乃至図6に示した上記実施の形態との相違点は、スペーサ30の脚部34の深さを支持金具10の嵌合孔14の厚みよりも薄くして、角パイプ6からなる管材に直接スペーサ30の脚部34の当接面32が当たらないようにし、角パイプ6からなる管材に対しては、支持金具10の面で接触させるものである。この変形例では、角パイプ6からなる管材に対して部分的に外力を与えることなく、支持金具10の全体の接触面から外力を付与するものであるから、角パイプ6からなる管材が合成樹脂または円パイプの場合に好適である。
即ち、本実施の形態は、橋脚1の凹部溝2を挟んで両側にボルト・ナット3で締められる貫通孔11aが穿設された取付部11、及び取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに平行する直線位置に形成された所定幅の切欠きからなる切欠部12、及び前記切欠部12の切欠きには貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13を有する支持金具10と、橋脚1の凹部溝2に配置した管材を把持する金属帯21、及び金属帯21の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部22を有する把持締付具20と、支持金具10の取付部11相互間に位置し、支持金具10の取付部11相互間に当接させる当接面32を有する脚部34、及びその反対側の外周を把持締付具20で押圧する所定の厚みの凸状部31からなるスペーサ30とで構成される。
図8乃至図10は本実施の形態の他の変形例である。本実施の形態と図1乃至図6に示した実施の形態、図7に示した実施の形態との相違点は、上記実施の形態では、スペーサ30が支持金具10の2個、2個の嵌合孔14に対して1個設けている。即ち、この実施の形態の変形例は、2個のスペーサ30を1個のスペーサ30Aとしたものである。金属帯21の通過する箇所を接触溝31a及び接触溝31bとして、スペーサ30Aの凸状部31に金属帯21のガイドを形成している。
スペーサ30Aは、2個のスペーサ30の間を一体に接続したもので、4個の脚部34により施工時の安定性がよくなる。この実施の形態においても、図3に示すように、当接面32が支持金具10の取付部11の相互間の嵌合孔14に嵌合するとき、容易に支持金具10の嵌合孔14からスペーサ30Aの当接面32の脚部34が離脱しないように、スペーサ30Aに1〜3mm程度の半球からなる突起35を両端に設け、嵌合孔14にスペーサ30を挿入するとき、スペーサ30Aの突起35が削れたり、強く接触したりして、嵌合孔14からスペーサ30が容易に離脱できないようにすると、支持金具10の嵌合孔14にスペーサ30Aを取付けた状態で次の工程の作業が可能になる。
なお、本実施の形態において、管材が角パイプ6からなる事例で説明したが、本発明を実施する場合は、円パイプからなる管材においても、同様に使用できる。
本実施の形態の管材脱落防止装置は、橋脚1の凹部溝2を挟んで両側にボルト・ナット3が配設される貫通孔11aが穿設された取付部11、及び取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに平行する位置に形成された所定幅の切欠きからなる切欠部12、及び切欠部12の切欠きには貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線A−Aに対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13を有する支持金具10と、橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6、または円パイプからなる管材を把持する金属帯21、及び金属帯21の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部22を有する把持締付具20と、支持金具10の取付部11相互間に位置し、支持金具10の取付部11相互間を通過して内側を角パイプ6または円パイプからなる管材に当接、または支持金具10の取付部11相互間に当接させる脚部34の当接面32、及びその反対側の外周を把持締付具20で押圧する所定の厚みの凸状部31からなるスペーサ30,30Aとを具備するものである。
本実施の形態の管材脱落防止装置は、橋脚1の凹部溝2を挟んで配設された取付部11には、穿設された貫通孔11aにボルト・ナット3が挿通され、また、取付部11間に形成された取付部11の両側の貫通孔11aの中心を結ぶ直線に平行する切欠部12には、その直角方向の移動を拘束する離脱防止部13を有する。
したがって、取付部11と切欠部12と離脱防止部13からなる支持金具10は、橋脚1の凹部溝2を挟んでボルト・ナット3で取付けられる。金属帯21及び締付部22からなる把持締付具20は、金属帯21が橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6または円パイプからなる管材を金属帯21で把持し、把持締付具20が金属帯21の両端部の距離を短くすべく締付けを行う。
ところが、金属帯21が橋脚1の凹部溝2に配置した角パイプ6または円パイプからなる管材を金属帯21で把持するとき、例えば、角パイプ6からなる管材は2隅の角、4隅の角が面取りされていても、1隅の角で270度囲うことになり、2隅では540度、4隅では金属帯21が周囲に絡み付くことになる。このような絡み付きは、締付部22の能力を低下させ、不十分な締付け状態となる。そこで、支持金具10の取付部11相互間に位置するスペーサ30,30Aは、支持金具10の取付部11間を通過して内側を角パイプ6または円パイプからなる管材に当接面32を当接させることで、角パイプ6または円パイプからなる管材の面との間に低い摩擦抵抗を得る。また、角パイプ6または円パイプからなる管材であっても、「2隅の540度」に対してスペーサ30,30A側の2隅が90度以下の接触となり、スペーサ30,30A側の2隅は、凸状部31によって間隔を開けるから摩擦抵抗が激減する。
これによって、把持締付具20の締付部22の位置がスペーサ30,30Aの上に配設することができるし、浮き上がらせた金属帯21が一直線上に位置するように締付部22を配置することにより、無駄のない把持締付具20の締付力が得られる。また、締付部21の締付力を強くしても、管材の2隅にその面に沿った力となって締め付けられるので、大きな力で締め付けても管材が歪むことが殆どない。
また、仮に、締付部の締付力が低下したとしても、金属帯が管材に面接触していたものが、金属帯の上部のみで管材に切り込みを入れるように制動を掛けることができるから、角パイプ6または円パイプからなる管材が下降することがない。
そして、スペーサ30,30Aは、支持金具10の取付部11相互間に位置し、支持金具10の取付部11間を通過して内側を管材に当接させるばかりでなく、支持金具10の取付部11相互間に当接させる当接面としてもよい。この場合には、角パイプ6または円パイプからなる管材に支持金具10を介在してスペーサ30,30Aが当接されるから、角パイプ6または円パイプからなる管材の形を変更させる外力が加えられない。
本実施の形態の支持金具10には、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に平行する切欠部12、及び切欠部12には取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13を取付部11間の両側に形成したものである。
支持金具10には、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に平行する切欠きからなる切欠部12、及び切欠部12の切欠きには貫通孔11aの中心を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13を取付部11間の両側に形成したものであるから、支持金具10に切欠部12及び離脱防止部13を形成したものであり、支持金具10の1個に対して2個の把持締付具20を使用することができる。
したがって、支持金具10の共用により、限られた部品点数で、効率の良い設置ができる。
スペーサ30,30Aの外周の凸状部31は、楕円方程式の曲線または円方程式の曲線の一部とすることができる。このスペーサ30,30Aの外周の凸状部31は、楕円方程式の曲線または円方程式の曲線の一部または直線で描かれた平面の形状としたものであるから、凸状部31によって浮き上がらせた金属帯21が一直線上に位置するように締付部22を配置することができ、無駄のない締付力が得られる。また、締付部22の締付力を強くしても、例えば、角パイプ6または円パイプからなる管材の2隅にその面に沿った力となって締め付けられ、丸パイプからなる管材であっても円の面に沿った力となって締め付けられるので、大きな力で締め付けても管材が歪むことが殆どない。また、把持締付具20の締付部21の位置がスペーサ30,30Aの上に配設することも、直線状に配設することもでき、締付部21の安定を良くし、効率の良い締付が可能である。
本実施の形態の管材脱落防止装置のスペーサ30,30Aの内側の角パイプ6または円パイプからなる管材に対する当接は、支持金具10の取付部11側の2ヵ所で行うものである。したがって、スペーサ30,30Aは、内側の角パイプ6または円パイプからなる管材に対する当接を支持金具10の取付部11側の2ヵ所で行うものであるから、角パイプ6または円パイプからなる管材に対する内側の当接を2ヵ所で行うことにより、管材に対してバランスの良い受圧状態が維持できる。また、1ヵ所に集中しないから、前記管材に変形が生じない。
本実施の形態の管材脱落防止装置のスペーサ30,30Aの凸状部31は、金属帯21と締付部22と共に、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に平行する一直線上に位置されているから、金属帯21と締付部22及び取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に平行する切欠部12とが一直線上に位置されているから、金属帯21が角パイプ6または円パイプからなる管材に金属帯21を巻き付けたとき、全て金属帯21の面で接触するから、締付力が把持力となり、バランスの取れた締付けが行える。
管材脱落防止装置のスペーサ30,30Aは、1個のスペーサ30,30Aに2個の金属帯21及び締付部22からなる把持締付具20を配設したものであるから、1個のスペーサ30に2個の把持締付具20を配設したものであり、単純に1個のスペーサ30を2個用として使用できる。また、2個の把持締付具20のバランスが取れ、安定した把持締付具20による締付けが可能となる。
図1の支持金具10には、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に平行するL字状の切欠部12と、取付部11の貫通孔11aの中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部13は、把持締付具20の金属帯21が挿入可能な均一幅となっているが、図1(c)に示すように取付部11の反対側に切欠部12の底部のみを金属帯21の幅よりも若干幅広に形成して案内部12aを形成している。金属帯21を挿入するときには、金属帯21を傾斜させて挿入し、切欠部12の底部に衝突した時点で、両側の金属帯21を締め付け時の状態とする。
この実施の形態の場合には、金属帯21が案内部12aの幅となっているから、金属帯21が挿入されてきたところを逆に移動することがないから、施工が簡単化できる。
本実施の形態において、ボルト・ナット止めとはボルトを螺合して止めてもよいし、ナットを螺合して止めてもよい。いずれにせよ、ボルトとナットとの螺合によって把持締付具20の取付部11が固着できればよい。本実施の形態では、両側の取付部11が各々1個の貫通孔11aを設けたものであるが、貫通孔11aを2個以上とすることもできる。
発明者は確認のための実験を行った。その実験によると、250×150mm角のFRP製のパイプと、同様の形状規格の塩化ビニルのパイプで、スペーサ30の有無について実験を行った。250×150mm角のFRP製のパイプはスペーサ30がないとき200kg以上の外力を加えると角パイプからなる管材が下降を開始した。また、塩化ビニル製のパイプはスペーサ30がないとき210kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。しかし、スペーサ30を設けるとFRP製のパイプは440kg以上の外力を加えると下降を開始し、塩化ビニル製のパイプは350kg以上の外力を加えると管材が下降を開始した。結果的に、1.7〜2.2倍の滑り抵抗を示した。なお、スペーサ30の材料を塩化ビニル、鉄、ステンレススチールと変更して実験したが材料の違いは得られなかった。正確には、ゴム材も行ったが、弾性変化を引き起こすのでデータ的に不向きであった。
上記実施の形態の橋脚1の凹部溝2は、コンクリート製のものでもよいし鉄製のものであってもよい。また、上記実施の形態の支持金具10は、橋脚1の凹部溝2を挟んで両側にボルト・ナット止めされる貫通孔1aが穿設されたものであるが、本発明を実施する場合には、橋脚1は橋梁に限定したものに限定したものではなく、建造物の柱となるリップ溝形鋼、H鋼、チャンネル鋼,等辺アングル鋼、不等辺アングル鋼、ジョイスト鋼等についても、取付部11が取り付けることができれば使用可能である。
1 橋脚
2 凹部溝
6 管材(角パイプ)
10 支持金具
11 取付部
12 切欠部
13 離脱防止部
14 嵌合孔
20 把持締付具
21 金属帯
22 締付部
30 スペーサ
31 凸状部
32 当接面
34 脚部

Claims (2)

  1. 橋脚の凹部溝を挟んで両側にボルト・ナット止めされる貫通孔が穿設された取付部、及び前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する直線位置に形成された所定幅の切欠きからなる切欠部、及び前記切欠部の切欠きには前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部を有する支持金具と、
    前記橋脚の凹部溝に配置した管材を把持する金属帯、及び前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部を有する把持締付具と、
    前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部相互間を通過して内側を前記管材に当接、または前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの凸状部からなるスペーサと
    を具備し、
    前記スペーサの内側の前記管材に対する脚部の当接は、前記支持金具の前記取付部側の2ヵ所で行うことを特徴とする管材脱落防止装置。
  2. 橋脚の凹部溝を挟んで両側にボルト・ナット止めされる貫通孔が穿設された取付部、及び前記取付部の前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に平行する直線位置に形成された所定幅の切欠きからなる切欠部、及び前記切欠部の切欠きには前記貫通孔の中心相互を結ぶ直線に対して垂直方向の移動を拘束する離脱防止部を有する支持金具と、
    前記橋脚の凹部溝に配置した管材を把持する金属帯、及び前記金属帯の両端部の距離を短くすべく締付けを行う締付部を有する把持締付具と、
    前記支持金具の前記取付部相互間に位置し、前記支持金具の前記取付部相互間を通過して内側を前記管材に当接、または前記支持金具の前記取付部相互間に当接させる当接面を有する脚部、及びその反対側の外周を前記把持締付具で押圧する所定の厚みの凸状部からなるスペーサと
    を具備し、
    前記スペーサは、1個の前記スペーサに2個の前記把持締付具を配設可能としたことを特徴とする管材脱落防止装置。
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