JP2010153613A - 半導体ウエハ研磨用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子材料用研磨材等に有用な研磨用組成物を提供すること。
【解決手段】珪酸アルカリ水溶液からアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液と、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イミダゾール、メチルイミダゾール、ピペリジン、モルホリン、アルギニンおよびヒドラジンのいずれか1種類以上である窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカを主成分とし、水酸化第4アンモニウムを含有することで、25℃におけるpHが8.5〜11.0に調製されていることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンウエハあるいは表面に金属膜、酸化物膜、窒化物膜等(以下、金属膜等と記載する)が形成された半導体デバイス基板等の半導体ウエハの平面およびエッジ部分に研磨加工を施す半導体ウエハ研磨用組成物に関わる。
以下「半導体ウエハ研磨用組成物」を「研磨用組成物」と略記することがある。
シリコン単結晶等半導体素材を原材料としたIC、LSIあるいは超LSI等の電子部品は、シリコンあるいはその他の化合物半導体の単結晶インゴットを薄い円板状にスライスしたウエハに多数の微細な電気回路を書き込み分割した小片状の半導体素子チップを基に製造されるものである。インゴットからスライスされたウエハは、ラッピング、エッチング、更には研磨(以下ポリッシングと記載することもある)という工程を経て、平面およびエッジ面が鏡面に仕上げられた鏡面ウエハに加工される。ウエハは、その後のデバイス工程にてその鏡面仕上げされた表面に微細な電気回路が形成されて行くのであるが、現在、LSIの高速化の観点から、配線材料は従来のAlからより電気抵抗の低いCuに、配線間の絶縁膜は、シリコン酸化膜からより誘電率の低い低誘電率膜に、更にCuと低誘電率膜の間に、Cuが低誘電率膜中に拡散することを防止するためのタンタルや窒化タンタルによるバリア膜を介した構造を有する配線形成プロセスに移行しつつある。こうした配線構造の形成と高集積化のために、層間絶縁膜の平坦化、多層配線の上下配線間の金属接続部(プラグ)形成や埋め込み配線形成などに繰り返し頻繁に研磨工程が行われる。この平面の研磨においては、合成樹脂発泡体あるいはスウェード調合成皮革等よりなる研磨布を展張した定盤上に半導体ウエハを載置し、押圧回転しつつ研磨用組成物溶液を定量的に供給しながら加工を行なう方法が一般的である。
エッジ面は上記の金属膜等が不規則に堆積した状態となっている。半導体素子チップに分割されるまではウエハは最初の円板状の形状を保ったままエッジ部を支えにした搬送等の工程が入る。搬送時にウエハの外周側面エッジが不規則な構造形状であると、搬送装置との接触により微小破壊が起こり微細粒子を発生する。その後の工程で発生した微粒子が散逸して精密加工を施した面を汚染し、製品の歩留まりや品質に大きな影響を与える。この微粒子汚染を防止するために、金属膜等の形成後に半導体ウエハのエッジ部分を鏡面研磨する加工が必要となっている。
上述のエッジ研磨は、研磨布支持体の表面に、合成樹脂発泡体、合成皮革あるいは不織布等からなる研磨布を貼付した研磨加工機に、半導体ウエハのエッジ部分を押圧しながら、シリカ等の研磨砥粒を主成分とする研磨用組成物溶液を供給しつつ、研磨布支持体とウエハもしくはどちらか一方を回転させて達成される。この際用いられる研磨用組成物の砥粒としては、シリコンウエハのエッジ研磨に用いられるものと同等のコロイダルシリカや、デバイスウエハの平面研磨に用いられるヒュームドシリカやセリア、アルミナなどが提案されている。特にコロイダルシリカやヒュームドシリカは微細な粒子であるため平滑な鏡面を得られ易く注目されている。このような研磨用組成物は「スラリー」とも呼ばれ、以下にそのように記載することもある。
シリカ砥粒を主成分とする研磨用組成物は、アルカリ成分を含む溶液が一般的で、加工の原理は、アルカリ成分による化学的作用、具体的には酸化珪素膜や金属膜等の表面に対する浸蝕作用とシリカ砥粒の機械的な研磨作用を併用したものである。具体的には、アルカリ成分の侵食作用により、ウエハ等被加工物表面に薄い軟質の浸蝕層が形成される。その浸蝕層を微細砥粒粒子の機械的研磨作用により除去する機構と推定されており、この工程を繰り返すことにより加工が進むと考えられている。
また、デバイス配線の微細化は年々顕著になってきており、国際半導体技術ロードマップ(International Technology Roadmap for semiconduntors)によれば、デバイスの配線幅の目標値として2010年には50nm、2013年には35nmが示されている。デバイスの配線幅の微細化に対応して、配線材料に銅や銅合金が使用されつつある。半導体ウエハの研磨に用いる研磨剤には、アルカリ成分以外に銅の酸化成分や選択的エッチング成分の使用が推奨されている。なかでもアミン類は過剰エッチングを起こしにくい薬剤として注目されてきたが、問題の解決には至っていない。半導体ウエハ表面の配線に対する過剰エッチングはデバイスの動作不良をもたらすため、深刻な課題となっている。
従来から半導体ウエハの鏡面研磨では、様々な研磨用組成物が提案されている。特許文献1には、エチレンジアミンもしくはヒドラジンの溶液にシリカを分散させた研磨剤が記載されている。この研磨剤はポリシリコンを高速で研磨でき、酸化珪素絶縁膜を殆どエッチングしないため絶縁膜をストッパーに出来る利点があると記載されている。特許文献2には、イミダゾールやメチルイミダゾールに砥粒を分散した研磨剤が記載されている。この研磨剤は水溶性の銅錯体を形成し、研磨砥粒以外の水不溶の固形物を生成しないため、研磨傷を抑制でき、銅酸化物層のエッチングを抑制するのでディッシングの発生を抑制できると記載されている。特許文献3には、ピペラジンやピペリジンを添加したコロイダルシリカの研磨剤が記載されている。これらは弱塩基成分としてpH緩衝組成の構成に使用されている。特許文献4には、アルギニンのような分子中に窒素原子を2個以上有するアミノ酸を含む研磨用組成物が記載されている。この組成物は銅膜に対する研磨速度が大きく、一方、タンタル含有化合物に対する研磨速度が小さく、高い選択比を有すると記載されている。
上記特許文献1〜4記載のように、窒素含有塩基性化合物のなかでもエチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イミダゾール、メチルイミダゾール、ピペリジン、アルギニンおよびヒドラジンは金属研磨に有利な薬剤である。モルホリンについては特許文献が見つからない。ジエチレンジアミンは別名ピペラジンである。
また、非球状のシリカ粒子からなるコロイダルシリカも、数多く提案されている。特許文献5には、電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなる安定なシリカゾルが記載されている。特許文献6には、珪酸液添加工程の前、添加工程中または添加工程後に、アルミニウム塩などの金属化合物を添加する製法によって得られる細長い形状のシリカ粒子から成るシリカゾルが記載されている。特許文献7には、アルコキシシランの加水分解による長径/短径比が1.4〜2.2の繭型のシリカ粒子から成るコロイダルシリカが記載されている。特許文献8には、水ガラス法の活性珪酸水溶液に代替して、アルコキシシランの加水分解液を使用し、アルカリには水酸化テトラアルキルアンモニウムを使用して、非球状のシリカ粒子を含有するコロイダルシリカが得られることが記載されている。
特許文献5に記載のコロイダルシリカは、その製造において、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩またはこれらの混合物を添加する工程があり、製品にはそれらが不純物として残存している。特許文献6に記載のコロイダルシリカはその製造において、水溶性のアルミニウム塩を添加する工程があり、製品にはそれらが不純物として残存している。特許文献7に記載のコロイダルシリカはアルコキシシランをシリカ源とするので高純度で好ましいが、反応系にアンモニアと大量のアルコールを必要とし、これらの成分の除去や価格など不利な一面がある。同様に特許文献8はアルコキシシランをシリカ源とするので高純度で好ましく、非球状のシリカ粒子も得られているが、粒子形状の制御などの技術面で深く検討がなされていない。
特許文献9には、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.0の弱酸および/または弱塩基を使用して、弱酸と強塩基、強酸と弱塩基あるいは弱酸と弱塩基の何れかの組み合わせのものを添加することによって、pH8.7〜10.6の間で緩衝作用を有する緩衝溶液として調整された酸化珪素のコロイド溶液が記載されている。しかしながら、アルカリ金属を配合しているため、研磨表面に対する近年の要求に対応することは困難であり、また、シリカ粒子の形状に関しては何ら言及されていない。
特開平2−146732号公報 特開2005−129822号公報 特開平11−302635号公報 特開2002−170790号公報 特開平1−317115号公報 特許請求の範囲 特開平4−187512号公報 特開平11−60232号公報 特許請求の範囲 特開平2001−48520号公報 特許請求の範囲と実施例 特開平11−302634号公報
本発明の目的は、半導体ウエハ表面に生じる過剰エッチングを抑制し、かつ高い研磨速度を維持しつつ、良好な面粗さが得られる半導体ウエハの平面およびエッジ部分の鏡面研磨用組成物を提供することにある。
本発明者等は、珪酸アルカリ水溶液からアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液と、特定の窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカを主成分とし、水酸化第4アンモニウムを含有する組成物を用いることにより、半導体ウエハの平面およびエッジ部分の鏡面研磨加工が効果的に行なえることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明の第一の発明は、珪酸アルカリ水溶液からアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液と、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イミダゾール、メチルイミダゾール、ピペリジン、モルホリン、アルギニンおよびヒドラジンのいずれか1種類以上である窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカを主成分とし、水酸化第4アンモニウムを含有することで、25℃におけるpHが8.5〜11.0に調製されている半導体ウエハ研磨用組成物である。水酸化第4アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムまたは水酸化コリンであることが好ましい。
また、本発明の第二の発明は、前記窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカを主成分とし、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸と水酸化第4アンモニウムの組み合わせによる25℃においてpH8.5〜11.0の間で緩衝作用を有する緩衝溶液を含む半導体ウエハ研磨用組成物である。水酸化第4アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムまたは水酸化コリンであることが好ましく、弱酸を構成する陰イオンとしては、炭酸イオン及び/または炭酸水素イオンであることが好ましい。
また、前記第一の発明および第二の発明においては、コロイダルシリカが、電子顕微鏡観察による平均短径が10〜30nmであって、シリカ粒子の長径/短径比が1.1〜20であり、かつ、長径/短径比の平均値が1.2〜7である非球状のシリカ粒子を含有することが好ましい。同様に、コロイダルシリカのシリカ粒子の窒素吸着BET法による平均粒子径が10〜50nmであることが好ましい。
前記第一の発明および第二の発明においては、研磨用組成物の溶液全体に対してシリカ濃度が2〜50重量%の水分散液であることが好ましい。さらには、研磨用組成物の溶液全体に対してアルカリ金属濃度が100ppm以下であることが好ましい。
本発明による研磨用組成物を用いれば、半導体ウエハ等の研磨において過剰エッチングを起こしにくいという卓越した効果が得られる。「過剰エッチング」とは、配線金属および絶縁膜、バリア膜の研磨中に、配線金属部分だけを腐食してへこみを作ってしまう現象で、砥粒による研削とアルカリ成分による腐食の速度バランスが崩れたときに発生する。過剰エッチングは腐食ピット、配線コロージョン、タングステン配線のキーホールなどと称される不良品発生の原因とされている。また、アルカリ金属を含まないため、砥粒残りや、配線層へのアルカリ金属の拡散などの問題は抑制される。本発明により、平面部の平坦度を改善し、ウエハの鏡面研磨加工において優れた研磨力とその持続性をもった研磨用組成物が得られたものであり、関連業界に及ぼす効果は極めて大である。
上述のように、窒素含有塩基性化合物が金属研磨において有用な薬剤であることは、多くの特許文献に記載されている。一方、珪酸アルカリ水溶液からアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液と、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イミダゾール、メチルイミダゾール、ピペリジン、モルホリン、アルギニンおよびヒドラジンといった特定の窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカは本出願人らの発明になる技術である。しかしながら、これらのコロイダルシリカが半導体ウエハ等の研磨において、優れた研磨特性を発現するという事実は本発明によって初めて明らかになるものである。本発明の研磨用組成物は、アルカリ剤を高濃度に含有していながら比較的中性に近いpHとなっているため過剰エッチングを抑制でき、コロイダルシリカの粒子形状が非球状であることにより適切な研磨力を得ることができ、pH緩衝溶液を含むことによりその研磨力の持続が可能となっている。
エチレンジアミンは酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が9.9程度の強いアルカリであり、1%水溶液のpHは11.8程度である。エチレンジアミンとしては、無水エチレンジアミンとエチレンジアミン一水和物があり、エチレンジアミン一水和物が危険性が少なく好ましい。ジエチレンジアミンは別名ピペラジンであり、ヘキサヒドロピラジンまたはジエチレンイミンとも呼ばれる。無水ジエチレンジアミンとジエチレンジアミン六水和物があり、ジエチレンジアミン六水和物が使用しやすい。ジエチレンジアミンはpKaが9.8程度の強いアルカリであり、1%水溶液のpHは11.5程度である。イミダゾールはpKaが6.9程度の弱アルカリで、1%水溶液のpHは10.2程度である。2−メチルイミダゾールはpKaが7.8程度の弱アルカリで、1%水溶液のpHは10.7程度である。4−メチルイミダゾールも同様に使用できる。ピペリジンは別名ヘキサヒドロピリジンまたはペンタメチレンイミンである。ピペリジンはpKaが11.1程度の強いアルカリであり、1%水溶液のpHは12.3程度である。モルホリンはpKaが8.4程度のやや弱いアルカリで、1%水溶液のpHは10.8程度である。アルギニンはアミノ酸の一つで別名5−グアニジノ−2−アミノペンタン酸で、pKaが12.5程度のアルカリであるが、カルボキシ基を有するため1%水溶液のpHは10.5程度である。D−、L−、DL−アルギニンのいずれでもよく、L−アルギニンが安価で好ましい。ヒドラジンには無水ヒドラジンとヒドラジン一水和物(水加ヒドラジンまたは抱水ヒドラジンとも呼ばれる)があり、ヒドラジン一水和物がより安全で好ましい。ヒドラジンは強力な還元剤ではあるが、塩基としてはpKaが8.1程度の弱アルカリで、1%水溶液のpHは9.9程度である。
いずれの窒素含有塩基性化合物も、アルカリ金属を含まないことが好ましい。また、アルギニン以外のいずれの窒素含有塩基性化合物も、刺激性、毒性、腐食性が強く、10%程度の濃度の水溶液として使用することが好ましい。
前記窒素含有塩基性化合物はその塩基性によって活性珪酸水溶液のシリカの重合触媒となっている。すなわち、活性珪酸水溶液に前記窒素含有塩基性化合物を添加してアルカリ性とした後、加熱することでコロイド粒子が形成される。一方、前記窒素含有塩基性化合物はコロイド粒子成長時の粒子形状に影響を及ぼす。前記窒素含有塩基性化合物は成長中のシリカ粒子表面に結合もしくは吸着して、結合部位の粒子成長を阻害し、球状成長ができないようにしているようである。
本発明においては、実際の研磨加工時に安定な研磨力を持続するために、溶液全体の25℃におけるpHを8.5〜11.0の範囲に保つことが好ましい。pHが8.5未満であると研磨速度は低下し実用の範囲からは外れることがある。また、pHが11.0を超えると、研磨部以外でのエッチングが強くなりすぎウエハの平坦度が低下しこれも実用の範囲から外れることがある。
さらに、このpHは摩擦、熱、外気との接触あるいは他の成分との混合等、考えられる外的条件により容易に変化しないことが好ましい。特にエッジ研磨においては、研磨剤は循環流として使用される。すなわち、スラリータンクから研磨部位へ供給された研磨剤は、スラリータンクへ戻す方式で使用される。アルカリ剤だけを含む研磨剤は、循環使用中の純水希釈により短時間でpHが低下してしまう。これは、洗浄水である純水の混入によるもので、pHの変動がもたらす研磨速度の変動は、研磨不足もしくは、研磨を行ないすぎるために生じるオーバーポリッシュを起こしやすくなる。
本発明の研磨用組成物のpHを一定に保つために好ましくは、pH8.5〜11.0の間で緩衝作用を有することが好ましい。従って、本発明においては研磨用組成物自体を、外的条件の変化に対してpH変化の幅が少ない、所謂緩衝作用の強い液とすることが好ましい。緩衝溶液を形成するためには、弱酸と強アルカリの組合せで構成される緩衝液を添加する方法を用いる。例えば、水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液を二酸化炭素ガスで中和してpHを8.5〜11.0とし、この炭酸化したテトラアルキルアンモニウム水溶液をコロイダルシリカに添加すればよい。あるいは、水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液と炭酸水素テトラアルキルアンモニウム水溶液とを任意の割合で混合してpHを8.5〜11.0とし、この混合液をコロイダルシリカに添加すればよい。
本発明で使用する活性珪酸水溶液は、珪酸アルカリ水溶液からカチオン交換樹脂によりアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液である。原料として用いる珪酸アルカリ水溶液としては、通常水ガラス(水ガラス1号〜4号等)と呼ばれる珪酸ナトリウム水溶液が好適に用いられる。このものは比較的安価であり、容易に手に入れることができる。また、Naイオンを嫌う半導体用途では珪酸カリウム水溶液は原料の対象にふさわしい。固体状のメタ珪酸アルカリを水に溶かして珪酸アルカリ水溶液を調製する方法もある。メタ珪酸アルカリは晶析工程を経て製造されるため、不純物の少ないものがある。珪酸アルカリ水溶液は、必要に応じて水で希釈して使用する。
本発明で使用するカチオン交換樹脂は、公知のものを適宜選択して使用することができ、とくに制限されない。珪酸アルカリ水溶液とカチオン交換樹脂との接触工程は、例えば珪酸アルカリ水溶液をシリカ濃度3〜10重量%に水希釈し、次いでH型強酸性カチオン交換樹脂に接触させて脱アルカリし、必要に応じてOH型強塩基性アニオン交換樹脂に接触させて脱アニオンすることによって行うことができる。この工程により、活性珪酸水溶液が調製される。前記接触条件の詳細は、従来から既に様々な提案があり、本発明ではそれら公知のいかなる条件も採用することができる。
本発明のコロイダルシリカの製造方法は、前記活性珪酸水溶液を調製し、次いでこの活性珪酸水溶液に前記窒素含有塩基性化合物を添加してアルカリ性とした後、加熱してコロイド粒子を形成させる工程(種粒子形成工程)、前工程で形成したコロイド粒子に加熱条件下で、アルカリ性を維持しながら、前記活性珪酸水溶液とアルカリ剤または、前記活性珪酸水溶液と窒素含有塩基性化合物とアルカリ剤を添加してコロイド粒子を成長させる工程(粒子成長工程)を行う方法である。種粒子形成工程では窒素含有塩基性化合物を使用するが、粒子成長工程ではアルカリ剤だけの使用でもよい。アルカリ剤には水酸化第4アンモニウムを用いる。
具体的には、上記種粒子形成工程と粒子成長工程では、常法の操作が行われ、例えば活性珪酸水溶液のシリカ濃度は2〜7重量%とし、コロイド粒子の形成のため、pHは8〜10となるよう窒素含有塩基性化合物を添加し、60〜240℃に加熱することでシリカ粒子の短径(太さ)が10〜30nmの種粒子を形成する。また、ビルドアップの方法をとり、pHが8〜11の60〜240℃の種粒子のコロイド液に、pHが8〜11を維持しつつ活性珪酸水溶液とアルカリ剤または、活性珪酸水溶液と窒素含有塩基性化合物とアルカリ剤を添加していく方法である。このようにして、シリカ粒子の短径(太さ)が10〜150nmの粒子に成長させることができる。
アルカリ剤に用いる水酸化第4アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウムや水酸化テトラエチルアンモニウム、または水酸化コリンが好ましい。これらの水酸化第4アンモニウムはアルカリ金属を含まないことが好ましい。
次に、シリカの濃縮を行うが、限外濾過による濃縮を行う。水分の蒸発濃縮でもよいが、エネルギー的には限外濾過の方が有利である。
限外濾過によりシリカを濃縮するときに使用される限外濾過膜について説明する。限外濾過膜が適用される分離は対象粒子が1nmから数ミクロンであるが、溶解した高分子物質をも対象とするため、ナノメータ域では濾過精度を分画分子量で表現している。本発明では、分画分子量15000以下の限外濾過膜を好適に使用することができる。この範囲の膜を使用すると1nm以上の粒子は分離することが出来る。更に好ましくは分画分子量3000〜15000の限外濾過膜を使用する。3000未満の膜では濾過抵抗が大きすぎて処理時間が長くなり不経済であり、15000を超えると、精製度が低くなる。膜の材質はポリスルホン、ポリアクリルニトリル、焼結金属、セラミック、カーボンなどあり、いずれも使用できるが、耐熱性や濾過速度などからポリスルホン製が使用しやすい。膜の形状はスパイラル型、チューブラー型、中空糸型などあり、どれでも使用できるが、中空糸型がコンパクトで使用しやすい。また、限外濾過工程が、余剰の窒素含有塩基性化合物の洗い出し除去をかねている場合、必要に応じて、目標濃度に達した後も純水を加えるなどして、更に洗い出し除去を行って、除去率を高める作業を行うこともできる。また、同様に加水分解触媒として添加した強酸アニオンも除去することが好ましい。この工程でシリカの濃度が10〜50重量%となるように濃縮するのがよい。
また、限外濾過工程の前後いずれかに、必要に応じてイオン交換樹脂による精製工程を加えることができる。例えば、OH型強塩基性アニオン交換樹脂に接触させて前記強酸アニオンを除去することができる。
水相に溶解している窒素含有塩基性化合物は限外濾過による濃縮工程で水とともに減少する。不足した場合には、濃縮後に添加補充することも好ましい。
ただし、有機物の存在は廃水処理などで二次的な弊害を発生することもある。そのような場合を配慮すると窒素含有塩基性化合物を除去した製品も必要となる。限外濾過を有効に活用して窒素含有塩基性化合物を極力減らす方法も本発明の製造方法の一つとして範疇に含まれる。
非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカとは、芋虫のような形もしくは屈曲した棒状の形であって、個々に異なる形をした粒子のコロイダルシリカを表し、具体的には図1〜図8に示されるような形状のシリカ粒子を含有するコロイダルシリカである。長径/短径比は1.1〜20の範囲にある。その粒子は、直線状に伸長していない粒子が大半を占めており、一部は伸長していない粒子も存在する。これは一例であって、製造条件によってその形状はさまざまとなるが、真球状でない粒子が大半を占めている。
本発明の研磨用組成物の主成分であるコロイダルシリカのシリカ粒子は、長径/短径比の平均値が1.2〜7であり、研磨用の砥粒として好ましい形状をしている。7よりも大きいと粒子が絡みあって凝集しやすくなり、1.2より小さいと研磨速度が低くなる。
研磨加工においては、シリカ粒子の形状は重要なファクターとなる。すなわち、被加工物表面はアルカリによって腐食され薄層が形成されてゆくのであるが、この薄層の除去速度はシリカ粒子の形状によって大きく変化する。シリカ粒子の粒子径を大きくすれば、除去速度は速くなるが、研磨面にスクラッチが発生しやすくなる。また、形状は真球状よりも異形の粒子の方が除去速度は速くなるが、研磨面にスクラッチが発生しやすくなる。ゆえに、その粒子は適度なサイズを有し、適当な形状であって、容易に破壊したり、あるいは高次に凝集してゲル化するものであってはならない。
本発明の研磨用組成物の主成分であるコロイダルシリカのシリカ粒子はヒュームドシリカのシリカ粒子とよく似た形状である。ヒュームドシリカのシリカ粒子は、一般に長径/短径比が5〜15の細長い異形粒子群となっている。ヒュームドシリカの一次粒子径(単に粒子径とも記載されることがある)と言われるものは、一次粒子の短径(太さ)であって通常7〜40nmである。さらに、その粒子は凝集して二次粒子を形成しており、スラリーの外観は白色になっている。そのためスラリーを長時間放置すると粒子が沈降する不具合、研磨面にスクラッチを発生しやすいなどの欠点がある。
しかし、本発明のシリカ粒子は、ヒュームドシリカの一次粒子に似た形状をしているが、凝集による二次粒子の形成はなく、スラリーの外観は透明ないし半透明になっている。粒子が沈降する不具合はなく、研磨面にスクラッチを発生することもない。
本発明の研磨用組成物の主成分であるコロイダルシリカは、好ましくは電子顕微鏡観察によるシリカ粒子の平均短径が10〜30nmであり、かつシリカ粒子の濃度が2〜50重量%である。シリカ粒子の平均短径が10nmより小さいと、研磨速度が低く、粒子の凝集が起こりやすくコロイドの安定性に欠ける。また、30nmよりも大きいとスクラッチが発生しやすく、研磨面の平坦性も低くなる。
本発明では上述の研磨用組成物は、さらに研磨性能を改善する成分を加えて研磨用組成物を構成することが出来る。
本発明においては、研磨用組成物溶液の導電率を高くすることにより、研磨加工速度を著しく向上することができる。導電率とは液中の電気の通り易さを示す数値であり、単位長さあたりの電気抵抗値の逆数値である。本発明においては単位長あたりの導電率の数値(Siemens)をシリカ1重量%当たりに換算した数値で示す。本発明においては、25℃における導電率が15mS/m/1%−SiO以上であれば研磨加工速度の向上に対して好ましく、20mS/m/1%−SiO以上であれば更に好ましい。塩類の添加はコロイドの安定性を低下させるため、添加には上限がある。上限はシリカの粒子径によって異なるが、概ね60mS/m/1%−SiO程度である。
導電率を上昇させる方法としては、次の二方法がある。一つは緩衝溶液の濃度を高くする方法、もう一つは塩類を添加する方法である。緩衝溶液の濃度を高くするには、弱酸と水酸化第4アンモニウムのモル比を変えずに濃度のみを高くすればよい。塩類を添加する方法に用いる塩類は、酸及び塩基の組み合わせより構成されるが、酸としては、強酸、弱酸いずれであってもかまわず、鉱酸および、有機酸が使用でき、その混合物でもよい。塩基としては、水酸化第4アンモニウムの使用が好ましい。
強酸と第4アンモニウム塩基の塩としては、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウムまたはフッ化第4アンモニウムの少なくとも一つであることが好ましい。水酸化第4アンモニウムとしては水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムまたは水酸化コリンが好ましい。
また、本発明の研磨用組成物は、銅と水不溶性のキレート化合物を形成するキレート化剤を含有していることも好ましい。例えば、キレート化剤としては、ベンゾトリアゾールのようなアゾール類やキノリノール、キナルジン酸のようなキノリン誘導体など公知の化合物が好ましい。
本発明の研磨用組成物の物性を改良するため、界面活性剤、水溶性高分子化合物、消泡剤などを併用することができる。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤が好ましい。ノニオン界面活性剤は過剰エッチングの防止効果がある。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンエステルなどの脂肪酸エステル、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルアミンなどのポリオキシアルキレンアルキルアミンが使用できる。研磨用組成物における濃度は0.001〜0.1重量%である。
水溶性高分子化合物としては、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールのいずれか一つであることが好ましい。これらには過剰エッチングの防止効果がある。エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドトリブロックコポリマーも好ましい。研磨用組成物が100倍希釈されたとき、例えば、ヒドロキシエチルセルロースであれば30〜300ppmで効果がある。従って、研磨用組成物における濃度は0.3〜3重量%である。同じく、ポリエチレングリコールでは0.3〜5重量%、ポリビニルアルコールでは0.1〜5重量%である。
消泡剤としては、シリコーンエマルジョンであることが好ましい。シリコーンエマルジョンとしては、ポリジメチルシロキサンを主要成分とするシリコーンオイルのO/W型エマルジョンである市販のシリコーン消泡剤が使用できる。研磨用組成物における濃度は0.01〜0.1重量%である。
また、本発明の研磨用組成物は水溶液としているが、有機溶媒を添加してもかまわない。本発明の研磨用組成物は、研磨時にコロイダルアルミナ、コロイダルセリア、コロイダルジルコニア等の他の研磨剤、塩基、添加剤、水等を混合して調製してもよい。
本発明の研磨用組成物は、シリカ濃度20乃至50重量%で製造し、その使用時に純水で希釈し必要に応じてpH調整剤及び導電率調整のための塩類等を適宜加えて研磨用組成物とすることが好ましい。
次に実施例及び比較例をあげて本発明の研磨用組成物、およびそれを用いた研磨加工方法を具体的に説明するが、特にこれにより限定を行なうものではない。
コロイダルシリカの分析には以下の装置を使用した。
(1)TEM観察:(株)日立製作所、透過型電子顕微鏡 H−7500型を使用した。
(2)BET法比表面積:(株)島津製作所、フローソーブ2300型を使用した。
(3)ヒドラジン以外の窒素含有塩基性化合物分析:(株)島津製作所、全有機体炭素計TOC−5000A、SSM−5000Aを使用した。炭素量より窒素含有塩基性化合物に換算した。具体的には、全有機体炭素量(TOC)は、全炭素量(TC)と無機体炭素量(IC)を測定後TOC=TC−ICにより求めた。TC測定の標準として炭素量1重量%のグルコース水溶液を用い、IC測定の標準として炭素量1重量%の炭酸ナトリウムを用いた。超純水を炭素量0重量%の標準とし、それぞれ先に示した標準を用い、TCは150μlと300μl、またICは250μlで検量線を作成した。サンプルのTC測定ではサンプルを約100mg採取し、900℃燃焼炉で燃焼させた。また、IC測定ではサンプルを約20mg採取し、(1+1)燐酸を約10ml添加し200℃燃焼炉で反応を促進した。
(4)ヒドラジン分析:(株)島津製作所、吸光光度計UV−VISIBLERECORDINGSPECTROPHOTOMETER UV−160を使用した。JISB8224に記載されているp−ジメチルアミノベンズアルデヒド吸光光度法により測定を行った。具体的には、試料を塩酸酸性にしてp−ジメチルベンズアルデヒドを加えて生じる黄色の化合物の吸光度を測定してヒドラジニュウムイオンを定量した。求められたヒドラジニュウムイオンの値からヒドラジン濃度を算出した。
(5)金属元素分析:(株)堀場製作所、ICP発光分析計、ULTIMA2を使用した。
実施例及び比較例
以下、実施例(製造例1〜8)および比較例(製造例9〜10と市販品)に用いたコロイダルシリカの製造例を詳細に説明する。比較例での市販品1としては、市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40L」,粒子径21nm、シリカ濃度40%、Na含有量4000ppm)を使用した。比較例での市販品2としては、市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40G」,粒子径50nm、シリカ濃度40%、Na含有量3000ppm)を使用した。
(製造例1)
脱イオン水28KgにJIS3号珪酸ソーダ(SiO:28.8重量%、NaO:9.7重量%、HO:61.5重量%)5.2Kgを加えて均一に混合しシリカ濃度4.5重量%の希釈珪酸ソーダを作成した。この希釈珪酸ソーダを予め塩酸によって再生したH型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライトIR120B)20リットルのカラムに通して脱アルカリし、シリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。
別途、無水エチレンジアミン(試薬)を純水に加えて10%エチレンジアミン水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部500gに攪拌下10%エチレンジアミン水溶液16gを加えてpHを8.5とし、攪拌下98℃に加熱して1時間保ち、98℃を維持したまま、7.6Kgの活性珪酸水溶液を16時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中は98℃を維持し、かつ途中で10%エチレンジアミン水溶液96gを断続的に加えてpH9〜10を維持した。添加終了後、98℃で1時間熟成を行い、放冷した。添加中の水の蒸発により放冷後には7.46Kgのコロイダルシリカが得られ、pHは9.7であった。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度23重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1.35Kgを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが9.4であって、BET法による粒子径は18.6nmであり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約20nmで、長径/短径比が1.5〜7の非球状の異形粒子群であって、長径/短径比の平均値は5となっていた。エチレンジアミンの全含有量は0.258重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ30ppmと0ppmであった。エチレンジアミンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図1に示した。
(製造例2)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、ジエチレンジアミン6水和物(試薬)34gを純水に加えて全量を190gとし8%ジエチレンジアミン水溶液を調製した。
500gの活性珪酸水溶液に攪拌下8%ジエチレンジアミン水溶液30gを加えてpHを8.5とし、加熱して100℃に1時間保った後、活性珪酸水溶液9500gを9時間かけて添加した。添加中は8%ジエチレンジアミン水溶液を加えてpH9〜10を維持し温度も99℃を保った。添加終了後、99℃で1時間熟成を行い、放冷した。添加した8%ジエチレンジアミン水溶液は152gであった。8.38Kgのコロイダルシリカが得られ、pHは9.35であった。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度29.0重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1218gを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが8.9であって、BET法による粒子径は24.6nmであり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約25nmで、長径/短径比が1.5〜7の非球状の異形粒子群であって、長径/短径比の平均値は3となっていた。ジエチレンジアミンの全含有量は0.86重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ24ppmと0ppmであった。ジエチレンジアミンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図2に示した。
(製造例3)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%、pH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、イミダゾール結晶(99%試薬)を純水に溶解して、10%イミダゾール水溶液と2.5%イミダゾール水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部1000gに攪拌下10%イミダゾール水溶液を加えてpHを8.0とし、95℃に1時間保ち、残部の活性珪酸水溶液7080gを4.2時間かけて添加した。添加中は2.5%イミダゾール水溶液を加えてpHを8.0〜8.5に保ち、温度も97℃を保った。添加終了後、97℃で1時間熟成を行い、放冷した。続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度21重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1300gを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが8.3であって、シリカのBET法による粒子径が10.0nmで、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.5〜10の非球状の異形粒子群となっていた。長径/短径比の平均値は約3となっていた。イミダゾールの全含有量は0.85重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ5ppmと0ppmであった。イミダゾールの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図3に示した。
(製造例4)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、2-メチルイミダゾール結晶(99%試薬)を純水に溶解して、10%メチルイミダゾール水溶液と3%メチルイミダゾール水溶液を調製した。次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部1000gに攪拌下10%メチルイミダゾール水溶液を加えてpHを8.0とし、95℃に1時間保ち、残部の活性珪酸水溶液4500gを3.8時間かけて添加した。添加中は3%メチルイミダゾール水溶液を加えてpHを9.0に保ち、温度も97℃を保った。添加終了後、97℃で1時間熟成を行い、放冷した。続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度22重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約900gを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが8.5であって、シリカのBET法による粒子径が11.5nmで、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が12nmであって、長径/短径比が1.5〜15の非球状の異形粒子群となっていた。長径/短径比の平均値は約5となっていた。メチルイミダゾールの全含有量は0.76重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ8ppmと0ppmであった。メチルイミダゾールの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図4に示した。
(製造例5)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、ピペリジン(試薬)を純水に加えて10%ピペリジン水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部500gに攪拌下10%ピペリジン水溶液20gを加えてpHを8.5とし、加熱して100℃に1時間保ち、2500gの活性珪酸水溶液を4時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中は100℃を維持し、10%ピペリジン水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加で使用した10%ピペリジン水溶液は68gであった。添加中の水の蒸発により放冷後には2660gのコロイダルシリカを得た。このコロイダルシリカは25℃でのpHが9.58であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.5〜10の非球状シリカの異形粒子群よりなるコロイダルシリカであった。
続いて、分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度18重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約550gを回収した。このコロイダルシリカは25℃でのpHが9.1であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.5〜10の非球状の異形粒子群となっており、長径/短径比の平均値が3.5であった。また、BET法による粒子径は11.3nmであった。
ピペリジンの全含有量は0.96重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ35ppmと0ppmであった。ピペリジンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図5に示した。
(製造例6)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、モルホリン(試薬)を純水に加えて10%モルホリン水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部500gに攪拌下10%モルホリン水溶液70gを加えてpHを9.0とし、加熱して100℃に1時間保ち、更に8570gの活性珪酸水溶液を9時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中は100℃を維持し、10%モルホリン水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加で使用した10%モルホリン水溶液は370gであった。添加中の水の蒸発により放冷後には6200gのコロイダルシリカを得た。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度17重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1900gを回収した。このコロイダルシリカは25℃でのpHが9.2であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約15nmで、長径/短径比が1.5〜4の非球状の異形粒子群となっており、長径/短径比の平均値が2であった。また、BET法による粒子径は14.1nmであった。モルホリンの全含有量は0.81重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ45ppmと0ppmであった。モルホリンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図6に示した。
(製造例7)
製造例1と同じ方法でシリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、アルギニン(試薬)を純水に加えて10%アルギニン水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部500gに攪拌下10%アルギニン水溶液50gを加えてpHを8.5とし、加熱して100℃に1時間保ち、さらに9500gの活性珪酸水溶液を4時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中は100℃を維持し、10%アルギニン水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加で使用した10%アルギニン水溶液は112gであった。添加中の水の蒸発により放冷後には7360gのコロイダルシリカを得た。このコロイダルシリカは25℃でのpHが9.09であった。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度25重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1470gを回収した。このコロイダルシリカは25℃でのpHが8.60であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.1〜4の歪な球状ないし細長い形状のシリカの異形粒子群となっており、長径/短径比の平均値が1.3であった。また、BET法による比表面積換算の粒子径は11.2nmであった。アルギニンの全含有量は0.63重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ30ppmと0ppmであった。アルギニンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図7に示した。
(製造例8)
製造例1と同じ方法で、シリカ濃度3.7重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液40Kgを得た。別途、ヒドラジン(抱水ヒドラジン、N・HO試薬)を純水に加えて5.1%、2.6%ヒドラジン水溶液を調製した。
次いで、ビルドアップの方法をとり、コロイド粒子を成長させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部800gに攪拌下5.1%ヒドラジン水溶液24gを加えてpHを8.2とし、100℃に1時間保ち、さらに4.2Kgの活性珪酸水溶液を3.8時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中は100℃を維持し、2.6%ヒドラジン水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加で使用した2.6%ヒドラジン水溶液は0.57Kgであった。このコロイダルシリカは25℃でのpHが9.2であり、BET粒子径は11.9nmであり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.5〜10の非球状シリカの異形粒子群よりなるコロイダルシリカであった。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度18重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約970gを回収した。このコロイダルシリカは25℃でのpHが8.6であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約12nmで、長径/短径比が1.5〜10の非球状の異形粒子群となっており、長径/短径比の平均値が3.5であった。ヒドラジンの全含有量は0.64重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ6ppmと0ppmであった。ヒドラジンの使用によりアルカリ金属イオンの少ないコロイダルシリカが得られた。シリカ粒子のTEM写真を図8に示した。
(製造例9)
製造例1における活性珪酸水溶液の添加量を30Kgとした以外は製造例1と同様にしてエチレンジアミンを使用したコロイダルシリカを作成した。
限外濾過でシリカ濃度27重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約4.1Kgを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが8.4であって、BET法による粒子径は27.4nmであり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約33nmで、長径/短径比が1.5〜4の非球状の異形粒子群であって、長径/短径比の平均値は3となっていた。エチレンジアミンの全含有量は0.19重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ60ppmと0ppmであった。
(製造例10)
製造例2でジエチレンジアミンを使用して作成したシリカ濃度29.0重量%のコロイダルシリカ640gに純水を加えて全量を5000gとし、攪拌下8%ジエチレンジアミン水溶液を加えてpHを8.5とし、加熱して100℃に1時間保った後、活性珪酸水溶液10670gを9時間かけて添加した。添加中は8%ジエチレンジアミン水溶液を加えてpH9〜10を維持し温度も99℃を保った。添加終了後、99℃で1時間熟成を行い、放冷した。
続いて、分画分子量6000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザUFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度33重量%まで濃縮し、コロイダルシリカ約1750gを回収した。このコロイダルシリカは25℃のpHが8.3であって、BET法による粒子径は36.1nmであり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察では平均短径が約41nmで、長径/短径比が1.1〜2.5の非球状の異形粒子群であって、長径/短径比の平均値は1.6となっていた。ジエチレンジアミンの全含有量は0.43重量%であり、NaとKの含有率はそれぞれ19ppmと0ppmであった。
実施例に用いたコロイダルシリカを表1に、比較例に用いたコロイダルシリカを表2に示す。
Figure 2010153613
Figure 2010153613
(実施例1および比較例1)
以下、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、35%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液および水酸化コリンをそれぞれ、TMAH、TEAHおよびコリンと記載する。実施例1として、製造例1〜8のコロイダルシリカに純水を加えてシリカ濃度2重量%とし、TMAH、TEAHまたはコリンとを添加してpHが10.2の研磨用組成物を作成した。
比較例1として、製造例9〜10および市販品のコロイダルシリカに純水を加えてシリカ濃度2重量%として研磨用組成物を作成した。
作成した研磨用組成物でシリコンウエハの研磨試験を行った結果を表3に記載した。
研磨条件は以下の方法で鏡面研磨加工を実施した。
実施例1及び比較例1は、下記の片面研磨条件を用い、ベアウエハの一方の平面を研磨した。
(片面の研磨条件)
研磨装置:スピードファム株式会社製、SH−24型片面加工機
定盤回転数:70RPM
プレッシャープレート回転数:50RPM
研磨布:suba600(ロデールニッタ社製)
面圧力:150g/cm2
研磨組成物流量:100ml/分
研磨時間:10分
工作物:200mmφベアシリコンウエハ
研磨後洗浄:アンモニア水スクラブ洗浄後、純水スクラブ洗浄30秒
ウエハの研磨後洗浄工程では、1%アンモニア水溶液によるブラシスクラブ洗浄の後、純水によるブラシスクラブ洗浄を各30秒実施した後、窒素ブローを施しながらスピン乾燥を行った。
片面研磨の研磨速度は、研磨前後のシリコンウエハの厚さの差より算出した。
シリコンウエハの厚さは、ウルトラゲージ9700(ADE社製)を用い測定した。
片面研磨、洗浄後の研磨面に残存するパーティクル数は、WM−10(TOPCON社製)を用い0.1μm以上のパーティクル数を測定した。
片面研磨、洗浄後の研磨面の表面状態は、集光灯下目視で観察した。
Figure 2010153613
(実施例2および比較例2)
以下、水酸化テトラメチルアンモニウムをTMAHと記載し、炭酸水素テトラメチルアンモニウムをTMACと記載する。
25%TMAH水溶液180Kgに炭酸ガスをバブリングして、33.1%TMAC水溶液201.7Kgを作成した。TMAC/TMAHのモル比が1.1と成るよう、33.1%TMAC水溶液201.7Kgに163.6Kgの25%TMAH水溶液を加えて混合し、365.3KgのTMAC/TMAH緩衝溶液を作成した。製造例1〜8のコロイダルシリカに純水を加えてシリカ濃度2重量%とし、表4に記載した量のTMAC/TMAH緩衝溶液を添加して研磨用組成物を作成した。緩衝溶液の添加量はコロイダルシリカのシリカ1Kgあたりのモル量であって、例えば0.1mol/Kg−SiOとは、シリカ1Kgあたり0.11molのTMACと0.1molのTMAHを添加したことを示している。
作成した研磨用組成物でシリコンウエハの研磨試験を行った結果を表4に記載した。
研磨条件は前記実施例1と同様の条件で実施した。
Figure 2010153613
*1: mol/kg−SiO
(実施例3〜34および比較例3〜23)
製造例2〜8のコロイダルシリカに純水を加えてシリカ濃度2重量%とし、添加量を変えてTMAHを添加してpHが8〜12の研磨用組成物を作成した。
作成した研磨用組成物でシリコンウエハの研磨試験を行なった結果を表5及び表6に記載した。
研磨条件は前記実施例1と同様の条件で実施した。
Figure 2010153613
Figure 2010153613
(実施例35〜39および比較例24〜27)
製造例2〜6のコロイダルシリカおよび市販品に純水を加えてシリカ濃度4重量%とし、添加剤を添加、または添加せずして研磨用組成物を作成した。添加剤の緩衝溶液とは、実施例2で作成したTMAC/TMAH緩衝溶液である。
作成した研磨用組成物でシリコンウエハのエッジ研磨試験を行った。300枚の連続研磨を行い、研磨用組成物は循環して使用した。結果を表7に記載した。
(エッジ面の研磨条件)
本発明に使用したウエハエッジ研磨装置および研磨条件は以下の通りである。
研磨装置:スピードファム株式会社製、EPD−200X型エッジポリッシュ装置
ウエハ回転数:2000回/分
研磨時間:60秒/枚
研磨組成物流量:3L/分
研磨布:suba400(ニッタ・ハース社製)
加重:40N/ユニット
工作物:200mmφベアシリコンウエハ
連続してウエハを研磨し5枚目、および50枚目、以降100枚目ごとに、研磨速度を測定した。加工は各水準について300枚実施した。
エッジ研磨の研磨速度は、研磨前後のシリコンウエハの重量の差より算出した。
Figure 2010153613
*1 CS: コロイダルシリカ
*2 添加剤濃度: mol/kg−SiO
製造例1で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例2で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例3で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例4で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例5で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例6で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例7で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例8で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。

Claims (8)

  1. 珪酸アルカリ水溶液からアルカリを除去して得られた活性珪酸水溶液と、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、イミダゾール、メチルイミダゾール、ピペリジン、モルホリン、アルギニンおよびヒドラジンのいずれか1種類以上である窒素含有塩基性化合物によって製造されるコロイダルシリカを主成分とし、水酸化第4アンモニウムを含有することで、25℃におけるpHが8.5〜11.0に調製されていることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物。
  2. 前記半導体ウエハ研磨用組成物が、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸と水酸化第4アンモニウムの組み合わせによる25℃においてpH8.5〜11.0の間で緩衝作用を有する緩衝溶液を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  3. 水酸化第4アンモニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムまたは水酸化コリンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  4. 弱酸を構成する陰イオンが、炭酸イオン及び/または炭酸水素イオンであることを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  5. 前記コロイダルシリカの電子顕微鏡観察による平均短径が10〜30nmであって、シリカ粒子の長径/短径比が1.1〜20であり、かつ、長径/短径比の平均値が1.2〜7である非球状のシリカ粒子を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の研磨用組成物。
  6. コロイダルシリカのシリカ粒子の窒素吸着BET法による平均粒子径が10〜50nmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  7. 前記コロイダルシリカの溶液全体に対してシリカ濃度が2〜50重量%の水分散液であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  8. 前記コロイダルシリカの溶液全体に対してアルカリ金属濃度が100ppm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
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