JP2010152111A - 光導波路、光モジュール、光モジュールの製造方法、および光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路、光モジュール、光モジュールの製造方法、および光導波路の製造方法 Download PDF

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Shigemi Otsu
茂実 大津
Kazutoshi Tanida
和敏 谷田
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Abstract

【課題】金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路において、光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射すること。
【解決手段】光が伝搬する導波路コア11と、導波路コア11を囲繞し、導波路コア11より屈折率が小さいクラッド部12と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層13と、クラッド部12の外側表面のうち傾斜面と鋭角をなす面のうち傾斜面の下側方向に位置する部分に溝14と、を有する光導波路10。また、前記光導波路10を作製する工程と、光導波路10および光素子20を、光導波路10の溝14を有する箇所において接触させつつ、溝14に光硬化型の接着剤を毛細管現象により充填する工程と、接着剤を露光により硬化させる工程と、を有する光モジュールの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路、光モジュール、光モジュールの製造方法、および光導波路の製造方法に関する。
近年、集積回路技術や高性能電子デバイスの発展にともなう動作速度や集積度向上や、更なる伝送の大容量化、高速化が望まれている。これらを可能とするために、データ転送において電気配線を使用する代わりに、機器装置間、機器装置内のボード間、チップ間において光配線を使用するいわゆる光インターコネクションが注目されている。
光インターコネクションを実現するにあたり、求められる性能のひとつに低消費電力がある。とくにモバイル機器等に光インターコネクションの適用を考えたとき、低消費電力は最も大きな特性となる。低消費電力を実現するためには、消費電力の小さい電気デバイスを選択することもひとつの解決策ではあるが、小さな光量を損失なく伝搬する光モジュールの実現が求められている。
ここで、電子素子と光素子とを集積化した光電融合回路基板の上に、高分子光導波路回路が直接組み立てられた光電子集積回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、光を伝搬する導波路コアと、それを囲繞するクラッド部と、が高分子材料からなる光導波路(いわゆる高分子光導波路)を用いた光モジュールでは、該高分子光導波路の端部に伝搬光を反射させ光の伝搬方向を変換する反射面を設けたものが試されている。
さらに、該反射面には異物の付着による反射損失増大を抑制するために、金属層を設ける方法が広く採用されている。
該光モジュールにおいて、光導波路は、垂直発信する面発光レーザー(VCSEL)や、垂直に光を受信する半導体フォトダイオード等の光素子と結合される。このとき、導波路と受発光素子、あるいは導波路と受発光素子を固定するパッケージとが接着剤により固定される。
特開2000−235127号公報
本発明は、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路において、本構成を有しない場合に比べて、光導波路と他の素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる、光導波路を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、
光が伝搬する導波路コアと、
該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、
少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、
該傾斜面上に金属層と、
前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、
を有する光導波路である。
請求項2に係る発明は、
前記溝が、前記傾斜面と鋭角をなす面の短手方向の少なくとも一方の端まで形成されている請求項1に記載の光導波路である。
請求項3に係る発明は、
光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有する光導波路と、
光素子と、
前記溝に充填され、且つ前記光導波路および前記光素子を接着する光硬化型の接着剤と、
を有する光モジュールである。
請求項4に係る発明は、
前記接着剤が、紫外線硬化型の接着剤であり、
前記溝が、前記傾斜面と鋭角をなす面の短手方向の少なくとも一方の端まで形成されている請求項3に記載の光モジュールである。
請求項5に係る発明は、
光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有する光導波路を作製する光導波路作製工程と、
前記光導波路および前記光素子を、前記光導波路の前記溝を有する箇所において接触させつつ、前記溝に光硬化型の接着剤を毛細管現象により充填する接着剤充填工程と、
前記接着剤を露光により硬化させる接着剤硬化工程と、
を有する光モジュールの製造方法である。
請求項6に係る発明は、
光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率の小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、を有する光導波路を作製する光導波路作製工程と、
前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に、回転するブレードを接触させ切削して溝を形成する溝形成工程と、
を有する光導波路の製造方法である。
請求項1に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路において、本構成を有しない場合に比べて、光導波路と他の素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる、光導波路が提供できる。
請求項2に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路において、溝が端まで形成されていない場合に比べて、光導波路と他の素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる、光導波路が提供できる。
請求項3に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路を用いる場合において、本構成を有しない場合に比べて、光導波路と他の素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる、光モジュールが提供できる。
請求項4に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路を用いる場合において、溝が端まで形成されていない場合に比べて、光導波路と光素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対してさらに効率よく光を照射することができる、光モジュールが提供できる。
請求項5に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路を用いる場合において、本構成を有しない場合に比べて、光導波路と光素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる、光モジュールの製造方法が提供できる。
請求項6に係る発明によれば、金属層による反射が設けられた傾斜面を有する光導波路において、本構成を有しない場合に比べて、光導波路と光素子とを接着させる際に光硬化型の接着剤に対して効率よく光を照射することができる光導波路が簡易に製造される。
以下、本発明を実施形態により詳細に説明する。
本実施形態に係る光導波路は、光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有することを特徴とする。
光導波路が、例えば光モジュールに用いられる場合、光を垂直に発信する面発光レーザー(VCSEL)や光を垂直に受信する半導体フォトダイオード等の光素子と、前記光導波路と、が結合される。そのとき、(1)湿熱による光導波路の変形、反りによる前記光素子との光結合のずれによる損失の増大、(2)光導波路と光素子とが空気層を介することによる光の損失、といった問題を有することから、前記光素子と前記光導波路、あるいは、前記光素子を固定するパッケージ(固定部材)と前記光導波路とが接着剤により固定され、損失の低減が図られていた。
ここで、光導波路の端部に空気と導波路コアとの屈折率差を利用し、概ね45°に傾斜した反射面を形成する場合、反射面における前記接着剤の周り込みや、異物の付着により反射損失が増大するといった問題があった。そこで前記反射面に金属層、例えば金や銀あるいは合金などの層を形成して金属反射を実現し、異物付着の影響を抑制する手法がとられていた。しかし、接着剤に光硬化型のものを選択すると、前記金属層が光の照射の妨げとなり硬化不足による接着力不足が課題となっている。尚、金属層の形成方法としては真空蒸着法やスパッタリング法等が採用されているが、該方法では光導波路の側面にまで金属層が形成されてしまうため、光硬化型の接着剤を硬化させるために光導波路の側面から光を照射しても十分な光量が得られない。
また、特に光導波路と光素子とを接着剤によって固定する場合、従来では、接着箇所に予め接着剤を塗布して固定する方式がとられていた。しかし、光導波路と光素子とが接着層を介して形成されるため、該接着層の厚みの分だけ光素子と導波路コアとの距離がより延伸され、光の伝搬距離が延伸されて、光結合に影響を与えるとの欠点を有していた。
これに対しては、光導波路と光素子とを一定圧力で押し付け合いながら接触させ、その接触部に接着剤を挿入する方法も考えられる。しかし、一定圧力で押し付けられ物理的に接触しているために、接着剤が良好に挿入されず、接着の強度不足が生じるとの欠点も有していた。
これらの欠点に対し、本実施形態に係る光導波路は、クラッド部の外側表面のうち傾斜面と鋭角をなす面であって該傾斜面の下側方向に位置する部分に溝を有することを特徴としている。本実施形態に係る光導波路と他の部材とを光硬化型接着剤によって固定する際に、光導波路と他の素子とを一定圧力で押し付け合いながら接触させ、その接触部に接着剤を挿入する場合において、毛細管現象によって前記溝に光硬化型接着剤が良好に充填され、溝の開口部から光を照射することにより効率よく露光し、硬化することで接着力を確保することができる。さらに溝形状とすることで接着剤と光導波路との接着面積が増大し、良好な接着が実現される。
<溝>
ここで、本実施形態に係る光導波路のクラッド部の外側表面のうち傾斜面と鋭角をなす面であって該傾斜面の下側方向に位置する部分に設けられる前記溝について説明する。
前記溝は、他の素子(例えば光素子、具体例としては面発光素子や半導体フォトダイオード等)と接着剤によって固定される箇所に形成される。例えば、光導波路の前記傾斜面の下側方向に光素子を接着剤によって固定する場合であれば、該光素子との固定部に溝が形成される。
また前記溝は、例えば、光導波路の前記傾斜面の下側方向に光素子を接着剤によって固定する場合であれば、該光導波路のクラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面であって前記傾斜面の下側方向に位置する部分において、前記底面から上方向に溝が掘られる(形成される)ことが好ましい。
また、前記溝の数は、複数であることが好ましい。
溝の深さ方向は、必ずしも他の素子と接着する面に対して垂直である必要はない。
また、前記溝の深さは、導波路コアの下側方向のクラッド部の厚さ以下であることが求められるが、接着剤の充填方法が毛細管現象を利用していることから充填速度を考慮して、20μm以上であることが好ましく、更に50μm以上であることがより好ましい。
前記溝の幅は、接着剤の充填方法が毛細管現象を利用していることから充填速度を考慮して、20μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。
また、前記溝は、クラッド部の前記溝が形成されている面の短手方向において、少なくとも一方の端まで形成されていることが好ましい。
更には、両端まで形成されている(即ちクラッド部の前記溝が形成されている面の短手方向の一端から他端まで連続した溝が形成されている)ことが好ましい。溝が形成される両側(両端部方向)から光を照射することで、光硬化型接着剤に対し効率的に光が照射され、本実施形態に係る光導波路と他の素子との良好な接着が得られる。
<光導波路>
以下、図面を用いて本実施形態に係る光導波路を説明する。
図1(A)は本実施形態に係る光導波路端部の一例を示す上面図、図1(B)はその側面図、図1(C)はその斜視図である。図1(A)〜図1(C)に示す光導波路10は、導波路の長さ方向(図1(A)および図1(B)における左右方向)に延在する断面が口型の導波路コア11と、この導波路コア11を囲繞し該導波路コア11より屈折率が小さいクラッド部12と、で構成される。また、光導波路10の光進行方向(光伝搬方向)端部(図1(A)および図1(B)における左側)には傾斜面が形成され、外径斜面には光路変換機能を有する金属反射面13が形成されている。
また、後述の光モジュールの説明において詳細に説明するが、図1(A)〜図1(C)に示す通り、光導波路10の底部であって前記金属反射面13の下側方向(図1(B)における下方向)には、光素子20が結合される。該光素子20が光を発光する光発光素子(例えば光を垂直方向に発振する面発光型レーザー(VCSEL))である場合には、該光発光素子から金属反射面13に向けて光が発光され、金属反射面13に反射されて光の伝搬方向が変換され、導波路コア11内を光が伝搬する。一方、該光素子20が光を受光する光受光素子(例えば光を垂直方向に受光する半導体フォトダイオード)である場合には、導波路コア11内を伝搬してきた光が金属反射面13に反射されて光受光素子方向に伝搬方向が変換され、光受光素子に光が受光される。
また、光導波路10の底部には、光モジュールパッケージの固定部材30が結合される。尚、光素子20と光導波路10とが高い結合力を有している場合には、固定部材30を設けずともよい。
また、クラッド部12には、光導波路10の底部であって光素子20との結合部(固定される箇所)に溝14を有しており、該溝14には接着剤が充填されている。更に、光導波路10の底部であって固定部材30との結合部(固定される箇所)にも溝15を有しており、該溝15には接着剤が充填されている。
(導波路コアおよびクラッド部)
上記光導波路10は、導波路コア11およびクラッド部12の材料として石英を用いた石英導波路や、高分子化合物を用いた高分子光導波路等、制限なく適用することが可能である。中でも、溝14および15の形成の簡便さや光モジュールのフレキシビリティーを考慮した場合、高分子光導波路に適用することが好ましい。
光導波路10内には、導波路コア11が形成されており、この導波路コア11は屈折率が高く、導波路コア11を囲繞するクラッド部12は導波路コア11よりも屈折率が低くなるように構成されている。導波路コア11とクラッド部12との屈折率差は、0.3%以上5%以下とすることが好ましい。
クラッド部12を構成する材料は、導波路コア11と前記屈折率差が設定され得る材質であれば特に制限されず、用途に応じて、材料の屈折率、光透過性等の光学的特性、機械的強度、耐熱性、フレキシビリティー(可撓性)等を考慮して選択される。例えば、放射線硬化性、電子線硬化性等の樹脂、望ましくは紫外線硬化型樹脂を選択し、紫外線硬化性モノマー、オリゴマーあるいはモノマーとオリゴマーの混合物が望ましく用いられる。より望ましくは紫外線硬化型樹脂を選択する。
クラッド部12を構成する具体的な材料としては、例えばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリレート等)、脂環式アクリル樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等)、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等)、脂環式オレフィン樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、アリレート系樹脂、含フッ素樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート系樹脂、二又は三酢酸セルロース、アミド系樹脂(脂肪族、芳香族ポリアミド等)、イミド系樹脂、スルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、又は前記樹脂のブレンド物等が挙げられる。
導波路コア11としては、例えば紫外線硬化型樹脂が用いられ、紫外線硬化性のモノマー、オリゴマー、若しくはモノマーとオリゴマーの混合物が望ましく用いられる。コア用の具体的な材料として、エポキシ系、アクリル系紫外線硬化型樹脂などが望ましく用いられる。
(傾斜面および金属反射層)
図1(A)〜図1(C)に示される傾斜面は、導波路コア11の長手方向に対して45°の角度をなしている。
上記金属反射面13として、金属膜によって形成された金属ミラーが形成される。該金属としては、金、銀、銅およびアルミニウムのうちの少なくとも1種を用いることが望ましく、特にコストと反射効率との点で銀およびその合金が望ましい。
金属反射面13は、スパッタリング法、真空蒸着法など、公知の堆積方法で形成することができ、厚さは50nm以上300nm以下とすることが望ましく、70nm以上200nm以下とすることがより好適である。
尚、本実施形態に係る光導波路としては、前記特性を満たすものであれば特に制限されるものではないが、柔軟性を有する高分子光導波路フィルムであることが望ましい。
高分子光導波路フィルムは、可とう性を有する透明樹脂フィルムからなり、「折り曲げ」や「ねじれ」等の変形に対して追従性を有している。
高分子光導波路フィルムは、変形に対する追従性を高めるために、フィルムの厚さを50μm以上500μm以下の範囲とすることが好ましく、70μm以上300μm以下の範囲とすることがより好ましい。また、上記理由から、フィルムの幅を0.25mm以上10mm以下の範囲とすることが好ましく、0.5mm以上3mm以下の範囲とすることがより好ましい。
(光導波路の製造方法)
以下に、本実施形態に係る光導波路の製造方法を説明する。尚、ここでは、高分子光導波路を例に説明する。上記光導波路は、以下の(I)〜(II)の工程を経て製造することができ、また下記(I)の工程は下記(I−i)〜(I−iv)の工程に分けられる。
(I)光導波路形成工程
(I−i)光導波路を用意する工程
(I−ii)導波路の外形を形成する工程
(I−iii)導波路端部に傾斜面を形成する工程
(I−iv)傾斜面に反射層を形成する工程
(II)溝形成工程
(I)光導波路形成工程
(I−i)光導波路を用意する工程
光導波路を用意する工程としては、(a)フィルムにモノマーを含浸させて導波路コアを選択的に露光して屈折率を変化させフィルムを張り合わせる方法(選択重合法)、(2)導波路コアおよびクラッド部を塗布後、反応性イオンエチングを用いてクラッド部を形成する方法(RIE法)、(c)高分子材料中に感光性の材料を添加した紫外線硬化樹脂を用いて、露光・現像するフォトリソグラフィー法を用いる方法(直接露光法)、(d)射出成形を利用する方法、(e)導波路コアおよびクラッド部を塗布後、導波路コアを露光して導波路コアの屈折率を変化させる方法(フォトブリーチング法)等が提案されている。
また、その他好ましい方法として、鋳型を用いることによる高分子光導波路の製造方法が提案されている(特開2004−226941号公報)。以下、その鋳型を用いる方法を例に詳細に説明する。
上記の高分子光導波路は、例えば、以下の(1)〜(5)の工程により作製することができる。(1)鋳型形成用硬化性樹脂の硬化層から形成され、かつ、導波路コアに対応する凹部と、該凹部の一端および他端にそれぞれ通ずる貫通孔が2以上設けられた鋳型を準備する工程、(2)前記鋳型に該鋳型との密着性が良好なクラッド用可撓性フィルム基材(クラッド用フィルム)を密着させる工程、(3)クラッド用可撓性フィルム基材を密着させた鋳型の凹部の一端にある貫通孔に、コア形成用硬化性樹脂を充填し、鋳型の凹部の他端にある貫通孔から減圧吸引してコア形成用硬化性樹脂を前記鋳型の凹部に充填する工程、(4)充填したコア形成用硬化性樹脂を硬化させ、鋳型をクラッド用可撓性フィルム基材から剥離する工程、(5)導波路コアが形成されたクラッド用可撓性フィルム基材の上に上部のクラッド部を形成する工程。
まず、説明を簡単にするため、高分子光導波路の製造工程を、図2(A)〜(G)を参照して、導波路コアを1本設けたものについて説明する。
図2(A)は原盤100を示し、120は導波路コアに対応する凸部である。まず、この原盤100の凸部形成面に鋳型形成用硬化性樹脂を塗布または注入した後硬化させる(図2(B)参照)。図2(B)中、200aは硬化樹脂層である。その後硬化樹脂層200aを剥離すると、凹部が形成された硬化樹脂層200aが得られる(図示せず)。凹部220が形成された硬化樹脂層200aに、凹部220に通ずる貫通孔260および280を凹部両端に打ち抜き等により形成して鋳型200(図2(C)参照)を得る。
次に、図2(D)に示すように、鋳型にクラッド用可撓性フィルム基材300を密着させる。その後、鋳型に形成されている貫通孔260にコア形成用硬化性樹脂を入れ、他端の貫通孔280から減圧吸引して鋳型凹部220にコア形成用硬化性樹脂を充填する。その後、該樹脂を硬化させ鋳型を剥離すると、図2(E)に示されるように、クラッド用可撓性フィルム基材300の上に導波路コア320が形成される。次に、クラッド部(上部クラッド部)400を形成し(図2(F)参照)、貫通孔260および280内で硬化した樹脂部分をダイシングソー等で切り落として、高分子光導波路130とする(図2(G)参照)。
形成される導波路コアに対応する凸部の大きさは光導波路の用途等に応じて決められる。例えばシングルモード用の光導波路の場合には、10μm角程度のコアを、マルチモード用の光導波路の場合には、30μm以上150μm以下角程度のコアが一般的に用いられる。
また、前記鋳型形成用硬化性樹脂としては、硬化後、シリコーンゴム(シリコーンエラストマー)またはシリコーン樹脂となる硬化性オルガノポリシロキサンが好ましく用いられる。前記硬化性オルガノポリシロキサンは、分子中にメチルシロキサン基、エチルシロキサン基、フェニルシロキサン基を含むものが好ましい。また、前記硬化性オルガノポリシロキサンは、一液型のものでもまた硬化剤と組み合わせて用いる二液型のものでもよく、また、熱硬化型のものでもまた室温硬化型(例えば空気中の水分で硬化するもの)のものでもよく、更に他の硬化(紫外線硬化等)を利用するものであってもよい。
硬化性オルガノポリシロキサンとしては、硬化後シリコーンゴムとなるものが好ましく、これには通常液状シリコーンゴム(「液状」の中にはペースト状のように粘度の高いものも含まれる)と称されているものが用いられ、硬化剤と組み合わせて用いる二液型のものが好ましく、中でも付加型の液状シリコーンゴムが好ましい。
前記液状シリコーンゴムの中でも特に液状ジメチルシロキサンゴムが好ましい。また、液状ジメチルシロキサンゴムの硬化物は、一般に屈折率が1.43程度と低いために、これから作った鋳型は、クラッド用基材から剥離させずに、そのままクラッド部として好ましく利用することができる。この場合には、鋳型と、充填したコア形成用樹脂およびクラッド用基材とが剥がれない工夫が必要になる。
さらに、前記クラッド用可撓性フィルム基材の材料は光学素子の用途に応じ、屈折率、光透過性等の光学的特性、機械的強度、耐熱性、鋳型との密着性、フレキシビリティー等を考慮して選択される。前記フィルムとしては脂環式アクリル樹脂フィルム、脂環式オレフィン樹脂フィルム、三酢酸セルロースフイルム、含フッ素樹脂フィルム等が挙げられる。フィルム基材の屈折率は、コアとの屈折率差を確保するため、1.55より小さく、好ましくは1.53より小さくすることが望ましい。
前記脂環式アクリル樹脂フィルムとしてはトリシクロデカン等の脂肪族環状炭化水素をエステル置換基に導入した、OZ−1000、OZ−1100(日立化成(株)製)等が用いられる。
また、脂環式オレフィン樹脂フィルムとしては主鎖にノルボルネン構造を有するもの、および主鎖にノルボルネン構造を有しかつ側鎖にアルキルオキシカルボニル基(アルキル基としては炭素数1から6のものやシクロアルキル基)等の極性基をもつものが挙げられる。中でも前記のごとき主鎖にノルボルネン構造を有しかつ側鎖にアルキルオキシカルボニル基等の極性基をもつ脂環式オレフィン樹脂は特に本実施形態に係る光導波路の作製に適している。
なお、前記フィルム基材の厚さはフレキシビリティーと剛性や取り扱いの容易さ等を考慮して選ばれ、一般的には0.02mm以上0.2mm以下が好ましい。
(I−ii)導波路の外形を形成する工程
導波路の外形を形成する手段としては、回転するブレードにより切削する方法が広く知られており、光学的に良好な平面を形成できるばかりでなく、サブミクロンレベルの精度の外形形成が可能であることから、本手法を選択することが好ましい。
前記回転するブレードを備えた装置として、例えば、(株)ディスコ社製のDAD321などが用いられる。
(I−iii)導波路端部に傾斜面を形成する工程
導波路の端部に、光路変換用の反射面を形成するための傾斜を簡便且つ高性能に形成する技術としては、回転する角度つきブレードを備えたダイシングソーを用いた切削による形成方法が広く知られている。またそのほかに、レーザーにより加工する方法等も提案されているが、傾斜面の平坦性を考慮するとダイシングソーを用いる方法を選択することがより好ましい。
前記角度つきブレードを備えたダイシングブレードとして、例えば、(株)ディスコ社製45°角度付きブレードなどが用いられる。
(I−iv)傾斜面に金属層(金属ミラー)を形成する工程
次いで、上記傾斜面に金属層を形成する。金属層を形成する方法として、金属片を貼り付ける方法、スパッタリングあるいは蒸着法等の金属粒子を堆積する方法等が挙げられ制限なく採用することが可能である。中でも、スパッタリング法あるいは蒸着法等の堆積法を選択することが好ましい。
金属は金、銀、銅およびアルミニウム等を制限なく選択することが可能であるが、銀を選択することが好ましい。
(II)溝形成工程
次に、クラッド部の底面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝を形成する。高分子光導波路の上面を固定シートに張り合わせ、回転するブレードを有するダイシングソーの試料台に設置した後、該ブレードの先端の高さ位置が導波路コアの上方となるように切削することで実現する。本手法はダイシングソーが平面方向にサブミクロンレベルに高精度に走査して切削することのみならす、高さ方向においてもミクロンレベルの精度を有していることから実現する。
さらに精度のみならず、ダイシングソーを用いることで容易に複数本の溝を短時間で形成することができ量産性に優れている。
前記回転するブレードを有するダイシングソーとして、例えば、(株)ディスコ社製のDAD321などが用いられる。
尚、光導波路の底面側を形成するクラッド部の厚さ(底面から導波路コアまでの厚さ)は、前記光素子との結合効率を考慮したとき極力薄いことが求められるが、一方で光導波路の強度および環境耐性を考慮したとき一定の厚みが必要であり、一般に20μm以上であることが求められる。前記ダイシングソーのブレードの高さ精度は5μm以下であることから十分クラッド部のみに溝を形成することができる。
上記工程を経ることにより、本実施形態に係る光導波路が製造される。
<光モジュール>
本実施形態に係る光モジュールは、光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有する光導波路(即ち前述の本実施形態に係る光導波路)と、光素子と、前記溝に充填され、且つ前記光導波路および前記光素子を接着する光硬化型の接着剤と、を有することを特徴とする。
(光モジュールの製造方法)
ここでは、まず、光導波路と光素子とを組み合わせた光モジュールの製造方法について説明する。本実施形態に係る光モジュールは、(a)光導波路作製工程、(b)接着剤充填工程、および(c)接着剤硬化工程を経て製造される。
尚、(a)光導波路作製工程は、例えば前述の方法等により行われる。
(b)接着剤充填工程
接着剤充填工程では、(a)光導波路作製工程によって作製された光導波路および光素子を、前記光導波路の前記溝を有する箇所において接触させつつ、前記溝に接着剤を充填することが好ましい。
例えば、図1(A)〜図1(C)に示す光導波路10と光素子20とを固定する場合であれば、クラッド部12の溝14を有する箇所に光素子20を一定圧力で押し付けながら接触させ、前記溝14に接着剤を滴下して毛細管現象により溝14に接着剤を充填する。尚、クラッド部12の溝14を有する箇所に光素子20を接触させる際には、該光素子20が光発光素子の場合には発光点と導波路コアとを、光学的に調芯させた状態で押し付けることが好ましい。また、該光素子20が光受光素子の場合には受光点と導波路コアとを、光学的に調芯させた状態で押し付けることが好ましい。
また、接着剤充填工程では、光導波路10の溝14を有する箇所、または、光素子20の前記光導波路10と固定される箇所に、予め接着剤を塗布しておき、接着剤を塗布した後に両者を結合させる方法を採用することもできる。ただし前述のごとく、光導波路10および光素子20を、前記光導波路10の前記溝14を有する箇所において接触させつつ、前記溝14に毛細管現象を利用して接着剤を充填する方法が特に好ましい。
また、光導波路のクラッド部の材料として紫外線硬化型樹脂を選択すると共に、前記接着剤として該クラッド部の材料として用いたものと同じ紫外線硬化型樹脂を選択することにより、良好な接着力が得られると共に、屈折率差による損失が抑制される。更に、屈折率差による損失を抑制する観点では、導波路コアの材料として紫外線硬化型樹脂を選択すると共に、前記接着剤として該導波路コアの材料として用いたものと同じ紫外線硬化型樹脂を選択することも好ましい。
尚、前記接着剤の屈折率と前記クラッド部の屈折率との差は0.3以下であることが好ましく、更には0.1以下であることがより好ましい。また、前記接着剤の屈折率と前記導波路コアの屈折率との差は0.3以下であることが好ましく、更には0.1以下であることがより好ましい。上記接着剤、クラッド部および導波路コアの屈折率の差は、それぞれの材料を選択することにより調製することができる。
(c)接着剤硬化工程
光硬化型接着剤を硬化する手段としては、該接着剤に対し光(例えば接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合であれば紫外線)を照射して行う。尚、光を溝の両側(両端部方向)から照射することが、接着剤に対し効率的に光が照射され、より効率的に硬化され接着力が確保できる点で好ましい。
上記工程を経ることにより、光導波路と光素子とを組み合わせた光モジュールが製造される。
(光モジュール)
以下、図面を用いて本実施形態に係る光モジュールを説明する。
図3は、本実施形態に係る光モジュールの概略側面図である。図4は、本実施形態に係る光モジュールの概略平面図である。本実施形態に係る光モジュール105は、図3および図4に示すように、スラブ状の光導波路110と、光導波路110に形成された光導波路コア111を介して光信号を送受信する光送受信部112および光送受信部114とで構成されている。そして、光導波路110として、上記説明した本実施形態に係る光導波路110が適用される。
また、光送受信部112は保持基材122および導波路固定部161を備えており、光導波路110の一方の端部は保持されている。また、光送受信部114は保持基材124および導波路固定部162を備えており、光導波路110の他方の端部は保持されている。
保持基材122および保持基材124の各々には、その他受光素子134と、発光素子132と、これら受発光素子の信号の送受信を行うための結線部154と、が設けられている。なお、図示しないが、受光素子134と発光素子132とのそれぞれ信号増幅用回路と発光素子駆動用回路を配設してもよい。
なお、本実施形態では、光送受信部112から光信号を送信するための光導波路110を送信用光導波路とし、光送受信部112により光信号を受信するための光導波路110を受信用光導波路としているが、光送受信部114から見た場合には、送信用光導波路と受信用光導波路とが逆転することは言うまでもない。
上記の光送受信部112は、たとえば、保持基材122上に発光素子132および受光素子134を、フリップチップボンダー等を用いて実装する。次に、上記光導波路110を発光素子132および受光素子134上にフリップチップボンダーを用いて実装する。そして、発光素子132および受光素子134をワイヤ154より電極152と結線する。
さらに、上記の光送受信部112および114は、上記光導波路110の導波路固定部161および162を有し、導波路固定部161、162と接する導波路面(クラッド部)には溝116が形成されている。該溝116には導波路固定部161、162と光導波路110とを固定する接着剤が充填されている。
また、発光素子132および受光素子134と接する導波路面(クラッド部)には溝117が形成され、該溝117には発光素子132および受光素子134と光導波路110とを固定する接着剤が充填されている。これらよって光導波路110は保持された状態となる。
次に、本実施形態に係る光モジュール105の作用について説明する。ここでは、光送受信部112から光信号を送信するための光導波路を送信用光導波路とし、光送受信部112により光信号を受信するための光導波路を受信用光導波路として説明する。
本実施形態に係る光モジュール105では、光送受信部112から光送受信部114に光信号を送信する場合には、光送受信部112の保持基材122に保持された発光素子132から射出された光が光導波路110内の送信用の導波路コア111の入射端面に結合される。そして、送信用の導波路コア111の出射端面から射出された光が、光送受信部114の保持基材124に保持された受光素子134により受光される。
また、光送受信部114から送信された光信号を光送受信部112で受信する場合には、光送受信部114の保持基材124に保持された発光素子132から射出された光が受信用の導波路コア111の入射端面に結合される。そして、受信用の導波路コア111の出射端面から射出された光が、光送受信部112の保持基材122に保持された受光素子134により受光される。
上記の本実施形態では、発光素子および受光素子の両方を実装した光送受信部で双方向の光通信を行う光モジュールについて説明したが、発光素子を備えた光送信部と受光素子を備えた光受信部とで一方向の光通信を行う光モジュールとしてもよい。
以下に、実施例により本実施形態をさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1>
(光導波路の作製)
−原盤の作製−
Si基板に厚膜レジスト(SU−8)をスピンコート法で塗布した後、80℃でプリベークし、フォトマスクを通して露光し、現像して、導波路コアの形態に対応するコア形成用凸部(幅:50μm、高さ:50μm、長さ:90mm)を形成した。次に、これを120℃でポストベークして、光導波路作製用の原盤を作製した。
−鋳型の作製−
次に、この原盤に剥離剤を塗布した後、熱硬化性ジメチルシロキサン樹脂(ダウ・コウニングアジア社製:SYLGARD184)およびその硬化剤を混合したものを流し込み、10分間真空脱法を行い、120℃で30分間加熱して固化させた。その後、原盤を剥離して、コア形成用凹部を有する鋳型を作製した。
更に、前記コア形成用凹部の一端および他端に、直径3mmの貫通孔を前記凹部と通ずるように打ち抜き、充填口および吸引口を有する鋳型を作製した。
−導波路コアの形成−
下部クラッド用基材として、膜厚100μmのクラッド用フィルム基材(アートンフィルム、JSR(株)製、屈折率1.51)を用意し、前記鋳型と密着させた。次に、鋳型に形成されている充填口に、粘度が800mPa・sの紫外線硬化型樹脂(エポキシ系、硬化後の屈折率1.54)を満たし、吸引口から減圧吸引したところ、空孔を残してコア形成用凹部内に紫外線硬化型樹脂が充填された。次いで、50mW/cmの紫外光を、鋳型を通して10分間照射して硬化させた。その後、鋳型を下部クラッド用基材から剥離し、下部クラッド用基材上に原盤の凸部と同じ形状の導波路コアが形成された。
−クラッド部の形成−
次に、下部クラッド用基材の導波路コアが形成された面に、硬化後の屈折率がアートンフィルムと同じ1.51であるクラッド用紫外線硬化型樹脂(アクリル系、25℃における粘度360mPa・s)を滴下し、次いで上部クラッド用基材としてクラッド用フィルム基材(アートンフィルム、JSR(株)製、屈折率1.51、膜厚100μm)を張り合わせた。その後、50mW/cmの紫外光を10分間照射して前記紫外線硬化型樹脂を硬化させクラッド部をとした。
−外形形成−
光導波路の端部を形成するため、矩形のダイアモンドブレードを有するダイシングソー((株)ディスコ社製、商品名:DAD321)を用いて、光導波路の端部を切り出した。
−傾斜面の形成−
次に、45°の角度付きダイシングブレードを備えたダイシングソー((株)ディスコ製の45°角度付きブレード)を用いて、光導波路の端部を切削し、伝搬光を垂直方向に90°光路変換する傾斜角45°の傾斜面を形成した。
−金属反射層の形成−
RFマグネトロンスパッタリング装置((株)アルバック社製)を用いて、銀をターゲットとし、前記45°の傾斜面に金属膜を形成した。尚その際、光導波路の端部付近の上面および側面にも副産物とて金属膜が形成された。
−溝の形成−
端部に45°の傾斜面を有する前記光導波路の上面を下として、ダイシング用固定シートに貼り付けた。次いで、幅80μmのダイヤモンドブレードを有するダイシングソー((株)ディスコ社製、商品名:DAD321)を用い、ブレードを回転させながら上方から接触させて、下部クラッド(光導波路の底部)の前記傾斜面の下側方向に位置する部分(後述の光モジュールの作製においてVCSELと接触される部分)および後述の光モジュールの作製において導波路固定部と接触される部分に、深さ50μm、幅80μmの溝を形成した。尚、該溝は光導波路の底面に対し直交する方向に、光導波路の短手方向を横断するように200μmの間隔で15本形成した。
(光モジュールの作製)
−接着剤の充填−
まず、前記より得られた光導波路の上部を真空ピックアップコレットにより吸着した。次いで、該光導波路とVCSEL(富士ゼロックス社製、波長850nm)とを、発光点および導波路コアが光学的に調芯するよう調整し、光導波路の溝を設けた部分と前記VCSELとを0.5Nの圧力で押し付けて接触させた。更に光導波路の溝を設けた部分と導波路固定部とを0.5Nの圧力で押し付けて接触させた。
続いて、前記圧力で押し付けて接触させたまま、導波路固定部および前記光導波路の溝で形成された空間、並びに、前記VCSELおよび前記光導波路の溝で形成された空間の片端部に、前記クラッド部の形成においてクラッド用紫外線硬化型樹脂として用いた紫外線硬化型樹脂(アクリル系、25℃における粘度360mPa・s)を滴下し、毛細管現象によって充填させた。
−接着剤の硬化−
引き続き0.5Nの圧力で押し付けて接触させたまま、光導波路の両側面(溝の両端)より紫外線(40mW/cm)を90秒間照射し接着剤(紫外線硬化型樹脂)を硬化させた。
以上の手法により、光発光モジュールを作製した。
(光導波路の光伝搬と接着強度の評価)
光導波路に結合されたVCSELを2mAで駆動させた結果、光導波路端の光強度は−1.5dBmであり、光伝搬を確認した。
続いて、VCSELと光導波路の接着強度を調べるため、VCSELを固定し光導波路端に引張力を加えると、6.3Nで接着部が破断した。
<比較例1>
(光導波路の作製)
「溝の形成」の工程を有しない以外は、実施例1に記載の方法により、溝を有しない光導波路を作製した。
(光モジュールの作製)
VCSEL(富士ゼロックス社製、波長850nm)および導波路固定部に対し、光導波路を0.5Nの圧力で押し付け、押し付けた状態のまま、実施例1の前記クラッド部の形成においてクラッド用紫外線硬化型樹脂として用いた紫外線硬化型樹脂(アクリル系、25℃における粘度360mPa・s)をVCSEL近傍および導波路固定部近傍に滴下し、続いて0.5Nの圧力で押し付けて接触させたまま紫外線(40mW/cm)を90秒間照射し接着剤(紫外線硬化型樹脂)を硬化させた。
以上の手法により、光発光モジュールを作製した。
(光導波路の光伝搬と接着強度の評価)
実施例1に記載の方法により光導波路端の光強度を測定した結果−2.1dBmであった。
続いて、VCSELと光導波路の接着強度を調べるため、VCSELを固定し光導波路端に引張力を加えると、3.1Nで接着部が破断した。
(A)は本実施形態に係る光導波路の一例を示す上面図、(B)はその側面図、(C)はその斜視図である。 光導波路の製造工程の一例を示す図である。 本実施形態に係る光モジュールの概略側面図である。 本実施形態に係る光モジュールの概略平面図である。
符号の説明
10 光導波路
11 導波路コア
12 クラッド部
13 金属反射面
14、15 溝
20 光素子
30 固定部材
100 原盤
105 光モジュール
110 光導波路
111 導波路コア
112 光送受信部
114 光送受信部
116、117 溝
122、124 保持基材
132 発光素子
134 受光素子
152 電極
154 ワイヤ
161、162 導波路固定部
200 鋳型
220 凹部
260、280 貫通孔
300 クラッド用可撓性フィルム基材
320 導波路コア(凸部)
400 クラッド部(上部クラッド部)

Claims (6)

  1. 光が伝搬する導波路コアと、
    該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、
    少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、
    該傾斜面上に金属層と、
    前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、
    を有する光導波路。
  2. 前記溝が、前記傾斜面と鋭角をなす面の短手方向の少なくとも一方の端まで形成されている請求項1に記載の光導波路。
  3. 光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有する光導波路と、
    光素子と、
    前記溝に充填され、且つ前記光導波路および前記光素子を接着する光硬化型の接着剤と、
    を有する光モジュール。
  4. 前記接着剤が、紫外線硬化型の接着剤であり、
    前記溝が、前記傾斜面と鋭角をなす面の短手方向の少なくとも一方の端まで形成されている請求項3に記載の光モジュール。
  5. 光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率が小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に溝と、を有する光導波路を作製する光導波路作製工程と、
    前記光導波路および前記光素子を、前記光導波路の前記溝を有する箇所において接触させつつ、前記溝に光硬化型の接着剤を毛細管現象により充填する接着剤充填工程と、
    前記接着剤を露光により硬化させる接着剤硬化工程と、
    を有する光モジュールの製造方法。
  6. 光が伝搬する導波路コアと、該導波路コアを囲繞し、該導波路コアより屈折率の小さいクラッド部と、少なくとも一方の長手方向の端部に傾斜面と、該傾斜面上に金属層と、を有する光導波路を作製する光導波路作製工程と、
    前記クラッド部の外側表面のうち前記傾斜面と鋭角をなす面の側を下側方向とした場合に、該傾斜面と鋭角をなす面のうち前記傾斜面の下側方向に位置する部分に、回転するブレードを接触させ切削して溝を形成する溝形成工程と、
    を有する光導波路の製造方法。
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