JP2010149551A - 車高調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプのロックを防止することが可能な車高調整装置を提供することである。
【解決手段】上記した目的を解決するために、本発明の課題解決手段は、ジャッキ室Jへ作動流体を給排するポンプPは、シリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に挿入されるピストン11で区画されるとともにジャッキ室Jへ連通されるポンプ室Lと、ピストン11をシリンダ10に対して軸方向に駆動する駆動手段とを備え、駆動手段は、ピストン11の反ポンプ室側に配置されてピストン11を反ポンプ室側から支持するナット13と、筒状であってシリンダ10に対して回り止めされつつナット13の外周に摺接してナット13のシリンダ10に対する回転を阻止して軸方向の移動のみを許容する樹脂製のガイド部材16と、先端側がナット13内に螺合され基端が駆動源Mに連結されて回転駆動されるとともに中間にガイド部材16の反ピストン側の端部に摺接する摺接部14dを備えた螺子軸14とを備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車高調整装置の改良に関する。
この種車高調整装置としては、たとえば、車両の車軸と車体との間に介装される油圧緩衝器の外周に装着されて懸架バネの一端を支持するバネ受と、同じく油圧緩衝器の外周に形成されてバネ受に対向するジャッキ室と、油圧緩衝器の側方に設置されてジャッキ室へ油圧を給排するポンプとを備えて構成されたものがある。
ポンプは、具体的には、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンで区画されるとともにジャッキ室へ連通される油室と、シリンダに対し回転不能且つ軸方向移動自在に挿入されてピストンの反ポンプ室側に当接する筒状のナットと、シリンダ内に回転自在に挿入されてナットに螺合するとともにモータによって回転駆動される螺子軸とを備えて構成されている。
このポンプにあっては、油室には作動油が充満されており、モータのトルクによって螺子軸を回転駆動すると、ナットがシリンダに対して軸方向に進退し、ナットに当接するピストンをシリンダに対して軸方向に移動させることができる。このようにピストンをシリンダに対して移動させるとポンプ室容積が増減するので、上記の如くの作動によって、ポンプは、ポンプ室に連通されるジャッキ室へ作動油を給排することができる。
そして、ポンプ内のポンプ室から作動油が押し出されジャッキ室へ作動油が供給されるとジャッキ室は拡大してバネ受を油圧緩衝器に対して下方へ押し下げ、車高を上昇せしめることができ、反対に、ポンプのポンプ室の容積が拡大されると、懸架バネのバネ力によってバネ受を介してジャッキ室が圧縮されて作動油がポンプ室へと排出されるとともにバネ受が油圧緩衝器に対して上昇し、車高を下降させることができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開2007−147016号公報(図4)
上記従来の車高調整装置にあっては、モータを正しく制御できる場合には問題は無いが、モータが油室を拡大させる方向に螺子軸を回転駆動する状態で失陥して当該回転駆動を継続する状態となった場合、ナットが螺子軸側へ引き寄せられて、最終的には、螺子軸の基端外周に設けた鍔にナットの端面が衝合して、それ以上のナットの移動が阻止され油室の拡大が停止するようになる。
このようなナットと鍔との衝合の際には、ナットの端部と上記鍔との間に設けたリバウンドクッションが介装されているとはいえ、ナットの螺子軸の鍔への衝合によってモータが停止状態とされるので、モータが過大なトルクを発生してナットを強く回転する鍔へ押付けることになり、ナットの端部が螺子軸の鍔を強く噛みこんでしまい、モータを逆回転させてもナットが鍔から分離できずポンプがロック状態となって、失陥から復帰しても車高調整を行えなくなってしまう事態を招く可能性がある。
そこで、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ポンプのロックを防止することが可能な車高調整装置を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明の課題解決手段は、車両の車軸と車体との間に介装される懸架バネの一端を支持するバネ受と、バネ受に対向するジャッキ室と、ジャッキ室へ作動流体を給排するポンプとを備え、ジャッキ室への作動流体の給排によりバネ受を懸架バネの伸縮方向に一致する方向に駆動して車高調整を行う車高調整装置において、ポンプは、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンで区画されるとともにジャッキ室へ連通されるポンプ室と、ピストンをシリンダに対して軸方向に駆動する駆動手段とを備え、駆動手段は、ピストンの反ポンプ室側に配置されてピストンを反ポンプ室側から支持するナットと、筒状であってシリンダに対して回り止めされつつナットの外周に摺接してナットのシリンダに対する回転を阻止して軸方向の移動のみを許容する樹脂製のガイド部材と、先端側がナット内に螺合され基端が駆動源に連結されて回転駆動されるとともに中間にガイド部材の反ピストン側の端部に摺接する摺接部を備えた螺子軸とを備えてなることを特徴とする。
本発明の車高調整装置によれば、駆動源の制御が失陥してしまい、ピストンの反油室側の端部がガイド部材の端部へ接触してガイド部材を螺子軸の摺接部へ押付ける事態となって、駆動源の過大なトルクを発生しても、ガイド部材が樹脂製とされており、摺接部がガイド部材の端部を噛みこんでもガイド部材と摺接部との間に生じる摩擦力は小さいので、ガイド部材と摺接部とが分離不能になってポンプをロックしてしまうことが無く、駆動源を逆回転させればガイド部材を摺接部から離脱させて、車高調整機能を復帰できる。
また、ガイド部材が樹脂製とされているので、ピストンとガイド部材の衝突時の打音の音量と衝撃を小さく抑えることができるとともに、車高調整装置全体の重量を軽量化することができる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、本発明の一実施の形態における車高調整装置の縦断面図である。図2は、本発明の一実施の形態における車高調整装置のガイド部材の拡大斜視図である。
車高調整装置1は、自動二輪車の後輪軸を軸支するスイングアームと車体との間への適用に向くようになっており、図1に示すように、図示しないスイングアームと車体との間に介装される懸架バネSの一端を支持するバネ受2と、バネ受2に対向するジャッキ室Jと、ジャッキ室Jへ作動流体を給排するポンプPとを備えて構成されており、ジャッキ室Jへの作動流体の給排によりバネ受2を懸架バネSの伸縮方向に一致する方向に駆動して車高調整を行うようになっている。
そして、この場合、バネ受2およびジャッキ室Jは、スイングアームと車体との間へ介装された油圧緩衝器Dの外周に設けられている。油圧緩衝器Dは、アウターシェル3と、アウターシェル3内に挿通されるロッド4とを備え、アウターシェル3内にロッド4が出入りする際に、所定の減衰力を発生するようになっている。
そして、ジャッキ室Jは、アウターシェル3の外周に装着した筒状のハウジング5と、上記アウターシェル3の外周に摺動自在に装着される環状のバネ受2で画成されている。
詳しくは、ハウジング5は、アウターシェル3の外周に対して所定の間隔を空けて対向する筒体5aと、筒体5aの上端から内周側に突出してアウターシェル3の外周に固定されるフランジ5bとを備えて構成されている。また、バネ受2は、アウターシェル3の外周に摺動自在に装着される筒部2aと、筒部2aの下端に設けられて懸架バネSの上端を支承する環状の受部2bとを備え、アウターシェル3に対して図1中上下動可能とされている。
そして、バネ受2の筒部2aをハウジング5の筒体5aとアウターシェル3との間の環状隙間内に摺動自在に挿入することで、バネ受2とハウジング5との間にバネ受2に対向するジャッキ室Jが形成されるようになっており、ジャッキ室Jは、バネ受2に内部の圧力を作用させている。
なお、懸架バネSは、上記したバネ受2と、ロッド4の下端に取付けたバネ受6とによって挟持され、緩衝器本体Dに一体とされて取付けられており、バネ受2を上方へ附勢し、ジャッキ室Jには懸架バネSの附勢力がこれを圧縮するように作用している。
したがって、ジャッキ室Jに作動流体を供給すると、ジャッキ室Jの容積が増大するのでバネ受2が図1中下方へ移動して車高を高くすることができ、反対に、ジャッキ室Jから作動流体を排出すると、ジャッキ室Jを圧縮する懸架バネSの附勢力によってバネ受2を図1中上方へ移動させジャッキ室Jの容積が減少し、車高が低くなるようになっている。
他方、ポンプPは、有頂筒状のシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に挿入されるピストン11で区画されるとともにジャッキ室Jへ管路12を介して連通されるポンプ室Lと、ピストン11をシリンダ10に対して軸方向に駆動する駆動手段とを備えて構成されている。
駆動手段は、ピストン11の反ポンプ室側に配置されてピストン11を反ポンプ室側から支持し内周に雌螺子部13aを備えるナット13と、筒状であってシリンダ10に対して回り止めされつつナット13の外周に摺接してナット13のシリンダ10に対する回転を阻止して軸方向の移動のみを許容する樹脂製のガイド部材16と、先端がナット13内に螺合され基端が駆動源としてのモータMに連結されて回転駆動されるとともに中間にガイド部材16の反ピストン側の端部に摺接する摺接部としての鍔14dを備えた螺子軸14とを備えて構成されている。なお、この実施の形態の場合、螺子軸14の基端である基部14bが環状であってシリンダ10の管端に固定されるキャップ18によって回転自在に軸支されており、螺子軸14の鍔14dがキャップ18とガイド部材16とで挟持され、螺子軸14は、安定して回転することができるようになっている。また、駆動源としては、モータのほかに螺子軸14を回転駆動可能なものを採用することができる。
すなわち、この駆動手段にあっては、螺子軸14とナット13とで送り螺子機構を構成し、モータMで螺子軸14を回転駆動してナット13を軸方向へ移動せしめてピストン11を軸方向に駆動するようになっている。
以下、ポンプPについて詳細に説明すると、シリンダ10は、有頂筒状のシリンダ本体10aと、シリンダ本体10aの管端から外方へ広がるフランジ10bとを備え、シリンダ本体10aの管端側は拡径されて、管端側の大径部10cと、頂部側の小径部10dと、大径部10cと小径部10dとの間の段部10eとが設けられ、当該段部10eには、円周上に等間隔を持って四つの凸部10fが設けられている。
ピストン11は、シリンダ本体10a内に挿入されて、内周全長に亘って同径に設定されて内周面が面一とされる小径部10dに摺接し、シリンダ10内であってピストン11より図1中上方側にポンプ室Lを画成しており、ポンプ室Lは、シリンダ本体10aの頂部に接続される管路12を介してジャッキ室Jへ連通されている。また、ピストン11の外周には、シールリング15が装着されており、このシールリング15は、シリンダ本体10aの内周に摺接して、ポンプ室Lからの作動流体の漏洩を防止している。
そして、ピストン11の反ポンプ室側には、筒状のナット13が一体化されており、このナット13は、内周に全長に亘って雌螺子部13aを備えている。また、この場合、ナット13の外形は、全長に亘って六角形とされている。なお、ナット13はピストン11に一体とされているが、ピストン11はポンプ室Lから常に圧力を受けて図1中下方側へ押付けられているため、ナット13をピストン11から切り離して独立させるようにしてもよい。
このナット13は、同じくシリンダ10内に挿入されて小径部10dの内周に嵌合される筒状のガイド部材16に挿入されている。ガイド部材16は、図1および図2に示すように、金属に比較して低摩擦な樹脂材料で形成されており、シリンダ10の小径部10dの外周に嵌合する拡径部16aと、拡径部16aからピストン11側へ向かうほど小径となる先細りの先端部16bと、拡径部16aの下端外周に設けたフランジ16cと、フランジ16cの外周から反ピストン側へ向けて伸びる筒部16dと、フランジ16cのピストン側に等間隔を持って設けた四つの突起16eとを備え、先端部16bは、内周側に全長に亘ってナット13の外形に摺接可能なように六つの摺動面16fを備え、それ以外の部位の内周はナット13の外周に接触しないようになっている。なお、先端部16b以外の部位の内周をもナット13の外周に摺接させることも可能であるが、極力摩擦を低減するために後述の螺子軸14の雄螺子部14aとナット13の雌螺子部13aが螺合する部位の外周を覆う先端部16bのみをナット13の外周に摺接させている。
そして、シリンダ10にピストン11を挿入した状態で、ガイド部材16の拡径部16aをシリンダ10の小径部10d内に嵌合し、フランジ16cがシリンダ10の段部10eに対面させつつ、突起16eをそれぞれシリンダ10の段部10eに設けた凸部10f間に侵入させると、フランジ16cが凸部10fの図1中下端に当接して、ガイド部材16のそれ以上のシリンダ10への侵入が規制されつつ、凸部10fと突起16eの噛み合いによってガイド部材16のシリンダ10に対する周方向の回転が阻止される。なお、突起16eの上下長さを凸部10fの上下長さより長く設定して突起16eの段部10eへの当接によってガイド部材16のシリンダ10内への侵入が規制されるようにしてもよい。
また、ガイド部材16は、拡径部16aをシリンダ10のピストン11が摺接する小径部10dの内周に嵌合させているので、シリンダ10によって調芯され、ナット13と一体とされるピストン11もシリンダ10によって調芯されるので、ガイド部材16とナット13とが共にシリンダ10における面一となる内周面によって調芯されて精度良く両者の軸心の一致を図ることができ、両者の軸の偏心を抑制してガイド部材16とこれによって回り止めされるナット13との間にナット13に螺子軸14から作用するトルクにより生じる摩擦力を低減でき、ナット13の滑らかな軸方向の移動を実現できる。
なお、ガイド部材16の先端部16bの内形とナット13の外形は、共に一致しつつも円形以外の形状であれば、ナット13の回り止めすることができるので、ガイド部材16の内形とナット13の外形は、円形以外の任意の形状に設定することができる。
つづいて、螺子軸14は、モータMへ連結される基端である基部14bと、基部14bから立ち上がる軸部14cと、軸部14cの先端に形成した雄螺子部14aと、基部14bの上端が外周から外方へ向けて広がる鍔14dと、基部14bの下端から開口する孔14eとを備えて構成されており、雄螺子部14aをナット13の雌螺子部13aに螺合させて軸部14cをナット13内に挿入していくと、鍔14dがガイド部材16の反ピストン側の端部に摺接して、螺子軸14のそれ以上のナット13への侵入が規制され、螺子軸14が軸方向に位置決めされている。この場合、鍔14dを設けて摺接部としているが、鍔14d以外の部位をナット13の反ピストン側の端部に摺接させて摺接部とすることも可能である。
なお、この実施の形態の場合、雄螺子部14aの螺子山の数は、ポンプ室L内圧力によって作用するせん断力に対抗するうえで必要となる強度を満足する最小数に設定されている。すなわち、ポンプ室Lは、自動二輪車の車体を支持する懸架バネSによって圧縮されるジャッキ室Jに連通されており、ポンプ室Lの圧力によりピストン11にはポンプ室Lを拡大する方向の力が作用し、この力がせん断力として雌螺子部13aと雄螺子部14aの互いに噛みあっている螺子山に作用することになるが、雄螺子部14aの螺子山数が当該せん断力によっても破断することがない必要最低限の数に設定されているのである。雄螺子部14aおよび雌螺子部13aの条数は、任意に設定することができる。
そして、螺子軸14を回転駆動する際に、雄螺子部14aとナット13の雌螺子部13aの噛みあいによって摩擦抵抗が生じ、この摩擦抵抗がモータの負荷を高めて、エネルギ消費を増大せしめることになるが、上述のように、雄螺子部14aの螺子山数が必要最小限に設定されるため、摩擦抵抗を最小限に留めることができ、モータMの負荷を軽減でき、モータMでピストン11を駆動する際のエネルギ消費を低減することができ、さらには、モータMが出力することを要求されるトルクを低減できるので、モータMを小型化することができる。
そして、上述のように、シリンダ10に、ピストン11、ナット13、ガイド部材16および螺子軸14を組付けた後、螺子軸14のフランジ14dにスラスト軸受17を積層し、環状のキャップ18をシリンダ10の拡径部10cの内周に螺合すると、螺子軸14の鍔14dがスラスト軸受17を介してキャップ18とシリンダ10に固定されたガイド部材16の端部とで挟持されて、シリンダ10に回転自在に固定される。また、キャップ18の内周には、筒状のブッシュ19が装着されており、このブッシュ19は螺子軸14の基部14bの外周に回転自在に軸支して、螺子軸14が径方向に軸ぶれすることなくシリンダ10に回転自在に固定されるようになっている。
詳しくは、キャップ18のピストン11側の端部には、スラスト軸受17の外周を保持するソケット18aを備えており、キャップ18をシリンダ10の拡径部10cに捩じ込んでいくと、ソケット18aの上端がガイド部材16の筒部16dの図1中下端に当接して、ガイド部材16をシリンダ10へ締め付けて固定できるようになっており、ガイド部材16のガタつきをなくすることができるようになっている。
さらに、螺子軸14の孔14e内には、ウォームホイール20のシャフト20aの一端が挿入され、シャフト20aの一端の外側形状は、円形以外の形状であって孔14eの内側形状に一致させており、ウォームホイール20と螺子軸14とは一体にシリンダ10に対して回転するようになっている。
さらに、このウォームホイール20には、ウォーム22が歯合しており、これらウォームホイール20およびウォーム22は、シリンダ10のフランジ10bに固定されるギアケース21内に回転自在に収容されている。また、当該ギアケース21は、ウォーム22に接続されるモータMを保持しており、モータMによってウォーム22を回転駆動することができるようになっている。
なお、モータMの回転を減速して螺子軸14へ伝達する必要が無い場合には、ウォームギアを省略してもよく、また、減速機構としてはウォームギア以外の歯車機構を採用することもできる。
そして、モータMを駆動すると、ウォーム22とウォームホイール20でなるウォームギアによって、モータMの回転が減速されて螺子軸14に伝達され、螺子軸14が回転すると、雌螺子部13aと雄螺子部14aでなる送り螺子機構によって、シリンダ10に対してガイド部材16によって回り止めされたナット13がピストン11を伴って図1中上下方向となる軸方向に移動する。
このように、モータMを駆動することで、ピストン11をシリンダ10に対して軸方向に移動させることができ、ポンプ室L内の容積を増減することができるようになっている。
ここで、ピストン11を図1中上方へ移動せしめると、ポンプ室Lの容積が減じられ、ポンプ室L内の減少容積に見合った量の作動流体をポンプPから排出してジャッキ室Jへ供給して車高を上昇させることができ、反対に、ピストン11を図1中下方へ移動せしめると、ポンプ室Lの容積が増大して、懸架バネSによって圧縮方向に附勢されているジャッキ室Jの容積がポンプ室Lの増大容積に見合って減少して、ジャッキ室Jから量の作動流体が排出されてポンプ室Lでこれを吸収して車高を下降させることができる。
より詳しくは、ナット13がガイド部材16によって回り止めされており、モータMを駆動して螺子軸14を回転させるとナット13はガイド部材16にガイドされつつ、図1中上下方向となる軸方向へ移動し、ピストン11もこれに伴って移動する。
その際に、ピストン11には螺子軸14のトルクが伝達され、ガイド部材16の内周とナット13の外周とが摩擦して、ガイド部材16に対するピストン11の軸方向の相対変位に摩擦抵抗が生じることになるが、ガイド部材16は樹脂製とされているので上記摩擦抵抗は小さく、モータMの負荷を軽減でき、モータMでピストン11を駆動する際のエネルギ消費を低減することができ、さらには、モータMが出力することを要求されるトルクを低減できるので、モータMを小型化することができる。
他方、雌螺子部13aを備えたナット13は、金属等で形成されればよいので、強度を充分に確保でき、懸架バネの附勢力によってポンプ室に過大な圧縮力作用し、ナット13における雌螺子部13aと螺子軸14における雄螺子部14aの互いに噛みあっている螺子山に過大なせん断力が作用することになっても、雌螺子部13aにおける螺子山が潰れたり、破断したりして機能不全に陥ることが無い。したがって、この車高調整装置1によれば、モータの負荷とエネルギ消費を軽減しつつも、機能不全を招いてしまうことがない。
さらに、ピストン11が油室Lを拡大する方向へ駆動されている際に、モータMの制御が失陥してしまい、ピストン11の反油室側の端部がガイド部材16の端部へ接触してガイド部材16を螺子軸14の鍔14dへ押付ける事態となって、モータMの過大なトルクを発生しても、ガイド部材16が樹脂製とされており、鍔14dがガイド部材16の端部を噛みこんでもガイド部材16と鍔14dとの間に生じる摩擦力は小さいので、ガイド部材16と鍔14dとが分離不能になってポンプPをロックしてしまうことが無く、モータMを逆回転させればガイド部材16を鍔14dから離脱させて、車高調整機能を復帰できる。
また、ガイド部材16が樹脂製とされているので、ピストン11とガイド部材16の衝突時の打音の音量と衝撃を小さく抑えることができるとともに、車高調整装置全体の重量を軽量化することができる。
さらに、この場合、ナット13がピストン11に一体化されると共に、ガイド部材16がシリンダ10のピストン11が摺接する内周面と面一を持つ小径部10dに嵌合されているので、ガイド部材16とナット13とが共にシリンダ10における面一となる内周面によって調芯されるので、ナット13とガイド部材16との間に生じる摩擦力が低減され、ピストン11の駆動において出力効率が向上することになる。
なお、上述したところでは、ジャッキ室Jおよびバネ受2は、この実施の形態の場合、油圧緩衝器Dのアウターシェル3の外周に設けられているが、油圧緩衝器Dとは別個独立して設置するようにしてよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
また、上記したところでは、車高調整装置1が特に自動二輪車に適用されることを想定しているが、本発明の車高調整装置1は他の車両に適用することも可能であって、上記した作用効果を発揮できることは当然である。
本発明の一実施の形態における車高調整装置の縦断面図である。 本発明の一実施の形態における車高調整装置のガイド部材の拡大斜視図である。
符号の説明
1 車高調整装置
2,6 バネ受
2a バネ受における筒部
2b バネ受における受部
3 アウターシェル
4 ロッド
5 ハウジング
5a ハウジングにおける筒体
5b ハウジングにおけるフランジ
10 シリンダ
10a シリンダ本体
10b フランジ
10c 大径部
10d 小径部
10e 段部
10f 凸部
11 ピストン
12 管路
13 ナット
13a 雌螺子部
14 螺子軸
14a 雄螺子部
14b 螺子軸の基端たる基部
14c 螺子軸における軸部
14d 摺接部としての鍔
14e 螺子軸における孔
15 シールリング
16 ガイド部材
16a ガイド部材における拡径部
16b ガイド部材における先端部
16c ガイド部材におけるフランジ
16d ガイド部材における筒部
16e ガイド部材における突起
16f ガイド部材における摺動面
17 スラスト軸受
18 キャップ
18a キャップにおけるソケット
19 ブッシュ
20 ウォームホイール
20a ウォームホイールにおけるシャフト
21 ギアケース
22 ウォーム
D 油圧緩衝器
J ジャッキ室
L ポンプ室
M 駆動源としてのモータ
P ポンプ
S 懸架バネ

Claims (3)

  1. 車両の車軸と車体との間に介装される懸架バネの一端を支持するバネ受と、バネ受に対向するジャッキ室と、ジャッキ室へ作動流体を給排するポンプとを備え、ジャッキ室への作動流体の給排によりバネ受を懸架バネの伸縮方向に一致する方向に駆動して車高調整を行う車高調整装置において、ポンプは、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンで区画されるとともにジャッキ室へ連通されるポンプ室と、ピストンをシリンダに対して軸方向に駆動する駆動手段とを備え、駆動手段は、ピストンの反ポンプ室側に配置されてピストンを反ポンプ室側から支持するナットと、筒状であってシリンダに対して回り止めされつつナットの外周に摺接してナットのシリンダに対する回転を阻止して軸方向の移動のみを許容する樹脂製のガイド部材と、先端側がナット内に螺合され基端が駆動源に連結されて回転駆動されるとともに中間にガイド部材の反ピストン側の端部に摺接する摺接部を備えた螺子軸とを備えてなることを特徴とする車高調整装置。
  2. ナットがピストンに一体的に設けられるとともに、ガイド部材がシリンダのピストン摺動面と面一となる内周面に嵌合されてシリンダに対して調芯されることを特徴とする請求項1に記載の車高調整装置。
  3. シリンダの管端側に複数の凸部を備えた段部を設け、ガイド部の外周に段部に対面するとともに複数の突起を備えたフランジを設け、上記凸部間に各々突起を侵入させてガイド部材のシリンダに対する回り止めすることを特徴とする請求項1または2に記載の車高調整装置。
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