JP2010149202A - ホルダおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内径溝入れ加工のように切削工具の外方空間が閉ざされているような加工形態においても、優れた切屑排出性を発揮する切削インサートを提供する。
【解決手段】 先端側に設けられるとともに切削インサートが装着されるインサート装着部と、該インサート装着部の後方に位置するシャンク部と、を備え、前記インサート装着部は、先端に、前記切削インサートを支持する支持部と、スリットを介して前記支持部に対向して配置されるとともに前記切削インサートをクランプするクランプ部と、を有し、前記スリットの少なくとも一部に、補助部材が挿入されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ホルダおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法に関する。
金属等の被削材を加工する切削工具は、ホルダと該ホルダに装着された切削インサートとを備えている。ホルダおよび切削インサートは、加工形態に応じて、様々な形状をなしている。
切削加工の加工形態の1つに、被削材の表面に溝を形成する溝入れ加工がある。溝入れ加工に用いられる切削工具のホルダは、切削インサートが装着されるインサート装着部と、該インサート装着部の後端に位置するシャンク部と、を備えている。前記インサート装着部は、先端に、切削インサートを支持する支持部と、スリットを介して支持部に対向して配置されるとともに切削インサートをクランプするクランプ部と、を有している。
溝入れ加工においては、幅が小さく且つ長い切屑が生成される。生成された切屑の大半は、クランプ部に沿って、溝の外に排出される。しかしながら、一部の切屑は、クランプ部の上部に滞留し、その後、ホルダと被削材との間に落ちて排出される。このように切屑がクランプ部の上部に滞留し落ちて排出される際に、切屑がスリットの間に入り込むという問題があった。その結果、切屑が被削材を傷つけたり、ホルダを損傷してしまったりするという問題があった。
特許文献1には、溝入れ加工に用いられる切削工具が開示されている。該切削工具のホルダは、インサート装着部の支持部のうちスリットに面する部分が、クランプ部に向うにつれて漸次幅の減少する尖端部となるよう形成されている。
このような構成により、特許文献1に記載のホルダは、切屑がクランプ部の上部に滞留した後落ちた際にスリットの間に入り込んだとしても、切屑を、支持部に堆積せずに支持部の尖端部に沿って外に排出させることができる。
しかしながら、内径溝入れ加工のように切削工具の外方空間が閉ざされているような加工形態においては、スリットの間に入り込んだ切屑が排出されるスペースが小さいので、ホルダと被削材との間に挟まってしまうという問題があった。そして、前記ホルダと被削材との間に挟まった切屑によって、順次生成される切屑が排出されるスペースが更に小さくなる。その結果、順次生成される切屑はスリットの間に堆積してしまうという問題があった。さらに、スリットの間に堆積した切屑は、順次生成される切屑によって、スリットの間に押し込められ、ホルダの外方に排出されないといった問題があった。
実開平06−50704号公報
本発明の課題は、内径溝入れ加工のように切削工具の外方空間が閉ざされているような加工形態においても、優れた切屑排出性を発揮する切削インサートを提供することである。
本発明に係るホルダは、先端側に設けられるとともに切削インサートが装着されるインサート装着部と、該インサート装着部の後方に位置するシャンク部と、を備え、前記インサート装着部は、先端に、前記切削インサートを支持する支持部と、スリットを介して前記支持部に対向して配置されるとともに前記切削インサートをクランプするクランプ部と、を有し、前記スリットの少なくとも一部に、補助部材が挿入されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る切削工具は、上述したホルダと該ホルダに装着された切削インサートと、を備えてなることを特徴とする。
また、本発明に係る被削材の切削方法は、被削材を回転させる工程と、前記被削材に上述した切削工具を近接させる工程と、前記被削材の表面に前記切削工具の切刃を接触させて前記被削材を切削する工程と、前記被削材から前記切削工具を離間させる工程と、を、備えている。
本発明に係るホルダおよび切削工具によれば、内径溝入れ加工のように切削工具の外方空間が閉ざされているような加工形態においても、切屑がスリットの間に入り込むことを抑制でき、優れた切屑排出性を発揮することができる。
また、本発明に係る被削材の切削方法によれば、切屑が被削材の加工表面を傷つけることを抑制でき、仕上げ面精度の高い加工物を得ることができる。
<ホルダ>
図1乃至図5を用いて、本発明に係る第1の実施形態におけるホルダ1について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態のホルダ1の全体斜視図、図2は、ホルダ1の(a)上面図、(b)一の側面図、(c)他の側面図、図3は、ホルダ1の先端図である。そして、図4は、図2(c)の要部拡大図であり、図5は、図4のA−A断面図である。
ホルダ1は、図1および図2に示すように、先端側に設けられるインサート装着部3と、該インサート装着部3の後方に位置するシャンク部2と、を備えている。
インサート装着部3は、ホルダ1のうち、切削インサート(以下、インサート10と省略する。)が装着される部分である。
そして、シャンク部2は、ホルダ1のうち、外部機器に把持される部分である。具体的には、シャンク部2は、図1乃至図3に示すように、シャンク部2の上面側に、外部機器に把持される把持面21が設けられている。なお、把持面21は、外部機器に対するホルダ1の位置決めに用いられる面となる。なお、ここでは、インサート10を取り付けた際に、インサート10のすくい面が向く方向を上面側、インサート10の座面が向く方向を下面側、という。
また、インサート装着部3は、図2乃至図4に示すように、支持部6と、クランプ部5と、を備えている。支持部6は、インサート装着部3の先端に配置されており、クランプ部5は、スリット4を介して、支持部6に対向して配置されている。クランプ部5は、インサート装着部3に装着されたインサート10をクランプする。
本実施形態のように、スリット4を備えることで、ホルダ1は、インサート10を交換する際の操作性に優れる形状となっている。なお、本実施形態において、スリット4とは、インサート10がホルダ1のインサート装着部2に装着された際に、支持部2とインサート装着部3との間に生じる領域であって、インサート10が配置されていない領域である。
また、本実施形態においては、図2に示すように、スリット4は、スリット4の後端側に、後述するスリット4の厚みW4よりも直径が大きな円弧状曲面で構成された後端部8を有している。これにより、スリット4の後端からの亀裂の発生を抑制することができ、ホルダ1の欠損を抑制することができる。
なお、支持部6およびクランプ部5によるインサート10のクランプ様式については、後で詳細に説明する。
そして、本実施形態のホルダ1は、図3および図4に示すように、スリット4の少なくとも一部に、補助部材7が挿入されている。
このような構成により、内径溝入れ加工のようにホルダ3の外方空間が閉ざされた加工形態においても、クランプ機能およびインサート交換時の高い操作性を維持した上で、スリット4内の空間を小さくすることができる。そのため、前述した加工形態においても、ホルダ1のスリット4に生成された切屑が詰まることを抑制することができる。その結果、生成された切屑がスムーズにホルダ1の外方に排出されるため、切屑がホルダ1に絡み付くことを抑制でき、切削加工が安定する。すなわち、切屑排出性が向上するため、加工面精度が向上するとともに、ホルダ1の欠損を抑制することができる。
また、本実施形態においては、図2(b)および(c)および図3に示すように、補助部材7は、スリット4の少なくとも外縁領域に配置されている。
このような構成により、本実施形態のホルダ1においては、スリット4の外縁領域が補助部材7で覆われている構成をなす。そのため、生成された切屑がスリット4に入り込むことを抑制する効果が高まる。例えば、切屑の排出方向が突発的にぶれた場合においても、スリット4の外縁領域が補助部材7で覆われているため、生成された切屑がスリット4に入り込むことを抑制することができる。
さらに、本実施形態においては、図3に示すように、スリット4から露出した補助部材7の外面7Aは、インサート装着部3の外周面3Aと連続している。すなわち、本実施形態のホルダ1は、補助部材7の外面7Aとインサート装着部3の外周面3Aとの間に段差がないよう構成されている。
このような構成により、生成された切屑が、補助部材7とインサート装着部3との境界部に引っかかることを抑制することができる。そのため、生成された切屑は、ホルダ1の外方にスムーズに排出される。
さらに、本実施形態の補助部材7は、対応する2つの主面71(71a、71b)を有した板状をなしている。図3および図4に示すように、補助部材7は、補助部材7の一方の主面71aが支持部6の上面61を向くよう、補助部材7の他方の主面71bがクランプ部5の下面51を向くよう、スリット4に把持されている。そして、主面71aは、支持部6の上面61に押圧され、主面71bは、クランプ部5の下面51に押圧されている。
このような構成をなすことで、上述した優れた切屑排出性を備えるホルダ1を容易に製造することができる。
例えば、本実施形態のホルダ1は、以下のような製造方法で製造することができる。
まず、スリット4内の全領域に何も補助部材7が挿入されていないホルダ11を準備する。そして、スリット4の形状に対応する形状を有する補助部材7を準備する。本実施形態においては、インサート装着部2と支持部3との間に生じる領域のうち、インサート10が装着される領域とスリット4の後端側に位置する後端部8とを除いた領域が、補助部材7によって埋められるような形状をなす補助部材7を準備する。
ここで、補助部材7は、弾性部材であることが望ましい。例えば、補助部材7はシリコン、ウレタンやゴム等の弾性部材であることが好ましい。このような材料で形成された補助部材7は、耐油性に優れるとともに、加工が容易である。そのため、切削液を用いて加工する場合における補助部材7の寿命を長くすることができるとともに、補助部材7の加工コストの低減が図れる。
なお、シャンク部2とインサート装着部3の材種としては、一般的に使用される金属であればよく、例えば、鋼などが挙げられる。
次に、準備した補助部材7を、スリット4内に配置し、ホルダ1とする。このようにして得られたホルダ1においては、上述したように、補助部材7は、後述する螺子部材9によってクランプ部5および支持部6の両方に圧着される。
またさらに、本実施形態において、板状をなす補助部材7の厚みW7は、スリット4の厚みW4よりも小さい。このような構成により、支持部6とクランプ部5とによるインサート10のクランプ機構を確保しつつ、スリット4内に補助部材7を配置する作業を容易にすることができる。
なお、ここでいう補助部材7の厚みとは、スリット4内から取り外し、静置した際の補助部材7の厚みをいう。すなわち、補助部材7を静置した際の補助部材7の主面に略垂直な方向における、補助部材7の寸法をいう。
また、スリット4の厚みは、補助部材7をスリット4から取り外し、ホルダ1を側面視した際のスリット4の寸法W4をいう。なお、図2(c)を用いてW4の測定について、概略して説明する。W4は、図2(c)に示すように、ホルダ1を側面視した際の、支持部6の上面61とクランプ部5の下面51との間の距離であって、支持部6の上面61に略垂直な方向における距離をいう。なお、図2(c)においては、螺子部材9によってスリット4内に補助部材7が配置されているが、上述したとおり、実際には、スリット4から補助部材7を取り外した際の値がW4となる。
なお、本実施形態においては、補助部材7の厚みおよびスリット4の厚みは、先端から後端に向かうにつれて略一定である。具体的には、本実施形態においては、補助部材7の厚みは、2mmであり、スリット4の厚みは、2.2mmである。
さらに、本実施形態においては、インサート10は、ホルダ1に螺子部材9によって固定されている。そのため、インサート装着部3は、インサート10を固定する螺子部材9が挿通される第1貫通穴31を有している。そして、補助部材7は、第1貫通穴31に対応する位置に補助部材7を貫通するよう設けられた第2貫通穴72を有している。第2貫通穴72は、主面71aから主面71bまで貫通している。
このような構成により、スリット4内に配置された補助部材7を安定して固定することができる。そのため、切削加工時に補助部材7がずれることを抑制でき、切削加工時に生じるびびりを抑制することができる。
さらに、このような構成により、切屑が補助部材7にささったりした場合に、補助部材7を容易に交換することができる。
以上、上述した実施形態においては、図1乃至図4に示すように、スリット4の全領域が補助部材7で埋められた形態を例示したが、これに限らず、補助部材7は、スリット4の少なくとも一部に挿入されていればよい。
例えば、スリット4の全領域のうち、スリット4の外周のみが補助部材7で覆われている形態であってもよい。すなわち、図6に示すように、スリット4の中央部は空間のままで、スリット4の外周に補助部材7が配置されている形態であってもよい。このような構成であっても、切屑がスリット4内に入り込むことを抑制でき、上述した優れた切屑排出性を発揮することができる。
ここで、図6は、上述した第1の実施形態におけるホルダ1の図5に対応する図である。
さらに、このような構成をなす形態においては、スリット4の外周のみで支持部6とクランプ部5とが圧着されることとなる。これにより、螺子部材9が補助部材7を押圧する力に反して、補助部材7がクランプ部5および支持部6を押し戻す力が小さくなるため、高いクランプ機能を有することができる。
なお、このような構成をなす形態は、上述した形態に比べて、補助部材7の体積を小さくすることができる。そのため、このような形態においては、補助部材7のコストを削減することができ、ホルダ1のコスト削減を更に図ることができる。
また、本実施形態においては、補助部材7として、板状をなす固体状の部材をスリット4内に挿入して得られるホルダ1を例示したが、補助部材7はこれに限らない。例えば、補助部材7として、上述したような材質からなり粘性をもつ液状の部材を、スリット4の少なくとも一部に塗布し、固化させたものを用いた形態であってもよい。
また、本実施形態においては、後端部8およびインサート10が装着される領域を除いたスリット4の全領域を補助部材7によって埋めてなる形態を例示したが、これに限らず、補助部材7によって後端部8が埋められた形態であってもよい。
また、本実施形態においては、図2(c)に示すように、スリット4がホルダ1の軸線Lに対して傾斜して設けられた形態を例示したが、これに限らず、スリット4は、ホルダ1の軸線Lに略平行となる形態であってもよい。
また、本実施形態においては、スリット4の厚みが一定である形態を例示したが、これに限らず、先端から後端に向かうにつれて、スリット4の厚みが小さくなる形態であってもよい。
また、本実施形態においては、インサート10を螺子部材9によって固定する形態を例示したが、これに限らず、種々のクランプ機構を用いた形態であってもよい。
また、本実施形態においては、シャンク部2が略円柱状をなす形態を例示したが、これに限らず、シャンク部2は、略棒状であればよく、溝入れ加工用のホルダとして用いることができる形状をなしていればよい。例えば、外形加工用のホルダ1のシャンク部2としては、略角柱状をなすものであってもよい。
<切削工具>
次に、本発明に係る切削工具11の一実施例について、図7および図8を用いて説明する。図7は、切削工具7の全体斜視図、図8は、切削工具11の先端図である。
切削工具11は、上述したホルダ1と、インサート10とを備えている。インサート10は、インサート装着部3に装着されている。
インサート1は、先端に切刃12を有している。本実施形態においては、インサート10は、図7および図8に示すように、切刃12がホルダ1の軸線Lに沿うよう、そして、切刃12が側方に突出するよう、インサート装着部3に配置されている。
インサート10は、インサート10の下面は、支持部6の上面61と当接し、インサート10の上面は、クランプ部5の下面51と当接するよう、スリット4内に配置される。このとき、切刃12の背面側に位置するインサート10の側面は、支持部6の一部6a(拘束面6a)に当接している。すなわち、前記支持部6の一部6aは、インサート10の内方側の拘束面として機能している。
本実施形態においては、上述したように、スリット4の少なくとも一部に補助部材7が挿入されている。具体的には、補助部材7は、上述したように、対応する2つの主面71a、71bを有している。そして、補助部材7は、2つの主面71a、71bの間に位置する側面を複数有している。補助部材7は、図8に示すように、先端視した際に、一の側面71cがインサート装着部3の外周面3Aに連続するよう、スリット4内に嵌合されている。そして、補助部材7の他の側面71dは、前記拘束面6aよりも内方に位置している。すなわち、補助部材7の他の側面71dと、前記拘束面6aの仮想延長面との間には空間が生じている。これにより、切刃12の背面側にも第2の切刃12’を備えたインサート10であっても、第2の切刃12’が補助部材7と接触し、欠損してしまうことを抑制することができる。
このように、本実施形態の切削工具11においては、スリット4に上述した補助部材7が嵌合されているため、生成された切屑が、スリット4内に入り込むことを抑制することができる。そのため、切屑がホルダ1の外方にスムーズに排出され、切屑がホルダ1に絡み付いたり、被削材の加工表面を傷つけたりすることを抑制することができる。その結果、工具寿命および加工精度の向上が図れる。
<被削材の切削方法>
最後に、本発明に係る被削材の切削方法の一実施例について、図9を用いて説明する。図9(a)〜(c)は、本発明の一実施形態にかかる切削方法を示す工程図である。
本実施形態に係る被削材の切削方法は、以下の(I)〜(IV)の工程を有している。
・ 被削材を回転させる工程、
・ 上述した本実施形態の切削工具11を被削材に近接させる工程
・ 切削工具11の切刃12を被削材の表面に接触させて被削材を切削する工程
(IV) 被削材から切削工具11を離間させる工程
このような本実施形態の切削方法は、上述した優れた切屑排出性を有した切削工具11を用いて加工されるため、切屑のホルダ12への絡み付きを抑制することができる。そのため、加工精度の向上を図ることができる。その結果、仕上げ面精度の高い切削加工を、長期に渡って安定して行うことができる。
具体的には、まず、ホルダ1のスリット4内に補助部材7を挿入する。このとき、上面視において、上述した補助部材7の第2貫通穴72の開口部が、ホルダ1のインサート装着部3の第1貫通穴31の開口部と重なるようにする。そして、螺子部材9を第1貫通穴31および第2貫通穴72に挿通させ、ホルダ1にインサート10を螺子止めして取り付ける。ホルダ1にインサート10を取り付けた後、図9(a)に示すように、被削材120を該被削材120の軸心121を中心に回転させ、切削工具11の切刃12を被削材120に近づける(図9(a)中の矢印A方向)。なお、切刃12と被削材120とは相対的に近づけばよく、例えば被削材120を切削工具11に近づけてもよい。
ついで、図9(b)に示すように、切刃6を被削材120に接触させて切削工具11を矢印B方向に移動させながら該被削材120を切削する。このとき、切削工具11に装着されたインサート10は、前記した通り、ホルダ1のスリット4の少なくとも一部に補助部材7が挿入されている。したがって、生成された切屑がスリット4内に入り込むことを抑制して切屑がホルダ1に絡み付くことを抑制することができる。特に、内径溝入れ加工などの外方空間が閉ざされた加工形態においても、ホルダ1への絡み付きを抑制して、生成された切屑をスムーズに排出することができる。したがって、加工精度が早期に悪化することを抑制することができる。その結果、長期に渡って、加工精度の高い切削加工を行うことができる。
その後、図9(c)に示すように、被削材120から切削工具11を矢印C方向に離間させる。なお、被削材120と切削工具11とは相対的に遠ざければよく、例えば被削材120を切削工具11から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材120を回転させた状態を保持して、被削材120の異なる箇所に切削工具11の切刃12を接触させる工程を繰り返せばよい。
以上、本発明にかかるいくつかの実施形態について例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
本発明に係る第1の実施形態によるホルダ1の全体斜視図である。 図1の(a)上面図、(b)一の側面図、(c)他の側面図である。 ホルダ1の先端図である。 図2(c)の要部拡大図である。 図4のA−A断面図である。 本発明に係る他の実施形態によるホルダ1’の断面図である。 本発明に係る一実施形態による切削工具11の全体斜視図である。 切削工具11の先端図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態にかかる切削方法を示す工程図である。
符号の説明
1 ホルダ
2 シャンク部
21 把持面
3 インサート装着部
31 第1貫通穴
4 スリット
5 クランプ部
51 下面
6 支持部
61 上面
6a 拘束面
7 補助部材
71a 一方の主面
71b 他方の主面
71c 一の側面
71d 他の側面
72 第2貫通穴
9 螺子部材
8 後端部
10 切削インサート
11 切削工具
12 切刃

Claims (9)

  1. 先端側に設けられるとともに切削インサートが装着されるインサート装着部と、該インサート装着部の後方に位置するシャンク部と、を備え、
    前記インサート装着部は、先端に、前記切削インサートを支持する支持部と、スリットを介して前記支持部に対向して配置されるとともに前記切削インサートをクランプするクランプ部と、を有し、
    前記スリットの少なくとも一部に、補助部材が挿入されているホルダ。
  2. 前記補助部材は、前記スリットの少なくとも外縁領域に配置されている請求項1に記載のホルダ。
  3. 前記スリットから露出した前記補助部材の外面は、前記インサート装着部の外周面と連続している請求項1または2に記載のホルダ。
  4. 前記補助部材は、対応する2つの主面を有した板状をなすとともに、前記スリットに把持され、一方の主面が前記支持部に、他方の主面が前記クランプ部に押圧されるよう、前記スリット内に配置されている請求項1乃至3のいずれかに記載のホルダ。
  5. 前記補助部材の厚みは、前記スリットの厚みよりも小さい請求項4に記載のホルダ。
  6. 前記補助部材は、弾性部材である請求項1乃至5のいずれかに記載のホルダ。
  7. 前記インサート装着部は、前記切削インサートを固定する螺子部材が挿通される第1貫通穴を有しており、
    前記補助部材は、前記第1貫通穴に対応する位置に前記補助部材を貫通するよう設けられた第2貫通穴を有している請求項1乃至6のいずれかに記載のホルダ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のホルダと、該ホルダに装着された切削インサートと、を備えた切削工具。
  9. 被削材を回転させる工程と、
    前記被削材に請求項8に記載の切削工具を近接させる工程と、
    前記被削材の表面に前記切削工具の切刃を接触させて前記被削材を切削する工程と、
    前記被削材から前記切削工具を離間させる工程と、を有する被削材の切削方法。
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