JP2010147450A - 超音波ボンディング方法及び超音波ボンディング装置 - Google Patents

超音波ボンディング方法及び超音波ボンディング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波振動子の振動を伝達するホーンの先端にキャピラリを取り付けたボンディングユニットを用い、キャピラリの貫通孔にワイヤを挿通し、二つの被接合部材を第1ボンディング加工、第2ボンディング加工して配線する超音波ボンディング方法において、極めて簡単且つ合理的な新規超音波ボンディング方法を提案し、ボンディング加工の接合性の改善、品質の向上を図るとともに、これを超音波ボンディング装置に適用することで、作業性に優れるとともに、従来のボンディング方法をそのまま適用可能とし、製作コストが安価な超音波ボンディング装置を提供する。
【解決手段】ボンディング加工の前工程として、下地形成用のボンディングユニット10bを用い、超音波の印加による表面処理を被接合部材に施す。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体チップ等を配線するための超音波ボンディング方法及びこの超音波ボンディング方法を実施するための超音波ボンディング装置に関するものである。
半導体チップの電極とリードフレームやプリント基板との接続等のワイヤボンド加工に超音波ボンディング装置が用いられている。この超音波ボンディング装置は、超音波振動子の振動を伝達するホーンの先端にキャピラリを取り付けたボンディングユニットを用い、キャピラリの貫通孔にワイヤ(金線)を挿通し、第1ボンディング加工、第2ボンディング加工して二つの被接合部材を配線するものである。ここで、被接合部材とは、半導体チップの電極、リードフレーム、プリント基板の外部電極等である。また、半導体チップの電極のボンディング加工は、キャピラリから導出されたワイヤ先端に放電加工によってボールを形成し、これを被接合部材に押し当てながら超音波振動を印加して接合するボールボンディング方法がとられている。
こうしたボンディング加工において、接合不良の発生は避けられず、また、量産では全数検査は不可能で、目視による出来映えの判定や引張試験等の抜取検査に頼らざるを得ず、ボンディング加工の接合性の改善が求められている。従来からボンディング加工の品質の向上を目的とした多くの技術が提案されているが(特許文献1等)、これらは装置の構成が複雑化するものであった。一方、超音波ボンディング方法において、時間の経過によって被接合部材の表面に形成された酸化膜と、被接合部材の表面に付着した油分の存在が接合不良の大きな要因であり、これらを取り除くことができれば、ボンディング加工の接合性を著しく改善することが可能である。
特開2008−218634号公報
この発明は、極めて簡単且つ合理的な新規超音波ボンディング方法を提案し、ボンディング加工の接合性の改善、品質の向上を図るとともに、これを超音波ボンディング装置に適用することで、作業性に優れるとともに、従来のボンディング方法をそのまま適用可能とし、製作コストが安価な超音波ボンディング装置を提案することを目的とするものである。
こうした目的を達成するため、この発明は、超音波振動子11の振動を伝達するホーン12の先端にキャピラリ13を取り付けたボンディングユニット10を用い、キャピラリ13の貫通孔にワイヤを挿通し、二つの被接合部材を第1ボンディング加工、第2ボンディング加工して配線する超音波ボンディング方法において、ボンディング加工の前工程として、下地形成用のボンディングユニット10bを用い、超音波の印加による表面処理を被接合部材に施すことを特徴とするものである。
また、この超音波ボンディング方法を実施するための超音波ボンディング装置であって、ボンディング加工用のボンディングユニット10aと下地形成用のボンディングユニット10bと2本のボンディングユニット10を備えるものである。
この発明の超音波ボンディング方法によれば、ボンディング加工の直前に、その前工程として、被接合部材に表面処理が施されるので、被接合部材の表面に形成された酸化膜と、被接合部材の表面に付着した油分とを取り除くことができ、著しい接合性の改善、品質の向上を図ることができる。また、この表面処理は、下地形成用のボンディングユニット10bを用いて超音波の印加によって行われるので、従来の超音波ボンディング方法をそのまま適用することができ、極めて簡単且つ合理的な手段である。
また、この発明の超音波ボンディング装置によれば、ボンディング加工用のボンディングユニット10aと下地形成用のボンディングユニット10bと2本のボンディングユニット10を備えたので、表面処理とボンディング加工を連続して行うことができ、作業性に優れるとともに、従来のボンディングユニット10aをそのまま適用し、下地形成用のボンディングユニット10bを付加するだけで構成され、超音波の印加等の主要な構成を兼用することができ、製作コストも安価である。
以下にこの発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、この発明の超音波ボンディング方法を実施するための超音波ボンディング装置の実施例である。図に示すように、この超音波ボンディング装置1には、ボンディング加工用のボンディングユニット10aと下地形成用のボンディングユニット10bと2本のボンディングユニット10が並置した状態で備えられている。両ボンディングユニット10a、10bは、超音波振動子11と、その振動を伝達するホーン12を同軸的に一体とした一般的な構造である。
ボンディング加工用のボンディングユニット10aは、ホーン12の先端にキャピラリ13が取り付けられ、キャピラリ13の貫通孔にワイヤが挿通され、被接合部材に従来と同様にボンディング加工するものである。下地形成用のボンディングユニット10bは、ホーン12の先端に、キャピラリ13と同径で針状に形成した下地形成部材15が取り付けられている。
図2は下地形成部材15の実施例である。この下地形成部材15は、頭部に下地処理材16(研磨材、バフ材等)が設けられ、下地処理材16が被接合部材に当接し、超音波振動子11に印加された振動がホーン12にて伝達され、被接合部材に表面処理を施す。この表面処理により、被接合部材の表面に形成された酸化膜と、被接合部材の表面に付着した油分とが取り除かれる。
図3、4は下地形成部材15の他の実施例である。この下地形成部材15は、下地処理材16の表面すなわち被接合部材との当接面を所定パターンの凹凸面としたものである。この下地形成部材15を用いて超音波の印加による表面処理を施すことで、被接合部材の表面にパターンに応じた凹凸面が形成されるので、さらなる接合性の改善が図られる。
図4に下地処理材16の凹凸面のパターンの実施例を示す。(a)は、図3の斜視図に示したように、下地処理材16の表面中央に一点の凸部17を形成したもので、(b)は直線状の凸部17を形成したもの、(c)は波線、 (d)は円形の凸部17を形成したものである。その他、(e)から(h)に示すように、ボンディング加工の条件に応じた形状の凸部17を形成するものである。こうした下地処理材16を用いて表面処理を施すことで、被接合部材の表面にパターンに応じた凹凸面が形成される。
実施例の超音波ボンディング装置において、ボンディングユニット10bによる被接合部材の表面処理は、ボンディング加工の前工程として施され、所定の表面処理後、ボンディングユニット10aが移動し、従来と同様にして被接合部材にボンディング加工が施される。したがって、表面処理とボンディング加工が時間を置かずに連続して施される。
この発明の超音波ボンディング装置の実施例で、要部を説明するための斜視図。 下地形成部材の実施例の斜視図。 下地形成部材の他の実施例の斜視図。 下地処理材の凹凸面の実施例の平面図。
符号の説明
10、10a、10b ボンディングユニット
11 超音波振動子
12 ホーン
13 キャピラリ

Claims (2)

  1. 超音波振動子11の振動を伝達するホーン12の先端にキャピラリ13を取り付けたボンディングユニット10を用い、キャピラリ13の貫通孔にワイヤを挿通し、二つの被接合部材を第1ボンディング加工、第2ボンディング加工して配線する超音波ボンディング方法において、
    ボンディング加工の前工程として、下地形成用のボンディングユニット10bを用い、超音波の印加による表面処理を被接合部材に施すことを特徴とした超音波ボンディング方法。
  2. 請求項1に記載の超音波ボンディング方法を実施するための超音波ボンディング装置であって、
    ボンディング加工用のボンディングユニット10aと下地形成用のボンディングユニット10bと2本のボンディングユニット10を備えた超音波ボンディング装置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58190035A (ja) * 1982-04-28 1983-11-05 Fujitsu Ltd ワイヤボンデイング方法
JPS61203645A (ja) * 1985-03-07 1986-09-09 Tokyo Sokuhan Kk リ−ドフレ−ムの酸化被膜除去方法及び装置

Patent Citations (2)

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