JP2010146944A - 導電性シートおよびその製造方法、ならびに入力デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】異導体に対する接触抵抗が小さく、耐久性および透明性に優れた導電性シートを提供する。
【解決手段】本発明の導電性シートは、透明基材11と、透明基材11の片面または両面に形成され、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物の硬化物とを含有する有機導電層12aと、有機導電層12aの表面に形成され、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する厚さ1〜5000nmの無機導電層12bとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力デバイスの透明電極として好適な導電性シートおよびその製造方法に関する。さらには、タッチパネル等の入力デバイスに関する。
タッチパネルは、画像表示装置の上に設置される入力デバイスであり、少なくとも画像表示装置に重なる部分が透明になっている。
タッチパネルとしては、例えば、抵抗膜式タッチパネルが知られている。抵抗膜式タッチパネルにおいては、透明基材の片面に透明電極が形成された固定電極シートおよび可動電極シートが、透明電極同士が対向するように配置されている。電極シートの透明電極としては、インジウムドープの酸化錫の膜(以下、ITO膜という。)が広く使用されてきた。
透明基材の片面にITO膜が形成されたシート(以下、ITO膜形成シートという。)は可撓性が低く、固定しやすいため、画像表示装置側の固定電極シートとしては好適である。しかし、耐屈曲性が低いため、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして用いる場合には、繰り返し可撓した際の耐久性が低いという問題を有していた。また、ITO膜形成シートは耐擦傷性も低かった。
特許文献1には、ITO膜形成シートの耐屈曲性および耐擦傷性を向上させるために、透明基材のITO膜が形成された側と反対側の面に、粘着剤層を介して透明フィルムを貼り合せることが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法でも、耐屈曲性および耐擦傷性は充分に高くなっていなかった。
そこで、ITO膜形成シートの代替として、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして、透明基材の片面に、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜が形成された可撓性を有するシート(以下、導電性高分子膜形成シートという。)を用いることがある。
ところが、画像表示装置側の固定電極シートとしてITO膜形成シートを用い、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして導電性高分子膜形成シートを用いた場合、すなわち異導体同士を接続する場合には、接触抵抗が大きく、入力感度の低下や座標入力時間の遅れ等の問題が生じることがあった。
これらの問題を解決するために、特許文献2では、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属イオンを添加することが提案されている。
また、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属粒子を添加することが考えられる。π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属粒子を添加した電極シートとしては、例えば、特許文献3,4に開示されている。
特開2002−326301号公報 特開2007−172984号公報 特開2005−327910号公報 特開2007−080541号公報
しかしながら、特許文献2に記載の電極シートでは、ITO膜に対する接触抵抗が充分に小さくならなかった。
また、特許文献3,4に記載の電極シートは、透明性が低くなることがあり、さらに、接触抵抗の低下が不均一になることがあるため、タッチパネル用として必ずしも適していなかった。
したがって、特許文献2〜4に記載の電極シートを抵抗膜式タッチパネルに適用した場合には、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性が低くなったり、入力感度の低下および座標入力時間の遅れが生じたりすることがあった。
さらには、特許文献2〜4の記載の電極シートは、導電性塗膜の耐久性が低いため、固定電極シートのITO膜によって繰り返し擦られると、剥離して、接触抵抗値が低下することがあった。特に、溶剤が接触していた場合には、耐久性の低下の程度が大きかった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、異導体に対する接触抵抗が小さく、耐久性および透明性に優れた導電性シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
また、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性に優れ、動作不良が防止され、しかも耐久性にも優れる入力デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1] 透明基材と、該透明基材の片面または両面に形成された有機導電層と、該有機導電層の表面に形成され、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する厚さ1〜5000nmの無機導電層とを有し、
有機導電層が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物の硬化物とを含有することを特徴とする導電性シート。
[2] エポキシ化合物が、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方である[1]に記載の導電性シート。
[3] 無機導電層に含まれる金属が、銀、金、白金、鉄、亜鉛、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、コバルト、チタン、マグネシウム、錫、ロジウム、ルテニウム、イリジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属である[1]または[2]に記載の導電性シート。
[4] 無機導電層に含まれる導電性金属酸化物が、酸化錫、酸化インジウム、五酸化アンチモン、酸化亜鉛よりなる群から選ばれる1種以上の金属酸化物である[1]または[2]に記載の導電性シート。
[5] 透明基材の片面または両面に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物と溶媒とを含有する導電性高分子溶液を塗布し、硬化させて有機導電層を形成する工程と、
該有機導電層の表面に、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する厚さ1〜5000nmの無機導電層を形成する工程とを有することを特徴とする導電性シートの製造方法。
[6] エポキシ化合物が、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方である[5]に記載の導電性シートの製造方法。
[7] 導電性高分子溶液が、エポキシ用硬化剤を含有する[5]または[6]に記載の導電性シートの製造方法。
[8] 導電性高分子溶液が、ルイス酸を発生させるカチオン発生化合物を含有する[5]〜[7]のいずれかに記載の導電性シートの製造方法。
[9] 前記無機導電層をスパッタリング法により形成する[5]〜[8]のいずれかに記載の導電性シートの製造方法。
[10] [1]〜[4]のいずれかに記載の導電性シートを電極シートとして備えたことを特徴とする入力デバイス。
本発明の導電性シートは、異導体に対する接触抵抗が小さく、耐久性および透明性に優れている。
本発明の導電性シートの製造方法によれば、異導体に対する接触抵抗が小さく、耐久性および透明性に優れた導電性シートを容易に製造できる。
本発明の入力デバイスは、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性に優れ、動作不良が防止され、しかも耐久性にも優れる。
「導電性シート」
本発明の導電性シートは、透明基材と、該透明基材の片面または両面に形成された有機導電層と、該有機導電層の表面に形成された無機導電層とを有するシートである。
<透明基材>
透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどのフィルムまたはシートが挙げられる。また、ガラス基板、シリコン基板なども使用できる。
<有機導電層>
有機導電層は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物の硬化物とを必須成分として含有する層である。このような有機導電層は、導電性および透明性に優れる。
(π共役系導電性高分子)
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば特に制限されず、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性、バインダ樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及び相溶性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
π共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。その中でも、導電性、耐熱性から、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が好ましい。
(ポリアニオン)
ポリアニオンとしては、例えば、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステルであって、アニオン基を有する構成単位のみからなるポリマー、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるポリマーが挙げられる。
ポリアルキレンとは、主鎖がメチレンの繰り返しで構成されているポリマーである。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和二重結合(ビニル基)が1個含まれる構成単位からなる高分子である。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の酸無水物と、オキシジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからのポリイミドを例示できる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等を例示できる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を例示できる。
上記ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。有機溶媒への溶解性、耐熱性及び樹脂への相溶性等を考慮すると、アルキル基、ヒドロキシ基、フェノール基、エステル基が好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、オクチル、デシル、ドデシル等のアルキル基と、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等のシクロアルキル基が挙げられる。
ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。ヒドロキシ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
アミノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したアミノ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。アミノ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
フェノール基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したフェノール基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。フェノール基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
置換基を有するポリアルキレンの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピレン)、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン等を例示できる。
ポリアルケニレンの具体例としては、プロペニレン、1−メチルプロペニレン、1−ブチルプロペニレン、1−デシルプロペニレン、1−シアノプロペニレン、1−フェニルプロペニレン、1−ヒドロキシプロペニレン、1−ブテニレン、1−メチル−1−ブテニレン、1−エチル−1−ブテニレン、1−オクチル−1−ブテニレン、1−ペンタデシル−1−ブテニレン、2−メチル−1−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−ブチル−1−ブテニレン、2−ヘキシル−1−ブテニレン、2−オクチル−1−ブテニレン、2−デシル−1−ブテニレン、2−ドデシル−1−ブテニレン、2−フェニル−1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−メチル−2−ブテニレン、1−エチル−2−ブテニレン、1−オクチル−2−ブテニレン、1−ペンタデシル−2−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−エチル−2−ブテニレン、2−ブチル−2−ブテニレン、2−ヘキシル−2−ブテニレン、2−オクチル−2−ブテニレン、2−デシル−2−ブテニレン、2−ドデシル−2−ブテニレン、2−フェニル−2−ブテニレン、2−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、3−エチル−2−ブテニレン、3−ブチル−2−ブテニレン、3−ヘキシル−2−ブテニレン、3−オクチル−2−ブテニレン、3−デシル−2−ブテニレン、3−ドデシル−2−ブテニレン、3−フェニル−2−ブテニレン、3−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−ブチル−2−ペンテニレン、4−ヘキシル−2−ペンテニレン、4−シアノ−2−ペンテニレン、3−メチル−2−ペンテニレン、4−エチル−2−ペンテニレン、3−フェニル−2−ペンテニレン、4−ヒドロキシ−2−ペンテニレン、ヘキセニレン等から選ばれる一種以上の構成単位を含む重合体を例示できる。
ポリアニオンのアニオン基としては、−O−SO 、−SO 、−COO(各式においてXは水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)が挙げられる。すなわち、ポリアニオンは、スルホ基及び/又はカルボキシ基を含有する高分子酸である。これらの中でも、π共役系導電性高分子へのドーピング効果の点から、−SO 、−COOが好ましい。
また、このアニオン基は、隣接して又は一定間隔をあけてポリアニオンの主鎖に配置されていることが好ましい。
上記ポリアニオンの中でも、溶媒溶解性及び導電性の点から、ポリイソプレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸を含む共重合体、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリスルホエチルメタクリレートを含む共重合体、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)を含む共重合体、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸を含む共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸を含む共重合体等が好ましい。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100,000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10,000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンの含有量は、π共役系導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。ポリアニオンの含有量が0.1モルより少なくなると、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。その上、溶媒への分散性及び溶解性が低くなり、均一な分散液を得ることが困難になる。また、ポリアニオンの含有量が10モルより多くなると、π共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
ポリアニオンは、π共役系導電性高分子に配位している。そのため、π共役系導電性高分子とポリアニオンとは複合体を形成している。
有機導電層におけるπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有量は0.05〜5.0質量%であり、0.5〜4.0質量%であることが好ましい。π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有量が0.05質量%未満であると、充分な導電性が得られないことがあり、5.0質量%を超えると、均一な有機導電層が得られないことがある。
(エポキシ化合物の硬化物)
エポキシ化合物の硬化物としては、エポキシ化合物が、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方が好ましい。
水溶性エポキシ樹脂は、エポキシ基を有し、25℃の水100gに対して1g以上溶解する樹脂である。
水溶性エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、脂肪酸変性エポキシ、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル、エチレンオキシドラウリルアルコールグリシジルエーテル、エチレンオキシドフェノールグリシジルエーテル、アジピン酸グリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート等が挙げられる。
水溶性エポキシ樹脂の中でも、2個以上のエポキシ基を有するものが好ましい。
エポキシエマルジョンは、2個以上のエポキシ基を有する油溶性のエポキシ樹脂を含むエマルジョンである。エポキシエマルジョンは後述するように界面活性剤を含んでいるから、該硬化物には界面活性剤も含まれている。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオレン型、ポリアルキレングリコール型、アルキレングリコール型等の2官能タイプのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、3官能型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型等の多官能タイプのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントイン型、TRAD−D型、アミノフェノール型、アニリン型、トルイジン型等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂、ポリブタジエンまたはポリアクリロニトリル−ブタジエンを含有するゴム変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ化合物の硬化物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとの合計100質量%に対して、1〜500質量%であり、10〜400質量%であることが好ましい。エポキシ化合物の硬化物の含有量が1質量%未満であると、有機導電層の耐久性が不足することがあり、500質量%を超えると、有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、充分な導電性が得られない。
(高導電化剤)
有機導電層には、導電性を向上させるための高導電化剤を含有することが好ましい。
具体的に、高導電化剤は、窒素含有芳香族性環式化合物、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物、2個以上のカルボキシ基を有する化合物、1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ラクタム化合物、グリシジル基を有する化合物、シランカップリング剤、水溶性有機溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
[窒素含有芳香族性環式化合物]
窒素含有芳香族性環式化合物としては、例えば、一つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、二つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、三つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性等の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。
ピリジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、N−ビニルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、4−ピリジンメタノール、2,6−ジヒドロキシピリジン、2,6−ピリジンジメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール(N−ヒドロキシエチルイミダゾール)、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルべンズイミダゾール、2−ヒドロキシべンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)べンズイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン類及びその誘導体の具体的な例としては、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4−ピリミジンジオール等が挙げられる。
ピラジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、ピラジンカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5−メチルピラジンカルボン酸、ピラジンアミド、5−メチルピラジンアミド、2−シアノピラジン、アミノピラジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、2−エチル−3−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン等が挙げられる。
トリアジン類及びその誘導体の具体的な例としては、1,3,5−トリアジン、2−アミノ−1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリ−2−ピリジン−1,3,5−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ビス(4−フェニルスルホン酸)−1,2,4―トリアジン二ナトリウム、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4―トリアジン−ρ,ρ’−ジスルホン酸二ナトリウム、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
窒素含有芳香族性環式化合物の含有量は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1〜100モルの範囲であることが好ましく、0.5〜30モルの範囲であることがより好ましく、有機導電層の物性及び導電性の観点からは、1〜10モルの範囲が特に好ましい。窒素含有芳香族性環式化合物の含有率が0.1モルより少なくなると、窒素含有芳香族性環式化合物とポリアニオン及び共役系導電性高分子との相互作用が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。また、窒素含有芳香族性環式化合物が100モルを超えて含まれると共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
[2個以上のヒドロキシ基を有する化合物]
2個以上のヒドロキシ基を有する化合物としては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、チオジエタノール、グルコース、酒石酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等の多価脂肪族アルコール類;
セルロース、多糖、糖アルコール等の高分子アルコール;
1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン、ガーリック酸メチル(没食子酸メチル)、ガーリック酸エチル(没食子酸エチル)等の芳香族化合物、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.05〜50モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲であることがより好ましい。2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.05モルより少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して50モルより多くなると、有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
[2個以上のカルボキシ基を有する化合物]
2個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マロン酸、1,4−ブタンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸、クエン酸等の脂肪族カルボン酸類化合物;
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の、芳香族性環に少なくとも一つ以上のカルボキシ基が結合している芳香族カルボン酸類化合物;ジグリコール酸、オキシ二酪酸、チオ二酢酸(チオジ酢酸)、チオ二酪酸、イミノ二酢酸、イミノ酪酸等が挙げられる。
2個以上のカルボキシ基を有する化合物は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1〜30モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲であることがより好ましい。2個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1モルより少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また2個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して30モルより多くなると、有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくく、有機導電層の物性が変化することがある。
[1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物]
1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、酒石酸、グリセリン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等が挙げられる。
1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量は、ポリアニオンとπ共役系導電性高分子の合計100質量部に対して1〜5,000質量部であることが好ましく、50〜500質量部であることがより好ましい。1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が1質量部より少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が5,000質量部より多くなると、有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得ることが難しい。
[アミド化合物]
アミド基を有する化合物は、−CO−NH−(COの部分は二重結合)で表されるアミド結合を分子中に有する単分子化合物である。すなわち、アミド化合物としては、例えば、上記結合の両末端に官能基を有する化合物、上記結合の一方の末端に環状化合物が結合された化合物、上記両末端の官能基が水素である尿素及び尿素誘導体などが挙げられる。
アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グリコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、ピルボアミド、アセトアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素及びこれらの誘導体等が挙げられる。
また、アミド化合物として、アクリルアミドを使用することもできる。アクリルアミドとしては、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
アミド化合物の分子量は46〜10,000であることが好ましく、46〜5,000であることがより好ましく、46〜1,000であることが特に好ましい。
アミド化合物の含有量は、ポリアニオンとπ共役系導電性高分子の合計100質量部に対して1〜5,000質量部であることが好ましく、50〜500質量部であることがより好ましい。アミド化合物の含有量が1質量部より少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、アミド化合物の含有量が5,000質量部より多くなると、有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得ることが難しい。
[イミド化合物]
アミド化合物としては、導電性がより高くなることから、イミド結合を有する単分子化合物(以下、イミド化合物という。)が好ましい。イミド化合物としては、その骨格より、フタルイミド及びフタルイミド誘導体、スクシンイミド及びスクシンイミド誘導体、ベンズイミド及びベンズイミド誘導体、マレイミド及びマレイミド誘導体、ナフタルイミド及びナフタルイミド誘導体などが挙げられる。
また、イミド化合物は両末端の官能基の種類によって、脂肪族イミド、芳香族イミド等に分類されるが、溶解性の観点からは、脂肪族イミドが好ましい。
さらに、脂肪族イミド化合物は、分子内の炭素間に不飽和結合を有する飽和脂肪族イミド化合物と、分子内の炭素間に不飽和結合を有する不飽和脂肪族イミド化合物とに分類される。
飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの両方が飽和炭化水素である化合物である。具体的には、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミドなどが挙げられる。
不飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの一方又は両方が1つ以上の不飽和結合である化合物である。具体例は、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
イミド化合物の分子量は60〜5,000であることが好ましく、70〜1,000であることがより好ましく、80〜500であることが特に好ましい。
イミド化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10,000質量部であることが好ましく、50〜5,000質量部であることがより好ましい。アミド化合物及びイミド化合物の添加量が前記下限値未満であると、アミド化合物及びイミド化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
[ラクタム化合物]
ラクタム化合物とは、アミノカルボン酸の分子内環状アミドであり、環の一部が−CO−NR−(Rは水素又は任意の置換基)である化合物である。ただし、環の一個以上の炭素原子が不飽和やヘテロ原子に置き換わっていてもよい。
ラクタム化合物としては、例えば、ペンタノ−4−ラクタム、4−ペンタンラクタム−5−メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリジノン、ヘキサノ−6−ラクタム、6−ヘキサンラクタム等が挙げられる。
ラクタム化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10,000質量部であることが好ましく、50〜5,000質量部であることがより好ましい。ラクタム化合物の添加量が前記下限値未満であると、ラクタム化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
[グリシジル基を有する化合物]
グリシジル基を有する化合物としては、例えば、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、ビスフェノールA、ジグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル等のグリシジル化合物などが挙げられる。
グリシジル基を有する化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10,000質量部であることが好ましく、50〜5,000質量部であることがより好ましい。グリシジル基を有する化合物の添加量が前記下限値未満であると、グリシジル基を有する化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
[シランカップリング剤]
シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、必要に応じて任意量を添加することができ、特に限定しない。π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10000質量部であることが好ましい。
[水溶性有機溶媒]
水溶性有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価脂肪族アルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、ジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよい。
(添加剤)
有機導電層は、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤を含有してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類、ビタミン類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オギザニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
酸化防止剤と紫外線吸収剤とは併用することが好ましい。
(厚さ)
有機導電層の厚さは0.001〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましい。有機導電層の厚さが0.001μm以上であれば、導電性シートの導電性がより高くなり、10μm以下であれば、充分な可撓性を確保できる。
<無機導電層>
無機導電層は、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する層である。
金属としては、いずれの金属であってもよいが、導電性に優れることから、銅、銀、金、白金、鉄、亜鉛、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、クロム、コバルト、チタン、マンガン、マグネシウム、錫、ロジウム、ルテニウム、イリジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属であることが好ましい。
導電性金属酸化物としては、いずれの導電性金属酸化物であってもよいが、導電性に優れることから、酸化錫、酸化インジウム、五酸化アンチモン、酸化亜鉛よりなる群から選ばれる1種以上の金属酸化物であることが好ましい。
無機導電層の厚さは1〜5000nmであり、1〜3000nmであることが好ましく、1〜2000nmであることがより好ましい。無機導電層の厚さが1nm未満であると、異導体に対する接触抵抗が小さくならず、5000nmを超えると、透明性が低くなる。
以上の導電性シートは、有機導電層の表面に厚さ1nm以上の無機導電層が形成されているため、異導体に対する接触抵抗が小さい。また、無機導電層の厚さは5000nm以下であるから、無機導電層が金属から形成されたとしても光学的に透明である。
また、エポキシ化合物の硬化物を含む有機導電層と無機導電層とを有する上記導電性シートは耐久性に優れるため、ITO膜等に無機導電層が繰り返し擦られても、剥離しにくい。特に、溶剤に接触した場合でも、耐久性に優れる。
このような導電性シートは、例えば、後述する入力デバイスに好適に用いられるが、表示デバイスの電極シートとして用いてもよい。表示デバイスとしては、例えば、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
「導電性シートの製造方法」
本発明の導電性シートの製造方法は、透明基材の片面または両面に導電性高分子溶液を塗布し、硬化させて有機導電層を形成する工程(以下、第1の工程という。)と、第1の工程により得た有機導電層の表面に厚さ1〜5000nmの無機導電層を形成する工程(以下、第2の工程という。)とを有する方法である。
<第1の工程>
導電性高分子溶液は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物と溶媒とを必須成分として含有し、上記高導電化剤、後述するエポキシ用硬化剤、カチオン発生化合物および添加剤を任意成分として含有する。
エポキシ化合物としては、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方が好ましい。
エポキシ化合物として使用されるエポキシエマルジョンは、上記エポキシ樹脂が界面活性剤によって、水や有機溶媒等の分散媒中に乳化分散されているものである。
エポキシ樹脂を乳化分散するための界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれであってもよい。界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシプロピレンブロックポリエーテルが好ましい。
導電性高分子溶液におけるエポキシ化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとの合計100質量%に対して、1〜500質量%であり、10〜400質量%であることが好ましい。エポキシ化合物の含有量が1質量%未満であると、導電性高分子溶液から得られる有機導電層の耐久性が不足することがあり、500質量%を超えると、導電性高分子溶液から得られる有機導電層中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、充分な導電性が得られない。
溶媒としては特に制限されず、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、ジメチルイミダゾリン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン酸等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶媒との混合物としてもよい。
前記溶媒の中でも、取り扱い性の点から、水、アルコール類が好ましい。
(エポキシ用硬化剤)
導電性高分子溶液は、該導電性高分子溶液から得られる有機導電層の耐久性がより高くなることから、エポキシ用硬化剤を含有することが好ましい。
エポキシ用硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、酸または酸無水物系硬化剤、塩基性活性水素化合物、イミダゾール類、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤等が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等の芳香族ポリアミン、直鎖状ジアミン、テトラメチルグアニジン、トリエタノールアミン、ピペリジン、ピリジン、ベンジルジメチルアミン等の2級アミン類または3級アミン類、ダイマー酸とジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミンとを反応させて得たポリアミドアミンなどが挙げられる。
酸または酸無水物系硬化剤としては、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、デカンジカルボン酸等のポリカルボン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の芳香族無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の環状脂肪族酸無水物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ドデセニル無水コハク酸、ポリ(エチル)オクタデカン二酸)無水物等の脂肪族酸無水物などが挙げられる。
活性水素化合物としては、例えば、有機酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
イミダゾール類としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタンデシルイミダゾールなどが挙げられる。
ポリメルカプタン系硬化剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサチオグリコレート等のチオグリコール酸のエステルなどが挙げられる。
イソシアネート系硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物、イソシアネート基をフェノール、アルコール、カプロラクトン等と反応させてブロックイソシアネート化合物などが挙げられる。
(カチオン発生化合物)
導電性高分子溶液は、エポキシ化合物を迅速にかつ充分に硬化させる点で、カチオン発生化合物を含有することが好ましい。
カチオン発生化合物は、ルイス酸を発生させる化合物である。ここで、カチオン発生化合物の具体例としては、光カチオン開始剤、熱カチオン開始剤等が挙げられる。光カチオン開始剤と熱カチオン開始剤は併用しても構わない。
光カチオン開始剤としては、例えば、ルイス酸のジアゾニウム塩、ルイス酸のヨードニウム塩、ルイス酸のスルホニウム塩等が挙げられる。これらは、カチオン部分が、芳香族ジアゾニウム、芳香族ヨードニウム、芳香族スルホニウム等であり、アニオン部分が、(四フッ化ホウ素(BF )、六フッ化リン(PF )、六フッ化アンチモン(SbF )、[BX(ただし、Xは少なくとも2つ以上のフッ素またはトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基である。)等に構成されたオニウム塩である。
具体例としては、例えば、四フッ化ホウ素のフェニルジアゾニウム塩、六フッ化リンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化アンチモンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化ヒ素のトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、四フッ化アンチモンのトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素のジフェニルヨードニウム塩、アセチルアセトンアルミニウム塩とオルトニトロベンジルシリルエーテル混合体、フェニルチオピリジニウム塩、六フッ化リンアレン−鉄錯体等が挙げられる。
光カチオン開始剤の市販品としては、CD−1012(サートマー社製)、PCI−019、PCI−021(日本化薬社製)、オプトマーSP−150、オプトマーSP−170(ADEKA社製)、UVI−6990(ダウケミカル社製)、CPI−100P、CPI−100A(サンアプロ社製)、TEPBI−S(日本触媒社製)、WPI−031、WPI−054、WPI−113、WPI−116、WPI−170(和光純薬工業社製)、イルガキュア250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
光カチオン開始剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光カチオン開始剤としては、安定性、硬化性の点から、アニオン部位が六フッ化リン、カチオン部位がスルホニウム塩のものがより好ましい。
熱カチオン開始剤としては、例えば、アデカオプトンCP−66、CP−77(ADEKA社製)、サンエイドSI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−180L(三新化学社製)、CI−2920、CI−2921、CI−2946、CI−2639、CI−2624、CI−2064(日本曹達社製)、FC−520(スリーエム社製)等が挙げられる。
熱カチオン開始剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
エポキシ用硬化剤とカチオン発生剤の合計の含有量は、エポキシ化合物を100質量%とした際の0.1〜1000質量%であることが好ましく、1〜800質量%であることがより好ましい。エポキシ用硬化剤とカチオン発生剤の合計の含有量が0.1質量%以上であれば、エポキシ化合物を充分に硬化でき、1000質量%以下であれば、導電性高分子溶液から形成される有機導電層においてエポキシ樹脂の特性を充分に発揮できる。
(添加剤)
導電性高分子溶液は、必要に応じて、添加剤を含有してもよい。
添加剤としてはπ共役系導電性高分子及びポリアニオンと混合しうるものであれば特に制限されず、例えば、アルカリ性化合物、界面活性剤、消泡剤、カップリング剤、上述した酸化防止剤および紫外線吸収剤などを使用できる。
アルカリ性化合物としては、公知の無機アルカリ化合物や有機アルカリ化合物を使用できる。無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等が挙げられる。
有機アルカリ化合物としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、4級アミン、アミン以外の窒素含有化合物、金属アルコキシド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの中でも、導電性がより高くなることから、脂肪族アミン、芳香族アミン、4級アミンよりなる群から選ばれる1種もしくは2種以上が好ましい。
界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;アミン塩、4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤;カルボキシベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等の非イオン界面活性剤等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンレジン等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
(導電性高分子溶液の調製方法)
導電性高分子溶液は、例えば、ポリアニオンの水溶液中でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを化学酸化重合することで調製できる。
(塗布方法、硬化方法)
導電性高分子溶液の塗布方法として、例えば、コンマコーティング、リバースコーティング、リップコーティング、マイクログラビアコーティング等を適用することができる。
導電性高分子溶液塗布後の硬化方法としては、加熱または光照射が適用される。加熱方法としては、例えば、熱風加熱や赤外線加熱などの通常の方法を採用できる。また、光照射により硬化する場合には、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源から紫外線を照射する方法を採用できる。紫外線照射における照度は100mW/cm以上が好ましい。照度が100mW/cm未満であると、充分に架橋せず、有機導電層の耐摺動性(耐久性)が低くなる傾向にある。なお、本発明における照度は、トプコン社製UVR−T1(工業用UVチェッカー、受光器;UD−T36、測定波長範囲;300〜390nm、ピーク感度波長;約355nm)を用いて測定した値である。
なお、光照射による硬化は、無機導電層形成後であっても構わない。
<第2の工程>
無機導電層を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、化学蒸着法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などを適用することができる。これらの中でも、簡便にかつ均一に無機導電層を形成できることから、スパッタリング法が好ましい。
以上の導電性シートの製造方法では、有機導電層の表面に厚さ1〜5000nmの無機導電層を形成するため、耐久性および透明性が高く、しかも異導体に対する接触抵抗が小さい導電性シートを得ることができる。
「入力デバイス」
本発明の入力デバイスは、上記導電性シートを電極シートとして備えるものである。入力デバイスの中でも、本発明の効果がとりわけ発揮されることから、抵抗膜式タッチパネルが好適である。以下、上記導電性シートを電極シートとして備えた抵抗膜式タッチパネルの例について説明する。
本例の抵抗膜式タッチパネルは、図1に示すように、透明基材11表面に上記有機導電層12aおよび無機導電層12bが形成され、入力者側に配置された可動電極シート10と、透明基材21表面にITO膜22が形成され、画像表示装置側に配置された固定電極シート20とが、無機導電層12bとITO膜22が対向するように設けられたものである。また、可動電極シート10と固定電極シート20との間には、透明なドットスペーサ24が配置されて、隙間が形成されている。
可動電極シート10または固定電極シート20の透明基材11,21としては、例えば、単層または2層以上のプラスチックフィルム、ガラス板、フィルムとガラス板との積層体が挙げられる。ただし、可動電極シート10の透明基材11としては、可撓性を有することから、プラスチックフィルムが好ましく、固定電極シート20の透明基材21としては、固定しやすいことから、ガラス板を用いたものが好ましい。
可動電極シート10の透明基材11の厚さは100〜250μmであることが好ましい。透明基材11の厚さが100μm以上であれば、充分な強度を確保でき、250μm以下であれば、充分な可撓性を確保できる。
可動電極シート10の有機導電層12aと無機導電層12bの合計の厚さは50〜700μmであることが好ましい。有機導電層12aと無機導電層12bの合計の厚さが50μm以上であれば、充分な導電性を確保でき、700μm以下であれば、充分な可撓性及び透明性を確保できる。
固定電極シート20の透明基材21の厚さは0.8〜2.5mmであることが好ましい。透明基材21の厚さが0.8mm以上であれば、充分な強度を確保でき、2.5mm以下であれば、薄くすることができ、省スペース化を実現できる。
固定電極シート20のITO膜22の厚さは0.01〜1.0μmであることが好ましい。ITO膜22の厚さが0.01μm以上であれば、充分な導電性を確保でき、1.0μm以下であれば、薄くすることができ、省スペース化を実現できる。
可動電極シート10と固定電極シート20の非押圧時の間隔は20〜100μmであることが好ましい。可動電極シート10と固定電極シート20の非押圧時の間隔は20μm以上であれば、非押圧時に可動電極シート10と固定電極シート20とを確実に接触させないようにすることができ、100μm以下であれば、押圧時に可動電極シート10と固定電極シート20とを確実に接触させることができる。前記間隔になるようにするためには、ドットスペーサ24の大きさを適宜選択すればよい。
この抵抗膜式タッチパネルでは、指またはスタイラスにより可動電極シート10を押した際に、可動電極シート10の無機導電層12bと固定電極シート20のITO膜22とを接触させて導通させ、その際の電圧を取り込んで、位置を検出するようになっている。
このような抵抗膜式タッチパネルでは、無機導電層12bがITO膜22に接触するため、ITO膜22に対する接触抵抗が小さく、入力感度の低下や座標入力時間遅れ等の動作不良が起きにくい。また、有機導電層12aおよび無機導電層12bの透明性が高いから、画像表示装置の画像の視認性に優れる。
このような入力デバイスは、例えば、電子手帳、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、PHS、現金自動預け払い機(ATM)、自動販売機、販売時点情報管理(POS)用レジスタなどに備え付けられる。
以下、本発明の実施例を具体的に示すが、本発明は実施例により限定されるものではない。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸の調製
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を2時間攪拌した。
これにより得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000mlと10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約10000ml溶液を除去し、残液に10000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。
限外ろ過条件は下記の通りとした(他の例でも同様)。
限外ろ過膜の分画分子量:30000
クロスフロー式
供給液流量:3000ml/分
膜分圧:0.12Pa
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形状のポリスチレンスルホン酸を得た。
(製造例2)ポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)水溶液の調製
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、36.7gの製造例1で得たポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、上記ろ過処理が行われた処理液に200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた処理液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT−PSS)水溶液を得た。
(実施例1)
ソルビトール系ポリグリシジルエーテル(阪本薬品工業社製SR−SEP)2.3g、ガーリック酸メチル1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.046g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Aを得た。
導電性高分子溶液Aをポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製A4300、厚さ;188μm)に、リバースコーターにより塗布し、120℃、2分間、赤外線照射により乾燥して、有機導電層を形成した。
次いで、得られた有機導電層の表面に、スパッタリングターゲットとして銀ターゲットを用い、マグネトロンスパッタリング(株式会社大阪真空機器製作所製MF−3)により、アルゴンガス雰囲気中でスパッタ(出力12W、時間5秒、すなわち60W・s、アルゴン流量60sccm、スパッタ圧力0.42Pa)を行って、銀からなる厚さ240nmの無機導電層を形成させた。なお、スライドガラス上に、金属を400kW・sと800kW・sでスパッタして形成し、1W・sあたりの厚みを換算して、金属の無機導電層の厚みを求めた。
得られた導電性シートの表面抵抗と光透過率と接触抵抗と電圧分布の直線性を以下の方法により測定した。それらの結果を表1に示す。
[表面抵抗値]
三菱化学社製ロレスタMCP−T600を用い、JIS K 7194に準じて測定した。
[光透過率およびヘイズ]
日本電色工業社製ヘイズメータ測定器(NDH5000)を用い、JIS K7136に準じて光透過率およびヘイズを測定した。
[接触抵抗]
得られた導電性シートを40mm×50mmに裁断し、その裁断したシートの無機導電層12b上の幅方向の縁に導電性ペースト(藤倉化成社製FA−401CA)をスクリーン印刷し、乾燥させて電極配線13a,13bを形成して、入力者側の可動電極シート10(図2参照)を得た。
また、ITO膜22が設けられ、40mm×50mmに裁断されたガラス板21(表面抵抗:300Ω)を用意した。その用意したガラス板21のITO膜22上の長手方向の縁に、導電性ペースト(藤倉化成社製XA436)をスクリーン印刷し、乾燥させて電極配線23a,23bを形成した。次いで、ITO膜22上に、ドットスペーサ用ペースト(藤倉化成社製SN−8400C)をスクリーン印刷し、乾燥し、紫外線照射して、ドットスペーサ24を形成させた。次いで、電極配線23a,23b上に、レジスト用ペースト(藤倉化成社製SN−8800G)をスクリーン印刷し、乾燥し、UV照射して、絶縁層25を形成させた。さらに、絶縁層25上に、接着剤(藤倉化成社製XB−114)をスクリーン印刷し、乾燥させて、可動電極シート10に貼り合わせるための接着剤層26を形成させた。これにより、画像表示装置用の固定電極シート20(図3参照)を得た。
次いで、図4に示すように、可動電極シート10と固定電極シート20とを、無機導電層12bとITO膜22が対向するように配置させ、接着剤層26により貼り合せて抵抗膜式タッチパネルモジュールを作製した。また、固定電極シート20の一方の電極配線23aと精密電源31とを、プルアップ抵抗(82.3kΩ)32、およびプルアップ抵抗32に並列に接続されたプルアップ抵抗32の電圧測定用テスタ33を介して電気的に接続した。また、精密電源31と可動電極シート10の一方の電極配線13aとを電気的に接続した。また、可動電極シート10の他方の電極配線13bと固定電極シート20の他方の電極配線23bとを、抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧測定用テスタ34を介して電気的に接続した。これにより、接触抵抗測定用の電気回路を得た。
接触抵抗は次のように測定した。先端が0.8Rのポリアセタール製スタイラス35で、可動電極シート10を250gの荷重で押圧し、精密電源31により電圧5Vを印加した際のプルアップ抵抗の電圧と抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧を測定し、これらの測定結果より、接触抵抗を測定した。
具体的には、プルアップ抵抗32に流れる電流値を、測定した電圧値を用いてオームの法則から算出し、その算出した電流値および抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧値を下記式に代入して接触抵抗を求めた。
接触抵抗(Ω)=[(抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧(V))/(プルアップ抵抗の電圧(V))]×プルアップ抵抗(Ω)
[摺動試験]
導電層(有機導電層および無機導電層)の塗膜強度を測定するため、エタノールで湿らせたキムワイプ(日本製紙クレシア社製)を、100gf/cmの荷重をかけて30往復擦り、導電層の抜けを目視により検査した。また、摺動試験後の接触抵抗を測定した。これらの結果は導電層の膜強度の指標になる。
◎ :剥離なし、○:わずかに剥離、△:一部剥離、×:完全剥離
[電圧分布の直線性]
タッチパネル研究所社製摺動筆記耐久試験機を用いて、タッチパネルの可動電極シートの表面に、ポリアセタールペンの先端を450gの荷重で30万回摺動させた。
その摺動試験前後の電圧分布の直線性を下記のように測定した。摺動試験前後の電圧分布直線性の変化が小さい程、耐久性に優れる。
・電圧分布直線性
図5に示すように、可動電極シートにおいて、一方の電極配線と他方の電極配線とを一定電圧を印加すると共に、一方の電極配線から他方の電極配線に向かって任意の間隔で電圧を測定した。
理論的には電圧分布は直線になるが、実物では理論直線からのずれが見られる(図6参照)。測定開始点aにおける電圧をEa、測定終了点bにおける電圧をEb、測定開始点aから測定終了点bまでの距離をY、測定開始点aから測定点xまでの距離をX、印加電圧をEab、測定点xにおける実測の電圧をEx、測定点xにおける理論電圧をEx’とすると、直線性は下式で示される。
直線性(%)={(Ex’−Ex)/(Eb−Ea)}×100(%)
ただし、Ex’=Eab×(X/Y)+Ea
Figure 2010146944
(実施例2)
ガーリック酸1.8g、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル4.0g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、イミダゾール0.12g、エタノール800gを混合し、撹拌した。これにより得た混合溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液Bを得た。
次いで、導電性高分子溶液Bを用い、実施例1と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとしてニッケルターゲットを用い、スパッタの出力12W、スパッタの時間を10秒(すなわち120W・s)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ニッケルからなる厚さ480nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
ポリグリセリンポリグリシジルエーテル2.5g、2,3,3’,4,4’,5−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、アジピン酸1.0g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gを添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Cを得た。
次いで、導電性高分子溶液Cを用い、実施例1と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとしてインジウム(90質量%)−錫(10質量%)合金ターゲットを用い、スパッタの出力を20W、スパッタの時間を15秒(すなわち300W・s)、アルゴン流量130sccm、スパッタ圧力を0.52Paに変更し、さらに酸素を流量35sccm供給したこと以外は実施例1と同様にして、ITOからなる厚さ400nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル3.8g、2,3,3’,4,4’,5−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.02g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gを添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Dを得た。
次いで、導電性高分子溶液Dを用い、実施例1と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとしてアルミニウムターゲットを用い、スパッタの出力を25W、スパッタの時間を10秒(すなわち250W・s)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アルミニウムからなる厚さ1000nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1においてスパッタを、出力18W、時間10秒(すなわち、180W・s)で行った以外は実施例1と同様にして、厚さ600nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例3においてスパッタを、出力18W、時間10秒(すなわち、180W・s)で行った以外は実施例3と同様にして、ITOからなる厚さ200nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1においてスパッタを、出力100W、時間100秒(すなわち、10000W・s)で行った以外は実施例1と同様にして、厚さ6000nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例3において、導電性高分子塗料を塗布せず、有機導電層を形成しなかった以外は実施例3と同様にして導電性シートを得て、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
エポキシエマルジョン(ADEKA社製アデカレジンEM−101−50L、不揮発分50質量%)10.3g、ガーリック酸メチル1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.046g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Eを得た。
導電性高分子溶液Eをポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績製A4300、厚さ;188μm)に、リバースコーターにより塗布し、120℃、2分間、赤外線照射により乾燥して、有機導電層を形成した。
次いで、得られた有機導電層の表面に、スパッタリングターゲットとして銀ターゲットを用い、マグネトロンスパッタリング(株式会社大阪真空機器製作所製MF−3)により、アルゴンガス雰囲気中でスパッタ(出力10W、時間5秒、すなわち50W・s、アルゴン流量60sccm、スパッタ圧力0.42Pa)を行って、銀からなる厚さ200nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2010146944
(実施例8)
ガーリック酸1.8g、エポキシエマルジョン(ジャパンエポキシレジン社製W2811R70、固形分濃度70質量%)8.0g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.092g、エタノール800gを混合し、撹拌した。これにより得た混合溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液Fを得た。
次いで、導電性高分子溶液Fを用い、実施例7と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとして銀ターゲットを用い、スパッタの時間を10秒(すなわち100W・s)に変更したこと以外は実施例7と同様にして、銀からなる厚さ400nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例9)
エポキシエマルジョン(ジャパンエポキシレジン社製W3432R67、固形分濃度67%)9.0g、2,3,3’,4,4’,5−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、アジピン酸1.0g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Gを得た。
次いで、導電性高分子溶液Gを用い、実施例7と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとしてインジウム(90質量%)−錫(10質量%)合金ターゲットを用い、スパッタの出力を20W、スパッタの時間を20秒(すなわち400W・s)、アルゴン流量130sccm、スパッタ圧力を0.52Paに変更し、さらに酸素を流量35sccm供給したこと以外は実施例7と同様にして、ITOからなる厚さ540nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例10)
エポキシエマルジョン(ADEKA社製アデカレジンEM−101−50、不揮発分50質量%)7.8g、2,3,3’,4,4’,5−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン1.8g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド20g、イミダゾール0.08g、エタノール800gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Hを得た。
次いで、導電性高分子溶液Hを用い、実施例7と同様にして有機導電層を形成した。その後、スパッタリングターゲットとしてアルミニウムターゲットを用い、スパッタの出力を25W、スパッタの時間を12秒(すなわち300W・s)に変更したこと以外は実施例7と同様にして、アルミニウムからなる厚さ1200nmの無機導電層を形成させた。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例7においてスパッタを、出力15W、時間10秒(すなわち、150W・s)で行った以外は実施例7と同様にして、厚さ500nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例12)
実施例9においてスパッタを、出力20W、時間10秒(すなわち、200W・s)で行った以外は実施例9と同様にして、ITOからなる厚さ220nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例7においてスパッタを、出力100W、時間100秒(すなわち、10000W・s)で行った以外は実施例7と同様にして、厚さ6000nmの無機導電層を形成させて導電性シートを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例9において、導電性高分子塗料を塗布せず、有機導電層を形成しなかった以外は実施例9と同様にして導電性シートを得て、評価した。評価結果を表2に示す。
エポキシ化合物の硬化物を含む有機導電層の表面にスパッタ法により無機導電層を形成した実施例1〜12によれば、ITO膜に対する接触抵抗が小さく、透明性に優れた導電性シートを得ることができた。しかも、摺動試験後においても導電性および電圧分布の直線性に優れ、耐久性にも優れていた。
無機導電層の厚さが5000nmを超えていた比較例1,3の導電性シートは透明性が低く、入力デバイス用として適していなかった。
有機導電層を形成しなかった比較例2,4の導電性シートでは、耐久性が低かった。
本発明の入力デバイスの一例を示す断面図である。 接触抵抗の測定方法における入力者側の電極シートを示す断面図である。 接触抵抗の測定方法における画像表示装置側の電極シートを示す断面図である。 接触抵抗の測定方法における回路を示す模式図である。 電圧分布の直線性の測定方法を示す図である。 可動電極シートの一例における電圧分布を示すグラフである。
符号の説明
10 可動電極シート
11 透明基材
12a 有機導電層
12b 無機導電層
13a,13b 電極配線
20 固定電極シート
21 透明基材
22 ITO膜
23a,23b 電極配線
24 ドットスペーサ

Claims (10)

  1. 透明基材と、該透明基材の片面または両面に形成された有機導電層と、該有機導電層の表面に形成され、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する厚さ1〜5000nmの無機導電層とを有し、
    有機導電層が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物の硬化物とを含有することを特徴とする導電性シート。
  2. エポキシ化合物が、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方であることを特徴とする請求項1に記載の導電性シート。
  3. 無機導電層に含まれる金属が、銀、金、白金、鉄、亜鉛、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、コバルト、チタン、マグネシウム、錫、ロジウム、ルテニウム、イリジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性シート。
  4. 無機導電層に含まれる導電性金属酸化物が、酸化錫、酸化インジウム、五酸化アンチモン、酸化亜鉛よりなる群から選ばれる1種以上の金属酸化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性シート。
  5. 透明基材の片面または両面に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとエポキシ化合物と溶媒とを含有する導電性高分子溶液を塗布し、硬化させて有機導電層を形成する工程と、
    該有機導電層の表面に、金属および導電性金属酸化物の一方または両方を含有する厚さ1〜5000nmの無機導電層を形成する工程とを有することを特徴とする導電性シートの製造方法。
  6. エポキシ化合物が、水溶性エポキシ樹脂およびエポキシエマルジョンの一方または両方であることを特徴とする請求項5に記載の導電性シートの製造方法。
  7. 導電性高分子溶液が、エポキシ用硬化剤を含有することを特徴とする請求項5または6に記載の導電性シートの製造方法。
  8. 導電性高分子溶液が、ルイス酸を発生させるカチオン発生化合物を含有することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の導電性シートの製造方法。
  9. 前記無機導電層をスパッタリング法により形成することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の導電性シートの製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性シートを電極シートとして備えたことを特徴とする入力デバイス。
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