JP2010144817A - 分岐装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分岐孔28を開閉する横断面円弧状の閉塞部500を有する弁体5と、第1分割ケース21における内周面に形成され弁体5が閉弁時に接触する弁座56と、弁体5を回転させるための回転機構6とを備え、弁座56は第1分割ケース21における分岐管部28の近傍の内周面に設けられ、閉塞部500が弁座56に接触する接触部に囲まれていない領域に従動ギヤ51Cが設けられ、弁体5の接触部が弁座5に接触した閉弁位置において従動ギヤ51Cが閉塞部500の第1の端部から第2分割ケース22の周方向Rの中心まで延び、駆動ギヤ手段63が従動ギヤ51Cに第2分割ケース22の周方向Rの中心において歯合する。
【選択図】図1
Description
まず、図9Aに示すように、既設管1の一部を一対の分割ケース21,22からなる密閉ケース2で覆う。前記第1分割ケース21には仕切弁の弁体100が設けられている。その後、前記第1分割ケース21に穿孔機3を取り付ける。
この状態で、図9Bのように、穿孔機3を運転し、主軸を回しながら先端のホールソー4で既設管1に円形の開孔11をあける。その後、図9Cのようにホールソー4を後退させた後、弁体100を閉弁する。こうして穿孔工事が終了した後に、穿孔機3を取り外し、第1分割ケース21に所定の分岐配管を連ね弁体100を開弁することで分岐工事が完了する。
また、弁体100が既設管1から離れたところで上下に移動するため、ホールソー4を進退させるストロークが長くなる。そのため、穿孔機3の大型化を招く。
さらに、弁体100が上下動するため、弁の操作キャップ101の高さが高くなるので、必要となる土被りが深くなる。
また、円弧状の弁体は平板状の弁体に比べ曲げ強度も大きくなる。そのため、弁体を薄くすることが可能となる。
更に、前記弁体を収容する部分を別途設ける必要がない。そのため、穿孔のストロークが短くなる。
また、弁体が上下動するのではなく、既設管の外周面に沿って回転する。そのため、弁の高さが低くなる。その結果、浅い土被りでも施工が可能となる。
本態様によれば、従動ギヤが分岐管部の管軸に交差する位置に配置されており、そのため、従動ギヤを介して閉塞部に伝わる駆動力が弁体の左右の中心に加わるので、従動ギヤを2本設ける必要がない。したがって、駆動ギヤ手段の構造が簡易になる。
また、弁体が210°〜270°の範囲にわたって設けられており、完全な円環ではない。そのため、従動ギヤと閉塞部とが一体の弁体を既設管の外周に装着することができる。
本態様によれば、欠け部を拡げて弁体を前記既設管の外周に装着する。そのため、欠け部が小さく、弁体の周方向の長さが可及的に大きいものとなる。したがって、既設管の呼径が小さく、かつ、同口径の場合でも従動ギヤが弁座と交錯しない。
本態様によれば、弁体が薄く、そのため、本装置が安価でコンパクトになる。
本態様によれば、従動ギヤがウオームホイールの役割を果たす。そのため、弁体が不用意に回転するのを防止できる。
本態様によれば、ギヤケースの構造が簡易になる。
また、前記カバーを前記ギヤケース部から取り外すことで、前記駆動ギヤ手段を前記ギヤケース部から前記第2開口部を通して取り出すことが可能となる。そのため、本装置の組み立てが容易になる。
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
まず、本分岐装置の全体構成について説明する。
分岐装置2:
図1に示す分岐装置2は、図5Aに示すように、ホールソー4を備えた穿孔機3で、既設管1の管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1の管壁12の一部を穿孔し、当該既設管1から分岐を取り出す不断流穿孔に用いるものである。
前記第1分割ケース21と第2分割ケース22とは、分岐管部27の軸線27Lに略直交する仮想平面Hに沿って分割されている。分割ケース21,22は、既設管1に対して既設管1の管径方向Cから外嵌装着され、結合部25が組立ボルト25aにより締結されて組み立てられる。
図5Aに示すように、前記分岐管部27のたとえばフランジのような継手部81には、穿孔機3が取り付けられる。ホールソー4が分岐管部27の分岐孔28を通って、既設管1の管径方向Cに向って送り込まれることで、図6Aに示すように、既設管1の管壁12が切削されて、図6Bに示すように、該既設管1に開孔11が穿孔される。なお、図5Bに示すように、ホールソー4の回転中心には、該ホールソー4の位置決めを行うためのセンタードリル41が既設管1に向って突出して設けられている。
図1に示すように、前記既設管1と第1および第2分割ケース21、22との間には、それぞれ、第1および第2空間S1、S2が設けられている。前記第1空間S1と前記第2空間S2とは周方向Rに互いに連通しており、横断面円弧状の弁体5を2つの分割ケース21、22にわたって移動できるように収容している。前記弁体5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに回転することにより、前記分岐管部27の分岐孔28を開閉する。
図1に示すように第1分割ケース21には、前記円弧状の弁体5の回転を案内する案内部55が一体に設けられている。
弁体5が、図7Aに示す閉弁位置に回転移動されると、図3Bに示す弁体5の閉塞部500の第1接触部5fが、図2Bに示すゴムリング56の第2接触部56fに密着し、図7Aに示すように、前記分岐孔28が閉塞され、第1分割ケース21および弁体5によって既設管1の開孔11の周囲が密閉される。
回転機構6:
図1に示す前記第2分割ケース22には、弁体5を回転させるための回転機構6が設けられている。前記回転機構6は、第2分割ケース22(密閉ケース20)の外において回転操作される操作部67と、前記操作部67の回転により回転する駆動ギヤ手段63とを備えている。
一方、図3Bに示すように、弁体5には、ウオームホイールを構成する従動ギヤ51Cが設けられている。図1に示すように、後述する第1開口部70aから第2空間S2に向かってウオーム61が突出している。従動ギヤ51Cは前記ウオーム61に歯合し、該ウオーム61の回転で前記周方向Rに回転することにより弁体5を回転させる。
したがって、操作部67、ウオーム61(駆動ギヤ手段63)および従動ギヤ51Cは弁体5を回転させるための回転機構6を構成している。
図1および図2Aに示すように、第2分割ケース22の側部には、ギヤケース部70が該第2分割ケース22に一体に形成されている。図1に示す前記ギヤケース部70は、既設管1の管壁12に向って開口し前記ウオーム61の一部が前記従動ギヤ51Cに歯合するのを可能とする第1開口部70aと、上方に向って開口する第2開口部70bと、ウオーム61の一部を収容する凹所73と、ウオーム61の下端61dを回転自在に支持する支持部75dとを備えている。
そのため、前記第2開口部70bから前記駆動ギヤ手段63を挿入して組み立てることが可能である。
前記操作部67はウオーム61の上方に一体に形成されている。
前記カバー66には、該カバー66を上下に貫通する貫通部66bが形成されている。前記ウオーム61は、カバー66の貫通部66bに回転自在に取り付けられる。ギヤケース部70にウオーム61を挿入した後、該ギヤケース部70にカバー66を取り付けると、ウオーム61の上部に形成された操作部67が前記貫通部66bから上方Z1に突出する。
図1に示すように、前記弁体5は、横断面円弧状に形成されており、既設管1の外周面13に沿って湾曲した凹面53と、図7Aおよび図7Bに示す閉弁位置において前記分岐孔28に対向する凸面52とを備えている。
図5Aおよび図7Aに示すように、前記閉塞部500は、密閉ケース20の内周面29と既設管1の外周面13との間において、既設管1の周方向Rに沿って回転することにより、前記分岐管部27の分岐孔28を開閉するものである。
図3Bに示すように、前記弁体5はステンレススチールの板材で形成されている。弁体5は閉塞部500とギヤ部503とが一体に形成されている。
前記閉塞部500は、従動ギヤ51Cと第1接触部5fとの間の第1の端部501から弁体5の先端部に対応する第2の端部502にかけて形成されている。
前記閉弁位置(図7Aおよび図7B)において、前記ゴムリング56(図2B)が接触する第1接触部5f(網点で示した部分)はループ状に形成され、前記ループ状の第1接触部5f(図3Bの網点で示した部分)に囲まれていない外側の領域Aoに前記従動ギヤ51Cが形成されている。
前記閉弁位置において、図3Bの弁体5の閉塞部500の第1接触部5fに、図2Bのゴムリング(弁座)56の第2接触部56fが接触する。
図4に示すように、前記C字状の弁体5における周方向Rに欠けた欠け部50Lの長さDは、既設管1の外径φよりも小さい。
そのため、弁体5を既設管1に装着する際には、たとえば、専用の治具を用いて弁体5を矢印の方向に引っ張って弾性変形させて、前記欠け部50Lを拡げる。
図3Bに示すように、前記ギヤ部503には従動ギヤ51Cが形成されている。従動ギヤ51Cは、前記板材に形成された互いに平行な複数の貫通孔7cを包含する。前記従動ギヤ51Cは前記ゴムリング56に接触する第1接触部5fに囲まれていない外側の領域Aoに形成されている。
前記閉弁位置において、前記従動ギヤ51Cが閉塞部500の第1の端部501(図3B)から第2分割ケース22の周方向Rの中心Oまで延び、ウオーム61が従動ギヤ51Cに第2分割ケース22の周方向Rの中心Oにおいて歯合している。
また、図1に示すように、閉塞部500の第2の端部(先端部)502は、凹面53側に若干曲げられている。
まず、専用の治具を用いて図4に示す矢印方向に弁体5を弾性変形させて欠け部50Lを拡げる。ついで、既設管1の下方から上方に向って第2分割ケース22を既設管1に装着した後、第2分割ケース22を既設管1を中心に回転させ、図1に示すように、第1分割ケース21を装着し既設管1の外周面13を囲繞するように分岐装置2を取り付ける。この取り付け後、作業者は、前記組立ボルト25aにより両分割ケース21,22を組み立てる。
前記センタードリル41およびホールソー4による穿孔後、図6Bに示すように、ホールソー4を退避方向C2に移動させる。
前述した実施例では、駆動ギヤ手段としてウオームを用いたが、平歯車を用いてもよい。かかる場合には、従動ギヤは平歯車で形成される。
また、密閉ケースは鋳造品であってもよいし、鋼板で形成されてもよい。密閉ケースを鋼板で形成した場合には、第1および第2分割ケースを仮に組み立てた状態で溶接により2つの分割ケースを一体にして密閉ケースが形成されてもよい。
さらに、ゴムパッキンは分割ケースに設けられることとしたが、ゴムパッキンは弁体に設けられてもよい。
したがって、以上のような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
2:分岐装置
3:穿孔機
4:ホールソー
5:弁体
6:回転機構
7c:貫通孔
11:開孔
12:管壁
20:密閉ケース
21:第1分割ケース
22:第2分割ケース
28:分岐孔
30:曲面部
50:溝
50a:第1装着溝
50b:第2装着溝
50L:欠け部
51C:従動ギヤ
52:凸面
53:凹面
56:ゴムリング(弁座の一例)
61:ウオーム
63:駆動ギヤ手段
66:カバー
66b:貫通部
67:操作部
70:ギヤケース部
70a:第1開口部
70b:第2開口部
72:フランジ
73:凹所
75d:支持部
90:分岐配管
500:閉塞部
501:第1の端部
L1:管軸
R:周方向
Claims (6)
- ホールソーを備えた穿孔機で、既設管の管壁の一部を穿孔して前記管壁に開孔を形成し、当該既設管に分岐配管を接続するのに適した不断流穿孔用の分岐装置であって、
既設管の周方向に2つに分割され既設管の一部を囲繞する第1および第2分割ケースを有する密閉ケースと、前記第1分割ケースには既設管の径方向に突出して分岐する分岐管部が一体に形成され、
前記密閉ケースの内周面と既設管の外周面との間において、既設管の周方向に沿って回転することにより、前記分岐管部の分岐孔を開閉する横断面円弧状の閉塞部を有する弁体と、
前記第1分割ケースにおける内周面に設けられ前記弁体が閉弁時に接触する弁座と、
前記弁体を回転させるための回転機構とを備え、前記回転機構は、
前記密閉ケースの外において回転操作される操作部と、
前記操作部の回転により回転する駆動ギヤ手段と、
前記弁体に形成され前記駆動ギヤ手段の回転で前記弁体を前記既設管の前記周方向に回転させる従動ギヤとを備え、
前記第1分割ケースと前記既設管との間には、前記弁体を収容し、かつ、移動可能とする第1空間が設けられ、
前記第2分割ケースと前記既設管との間には、前記弁体を収容し、かつ、移動可能とする第2空間が設けられ、
前記第1空間と前記第2空間とは互いに周方向に連なっており、
ここにおいて、前記弁座は前記第1分割ケースにおける前記分岐管部の近傍の前記内周面に設けられ、
前記閉塞部が前記弁座に接触する接触部に囲まれていない外側の領域に前記従動ギヤが設けられ、
前記弁体の接触部が前記弁座に接触した閉弁位置において前記従動ギヤが前記外側の領域における前記閉塞部の第1の端部から前記第2分割ケースの周方向の中心まで延び、
前記駆動ギヤ手段が前記従動ギヤに前記第2分割ケースの周方向の概ね中心において歯合する分岐装置。 - 請求項1において、前記閉塞部および前記従動ギヤを含む前記弁体が前記既設管の管軸のまわりに210°〜270°の範囲にわたってC字状に設けられ、
前記従動ギヤが前記分岐管部の管軸に交差する位置に配置されている分岐装置。 - 請求項2において、前記C字状の弁体における周方向に欠けた欠け部の長さが前記既設管の外径よりも小さく、かつ、前記弁体を弾性変形させて前記欠け部を拡げることで前記弁体が前記既設管に装着されることが可能な分岐装置。
- 請求項3において、前記弁体はステンレススチールの板材で形成され、
前記従動ギヤは前記板材に形成された互いに平行な複数の貫通孔を包含する分岐装置。 - 請求項1もしくは4において、前記従動ギヤに係合するウオームで前記駆動ギヤ手段が構成されている分岐装置。
- 請求項5において、前記既設管の管壁に向って開口し前記ウオームの一部が前記従動ギヤに歯合するのを可能とする第1開口部と、上方に向って開口する第2開口部と、前記ウオームの一部を収容する凹所と、前記ウオームの下端を回転自在に支持する支持部とを備えたギヤケース部が前記第2分割ケースに一体に設けられ、
前記ギヤケース部の第2開口部を閉塞するカバーが前記ギヤケース部に締結され、
前記カバーを上下に貫通する貫通部から前記操作部が上方に突出しており、
このように構成されていることで、前記第2開口部から前記ウオームを挿入して組み立てることを可能とした分岐装置。
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2008
- 2008-12-18 JP JP2008321994A patent/JP5261700B2/ja active Active
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