JP2010144299A - 黒鉛化繊維及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導率の高い炭素繊維材料を提供することにある。
【解決手段】前駆体としてのポリベンザゾール繊維を焼成してなる黒鉛化繊維が提供される。この黒鉛化繊維によれば、X線回折法による黒鉛化層間の面間隔d(002)が0.3354nm以上0.3366nm以下の範囲であり、かつ黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上である。
【選択図】図4

Description

本発明は、熱伝導性に優れ、かつ産業用資材に適している黒鉛化繊維及びその製造方法に関する。
一般に、炭素繊維は、ピッチ類を原料として製造されるピッチ系炭素繊維と、ポリアクリロニトリル(PAN)を原料として製造されるPAN系炭素繊維とに大別される。炭素繊維は、通常、高比強度、高比弾性率を有する。このため、炭素繊維は、樹脂、ゴム、セラミックス、金属等をマトリックス材として製造される複合材料の強度を高めたり、複合材料に機能性を付与したりするために用いられ、具体的には、航空・宇宙産業、建築用材料、スポーツ用品材料、電子機器の放熱用材料等、様々な産業分野に利用されている。
これら用途のうち、電子機器の放熱用材料として、熱伝導性の高い炭素繊維を樹脂等のマトリックス材に混合したものが利用されている。例えば、特許文献1、特許文献2には、黒鉛化繊維を用いた放熱用材料としての熱伝導性シートが開示されている。近年、電子機器の高機能化、小型化、薄型化及び軽量化、半導体パッケージの高密度実装、LSIの高集積化及び高速化等が進んでいる。それに伴い、電子部品からの発熱量が増大し、それによる電子部品への蓄熱によって、LSIの処理能力が低下したり、電子部品が破損し易くなったり、使用者に不快感を与えたりすることがある。このような電子部品への蓄熱を回避するため、上述した熱伝導性シートが用いられている。
上述した電子機器の分野では、電子部品から発生する熱を外部へと効果的に逃がすための対策が益々重要となっている。このため、従来よりも熱伝導率の高い放熱用材料の開発が求められている。例えば、特許文献3、特許文献4には、熱伝導率の高い炭素繊維を得るための発明が開示されている。これら文献には、繊維軸方向で1000W/m・K以上の熱伝導率を達成できることが記載されている。
しかしながら、特許文献3、特許文献4に記載された炭素繊維の熱伝導率は、いずれもレーザーフラッシュ法により測定された熱拡散率等を用いて論理式から算出した値である。この方法では、まず、炭素繊維を樹脂中に配合し、炭素繊維を一方向に配向させた円盤状の強化プラスチック(以下、「CFRP」と称す。)を形成する。そして、CFRPの比熱と熱拡散率とをレーザーフラッシュ法により測定し、その測定値を用いて、式K=Cp・α・ρ/Vf(式中、Kは炭素繊維の熱伝導率、CpはCFRPの比熱、αはCFRPの熱拡散率、ρはCFRPの密度、VfはCFRP中に含まれる炭素繊維の体積分率をそれぞれ表す。)から、炭素繊維の熱伝導率を算出する。この場合、レーザーフラッシュ法による熱拡散率や比熱の測定値は、CFRPに用いられる樹脂の材質やその熱伝導率、樹脂中での炭素繊維の配向度及びその配向状態、並びにCFRPの厚さ等に応じてそれぞれ異なる。このように、レーザーフラッシュ法では、炭素繊維の熱伝導率を直接測定できないため、実際の炭素繊維の熱伝導率を求めることはできない。
なお、炭素繊維自体の熱伝導率を測定する方法として、藤代他,低温工学,28巻,533頁(1993)に記載の定常熱流法に準じた方法が知られている。この定常熱流法を用いて、熱伝導率の高いピッチ系黒鉛化炭素繊維の熱伝導率を測定したところ、300Kの温度下での繊維軸方向の熱伝導率は800W/m・Kであったものの、放熱用材料の熱伝導性に関する狙い値である1000W/m・Kには満たなかった。
特開2002−339171号公報 特開2003−112915号公報 特開平5−163619号公報 特開平9−119024号公報
本発明の目的は、熱伝導率の高い炭素繊維材料を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前駆体としてのポリベンザゾール繊維を焼成してなる黒鉛化繊維であって、X線回折法による黒鉛化層間の面間隔d(002)が0.3354nm以上0.3366nm以下の範囲であり、かつ黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ポリベンザゾール繊維は、繊維軸方向に250GPa以上の弾性率を有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、定常熱流法による常温下での黒鉛化繊維の繊維軸方向の熱伝導率が1000W/m・K以上であることを要旨とする。なお、ここでいう常温下とは、およそ300K付近をいい、摂氏20℃〜30℃の範囲をいう。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、200K〜300Kの温度領域下での熱伝導率が1000W/m・K以上であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の発明について、ポリベンザゾール繊維は、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、黒鉛化繊維の断面はラジアル構造であることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の黒鉛化繊維の製造方法において、ポリベンザゾール繊維を入れた黒鉛製坩堝を熱処理炉内に投入するステップと、熱処理炉内を不活性ガス雰囲気下で加熱することにより、ポリベンザゾール繊維から易黒鉛化繊維を得るステップであって、650℃〜800℃の昇温過程で生じるポリベンザゾール繊維の重量減少が30%〜35%であるステップと、易黒鉛化繊維を2800℃以上に達するまで焼成するステップとを備えることを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明は、ポリベンザゾール繊維を熱処理炉内に投入するステップは、ポリベンザゾール繊維を所定の長さに切断してチョップドファイバーを形成し、そのチョップドファイバーを熱処理炉内に投入するステップからなることを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又8に記載の発明において、ポリベンザゾール繊維の黒鉛化の前後で、黒鉛化繊維の収率は55%以上60%未満であることを要旨とする。
本発明によれば、熱電導率の高い黒鉛化繊維を提供することができる。また、本発明の黒鉛化繊維は、電子機器に用いられる放熱材料の用途に適している。
以下、本発明の黒鉛化繊維を具体化した一実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
本発明の黒鉛化繊維は、前駆体としてのポリベンザゾール繊維を焼成してなり、X線回折法による黒鉛化層間の面間隔d(002)が0.3354nm以上0.3366nm以下の範囲であり、黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上である。本発明によれば、前駆体であるポリベンザゾール繊維を焼成及び黒鉛化し、所定の構造パラメータを備えた黒鉛化繊維を形成することにより、定常熱流法による常温下での繊維軸方向の熱伝導率が1000W/m・K以上である黒鉛化繊維を提供することができる。
上記の特徴を備えた黒鉛化繊維の製造方法として、まず、ポリベンザゾールからなるポリマードープを紡糸部の口金から非凝固性の気体中に押し出して紡出糸を形成する。次に、その紡出糸を凝固浴中に導入してドープ糸条に含有される燐酸を抽出した後、中和、水洗、乾燥、熱処理を行うことにより、黒鉛化繊維の原糸を得る。そして、この原糸を所定の長さに切断したチョップドファイバーを焼成することにより、熱伝導率の高い黒鉛化炭素繊維を形成する。
次に、ポリベンザゾール繊維と、そのポリベンザゾール繊維を黒鉛化してなる黒鉛化繊維とについて詳細に説明する。
1.ポリベンザゾール繊維
本発明のポリベンザゾール繊維としては、PBOホモポリマー、及び実質的に85%以上のPBO成分を含むポリベンザゾール(PBZ)類とのランダム、シーケンシャル、又はブロック共重合ポリマーが挙げられる。ポリベンザゾール(PBZ)ポリマーは、例えば、Wolf等の「Liquid Crystalline Polymer Compositions, Process and Products」米国特許第4703103号(1987年10月27日)、「Liquid Crystalline Polymer Compositions, Process and Products」米国特許第4533692号(1985年8月6日)、「Liquid Crystalline Poly(2,6-Benzothiazole) Compositions, Process and Products」米国特許第4533724号(1985年8月6日)、「Liquid Crystalline Polymer Compositions, Process and Products」米国特許第4533693号(1985年8月6日)、Eversの「Thermooxidative-ly Stable Articulated p-Benzobisoxazole and p-Benzobisoxazole Polymers」米国特許第4539567号(1982年11月16日)、Tsaiらの「Method for making Heterocyclic Block Copolymer」米国特許第4578432号(1986年3月25日)等の文献に記載されている。
PBZポリマーに含まれる構造単位は、好ましくは、ライオトロピック液晶ポリマーから選択される。モノマー単位は、好ましくは、以下の構造式(a)〜(h)に記載されるモノマー単位からなり、更に好ましくは、構造式(a)〜(d)に記載されるモノマー単位からなる。
実質的にPBZからなるポリマードープの形成に適した溶媒として、クレゾールやポリマーを溶解し得る非酸化性の酸が挙げられる。酸溶媒の好適な例として、ポリ燐酸、メタンスルフォン酸及び高濃度の硫酸、或いはそれらの混合物等が挙げられる。また、更に適する溶媒として、ポリ燐酸及びメタンスルフォン酸が挙げられ、最も適する溶媒として、ポリ燐酸が挙げられる。
溶媒中のポリマー濃度は、好ましくは、少なくとも約7重量%であり、更に好ましくは、少なくとも10重量%であり、最も好ましくは、14重量%である。この場合、ポリマーの最大濃度は、例えば、ポリマーの溶解性やドープ粘度等といった取り扱い性に関するパラメータによって限定される。このように、溶媒中のポリマー濃度は、取り扱い性などの観点から、20重量%を越えないように設定される。
好適なポリマーやコポリマー、或いはドープは、公知の手法を用いて合成される。これらのポリマーは、例えば、Wolfe等の米国特許第4533693号(1985年8月6日)、Sybert等の米国特許第4772678号(1988年9月20日)、Harrisの米国特許第4847350号(1989年7月11日)等の文献に記載の方法によって合成される。実質的にポリベンザゾールからなるポリマーは、Gregory等の米国特許第5089591号(1992年2月18日)によれば、脱水性の酸溶媒中において、比較的高温、高剪断条件下で、高い反応速度による高分子量化が可能である。
こうして重合されるドープは、紡糸部に供給された後、通常は100℃以上の温度で、紡糸部の口金から吐出される。紡糸部の口金には、複数の細孔が設けられている。複数の細孔は、通常は、円周状、或いは格子状に配列されるが、他の態様で配列されていてもよい。また、口金に設けられる細孔の数は特に限定されないが、複数の細孔から吐出される糸条が互いに融着しないように、細孔間の距離や細孔の数、即ち、細孔の孔密度を設定する必要がある。
紡出された糸条に十分な延伸比(SDR)を持たせるには、米国特許第5296185号に記載されるように、十分な長さのドローゾーン長を採用し、かつ比較的高温度(ドープの固化温度以上で、かつ紡糸温度以下)の整流された風により、糸条を均一に冷却することが望ましい。ドローゾーンは、非凝固性の気体中で固化を完了させるようにその長さ(L)を設定する必要があり、その大部分が単孔吐出量(Q)によって決定される。良好な繊維物性を得るには、ポリマーのみに応力が作用するものと仮定して、ドローゾーンの取り出し応力を、ポリマー換算で2g/d以上に設定する必要がある。
糸条は、ドローゾーンで延伸した後、抽出(凝固)浴へと導かれる。この場合、紡糸自体の張力が高いため、抽出浴の乱れなどに配慮する必要はない。そのため、抽出浴として、任意の形式の抽出浴が用いられ、例えば、ファンネル型、水槽型、アスピレータ型、又は滝型等の抽出浴が用いられる。抽出液としては、例えば、燐酸水溶液や水等が望ましい。抽出浴では、最終的に、糸条に含有される99.0%以上の燐酸が抽出され、好ましくは、99.5%以上の燐酸が抽出される。抽出媒体である液体としては、特に限定されないが、好ましくは、ポリベンザゾールとの相溶性を有しない水、メタノール、エタノール、アセトン、エチレングリコール等が用いられる。また、抽出(凝固)浴は、単段以外にも、例えば、多段に分離して配置してもよい。この場合、特定の抽出浴から別の抽出浴へと移行するに伴い、燐酸水溶液の濃度を順次薄くし、最終的には水で水洗するようにしてもよい。また、繊維束を、水酸化ナトリウム水溶液等で中和し、水洗することが更に望ましい。
水洗された糸条は、乾燥後、巻き上げられる。乾燥方法としては、通常のローラー乾燥、又はオフライン乾燥が用いられる。このときの乾燥温度は、200℃以上300℃以下であり、好ましくは、220℃以上280℃以下であり、更に好ましくは、230℃以上270℃以下である。乾燥時の張力にもよるが、乾燥後の繊維の弾性率は、概ね150GPa以上である。
更に、張力を付与したまま糸条を熱処理することにより、弾性率が250GPa以上である繊維糸条(ポリベンザゾール繊維)、即ち黒鉛化繊維の原糸を得ることができる。このときの熱処理温度は、500℃以上700℃以下であり、好ましくは、550℃以上650℃以下であり、更に好ましくは、580℃以上630℃以下である。またこのとき、糸条に与えられる張力は、1g/d以上8g/d以下であり、好ましくは、3g/d以上7g/d以下であり、更に好ましくは、4g/d以上6g/d以下である。このような張力下での熱処理を施さない繊維糸条の場合、約180GPaの弾性率しか得られなかった。なお、一般的な炭素繊維の弾性率は230GPa程度である。また、ここでいう弾性率は、日本工業規格であるJIS K7073(1988)に準拠している。
2.黒鉛化繊維
次に、ポリベンザゾール繊維を黒鉛化してなる黒鉛化繊維について詳細に説明する。本発明の黒鉛化繊維を得るため、上述した方法により得られた250GPa以上の弾性率を有するポリベンザゾール繊維を2800℃以上で焼成する。詳しくは、適量のポリベンザゾール繊維を黒鉛製坩堝に入れて、黒鉛製坩堝を熱処理炉内に投入する。そして、熱処理炉内を窒素、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス雰囲気にして、黒鉛製坩堝内のポリベンザゾール繊維を所定の昇温パターンで加熱する。
ポリベンザゾール繊維は、熱処理炉内への投入前に、所定の長さに切断してチョップドファイバーの状態にしておくことが好ましい。チョップドファイバーの長さは、3mm〜10mmの範囲が好ましい。チョップドファイバーの長さが3mm未満である場合、ポリベンザゾール繊維は強靭であるため、細かく切断するためのコストが高くなる虞がある。更に、チョップドファイバーの長さが1mm未満である場合、ポリベンザゾール繊維の束がほぐれて毛羽立ち易くなり、その分、繊維束の容積が過剰に大きくなる虞がある。一方、チョップドファイバーの長さが10mmを超える場合、ポリベンザゾールの繊維束の容積が大きくなるだけでなく、焼成後粉砕する際に繊維長分布をシャープに制御することが難しくなる。このように、チョップドファイバーの長さを3mm〜10mmの範囲に設定すれば、チョップドファイバーを効率良く焼成できると共に、焼成後の繊維長の制御を容易に行うことができる。
ポリベンザゾール繊維を3mm〜10mmのチョップドファイバーにして黒鉛製坩堝に投入したときの量は、水分を除いた重量で、0.3kg/L〜0.8kg/Lの範囲であることが好ましい。ポリベンザゾール繊維の投入量が0.3kg/L未満である場合、十分な生産性が得られない。また、ポリベンザゾール繊維の投入量が0.8kg/Lを超えると、坩堝内のポリベンザゾール繊維束の嵩密度が増大し、黒鉛製坩堝への投入が困難になる。このように、チョップドファイバーの長さや黒鉛製坩堝へのポリベンザゾール繊維の投入量は、生産性の観点から見て好ましい所定の範囲に設定されている。
熱処理炉内では、2800℃以上にまで徐々に昇温する昇温パターンで、黒鉛製坩堝内のポリベンザゾール繊維が加熱される。図1は、窒素雰囲気下において昇温速度10℃/minでポリベンザゾール繊維を加熱したときの重量変化を示す。本実施形態において、ポリベンザゾール繊維の重量変化は、熱重量測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、商品名TG/DTA6300)を用いて測定した。図1に示すように、650℃〜800℃の昇温過程でポリベンザゾール繊維の重量は30%〜35%減少し、より具体的には、31.3%減少する。更に加熱して1500℃まで昇温すると、ポリベンザゾール繊維の重量は40%以上減少する。こうして、ポリベンザゾール繊維は、その重量を減少させながら易黒鉛化繊維へと変化し、その後も、2800℃以上に達するまで加熱され続ける。このような焼成過程を経て、ポリベンザゾール繊維から黒鉛化繊維が形成される。この場合、製造した黒鉛化繊維の収率は高く、具体的には、56%〜60%の収率が得られる。
次に、上述のようにして製造した黒鉛化繊維の特徴について説明する。
本発明の黒鉛化繊維は、以下のような構造パラメータを備えている。第1の構造パラメータとして、X線回折法により求められた黒鉛化層間の面間隔(以下、層面間距離)d002が0.3354nm〜0.3366nmの範囲であり、より好ましくは、0.3358nm〜0.3363nmである。層面間距離d002は、X線回折パターンの002回折から得られた層面間距離を示す。黒鉛は、常温、常圧下で安定した炭素の結晶であり、一般には、層面間距離d002が0.3358nmに近いほど黒鉛化は発達している。つまり、層面間距離d002の測定値によって、炭素材料の黒鉛化の程度を推定することができる。なお、d002の下限値である0.3354nmは、層面間距離の理論値である。一方、d002が0.3366nmを超えると、黒鉛化が十分に進行したとはいえない。
第2の構造パラメータとして、X線回折法により求められた黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上である。結晶子サイズLc(002)は、X線回折パターンの002回折線から得られた002方向の結晶子の大きさを示す。黒鉛結晶の結晶子サイズは、黒鉛化の発達に伴って大きくなる。つまり、結晶子サイズの測定値によっても、炭素材料の黒鉛化の程度を推定することができる。即ち、結晶子サイズLc(002)が60nm未満である場合、黒鉛化が十分に進行したとはいえない。このように、第1の構造パラメータである層面間距離d002が0.3358nm〜0.3363nmの範囲であり、かつ第2の構造パラメータである黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上であれば、黒鉛化が十分に進行しており、結果として、熱伝導率の高い炭素繊維材料を形成できるといえる。
上記の黒鉛化繊維によれば、常温下(約25℃)での繊維軸方向の熱伝導率は1000W/m・K以上であり、好ましくは、200K〜300Kの温度領域における熱伝導率が1000W/m・K以上である。本実施形態において、黒鉛化繊維の熱伝導率は、上述した定常熱流法に準じて測定される。具体的には、図2に示すように、ヘリウム冷凍機付きの温度制御装置1を備えた装置を用いて、定常熱流法により黒鉛化繊維の熱伝導率を測定する。
熱伝導率の測定に際し、まず、黒鉛化繊維の試料11を作製する。詳しくは、約1000本の単繊維を束ねると共に、単繊維の束の両端をエポキシ樹脂により固める。このとき得られる試料11の長さは約25mmに設定される。ヒータ3として、1kΩ抵抗の抵抗ヒータを用いる。ヒータ3と試料11の上端に設けられた固定材2とを絶縁ワニスにより接着し、試料台4と試料11の下端とをエポキシ樹脂により接着する。
T1及びT2における各温度の測定には、熱電対5を用いる。熱伝導率κの測定に際し、まず、試料11を乾燥するため、試料11をセットした装置を1×10−3Paの真空中に24時間放置する。次に、熱伝導性を保つため1×10−3Paの真空状態を維持しながら、試料11の熱伝導率を測定する。具体的には、T1とT2の温度差ΔTが1Kとなるようにヒータ3に対して一定の電流を流す。繊維試料の断面積をS(m)、T1とT2との間の距離をL(m)、ヒータにより与えた熱量をQ(W)、T1とT2との温度差をΔT(K)とすれば、熱伝導率κ(W/m・K)は、下記式(1)により算出される。
図3は、本発明の黒鉛化繊維の横断面を走査型電子顕微鏡により観察した写真を示す。図3に示すように、本発明の黒鉛化繊維は、ラジアル(放射状)構造の断面を有している。なお、ラジアル構造の断面とは、高温処理によって半径方向に亀裂が入った扇型の断面を意味している。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)黒鉛化繊維の層面間距離d002が0.3358nm〜0.3363nmの範囲であり、黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上である。この構成によれば、黒鉛化が十分に進行しているため、熱伝導率の高い炭素繊維材料を提供することができる。
(2)黒鉛化繊維の常温下(約25℃)での繊維軸方向の熱伝導率が1000W/m・K以上であり、好ましくは、200K〜300Kの温度領域における熱伝導率が1000W/m・K以上である。このような物性を有する黒鉛化繊維は、例えば、電子部品からヒートシンク等の放熱部品に熱を逃がすために用いられる熱伝導性シートの材料として適している。
(3)黒鉛化前の原糸としてポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維を用いることにより、炭素繊維材料の熱伝導率をより一層高くすることができる。
(4)ポリベンザゾール繊維をチョップドファイバーにしてから加熱処理を行うことにより、チョップドファイバーを効率良く焼成できると共に、焼成後の繊維長の制御を容易に行うことができる。
次に、実施例、比較例を挙げて本発明の黒鉛化繊維更に具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1では、前駆体であるポリベンザゾール繊維として、1.ポリベンザゾール繊維で述べた方法により製造したものを用いた。詳しくは、上述した構造式(a)のモノマー単位からなるポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(以下、単に「PBO」と称す)繊維(東洋紡績株式会社製 商品名ザイロンHM))を用いた。なお、このPBO繊維の弾性率は270GPaであった。
次に、このPBO繊維を約6mmの長さに切断してチョップドファイバーを得た。続いて、0.4kg/Lの量のチョップドファイバーを黒鉛製坩堝に入れた。そして、この黒鉛製坩堝を熱処理炉内に投入し、窒素雰囲気下で、PBO繊維の加熱処理を行った。加熱処理では、図1を参照して説明したように、700℃付近で急激な重量減少が見られた。詳しくは、650℃〜800℃の昇温過程で31%の重量減少が見られ、約1500℃付近にまで昇温すると約40%の重量減少が生じた。こうした重量減少を経てポリベンザゾール繊維から易黒鉛化繊維へと変化した後、易黒鉛化繊維を2800℃以上に達するまで焼成した。そして、実施例1の黒鉛化繊維の収率を、焼成前の重量と焼成後の重量とから下記式(2)を用いて算出した。
その結果、黒鉛化繊維の収率は、58.1%であった。
(実施例2)
実施例2の黒鉛化繊維は、弾性率が310GPaであるPBO繊維を前駆体として用いた以外は、実施例1の黒鉛化繊維と同じである。実施例2では、1.ポリベンザゾール繊維で述べた熱処理時の張力や熱処理温度等について実施例1とは異なる製造条件下で、実施例1のPBO繊維よりも弾性率の高いPBO繊維を作製した。
(比較例1)
比較例1の黒鉛化繊維は、ピッチを前駆体とした黒鉛化炭素繊維(三菱化学株式会社製 商品名K13D2U)を用いて評価した。
(比較例2)
比較例2の黒鉛化繊維は、弾性率が180GPa以上であるPBO繊維(東洋紡績株式会社製 商品名ザイロンAS)を前駆体として用いた以外は、実施例1の黒鉛化繊維と同じである。比較例2では、実施例1のPBO繊維とは異なり、張力下での加熱処理を行わなかった。焼成、黒鉛化等の処理は、比較例1と同様の方法を採用した。
(比較例3)
比較例3の黒鉛化繊維は、実施例1と異なる条件で焼成した以外は、実施例1と同じである。実施例1では、2800℃以上に達するまで加熱処理を行ったが、比較例3では、2500℃に達した時点で加熱処理を終了した。
実施例1,2、及び比較例1〜3の黒鉛化繊維についてX線回折を行い、層面間距離と見かけの結晶子の大きさとをそれぞれ求めた。また、上述した定常熱流法によって、0K〜300Kの温度領域における黒鉛化繊維の繊維軸方向の熱伝導率を求めた。実施例1,2、及び比較例1〜3の黒鉛化繊維についてX線回折の結果及び300Kにおける熱伝導率の値を、黒鉛化繊維の前駆体及びその弾性率と併せてそれぞれ表1に示す。また、実施例1、及び比較例1、2の黒鉛化繊維について、0K〜300Kの温度領域における繊維軸方向の熱伝導率を図4のグラフに示す。図4には、熱伝導率の測定データがN数2でプロットされている。なお、実施例2の測定データは、実施例1の測定データとほぼ同じ傾向を示したため省略した。比較例3の測定データは、全体として比較例2の測定データよりも低い値を示したが、今回は、図4のグラフから省略した。
<X線回折>
X線回折では、試料に対して20重量%の高純度シリコンを内部標準試料として混入したサンプルを作製した。そして、そのサンプルのX線回折を行い、得られたX線回折パターンから、日本学術振興会法に準拠した解析ソフトを用いて、層間面間隔と、見かけの結晶子の大きさとそれぞれ算出した。なお、X線回折装置として、マックサイエンス社製 MXP3(40kV、35mAのCuKα源)を用いた。
表1中、d002(002)は、X線回折パターンの002回折から得られた層面間距離である。d002(004)は、X線回折パターンの004回折から得た層面間距離を、002回折で得られる層面間距離に換算した値である。同じく、d002(006)は、X線回折パターンの006回折から得た層面間距離を、002回折で得られる層面間距離に換算した値である。Lc(112)は、112回折線から得られる[112]方向の結晶子の大きさをc軸方向へ換算した値である。なお、Lc(112)は、3次元結晶の発達の程度を示す。
表1に示すように、実施例1及び2の黒鉛化繊維の層面間距離d002(002)は、いずれも0.3362nmであった。一方、比較例1〜3の黒鉛化繊維の層面間距離d002(002)は、それぞれ0.3373nm、0.3363nm、0.3399nmであった。また、実施例1及び2の黒鉛化繊維の結晶子サイズLc(002)は、それぞれ64nm、72nmであった。一方、比較例1〜3の黒鉛化繊維の結晶子サイズLc(002)は、それぞれ48nm、25nm、13nmであった。上述したように、d002(002)の値が0.3358nmに近いほど、また、Lc(002)の値が大きいほど、黒鉛化が十分に進行していると考えられる。よって、実施例1,2の黒鉛化繊維では、比較例1〜3の黒鉛化繊維に比べて、黒鉛化度(結晶化度)が高いということが分かる。なお、比較例1〜3では、d002(002)やLc(002)を測定した時点で、実施例1及び2よりも黒鉛化が進行していないことが確認された。このため、004面や006面などの他の層面間距離については、X線回折による解析を行わなかった。
図4に示すように、実施例1及び2の黒鉛化繊維によれば、常温(300K付近)下での熱伝導率が約1100W/m・K〜1200W/m・Kと極めて高かった。更に、実施例1及び2の黒鉛化繊維は、150K〜300Kの広い温度領域においても、1000W/m・K以上の熱伝導率を有していた。一方、比較例1の黒鉛化繊維によれば、300K付近での熱伝導率は800W/m・K〜900W/m・Kであり、1000W/m・Kに達しておらず、実施例1及び2の黒鉛化繊維よりも低かった。比較例2及び3の黒鉛化繊維によれば、300K付近での熱伝導率は300W/m・K〜400W/m・Kであり、比較例1の黒鉛化繊維よりも更に低かった。よって、黒鉛化度の高い実施例1,2の黒鉛化繊維は、常温下及び常温よりも低い150K〜300Kの温度領域において、実施例よりも黒鉛化度の低い比較例1〜3の黒鉛化繊維と比較して高い熱伝導率を有していることが確認された。
また、上記の結果より、実施例1及び2と比較例1との比較から、PBO繊維を前駆体として用いた黒鉛化繊維の熱伝導率は、ピッチ系炭素繊維を前駆体として用いた黒鉛化繊維よりも高いことも確認された。また、実施例1及び2と比較例2との比較から、弾性率の高いPBO繊維を前駆体として用いた黒鉛化繊維の熱伝導率は、実施例よりも低い弾性率のPBOを前駆体として用いた黒鉛化繊維の熱伝導率を大きく上回ることも確認された。この理由を以下に推察する。
実施例1及び2では、弾性率が250GPa以上のPBO繊維を前駆体として用いた。即ち、この前駆体は、張力下でのPBO繊維を熱処理したものである。このため、PBOの分子構造は、伸びきり鎖構造となっているものと考えられる。これに加え、上述した構造式(a)〜(h)(PBOは構造式(a))に記載のモノマー単位からなるポリベンザゾールポリマーは、ヘテロ環を有する剛直な分子構造を備えている。このように、ポリベンザゾールの剛直な分子構造に更に、伸びきり鎖構造が加えられることによって、分子構造的にも、繊維の黒鉛化が促進されたと考えられる。このような構造を備えるポリベンザゾール繊維を、特定の条件下で焼成することによって、理想的な黒鉛結晶に近い結晶構造を実現でき、かつ極めて高い熱伝導率を有する黒鉛化繊維を製造できるものと考えられる。
焼成過程におけるポリベンザゾール繊維の熱量分析の結果を示すグラフ。 定常熱流法により熱伝導率を測定するための装置を示す概略図。 本発明の黒鉛化繊維の断面を示すSEM写真。 定常熱流法により測定した黒鉛化繊維の熱伝導率を示すグラフ。
符号の説明
1…温度制御装置、2…固定材、3…ヒータ、4…試料台、5…熱電対、11…試料。

Claims (9)

  1. 前駆体としてのポリベンザゾール繊維を焼成してなる黒鉛化繊維であって、
    X線回折法による黒鉛化層間の面間隔d(002)が0.3354nm以上0.3366nm以下の範囲であり、かつ黒鉛結晶の結晶子サイズLc(002)が60nm以上であることを特徴とする黒鉛化繊維。
  2. 前記ポリベンザゾール繊維は、繊維軸方向に250GPa以上の弾性率を有することを特徴とする請求項1に記載の黒鉛化繊維。
  3. 定常熱流法による常温下での黒鉛化繊維の繊維軸方向の熱伝導率が1000W/m・K以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の黒鉛化繊維。
  4. 200K〜300Kの温度領域下での前記熱伝導率が1000W/m・K以上であることを特徴とする請求項3に記載の黒鉛化繊維。
  5. 前記ポリベンザゾール繊維は、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の黒鉛化繊維。
  6. 前記黒鉛化繊維の断面はラジアル構造であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の黒鉛化繊維。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の黒鉛化繊維の製造方法であって、
    前記ポリベンザゾール繊維を入れた黒鉛製坩堝を熱処理炉内に投入するステップと、
    前記熱処理炉内を不活性ガス雰囲気下で加熱することにより、前記ポリベンザゾール繊維から易黒鉛化繊維を得るステップであって、650℃〜800℃の昇温過程で生じる前記ポリベンザゾール繊維の重量減少が30%〜35%であるステップと、
    前記易黒鉛化繊維を2800℃以上に達するまで焼成するステップと
    を備えることを特徴とする黒鉛化繊維の製造方法。
  8. 請求項7に記載の黒鉛化繊維の製造方法において、
    前記ポリベンザゾール繊維を熱処理炉内に投入するステップは、前記ポリベンザゾール繊維を切断してチョップドファイバーを形成し、そのチョップドファイバーを熱処理炉内に投入するステップからなることを特徴とする黒鉛化繊維の製造方法。
  9. 前記ポリベンザゾール繊維の黒鉛化の前後で、前記黒鉛化繊維の収率は55%以上60%未満であることを特徴とする請求項7又は8に記載の黒鉛化繊維の製造方法。
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