JP2010143522A - 車体後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内空間を狭くすることなく、車体走行時の空気抵抗を低減する。
【解決手段】自動車車体10の後部の右側壁10Aを構成する部位には、右可動スポイラー12が収納されており、車体が走行を開始した際には、右可動スポイラー12の慣性力に加えて、右可動スポイラー12の後端に設けた微小突起46が走行風を受けて生じる風圧が大きくなることによって、右可動スポイラー12が車体後方へ移動するようになっている。このため、右可動スポイラー12は収納位置から車体後方へ引き出された突出位置へ移動する。また、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様に収納位置から突出位置へ移動し、車体後部に空洞20を形成するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両に用いられ、走行時の空気抵抗を低減する車体後部構造に関する。
下記特許文献1には、走行時の空気抵抗を低減するため、車体の後部扉を前方位置へ移動させる車体後部構造が開示されている。具体的には、走行時に車体の後部扉を車体前方位置へ移動させ、屋根、両側壁、床の各後端部分によって囲まれた空洞を形成することを特徴としている。
実開昭61−175017号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、走行時に車体の後部扉を前方位置へ移動させるため、後端部が前記後部扉で仕切られている車室内空間が狭くなる。
本発明は上記事実を考慮し、車室内空間を狭くすることなく、車体走行時の空気抵抗を低減できる車体後部構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明の車体後部構造は、車体後部の周縁部となる収納位置に設けられ、該収納位置から車体後端より車体後方へ突出した突出位置へ移動可能とされた可動スポイラーと、前記可動スポイラーまたは前記車体に設けられ、前記車体の走行状態に応じて、前記可動スポイラーを前記収納位置と前記突出位置との間で移動させるための可動スポイラー移動手段と、を有する。
従って、車体の走行状態に応じて、車体後部の周縁部となる収納位置に設けられた可動スポイラーが、可動スポイラー移動手段によって、車体後端より車体後方へ突出した突出位置へ移動する。このため、可動スポイラーの整流作用によって、車体後方に発生する負圧が小さくなって、車体高速走行時の空気抵抗を低減できる。また、走行状態が変化した場合には、可動スポイラーは突出位置から収納位置へ収納される。さらに、走行時に車体の後部扉を前方位置へ移動させる従来技術のように車室内空間を狭くすることもない。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車体後部構造において、前記可動スポイラー移動手段は、前記可動スポイラーから車体外側へ立ち上がった立設位置において、前記車体が走行した際の風圧を受けて前記可動スポイラーを車体後方へ移動させると共に、前記風圧が所定値より大きくなった場合に前記立設位置から前記車体の後方側へ倒れる突起と、前記可動スポイラーを前記突出位置から前記収納位置へ戻すための付勢手段と、を有することを特徴とする。
従って、可動スポイラーから車体外側へ立ち上がった立設位置にある突起が、車体走行時の風圧を受けて可動スポイラーを車体後方へ移動させる。また、可動スポイラーの突起は、風圧が所定値より大きくなった場合に、風圧によって立設位置から車体の後方側へ倒れるため、走行時の車体の空気抵抗をさらに低減できる。一方、突起が受ける風圧が小さくなった場合には、付勢手段によって可動スポイラーは突出位置から収納位置へ戻される。
以上説明したように、請求項1記載の本発明の車体後部構造は、車室内空間を狭くすることなく、車体走行時の空気抵抗を低減できる。
また、請求項2記載の本発明の車体後部構造は、車体走行時の空気抵抗をさらに低減できる。
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る車体後部構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印UPは車体上方方向を示し、矢印FRは車体前方方向を示し、矢印INは車幅内側方向を示している。
先ず、本実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部構成を説明し、次いで、要部について詳細に説明する。
(車体の後部構成)
図1及び図2には、本実施形態の車体後部構造が適用された自動車車体の後部構成が車体斜め後方から見た斜視図にて示されている。また、図3には図1の3−3断面線に沿った拡大断面図が示されており、図4には図1の4−4断面線に沿った拡大断面図が示されている。
図1に示すように、自動車車体10の後部の右側壁10Aを構成する部位には、右可動スポイラー12が配設されており、自動車車体10の後部の左側壁10Bを構成する部位には、左可動スポイラー14が配設されている。また、自動車車体10の上壁10Cを構成する部位には、上可動スポイラー16が配設されており、自動車車体10の下壁10Dを構成する部位には、下可動スポイラー18が配設されている。
これらの可動スポイラー12、14、16、18はそれぞれ矩形板状となっており、車両停止状態では自動車車体10の後部の左側壁10A、右側壁10B、上壁10C、下壁10Dの内部に収納されている。
図2に示すように、可動スポイラー12、14、16、18は、車両が走行状態となった場合に、それぞれ、車両後方へ移動し、右側壁10A、左側壁10B、上壁10C、下壁10Dの後端から車両後方へ突出して、車体後部に空洞20を形成するようになっている。なお、空洞20は左右上下を可動スポイラー12、14、16、18で囲まれ、車体後方から見た形状が矩形状となっている。
(可動スポイラーの構成)
図3に示すように、右可動スポイラー12は、自動車車体10の後部の右側壁10Aの車体内側に形成されたスポイラー収納部22に収納されている。このスポイラー収納部22の車体前方となる前端部22Aと、右可動スポイラー12の前端部12Aとは、コイルスプリング等のばねからなる可動スポイラー移動手段の付勢手段としての弾性体24によって互いに連結されている。また、右可動スポイラー12の車体外側となる外側面12Bと、車体内側となる内側面12Cには、それぞれ車体前後方向に沿って延びる複数のガイドレール26が、互いに間隔を開けて平行に取付けられている。一方、各ガイドレール26と対向するスポイラー収納部22の内壁部22Bの部位には、複数のローラ28が取付けられており、右可動スポイラー12は、各ガイドレール26と各ローラ28とによって、車体後方(図3の矢印A方向)と車体前方(図3の矢印B方向)へ移動可能となっている。
右可動スポイラー12の前端部12Aには、車体内側に向かってストッパ30が突出形成されている。一方、スポイラー収納部22の後端は右可動スポイラー12が出入りする開口部となっており、スポイラー収納部22の後端部近傍22Cには、車体外側に向かって凸部32が形成されている。
図4に示すように、右可動スポイラー12が車体後方(図3の矢印A方向)へ移動した場合には、スポイラー収納部22の凸部32に、右可動スポイラー12のストッパ30が当たることで、右可動スポイラー12はスポイラー収納部22から最大長さ以上に引き出されないようになっている。
また、スポイラー収納部22の後端部近傍22Cにおける凸部32の後方近傍には、可動スポイラー拘束装置34が配設されている。この可動スポイラー拘束装置34は車体の走行状態に応じて、例えば、車体に設けた速度センサ38と制御装置36から出力される制御信号に基づいて、右可動スポイラー12の移動負荷を可変可能となっている。
より具体的に説明すると、可動スポイラー拘束装置34はソレノイド等のアクチュエータ40とブレーキパッド42とを備えており、制御装置36からの車速信号に基づいて、アクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12に当てることで、右可動スポイラー12の移動時の抵抗を調整できるようになっている。
例えば、車速が所定値以下の場合(駐停車も含む低速走行時)には、アクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12に当てて、右可動スポイラー12の移動時の抵抗を大きくすることで、右可動スポイラー12が容易に移動しないようにしている。一方、車速が所定値より大きくなった場合(高速走行時)には、アクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12から離し、右可動スポイラー12の移動時の抵抗を小さくすることで、右可動スポイラー12が容易に移動できるようにしている。
右可動スポイラー12の後端縁部12Dには、車体外側に向かって可動スポイラー移動手段の突起としての微小突起46が設けられている。この微小突起46は、右可動スポイラー12の後端縁部12Dに沿って連続して形成されており、自動車車体10の後部の右側壁10Aに沿って流れる走行風(図3及び図4の矢印W1)を受けるようになっている。
従って、車体が走行を開始した際には、加速による右可動スポイラー12の自重による車体後方への慣性力に加えて、微小突起46が走行風W1を受けて生じる風圧が大きくなることによって、右可動スポイラー12は弾性体24の付勢力に抗して、車体後方(図3及び図4の矢印A方向)へ移動するようになっている。このため、図1及び図3に示すスポイラー収納部22に収納された収納位置から、図2及び図4に示すスポイラー収納部22から最大長さ引き出された突出位置へ移動するようになっている。
一方、車体が所定の車速より減速、または停車すると、右可動スポイラー12の自重による車体前方への慣性力に加えて、微小突起46が走行風W1を受けて生じる風圧が小さくなることによって、右可動スポイラー12は弾性体24の付勢力によって、車体前方(図3及び図4の矢印B方向)へ移動し、図2及び図4に示す突出位置から図1及び図3に示す収納位置へ移動するようになっている。
図1及び図2に示すように、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様に車体前後方向へ移動するようになっている。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、車体が走行を開始した際には、加速による右可動スポイラー12の自重による車体後方への慣性力に加えて、微小突起46が走行風W1を受けて生じる風圧が大きくなることによって、右可動スポイラー12は弾性体24の付勢力に抗して、車体後方(図3及び図4の矢印A方向)へ移動する。また、車速が所定値より大きくなった場合(高速走行時)には、アクチュエータ40が作動し、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12から離すため、右可動スポイラー12が容易に移動できるようになる。このため、右可動スポイラー12はスポイラー収納部22に収納された収納位置から、スポイラー収納部22から最大長さ引き出された突出位置へ移動する。また、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様に収納位置(図1の状態)から突出位置(図2の状態)へ移動し、車体後部に空洞20を形成する。
このため、本実施形態では、可動スポイラー12、14、16、18の整流作用によって、車体後方に発生する負圧が小さくなって、車体高速走行時の空気抵抗を低減できる。また、本実施形態では、走行時に車体の後部扉を前方位置へ移動させる従来技術のように車室内空間を狭くすることもない。
また、本実施形態では、図4に示すように、スポイラー収納部22の凸部32に、右可動スポイラー12のストッパ30が当たることで、右可動スポイラー12をスポイラー収納部22から最大長さ以上に引き出された位置で停止させることができる。
一方、自動車車体10が減速した場合には、右可動スポイラー12は自重によって車体前方へ向かう慣性力を受けると共に、微小突起46が受ける走行風による風圧が減少する。このため、右可動スポイラー12は弾性体24の付勢力によって、車体前方(図3及び図4の矢印B方向)へ移動し、突出位置(図2の状態)から収納位置(図1の状態)へ戻る。
また、車速が所定値以下に減速された場合(駐停車も含む低速走行時)には、可動スポイラー拘束装置34のアクチュエータ40が作動し、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12に当てて、右可動スポイラー12の移動時の抵抗を大きくする。このため、右可動スポイラー12が容易に移動しないようにできる。
なお、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様に作動する。
この結果、車体後部に空洞20が無くなり、空気抵抗が大きくなるため、車体10のブレーキ性能が向上する。また、低速走行時に各可動スポイラー12、13、14、18が車体10の後方へ突出し邪魔にならない共に、車体10の駐停車スペースも小さくできる。
[第2実施形態]
次に、図5及び図6を用いて、本発明に係る車体後部構造の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図5には図4に対応する断面図が示されており、図6には図5の要部の拡大断面図が示されている。
図5及び図6に示すように、本実施形態では、右可動スポイラー12における微小突起46の根元部にアクチュエータ50が設けられている。このアクチュエータ50は、微小突起46が受ける風圧が所定値より大きくなった場合には、微小突起46を右可動スポイラー12から車体外側へ立ち上がった立設位置から風W1の流れ方向と同じ向きに回転する(倒す)ようになっている。即ち、アクチュエータ50は、微小突起46が受ける風圧によって、微小突起46を図5及び図6に実線で示す車体外側に立ち上がった立設位置から図5及び図6に二点鎖線で示す車体の後方側へ倒れた後方位置へ移動するようになっている。
図6に示すように、このアクチュエータ50には、微小突起46を後方位置から立設位置方向(図5の矢印D方向)へ付勢するバネ等の付勢手段52が内蔵されていると共に、微小突起46が風W1の流れ方向と同じ向きになった際(二点鎖線の位置になった際)に、微小突起46を後方位置に停止させるストッパ54も備えている。
さらに、微小突起46が後方位置に停止した場合には、微小突起46を後方位置に停止したことを検出し、その検知信号を制御装置36に出力する検知センサ56も備えている。
図5に示すように、制御装置36は微小突起46が後方位置に停止したことを検出すると、可動スポイラー拘束装置34のアクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12に当てて、右可動スポイラー12を突出位置に保持するようになっている。
一方、車体10が減速し、車速が所定値以下になると、速度センサ38の信号に基づいて、制御装置36が、アクチュエータ50のストッパ54を解除して、付勢手段52によって微小突起46を図5及び図6に二点鎖線で示す車体の後方側へ倒れた後方位置から図5及び図6に実線で示す立設位置へ戻すと共に、可動スポイラー拘束装置34のアクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12から離し、右可動スポイラー12の移動時の抵抗を小さくすることで、右可動スポイラー12が突出位置(図2の状態)から収納位置(図1の状態)へ戻るようにしている。
なお、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様の構成になっている。
従って、本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、車体10が高速走行し、微小突起46が受ける風圧が所定値より大きくなった場合に、微小突起46が風W1の流れ方向と同じ向きに回転し、図5及び図6に実線で示す立設位置から、図5及び図6に二点鎖線で示す車体の後方側へ倒れた後方位置へ移動する。このため、高速走行の車体10の空気抵抗を第1実施形態からさらに低減できる。
なお、この時、制御装置36は。微小突起46が後方位置に停止したことを検出し、可動スポイラー拘束装置34のアクチュエータ40を作動させ、ブレーキパッド42を右可動スポイラー12に当てるため、可動スポイラー12、14、16、18を突出位置に保持できる。
[第3実施形態]
次に、図7及び図8を用いて、本発明に係る車体後部構造の第3実施形態について説明する。なお、第1、2実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図7には図2に対応する斜視図が示されており、図8には本実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部の側面図が示されている。
図7及び図8に示すように、本実施形態では、右可動スポイラー12の後端縁部における、微小突起46の前側近傍の部位に、微小突起46と平行にスリット状の貫通孔60が形成されている。このため、図7及び図8に示すように、右可動スポイラー12の外側面(表面)に沿って流れる走行風の主流(図7及び図8の矢印W1)を、貫通孔60を通して、右可動スポイラー12の背面側(空洞20側)に誘導し、背面側の圧力を上昇させることで車体10の空気抵抗を第1実施形態からさらに低減できるようになっている。
なお、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様の構成になっている。
従って、本実施形態では、第1、2実施形態の作用効果に加えて、車体10が高速走行した場合に、可動スポイラー12、14、16、18の外側面(表面)に沿って流れる走行風の主流(図7の矢印W1)を、貫通孔60を通して、可動スポイラー12、14、16、18の背面側(空洞20側)に誘導し、背面側の圧力を上昇させることができる。このため、高速走行の車体10の空気抵抗を第1、2実施形態からさらに低減できる。
なお、回転式微小突起46を備えず、固定式微小突起46と貫通孔60とを組み合わせた構成としてもよく。この場合でも、高速走行の車体10の空気抵抗を第1実施形態からさらに低減できる。
[第4実施形態]
次に、図9を用いて、本発明に係る車体後部構造の第4実施形態について説明する。なお、第1〜3実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図9には図6に対応する拡大断面図が示されている。
図9に示すように、本実施形態では、右可動スポイラー12の後端12Eの車体内側部から車体後方へ向かって段差部70が突出形成されている。この段差部70の板厚M1は、右可動スポイラー12における他の部位(一般部)の板厚M2に比べて小さく設定されている(例えば2M1≒M2)。また、段差部70の車体前後方向に沿った長さL1は、車体後方へ回転した微小突起46の右可動スポイラー12の後端12Eからの突出長さL2に比べて大きく設定されている(例えば、L1≒3L2)。このため、図9に示すように、右可動スポイラー12の外側面(表面)に沿って流れる走行風(図9の矢印W1)を、段差部70で剥離させ、所謂、コアンダ効果により走行風の流れを変え、全体として車体10の後流域を減少させることで車体10の空気抵抗を低減できるようになっている。
なお、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16及び下可動スポイラー18も右可動スポイラー12と同様の構成になっている。
従って、本実施形態では、第1〜3実施形態の作用効果に加えて、車体10が高速走行した場合に、図9に示すように、右可動スポイラー12の外側面(表面)に沿って流れる走行風(図9の矢印W1)を、段差部70で剥離させ、全体として車体10の後流域を減少させることができる。このため、高速走行の車体10の空気抵抗を第1〜3実施形態からさらに低減できる。
なお、段差部70を複数段の段差部としてもよい。また、回転式微小突起46と貫通孔60とを備えず、固定式微小突起46と段差部70とを組み合わせた構成としてもよく。この場合でも、高速走行の車体10の空気抵抗を第1実施形態からさらに低減できる。
〔上記実施形態の補足説明〕
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本発明の車体後部構造における、右可動スポイラー12、左可動スポイラー14、上可動スポイラー16、下可動スポイラー18は、4枚全てが配設されていなくてもよい。例えば、下可動スポイラー18が無い構成、上可動スポイラー16と下可動スポイラー18とが無い構成、上可動スポイラー16のみの構成及び下可動スポイラー18のみ等の構成としてもよい。
本発明の第1実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部における可動スポイラーの収納状態を示す車体斜め後方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部における可動スポイラーの突出状態をを示す車体斜め後方から見た斜視図である。 図1の3−3断面線に沿った拡大断面図である。 図2の4−4断面線に沿った拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車体後部構造を示す図4に対応する断面図である。 図5の一部を拡大した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部における可動スポイラーの突出状態をを示す車体斜め後方から見た斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部における拡大側面図である。 本発明の第4実施形態に係る車体後部構造が適用された自動車車体の後部における図6に対応する断面図である。
符号の説明
10 自動車車体
12 右可動スポイラー
14 左可動スポイラー
16 上可動スポイラー
18 下可動スポイラー
20 空洞
22 スポイラー収納部
24 弾性体(可動スポイラー移動手段、付勢手段)
26 ガイドレール
28 ローラ
32 凸部
34 可動スポイラー拘束装置
36 制御装置
38 速度センサ
40 アクチュエータ
42 ブレーキパッド
46 微小突起(可動スポイラー移動手段、突起)
50 アクチュエータ
52 付勢手段
54 ストッパ
56 検知センサ
60 貫通孔
70 段差部

Claims (2)

  1. 車体後部の周縁部となる収納位置に設けられ、該収納位置から車体後端より車体後方へ突出した突出位置へ移動可能とされた可動スポイラーと、
    前記可動スポイラーまたは車体に設けられ、前記車体の走行状態に応じて、前記可動スポイラーを前記収納位置と前記突出位置との間で移動させるための可動スポイラー移動手段と、
    を有する車体後部構造。
  2. 前記可動スポイラー移動手段は、
    前記可動スポイラーから車体外側へ立ち上がった立設位置において、前記車体が走行した際の風圧を受けて前記可動スポイラーを車体後方へ移動させると共に、前記風圧が所定値より大きくなった場合に前記立設位置から前記車体の後方側へ倒れる突起と、
    前記可動スポイラーを前記突出位置から前記収納位置へ戻すための付勢手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
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