JP2010141210A - クリーニング工具、クリーニング方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光不良の発生を抑制できるクリーニング工具を提供する。
【解決手段】クリーニング工具は、露光対象の基板を保持する第1保持部と対向して、第1保持部をクリーニングするクリーニング部材と、クリーニング部材の周囲の少なくとも一部に配置され、第1保持部の周囲の少なくとも一部に配置された所定部材を保護するプロテクト部材とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、クリーニング工具、クリーニング方法、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置は、露光対象の基板を保持する保持部を備えている。基板の裏面と保持部との間に異物が存在すると、例えば基板の平面度が低下して、露光不良が発生し、その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。そのため、例えば下記特許文献に開示されているような、保持部をクリーニングする技術が案出されている。
米国特許第5559582号明細書
露光不良の発生を抑制するために、保持部をクリーニングすることは有効である。そのため、保持部を効率良く良好にクリーニングできる技術の案出が望まれる。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できるクリーニング工具、及びクリーニング方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、露光対象の基板を保持する第1保持部と対向して、第1保持部をクリーニングするクリーニング部材と、クリーニング部材の周囲の少なくとも一部に配置され、第1保持部の周囲の少なくとも一部に配置された所定部材を保護するプロテクト部材と、を備えるクリーニング工具が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様のクリーニング工具のクリーニング部材と第1保持部とを対向させて、第1保持部の少なくとも一部をクリーニングすることを含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第2の態様のクリーニング方法で第1保持部の少なくとも一部をクリーニングすることと、クリーニング後に、第1保持部で基板を保持して、基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、本実施形態に係るクリーニング工具40の一例を示す斜視図である。クリーニング工具40は、露光装置EXの少なくとも一部をクリーニング可能である。図1において、クリーニング工具40は、露光装置EXの少なくとも一部をクリーニングするクリーニング部材43と、クリーニング部材43の周囲に配置されたプロテクト部材44と、クリーニング部材43を支持するロッド部材45とを備えている。
、図2は、クリーニング部材43及びプロテクト部材44を+Z側から見た図、図3は、−Z側から見た図、図4は、側断面図である。図1,図2,図3,及び図4に示すように、本実施形態において、クリーニング部材43は、本体部材41と、本体部材41に保持された研磨部材42とを含む。
本体部材41は、研磨部材42を保持する。本体部材41は、上面41Sと、上面41Sの逆向きの下面41Tとを有する。図において、上面41S及び下面41Tは、XY平面と略平行である。なお、上面41S及び下面41Tの少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面でもよい。
本実施形態において、XY平面内における本体部材41の外形は、円形である。なお、本体部材41の外形は、例えば矩形でもよい。また、本実施形態において、本体部材41は、導電性である。本体部材41は、例えばステンレス製である。なお、本体部材41は、ステンレスに限られず、例えばアルミニウム等、ステンレス以外の導電性材料で形成可能である。
研磨部材42は、露光装置EXの少なくとも一部を研磨可能な研磨面(下面)42Tと、研磨面42Tの逆向きの上面42Sとを有する。上面42Sは、下面41Tと対向する。研磨面42Tは、XY平面と略平行である。
XY平面内における研磨部材42の外形は、本体部材41と略同一である。本実施形態において、XY平面内における研磨部材42の外形は、円形である。なお、研磨部材42の外形は、例えば矩形でもよい。また、本実施形態において、研磨部材42は、導電性である。本実施形態において、研磨部材42は、導電性の砥石である。一例として、研磨部材42は、炭化珪素(SiC)製の砥石である。
研磨部材42は、中央に開口46を有する。本体部材41の下面41Tの一部は、開口46の内側に配置される。以下の説明において、開口46に配置される下面41Tの一部の領域47を適宜、露出領域47、と称する。
下面41Tの一部に、溝48が形成されている。溝48の少なくとも一部は、露出領域47に配置される。本実施形態において、溝48は、下面41Tと平行なXY平面における所定方向(図3ではY軸方向)に長い。溝48の一端は、開口46の略中央に配置される。溝48は、開口46の中心に対する放射方向の−Y側に延びるように形成されている。
図4に示すように、溝48は、流路49を介して、吸引装置51と接続されている。流路49は、本体部材41の内部流路41R、及びチューブ部材50の内部流路50Rを含む。図1及び図2に示すように、チューブ部材50は、クランプ部材54を介して、ロッド部材45に保持されている。内部流路41Rは、溝48と、上面41Sに形成された開口41Kとを結ぶように形成されている。チューブ部材50の一端は、継手機構52を介して、本体部材41に接続されている。開口41Kと、内部流路50Rの一端とは、継手機構52を介して接続される。本実施形態において、継手機構52は、例えばステンレス等の導電性材料で形成されている。チューブ部材50の他端は、吸引装置51に接続される。吸引装置51は、真空源を含む。吸引装置51が作動することによって、溝48の周囲の気体が吸引装置51に吸引され、その溝48が配置されている開口46の内側の空間の圧力が低下する。開口46の周囲の気体あるいは異物は、開口46を介して溝48に流入し、吸引装置51に吸引される。すなわち、開口46は、気体あるいは異物を吸引可能である。このように、本実施形態において、開口46は、吸引口として機能する。以下の説明において、開口46を適宜、吸引口46、と称する。本実施形態において、吸引口46は、下面42Tの略中央に配置されている。
プロテクト部材44は、本体部材41及び研磨部材42を含むクリーニング部材43の周囲に配置されている。プロテクト部材44は、クリーニング部材43に支持されている。プロテクト部材44は、少なくとも本体部材41及び研磨部材42の側面を覆うように配置されている。本実施形態において、プロテクト部材44は、本体部材41及び研磨部材42の外形に応じたリング状の部材である。本実施形態において、プロテクト部材44は、本体部材41及び研磨部材42の側面と対向する第1部分44Aと、本体部材41の上面41Sの周縁領域と対向する第2部分44Bとを含む。プロテクト部材44は、本体部材41及び研磨部材42を含むクリーニング部材43と、プロテクト部材44の周囲の部材との接触を抑制する。
プロテクト部材44は、合成樹脂製である。本実施形態において、プロテクト部材44は、フッ素を含む合成樹脂製である。プロテクト部材44は、例えばテフロン(登録商標)で形成されている。なお、プロテクト部材44が、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)等で形成されてもよい。
ロッド部材45は、ユニバーサルジョイント等の継手機構53を介して、本体部材41を支持する。ロッド部材45の一端が、継手機構53に接続されている。ロッド部材45の他端には、ハンドル55が設けられている。本実施形態において、ロッド部材45は、導電性である。ロッド部材45は、例えばステンレス製である。なお、ロッド部材45は、ステンレスに限られず、例えばアルミニウム等、ステンレス以外の導電性材料で形成可能である。また、本実施形態においては、継手機構53も、例えばステンレス等の導電性材料で形成されている。
本実施形態においては、ロッド部材45の表面に、絶縁性の膜が形成されている。絶縁性の膜は、例えば合成樹脂の膜である。本実施形態において、合成樹脂の膜は、例えばPTFEの膜である。また、継手機構52,53の表面に、絶縁性の膜を形成することができる。
また、本実施形態においては、クリーニング工具40は、クリーニング部材43に設けられ、シート部材57を保持可能な保持機構55を有する。本実施形態において、保持機構55は、本体部材41の上面41Sに配置されている。本実施形態において、保持機構55は、上面41Sとの間でシート部材57を挟むことができる板ばね部材56を複数有する。板ばね部材56は、上面41Sの3箇所のそれぞれに配置されている。
図5は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
図5において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材Cを保持して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8とを備えている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。駆動システム4は、ガイド面9G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、計測部材Cを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。
基板ステージ2を移動するための駆動システム5は、ガイド面10G上で基板ステージ2を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。同様に、計測ステージ3を移動するための駆動システム6は、平面モータを含み、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。
本実施形態において、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置情報は、レーザ干渉計ユニット11A、11Bを含む干渉計システム11によって計測される。レーザ干渉計ユニット11Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1の位置情報を計測可能である。レーザ干渉計ユニット11Bは、基板ステージ2に配置された計測ミラー2R、及び計測ステージ3に配置された計測ミラー3Rを用いて、基板ステージ2及び計測ステージ3それぞれの位置情報を計測可能である。基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果に基づいて、駆動システム4,5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた部分(空間、領域)である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、液浸空間LSは、終端光学素子12と、終端光学素子12から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように形成される。本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体であり、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。
本実施形態において、液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体と対向可能な下面14を有する。液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体との間で液体LQを保持することができる。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の表面(上面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。液体LQの界面(メニスカス、エッジ)の少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
図6は、本実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す側断面図である。本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部31と、第1保持部31の周囲に配置され、プレート部材Tをリリース可能に保持する第2保持部32とを有する。第1,第2保持部31,32は、ピンチャック機構を有する。
第1保持部31は、基板Pの裏面と対向可能な基板ステージ2の上面(チャック面)22に設けられており、基板Pの裏面を保持する。第1保持部31は、チャック面22に配置され、基板Pの裏面の周縁領域と対向する環状のリム部23と、チャック面22においてリム部23の内側に配置され、基板Pの裏面を支持する複数のピン部材24と、チャック面22においてリム部23の内側に配置され、気体を吸引可能な吸引口25とを含む。制御装置8は、吸引口25を用いて、基板Pの裏面とリム部23とチャック面22とで囲まれた空間の気体を排気して、その空間を負圧にすることによって、基板Pをピン部材24で吸着保持する。また、制御装置8は、吸引口25を用いる吸引動作を停止することにより、第1保持部31より基板Pをリリースすることができる。
プレート部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。プレート部材Tは、基板Pが配置される開口THを有する。プレート部材Tは、開口THを規定する内側面を有する。基板ステージ2が移動することによって、第1保持部31に保持された基板P、及び第2保持部32に保持されたプレート部材Tは、投影領域PRに移動可能である。
本実施形態において、第1保持部31は、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。第2保持部32は、プレート部材Tの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Tを保持する。本実施形態において、第1保持部31に保持された基板Pの表面と第2保持部32に保持されたプレート部材Tの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、第1保持部31に保持された基板Pの側面と、第2保持部32に保持されたプレート部材Tの内側面とは、所定のギャップG1を介して対向する。
図7は、本実施形態に係る計測ステージ3の一例を示す側断面図である。本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲に配置され、プレート部材Sをリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。第3,第4保持部33,34は、ピンチャック機構を有する。プレート部材Sは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲に配置される。計測ステージ3が移動することによって、第3保持部33に保持された計測部材C、及び第4保持部34に保持されたプレート部材Sは、投影領域PRに移動可能である。
本実施形態において、第3保持部33は、計測部材Cの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持する。第4保持部34は、プレート部材Sの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Sを保持する。本実施形態において、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面と第4保持部34に保持されたプレート部材Sの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、第3保持部33に保持された計測部材Cの側面と、第4保持部34に保持されたプレート部材Sの内側面とは、所定のギャップG2を介して対向する。
また、本実施形態において、計測ステージ3は、光センサ35を有する。本実施形態において、計測部材Cは、例えば石英など、露光光ELを透過可能な部材を含み、計測部材Cの少なくとも一部は、露光光ELを透過可能な透過部を含む。第3保持部33に保持された計測部材Cの上面に照射された露光光ELは、計測部材Cの透過部を介して、光センサ35に照射される。光センサ35は、終端光学素子12より射出され、計測部材Cを介した露光光ELを受光する。
本実施形態において、計測部材Cは、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書に開示されているような、投影光学系PLによる空間像を計測可能な空間像計測システムの少なくとも一部を含む。なお、計測部材Cが、例えば米国特許第4465368号明細書に開示されているような、露光光ELの照度むらを計測可能な照度むら計測システムの少なくとも一部、例えば米国特許第6721039号明細書に開示されているような、投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測可能な計測システムの少なくとも一部、例えば米国特許出願公開第2002/0061469号明細書等に開示されているような、照射量計測システム(照度計測システム)の少なくとも一部、及び例えば欧州特許第1079223号明細書に開示されているような、波面収差計測システムの少なくとも一部でもよい。基板を保持して移動可能な基板ステージと、基板を保持せずに、露光光を計測する計測部材(計測器)を搭載して移動可能な計測ステージとを備えた露光装置の一例が、例えば米国特許第6897963号明細書、欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されている。
次に、上述の露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について説明する。
基板Pの露光処理を開始するために、制御装置8は、投影領域PRと離れた基板交換位置に基板ステージ2を移動し、搬送システム(不図示)を用いて、基板交換位置に配置された基板ステージ2に露光前の基板Pをロードする。基板ステージ2が基板交換位置に配置されているとき、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成される。露光前の基板Pが基板ステージ2にロードされた後、制御装置8は、基板ステージ2を投影領域PRに移動して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LSを形成する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pの露光時、制御装置8は、マスクステージ1及び基板ステージ2を制御して、マスクM及び基板Pを、XY平面内の所定の走査方向に移動する。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
露光後の基板Pは、基板ステージ2よりアンロードされる。制御装置8は、露光後の基板Pを基板ステージ2からアンロードするために、基板ステージ2を基板交換位置に移動する。制御装置8は、搬送システムを用いて、その基板交換位置に配置された基板ステージ2から露光後の基板Pをアンロードする。
制御装置8は、露光前の基板Pのローディング動作、基板Pの露光動作、及び露光後の基板Pのアンローディング動作を繰り返し、複数の基板Pを順次液浸露光する。
次に、クリーニング工具40を用いて、第1保持部31をクリーニングする方法について説明する。クリーニング工具40を用いるクリーニングは、例えば所定時間間隔毎、あるいは所定枚数の基板Pを露光する毎等に実行される。第1保持部31をクリーニングする際、基板ステージ2は、例えば基板交換位置に配置される。
図8は、クリーニング工具40を用いて、第1保持部31をクリーニングしている状態の一例を示す図である。第1保持部31をクリーニングするとき、クリーニング部材43と第1保持部31とが対向する。図8に示すように、本実施形態においては、研磨部材42の研磨面42Tと第1保持部31とが対向するように、クリーニング部材43が第1保持部31上に配置される。クリーニング部材40のハンドル55は、例えば作業者に保持されている。作業者は、研磨面42Tと第1保持部31とが接触するように、クリーニング部材43を第1保持部31上に配置する。そして、第1保持部31に対してクリーニング部材43(研磨部材42)が相対的に移動されることによって、第1保持部31が研磨部材42で研磨される。
図8に示すように、研磨部材42は、リム部23の上面、及びピン部材24の上面と接触可能である。研磨部材42は、リム部23の上面、及びピン部材24の上面を研磨可能である。リム部23の上面、及びピン部材24の上面が研磨部材42で研磨されることによって、その上面に付着している異物を除去することができる。
また、本実施形態においては、クリーニング部材43に吸引口46が設けられており、クリーニング工具40は、第1保持部31の異物を吸引口46で吸引することができる。クリーニング部材43と第1保持部31とを対向させた状態で、吸引装置51が作動されることによって、クリーニング工具40は、第1保持部31上に存在する異物を吸引口46で吸引して、第1保持部31から除去することができる。
このように、研磨部材42及び吸引口46を含むクリーニング部材43は、研磨部材42及び吸引口46の少なくとも一方を用いて、第1保持部31をクリーニングすることができる。
また、本実施形態においては、クリーニング工具40を用いるクリーニング中、クリーニング工具40の少なくとも一部が接地(アース)される。例えば、ロッド部材45が接地される。これにより、クリーニング中において、静電気が発生したり、第1保持部31、プレート部材Tが帯電したりすることが抑制される。
本実施形態において、クリーニング部材43の周囲に配置されているプロテクト部材44は、第1保持部31の周囲に配置された第2保持部32に保持されているプレート部材Tを保護する。プロテクト部材44は、本体部材41及び研磨部材42を含むクリーニング部材43と、プレート部材Tとの接触を抑制する。例えば、図8に示すように、研磨部材42でリム部23の上面を研磨する場合、クリーニング部材43とプレート部材Tの内側面とが接近する。プロテクト部材44は、クリーニング部材43でリム部23の上面をクリーニングする場合においても、クリーニング部材43とプレート部材Tの内側面との接触を未然に防ぐことができる。
第1保持部31に保持されている基板Pとの間でギャップG1を形成するプレート部材Tの内側面が変形したり、損傷したりする等、内側面の状態が劣化すると、例えば基板Pの液浸露光中、ギャップG1に液体LQが浸入する可能性が高くなる。ギャップG1に液体LQが浸入することが抑制されるように、プレート部材Tの内側面の形状、あるいは液体LQに対する親液性等が最適に調整されている場合、プレート部材Tの内側面の状態がクリーニングによって劣化してしまうと、クリーニング後の液浸露光中に、ギャップG1に液体LQが浸入してしまう不具合が発生する可能性がある。
本実施形態において、プロテクト部材44は、合成樹脂製であり、プロテクト部材44がプレート部材Tと接触したとしても、クリーニング部材43がプレート部材Tと接触する場合に比べて、プレート部材Tの内側面が変形したり、損傷したりする可能性が低い。したがって、プレート部材Tの内側面の状態が劣化してしまうことを抑制することができる。
また、プロテクト部材44が、フッ素を含む合成樹脂製である場合、プロテクト部材44とプレート部材Tの内側面とが接触した場合でも、そのプレート部材Tの内側面の撥液性の低下を抑制することができる。
クリーニング工具40を用いるクリーニング後、第1保持部31が良好にクリーニングされたか否かを確認する確認処理が実行される。図9は、確認作業の一例を示す図である。本実施形態において、確認処理は、第1保持部31にダミー基板DPを保持する処理と、その第1保持部31に保持されたダミー基板DPの表面の形状を検出システム60で検出する処理とを含む。ダミー基板DPは、外形が基板Pとほぼ同一であり、平坦な表面を有する部材である。第1保持部31が良好にクリーニングされている場合、その第1保持部31に保持されたダミー基板DPの表面は、ほぼ平坦である。一方、第1保持部31が良好にクリーニングされず、第1保持部31とダミー基板DPとの間に異物が存在する場合、その異物に起因して、ダミー基板DPの表面が局所的に変形する。検出システム60は、例えば米国特許第5448332号明細書、米国特許第6327025号明細書等に開示されているような、所謂、斜入射方式の多点フォーカス・レベリング検出システムである。検出システム60は、検出光Laをダミー基板DPの表面に対して傾斜方向から照射する投射部61と、ダミー基板DPの表面で反射した検出光Laを受光可能な受光部62とを有し、受光部62の受光結果に基づいて、ダミー基板DPの表面の形状を検出可能である。なお、確認処理において、ダミー基板DPのかわりに、基板Pを第1保持部31で保持して、検出システム60でその基板Pの表面の形状を検出してもよい。
検出システム60の検出結果に基づいて、第1保持部31が良好にクリーニングされたと判断された場合、クリーニングが終了し、通常の露光シーケンスが実行される。すなわち、クリーニング後、第1保持部31で基板Pを保持して、基板Pの露光が実行される。良好にクリーニングされた第1保持部31で基板Pを保持して露光することによって、露光不良の発生を抑制することができる。
一方、検出システム60の検出結果に基づいて、第1保持部31が良好にクリーニングされていないと判断された場合、クリーニング工具40を用いるクリーニングが再度実行される。すなわち、研磨部材42及び吸引口46の少なくとも一方を用いるクリーニングが再度実行される。
また、第1保持部31が良好にクリーニングされていないと判断された場合、図10に示すように、保持機構55に保持されたシート部材57で第1保持部31をクリーニングすることができる。保持機構55は、第1保持部31と対向するように、シート部材57を保持する。シート部材57は、研磨面42Tを覆うように配置され、保持機構55は、そのシート部材57の端を保持する。シート部材57の端は、3つの板ばね部材56と上面41Sとの間に挟まれて保持される。
シート部材57として、例えば布、不織布を用いることができる。また、シート部材57として、紙を用いてもよい。また、シート部材57として、東レ株式会社製「トレシー」、あるいは「マクロス」を使用することができる。
シート部材57には、クリーニング液体を染み込ませてある。クリーニング液体は、メタノール、エタノール等のアルコール類の溶剤である。なお、クリーニング液体として、エーテル類、ガンマブチロラクトン、シンナー類、界面活性剤、HFE等のフッ素系溶剤を用いてもよい。保持機構55に保持されたシート部材57で第1保持部31を拭くことによって、第1保持部31に付着している異物を溶解して除去することができる。
そして、再度のクリーニングを実行した後、検出システム60を用いる確認処理が実行され、第1保持部31のクリーニングが良好に実行されたことが確認されるまで、上述のクリーニングを実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、クリーニング工具40を用いて、第1保持部31を効率良く良好にクリーニングすることができる。したがって、第1保持部31で基板Pを良好に保持することができ、基板Pの露光不良の発生を抑制することができる。また、プロテクト部材44が設けられているので、第1保持部31の周囲に配置されているプレート部材Tの内側面の状態が劣化することを抑制しつつ、第1保持部31をクリーニングすることができる。プレート部材Tの性能が維持されるので、ギャップG1に液体LQが浸入することが抑制される。
また、本実施形態においては、本体部材41及び研磨部材42を含むクリーニング部材43、及びロッド部材45等が導電性であり、クリーニング時には、クリーニング工具40の少なくとも一部が接地されるので、静電気の発生、第1保持部31の帯電、及びプレート部材Tの帯電を抑制することができる。これにより、帯電による第1保持部31及びプレート部材T等に対する異物の付着が抑制される。
なお、上述の実施形態においては、クリーニング工具40を用いるクリーニングが、所定時間間隔毎、あるいは所定枚数の基板Pを露光する毎等に実行されることとしたが、例えば、検出システム60で第1保持部31に保持された基板P(あるいはダミー基板DP)の表面の形状を検出し、その検出結果に基づいて、クリーニングを実行するか否かを決定してもよい。例えば、検出システム60の検出結果に基づいて、第1保持部31と基板P(ダミー基板DP)との間に異物が存在すると判断した場合、クリーニング工具40を用いるクリーニングを実行することによって、異物が存在していないにもかかわらず、クリーニングを実行してしまうといった無駄を省くことができる。
また、露光された基板Pのパターン形状を検出し、その検出結果に基づいて、クリーニングを実行してもよい。例えば、複数の基板Pを順次露光して、それら複数の基板Pのパターン形状のそれぞれを検出した結果、第1保持部31の同一位置に対応する基板Pの所定部位のみにパターン欠陥が生じると判断した場合、その同一位置に異物が存在すると判断することができる。したがって、その検出した結果に基づいて、第1保持部31に異物が存在するか否かを判断することができる。そして、異物が存在すると判断した場合、クリーニングを実行することによって、異物が存在していないにもかかわらず、クリーニングを実行してしまうといった無駄を省くことができる。
なお、上述の実施形態においては、プロテクト部材44が、クリーニング部材43の周囲に配置されるリング状の部材であることとしたが、クリーニング部材43の周囲の一部に配置されてもよい。
なお、上述の実施形態において、クリーニング工具40が、研磨部材42を回転させる駆動装置を備えてもよい。研磨部材42と第1保持部31とを接触させた状態で、研磨部材42を回転することによって、第1保持部31を良好にクリーニングできる。
なお、上述の実施形態においては、クリーニング部材43が、研磨部材42及び吸引口46を有する場合について説明したが、研磨部材42及び吸引口46のいずれか一方のみを有する構成でもよい。
また、クリーニング部材が、気体を吹き出す給気口を備えてもよい。クリーニング部材の給気口と第1保持部31とを対向させた状態で、給気口より気体を吹き出すことによって、第1保持部31の異物を除去することができる。また、クリーニング部材が、光洗浄効果を有する光(紫外光など)を射出する射出部を備えてもよい。クリーニング部材の射出部と第1保持部31とを対向させた状態で、射出部より光洗浄効果を有する光を射出することによって、第1保持部31をクリーニングすることができる。光洗浄については、例えば米国特許出願公開2007/0258072号明細書に開示されている。
なお、上述の実施形態においては、クリーニング工具40で第1保持部31をクリーニングする場合について説明したが、第2保持部32からプレート部材Tを外して、第2保持部32をクリーニングすることもできる。また、第3保持部33から計測部材Cを外して、クリーニング工具40で第3保持部33をクリーニングすることができる。クリーニング部材33の周囲にプロテクト部材44が配置されているので、第3保持部33の周囲に配置されているプレート部材Sの内側面の状態の劣化を抑制しつつ、第3保持部33を良好にクリーニングすることができる。また、第4保持部44からプレート部材Sを外して、第4保持部34をクリーニング工具40でクリーニングすることができる。
なお、上述の実施形態においては、第1保持部31の周囲に、第2保持部32にリリース可能に保持されるプレート部材Tが配置される場合を例にして説明したが、プレート部材Tが基板ステージ2とが一体的に形成されてもよい。同様に、プレート部材Sと計測ステージ3とが一体的に形成されてもよい。
なお、上述の実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路が液体LQで満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の実施形態においては、露光装置EXが、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされた状態で基板Pを露光する液浸露光装置である場合を例にして説明したが、露光光ELの光路を液体LQで満たさずに、その光路が気体で満たされるドライ露光装置でもよい。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む干渉計システムを用いて各ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図11に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。基板処理ステップは、上述の実施形態に従って、第1保持部31をクリーニングすること、及びクリーニング後に、第1保持部31で基板Pを保持して、その基板Pを露光することを含む。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、3…計測ステージ、31…第1保持部、32…第2保持部、33…第3保持部、34…第4保持部、40…クリーニング工具、41…本体部材、42…研磨部材、43…クリーニング部材、44…プロテクト部材、45…ロッド部材、46…吸引口、55…保持機構、57…シート部材、C…計測部材、DP…ダミー基板、EL…露光光、EX…露光装置、G1…ギャップ、P…基板、S…プレート部材、T…プレート部材
Claims (12)
- 露光対象の基板を保持する第1保持部と対向して、前記第1保持部をクリーニングするクリーニング部材と、
前記クリーニング部材の周囲の少なくとも一部に配置され、前記第1保持部の周囲の少なくとも一部に配置された所定部材を保護するプロテクト部材と、を備えるクリーニング工具。 - 前記プロテクト部材は、前記クリーニング部材と前記所定部材との接触を抑制する請求項1記載のクリーニング工具。
- 前記プロテクト部材は、合成樹脂製である請求項1又は2記載のクリーニング工具。
- 前記クリーニング部材は、前記第1保持部を研磨する研磨部材を含む請求項1〜3のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 前記クリーニング部材は、前記第1保持部の異物を吸引する吸引口を有する請求項1〜4のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 前記クリーニング部材は、導電性である請求項1〜5のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 前記クリーニング部材を支持するロッド部材を有する請求項1〜6のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 前記ロッド部材は、導電性である請求項7記載のクリーニング工具。
- 前記クリーニング部材に設けられ、前記第1保持部と対向するように、シート部材を保持する保持機構を有する請求項1〜8のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 前記所定部材は、前記第1保持部の周囲に配置された第2保持部にリリース可能に保持されるプレート部材を含む請求項1〜9のいずれか一項記載のクリーニング工具。
- 請求項1〜10のいずれか一項記載のクリーニング工具の前記クリーニング部材と前記第1保持部とを対向させて、前記第1保持部の少なくとも一部をクリーニングすることを含むクリーニング方法。
- 請求項11記載のクリーニング方法で前記第1保持部の少なくとも一部をクリーニングすることと、
前記クリーニング後に、前記第1保持部で前記基板を保持して、前記基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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JP2015095602A (ja) * | 2013-11-13 | 2015-05-18 | キヤノン株式会社 | 異物の検出方法および検出装置、露光方法、ならびに、デバイスの製造方法 |
CN112397415A (zh) * | 2019-08-16 | 2021-02-23 | 株式会社斯库林集团 | 热处理装置及热处理装置的洗净方法 |
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2008
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