JP2010141134A - 窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガス、窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法および窒化ガリウム系化合物半導体製造装置 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガス、窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法および窒化ガリウム系化合物半導体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子の製造に際して、従来の材料ガス中から不純物を極力排除する考え方とは異なる手法によって、発光素子の発光強度を高めることができるようにする。
【解決手段】反応炉2内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板4上に形成する際に、添加ガス容器15から酸素原子を含む化合物からなる添加ガスを反応炉2に供給して、反応系に共存させる。添加ガスには酸素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、水、一酸化窒素ガス、二酸化窒素ガス、亜酸化窒素ガスなどがある。
【選択図】図1

Description

本発明は、MOCVD法により基板上に発光ダイオード(LED)やレーザーダイオード(LD)などの発光素子となる窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を形成する際に用いられる添加ガス、この添加ガスを用いてMOCVD法により基板上に発光ダイオードとなる窒化ガリウム系化合物半導体を形成する方法およびこの方法に用いられる装置に関する。
従来、発光ダイオードなどとなる窒化ガリウム系化合物半導体の製造には、MOCVD法により成膜を行うことが知られている。
図5は、従来のMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体を形成するための窒化ガリウム系半導体製造装置の一例を示すものである。
この製造装置1は、反応炉2と有機金属化合物を収容した容器10、11、12、13、14とこれら容器10〜14からの有機金属化合物ガスをそれぞれ別個に反応炉2へ供給する複数の配管とで概略構成されている。
反応炉2はサセプタ3を備え、前記サセプタ3上には複数枚のサファイア基板4、4・・が載置されており、サセプタ3には図示しないカーボンヒータが設けられており、前記サファイア基板4、4・・を加熱することができるようになっている。
さらに、この製造装置1は、アンモニアガス容器6とシリコン系ドーピングガス容器7を備え、アンモニアガス容器6からのアンモニアガスと、シリコン系ドーピングガス容器7からのシリコン系ドーピングガスをそれぞれ反応炉2へ供給するガス配管を備えている。
また、有機金属化合物供給用キャリア水素ガス供給源8からのキャリア水素ガスと有機金属化合物供給用キャリア窒素ガス供給源9からのキャリア窒素ガスとを前記容器10〜14に送り、これら容器10〜14においてバブリングすることにより生成した有機金属化合物ガスを反応炉2へ導入する配管を備えている。
さらに、前記アンモニアガス容器6とシリコン系ドーピングガス容器7とはシリンダキャビネット5、5にそれぞれ収納されている。
次に、MOCVD法について説明する。
MOCVD法に主に用いられる材料ガスは有機金属化合物である。窒化ガリウム系化合物半導体の製造には、例えば材料ガスとして、アンモニアガスの他にトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)、ビスシクロペンタディエニルマグネシウム(Cp2Mg)などの有機金属化合物が材料ガスとして用いられる。これら有機金属化合物を使用する際には、上述のように、水素ガスや窒素ガスをキャリアガスとして用いることが好ましい。
これら材料ガスおよびキャリアガスが反応炉2に導入されて混合されて混合ガスとなり、図示しないカーボンヒータによって加熱されて高温の状態となったサファイア基板4、4・・上に達すると、前記混合ガスがCVD反応により変化するとともに、前記サファイア基板4、4・・上に結晶として成長して半導体(成膜)を形成する。また、材料ガスの流量比や温度などの成長条件、例えば装置の運転条件などによって様々な物性を持つ半導体をサファイア基板4、4・・上に形成することができる。
図2にMOCVD法により形成された窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光ダイオードの構造を示す。この構造は、青色発光ダイオードや緑色発光ダイオードとして一般的に知られているものである。
この構造は、サファイア基板16上に窒化ガリウムからなる低温バッファ層17、シランなどのn型のドーピングガスを使ってシリコンをドープしたn型窒化ガリウムクラッド層18、発光に寄与する窒化インジウムと窒化ガリウムの混晶層と窒化ガリウム層を1〜N層積層した多重量子井戸(Multi Quantum Well;MQW)層19、p型のドーパントのマグネシウムをドープした窒化アルミニウムと窒化ガリウムの混晶層であるp型クラッド層20および同じくマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウム層21から形成され、p型窒化ガリウム層21にp側電極22を、n型窒化ガリウムクラッド層18にn側電極23を取り付けたものである。
ところで、発光ダイオードなどの発光素子の性能は、発光素子の発光強度と言う指標で評価することができる。
近年では、発光素子の性能向上を目的として、材料ガスの高純度化が求められてきた。例えば特許文献1に示すように、材料ガス中の不純物は発光素子の性能を低下させる原因であるため、このような不純物を低減もしくは除去する対象としている。
また、特許文献2には、窒化ガリウム系化合物半導体を製造する上で、材料ガスとして用いられるアンモニアガス中の水分が管理されるべき重要な不純物として示されている。 このように、発光素子の性能向上のためには、材料ガス中の不純物は低減もしくは除去されるべきものとされてきた。
特開平11−302013号公報 特許第3597395号公報
本発明における課題は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子の製造に際して、従来の材料ガス中から不純物を極力排除する考え方とは異なる手法によって、発光素子の発光強度を高めることができるようにすることにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1に係る発明は、反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成する際に、
酸素原子を含む化合物からなる添加ガスを反応系に共存させることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記発光素子構造が量子井戸層を含み、前記添加ガスを量子井戸層の形成時から反応系に共存させることを特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法である。
請求項4に係る発明は、反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成するための製造装置であって、
反応系に共存させる添加ガスを反応炉内に供給する添加ガス供給部を備え、
この添加ガス供給部が、酸素原子を含む化合物からなる添加ガスを供給するものであることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体製造装置である。
請求項5に係る発明は、前記添加ガス供給部が、前記添加ガスとバランスガスとの混合ガスを供給するものであることを特徴とする請求項4記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置である。
請求項6に係る発明は、前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項4記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置である。
請求項7に係る発明は、反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成する際に反応系に共存させる添加ガスであって、
この添加ガスが、酸素原子を含む化合物からなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガスである。
請求項8に係る発明は、前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項7記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガスである。
本発明によれば、発光素子の発光部位となる量子井戸層を構成する半導体層に極微量の酸素が取り込まれることにより、発光強度が向上する。前記半導体層に極微量の酸素が取り込まれることにより発光強度が向上する理由は不明であるが、後述する具体例から明確にその効果が確認される。
図1は、本発明の半導体製造装置の一形態例を示すもので、図5に示した製造装置と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この例の半導体製造装置が図5に示した従来の製造装置と異なるところは、添加ガス容器15を設け、この添加ガス容器15から反応炉2へ供給されるガス配管を設けた点である。添加ガス容器15はアンモニアガス容器6とシリコン系ドーピングガス容器7と同様にシリンダキャビネット5内に収納されている。
前記添加ガスは、従来は不純物として低減または除去の対象となっている酸素原子を含む化合物からなるガスである。酸素原子を含む化合物からなるガスとして、例えば、酸素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、水、一酸化窒素ガス、二酸化窒素ガス、亜酸化窒素ガスなどがあげられ、これらの1種でも、2種以上の混合ガスであってもよく、混合比は任意である。
添加ガス容器15には、このような酸素ガスなどの添加ガスとバランスガスとの混合ガスが充填され、この添加ガスが含まれる混合ガスが反応炉2へ供給されるようになっている。この添加ガス容器15に充填された混合ガス中の添加ガス濃度は1〜500ppm程度とされ、残部を高純度の窒素、アルゴン、水素、ヘリウム、アンモニアなどのバランスガスが占めるものとなる。このようなバランスガスを併用することで、反応炉2内での反応系に対して微量の添加ガスを正確に供給できるようになる。
添加ガスについては、添加ガス以外の不純物が10ppb以下に低減されたものを使用することが最適である。
本発明の製造方法においては、酸素原子を含むガスからなる添加ガスを反応炉2内に他の材料ガスと同時に供給し、反応系に共存させる。添加ガスの反応炉2内での濃度(体積比)は、ガスの種類によって異なり、例えば酸素では10〜100ppb、好ましくは25〜50ppb、一酸化炭素では50〜2000ppb、好ましくは100〜1000ppb、二酸化炭素では5〜10bbp、水では0〜10ppb、一酸化窒素では10〜2000ppb、好ましくは100〜1000ppb、二酸化窒素では5〜10ppb、亜酸化窒素で10〜2000ppb、好ましくは100〜1000ppbとされる。
また、添加ガスの添加時期については、例えば図2に示す発光素子構造を作製する場合に、低温バッファ層17の成膜時から添加してもよいが、好ましくは多重量子井戸層19を成膜する時点から添加することが望ましい。
また、添加ガスの反応炉2内への供給経路は、特に限定されず、図1に示しように、添加ガス容器15から直接反応炉2に送り込む経路以外に、例えば有機金属化合物供給用キャリア水素ガス供給源8からのキャリア水素ガスに、あるいは有機金属化合物供給用キャリア窒素ガス供給源9からのキャリア窒素ガスに添加ガスを同伴させて反応炉2に送ってもよい。また、アンモニアガス容器6の出口側にアンモニアガス用精製装置を設け、この精製装置の下流においてアンモニアガスに添加ガスを混合して反応炉2に供給してもよい。
本発明の製造方法の一実施形態を図1および図2を用いて具体的に説明する。
まず、製造装置1の反応炉2内の図示しないカーボンヒータを内蔵したサセプタ3に載置された2インチのサファイア基板4上にアンモニアガス容器6から導入されたアンモニアガス11.25SLMを供給する。
これと同時に、有機金属化合物供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしてトリメチルガリウム容器10に送り、トリメチルガリウムガスを生成し、これを反応炉2に供給し、窒化ガリウムからなる低温バッファ層17をサファイア基板4上に成膜する。
次に、シリコン系ドーピングガス容器7からシランとバランスガスである窒素の混合ガスを反応炉2へ導入してシリコンをドーピングするようにするとともに、アンモニアガス容器6から導入されたアンモニアガス14SLMを反応炉2に供給する。これと同時に有機金属化合物供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしてトリメチルガリウム容器10に送り、トリメチルガリウムガスを生成し、これを供給しながらn型窒化ガリウム層18を1110℃の雰囲気で5.5μmの厚さで低温バッファ層17上に成膜する。
その後、反応炉2内を10分間で740℃まで降温して維持するとともに、アンモニアガス容器6から導入されたアンモニアガス20SLMと、有機金属化合物供給用キャリア窒素ガス源9からの窒素ガスをキャリアガスとしてトリメチルインジウム容器13に送り、トリメチルインジウムガスを生成し、このトリメチルガリウムガスと上述と同様に生成したトリメチルガリウムガスとを供給しながら、窒化インジウムと窒化ガリウムの混晶である井戸層と窒化ガリウムのバリア層を交互に6層繰り返して多重量子井戸(MQW)層19をn型窒化ガリウム層18上に成膜する。
加えて、MQW層19の成膜開始から、添加ガス容器15から添加ガスを反応炉2へ連続的に導入するとともに、添加ガス濃度をパルス放電式検出器付ガスクロマトグラフを用いて確認した。
添加ガスの反応炉2への添加量の調整は、MQW層19の成膜時のアンモニアガス供給流量(この場合、20SLM)を基準としたときの添加ガス濃度を基準濃度として、目的の添加ガス濃度となるように行った。このとき用いた添加ガスの種類は酸素ガスであり、目的の添加ガス濃度を25ppbとした。この添加ガス濃度は、反応炉2内での体積濃度である。
なお、添加ガスの反応炉2への導入は、半導体製造が終了するまで行う。
MQW層19の成長後、反応炉2内の温度を2分間で980℃まで昇温して、有機金属供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしてビスシクロペンタディエニルマグネシウム容器14に送り、ビスシクロペンタディエニルマグネシウムガスを生成し、このガスを供給してマグネシウムをドーピングするようにしながら、アンモニアガス容器6からのアンモニアガス15SLMと有機金属化合物供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしてトリメチルアルミニウムガスおよびトリメチルガリウムガスとを供給して、p型の窒化アルミニウム−窒化ガリウム混晶のクラッド層20を12nmの厚さでMQW層19上に成膜する。
さらに、有機金属化合物供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしてビスシクロペンタディエニルマグネシウム蒸気を供給してマグネシウムをドーピングするようにしながら、アンモニアガス容器6からのアンモニア14SLMと有機金属化合物供給用キャリア水素ガス源8からの水素ガスをキャリアガスとしたトリメチルガリウムガスとを供給して、p型の窒化ガリウム層21を126nmの厚さでクラッド層20上に成膜する。
このような手順で形成された発光ダイオードを、添加ガスを2種(酸素ガスと一酸化炭素ガス)、添加ガス濃度を9種(0ppb、25ppb、50ppb、100ppb、250ppb、500ppb、1000ppb、2500ppb、4000ppb)の条件のもとで18種のサンプルを作製して、Electoro Luminescence(EL)にてその発光強度の評価を行った。
EL発光強度測定の条件として、EL発光ピーク波長は450nm、注入電流値20mAとした。ELサンプルはp型窒化ガリウム層21にp型電極22を装着し、エピ基板の一部をメスで傷つけて表面を出したn型窒化ガリウム層18にn型電極23を装着した。各電極の金属には直径0.5mm程度のインジウムボールを使用した。
表1および図4にEL発光強度の評価結果を示す。
図4の縦軸の光出力はp型インジウムボール電極22直下において、サファイア基板4の裏面に配置したホトダイオードの受光出力としてEL発光強度を相対値で示し、横軸は添加ガス体積濃度を示している。なお、EL発光強度の値は添加ガスを添加しないで成膜したサンプルの結果を基準とした相対値である。
また成膜中に使用したアンモニアガス中の水分濃度はキャビティリングダウン方式の水分濃度計を用いて測定したところ、10ppb以下であり、酸素、一酸化炭素、炭酸ガスの濃度はパルス放電式検出器付ガスクロマトグラフを用いて測定したところ、10ppb以下であった。
表1および図3に示されるように、酸素ガス濃度が25ppbまたは50ppbのサンプル、同じく一酸化炭素濃度が100ppb、500ppb、1000ppbのサンプルは、酸素ガスまたは一酸化炭素ガスを添加しない(酸素ガスまたは一酸化炭素ガス濃度が0ppb)で成膜を行ったバックグラウンドのサンプルに比べてEL発光強度が約30%向上した。
Figure 2010141134
さらに、成膜したサンプルの一部をSIMS分析により膜中の組成を調べた結果を図4に示す。
図4より、添加ガスに含まれる酸素原子が、n型窒化ガリウムクラッド層18、p型窒化アルミニウム−窒化ガリウム混晶層20およびp型窒化ガリウム層21にはほとんど取り込まれず、MQWを構成する主に窒化インジウム−窒化ガリウム混晶の多重量子井戸層19に選択的に取り込まれている様子がわかる。
これは、取り込まれた酸素原子がインジウム原子と同期して取り込まれていること、換言すれば、窒化インジウム−窒化ガリウム混晶の多重量子井戸層に同期して取り込まれていることを示すものであり、また、酸素を100ppb添加した場合と酸素を1000ppb添加した場合によって取り込まれる量が異なることが確認できた。
以上の説明においては、発光ダイオードの製造例を中心として記述したが、本発明はレーザーダイオードについても適用可能である。すなわち、本発明では多重量子井戸層を構成する半導体内に極微量の酸素原子が取り込まれて発光強度が向上するものであり、同様の多重量子井戸層を有するレーザーダイオードにおいても同様の効果が期待されるからである。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置の一実施形態例を示す概略構成図である。 本発明にかかる窒化ガリウム系半導体発光素子の構造例を示す図面である。 実施例における添加ガス種類と添加ガス濃度とEL発光強度の関係を示すグラフである。 本発明の製造方法により形成された発光素子の構造中に取り込まれた酸素原子の量を表すSIMS分析結果を示すグラフである。 従来の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置の例を示す概略構成図である。
符号の説明
1・・・有機金属気相成長装置(MOCVD装置)、2・・・反応炉、3・・・サセプタ、4・・・サファイア基板、5・・・シリンダキャビネット、6・・・アンモニアガス容器、7・・・シリコン系ドーピングガス容器、8・・・有機金属供給用キャリア水素ガス、9・・・有機金属供給用キャリア窒素ガス、15・・・添加ガス容器、16・・・サファイア基板、17・・・窒化ガリウム低温バッファ層、18・・・n型窒化ガリウムクラッド層(シリコンドープ)、19・・・多重量子井戸層(窒化インジウム-窒化ガリウム井戸層と窒化ガリウム層バリアの積層構造)、20・・・p型窒化アルミニウム-窒化ガリウムクラッド層(マグネシウムドープ)、21・・・p型窒化ガリウム層(マグネシウムドープ)、22・・・p側電極、23・・・n側電極

Claims (8)

  1. 反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成する際に、
    酸素原子を含む化合物からなる添加ガスを反応系に共存させることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  2. 前記発光素子構造が量子井戸層を含み、前記添加ガスを量子井戸層の形成時から反応系に共存させることを特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  3. 前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  4. 反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成するための製造装置であって、
    反応系に共存させる添加ガスを反応炉内に供給する添加ガス供給部を備え、
    この添加ガス供給部が、酸素原子を含む化合物からなる添加ガスを供給するものであることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体製造装置。
  5. 前記添加ガス供給部が、前記添加ガスとバランスガスとの混合ガスを供給するものであることを特徴とする請求項4記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置。
  6. 前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項4記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造装置。
  7. 反応炉内に窒化ガリウム系化合物半導体製造用材料ガスを導入してMOCVD法により窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子構造を基板上に形成する際に反応系に共存させる添加ガスであって、
    この添加ガスが、酸素原子を含む化合物からなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガス。
  8. 前記添加ガスが、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素のうちいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項7記載の窒化ガリウム系化合物半導体製造用添加ガス。
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