JP2010135009A - 磁気ヘッドとその製造方法および情報記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】RIEによる主磁極の腐食発生及び主磁極の膜厚ばらつきの防止が可能な磁気ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】本磁気ヘッドの製造方法は、基体6上に、主磁極19となる磁性層、ストッパ層17、下部マスク層、上部マスク層を形成する工程と、上部マスク層をパターニングして第1のマスクを形成する工程と、第1のマスクを用いて下部マスク層をパターニングして第2のマスクを形成する工程と、第2のマスクを用いてドライエッチングによりストッパ層17と共に前記磁性層を端面が逆台形状となるように形成する工程と、第2のマスクをRIEによって除去する工程と、第2のマスクが除去された積層体の上面を、CO系ガスを用いるRIEによりドライクリーニングする工程とを備え、ストッパ層17は、CO系ガスを用いるRIEに対するエッチング耐性を有する軟磁性材料を用いて形成される。
【選択図】図1
【解決手段】本磁気ヘッドの製造方法は、基体6上に、主磁極19となる磁性層、ストッパ層17、下部マスク層、上部マスク層を形成する工程と、上部マスク層をパターニングして第1のマスクを形成する工程と、第1のマスクを用いて下部マスク層をパターニングして第2のマスクを形成する工程と、第2のマスクを用いてドライエッチングによりストッパ層17と共に前記磁性層を端面が逆台形状となるように形成する工程と、第2のマスクをRIEによって除去する工程と、第2のマスクが除去された積層体の上面を、CO系ガスを用いるRIEによりドライクリーニングする工程とを備え、ストッパ層17は、CO系ガスを用いるRIEに対するエッチング耐性を有する軟磁性材料を用いて形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気ヘッドとその製造方法および情報記憶装置に関し、さらに詳細にはドライエッチングプロセスを用いた垂直磁気記録方式の磁気ヘッドの製造方法、および当該磁気ヘッドを備える情報記憶装置に関する。
近年、磁気ディスク装置等の情報記憶装置における記憶容量は顕著に増大する傾向にある。これに伴い、記録媒体の高記録密度化と共に、磁気ヘッドの記録再生特性のさらなる性能向上が要請されている。例えば、再生ヘッドとして、高い再生出力を得ることができるGMR(Giant Magnetoresistance)素子、あるいは、より高い再生感度の得られるTMR(Tunneling Magnetoresistance)素子等の磁気抵抗効果型再生素子を用いたヘッドが開発されている。一方、記録ヘッドとして、電磁誘導を利用した誘導型のヘッドが開発されている。
このような背景下、垂直記録方式、すなわち垂直磁気記録媒体と垂直磁気ヘッドとを組み合わせて使用する記録方式の記憶装置において、高記録密度化を目的とする狭トラック化を図るため、隣接トラックへの漏れ磁界を防いで、隣接トラックへのはみ出し記録(サイドトラックイレーズ)を防ぐことが課題となっている。この課題に対しては、主磁極の媒体対向面位置の端面形状をダウントラック方向に逆台形状に形成する技術が知られており、さらに、逆台形状の主磁極を有する磁気ヘッドの製造方法も知られている(特許文献1、2参照)。
ここで、上記逆台形状の主磁極をドライエッチングプロセスによって形成する際にはエッチングマスクが設けられるが、主磁極の加工後にエッチングマスクを除去する工程が必要となる。ところが、当該エッチングマスク除去工程において実施される反応性イオンエッチングプロセスによって、主磁極のダウントラック方向の上面が腐食されてしまう課題が生じていた。
この腐食の課題を解決するために、エッチングマスク除去工程の実施後に、CO系ガス(一例として、メタノールガスとO2ガスとの混合ガス)を用いる反応性イオンエッチングプロセスによって、主磁極のダウントラック方向の上面をドライクリーニングする方法が考えられる。しかし、CO系ガス(一例として、メタノールガスとO2ガスとの混合ガス)を用いるドライクリーニングを実施すると、主磁極を形成する主材料であるNi、Fe、Coが、COと反応して沸点の低いカルボニル化合物を生成して容易に除去されてしまうため、主磁極のダウントラック方向の膜厚がばらついてしまう欠点があった。
この腐食の課題を解決するために、エッチングマスク除去工程の実施後に、CO系ガス(一例として、メタノールガスとO2ガスとの混合ガス)を用いる反応性イオンエッチングプロセスによって、主磁極のダウントラック方向の上面をドライクリーニングする方法が考えられる。しかし、CO系ガス(一例として、メタノールガスとO2ガスとの混合ガス)を用いるドライクリーニングを実施すると、主磁極を形成する主材料であるNi、Fe、Coが、COと反応して沸点の低いカルボニル化合物を生成して容易に除去されてしまうため、主磁極のダウントラック方向の膜厚がばらついてしまう欠点があった。
なお、磁気ヘッドの主磁極をドライエッチングプロセスによって加工する際に、当該主磁極の腐食を防止する方法が開示されている(特許文献3参照)。
本発明は、磁気ヘッドを製造する過程で実施されるドライエッチングプロセスによって主磁極に腐食が発生することを防止できると共に、主磁極の膜厚がばらつくことを防止できる磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
この磁気ヘッドの製造方法は、基板上に薄膜を順次積層して形成した基体上に、主磁極となる磁性層を形成する工程と、前記磁性層が形成された積層体の上に、ストッパ層を形成する工程と、前記ストッパ層が形成された積層体の上に、下部マスク層を形成する工程と、前記下部マスク層が形成された積層体の上に、上部マスク層を形成する工程と、前記上部マスク層をパターニングして第1のマスクを形成する工程と、前記第1のマスクが形成された積層体に対して反応性イオンエッチングプロセスを実施して、該第1のマスクをエッチングマスクとして、前記下部マスク層をパターニングして第2のマスクを形成する工程と、前記第2のマスクが形成された積層体に対してイオンミルプロセスを実施して、該第2のマスクをエッチングマスクとして、前記ストッパ層と共に前記磁性層を、媒体対向面側の端面形状がダウントラック方向に逆台形状となるように形成する工程と、前記第2のマスクを、反応性イオンエッチングプロセスによって除去する工程と、前記第2のマスクが除去された積層体に対してCO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスを実施して、該積層体の上面をドライクリーニングする工程と、を備え、前記ストッパ層は、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスに対するエッチング耐性を有する軟磁性材料を用いて形成されることを要件とする。
本発明によれば、磁気ヘッドを製造する過程で実施されるドライエッチングプロセスによって主磁極に腐食が発生することを防止できると共に、主磁極の膜厚がばらつくことを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法により製造される磁気ヘッド1の構成例を示す概略図(クロストラック方向に垂直な断面図)である。図2〜図7は、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法の例を説明するための説明図である。図8は、ストッパ層17の形成材料例であるNiFe−Ta(Ta:10at%)合金の磁気特性を示すグラフである。図9は、本発明の実施形態に係る情報記憶装置50の例を示す概略図である。なお、図中、Xがクロストラック方向、Yがダウントラック方向、Zがヘッドハイト方向をそれぞれ示す(各図共通)。
本発明の実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法によって製造される磁気ヘッド1は、ハードディスク等の磁気記録媒体へ磁気信号を書き込む記録ヘッド部3を有する磁気ヘッドである。
記録ヘッド部3が積層され、その積層面に直交する面に媒体対向面(浮上面)5が設けられて、ヘッドスライダとして構成された後、当該媒体対向面5によって回転する磁気記録媒体上を浮上して記録を行うものである。
以下、磁気ヘッド1として、垂直磁気記録方式の磁気ヘッドについて説明する。
記録ヘッド部3が積層され、その積層面に直交する面に媒体対向面(浮上面)5が設けられて、ヘッドスライダとして構成された後、当該媒体対向面5によって回転する磁気記録媒体上を浮上して記録を行うものである。
以下、磁気ヘッド1として、垂直磁気記録方式の磁気ヘッドについて説明する。
図1に示すように、磁気ヘッド1は、一つの実施形態として、再生ヘッド部2と記録ヘッド部3とを備える複合型磁気ヘッドとして構成される。なお、本発明の適用を当該複合型磁気ヘッドに限定するものではない。
ここで、図1はクロストラック方向に垂直な方向の断面図として図示している。なお、図中の符合5が媒体対向面を表すが、本来、媒体対向面は、積層工程が完了した後に、研磨工程を経て形成されるものであるため、途中工程においては、媒体対向面形成予定位置と考えるべきものである。
ここで、図1はクロストラック方向に垂直な方向の断面図として図示している。なお、図中の符合5が媒体対向面を表すが、本来、媒体対向面は、積層工程が完了した後に、研磨工程を経て形成されるものであるため、途中工程においては、媒体対向面形成予定位置と考えるべきものである。
先ず、再生ヘッド部2の構成例を説明する。ベースとなるウエハ基板11上に、再生ヘッド部2の下部シールド層12が形成される。
下部シールド層12の上層には、再生素子13が形成される。ここで、再生素子13には、例えば、TMR素子もしくはGMR素子等の磁気抵抗効果型再生素子が用いられるが、その膜構成としては、種々の構成を採用することができる。なお、符号31は、Al2O3等からなる絶縁層である。
下部シールド層12の上層には、再生素子13が形成される。ここで、再生素子13には、例えば、TMR素子もしくはGMR素子等の磁気抵抗効果型再生素子が用いられるが、その膜構成としては、種々の構成を採用することができる。なお、符号31は、Al2O3等からなる絶縁層である。
再生素子13および絶縁層31上に、上部シールド層14が形成される。なお、上部シールド層14、下部シールド層12共に、NiFe等の磁性材料(軟磁性材)を用いて構成される。
次に、記録ヘッド部3の構成例を説明する。前記上部シールド層14上に絶縁層32が形成される。
絶縁層32上に、磁性材料からなる第1リターンヨーク15が形成される。
第1リターンヨーク15上にAl2O3等からなる絶縁層33が形成され、絶縁層33上には導電材料を用いて、平面螺旋状に第1コイル16が形成され、さらに、第1コイル16を覆うように、Al2O3等からなる絶縁層34が形成される。
また、同図のように、絶縁層34の上に、磁性材料からなる盛上層18が形成される。なお、盛上層18を設けない構成も考えられる。
なお、本実施形態においては、ウエハ基板11から、絶縁層34および盛上層18で構成される層に至るまでの積層構造を「基体」という(図中、符号6)。ただし、基体については種々の構成を採用することができ、上記構成はあくまでも一例示に過ぎない。
絶縁層32上に、磁性材料からなる第1リターンヨーク15が形成される。
第1リターンヨーク15上にAl2O3等からなる絶縁層33が形成され、絶縁層33上には導電材料を用いて、平面螺旋状に第1コイル16が形成され、さらに、第1コイル16を覆うように、Al2O3等からなる絶縁層34が形成される。
また、同図のように、絶縁層34の上に、磁性材料からなる盛上層18が形成される。なお、盛上層18を設けない構成も考えられる。
なお、本実施形態においては、ウエハ基板11から、絶縁層34および盛上層18で構成される層に至るまでの積層構造を「基体」という(図中、符号6)。ただし、基体については種々の構成を採用することができ、上記構成はあくまでも一例示に過ぎない。
また、基体6上、すなわち絶縁層34および盛上層18の上に、磁性材料からなる主磁極19が形成される。なお、主磁極19を形成する方法(詳細は後述する)は複数考えられ、例えば、鍍金プロセスを用いて形成する場合は、一旦、先に鍍金ベースを形成し、その上に主磁極19を形成することとなるが、当該鍍金ベースについては、機能的に主磁極19と同視できるものであり、図の簡素化のために図示を省略している(その他の鍍金ベースについても同様に図示省略)。ちなみに、主磁極19は単層構造に限られず、異なる磁性材料を積層させる多層構造を採用することも考えられる。
本実施形態に特徴的な構成として、主磁極19の上には、ストッパ層17が設けられると共に、主磁極19の先端部に絞り部19aが設けられるが、詳細については製造方法と共に後述する。
また、主磁極19の絞り部19aおよびストッパ層17の上には、トレーリングギャップ35およびバックギャップ25が設けられ、トレーリングギャップ35の一部の上に、トレーリングシールド26が設けられる。一例として、トレーリングギャップ35はAl2O3等の絶縁材料により形成され、バックギャップ25およびトレーリングシールド26は磁性材料により形成される。なお、符号36は、Al2O3等からなる絶縁層である。
さらに、その上には、一例として、導電性材料である銅を用いて、平面螺旋状に第2コイル24が形成される。
また、第2コイル24の巻線間および巻線上に絶縁層37が設けられる。絶縁層37は、一例として、レジスト等の絶縁材料により形成される。
また、第2コイル24の巻線間および巻線上に絶縁層37が設けられる。絶縁層37は、一例として、レジスト等の絶縁材料により形成される。
絶縁層37の上には、バックギャップ25およびトレーリングシールド26に連結する磁性材料からなる第2リターンヨーク27が形成される。
さらに、第2リターンヨーク27上に保護層(不図示)等の形成が行われて、磁気ヘッド1が所定の積層構造として完成される。
なお、第1リターンヨーク15、盛上層18、主磁極19、サイドシールド20、バックギャップ25、トレーリングシールド26、第2リターンヨーク27を構成する磁性材料としては、飽和磁束密度(BS)が高い磁性材料(軟磁性材)を用いることが記録特性向上の観点から好適であり、一例として、NiFe、CoNiFe等が挙げられる。特に、主磁極19には、FeCoを用いることによって、記録磁界強度を向上させることができる。
さらに、第2リターンヨーク27上に保護層(不図示)等の形成が行われて、磁気ヘッド1が所定の積層構造として完成される。
なお、第1リターンヨーク15、盛上層18、主磁極19、サイドシールド20、バックギャップ25、トレーリングシールド26、第2リターンヨーク27を構成する磁性材料としては、飽和磁束密度(BS)が高い磁性材料(軟磁性材)を用いることが記録特性向上の観点から好適であり、一例として、NiFe、CoNiFe等が挙げられる。特に、主磁極19には、FeCoを用いることによって、記録磁界強度を向上させることができる。
続いて、本実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。その概要として、公知の成膜工程によって、再生ヘッド部2を形成した後、記録ヘッド部3を形成することとなるが、本実施形態に特徴的な、主磁極19を形成する工程を中心に説明を行う。
先ず、ウエハ基板11上に薄膜を順次積層し、前記絶縁層34および盛上層18で構成される層に至るまでの積層構造、すなわち基体6を形成した後、一例として、それらの上面が連続する同一平面となるようにラッピングによって平坦化し、当該基体6上に鍍金ベース(不図示)を介して磁性層19’を鍍金プロセスによって、厚さ(ダウントラック方向)50〜200[nm]程度に形成する。なお、スパッタリングによって形成してもよい。当該磁性層19’は後の工程において加工されて主磁極19となるものであって、軟磁性材料(ここではFeCo)を用いて形成される。
ここまでの形成が完了した状態を図2(a)に示す。なお、この図は、積層体を媒体対向面5側から視た端面図(断面図)である(図2(b)〜図6(b)において同じ)。
ここまでの形成が完了した状態を図2(a)に示す。なお、この図は、積層体を媒体対向面5側から視た端面図(断面図)である(図2(b)〜図6(b)において同じ)。
次いで、図2(b)に示すように、本実施形態に特徴的な構成として、磁性層19’が形成された積層体の上に、ストッパ層17をスパッタリングによって、厚さ(ダウントラック方向)5〜50[nm]程度に形成する。本実施形態では、当該ストッパ層17は、後工程である第3の反応性イオンエッチングプロセスにおいてエッチングストッパとしての機能を果たす。ちなみに、従来の実施形態においては、磁性層19’の上に後述の下部マスク層45’を直接、積層していた。
さらに、本実施形態に特徴的な構成として、ストッパ層17には、後述のドライクリーニング工程(第4の反応性イオンエッチングプロセス)において、上面が除去されて膜厚がばらつくことを防止するため、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングに対してエッチング耐性を有し、且つ軟磁気特性を有する軟磁性材料を用いる。ここで、「CO系ガスを用いる反応性イオンエッチング」とは、例えばメタノールによる反応性イオンエッチングのように、発生するCOによってエッチングを行うものを含む趣旨である。
また、上記「エッチング耐性」に関しては、当該反応性イオンエッチングにおいて、磁性層19’(主磁極19)形成材料に対するエッチング耐性が選択比2以上である材料が好適である。
また、上記「エッチング耐性」に関しては、当該反応性イオンエッチングにおいて、磁性層19’(主磁極19)形成材料に対するエッチング耐性が選択比2以上である材料が好適である。
上記の軟磁性材料の例として、カルボニル化合物を生成しにくい材料、もしくはカルボニル化合物の融点・沸点が高い材料との合金材料が挙げられる。すなわち、前述の通り、COと反応して沸点の低いカルボニル化合物を生成する材料は、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングによって容易に除去されてしまうため、エッチングストッパとして作用させることができない。そのため、磁性層19’の上層に設けられるストッパ層17には、沸点の低いカルボニル化合物を生成せずに、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングに対するエッチング耐性が大きい材料を用いるのである。より具体的には、当該ストッパ層17は、NiFe、FeCr、FeCo、Fe、FeSiAlの少なくとも一つの材料と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cu、Zn、B、Al、Ga、In、C、Si、P、Biの少なくとも一つの材料もしくは該材料を含む合金材料と、を用いて形成する。
なお、本実施形態では、NiFe−Ta(Ta:10at%)合金を用いて、ストッパ層17を形成している。当該NiFe−Ta(Ta:10at%)合金は、図8に示すように、軟磁気特性を有し、且つ表1に示すように、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングのエッチング耐性において、磁性層19’(主磁極19)形成材料(ここではFeCo)に対して選択比が2以上である特性を有する。これにより、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングにおいて、ストッパ層17がエッチング除去されることを防止でき、膜厚がばらつかないようにする効果が得られる。
なお、本実施形態では、NiFe−Ta(Ta:10at%)合金を用いて、ストッパ層17を形成している。当該NiFe−Ta(Ta:10at%)合金は、図8に示すように、軟磁気特性を有し、且つ表1に示すように、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングのエッチング耐性において、磁性層19’(主磁極19)形成材料(ここではFeCo)に対して選択比が2以上である特性を有する。これにより、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングにおいて、ストッパ層17がエッチング除去されることを防止でき、膜厚がばらつかないようにする効果が得られる。
次いで、図3(a)に示すように、ストッパ層17が形成された積層体の上に、後のドライエッチング工程(図5(b)で示される工程)で用いられるエッチングマスク(第2のマスク45)として機能することとなる下部マスク層45’を形成する。一例として、下部マスク層45’は、Al2O3(アルミナ)を用いて、スパッタリングにより形成する。なお、下部マスク層45’に用いられる他の材料例としては、Ta(タンタル)、SiC、SiN等が挙げられる。
次いで、図3(b)に示すように、下部マスク層45’の上に、後のドライエッチング工程(図4(b)で示される工程)で用いられるエッチングマスク(第1のマスク46)として機能することとなる上部マスク層46’を形成する。一例として、上部マスク層46’は、レジスト材料を用いて形成する。
次いで、図4(a)に示すように、公知のフォトリソグラフィプロセスによって上部マスク層46’をパターニングして、所定形状の第1のマスク46を形成する。ここで、所定形状とは、下層の下部マスク層45’においてドライエッチング工程(図4(b)で示される工程)による除去を行わない領域に対応させた形状である。なお、上部マスク層46’を形成するためのレジスト材料を塗布する前に、露光光の反射を防止する反射防止膜としてBARC(Bottom Anti Reflective Coating)材料を下部マスク層45’の上に予め塗布してもよい。
次いで、図4(b)に示すように、所定形状の第1のマスク46が形成された積層体に対して、当該第1のマスク46をエッチングマスクとするドライエッチングプロセスを実施して(図中の破線矢印方向)、下部マスク層45’における所定領域すなわち第1のマスク46で覆われていない領域を除去して、所定形状の第2のマスク45をパターニング形成する。
ここで、所定形状とは、下層の主磁極19(およびストッパ層17)においてドライエッチング工程(図5(b)で示される工程)による除去を行わない領域に対応させた形状である。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、Al2O3からなる下部マスク層45’の除去に好適な、塩素系ガス(一例として、BCl3)をエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第1の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。なお、そのために、第1のマスク46には、例えばレジスト材料が用いられることが選択比の観点から好適である。
ちなみに、下部マスク層45’をTa等を用いて形成する場合には、フッ素系ガス(一例として、CF4)をエッチングガスとして用いて、第1の反応性イオンエッチングプロセスを実施する。
ここで、所定形状とは、下層の主磁極19(およびストッパ層17)においてドライエッチング工程(図5(b)で示される工程)による除去を行わない領域に対応させた形状である。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、Al2O3からなる下部マスク層45’の除去に好適な、塩素系ガス(一例として、BCl3)をエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第1の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。なお、そのために、第1のマスク46には、例えばレジスト材料が用いられることが選択比の観点から好適である。
ちなみに、下部マスク層45’をTa等を用いて形成する場合には、フッ素系ガス(一例として、CF4)をエッチングガスとして用いて、第1の反応性イオンエッチングプロセスを実施する。
次いで、図5(a)に示すように、ドライエッチングプロセスを実施して(図中の破線矢印方向)、第2のマスク45の上層に残っている第1のマスク46を除去する。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、レジスト材料からなる第1のマスク46の除去に好適な、O2ガスをエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第2の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。
なお、第1のマスク46の除去は、公知のリフトオフプロセスを用いて実施してもよい。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、レジスト材料からなる第1のマスク46の除去に好適な、O2ガスをエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第2の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。
なお、第1のマスク46の除去は、公知のリフトオフプロセスを用いて実施してもよい。
次いで、図5(b)に示すように、第1のマスク46が除去されることによって第2のマスク45が最上層に表出した積層体に対して、当該第2のマスク45をエッチングマスクとするドライエッチングプロセスによって(図中の破線矢印方向)、ストッパ層17と共に磁性層19’をエッチングして、磁性層19’を、媒体対向面5と平行な断面(少なくとも媒体対向面側の端面)がダウントラック方向に逆台形状(傾斜角θは80[°]程度)となるように加工し、主磁極19を形成する。なお、同図のように、ストッパ層17と共に磁性層19’とが一体的に逆台形状となっている。また、この時点で第2のマスク45は、ストッパ層17のダウントラック方向の上面の上に所定厚さで残存している。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、前述の材料からなるストッパ層17および金属材料(ここではFeCo)からなる磁性層19’(主磁極19)の加工(除去)に好適なイオンミルプロセスを用いる。なお、そのために、第2のマスク45には、例えばAl2O3(アルミナ)が用いられることが選択比の観点から好適である。
このようにして、媒体対向面5位置における形状がダウントラック方向に逆台形状を有する主磁極19が形成され、サイドイレーズ防止に効果を発揮する。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、前述の材料からなるストッパ層17および金属材料(ここではFeCo)からなる磁性層19’(主磁極19)の加工(除去)に好適なイオンミルプロセスを用いる。なお、そのために、第2のマスク45には、例えばAl2O3(アルミナ)が用いられることが選択比の観点から好適である。
このようにして、媒体対向面5位置における形状がダウントラック方向に逆台形状を有する主磁極19が形成され、サイドイレーズ防止に効果を発揮する。
次いで、図6(a)に示すように、ドライエッチングプロセスを実施して(図中の破線矢印方向)、ストッパ層17の上層に残っている第2のマスク45を除去する。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、Al2O3からなる第2のマスク45の除去に好適な、塩素系ガス(一例として、BCl3)をエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第3の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。なお、第2のマスク45(下部マスク層45’)をTa等を用いて形成する場合には、フッ素系ガス(一例として、CF4)をエッチングガスとして用いて、第3の反応性イオンエッチングプロセスを実施する。
このとき、第2のマスク45の下層に設けられているストッパ層17は、第3の反応性イオンエッチングプロセスに対するエッチングレートが、第2のマスク45形成材料(ここではAl2O3)の同エッチングレートよりも低い材料を選択することによって、当該第3の反応性イオンエッチングプロセスではほとんど膜減りせず、エッチングストッパとして機能させることが可能となる。
一例として、当該ドライエッチングプロセスには、Al2O3からなる第2のマスク45の除去に好適な、塩素系ガス(一例として、BCl3)をエッチングガスとする反応性イオンエッチングプロセス(「第3の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を用いる。なお、第2のマスク45(下部マスク層45’)をTa等を用いて形成する場合には、フッ素系ガス(一例として、CF4)をエッチングガスとして用いて、第3の反応性イオンエッチングプロセスを実施する。
このとき、第2のマスク45の下層に設けられているストッパ層17は、第3の反応性イオンエッチングプロセスに対するエッチングレートが、第2のマスク45形成材料(ここではAl2O3)の同エッチングレートよりも低い材料を選択することによって、当該第3の反応性イオンエッチングプロセスではほとんど膜減りせず、エッチングストッパとして機能させることが可能となる。
これに加えて、従来の実施形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法においては、ストッパ層17を設けずに、主磁極19に加工される磁性層19’の上に直接、下部マスク層45’を積層し、これを第2のマスク45に加工して、上記第3の反応性イオンエッチングプロセスを実施していたため、主磁極19の上面(ダウントラック方向)が、エッチングガスの影響によって腐食してしまう課題が生じていたが、本実施形態でストッパ層17を設けることによって、主磁極19上面に第3の反応性イオンエッチングプロセスのエッチングガスが触れないため、主磁極19上面の腐食を防止することが可能となる。さらに、その後において、主磁極19上面のドライクリーニングを行う必要がないため、前述のようにドライクリーニングによって主磁極19上面が除去されて、主磁極19の膜厚(ダウントラック方向)がばらついてしまうという課題の解決が可能となる。
次いで、図6(b)に示すように、前記第2のマスクが除去されてストッパ層17が最上層として表出している積層体に対して、CO系ガス(一例として、メタノールガスとO2ガスとの混合ガス)を用いる反応性イオンエッチングプロセス(「第4の反応性イオンエッチングプロセス」と称する)を実施することにより、該積層体の表面をドライクリーニングする。
これは、前工程における第3の反応性イオンエッチングプロセスによって第2のマスク45を除去する際に、ストッパ層17がエッチングガス(例えば、BCl3、CF4)に触れて、ストッパ層17の上面にエッチングガスの構成原子(例えば、Cl、F)が入り込んでいるため、そのままでは、軟磁性材料を用いて形成されるストッパ層17に腐食が発生してしまうことから、ドライクリーニング工程の実施によって当該エッチングガスの構成原子をストッパ層17の上面から除去するためである。
このとき、前述の通りストッパ層17に用いる材料(ここでは、NiFe−Ta)は沸点の低いカルボニル化合物を生成しないことから、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスにおけるエッチング耐性が大きく、ストッパ層17は当該ドライクリーニング工程においてエッチングされることはない、あるいはエッチングされたとしても極僅かである。つまり、従来の実施形態において主磁極上面をドライクリーニングする場合のように、ドライクリーニングによって上面が除去されて膜厚がばらつくという問題は、当該ストッパ層17に関しては発生しない。
すなわち、当該ドライクリーニングでは、ストッパ層17の上面に入り込んだエッチングガスの構成原子(例えば、Cl、F)を、ドライクリーニングとして実施する第4の反応性イオンエッチングプロセスで用いられるエッチングガスの構成原子(例えば、C、O)によって置換する作用が生じる。
これは、前工程における第3の反応性イオンエッチングプロセスによって第2のマスク45を除去する際に、ストッパ層17がエッチングガス(例えば、BCl3、CF4)に触れて、ストッパ層17の上面にエッチングガスの構成原子(例えば、Cl、F)が入り込んでいるため、そのままでは、軟磁性材料を用いて形成されるストッパ層17に腐食が発生してしまうことから、ドライクリーニング工程の実施によって当該エッチングガスの構成原子をストッパ層17の上面から除去するためである。
このとき、前述の通りストッパ層17に用いる材料(ここでは、NiFe−Ta)は沸点の低いカルボニル化合物を生成しないことから、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスにおけるエッチング耐性が大きく、ストッパ層17は当該ドライクリーニング工程においてエッチングされることはない、あるいはエッチングされたとしても極僅かである。つまり、従来の実施形態において主磁極上面をドライクリーニングする場合のように、ドライクリーニングによって上面が除去されて膜厚がばらつくという問題は、当該ストッパ層17に関しては発生しない。
すなわち、当該ドライクリーニングでは、ストッパ層17の上面に入り込んだエッチングガスの構成原子(例えば、Cl、F)を、ドライクリーニングとして実施する第4の反応性イオンエッチングプロセスで用いられるエッチングガスの構成原子(例えば、C、O)によって置換する作用が生じる。
次いで、図7に示すように、ストッパ層17の上に、第3のマスク47を所定形状にパターニング形成して、当該第3のマスク47をエッチングマスクとするドライエッチングプロセスによって、ストッパ層17および主磁極19をエッチングして、主磁極19の先端部に絞り部19aを形成する。より具体的には、ストッパ層17の媒体対向面5側先端部を除去すると共に、主磁極19の媒体対向面5側先端部の上面を一部除去することによって、当該主磁極19の先端部を媒体対向面5からヘッドハイト方向に離れるにつれてダウントラック方向の膜厚が厚くなるテーパ形状に形成する。なお、当該図7は、積層体のクロストラック方向に垂直な断面図である。
すなわち、上記の所定形状とは、下層の主磁極19(およびストッパ層17)においてドライエッチングプロセス(図7で示される工程)による除去を行わない領域に対応させた形状である。つまり、ドライエッチングプロセス(図7で示される工程)による除去が行われる領域は、ストッパ層17の除去領域となり、且つ絞り部19aの形成領域となる。
なお、一例として、第3のマスク47の形成方法には、公知のフォトリソグラフィプロセスによって、レジスト材料を塗布し、露光・現像によりパターン形成する方法等が考えられる。
また、当該ドライエッチングプロセスには、一例として、前述の材料からなるストッパ層17および金属材料(ここではFeCo)からなる主磁極19の加工(除去)に好適なイオンミルプロセスを用いる。
すなわち、上記の所定形状とは、下層の主磁極19(およびストッパ層17)においてドライエッチングプロセス(図7で示される工程)による除去を行わない領域に対応させた形状である。つまり、ドライエッチングプロセス(図7で示される工程)による除去が行われる領域は、ストッパ層17の除去領域となり、且つ絞り部19aの形成領域となる。
なお、一例として、第3のマスク47の形成方法には、公知のフォトリソグラフィプロセスによって、レジスト材料を塗布し、露光・現像によりパターン形成する方法等が考えられる。
また、当該ドライエッチングプロセスには、一例として、前述の材料からなるストッパ層17および金属材料(ここではFeCo)からなる主磁極19の加工(除去)に好適なイオンミルプロセスを用いる。
本実施形態に係る磁気ヘッド1においては、ストッパ層17と主磁極19とは一体的に記録磁界を発生させる作用を生じさせるものとなるが、上記構成によれば、ストッパ層17におけるヘッドハイト方向における媒体対向面側端面を、当該媒体対向面に表出しない位置に形成することができるため、記録磁界強度の低下を防止することが可能となる。すなわち、大きな記録磁界強度が得られることにより高密度の記録が可能となる。
その後、第3のマスク47(ここではレジスト材料からなる)を除去した後、上記によって絞り部19aが形成された積層体に対して、トレーリングギャップ37、トレーリングシールド24等、前述の所定層を上層に積層する公知の成膜工程(不図示)を実施して、最終的に図1に示す磁気ヘッド1として形成される。
続いて、本発明の実施形態に係る情報記憶装置について説明する。
上記の製造方法により製造される磁気ヘッド1を用いて、磁気ディスク装置等を構成することにより、記録特性にばらつきがなく且つ高密度の記録が可能な情報記憶装置が実現される。
上記の製造方法により製造される磁気ヘッド1を用いて、磁気ディスク装置等を構成することにより、記録特性にばらつきがなく且つ高密度の記録が可能な情報記憶装置が実現される。
当該情報記憶装置の一例として、図9に磁気ディスク装置50の構成を示す。前記の磁気ヘッド1は、磁気記録媒体(磁気記録ディスク)51との間で情報を記録し、情報を再生するヘッドスライダ52に組み込まれる。さらに、ヘッドスライダ52は、ヘッドサスペンション53のディスク面に対向する面に取り付けられ、該サスペンション53の端部を固定し、回動自在なアクチュエータアーム54と、該サスペンション53および該アクチュエータアーム54上の絶縁された導電線を通じて、前記磁気抵抗効果素子13に電気的に接続され、磁気記録ディスク51との間で情報の読取および情報の記録を行うための電気信号を検出・送信する回路(不図示)とを有する情報記憶装置として構成される。その作用として、磁気記録ディスク51が回転駆動されることにより、ヘッドスライダ52がディスク面から浮上し、磁気記録ディスク51との間で情報を記録し、情報を再生する操作がなされる。
本実施形態に係る情報記憶装置によれば、主磁極の膜厚がばらつきなく形成された磁気ヘッドを備えて、記録特性のばらつきを防止することが可能となり、且つより高密度の記録が可能となる。また、主磁極の腐食が防止されていることで、装置の信頼性の向上も可能となる。
以上説明した通り、従来の製造方法においては、主磁極の上面が、エッチングガスの影響によって腐食してしまう課題、および当該上面がエッチング除去されて主磁極の膜厚がばらつく課題が生じていた。これに対し、本実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法によれば、主磁極の上層としてストッパ層を設けることによって、主磁極上面の腐食を防止することが可能となる。また、主磁極と共に記録磁界を生じさせるストッパ層は、ドライクリーニングで用いられる反応性イオンエッチングに対して耐性を有するため、上面が除去されて膜厚がばらついてしまうことの防止が可能となる。
すなわち、記録磁界を生じさせる主磁極およびストッパ層の膜厚のばらつきを抑制して、高精度に形成することが可能となる。その結果、磁気ヘッドの記録特性にばらつきが生じることを防止できる。
さらに、当該製造方法によって形成される磁気ヘッドは、主磁極先端部の上面に絞り部を備えて記録磁界を増加させることが可能となる。
すなわち、記録磁界を生じさせる主磁極およびストッパ層の膜厚のばらつきを抑制して、高精度に形成することが可能となる。その結果、磁気ヘッドの記録特性にばらつきが生じることを防止できる。
さらに、当該製造方法によって形成される磁気ヘッドは、主磁極先端部の上面に絞り部を備えて記録磁界を増加させることが可能となる。
1 磁気ヘッド
2 再生ヘッド部
3 記録ヘッド部
5 媒体対向面
6 基体
17 ストッパ層
19 主磁極
19’ 磁性層
22 バックギャップ
35 トレーリングギャップ
45 第2のマスク
45’ 下部マスク層
46 第1のマスク
46’ 上部マスク層
47 第3のマスク
50 情報記憶装置(磁気ディスク装置)
2 再生ヘッド部
3 記録ヘッド部
5 媒体対向面
6 基体
17 ストッパ層
19 主磁極
19’ 磁性層
22 バックギャップ
35 トレーリングギャップ
45 第2のマスク
45’ 下部マスク層
46 第1のマスク
46’ 上部マスク層
47 第3のマスク
50 情報記憶装置(磁気ディスク装置)
Claims (7)
- 基板上に薄膜を順次積層して形成した基体上に、主磁極となる磁性層を形成する工程と、
前記磁性層が形成された積層体の上に、ストッパ層を形成する工程と、
前記ストッパ層が形成された積層体の上に、下部マスク層を形成する工程と、
前記下部マスク層が形成された積層体の上に、上部マスク層を形成する工程と、
前記上部マスク層をパターニングして第1のマスクを形成する工程と、
前記第1のマスクが形成された積層体に対して反応性イオンエッチングプロセスを実施して、該第1のマスクをエッチングマスクとして、前記下部マスク層をパターニングして第2のマスクを形成する工程と、
前記第2のマスクが形成された積層体に対してイオンミルプロセスを実施して、該第2のマスクをエッチングマスクとして、前記ストッパ層と共に前記磁性層を、媒体対向面側の端面形状がダウントラック方向に逆台形状となるように形成する工程と、
前記第2のマスクを、反応性イオンエッチングプロセスによって除去する工程と、
前記第2のマスクが除去された積層体に対してCO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスを実施して、該積層体の上面をドライクリーニングする工程と、を備え、
前記ストッパ層は、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスに対するエッチング耐性を有する軟磁性材料を用いて形成されること
を特徴とする磁気ヘッドの製造方法。 - 前記ストッパ層は、前記エッチング耐性が前記磁性層に対して選択比2以上である材料を用いて形成されること
を特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの製造方法。 - 前記ストッパ層は、NiFe、FeCr、FeCo、Fe、FeSiAlの少なくとも一つの材料と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cu、Zn、B、Al、Ga、In、C、Si、P、Biの少なくとも一つの材料もしくは該材料を含む合金材料と、を用いて形成されること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気ヘッドの製造方法。 - 前記積層体の上面をドライクリーニングする工程の後に、
前記積層体の上に第3のマスクをパターニング形成する工程と、
前記第3のマスクが形成された積層体に対してイオンミルプロセスを実施して、該第3のマスクをエッチングマスクとして、前記ストッパ層の媒体対向面側先端部を除去すると共に、前記主磁極の媒体対向面側先端部に、該媒体対向面からヘッドハイト方向に離れるにつれてダウントラック方向の膜厚が厚くなるテーパ部を形成する工程と、を備えること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気ヘッドの製造方法。 - 記録媒体に記録用磁界を印加する主磁極と、
前記主磁極のダウントラック方向の上面に積層されるストッパ層と、を備え、
前記主磁極は、媒体対向面位置における形状がダウントラック方向に逆台形状に形成され、
前記ストッパ層は、CO系ガスを用いる反応性イオンエッチングプロセスに対するエッチング耐性を有する軟磁性材料を用いて形成されること
を特徴とする磁気ヘッド。 - 前記ストッパ層は、ヘッドハイト方向における媒体対向面側端面が、該媒体対向面に表出しない位置に形成されること
を特徴とする請求項5記載の磁気ヘッド。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気ヘッドの製造方法により製造される磁気ヘッド、もしくは請求項5または請求項6記載の磁気ヘッドを備えたヘッドスライダと、
前記ヘッドスライダを支持するサスペンションと、
前記サスペンションの端部を固定し、回動自在なアクチュエータアームと、
前記サスペンションおよび前記アクチュエータアーム上の絶縁された導電線を通じて、磁気記録媒体に情報を記録するための電気信号を前記磁気ヘッドに送信する回路と、を備えること
を特徴とする情報記憶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008310474A JP2010135009A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 磁気ヘッドとその製造方法および情報記憶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010135009A true JP2010135009A (ja) | 2010-06-17 |
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ID=42346144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008310474A Withdrawn JP2010135009A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 磁気ヘッドとその製造方法および情報記憶装置 |
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JP (1) | JP2010135009A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012226820A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Headway Technologies Inc | 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置 |
-
2008
- 2008-12-05 JP JP2008310474A patent/JP2010135009A/ja not_active Withdrawn
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