JP2010134100A - 光コネクタ及び光コネクタの組立方法 - Google Patents

光コネクタ及び光コネクタの組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温時に裸光ファイバがフェルール内部に引き込まれることのない光コネクタを得、光結合特性の安定を図る。
【解決手段】 光ファイバ保持孔37を形成したフェルール38と、フェルール38の後端面より導出される被覆付き光ファイバ19を所定の撓み形状に固定する固定手段45とを備え、被覆付き光ファイバ19の撓み力によって裸光ファイバ20を光ファイバ保持孔37の先端面38aに突出させる光コネクタ31であって、裸光ファイバ20は使用状態において先端面38aより後退しない突出量Lに設定する。突出量Lは、フェルール38の熱膨張係数をα1、裸光ファイバ20の熱膨張係数をα2、裸光ファイバ20を収容可能にするフェルール38の細径孔部55の長さをl、光コネクタ組立時の温度をT1、光コネクタ使用時の最高温度T2、としたとき、L≧(α1−α2)×(T2−T1)×lに設定することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、裸光ファイバの外周に被覆を備えた被覆付き光ファイバの装着される光コネクタ及び光コネクタの組立方法に関する。
被覆付き光ファイバに撓みを持たせ固定することで、接着剤を用いずに内蔵光ファイバに接合できる光コネクタが知られている。例えば図9に示す特許文献1に開示される光コネクタ100は、短尺の内蔵光ファイバ101aを備えたフェルール101と、このフェルール101及びフェルール101の後端面から突き出た内蔵光ファイバ101aを保持するスプライス部材104とを備え、このスプライス部材104に被覆付き光ファイバ102を後方から導入し、内蔵光ファイバ101aと被覆付き光ファイバ102を突き合わせ、スプライス部材104をクランプして被覆付き光ファイバ102に固定する。光コネクタ100の後部には、後方へ導出された被覆付き光ファイバ102を覆うブーツ103が取り付けられる。内蔵光ファイバ101aと被覆付き光ファイバ102との接合位置には、屈折率整合剤110が充填され、接合面における伝送光の低損失及び低反射を図っている。
被覆付き光ファイバ102は、ブーツ103の内部において撓むように余長を持たせてブーツ103の後端部に固定することで、接着剤を用いずに内蔵光ファイバ101aに接合させることができる。被覆付き光ファイバ102を撓ませておくことで、被覆付き光ファイバ102と内蔵光ファイバ101aの接合面に、被覆付き光ファイバ102の後方側から常に押圧力を付勢することができ、確実に接合状態を維持できる。また、被覆付き光ファイバ102に張力が作用した際には、接合面に作用する張力を低減することもできる。
特開2005−345753号公報
ところで、被覆付き光ファイバに撓みを持たせて固定する光コネクタには、簡易な接続作業で高精度に被覆付き光ファイバ102を接続するため、挿入力により被覆付き光ファイバ102を撓ませ、図10に示す被覆除去部105にて被覆付き光ファイバ102の先端の被覆106を除去し、裸光ファイバ107を光ファイバ保持孔108に挿通する光コネクタ100Aが提案されている。被覆付き光ファイバ102は、ブーツ103の内部において撓ませておくことで、被覆付き光ファイバ102の後方側から常に押圧力を付勢し、コネクタ未接続状態において被覆先端の被覆除去部105への当接状態を維持する。
しかしながら、この種の光コネクタ100Aでは、図10(a)に示すように常温時には既述したとおり被覆除去部105と被覆106に隙間がない。そのため、図10(b)に示すように高温時になると光コネクタ100Aと裸光ファイバ107との熱膨張差により、被覆106が被覆除去部105に接触しているため、裸光ファイバ107がフェルール先端面から引き込み、ファイバ端面同士が開くことで、特性が不安定となり、光結合ロスが増加する虞があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、高温時に裸光ファイバがフェルール内部に引き込まれることのない光コネクタ及び光コネクタの組立方法を提供し、もって、光結合特性の安定を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 光ファイバ保持孔を形成したフェルールと、被覆付き光ファイバと、前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを所定の撓み形状に固定する固定手段とを備えた光コネクタであって、
前記被覆付き光ファイバの先端の被覆部が除去された裸光ファイバが、前記光ファイバ保持孔の先端面から突出し、使用状態において前記裸ファイバの端面が前記光ファイバ保持孔の先端面より後退しない突出量に設定されることを特徴とする光コネクタ。
この光コネクタによれば、裸光ファイバがフェルールの先端面より僅かに(使用状態において先端面より後退しない突出量にて)突出しているので、光コネクタ同士の接続時に、この突出量分の裸光ファイバがフェルール内に後退し、フェルールの被覆除去部105と被覆先端の間に間隙が発生する。この間隙により、高温時に生じるフェルールと被覆付き光ファイバの熱膨張差が吸収可能となる。つまり、フェルールと被覆先端が早期に接触し、フェルールの膨張に伴って裸光ファイバの先端がフェルール内部へ引き込まれる(後退する)ことがない。
(2) 前記突出量Lは、前記フェルールの熱膨張係数をα1とし、前記被覆付き光ファイバの熱膨張係数をα2とし、前記裸光ファイバを収容可能にする前記フェルールの細径孔部の長さをlとし、光コネクタ組立時の温度をT1とし、光コネクタ使用時の最高温度T2としたとき、L≧(α1−α2)×(T2−T1)×lに設定されることを特徴とする(1)の光コネクタ。
この光コネクタによれば、突出量Lが、上記不等式の右式の値未満であるときの高温時の熱膨張差が吸収できないことによる裸光ファイバのフェルール内部への引き込みが発生しない。
(3) 組立時の常温の前記突出量Lは、200μm以下であることを特徴とする(2)の光コネクタ。
この光コネクタによれば、突出量Lが、200μm以上であるときの光結合時における裸光ファイバ同士の衝突による座屈や折れが生じない。
(4) 前記フェルールが、前記被覆付き光ファイバを収容可能にする第1孔部と、該被覆付き光ファイバの被覆部を除去した裸光ファイバを収容可能にする第2孔部と、前記第1孔部と前記第2孔部との間に形成され前記被覆付き光ファイバの被覆部を除去する被覆除去部とを備えることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つの光コネクタ。
この光コネクタによれば、被覆除去部にて被覆が除去される簡易な接続作業を可能にしつつ、高温時のフェルールの膨張に伴う裸光ファイバのフェルール内部への引き込みが回避される。
(5) 光ファイバ保持孔を形成したフェルールと、被覆付き光ファイバと、前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを所定の撓み形状に固定する固定手段とを備え、前記被覆付き光ファイバの先端の被覆部が除去された裸光ファイバを前記光ファイバ保持孔の先端面から突出させる光コネクタの組立方法であって、
前記光ファイバ保持孔と対向位置に所定深さの凹部が形成される位置規制部材を前記フェルールの先端面に装着する工程と、
前記被覆付き光ファイバを、ファイバ先端が前記位置規制部材の凹部の底部に衝接するまで前記光ファイバ保持孔に挿入する工程と、
前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを前記固定手段により所定の撓み形状に固定する工程と、
前記位置規制部材を前記フェルールから除外する工程と、
を実施することを特徴とする光コネクタの組立方法。
この光コネクタの組立方法によれば、被覆付き光ファイバの挿入にてフェルールの先端面から裸光ファイバが突出すると、裸光ファイバの先端が位置規制部材の凹部に進入し、底部に当接することでそれ以上の突出が規制される。これにより、裸光ファイバの先端面からの突出量が、使用状態において先端面より後退しない突出量に規制される。
(6) 前記フェルールが、前記被覆付き光ファイバを収容可能にする第1孔部と、該被覆付き光ファイバの被覆部を剥がした裸光ファイバを収容可能にする第2孔部と、前記第1孔部と前記第2孔部との間に形成され前記被覆付き光ファイバの被覆部を除去する被覆除去部とを備えており、前記位置規制部材の凹部の深さが前記被覆除去部により除去される前記被覆付き光ファイバの被覆部のバネ作用を加味して設定されていることを特徴とする(5)の光コネクタの組立方法。
この光コネクタの組立方法によれば、凹部の深さが、被覆部のバネ作用(主に除去した被覆カスの残留によるスプリングバック)を加味した分深く設定され、その底部に当接した裸光ファイバの突出量は、スプリングバック量の加味されたものとなる。これにより、裸光ファイバは、スプリングバックにて後退しても、使用状態において先端面より後退することがない。
本発明に係る光コネクタによれば、裸光ファイバを光ファイバ保持孔の先端面から突出させる光コネクタにおいて、裸光ファイバが、使用状態において先端面より後退しない突出量に設定されるので、高温時にフェルールと光ファイバの熱膨張差が発生しても、裸光ファイバがフェルール内部に引き込まれることがなく、特性が安定する。
本発明に係る光コネクタの組立方法によれば、位置規制部材をフェルールの先端面に装着し、ファイバ先端が位置規制部材の凹部の底部に衝接するまで被覆付き光ファイバを挿入し、被覆付き光ファイバを固定手段により撓み形状に固定した後、位置規制部材を除外するので、簡易な作業で、裸光ファイバを、使用状態において先端面より後退しない最適な突出量に高精度に設定できる。
以下、本発明に係る光コネクタ及び光コネクタの組立方法の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る光コネクタの第1の実施の形態の縦断面図である。
この実施の形態の光コネクタ31は、被覆付き光ファイバ19に装着される光コネクタであって、被覆付き光ファイバ19を挿通し固定する本体部33と、この本体部33に嵌合すると共に、本体部33と同軸の光ファイバ保持孔37を連通させたフェルール38と、本体部33及び該本体部33から突出しているフェルール38の一部を覆うハウジング41とから構成されている。
図2は図1に示した光コネクタの本体部の分解斜視図である。
本体部33は、先端にフェルール38が嵌合装着されるベース部材42と、該ベース部材42の後方の切欠部42a上に重ねられる余長収容部用蓋部材44及び固定手段である固定用蓋部材45と、ベース部材42上に重ねられた各蓋部材44,45をベース部材42と一体的に挟持固定するクランプ部材46とから構成されている。
ベース部材42は、被覆付き光ファイバ19を挿通するファイバ挿通部47が貫通形成されると共に、先端側にはフェルール38の基端部が嵌合するフェルール嵌合孔48(図1参照)が形成されている。
また、ベース部材42の後半部は、切欠部42aによりファイバ挿通部47の上方が開放した半割れ構造になっている。
切欠部42aの略前半部に被せられる余長収容部用蓋部材44は、図1に示すように内面側の中央部がえぐられた構造になっていて、ファイバ挿通部47の上方に、被覆付き光ファイバ19の余長(撓ませた部分)19aを収容する余長収容空間51を画成する。
固定用蓋部材45は、その内面45aによって、V溝構造を成すファイバ挿通部47に載置された被覆付き光ファイバ19の外周面を、V溝に押し付けて位置決めした状態で、被覆付き光ファイバ19の固定を果たす。
各蓋部材44,45は、それぞれの下面に突設した位置決め用の突条44b,45bを、切欠部42aの突き合わせ面に形成されたガイド溝42bに嵌合させることにより、突き合わせた際の幅方向(図1では紙面に直交する方向)の位置ずれが防止される。
クランプ部材46は、例えば、ばね用の金属板のプレス成形により形成されたもので、各蓋部材44,45の上面とベース部材42の下面とを挟持することにより、各蓋部材44,45をベース部材42に固定する。
図3は図1に示したフェルールの拡大図、図4は図3に示したフェルールの被覆除去部の構成を示す拡大図である。
フェルール38の光ファイバ保持孔37は、図1及び図3に示すように、被覆付き光ファイバ19の外径(図4の外径d1)と略同一(正確には、僅かに大きい)の内径を有する第1孔部53と、被覆付き光ファイバ19の被覆を除去した裸光ファイバ20の外径(図4の外径d3)と略同一(正確には、僅かに大きい)の内径を有する第2孔部55と、第1孔部53と第2孔部55との間に位置して被覆付き光ファイバ19の先端部で除去した被覆19bを収容する空間である被覆受け部57とを備えている。図示のように、被覆受け部57は、第1孔部53よりも広い空間に形成されている。
また、被覆受け部57に臨む第2孔部55の端部は、図3及び図4に示すように、第1孔部53側より挿入される被覆付き光ファイバ19の被覆19b(第1被覆19b1と第2被覆19b2とで構成されている)が当接し、当該被覆19bを除去する被覆除去部61を形成している。
この被覆除去部61の先端は、図4に拡大して示すように、第2孔部55の端部内周面に形成したテーパ部61aと、第2孔部55の端部に連なる被覆受け部57側の壁面に形成したテーパ部61bとによって、鋭角状に形成されている。本実施形態では、被覆除去部61の先端は円錐状に設定されている。
更に、被覆除去部61の形状について詳述すると、次のような形状になっている。
裸光ファイバ20の外径に略等しい(僅かに大きい)内径D1の第2孔部55の端部は、テーパ部61aにより、被覆付き光ファイバ19の第1被覆19b1の内径d3よりも大きく、第1被覆19b1の外径d2よりも小さい寸法D2に設定されている。
一方、第2孔部55の端部に連なる被覆受け部57側の壁面に形成したテーパ部61bは、D2よりも大きく、第1被覆19b1の外径d2よりも小さい寸法D3の位置から徐々に傾斜したテーパ面となっている。
従って、被覆除去部61の先端部には、D2とD3で挟まれる僅かな幅ではあるが、被覆付き光ファイバ19との衝突を受ける平坦面61cが残された形状になっている。
上記構成を採ることにより、被覆除去部61の平坦面61cは、第1孔部53を挿通した被覆付き光ファイバ19の被覆位置に当接した際に、被覆19bの内、外周側の第2被覆19b2に比べ硬度の低い内周側の第1被覆19b1の位置に当接するため、容易に被覆除去を行うことができる。
また、第2孔部55はその端部内周面がテーパ部61aに設定されているため、被覆が除去された裸光ファイバ20を良好に第2孔部55内に案内することができる。
図3に示すように、裸光ファイバ20の端面が突出するフェルール38の先端面には、相手コネクタ等との接合時における伝送特性の低下を防止するために、屈折率整合フィルム63が貼付されても良い。
図5は位置規制部材にて裸光ファイバの突出量が設定されるフェルールの断面図である。
光コネクタ31は、裸光ファイバ20が、使用状態において光ファイバ保持孔37の開口するフェルール38の先端面38aより後退しない突出量Lに設定される。
突出量Lは、フェルール38の熱膨張係数をα1とし、裸光ファイバ20の熱膨張係数をα2とし、裸光ファイバ20を収容可能にするフェルール38の細径孔部(第2孔部55)の長さをlとし、光コネクタ組立時の温度をT1とし、光コネクタ使用時の最高温度T2としたとき、
L≧(α1−α2)×(T2−T1)×l … 式1
に設定される。
光コネクタ31は、突出量Lが式1に設定されることで、突出量Lが上記不等式1の右式の値未満であるときの高温時の熱膨張差が吸収できないことによる裸光ファイバのフェルール内部への引き込みが発生しない。
また、組立時の常温の前記突出量Lは、下限値が20μm、上限値が200μm以下であることが好ましい。下限値20μmは、屈折率整合フィルム63の厚みを考慮した突出量となっている。したがって、屈折率整合フィルム63が用いられない場合にはその厚み分、下限値を増加させる。上限値を200μm以下とすることで、突出量Lが200μm以上であるときの光結合時における裸光ファイバ同士の衝突による座屈や折れが生じない。すなわち、参考例として図11(a)に示すように、裸光ファイバ107が過剰に突出していると、熱膨張差に係わりなく光結合した際に図11(b)に示すように裸光ファイバ107が座屈して折れる虞があったが、突出量Lが200μm以下に設定されていれば、このような不都合を生じない。
突出量Lの設定には、光ファイバ保持孔37と対向位置に所定深さの凹部70が形成される位置規制部材71を用いる。位置規制部材71は、フェルール38の先端面38aに装着手段(不図示)にて装着される。装着手段としては、弾性係止爪、雌雄ネジによる螺合構造の他、裸光ファイバ20の軸線直交方向からのスライド装着構造などが適用できる。裸光ファイバ20は、先端面38aに装着された位置規制部材71の凹部70に先端が当接することで、先端面38aからの突出量Lが設定される。つまり、凹部70の所定深さは、突出量Lとなる。
図6はスプリングバック量の考慮された位置規制部材にて突出量が設定されるフェルールの断面図である。
なお、位置規制部材71の凹部70の深さは、被覆除去部61により除去される被覆付き光ファイバ19の被覆19bのバネ作用(主に除去した被覆カスによるスプリングバック)を加味して設定してもよい。すなわち、図6に示す位置規制部材71Aは、凹部70Aが、上記突出量Lに、スプリングバック量Sが加算(L+S)された深さとなっている。この位置規制部材71Aによれば、凹部70Aの底部に当接した裸光ファイバ20の突出量は、スプリングバック量Sの加味されたものとなる。これにより、裸光ファイバ20は、スプリングバックにて後退しても、使用状態において先端面38aより後退することがない。
次に、以上に説明した光コネクタ31と被覆付き光ファイバ19の組立方法を説明する。
図7は図1に示した光コネクタと被覆付き光ファイバの組立方法の説明図である。
この組立方法では、光ファイバ保持孔37を形成したフェルール38と、フェルール38の後端面より導出される被覆付き光ファイバ19を所定の撓み形状に固定する固定用蓋部材45とを備え、被覆付き光ファイバ19の先端の被覆部が除去された裸光ファイバ20を光ファイバ保持孔37の先端面38aから突出させる。
先ず、図7(a)に示すように、光ファイバ保持孔37と対向位置に所定深さの凹部70が形成される位置規制部材71をフェルール38の先端面38a(図5参照)に装着する。ベース部材42の先端に嵌合装着されたフェルール38の光ファイバ保持孔37の第1孔部53へ被覆付き光ファイバ19を挿入する。
図7(b)に示すように被覆付き光ファイバ19の先端を第2孔部55の後端の被覆除去部61に当接させて先端側の被覆19bを除去すると共に除去した被覆19bを被覆受け部57に収容する。被覆19bが除去されて露出した裸光ファイバ20は第2孔部55に進入する。
被覆付き光ファイバ19は、裸光ファイバ20の先端が位置規制部材71の凹部70の底部に衝接するまで挿入する。被覆付き光ファイバ19の挿入にてフェルール38の先端面38aから裸光ファイバ20が突出すると、裸光ファイバ20の先端が凹部70に進入し、底部に当接することでそれ以上の突出が規制される。これにより、裸光ファイバ20の先端面38aからの突出量Lが、使用状態においてフェルール38の先端面38aより後退しない突出量Lに規制される。
そして、突出した裸光ファイバ20の第2孔部55への挿入が完了したら、図7(c)に示すように、ベース部材42の切欠部42aに、各蓋部材44,45を被せる。更に、図7(d)に示すように、各蓋部材44,45をクランプ部材46によりベース部材42に固定し、被覆付き光ファイバ19を所定の撓み形状に固定した後、その外周にハウジング41を装着し、位置規制部材71をフェルール38から除外(脱着)すれば、被覆付き光ファイバ19への光コネクタ31の装着作業が完了となる。
なお、上記の組立方法では、スプリングバック量の加味されない位置規制部材71を使用したが、位置規制部材71Aが使用されれば、裸光ファイバ20の突出量は、スプリングバック量の加味されたもの(S+L)となる。これにより、裸光ファイバ20は、スプリングバックにて後退しても、使用状態において先端面38aより後退することがなくなる。
図8は適切な突出量に設定されるフェルールの常温時を(a)、高温時を(b)で表した断面図である。
このように組み立てられた光コネクタ31は、裸光ファイバ20がフェルール38の先端面38aより僅かに(使用状態において先端面38aより後退しない突出量にて)突出しているので、図8(a)に示す光コネクタ31,31同士の接続時に、この突出量L分の裸光ファイバ20がフェルール38内に後退し、フェルール38の被覆除去部61と被覆先端の間に間隙Tが発生する。この間隙Tにより、図8(b)に示す高温時に生じるフェルール38と被覆付き光ファイバ19の熱膨張差が吸収可能となる。したがって、フェルール38が膨張して間隙Tは間隙tとなって減る(T>t)ことがあっても、被覆除去部61が被覆先端に接触してり、強圧することはない。これにより、フェルール38と被覆先端が早期に接触し、フェルール38の膨張に伴って裸光ファイバ20がフェルール内部へ引き込まれる(先端面38aから後退する)ことがない。
上記構成の光コネクタ31によれば、被覆付き光ファイバ19の先端の被覆部が除去された裸光ファイバ20を光ファイバ保持孔37の先端面38aから突出させる光コネクタ31において、裸光ファイバ20が、使用状態においてフェルール38の先端面38aより後退しない突出量Lに設定されるので、高温時にフェルール38と光ファイバ19の熱膨張差が発生しても、裸光ファイバ20がフェルール内部に引き込まれることがなく、特性が安定する。
そして、特に、フェルール38に被覆除去部61が形成され、裸光ファイバ20の固定されることのない光コネクタ31においては、被覆除去部61にて被覆19bが除去される簡易な接続作業を可能にしつつ、高温時のフェルール38の膨張に伴う裸光ファイバ20のフェルール内部への引き込みを回避できる。
また、光コネクタ31の組立方法によれば、位置規制部材71をフェルール38の先端面38aに装着し、ファイバ先端が位置規制部材71の凹部70の底部に衝接するまで被覆付き光ファイバ19を挿入し、被覆付き光ファイバ19を固定用蓋部材45、クランプ部材46により撓み形状に固定した後、位置規制部材71を除外するので、簡易な作業で、裸光ファイバ20を、使用状態において先端面38aより後退しない最適な突出量Lに高精度に設定できる。
本発明に係る光コネクタの第1の実施の形態の縦断面図である。 図1に示した光コネクタの本体部の分解斜視図である。 図1に示したフェルールの拡大図である。 図3に示したフェルールの被覆除去部の構成を示す拡大図である。 位置規制部材にて裸光ファイバの突出量が設定されるフェルールの断面図である。 スプリングバック量の考慮された位置規制部材にて突出量が設定されるフェルールの断面図である。 図1に示した光コネクタと被覆付き光ファイバの組立方法の説明図である。 適切な突出量に設定されるフェルールの常温時を(a)、高温時を(b)で表した断面図である。 従来の光コネクタの断面図である。 突出量が足りない従来の光コネクタにおける常温時を(a)、高温時を(b)で表した要部断面図である。 突出量が過剰な光コネクタにおける接続時を(a)、裸光ファイバ破損時を(b)で表した要部断面の参考図である。
符号の説明
19 被覆付き光ファイバ
19b 被覆
20 裸光ファイバ
31 光コネクタ
37 光ファイバ保持孔
38 フェルール
38a 先端面
45 固定用蓋部材(固定手段)
53 第1孔部
55 第2孔部
61 被覆除去部
70 凹部
71 位置規制部材
L 突出量
T1 光コネクタ組立時の温度
T2 光コネクタ使用時の最高温度
l フェルールの細径孔部の長さ
α1 フェルールの熱膨張係数
α2 被覆付き光ファイバの熱膨張係数

Claims (6)

  1. 光ファイバ保持孔を形成したフェルールと、被覆付き光ファイバと、前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを所定の撓み形状に固定する固定手段とを備えた光コネクタであって、
    前記被覆付き光ファイバの先端の被覆部が除去された裸光ファイバが、前記光ファイバ保持孔の先端面から突出し、使用状態において前記裸ファイバの端面が前記光ファイバ保持孔の先端面より後退しない突出量に設定されることを特徴とする光コネクタ。
  2. 前記突出量Lは、前記フェルールの熱膨張係数をα1とし、前記裸光ファイバの熱膨張係数をα2とし、前記裸光ファイバを収容可能にする前記フェルールの細径孔部の長さをlとし、光コネクタ組立時の温度をT1とし、光コネクタ使用時の最高温度T2としたとき、L≧(α1−α2)×(T2−T1)×lに設定されることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
  3. 組立時の常温の前記突出量Lは、200μm以下であることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ。
  4. 前記フェルールが、前記被覆付き光ファイバを収容可能にする第1孔部と、該被覆付き光ファイバの被覆部を除去した裸光ファイバを収容可能にする第2孔部と、前記第1孔部と前記第2孔部との間に形成され前記被覆付き光ファイバの被覆部を除去する被覆除去部とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の光コネクタ。
  5. 光ファイバ保持孔を形成したフェルールと、被覆付き光ファイバと、前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを所定の撓み形状に固定する固定手段とを備え、前記被覆付き光ファイバの先端の被覆部が除去された裸光ファイバを前記光ファイバ保持孔の先端面から突出させる光コネクタの組立方法であって、
    前記光ファイバ保持孔と対向位置に所定深さの凹部が形成される位置規制部材を前記フェルールの先端面に装着する工程と、
    前記被覆付き光ファイバを、ファイバ先端が前記位置規制部材の凹部の底部に衝接するまで前記光ファイバ保持孔に挿入する工程と、
    前記フェルールの後端面より導出される前記被覆付き光ファイバを前記固定手段により所定の撓み形状に固定する工程と、
    前記位置規制部材を前記フェルールから除外する工程と、
    を実施することを特徴とする光コネクタの組立方法。
  6. 前記フェルールが、前記被覆付き光ファイバを収容可能にする第1孔部と、該被覆付き光ファイバの被覆部を剥がした裸光ファイバを収容可能にする第2孔部と、前記第1孔部と前記第2孔部との間に形成され前記被覆付き光ファイバの被覆部を除去する被覆除去部とを備えており、前記位置規制部材の凹部の深さが前記被覆除去部により除去される前記被覆付き光ファイバの被覆部のバネ作用を加味して設定されていることを特徴とする請求項5記載の光コネクタの組立方法。
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