JP2010132889A - 表面保護シート - Google Patents
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Abstract
【課題】適度な粘着力を有し、かつ展開力が小さく巻戻しが容易な表面保護シートを提供することを目的とする。
【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂を主体として含有する基材層と当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層とからなる表面保護シートであって、
前記粘着剤層は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体および粘着付与剤を含有し、
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、
(1)スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとのブロック共重合体であり、かつ
(2)スチレンモノマー単位の含有率が20重量%〜50重量%の範囲内であり、
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率が3重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする表面保護シート。
【選択図】なし
【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂を主体として含有する基材層と当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層とからなる表面保護シートであって、
前記粘着剤層は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体および粘着付与剤を含有し、
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、
(1)スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとのブロック共重合体であり、かつ
(2)スチレンモノマー単位の含有率が20重量%〜50重量%の範囲内であり、
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率が3重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする表面保護シート。
【選択図】なし
Description
本発明は表面保護シートに関し、より詳細には、光学デバイス等の部材を、運搬、加工又は養生する際等に、それら部材の表面に貼り付け、ゴミの付着及び傷等を防止するために使用される表面保護シートに関する。
従来から、光学デバイス、金属板、塗装した金属板、樹脂板、ガラス板等、種々の部材の表面を保護するために、シート状の基材層の一方面に粘着剤層が積層されている表面保護シートが広く用いられている。特に、光学分野においては、(光)拡散シート及びプリズムシート等のように表面に凹凸を有する光学シートが光学デバイスとして用いられている。このような凹凸に損傷を与えないように、表面保護シートによって、当該光学シートの使用時まで、その表面(特に凹凸の外表面)を保護している。
一般に、表面保護シートは、長尺状のシートをロール状に巻回した巻回体として工業的に製造されている。このような巻回体とした表面保護シートでは、使用時における巻回体の巻戻しに必要な力(展開力)が小さいこと、すなわち巻回体の巻戻しが容易にできることが求められるが、このような巻回体とした表面保護シートでは、経時による接着力が上昇がしやすいことが知られている。このような接着力の上昇は、巻回体の巻戻しの容易性を損なわせる。
また、表面保護シートは使用後には剥離除去されるため、スムーズに剥離できることも要求されている。
一般に、表面保護シートは、長尺状のシートをロール状に巻回した巻回体として工業的に製造されている。このような巻回体とした表面保護シートでは、使用時における巻回体の巻戻しに必要な力(展開力)が小さいこと、すなわち巻回体の巻戻しが容易にできることが求められるが、このような巻回体とした表面保護シートでは、経時による接着力が上昇がしやすいことが知られている。このような接着力の上昇は、巻回体の巻戻しの容易性を損なわせる。
また、表面保護シートは使用後には剥離除去されるため、スムーズに剥離できることも要求されている。
ところで、拡散シート等の素材としては、アクリル系樹脂及びポリカーボネート系樹脂等の極性ポリマーが多用されている。これら光学シートは、表面保護シートを貼り付けた後に光学デバイスメーカーに出荷されるが、その運搬又は保管中等において高温に曝されることがある。
このようなことから、特に光学シートに適用するための表面保護シートを構成する粘着剤層には、経時による接着力の上昇が特に大きなアクリル系粘着剤ではなく、ゴム系粘着剤が主として用いられていた。
このようなことから、特に光学シートに適用するための表面保護シートを構成する粘着剤層には、経時による接着力の上昇が特に大きなアクリル系粘着剤ではなく、ゴム系粘着剤が主として用いられていた。
ところが、ゴム系粘着剤は一般に溶液塗布タイプであるため、溶剤乾燥時の環境汚染及びエネルギー浪費等の問題がある。また、汎用されるオレフィン基材層の背面(すなわち、粘着剤層が積層される側とは反対側の面)に対する離型処理も必要とする。ホットメルト型の粘着剤であれば、前者の問題は解消又は低減できるが、それでもなお、後者の背面の離型処理の必要性は残る。
そこで、巻戻しを容易にするために、1個以上の分子内2重結合を有するポリオルガノシロキサンとポリオレフィン系樹脂とからなる基材層と、粘着剤層とが積層された積層シートの基材層の表面に、電子線又はγ線を照射する表面保護シートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
ここでは、基材層において、ポリオルガノシロキサンのポリオレフィンに対する割合が5〜60重量%の場合に、比較的高い離型性が得られることが記載されている。
ここでは、基材層において、ポリオルガノシロキサンのポリオレフィンに対する割合が5〜60重量%の場合に、比較的高い離型性が得られることが記載されている。
また、粘着層にスチレン−イソブチレンブロック共重合体と軟化剤と粘着付与剤を含有する表面保護シートが提案されている(特許文献2)。
ここでは、粘着剤の損失正接(tanδ)が最大になる温度が低く、展開力が大きくなり、それによって、作業性が悪くなる。
ここでは、粘着剤の損失正接(tanδ)が最大になる温度が低く、展開力が大きくなり、それによって、作業性が悪くなる。
本発明の課題は、適度な粘着力を有し、かつ展開力が小さく巻戻しが容易な表面保護シートを提供することである。
上記の課題は、ポリオレフィン樹脂を主体として含有する基材層と当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層とからなる表面保護シートであって、
前記粘着剤層は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体および粘着付与剤を含有し、
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、
(1)スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとのブロック共重合体であり、かつ
(2)スチレンモノマー単位の含有率が20重量%〜50重量%の範囲内であり、
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率が3重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする表面保護シートによって、解決される。
前記粘着剤層は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体および粘着付与剤を含有し、
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、
(1)スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとのブロック共重合体であり、かつ
(2)スチレンモノマー単位の含有率が20重量%〜50重量%の範囲内であり、
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率が3重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする表面保護シートによって、解決される。
本発明によれば、適度な粘着力を有し、かつ展開力が小さく巻戻しが容易な表面保護シートを提供することができる。
本明細書中、「範囲内」とは、上限の値と下限の値を含むことを意図して用いられる。
本発明の表面保護シートは、ポリオレフィン系樹脂を主体として含有する基材層と、当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層からなる。
(基材層)
本発明における基材層は、ポリオレフィン樹脂を主体として含有する。当該ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンーエチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンーメチルアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、およびポリプロピレン(ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー)等から選択される1種、又は2種以上の混合物が用いられる。
ここで「主体として」とは、基材層の全成分中で最も多くの重量を占めることを意味し、好ましくは、基材層全体の50重量%以上であることを意味する。
当該基材層は、所望により、ポリオレフィンフィルムに用いることができる添加剤を含有してもよい。このような添加剤の含有量の上限は、好ましくは、基材層全体に対して20重量%である。
このような基材層は、組成の異なる2種以上の多層構造を有してもよい。
基材層の厚みは、表面保護シートの用途等によって適宜調整することができ、一般に10〜80μm程度に設定される。
本発明の表面保護シートは、ポリオレフィン系樹脂を主体として含有する基材層と、当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層からなる。
(基材層)
本発明における基材層は、ポリオレフィン樹脂を主体として含有する。当該ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンーエチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンーメチルアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、およびポリプロピレン(ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー)等から選択される1種、又は2種以上の混合物が用いられる。
ここで「主体として」とは、基材層の全成分中で最も多くの重量を占めることを意味し、好ましくは、基材層全体の50重量%以上であることを意味する。
当該基材層は、所望により、ポリオレフィンフィルムに用いることができる添加剤を含有してもよい。このような添加剤の含有量の上限は、好ましくは、基材層全体に対して20重量%である。
このような基材層は、組成の異なる2種以上の多層構造を有してもよい。
基材層の厚みは、表面保護シートの用途等によって適宜調整することができ、一般に10〜80μm程度に設定される。
(粘着剤層)
粘着剤層は、上記基材層の片面に積層される層であり、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体を主体として含有し、さらに粘着付与剤を含有する。ここで「主体として」とは、粘着剤層の全成分中で最も多くの重量を占めることを意味し、好ましくは、粘着剤層全体の50重量%以上であることを意味する。
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、スチレン系重合体ブロック(A)とスチレンモノマーとイソブチレンモノマーとのランダム共重合体ブロック(B’)とのブロック共重合体である。
本明細書中、スチレン系重合体とは、基本骨格がスチレンモノマーの重合体を意味する。
粘着剤層は、上記基材層の片面に積層される層であり、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体を主体として含有し、さらに粘着付与剤を含有する。ここで「主体として」とは、粘着剤層の全成分中で最も多くの重量を占めることを意味し、好ましくは、粘着剤層全体の50重量%以上であることを意味する。
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、スチレン系重合体ブロック(A)とスチレンモノマーとイソブチレンモノマーとのランダム共重合体ブロック(B’)とのブロック共重合体である。
本明細書中、スチレン系重合体とは、基本骨格がスチレンモノマーの重合体を意味する。
粘着剤層には、スチレン系重合体ブロック(A)と、イソブチレン重合体(B)とのブロック共重合体を主骨格とするスチレン系エラストマーをさらに含有していてもよい。
例えば、A−B、A−B−A、(A−B)n、(A−B)nXの一般式で示されるスチレン系エラストマーが挙げられる。なお、Xはカップリング剤の残基を示し、nは1以上の整数である。
例えば、A−B、A−B−A、(A−B)n、(A−B)nXの一般式で示されるスチレン系エラストマーが挙げられる。なお、Xはカップリング剤の残基を示し、nは1以上の整数である。
上記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体として、より具体的には、下記の(1)〜(4)のスチレン系エラストマーが挙げられる。
(1)(A)と(B’)各1ブロックが結合したもの:A−B’ブロック共重合体
(2)(A)と(B’)各1ブロックに加えて、スチレンモノマーとイソブチレンモノマーとのランダム共重合体であって、スチレン(St)モノマー単位の含有率が漸増する構造を有するテーパーブロック(C)を含むもの:A−B’−Cブロック共重合体
(3)上記(2−2)のテーパーブロック(C)に換えてスチレン系重合体ブロック(A)を含むもの:A−B’−Aブロック共重合体
(4)これらの繰り返しやカップリングしたもの:(A−B’)n、(A−B’)nX、(A−B’−C)nX、(A−B’−A)nX
なお、これらの一般式中、Xはカップリング剤の残基を示し、nは1以上の整数である。
(2)(A)と(B’)各1ブロックに加えて、スチレンモノマーとイソブチレンモノマーとのランダム共重合体であって、スチレン(St)モノマー単位の含有率が漸増する構造を有するテーパーブロック(C)を含むもの:A−B’−Cブロック共重合体
(3)上記(2−2)のテーパーブロック(C)に換えてスチレン系重合体ブロック(A)を含むもの:A−B’−Aブロック共重合体
(4)これらの繰り返しやカップリングしたもの:(A−B’)n、(A−B’)nX、(A−B’−C)nX、(A−B’−A)nX
なお、これらの一般式中、Xはカップリング剤の残基を示し、nは1以上の整数である。
本発明で用いられるスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量は、3万〜40万の範囲内であることが好ましく、より好ましくは4万〜15万の範囲内である。これにより、粘着剤層の凝集力を確保するとともに、表面保護シートを剥離する際の被着体への糊残りの防止が期待される。また、適当な粘着力を確保し、粘着剤組成物の調製又は表面保護シートの製造時に、溶液粘度及び溶融粘度の増大を防止することができる。
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体におけるスチレンモノマー単位の含有率は、20重量%〜50重量%の範囲内であり、好ましくは、25重量%〜40重量%の範囲内である。
本明細書中、粘着剤層において、「スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体におけるスチレンモノマー単位の含有率」とは、「スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン(St)モノマー単位(ユニット)の重量の百分率」を意味し、これを「総St含有率」(重量%)と称する場合がある。
前記含有率が20重量%未満であると、粘着剤の凝集力が低下するため、表面保護シートを被着体から剥がす際に糊残りを生じる恐れがある。一方、前記含有率が50重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
本明細書中、粘着剤層において、「スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体におけるスチレンモノマー単位の含有率」とは、「スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン(St)モノマー単位(ユニット)の重量の百分率」を意味し、これを「総St含有率」(重量%)と称する場合がある。
前記含有率が20重量%未満であると、粘着剤の凝集力が低下するため、表面保護シートを被着体から剥がす際に糊残りを生じる恐れがある。一方、前記含有率が50重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率は、3重量%〜30重量%の範囲内であり、好ましくは、10重量%〜20重量%の範囲内である。
当該含有率(重量%)を、より詳細に定義すれば、すなわち、粘着剤層中のスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロック中のスチレン(St)モノマー単位の重量の百分率である。当該含有率を、本明細書中、「ランタ゛ムSt含有率」(重量%)と称する場合がある。
当該含有率が3重量%未満であると、粘着剤の損失正接(tanδ)が最大になる温度が低くなり、展開力が大きくなることがある。一方、当該含有率が30重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
なお、本明細書中、粘着剤層中のスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン系重合体ブロック中のスチレン(St)モノマー単位の重量の百分率を、「ブロックSt含有率」(重量%)と称する場合がある。
当該含有率(重量%)を、より詳細に定義すれば、すなわち、粘着剤層中のスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロック中のスチレン(St)モノマー単位の重量の百分率である。当該含有率を、本明細書中、「ランタ゛ムSt含有率」(重量%)と称する場合がある。
当該含有率が3重量%未満であると、粘着剤の損失正接(tanδ)が最大になる温度が低くなり、展開力が大きくなることがある。一方、当該含有率が30重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
なお、本明細書中、粘着剤層中のスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体全体の重量に対する、スチレン系重合体ブロック中のスチレン(St)モノマー単位の重量の百分率を、「ブロックSt含有率」(重量%)と称する場合がある。
粘着付与剤は、表面保護シートを被着体から剥離する際の糊残りが発生しにくい量で使用することが適している。例えば、粘着付与剤の添加割合は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体100重量部に対し、3〜40重量部が好ましく、より好ましくは5〜30重量部である。
前記添加割合が3重量部未満であると、粘着力が発現しないため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。一方、前記添加割合が40重量部を超えると、粘着力が強くなるため、表面保護シートを被着体から剥がす際に糊残りを生じる恐れがある。
粘着剤層の厚みは特に制限されないが、0.5〜30μm程度であり、好ましくは1〜20μmであり、さらに好ましくは2〜10μmである。この範囲の厚みとすることにより、表面保護シートとして比較的容易に作製することができる。また、粘着剤層が、例えば、凹凸シート等のように表面に凹凸を有する被着体に適用される場合においても、その凹凸への粘着剤層の食い込みを低減することができ、表面保護シートを剥離する際の、凹凸表面への糊残りが最小限になることが期待できる。
前記添加割合が3重量部未満であると、粘着力が発現しないため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。一方、前記添加割合が40重量部を超えると、粘着力が強くなるため、表面保護シートを被着体から剥がす際に糊残りを生じる恐れがある。
粘着剤層の厚みは特に制限されないが、0.5〜30μm程度であり、好ましくは1〜20μmであり、さらに好ましくは2〜10μmである。この範囲の厚みとすることにより、表面保護シートとして比較的容易に作製することができる。また、粘着剤層が、例えば、凹凸シート等のように表面に凹凸を有する被着体に適用される場合においても、その凹凸への粘着剤層の食い込みを低減することができ、表面保護シートを剥離する際の、凹凸表面への糊残りが最小限になることが期待できる。
粘着付与剤としては、例えば、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体系や脂環式系共重合体等の石油系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、テルぺン系樹脂、テルぺンフェノール系樹脂、重合ロジン等のロジン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂、キシレン系樹脂またはこれらの水添物などの、一般的に粘着剤に使用されるものを特に制限なく使用することができる。粘着付与剤の軟化点が、90〜140℃を用いることがより好ましい。これらの粘着付与剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、剥離性及び耐候性などを高めるために、水添系の粘着付与剤を用いることがより好ましい。また、オレフィン樹脂とのブレンド物として市販されている粘着付与剤を用いてもよい。
なお、本発明での粘着付与剤とは、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体中のイソブチレンソフトセグメントと相溶し、粘着力をコントロールするものである。
なお、本発明での粘着付与剤とは、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体中のイソブチレンソフトセグメントと相溶し、粘着力をコントロールするものである。
粘着剤層には、粘着力の制御等を目的に、必要に応じて、例えば、オレフィン系樹脂、シリコーン系ポリマー、液状アクリル系共重合体、リン酸エステル系化合物、粘着付与剤、軟化剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、接着昂進防止剤、スチレン系ブロック補強剤等の公知の添加剤を適宜添加することができる。
軟化剤は、通例、接着力の向上に有効である。軟化剤としては、例えば、低分子量のジエン系ポリマー、ポリイソブチレン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、ひまし油、トール油、天然油、液体ポリイソブチレン樹脂、ポリブテン、またはこれらの水添物などの一般的に粘着剤に使用されるものを特に制限なく、使用することができる。これらの軟化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
スチレン系ブロック補強剤は、粘着剤層の接着昂進を抑制するために用いられる。
スチレン系ブロック補強剤は、例えば、モノマー単位として、スチレン及びα−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、tert−ブチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系化合物が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。つまり、スチレン系ブロック補強剤は、これらモノマーを重合することによって得ることができる。2種以上のモノマーからなる共重合体の場合は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。なかでも、スチレン系ブロック補強剤は、100℃程度以上の軟化点を有するものが好ましく、150℃以上がより好ましい。具体的には、イーストマンケミカル社製、商品名「ENDEX155」(軟化点155℃)、「ENDEX160」(軟化点160℃)等が好適に使用される。
スチレン系ブロック補強剤は、粘着剤の粘着力を損なわない範囲で好適に用いることができる。スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体100重量部に対し、0〜50重量部が好ましく、好ましくは、0〜30重量部である。30重量部を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
スチレン系ブロック補強剤は、例えば、モノマー単位として、スチレン及びα−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、tert−ブチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系化合物が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。つまり、スチレン系ブロック補強剤は、これらモノマーを重合することによって得ることができる。2種以上のモノマーからなる共重合体の場合は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。なかでも、スチレン系ブロック補強剤は、100℃程度以上の軟化点を有するものが好ましく、150℃以上がより好ましい。具体的には、イーストマンケミカル社製、商品名「ENDEX155」(軟化点155℃)、「ENDEX160」(軟化点160℃)等が好適に使用される。
スチレン系ブロック補強剤は、粘着剤の粘着力を損なわない範囲で好適に用いることができる。スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体100重量部に対し、0〜50重量部が好ましく、好ましくは、0〜30重量部である。30重量部を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が発現しにくくなるため、搬送中に表面保護シートが被着体から剥がれてしまうことがある。
スチレン系ブロック補強剤を用いることにより、スチレン−イソブチレン−スチレン系共重合体ブロックにおけるスチレン(St)層に相溶して、粘着剤層の凝集力を向上させることができる。これにより、ポリオレフィン基材層の背面から接着された表面保護シートを容易に剥離することができ、巻回体を無理なく巻戻すことができる。また、表面保護シートを被着体から剥離する際に、比較的小さい力で剥離することが可能となり、かつ糊残りの防止を期待できる。
酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、フェノール系(モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系)酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等の通常使用されるものが挙げられる。
光安定化剤としては、ヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、特に限定されず、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
接着昂進防止剤としては、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミンの長鎖アルキルグラフト物、大豆油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学社製、商品名「アラキード251」等)、トール油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学社製、商品名「アラキード6300」等)などが挙げられる。
これらの添加剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光安定化剤としては、ヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、特に限定されず、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
接着昂進防止剤としては、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミンの長鎖アルキルグラフト物、大豆油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学社製、商品名「アラキード251」等)、トール油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学社製、商品名「アラキード6300」等)などが挙げられる。
これらの添加剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
粘着剤層についての測定温度範囲−50℃〜80℃の動的粘弾性測定における損失正接(tanδ)が最大となる温度は、−20℃〜20℃の範囲内であることが好ましい。このtanδが最大となる温度は、ランタ゛ムSt含有率(重量%)、または粘着付与剤の含有率等を調整する、あるいは、軟化点温度等を考慮して、用いる粘着付与剤を選択することにより、好ましい範囲に調整することができる。
つまり、ランタ゛ムSt含有率を増やすことで、tanδが最大となる温度を高くすることができる。これは、ランタ゛ムSt含有率を増やすことで、ソフトセグメントの運動性が拘束されることによるものであると考えられる。
つまり、ランタ゛ムSt含有率を増やすことで、tanδが最大となる温度を高くすることができる。これは、ランタ゛ムSt含有率を増やすことで、ソフトセグメントの運動性が拘束されることによるものであると考えられる。
ここで、tanδは、−50℃〜80℃の測定温度範囲において、以下の条件で測定される。
粘弾性スペクトロメーター:商品名「DVA−200」(アイティ計測制御社製)
粘着剤層のサンプルサイズ:厚さ約1.5mm×0.5mm×10mm
測定モード:せん断
設定昇温速度:6℃/分
測定周波数:10Hz
粘弾性スペクトロメーター:商品名「DVA−200」(アイティ計測制御社製)
粘着剤層のサンプルサイズ:厚さ約1.5mm×0.5mm×10mm
測定モード:せん断
設定昇温速度:6℃/分
測定周波数:10Hz
このように、tanδ値が最大となる温度を上記の範囲内とすることにより、粘着付与剤の作用と相まって、粘着剤層の凝集力を向上させることができる。これによって、表面保護シートが、その基材層の背面に粘着剤層が接着されて巻回体とした場合においても、基材層の背面から、表面保護シートを容易に剥離することができる。つまり、巻回体を無理なく巻戻すことができる。また、表面に凹凸を有する被着体に適用した場合においても、その凹凸に追随させることができ、被着体の表面保護を確実にすることができる。
なお、巻回体として容易に巻き戻すためには、例えば、50mm幅の巻回体を20m/分の速度で巻き戻したときに要する力(展開力)が2.0N以下とすることが好ましく、さらに、1.5N以下であることが好ましい。展開力が小さいと巻戻しが容易になるので、例えば、巻回体の幅が1000mmを超える場合においても、容易に巻き戻すことができる。
(表面保護シート)
本発明の表面保護シートは、押出等によって基材層を形成した後、粘着剤を溶融又は溶解した液を用いて、塗布又は噴霧等を行うことによって、基材層に粘着剤層を積層して製造してもよいが、通常、基材層及び粘着剤層を、インフレーション法、Tダイ法等の公知の方法で共押出することにより積層一体化して製造することが好ましい。
いずれの製造方法においても、本発明の表面保護シートは、例えば、長尺状のフィルムをロール状に巻回した巻回体として工業的に製造することができる。表面保護シートが巻回体とされる場合には、基材層の粘着剤層が形成されている側と反対側に粘着剤層が密着することになる。このような場合においても、また、表面保護シートが、例えば、比較的幅広の巻回体等とされた場合においても、本発明の保護シートの巻回体は、無理なく巻戻すことができる。
本発明の表面保護シートは、押出等によって基材層を形成した後、粘着剤を溶融又は溶解した液を用いて、塗布又は噴霧等を行うことによって、基材層に粘着剤層を積層して製造してもよいが、通常、基材層及び粘着剤層を、インフレーション法、Tダイ法等の公知の方法で共押出することにより積層一体化して製造することが好ましい。
いずれの製造方法においても、本発明の表面保護シートは、例えば、長尺状のフィルムをロール状に巻回した巻回体として工業的に製造することができる。表面保護シートが巻回体とされる場合には、基材層の粘着剤層が形成されている側と反対側に粘着剤層が密着することになる。このような場合においても、また、表面保護シートが、例えば、比較的幅広の巻回体等とされた場合においても、本発明の保護シートの巻回体は、無理なく巻戻すことができる。
本発明の表面保護シートが適用される被着体としては、例えば、光学シートが挙げられる。ここで、光学シートとは、凹凸のあるものに限定されず、フラットなものであってもよい。
例えば、凹凸のある被着体として、拡散シート、プリズムシート等の凹凸のあるものが例示される。
凹凸のある被着体を形成する材料は、特に限定されるものではなく、どのようなものを用いてもよい。例えば、透光性を有する樹脂、特に、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。
例えば、凹凸のある被着体として、拡散シート、プリズムシート等の凹凸のあるものが例示される。
凹凸のある被着体を形成する材料は、特に限定されるものではなく、どのようなものを用いてもよい。例えば、透光性を有する樹脂、特に、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。
以下に、本発明の表面保護シートを、実施例及び比較例に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)粘着剤層
スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとからなるスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体(重量平均分子量 5万、ランタ゛ムSt含有率 20重量%、ブロックSt含有率 5重量%、総St含有率 25重量%)100重量部に、粘着付与剤として軟化点100℃の脂環族飽和炭化水素としてアルコンP100(荒川化学工業社製)を15重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペシャルティケミカルズ社製)1重量部、紫外線吸収剤として、チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.5重量部を添加し、混練することにより粘着剤組成物を得た。
(1)粘着剤層
スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとからなるスチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体(重量平均分子量 5万、ランタ゛ムSt含有率 20重量%、ブロックSt含有率 5重量%、総St含有率 25重量%)100重量部に、粘着付与剤として軟化点100℃の脂環族飽和炭化水素としてアルコンP100(荒川化学工業社製)を15重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペシャルティケミカルズ社製)1重量部、紫外線吸収剤として、チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.5重量部を添加し、混練することにより粘着剤組成物を得た。
(2)基材層
ポリプロピレン(プライムポリマー社製 J715)からなる基材と粘着剤組成物とをTダイ法により共押出し、35μmの厚みのポリプロピレン基材層と、10μmの厚みの粘着剤層とが積層一体化された表面保護シートを形成し、内径3インチの紙芯に巻き取った巻回体を得た。
ポリプロピレン(プライムポリマー社製 J715)からなる基材と粘着剤組成物とをTダイ法により共押出し、35μmの厚みのポリプロピレン基材層と、10μmの厚みの粘着剤層とが積層一体化された表面保護シートを形成し、内径3インチの紙芯に巻き取った巻回体を得た。
(実施例2〜4、および6、ならびに比較例1〜3)
表1に示すように、粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の方法で、実施例2〜4、および6、ならびに比較例1〜3の表面保護シートの巻回体を得た。
表1に示すように、粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の方法で、実施例2〜4、および6、ならびに比較例1〜3の表面保護シートの巻回体を得た。
(実施例5)
粘着剤層にスチレン系ブロック補強剤として、ENDEX155(イーストマンケミカル社製)を15重量部配合以外は、表1に示すように、粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の方法で表面保護シートの巻回体を得た。
粘着剤層にスチレン系ブロック補強剤として、ENDEX155(イーストマンケミカル社製)を15重量部配合以外は、表1に示すように、粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の方法で表面保護シートの巻回体を得た。
(評価)
上記のようにして得られた各表面保護シートについて、以下の項目を評価した。
それらの結果を表1に示す。
上記のようにして得られた各表面保護シートについて、以下の項目を評価した。
それらの結果を表1に示す。
(1)tanδのピーク温度
動的粘弾性スペクトル測定装置(IT計測制御社製、品番:DVA200)を用いて、せん断測定モード、周波数10Hz、昇温速度6℃/分の条件で、−50℃〜80℃の範囲で温度を変化させながらtanδを測定し、粘着剤層の動的粘弾性測定のtanδ値が最大となる温度を求めた。
動的粘弾性スペクトル測定装置(IT計測制御社製、品番:DVA200)を用いて、せん断測定モード、周波数10Hz、昇温速度6℃/分の条件で、−50℃〜80℃の範囲で温度を変化させながらtanδを測定し、粘着剤層の動的粘弾性測定のtanδ値が最大となる温度を求めた。
(2)初期接着力
実施例及び比較例の各表面保護シートを、凹凸を有するプリズムシートのレンズ面に、当該レンズ面を覆うように貼り付けた。プリズムシートとしては、厚みが130μmのアクリル樹脂からなり、プリズムの中心距離50μm、高さ30μmであるものを用意した。貼り付け条件は、室温23℃及び相対湿度50%の環境下、それぞれ2kgの圧着ゴムローラーを用いて、300mm/分の速度を採用した。その状態で30分間放置した後、JIS Z0237に準拠し、25mm幅における稜線方向の180度剥離強度を300mm/分の速度で測定した。このようにして測定された剥離強度を初期接着力とした。
結果を表1に示す。剥離強度が0.02以上0.3N/25mm未満の場合を優、0.3以上0.4N/25mm未満の場合を良、0.02N/25mm未満または0.4N/25mm以上場合を不良と評価した。
実施例及び比較例の各表面保護シートを、凹凸を有するプリズムシートのレンズ面に、当該レンズ面を覆うように貼り付けた。プリズムシートとしては、厚みが130μmのアクリル樹脂からなり、プリズムの中心距離50μm、高さ30μmであるものを用意した。貼り付け条件は、室温23℃及び相対湿度50%の環境下、それぞれ2kgの圧着ゴムローラーを用いて、300mm/分の速度を採用した。その状態で30分間放置した後、JIS Z0237に準拠し、25mm幅における稜線方向の180度剥離強度を300mm/分の速度で測定した。このようにして測定された剥離強度を初期接着力とした。
結果を表1に示す。剥離強度が0.02以上0.3N/25mm未満の場合を優、0.3以上0.4N/25mm未満の場合を良、0.02N/25mm未満または0.4N/25mm以上場合を不良と評価した。
(3)展開力
実施例及び比較例の各表面保護シートの50mm幅の巻回体をJIS Z0237に準拠し、巻戻し速度を20m/分の速度で測定した。
結果を表1に示す。展開力が1.5N/50mm未満の場合を「優」とし、1.5N/50mm以上2.0N/50mm未満の場合を「良」とし、展開力が2.0N/50mm以上の場合を「不良」とした。
実施例及び比較例の各表面保護シートの50mm幅の巻回体をJIS Z0237に準拠し、巻戻し速度を20m/分の速度で測定した。
結果を表1に示す。展開力が1.5N/50mm未満の場合を「優」とし、1.5N/50mm以上2.0N/50mm未満の場合を「良」とし、展開力が2.0N/50mm以上の場合を「不良」とした。
本発明の表面保護フィルムは、光学デバイス、金属板、塗装鋼板、樹脂板、ガラス板等の様々な物品や部材に限られず、運搬、加工又は養生する際の汚れ及び傷つきの防止を必要とする様々な被着体(被保護物)に対して利用することができる。
Claims (2)
- ポリオレフィン系樹脂を主体として含有する基材層と当該基材層の片側の表面上に積層された粘着剤層とからなる表面保護シートであって、
前記粘着剤層は、スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体および粘着付与剤を含有し、
前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体は、
(1)スチレン系重合体ブロックとスチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックとのブロック共重合体であり、かつ
(2)スチレンモノマー単位の含有率が20重量%〜50重量%の範囲内であり、
前記スチレン−イソブチレンランダム共重合体ブロックにおけるスチレンモノマー単位の含有率が3重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする表面保護シート。 - 前記粘着層の、測定温度範囲−50℃〜80℃の動的粘弾性測定における損失正接が最大となる温度が−20℃〜20℃の範囲内であり、かつ
前記粘着付与剤は、前記スチレン−イソブチレン−スチレン系ブロック共重合体100重量部に対して3〜40重量部の割合で含有される
ことを特徴とする請求項1に記載の表面保護シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009247857A JP2010132889A (ja) | 2008-10-29 | 2009-10-28 | 表面保護シート |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008278030 | 2008-10-29 | ||
JP2009247857A JP2010132889A (ja) | 2008-10-29 | 2009-10-28 | 表面保護シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010132889A true JP2010132889A (ja) | 2010-06-17 |
Family
ID=42344468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009247857A Pending JP2010132889A (ja) | 2008-10-29 | 2009-10-28 | 表面保護シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010132889A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016183241A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 株式会社サンエー化研 | 粘着剤組成物、並びにそれを用いた粘着フィルム及び表面保護シート |
JP2017106014A (ja) * | 2015-12-08 | 2017-06-15 | 積水化学工業株式会社 | 耐熱粘着フィルム、表面保護フィルム及び耐熱粘着フィルムの製造方法 |
-
2009
- 2009-10-28 JP JP2009247857A patent/JP2010132889A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016183241A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 株式会社サンエー化研 | 粘着剤組成物、並びにそれを用いた粘着フィルム及び表面保護シート |
JP2017106014A (ja) * | 2015-12-08 | 2017-06-15 | 積水化学工業株式会社 | 耐熱粘着フィルム、表面保護フィルム及び耐熱粘着フィルムの製造方法 |
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