JP2010132658A - 4−カルボキシ−2−ピロリジノンから誘導されるエステルおよびトリアジン親油性スクリーニング剤を含む化粧用組成物、トリアジン親油性スクリーニング剤の溶媒としての前記誘導体の使用 - Google Patents

4−カルボキシ−2−ピロリジノンから誘導されるエステルおよびトリアジン親油性スクリーニング剤を含む化粧用組成物、トリアジン親油性スクリーニング剤の溶媒としての前記誘導体の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】トリアジンタイプの親油性スクリーニング剤の、それを含む化粧用または皮膚科学的配合物のキャリア中の油に対する溶解性を明細書中の背景技術の項に挙げた欠点なしに向上させるために、トリアジンタイプの親油性スクリーニング剤を効果的に溶解するための新規の溶媒を見出すこと。
【解決手段】本発明は、化粧品に許容できる媒体中に、式(I):[式中、R1は、直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示し、R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基またはフェネチル基を含んでよい直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示す]の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステル、および少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物に関する。
本発明はまた、化粧品に許容できる媒体中に、少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物における、前記トリアジンUVスクリーニング剤の溶媒としての、前記活性成分の前記組成物への溶解性を向上させるための薬剤中でのおよび/または薬剤としての、あるいは紫外線防御指数を向上させることを目的とする、上記に定義の、式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステルの使用にも関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、化粧品に許容できる媒体中に、以下に定義を述べるものとする式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステル、および少なくとも1つのトリアジンの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物に関する。
本発明は、化粧品に許容できる媒体中に、少なくとも1つのトリアジン親油性UVスクリーニング剤を含む組成物における、前記トリアジンスクリーニング剤の溶媒としての、および/または前記トリアジンUVスクリーニング剤の前記組成物への溶解性を向上させるための薬剤としての、以下に定義を述べるものとする式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステルの使用に関する。
数多くの化粧用または皮膚科学的製品が、液体脂肪相を含む種々のガレノス製剤形態、例えばディスパージョン、油性ローション、油/水、水/油または多層エマルション、あるいはクリームゲルなどで提供されている。ある種の特に有利な化粧用または皮膚科学的活性成分、例えば親油性有機スクリーニング剤は、これら配合物の油相には、容易に溶解せず、保管される間に、特にエマルションにおいて結晶形成または沈殿を起こす傾向がある。このような現象は、それが組成物を不安定化し、かつ/または製品の美的外観に影響を及ぼし、かつ/または皮膚および/または毛髪への適用時に美容的な不快感をもたらし、あるいは、これら配合物における活性成分の濃度を制限し、このことが十分に効果的な製品が得られないことを意味する可能性がある限りにおいては、配合物の安定性の観点からおよび/または消費者の快適性に関して、望ましくない。
特に、抗日光組成物は、有害なUV放射を選択的に吸収する能力のある1つまたは複数の親油性および/または親水性の不溶性および/または溶解性の有機および/または無機スクリーニング剤を種々の濃度で含む、水中油型または油中水型エマルション、ゲルまたは無水製品の形態であることが多い。これらのスクリーニング剤およびその量は、所望の防御指数に基づいて選択される。それが本来、親油性であるのか、逆に親水性であるのかによって、これらのスクリーニング剤は、それぞれ最終組成物の脂肪相または水相に分配され得る。
トリアジンタイプのUVスクリーニング剤は、抗日光化粧用配合物に対して特に有利な親油性UVBスクリーニング剤である。そのいくつかは、UVA放射を遮蔽することができる。しかし、配合されると、その光防御能は、油を含む通常の化粧用キャリア、例えばオキシエチレン化またはオキシプロピレン化脂肪(モノ/ポリ)アルコール(Henkelの「Cetiol HE」またはWitcoの「Witconol APM」)あるいはC12〜C15アルキルベンゾエート(Finetexの「Finsolv TN」)などの脂肪エステル、脂肪酸トリグリセリド、例えばDynamit Nobel社により販売されているMiglyol(登録商標) 812、またはアミノ酸誘導体(Ajinomotoの「Eldew SL205」)中でかなり限定される。これは、配合物に通常使用されるこれらの油におけるこれらスクリーニング剤の溶解性が、完全に満足できるものではないためである。このことによる結果は、良好な品質、安定性および抗日光製品の効果を損なう、配合物における時間経過に伴う結晶化の発現、または配合物におけるスクリーニング剤の濃度が制限され、それにより十分に効果的な製品を得ることが不可能になるという事実である。
特許出願WO 2008/01240 特許US 6 673 841 特許EP 0069512 特許US 2811496 特許US 2826588 特許US 3136620 特許FR 2290199 特許FR 2696744 文献EP-A-0 517 104 文献EP-A-0 570 838 文献US 4 724 137 特許出願EP-A-0 775 698 特許出願EP 507691 特許出願EP 507692 特許出願EP 790243 特許出願EP 944624 特許EP 0841341 特許EP 1471059 特許EP 1568700 特許EP 1642893 特許EP 1815884 特許出願EP 1891079 特許出願EP 0832642 EP 1027883 EP 1300137 DE 10162844 特許US 5 624 663 特許EP 669 323 特許US 2 463 264 特許出願US 5 237 071 特許出願US 5 166 355 特許出願GB 2303549 特許出願DE 197 26 184 特許出願EP 893119 特許出願WO-93/04665 特許出願DE 198 55 649 特許出願EP 0967200 特許出願DE 197 46 654 特許出願DE 197 55 649 特許出願EP-A-1008586 特許出願EP 1133980 特許出願EP 133981 特許出願WO 2004/006878 特許出願WO 2006/003094 特許出願EP 1965870 特許出願EP 1962786 特許出願EP 1965869 特許US 6 225 467 特許出願WO 2004/085412 特許出願WO 06/035000 特許出願WO 06/034982 特許出願WO 06/034991 特許出願WO 06/035007 特許出願WO 2006/034992 特許出願WO 2006/034985 文献WO-A-92/06778 FR 2 315 991 FR 2 416 008 特許US 4 077 441 特許US 4 850 517
J. Org. Chem.、26、1519〜24頁(1961) Tetrahedron Asymmetric、12(23)、3241〜9頁(2001) J. Industrial & Engineering Chem.、47、1572〜8頁(1955) J. Am. Chem. Soc.、60、402〜6頁(1938) 2004年3月4日に発行の文献IP COM Journal 4(4)、16 No.IPCOM000011179D 文献「Symmetrical Triazine Derivatives」IP.COM Journal 4(4)、IP. COM INC West Henrietta、NY、US(2004年9月20日) Bangham、StandishおよびWatkins、J. Mol. Biol.、13、238頁(1965)
したがって、トリアジンタイプの親油性スクリーニング剤の、それを含む化粧用または皮膚科学的配合物のキャリア中の油に対する溶解性を上記に挙げた欠点なしに向上させるために、トリアジンタイプの親油性スクリーニング剤を効果的に溶解するための新規の溶媒を見出す必要がある。
ピロリドン誘導体は、特許出願WO 2008/01240におけるオレオカンタールなどまたは特許US 6 673 841におけるアスプロタジルアルキルエステルなどの活性成分の浸透剤として知られている。
しかし、本出願人は、今般、驚くべきことに、この目的を達成することを可能にする以下に定義を述べるものとする式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導されるエステルで構成される効果的な溶媒の新しいファミリーを発見した。これらの化合物は、数多くの化粧用製品に配合することが可能である。
この発見は、本発明の基本原理を形成する。
本発明は、特に、化粧品に許容できる媒体中に、式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステル、および少なくとも1つのトリアジンタイプのUVスクリーニング剤を含む組成物に関する。
本発明は、化粧品に許容できる媒体中に、少なくとも1つのトリアジンタイプのUVスクリーニング剤を含む組成物における、前記活性成分の溶媒としての、および/または前記トリアジンタイプUVスクリーニング剤の前記組成物への溶解性を向上させるための薬剤としての、以下に定義を述べるものとする式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステルの使用に関する。
本発明はまた、化粧品に許容できる媒体中に、少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物における、紫外線防御指数(sun protection factor)を向上させることを目的とする式(I)のピロリジノンから誘導される少なくとも1つのジエステルの使用にも関する。
本発明の他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明を読めば明白になる。
用語「化粧品に許容できる」は、皮膚および/またはその付属物と適合性があり、好ましい色、においおよび感触を有し、消費者にこの組成物を使用することを思いとどまらせる可能性がある許容できない不快性(チクチク感、ツッパリ感、発赤)を作り出すことがないことを意味するよう意図されている。
用語「親油性スクリーニング剤」は、液体脂肪相に分子状態で完全に溶解することができるか、あるいはコロイド形態で(例えばミセル形態で)液体脂肪相に可溶化され得るあらゆる化粧用または皮膚科学的有機UVスクリーニング剤を意味するよう意図されている。
本発明の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導されるエステルは、下記の一般式(I):
Figure 2010132658
[式中、
R1は、直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示し、
R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基またはフェネチル基を含んでよい直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示す]
に相当するものから選択される。
式(I)において、アルキル基の中で、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロヘキシルまたはメチルシクロヘキシル基を特に挙げることができる。
式(I)の化合物の中で、下記の生成物(a)から(oo):
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
をより特に使用することになる。
より特に例(t)、(u)、(v)、(x)、(j)、(l)、(m)、(w)、(n)、(ab)、(ii)および(kk)の誘導体を、さらにより特に化合物(j)、(l)および(m)を使用することになる。
式(I)の誘導体は、その合成について下記の論文:J. Org. Chem.、26、1519〜24頁(1961)、Tetrahedron Asymmetric、12(23)、3241〜9頁(2001)、J. Industrial & Engineering Chem.、47、1572〜8頁(1955)、J. Am. Chem. Soc.、60、402〜6頁(1938)、特許EP 0069512、特許US 2811496 (1955)、特許US 2826588、特許US 3136620、特許FR 2290199および特許FR 2696744に記述されており:
-下記のスキーム:
Figure 2010132658
に従って、溶媒を用いてまたは用いずに、20℃と150℃との間の温度で、式(II)のイタコン酸のジエステルと式(III)の第一級アミンの縮合により、
-または下記のスキーム:
Figure 2010132658
に従って、式(V)の中間体の酸が得られるように、溶媒の存在下または非存在下で、式(IV)のイタコン酸から出発する式(III)の第一級アミンとの縮合および、それに続く式(V)のこの酸の、過剰量の式(VI)のアルコールの存在下でのエステル化による2つの段階で、容易に得ることができ、
-または下記のスキーム:
に従って、エステル鎖R'1(直鎖状または分枝状C3〜C20アルキル基)を含む式(I)の誘導体は、直鎖状または分枝状C3〜C20アルコールおよびスズ触媒またはチタニウム触媒の存在下で、エステル鎖R1(メチルまたはエチル基)を含む誘導体のエステル交換反応によってもまた得られる。
好ましくは、本発明の式(I)の誘導体は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して1重量%から30重量%、より好ましくは3重量%から20重量%の範囲の含有量で存在する。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明の式(I)の誘導体は、それ自体またはそれら自体で(他の溶媒の使用を必要とせずに)、組成物中に存在する親油性トリアジンスクリーニング剤の全量を溶解するのに十分な量で存在する。
本発明のトリアジンタイプのUVスクリーニング剤は、下記の式(1):
Figure 2010132658
[式中、A1、A2およびA3基は、同一でも異なっていてもよく、式(2):
Figure 2010132658
(式中、
-Xaは、同一でも異なっていてもよく、酸素または-NH-基を表し、
-Raは、同一でも異なっていてもよく、水素;アルカリ金属;1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基により任意選択で置換されたアンモニウム基;直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル基;1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;1から6個のエチレンオキシド単位を含み、末端のOH基がメチル化されているポリオキシエチレン化された基;下記の式(3)、(4)または(5)の基
Figure 2010132658
Figure 2010132658
(式中、
-R1は水素またはメチル基であり、
-R2はC1〜C9アルキル基であり、
-qは0から3の範囲の整数であり、
-rは1から10の範囲の整数であり、
-A'はC4〜C8アルキル基またはC5〜C8シクロアルキル基であり、
-B'は、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基; C5〜C8シクロアルキル基;および1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたアリール基から選択される)
から選択される)
の基から選択される]
の1,3,5-トリアジン誘導体から特に選択されてよい。
特に文献EP-A-0 517 104に記載されている、1,3,5-トリアジン誘導体の第1のより特に好ましいファミリーは、A1、A2およびA3が式(2)であり、下記の特徴:
-Xa-Ra基の1つは-NH-Ra基を表し、式中、Raは、1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;上記の式(3)、(4)または(5)の基:
[式中、
-B'は、C1〜C4アルキル基であり、
-R2は、メチル基である]
から選択される、
-他の2つのXa-Raは-O-Ra基を表し、Raは、同一でも異なっていてもよく、水素;アルカリ金属;1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基により任意選択で置換されたアンモニウム基;直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル基;1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;および上記の式(3)、(4)または(5)の基:
[式中、
-B'は、C1〜C4アルキル基であり、
-R2は、メチル基である]
から選択される
を有する式(1)に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
特に文献EP-A-0 570 838に記載されている1,3,5-トリアジン誘導体の第2のより特に好ましいファミリーは、A1、A2およびA3が式(2)であり、下記の特徴:
-1つまたは2つのXa-Raは-NH-Ra基を表し、式中、Raは、直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル基;1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;および上記の式(3)、(4)または(5)の基:
[式中、
-B'は、C1〜C4アルキル基であり、
-R2は、メチル基である]
から選択される、
-他の1つまたは2つのXa-Raは-O-Ra基であり、式中、Raは、同一でも異なっていてもよく、水素;アルカリ金属;1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基により任意選択で置換されたアンモニウム基;直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル基;1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;および上記の式(3)、(4)または(5)の基:
[式中、
-B'は、C1〜C4アルキル基であり、
-R2は、メチル基である]
から選択される
を全て有する式(1)に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
この第2のファミリーの特に好ましい1,3,5-トリアジンは、2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわちSigma 3Vにより「Uvasorb HEB」の商品名で販売されており、かつ下記の式:
Figure 2010132658
[式中、
-R'''は、2-エチルヘキシル基を示し、R''は、tert-ブチル基を示す]
に相当する「ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン」である。
本発明の文脈において使用することができ、特に文献US 4 724 137に記載されている化合物の第3の好ましいファミリーは、A1、A2およびA3が式(2)であり、下記の特徴:
-Xaは同一であり、酸素を表す、
-Raは、同一でも異なっていてもよく、C6〜C12アルキル基または1から6個のエチレンオキシド単位を含み、末端のOH基がメチル化されたポリオキシエチレン化された基を表す
を有する、式(1)に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
この第3のファミリーの特に好ましい1,3,5-トリアジン誘導体は、2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわち特に「Uvinul T 150」の商品名でBASF社により販売されている「エチルヘキシルトリアゾン」であり、下記の式:
Figure 2010132658
[式中、R'''は、2-エチルヘキシル基を表す]
に相当する。
トリアジンタイプのUVスクリーニング剤はまた、下記の式(6):
Figure 2010132658
式中、
[R3およびR4基は、同一でも異なっていてもよく、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基、またはT1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である式-CH2-CH(OH)-CH2-OT1の残基を示し、
-A4は、下記の式:
Figure 2010132658
(式中、
-R5は、水素原子、C1〜C10アルキル基、n1が1から16までの数である式:-(CH2CHR7-O)n1R6の基、あるいはT1が上記に示したものと同じ意味を有する構造-CH2-CH-(OH)-CH2OT1を有する残基を示し、
-R6は、水素、金属カチオンM、C1〜C5アルキル基、またはm2が1から4までの数であり、かつT1が上記に示したものと同じ意味を有する式-(CH2)m2-OT1の残基を示し、
-R7は、水素またはメチルであり、
-Q1は、C1〜C18アルキル基である)
の1つに相当する残基を示す]
に相当する、本発明のビス(レゾルシニル)トリアジン誘導体から選択されてもよい。
上記に記載の式(6)から(9)において、
-アルキル基は、直鎖状または分枝状であって、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、アミル、イソアミル、tert-アミル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルまたはオクタデシルから選択されてよく、
-アルケニル基は、例えば、アリル、メタリル、イソプロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、イソブテニル、n-ペンタ-2,4-ジエニル、3-メチルブト-2-エニル、n-2-オクテニル、n-2-ドデセニル、イソドデセニルおよびn-4-オクタデセニルから選択されてよく、
-アルコキシ基は、直鎖状または分枝状であって、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、アミロキシ、イソアミロキシまたはtert-アミロキシから選択されてよく、
-C1〜C5モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基は、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノまたはメチルエチルアミノから選択されてよく、
-金属カチオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属または、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、銅および亜鉛から選択される金属カチオンである。
本発明の式(6)のビス(レゾルシニル)トリアジン誘導体は、それ自体すでに知られているスクリーニング剤である。これらは特許出願EP-A-0 775 698において示される合成法に基づき記載され、また調製される。
使用できる式(6)の化合物の例として、
-2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン;
-2,4-ビス{[4-(3-(2-プロピルオキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン;
-2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-[4-(2-メトキシエチルカルボキシル)フェニルアミノ]-1,3,5-トリアジン;
-2,4-ビス{[4-(2"-メチルプロペニルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン;
-2,4-ビス{[4-(3-(2-プロピルオキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-[(4-エチルカルボキシル)フェニルアミノ]-1,3,5-トリアジン;
-2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(1-メチルピロール-2-イル)-1,3,5-トリアジン
を挙げることができる。
本発明のより特に好ましいビス(レゾルシニル)トリアジンから誘導される化合物は、「Tinosorb S」の商品名でCiba Geigyにより販売されている、化合物2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(INCI名:Bis-Ethylhexyloxyphenol Methoxyphenyl Triazine)であろう。
特許出願EP 507691、EP 507692、EP 790243およびEP 944624に記載のように、ベンザルマロネートとs-トリアジンとのエステル、特に下記の化合物:
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-ブトキシ-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4,6-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジエチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソプロピル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
およびより特に、2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン
もまた挙げることができる。
トリアジンタイプのUVスクリーニング剤はまた、特許EP 0841341、EP 1471059、EP 1568700、EP 1642893およびEP 1815884に記載のものから選択されてもよい。
例えば:
-2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
-2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-(アミノプロピルトリシロキサン)-s-トリアジン
を挙げることができる。
トリアジンタイプのUVスクリーニング剤は、下記の一般式(9)に相当するもの、またはこれらの互変異性体の1つ
Figure 2010132658
[式中、
-Rは、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状、任意選択でハロゲン化されているかまたは不飽和のC1〜C30アルキル基、C6〜C12アリール基、C1〜C10アルコキシ基、ヒドロキシル基またはトリメチルシリルオキシ基を表し、
-式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位に加えて、a=1から3である]
に相当するものから特に選択されてよい。
オルガノシロキサンは、Rが式(9)においてと同じ意味を有し、b=1、2または3である式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含んでよく、
-基(D)は、下記の式(10)
Figure 2010132658
[式中、
-Xは、-O-、またはR10が水素またはC1〜C5アルキル基を表す-NR10-を表し、
-R8は、ケイ素原子;1から3個の直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C20シクロアルキル基を含んでよい直鎖状または分枝状、任意選択で不飽和のC1〜C30アルキル基、-(CH2CHR10-O)mR11基、または-CH2-CH(OH)-CH2-O-R12基を表し、
-R9は、同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシル基、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基、またはC1〜C8アルコキシ基を表し、同じ芳香環の2つの隣接するR2が一緒になって、アルキリデン基が1または2個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ基を形成することが可能であり、
-R10は、水素またはメチルを表し、(C=O)XR8基が、アミノ基に対してオルト位、メタ位またはパラ位にあることが可能であり、
-R11は、水素またはC1〜C8アルキル基を表し、
-R12は、水素またはC4〜C8アルキル基を表し、
-mは、2から20の範囲の整数であり、
-n=0から2であり、
-Aは、メチレン、あるいは下記の式(11)、(12)、(13)または(14)
Figure 2010132658
(式中、
-Zは、ヒドロキシル基または酸素により任意選択で置換され、かつアミノ基を任意選択で含んでよい飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状C1〜C10アルキレンジラジカルであり、
-Wは、水素原子、ヒドロキシル基または飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基を表す)
の1つに相当する基から選択される2価の基である]
のs-トリアジン化合物を示す。
式(9)の誘導体がそれらの互変異性体、より特に下記の式(9'):
Figure 2010132658
[式中、(D')基は、下記の式(10'):
Figure 2010132658
のs-トリアジン化合物を示す]
の互変異性体で使用され得ることに注目すべきである。
式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位に加えて、オルガノシロキサンは、Rが式(9)においてと同じ意味を有し、b=1、2または3である式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含んでよい。
上記に定義の式(9)および(9')において、アルキル基は、直鎖状または分枝状、飽和または不飽和であってよく、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-アミル、イソアミル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシルおよびtert-オクチルの基から選択されてよい。特に好ましいアルキル基はメチル基である。
好ましいs-トリアジン誘導体は、式(9)または(9')において、下記の特徴:
Rはメチルであり、
a=1または2であり、
R8は、C2〜C8基であり、
Z=-CH2-であり、
W=Hである、
の少なくとも1つ、さらにより好ましくは全てを満たすs-トリアジン誘導体である。
好ましくは、本発明の式(9)のs-トリアジン化合物は、下記の式(9a)、(9b)または(9c):
Figure 2010132658
[式中、
-(D)は、上記に定義の式(10)に相当し、
-R13は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル、フェニル、3,3,3-トリフルオロプロピルおよびトリメチルシリルオキシ基またはヒドロキシル基から選択され、
-R14は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状C1〜C20アルキルおよびアルケニル基、およびヒドロキシルまたはフェニル基から選択され、
-(B)は、同一でも異なっていてもよく、R13基および(D)基から選択され、
-rは、両端を含めた0と200との間の整数であり、
-sは、0から50の範囲の整数であり、s=0の場合、2つの記号(B)の少なくとも1つが、(D)を意味し、
-uは、1から10の範囲の整数であり、
-tは、0から10の範囲の整数であり、t + uは3以上であることが理解される]
ならびにこれらの互変異性体により表される。
式(9a)の直鎖状ジオルガノシロキサンは、特に好ましい。
本発明の文脈の範囲内に入る式(9a)または(9b)の直鎖状または環状ジオルガノシロキサンは、下記の特徴:
-R13は、メチル基、C1〜C2アルコキシ基またはヒドロキシル基であり、
-Bは、好ましくはメチル(式(9a)の直鎖状化合物の場合)である、
の好ましくは少なくとも1つ、さらにより好ましくは全て、を有するランダムオリゴマーまたはポリマーである。
式(9)の特に好ましい化合物の例として、下記の式(91)から(914)の化合物、ならびにこれらの互変異性体:
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
を挙げることができる。
構造(92):
Figure 2010132658
の化合物2,4-ビス(n-ブチル4'-ジイルアミノベンゾエート)-6-{[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル-3-イルアミノ}-s-トリアジンをより特に使用することになる。
式(9)のトリアジンは、特許出願EP 1891079においてその合成方法と同様に記述されている。
本発明の親油性トリアジンは、下記の一般式(15):
Figure 2010132658
[式中、
R15は、同一でも異なっていてもよく、式(16):
Figure 2010132658
(式中、
R16およびR17は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基を表し、
R16およびR17は、1、2または3個の直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C8環を形成してよく、
R18、R19およびR20は、同一でも異なっていてもよく、水素原子または直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基を表し、
fは、0または1であり、
gは、0または1であり、
ただし、
-f=1、R19が水素を示す場合、gは0に等しく、R18は水素以外であり、
-R16およびR17が、C5〜C8環を形成する場合、和f+gは2以外である)
の基を示し、
Tは、
-下記の式(17):
Figure 2010132658
(式中、
R15は、上記の式(15)と同じ定義を有する)、
-下記の式(18):
Figure 2010132658
(式中、
R8、R9、Xおよびnは、上記の式(9)と同じ定義を有する)、
-下記の式(19):
Figure 2010132658
-または、下記の式(20):
Figure 2010132658
(式中、
AおよびR14は、上記の式(9c)と同じ定義を有する)
の2価の基である]
に相当するものから選択されてよい。
式(R)a-(Si)(O)(4-a)/2の単位に加えて、オルガノシロキサンは、R、aおよびAが上記の式(I)においてと同じ定義を有し、bは1、2または3である式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含んでよい。
式(15)の好ましい化合物の中で、
-f=1、かつ、R19がC1〜C4アルキル、より特にメチルを示す、
-f=1、かつ、R18がC1〜C4アルキル、より特にメチルを示す、
-f=g=0、かつ、R16、R17およびR18が、C1〜C4アルキル、より特にメチルを示す、
-あるいはR18が、水素を示し、かつR16およびR17が1または2個のアルキル基、より特にシクロヘキシルにより任意選択で置換されたC5〜C8環を形成する、
ものが挙げられる。
Tが式(16)の基を示す式(15)の特に好ましい化合物の中で、下記の式(151)から(155):
Figure 2010132658
Figure 2010132658
の化合物から選択されるものが挙げられる。
Tが式(17)の基を示す式(IX)の特に好ましい化合物の中で、下記の式(156)から(1514):
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
の化合物から選択されるものが挙げられる。
Tが式(18)の基を示す式(IX)の特に好ましい化合物の中で、下記の式(1515)から(1519):
Figure 2010132658
Figure 2010132658
の化合物から選択されるものが挙げられる。
Tが式(19)の基を示す式(VII)の特に好ましい化合物の中で、下記の式(1520)および(1521):
Figure 2010132658
の化合物から選択されるものが挙げられる。
式(15)のこれらの化合物の中で、化合物(151)、(155)、(156)、(1510)、(1515)、(1517)および(1520)を、より特に使用することになる。
これらの化合物の中で、式(151):
Figure 2010132658
のジネオペンチル2-[4-({4,6-ビス[(4-{3-(ネオペンチルオキシ)-2-[(ネオペンチルオキシ)カルボニル]-3-オキソプロプ-1-エニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンジリデン]マロネート、
および式(156):
Figure 2010132658
の2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(ブチル4''-アミノベンゾエート)-s-トリアジンを、より特に使用することになる。
トリアジンタイプの親油性スクリーニング剤の他の例として、特許出願EP 0832642、EP 1027883、EP 1300137およびDE 10162844に記載のベンゾオキサゾール誘導体、例えばUvasorb K2Aの名称でSigma 3Vにより販売されている2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジンなど、をもまた挙げることができる。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明の式(I)の誘導体は、それ自体またはそれら自体で(他の溶媒の使用を必要とせずに)、組成物中に存在する親油性活性成分の全量を溶解するのに十分な量で存在する。
本発明のトリアジンUVスクリーニング剤は、好ましくは本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.01重量%から20重量%、より好ましくは0.1重量%から10重量%、さらにより好ましくは0.1重量%から6重量%の含有量で存在する。
本発明の組成物はまた、UVAおよび/またはUVB範囲において活性な他の追加的UVスクリーニング剤をも含んでよい。
追加的な有機スクリーニング剤は、アントラニレート;ジベンゾイルメタン誘導体;ケイ皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;カンファー誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;水溶性または油および水に不溶なトリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体、特に特許US 5 624 663に記述されたもの;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;特許EP 669 323およびUS 2 463 264に記載のビスベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;特許出願US 5 237 071、US 5 166 355、GB 2303549、DE 197 26 184およびEP 893119に記載のメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;特に特許出願WO-93/04665に記載されているものなどの、スクリーニングポリマーおよびスクリーニングシリコーン;特許出願DE 198 55 649に記載されているものなどの、α-アルキルスチレンから誘導されたダイマー;特許出願EP 0967200、DE 197 46 654、DE 197 55 649、EP-A-1008586、EP 1133980およびEP 133981に記載の4,4-ジアリールブタジエン;特許出願WO 2004/006878およびWO 2006/003094、2004年3月4日に発行の文献IP COM Journal 4(4)、16 No.IPCOM000011179D、および特許出願EP 1965870、EP 1962786およびEP 1965869に記載されているようなメロシアニン、ならびにこれらの混合物から特に選択される。
追加的な有機光防御剤の例として、下記にINCI名により示すものが挙げられる:
ジベンゾイルメタン誘導体:
特に「PARSOL 1789」の商品名でHoffmann Larocheにより販売されているブチルメトキシベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタン。
ケイ皮酸誘導体:
特にParsol MCXの商品名でDSM Nutritional Products., Inc.により販売されているエチルヘキシルメトキシシンナメート、
イソプロピルメトキシシンナメート、
Neo Heliopan E 1000の商品名でSymriseにより販売されているイソアミルメトキシシンナメート、
DEAメトキシシンナメート、
ジイソプロピルメチルシンナメート、
グリセリルエチルへキサノエートジメトキシシンナメート。
パラ-アミノ安息香酸誘導体:
PABA、
エチルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、
特に「Escalol 507」の名称でISPにより販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、
グリセリルPABA、
「Uvinul P25」の名称でBASFにより販売されているPEG-25 PABA。
サリチル酸誘導体:
「Eusolex HMS」の名称でRona/EM Industriesにより販売されているホモサレート、
「Neo Heliopan OS」の名称でSymriseにより販売されているサリチル酸エチルヘキシル、
「Dipsal」の名称でScherにより販売されているサリチル酸ジプロピレングリコール、
「Neo Heliopan TS」の名称でSymriseにより販売されているサリチル酸TEA。
β,β-ジフェニルアクリル酸誘導体:
特に「Uvinul N539」の商品名でBASFにより販売されているオクトクリレン、
特に「Uvinul N35」の商品名でBASFにより販売されているエトクリレン。
ベンゾフェノン誘導体:
「Uvinul 400」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-1、
「Uvinul D50」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-2、
「Uvinul M40」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン、
「Uvinul MS40」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
「Helisorb 11」の商品名でNorquayにより販売されているベンゾフェノン-6、
「Spectra-Sorb UV-24」の商品名でAmerican Cyanamidにより販売されているベンゾフェノン-8、
「Uvinul DS-49」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-9、
ベンゾフェノン-12、
「Uvinul A+」の商品名でBASFにより販売されているn-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート。
ベンジリデンカンファー誘導体:
「Mexoryl SD」の名称でChimexにより製造されている3-ベンジリデンカンファー、
「EUSOLEX 6300」の名称でMerckにより販売されている4-メチルベンジリデンカンファー、
「Mexoryl SL」の名称でChimexにより製造されているベンジリデンカンファースルホン酸、
「Mexoryl SO」の名称でChimexにより製造されているカンファーベンザルコニウムメトサルフェート、
「Mexoryl SX」の名称でChimexにより製造されているテレフタリリデンジカンファースルホン酸、
「Mexoryl SW」の名称でChimexにより製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー。
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
特に「EUSOLEX 232」の商品名でMerckにより販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
「Neo Heliopan AP」の商品名でSymriseにより販売されているフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
「Silatrizole」の名称でRhodia Chimieにより販売されているドロメトリゾールトリシロキサン、
「Mixxim BB/100」の商品名でFairmount Chemicalにより固体形態で販売、または「Tinosorb M」の商品名でCIBA Specialty Chemicalsにより水性ディスパージョンとして微粒子形態で販売されているメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。
アントラニル酸誘導体:
「Neo Heliopan MA」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているアントラニル酸メンチル。
イミダゾリン誘導体:
ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオン酸エチルヘキシル。
不溶性トリアジンスクリーニング剤:
-特許US 6 225 467、特許出願WO 2004/085412(化合物6および9を参照のこと)または文献「Symmetrical Triazine Derivatives」IP.COM Journal、IP. COM INC West Henrietta、NY、US(2004年9月20日)に記載の対称型トリアジンスクリーニング剤、特に2,4,6-トリス(ビフェニル)-1,3,5-トリアジン(特に、2,4,6-トリス(ビフェニル)-4-イル-1,3,5-トリアジン)および特許出願WO 06/035000、WO 06/034982、WO 06/034991、WO 06/035007、WO 2006/034992およびWO 2006/034985にも記述されている2,4,6-トリス(ターフェニル)-1,3,5-トリアジン。
ベンザルマロネート誘導体:
ベンザルマロネート官能基を含むポリオルガノシロキサン、例えば「Parsol SLX」の商品名でDSM Nutritional Products, Inc.により販売されているPolysilicone-15(ポリシリコーン-15)。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
-1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
好ましい追加の有機スクリーニング剤は:
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
エチルヘキシルメトキシシンナメート、
サリチル酸エチルヘキシル、
ホモサレート、
オクトクリレン、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、
メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、
2,4,6-トリス(ビフェニル)-4-イル-1,3,5-トリアジン、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
オクチル-5-N,N-ジエチルアミノ-2-フェニルスルフォニル-2,4-ペンタジエノエート、
およびこれらの混合物、
から選択される。
本発明の追加の有機スクリーニング剤は、一般に、組成物の全重量の0.1%から30%、好ましくは1%から25%に相当する。
当然のことながら、当業者であれば、本発明の組成物に本来付随する優位性が、想定される添加により、全くまたは実質的に損なわれることがないように、任意選択の追加的スクリーニング剤および/またはその量を選択するよう注意を払うであろう。
本発明の組成物はまた、人工的な皮膚のタンニングおよび/またはブラウニング剤(セルフタンニング剤)、より特にジヒドロキシアセトン(DHA)をも含んでよい。これらは、好ましくは組成物の全重量に対して、0.1重量%から10重量%の範囲の量で存在する。
本発明の水性組成物はまた、脂肪物質、有機溶媒、イオン性または非イオン性の、親水性または親油性増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、乳白剤、安定化剤、エモリエント、シリコーン、消泡剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双極性または両性界面活性剤、活性成分、フィラー、ポリマー、噴射剤、塩基性化剤または酸性化剤、あるいは化粧品および/または皮膚科学分野において通常使用される他のあらゆる成分から特に選択される標準的な化粧用アジュバントをも含んでよい。
当然のことながら、当業者であれば、本発明の組成物に本来付随する優位性が、想定される添加により、全くまたは実質的に損なわれることがないように、任意選択の添加物および/またはその量を選択するよう注意を払うであろう。
脂肪物質は、先に定義の無極性ワックス以外の油またはワックスまたはこれらの混合物で構成されてよい。用語「油」は、周囲温度で液体である化合物を意味するよう意図されている。用語「ワックス」は、周囲温度で固体または実質的に固体である化合物であって、融点が一般に35℃超であるものを意味するよう意図されている。
油として、鉱油(パラフィン);植物油(スイートアーモンド油、マカデミア油、クロフサスグリ種子油、ホホバ油);合成油、例えばペルヒドロスクワレン、アルコール、脂肪アミド(例えばAjinomoto社から「Eldew SL-205」の名称で販売されているイソプロピルラウロイルサルコシネートなど)、脂肪酸または脂肪酸エステル、例えば「Finsolv TN」または「Witconol TN」の商品名でWitco社により販売されているC12〜C15アルキルベンゾエート、X-Tend 226(登録商標)の名称でISP社により販売されている市販製品などの2-エチルフェニルベンゾエート、オクチルパルミテート、イソプロピルラノレート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドを含むトリグリセリド、「Cetiol CC」の名称でCognis社により販売されている炭酸ジカプリリル、オキシエチレン化またはオキシプロピレン化脂肪酸エステルおよびエーテル;シリコーン油(シクロメチコン、ポリジメチルシロキサンすなわちPDMS)またはフッ素油、およびポリアルキレンを挙げることができる。
ワックス性化合物として、カルナウバロウ、ミツロウ、水添ヒマシ油、ポリエチレンワックスおよびポリメチレンワックス、例えばCirebelle 303の名称でSasol社により販売されているものなどを挙げることができる。
有機溶媒の中で、低級アルコールおよび多価アルコールを挙げることができる。多価アルコールは、グリコールおよびグリコールエーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコール、から選択されてよい。
親水性増粘剤として、Carbopols(カルボマー)およびPemulens(アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートコポリマー)などのカルボキシビニルポリマー;ポリアクリルアミド、例えばSepigel 305(CTFA名:polyacrylamide/C13-14 isoparaffin/Laureth 7)(ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス7)またはSimulgel 600(CTFA名:acrylamide/sodium acryloyldimethyltaurate copolymer/isohexadecane/polysorbate 80)(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)の名称でSeppic社により販売されている架橋コポリマーなど;任意選択で架橋および/または中和されている、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のポリマーおよびコポリマー、例えば「Hostacerin AMPS」(CTFA名:ammonium polyacryloyldimethyl taurate)(ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム)の商品名でHoechst社により販売されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)またはSeppic社により販売されているSimulgel 800(CTFA名:sodium polyacryloyldimethyl taurate/polysorbate 80/sorbitan oleate)(ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム/ポリソルベート80/オレイン酸ソルビタン);2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー、例えばSeppic社により販売されているSimulgel NSおよびSepinov EMT 10など;ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;多糖類、特にキサンタンガムなどのガム類、ならびにこれらの混合物を挙げることができる
親油性増粘剤として、「Intelimer IPA 13-1」および「Intelimer IPA 13-6」の名称でLandec社により販売されているポリ(C10〜C30アルキルアクリレート)などの合成ポリマー、またはヘクトライトおよびその誘導体などの修飾クレイ、例えばBentoneの名称で販売されている製品を挙げることができる。
活性成分の中で、
-ビタミン(C、K、PP、など)およびこれらの誘導体または前駆体、単独でまたは混合物として;
-汚染防止剤および/またはフリーラジカル捕捉剤;
-脱色素剤および/または着色促進剤;
-抗グリケーション剤;
-鎮静剤;
-NO-シンターゼ阻害剤;
-真皮または表皮高分子の合成促進および/またはその分解防止のための成分;
-線維芽細胞増殖を促進するための成分;
-ケラチノサイト増殖を促進するための成分;
-筋弛緩剤;
-緊張剤;
-マット化剤;
-角質溶解剤;
-落屑促進剤;
-保湿剤;
-抗炎症剤;
-細胞のエネルギー代謝に作用する成分;
-昆虫忌避剤;
-サブスタンスPおよびアンタゴニストCRGPアンタゴニスト;
-抜け毛防止および/または育毛のための成分;ならびに
-抗シワ成分
を挙げることができる。
本発明の組成物は、当業者によく知られた技術に基づき調製されてよい。組成物は特に、クリーム、ミルクまたはクリームゲルなどの、単純または複合エマルション(O/W、W/O、O/W/OまたはW/O/W)の形態;水性ゲルの形態;またはローションの形態であってよい。組成物は、任意選択でエアロゾルに充填されてもよく、フォームまたはスプレーの形態であってもよい。
好ましくは、本発明の組成物は、水中油型または油中水型エマルションの形態である。
エマルションは一般に、両性、アニオン性、カチオン性または非イオン性乳化剤から選択され、単独でまたは混合物として使用される少なくとも1つの乳化剤を含む。乳化剤は得ようとするエマルション(W/OまたはO/W)に応じて適切に選択される。エマルションはまた、他のタイプの安定化剤、例えばフィラーまたはゲル化ポリマーまたは増粘ポリマーをも含んでよい。
W/Oエマルションの調製のために使用してよい乳化界面活性剤として、例えば、ソルビタン、グリセリンまたは糖類のアルキルエステルまたはエーテル;シリコーン界面活性剤、例えば、ジメチコンコポリオール、例えば「DC 5225 C」の名称でDow Corning社により販売されているシクロメチコンとジメチコンコポリオールの混合物、およびアルキルジメチコンコポリオール、例えば「Dow Corning 5200 Formulation Aid」の名称でDow Corning社により販売されているラウリルメチコンコポリオールなど;Abil EM 90Rの名称でGoldschmidt社により販売されている製品などのセチルジメチコンコポリオール、ならびにAbil WE 09の名称でGoldschmidt社により販売されている、セチルジメチコンコポリオール、イソステアリン酸ポリグリセリル(4モル)およびラウリン酸ヘキシルの混合物を挙げることができる。1つまたは複数の乳化助剤をまたさらに加えることも可能であり、これらは有利にはアルキル化されたポリオールエステルを含む群から選択されてよい。
アルキル化されたポリオールエステルとして、ポリエチレングリコールエステル、例えば、PEG-30ジポリヒドロキシステアレート、例えばArlacel P135の名称でICI社により販売されている製品などを特に挙げることができる。
グリセリンおよび/またはソルビタンエステルとして、例えば、イソステアリン酸ポリグリセリル、例えばIsolan GI 34の名称でGoldschmidt社により販売されている製品など;イソステアリン酸ソルビタン、例えばArlacel 987の名称でICIにより販売されている製品など;ソルビタングリセリルイソステアレート、例えばArlacel 986の名称でICI社により販売されている製品など、ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
O/Wエマルションに関して、例えば、乳化剤として、オキシアルキレン化(より特にポリオキシエチレン化)されたグリセリンの脂肪酸エステル;オキシアルキレン化されたソルビタンの脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)された脂肪酸エステル、例えばArlacel 165の名称でICI社により販売されているPEG-100ステアレート/グリセリルステアレート混合物など;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)された脂肪アルコールエーテル;糖エステル、例えばステアリン酸スクロース;脂肪アルコールと糖のエーテル、特に、アルキルポリグルコシド(APG)、例えばそれぞれPlantaren 2000およびPlantaren 1200の名称でHenkel社により販売されているデシルグルコシドおよびラウリルグルコシドなど、セトステアリルグルコシド、例えば、Montanov 68の名称でSeppic社により、Tegocare CG90の名称でGoldschmidt社によりおよびEmulgade KE3302の名称でHenkel社により任意選択でセトステアリルアルコールとの混合物として販売されているセトステアリルグルコシド、ならびに、例えばアラキジルアルコール、ベヘニルアルコールおよびアラキジルグルコシドの混合物の形態で、Montanov202の名称でSeppic社により販売されているアラキジルグルコシドなどの非イオン性乳化剤を挙げることができる。本発明の特定の一実施形態に基づき、上記に定義のアルキルポリグルコシドと対応する脂肪アルコールとの混合物は、例えば文献WO-A-92/06778に記載されているような自己乳化組成物の形態であってよい。
他のエマルション安定化剤の中で、イソフタル酸のポリマーまたはスルホイソフタル酸のポリマー、特にフタレート/スルホイソフタレート/グリコールコポリマー、例えば「Eastman AQ polymer」(AQ35S、AQ38S、AQ55S、AQ48 Ultra)の名称でEastman Chemical社により販売されているジエチレングリコール/フタレート/イソフタレート/1,4-シクロヘキサンジメタノールコポリマー(INCI名: Polyester-5(ポリエステル-5))をより特に使用することになる。
エマルションである場合、前記エマルションの水相は、既知の方法(Bangham、StandishおよびWatkins、J. Mol. Biol.、13、238頁(1965)、FR 2 315 991およびFR 2 416 008)に基づき調製された非イオン性ベシキュラーディスパージョンを含んでよい。
本発明の組成物は、数多くのトリートメント、特に、皮膚、唇および/または毛髪を保護および/またはケアするため、および/または皮膚および/または唇をメークアップするための、特に皮膚、唇、および頭皮を含む毛髪の美容的トリートメントに使用される。
本発明の別の主題は、皮膚、唇、爪、毛髪、睫毛、眉毛および/または頭皮の美容的トリートメントのための製品、特にケア製品、サンスクリーン製品およびメークアップ製品、を製造するための上記に定義の本発明の組成物の使用である。
本発明の化粧用組成物は、例えば、メークアップ製品として使用されてよい。
本発明の化粧用組成物は、例えば、ミルク、程度の差はあれリッチなクリーム、クリームゲルまたはペーストなどの液体から半液体のコンシステンシーを有する、フェイスおよび/またはボディ用のケア製品および/またはサンスクリーン製品として、使用されてよい。組成物は、任意選択でエアロゾルに充填されてもよく、フォームまたはスプレーの形態であってもよい。
本発明に基づく気化性液体ローションの形態の本発明の組成物は、加圧装置を用いて微粒子の形態で皮膚または毛髪に適用される。本発明の装置は、当業者にはよく知られており、非エアロゾルポンプ-ディスペンサーすなわち「アトマイザー」、噴射剤を含むエアロゾル容器および噴射剤として圧縮空気を用いるエアロゾルポンプ-ディスペンサーをもまた含む。後者のポンプは、特許US 4 077 441およびUS 4 850 517に記載されている。
本発明のエアロゾル形態に充填された組成物は、一般に従来の噴射剤、例えばハイドロフルオロ化合物、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、イソブタン、n-ブタン、プロパンまたはトリクロロフルオロメタンを含む。噴射剤は、好ましくは、組成物の全重量に対し、15重量%から50重量%の範囲の量で存在する。
本発明を例証する具体的な、しかし決して限定的ではない実施例を次に示す。
先行技術の溶媒と本発明の溶媒とを比較した、親油性トリアジンスクリーニング剤の溶解性
試験したスクリーニング剤:
スクリーニング剤1:ジネオペンチル2-[4-({4,6-ビス[(4-{3-(ネオペンチルオキシ)-2-[(ネオペンチルオキシ)カルボニル]-3-オキソプロプ-1-エニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンジリデン]マロネート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤2: 2,4-ビス(イソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-1,3,5-トリアジン=特許EP 0841341の実施例5:
Figure 2010132658
スクリーニング剤3:ジネオペンチル2-[4-({4-{[4-(ブトキシカルボニル)フェニル]アミノ}-6-[(4-{3-(ネオペンチルオキシ)-2-[(ネオペンチルオキシ)カルボニル]-3-オキソプロプ-1-エニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンジリデン]マロネート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤4:ジネオペンチル2-[4-({4-({4-[(tert-ブチルアミノ)カルボニル]フェニル}アミノ)-6-[(4-{3-(ネオペンチルオキシ)-2-[(ネオペンチルオキシ)カルボニル]-3-オキソプロプ-1-エニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンジリデン]マロネート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤5:N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-4-({4-[(4-{[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]カルボニル}フェニル)-アミノ]-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)-オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンザミド:
Figure 2010132658
スクリーニング剤6:エチル4-({4-{[4-(エトキシカルボニル)フェニル]アミノ}-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンゾエート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤7:2-エチルヘキシル4-({4-({4-[(tert-ブチルアミノ)カルボニル]フェニル}アミノ)-6-[(4-{[(2-エチルヘキシル)オキシ]カルボニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンゾエート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤8:ブチル4-({4-{[4-(ブトキシカルボニル)フェニル]アミノ}-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンゾエート:
Figure 2010132658
スクリーニング剤9:2-エチルヘキシル4-({4-({4-[(tert-ブチルアミノ)カルボニル]フェニル}アミノ)-6-[(4-{[(2-エチルヘキシル)オキシ]カルボニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンゾエート(BASFのUvinul T150の名称で知られている):
Figure 2010132658
スクリーニング剤10:5-[(2-エチルヘキシル)オキシ]-2-[4-{4-[(2-エチルヘキシル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェノール(CibaのTinosorb Sの名称で知られている):
Figure 2010132658
比較用油1:イソプロピルN-ラウロイルサルコシネート:
式:
Figure 2010132658
の、AjinomotoのEldew SL-205
比較用油2:Finsolv TN:C12〜C15アルキルベンソエート
比較用油3:Miglyol 812:カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
比較用油4:X-Tend:2-フェニルエチルベンゾエート
試験手順:
X mgの製品をY mgの油の中に入れる;穏やかに加熱(<60℃)しながらソニケータを1分間使用し、得られた溶液を実験室温度で1ヶ月間放置する;この溶液の状態を観察する;結晶または油性の析出物が認められない場合、製品の溶解度はX×100/(X+Y)(重量/重量)超であると考えられる;結晶または油性の析出物が発生した場合、5%少ない量の製品で試験を繰り返す。
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
Figure 2010132658
配合物実施例1〜4
下記の配合物を調製した。量は、組成物の全重量に対する割合(重量%)で表す。
Figure 2010132658
手順:
その成分全てを含む水相(B相)をウォーターバス中で80℃まで加熱する。成分全てを含む脂肪相(A相)をウォーターバス中で80℃まで加熱する。ローターステーター撹拌(Moritz社の装置)しながらAをBに乳化させる。C相を配合し、生成した混合物を穏やかに撹拌しながら周囲温度に戻す。製造工程の最後にトリエタノールアミンを加えてpHを所望の値に調整する。
得られた抗日光エマルションは、貯蔵安定性があり、結晶や沈殿物が現れることはない。

Claims (15)

  1. 化粧品に許容できる媒体中に、下記の式(I):
    Figure 2010132658
    [式中、
    R1は、直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示し、
    R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基またはフェネチル基を含んでよい直鎖状または分枝状C1〜C20アルキル基を示す]
    の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステル、および少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物。
  2. 式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導されるエステルが下記の化合物:
    Figure 2010132658
    Figure 2010132658
    Figure 2010132658
    から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 式(I)の化合物が、化合物(t)、(u)、(v)、(x)、(j)、(l)、(m)、(w)、(n)、(ab)、(ii)および(kk)から、より特に化合物(x)、(j)、(l)、(m)および(ii)から選択される、請求項2に記載の組成物。
  4. トリアジンタイプのUVスクリーニング剤が下記の式(1):
    Figure 2010132658
    [式中、A1、A2およびA3基は、同一でも異なっていてもよく、式(2):
    Figure 2010132658
    (式中、
    Xaは、同一でも異なっていてもよく、酸素または-NH-基を表し、
    Raは、同一でも異なっていてもよく、水素;アルカリ金属;1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基により任意選択で置換されたアンモニウム基;直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル基;1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;1から6個のエチレンオキシド単位を含み、末端のOH基がメチル化されているポリオキシエチレン化された基;下記の式(3)、(4)または(5)の基
    Figure 2010132658
    Figure 2010132658
    (式中、
    R1は水素またはメチル基であり、
    R2はC1〜C9アルキル基であり、
    qは0から3の範囲の整数であり、
    rは1から10の範囲の整数であり、
    A'はC4〜C8アルキル基またはC5〜C8シクロアルキル基であり、
    B'は、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基; C5〜C8シクロアルキル基;および1つまたは複数のC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたアリール基から選択される)
    から選択される)
    の基から選択される]
    の化合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 式(1)のトリアジンスクリーニング剤が、
    下記の式:
    Figure 2010132658
    に相当する2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス-[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、
    下記の式:
    Figure 2010132658
    [式中、
    R'''は、2-エチルヘキシル基を示す]
    を有する2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンから選択される、請求項4に記載の組成物。
  6. トリアジンスクリーニング剤が、
    下記の式(6):
    Figure 2010132658
    [式中、
    R3およびR4基は、同一でも異なっていてもよく、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基またはT1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である式-CH2-CH(OH)-CH2-OT1の残基を示し、
    A4は、下記の式:
    Figure 2010132658
    Figure 2010132658
    (式中、
    R5は、水素原子、C1〜C10アルキル基、n1が1から16までの数である式:-(CH2CHR7-O)n1R6の基、あるいはT1が上記に示したものと同じ意味を有する構造-CH2-CH-(OH)-CH2OT1を有する残基を示し、
    R6は、水素、金属カチオンM、C1〜C5アルキル基、またはm2が1から4までの数であり、T1が上記に示したものと同じ意味を有する式-(CH2)m2-OT1の残基を示し、
    R7は、水素またはメチルであり、
    Q1は、C1〜C18アルキル基である)
    の1つに相当する残基を示す]
    の化合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 式(6)のトリアジンが、2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジンである、請求項6に記載の組成物。
  8. トリアジンスクリーニング剤が、
    2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-ブトキシ-s-トリアジン、
    2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
    2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(2-エチルヘキシル-アミノ)-s-トリアジン、
    2,4,6-ビス(4'アミノベンジリデンカンファー)-6-(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
    2,4,6-トリス(ジエチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
    2,4,6-トリス(ジイソプロピル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
    2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
    2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
    2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-(アミノプロピルトリシロキサン)-s-トリアジン
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  9. トリアジンスクリーニング剤が、下記の一般式(9)の化合物、またはこれらの互変異性体
    Figure 2010132658
    [式中、
    Rは、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状の、任意選択でハロゲン化されているかまたは不飽和のC1〜C30アルキル基、C6〜C12アリール基、C1〜C10アルコキシ基、ヒドロキシル基またはトリメチルシリルオキシ基を表し、
    a=1から3であり、式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位に加えて、
    オルガノシロキサンが、b=1、2または3である式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含むことが可能であり、
    基(D)は、下記の式(10)
    Figure 2010132658
    (式中、
    Xは、-O-、またはR10が水素またはC1〜C5アルキル基を表す-NR10-を表し、
    R8は、ケイ素原子、1から3個の直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C20シクロアルキル基を含んでよい直鎖状または分枝状、任意選択で不飽和のC1〜C30アルキル基、-(CH2CHR10-O)mR11基、または-CH2-CH(OH)-CH2-O-R12基を表し、
    R9は、同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシル基、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基、またはC1〜C8アルコキシ基を表し、同じ芳香環の2つの隣接するR2が一緒になって、アルキリデン基が1または2個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ基を形成することが可能であり、
    R10は、水素またはメチルを表し、(C=O)XR8基が、アミノ基に対してオルト位、メタ位またはパラ位にあることが可能であり、
    R11は、水素またはC1〜C8アルキル基を表し、
    R12は、水素またはC4〜C8アルキル基を表し、
    mは、2から20の範囲の整数であり、
    n=0から2であり、
    Aは、メチレン、あるいは下記の式(11)、(12)、(13)または(14)
    Figure 2010132658
    (式中、
    Zは、ヒドロキシル基または酸素により任意選択で置換され、かつアミノ基を任意選択で含んでよい飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状C1〜C10アルキレンジラジカルであり、
    Wは、水素原子、ヒドロキシル基または飽和または不飽和の、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基を表す)
    の1つに相当する基から選択される2価の基である)
    のs-トリアジン化合物を示す]
    から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 式(9)のトリアジンが、構造(92):
    Figure 2010132658
    の2,4-ビス(n-ブチル4'-ジイルアミノベンゾエート)-6-{[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル-3-イルアミノ}-s-トリアジンである、請求項9に記載の組成物。
  11. トリアジンスクリーニング剤が、下記の一般式(15):
    Figure 2010132658
    [式中
    R15は、同一でも異なっていてもよく、式(16):
    Figure 2010132658
    (式中、
    R16およびR17は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状または分枝状C1〜C8アルキル基を表し、
    R16およびR17は、1、2または3個の直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基により任意選択で置換されたC5〜C8環を形成してよく、
    R18、R19およびR20は、同一でも異なっていてもよく、水素原子または直鎖状または分枝状C1〜C4アルキル基を表し、
    fは、0または1であり、
    gは、0または1であり、
    ただし、
    f=1、R19が水素を示す場合、gは0に等しく、R18は水素以外であり、
    R16およびR17が、C5〜C8環を形成する場合、和f+gは2以外である)
    の基を示し、
    Tは、
    下記の式(17):
    Figure 2010132658
    (式中、
    R15は、上記の式(15)と同じ定義を有する)、
    下記の式(18):
    Figure 2010132658
    (式中、
    R8、R9、Xおよびnは、請求項9の式(9)と同じ定義を有する)、
    下記の式(19):
    Figure 2010132658
    または、下記の式(20):
    Figure 2010132658
    (式中、
    AおよびR14は、請求項9に記載の式(9c)と同じ定義を有する)
    の2価の基である]
    の化合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 式(15)のトリアジンが、
    式(151):
    Figure 2010132658
    のジネオペンチル2-[4-({4,6-ビス[(4-{3-(ネオペンチルオキシ)-2-[(ネオペンチルオキシ)カルボニル]-3-オキソプロプ-1-エニル}フェニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル}アミノ)ベンジリデン]マロネート:
    式(156):
    Figure 2010132658
    の2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(ブチル4''-アミノベンゾエート)-s-トリアジン
    から選択される、請求項11に記載の組成物。
  13. 式(I)の誘導体が、それ自体またはそれら自体で、組成物中に存在する親油性トリアジンスクリーニング剤の全量を溶解するのに十分な量で存在する、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 化粧品に許容できる媒体中に、請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物における、前記トリアジンUVスクリーニング剤の溶媒としての、前記トリアジンUVスクリーニング剤の前記組成物への溶解性を向上させるための薬剤中でのおよび/または薬剤としての、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の4-カルボキシ-2-ピロリジノンから誘導される少なくとも1つのエステルの使用。
  15. 化粧品に許容できる媒体中に、請求項1から14のいずれか一項に記載の少なくとも1つのトリアジンタイプの親油性UVスクリーニング剤を含む組成物における、紫外線防御指数を向上させることを目的とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)のピロリジノンから誘導される少なくとも1つのジエステルの使用。
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