JP2010131403A - カプセル型内視鏡 - Google Patents

Abstract

【課題】改良されたカプセル型内視鏡を提供する。
【解決手段】カプセル型内視鏡は、透明な区分をもつエンクロージャーと、その透明な区分を通して観察されるべき対象物を照明するよう構成された照明ユニットと、エンクロージャー内に設置された映像ユニットと、エンクロージャー内に設置され且つ対象物からの光を映像ユニットへ向けて対象物の映像を形成するように構成された反射ユニットと、反射ユニットをエンクロージャーに対して回転するよう構成された圧電モータを含む駆動ユニットと、を備えている。
【選択図】図１

Description

本発明は、医療映像技術に係り、より詳細には、カプセル型内視鏡に係る。

内視鏡は、医療及び工業の分野で広く使用されている。近年、内視鏡は、患者によって飲み込まれ患者の体外の装置へワイヤレス手段により映像が中継されるものが開発されている。これらの内視鏡は、例えば、米国特許第５，６０４，５３１号及び第７，２４４，２２９号に示されたように、小型化されてカプセル内に配置される。飲み込まれた後に、カプセルは、食道を受動的に下流へ進み、胃を通り、小腸及び大腸を通り、自然に身体から出る。身体を通過する間に、内視鏡は、それが通る器官の複数の映像を捕捉する。

既知のカプセル型内視鏡では、光学的レンズ及び照明ユニットが、カプセルエンクロージャーの透明な前端に設置され、エンクロージャーに対して固定される。従って、カプセル型内視鏡は、その前面に位置した対象物の映像しか捕捉することができない。しかしながら、医師は、患者の器官を観察するときに、器官の内部側壁の映像に高い関心がある。既知のカプセル型内視鏡を使用したときには器官の側壁の映像を得ることは困難である。

そこで、改良されたカプセル型内視鏡が要望される。

従って、本発明は、その１つの態様において、両端間に透明な区分が配置されたエンクロージャーと、その透明な区分を通して観察されるべき対象物を照明するように構成された照明ユニットと、エンクロージャー内に配置された映像ユニットと、エンクロージャー内に配置され且つ対象物の映像を映像ユニットに形成するように構成された反射ユニットと、この反射ユニットをエンクロージャーに対して移動するように構成された駆動ユニットと、を備えたカプセル型内視鏡を提供する。

好ましくは、内視鏡は、対象物の映像信号を映像ユニットから外部装置へ送信するように構成された通信ユニットを有する。

好ましくは、反射ユニットは、反射ミラーと、その反射ミラーを支持する支持座部とを備えている。

好ましくは、駆動ユニットは、エンクロージャーに対して支持座部を反射ミラーと一緒に回転するように構成された圧電モータを備えている。

好ましくは、支持座部は、円筒状本体と、この本体に対して固定された傾斜ミラー支持部とを備え、圧電モータは、弾力性部材の押しやり作用のもとで本体の半径方向又は軸方向に平行な方向に本体に対して弾力で押し付けられるこぶを含む。

好ましくは、本体は、中空形態であり、圧電モータは、本体内部に設置され、又、こぶは、本体の半径方向に本体の内面に対して弾力で押し付けられる。

或いは又、本体は、丸いプレートであり、圧電モータのこぶは、この丸いプレートの軸方向に平行な方向にこの丸いプレートに対して弾力で押し付けられる。

或いは又、本体は、中空管であり、反射ミラーは、この管内に配置され、圧電モータのこぶは、管の軸方向に平行な方向に管の軸方向端に対して弾力で押し付けられる。

好ましくは、圧電モータは、エンクロージャーに対して固定されたベースに取り付けられるモータ座部に装着される。

好ましくは、エンクロージャーは、管状部と、この管状部の両端に形成された一対の半球状端部とを備え、透明な区分は、管状部に形成され、反射ミラーを向いている。

好ましくは、映像ユニットは、ズーム可能なレンズモジュールを含む。

本発明は、第２の態様によれば、人間又は動物の身体内の対象物の映像を捕捉するように構成された映像捕捉システムにおいて、身体内へ飲み込むように適応される上述したカプセル型内視鏡と、外部装置とを備え、カプセル型内視鏡は、対象物の映像を捕捉して、その映像信号を外部装置へ送信するように構成され、外部装置は、映像信号を受信し及び／又は映像を表示するように構成された、映像捕捉システムを提供する。

好ましくは、カプセル型内視鏡は、生の映像データを外部装置へ供給し、外部装置は、その生の映像データを処理して、観察される対象物の３Ｄ映像を発生する。

以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を一例として説明する。図示されたコンポーネント及び特徴部の大きさは、一般的に、表現の便宜上及び明瞭化のために選択されたものであり、必ずしも正しいスケールで示されていない。

本発明の第１の実施形態によるカプセル型内視鏡の内部構成を示す断面図である。 図１のカプセル型内視鏡の分解図である。 図１の内視鏡の一部分である支持座部の主本体に設置された圧電モータを示す平面図である。 本発明の第２の実施形態によるカプセル型内視鏡の斜視図で、カプセル型内視鏡の内部メカニズムを示すためにカプセル型内視鏡のエンクロージャーを除去した図である。 図４のカプセル型内視鏡の内部メカニズムの分解図である。 本発明の第３の実施形態によるカプセル型内視鏡の斜視図で、内部メカニズムを示すためにカプセル型内視鏡のエンクロージャーを除去した図である。 図６のカプセル型内視鏡の内部メカニズムの分解図である。

先ず、図１から３を参照すれば、本発明の第１の実施形態によるカプセル型内視鏡１００は、電源１、１つ以上の回路板２、照明ユニット３、反射ユニット、映像ユニット及び駆動ユニットを収容するエンクロージャーを備えている。

エンクロージャーは、管状部１１と、この管状部１１の両端に形成された一対の半球状端部１２とを備えている。管状部１１は、透明な区分１３を含む。

照明ユニット３は、複数の発光部品、例えば、発光ダイオード又は光放射ダイオードを含むことができる。照明ユニット３は、管状部１１の透明な区分１３を通して観察されるべき対象物を照明するように構成される。

反射ユニットは、反射ミラー３２と、このミラー３２を支持するためのミラー支持座部とを備えている。支持座部は、円筒状本体３３と、この本体３３の一端から延びる傾斜ミラー支持部３４とを含む。円筒状本体３３は、エンクロージャーと同軸的であり、即ちエンクロージャーの中心軸５は、円筒状本体３３の中心を通して延びている。傾斜ミラー支持部３４は、軸５に対してある角度にされた傾斜面を有する。ミラー３２は、この傾斜面に固定され、そして管状部１１の透明な区分１３を向き、観察されるべき対象物からの光を管状部１１の透明な区分１３を通して映像ユニットへ反射するように配置される。ミラー３２から離れた円筒状本体３３の端は、駆動ユニットを受け入れるための開口を形成する。

映像ユニットは、フレーム４０と、このフレーム４０に装着された対物レンズ４１と、映像センサ４２とを備えている。観察されるべき対象物は、照明ユニット３によって照明され、ミラー３２は、対象物の映像を映像センサ４２に形成する。対物レンズ４１の光学軸及びエンクロージャーの中心軸５は、同一直線状にあり、ミラー３２は、対物レンズ４１の光学軸に対して４５°の角度にある。映像センサ４２は、ＣＣＤ又はＣＭＯＳ形式のものでよい。照明ユニット３は、対物レンズ４１の周りでフレーム４０に配置される。

駆動ユニットは、エンクロージャーに対して固定されたベース５１と、圧電モータ５３と、弾力性部材５４と、モータ５３を受け入れるための溝を画成するモータ座部５６とを備えている。ベース５１は、支持座部の円筒状本体３３の開口に収容され、ベース５１と円筒状本体３３との間にはベアリング５２が配置されて、本体３３がベース５１に対して回転できるようにされる。弾力性部材５４は、圧電モータ５３を弾力でバイアスし、モータ５３の摩擦こぶ５７を円筒状本体３３の内面に対して弾力で押し付けるようにさせる。圧電モータ５３が付勢されると、この圧電モータ５３は、円筒状本体３３をミラーと一緒にエンクロージャーに対して軸５の周りで回転する。

照明ユニット、映像ユニット及び圧電モータ５３のための駆動回路は、回路板２に装着される。映像ユニットから外部装置へ映像信号をワイヤレス送信するように構成された通信ユニットは、回路板２に設置することができる。バッテリのような電源１は、駆動回路へ電力を供給するように構成される。

任意であるが、圧電モータ５３は、参考としてここに援用する米国特許第５，４５３，６５３号に説明された形式のモータである。このモータは、前後の平らなフェース面、比較的長い縁面、及び比較的短い上下の縁面を有する薄い長方形のセラミック圧電バイブレータを含む。バイブレータの短い縁に摩擦こぶが配置される。前方フェース面には対称的な格子縞パターンで４象限電極が配置される。背面には単一の大きな電極が配置される。コントローラは、象限電極に通電して、圧電モータのバイブレータ、ひいては、摩擦こぶに振動を発生し、支持座部の本体３３に力を付与すると共に、トルクを発生して、支持座部をミラー３２と一緒に軸５の周りで選択的に時計方向又は反時計方向に回転させる。この実施例では、圧電モータ５３のコントローラは、外部装置からコマンドを受け取ると、圧電モータの電極に通電する。

或いは又、圧電モータ５３は、参考としてここに援用するＵＳ２００８／００７３９９９Ａ１号に開示された形式の圧電モータでもよい。この圧電モータは、長さＬ及び高さＨの圧電プレートの形態の発振器を含み、１つ又は２つの摩擦素子が発振器に配列されて、可動部の摩擦面に対して弾力で押し付けられる。圧電プレートは、大きな表面に対して垂直に延びる断面により２つの同じ部分に分割され、これら部分の少なくとも１つは、非対称的な定在音波の非対称的発生器を含み、これは、作動時に、非対称的な二次元定在波を発生し、プレートの長い端面の中心に配置された摩擦素子が端面に対して傾斜した動きを伝え、運動エネルギーが可動素子に伝達されるようにする。

図４及び５は、本発明の第２の実施形態による別のカプセル型内視鏡２００を示す。このカプセル型内視鏡２００は、次のこと以外は、カプセル型内視鏡１００と同様である。即ち、反射ユニットは、エンクロージャーに対して固定された支持ブラケット６０に枢着され、ミラー支持座部は、丸いプレート６１と、ミラー３２を支持するためにこのプレート６１の片側から延びる傾斜ミラー支持部６２とを備え、プレート６１の反対側からシャフトが延びて、ブラケット６０の開口に固定されたベアリング６５に枢着され、プレート６１の反対側にはモータ座部６６が配置され、弾力性部材６４がモータ座部６６を押しやって、圧電モータ６３のこぶ６７をプレート６１の反対側の面に弾力で押し付けるようにする。圧電モータ６３が付勢されると、圧電モータ６３のこぶ６７がプレート６１をミラー３２と共にエンクロージャーに対して軸５の周りで回転させる。

図５は、対物レンズ４１をもつレンズモジュール４５と、映像センサ４２とを備えた映像ユニットを詳細に示す。対物レンズ４１を取り巻くレンズモジュール４５の周囲に照明ダイオード３が配列される。照明ダイオード３は、エンクロージャーの透明な区分１３（図１に示す）の付近で観察されるべき対象物を照明し、そして反射ミラー３２が、対象物からの光を対物レンズ４１を経て反射して、対象物の映像を映像センサ４２に形成する。レンズの焦点を自動的に調整するためのレンズホルダ及び駆動装置がレンズモジュール４５内に設置されてもよい。

図６及び７は、本発明の第３の実施形態による第３のカプセル型内視鏡３００を示す。第３のカプセル型内視鏡３００と第１のカプセル型内視鏡１００との相違は、第３のカプセル型内視鏡３００では、支持座部の中空円筒本体７１内に反射ユニットが設置される点である。円筒状本体７１は、ミラー座部７２によりこの中空円筒本体７１にしっかり設置されるミラー３２を向いた開口を有する。支持座部は、ベアリング７０によりエンクロージャーに枢着される。映像ユニットに隣接した円筒状本体７１の一端７５は、ミラー３２からの反射光を映像ユニットに到達させることができるように開いている。モータ座部７６は、圧電モータ７３のこぶ７７が、弾力性部材７４の圧力のもとで、円筒状本体７１の端７５の軸方向面に対して軸方向に弾力で押し付けられるように配置される。圧電モータ７３が付勢されると、圧電モータ７３のこぶ７７が、円筒状本体７１をミラー３２と一緒にエンクロージャーに対して中心軸５の周りで回転させる。

本発明は、更に、人間又は動物の身体内の対象物の映像を捕捉するように構成された映像捕捉システムも提供する。この映像捕捉システムは、身体に入るために飲み込まれるカプセル型内視鏡と、外部装置とを備えている。カプセル型内視鏡は、対象物の映像を捕捉し、その対象物の映像信号を外部装置へ送信し、外部装置は、その映像信号を受信し及び／又は映像を表示するように構成される。カプセル型内視鏡は、上述したカプセル型内視鏡のいずれでもよい。カプセル型内視鏡から送信される映像信号は、ワイヤレス信号である。外部装置は、カプセル型内視鏡から映像信号を受信するように構成された受信ユニット、映像データを記憶するように構成された記憶ユニット、及び／又は映像を表示するように構成されたディスプレイユニットを有する。外部装置は、更に、ケーブルを経てコンピュータに接続され、外部装置に記憶された映像をコンピュータへ転送して、表示のために様々に処理することもできるし、ハードディスクのように適当に記憶することもできるし、及び／又は表示することもできる。

本発明では、カプセル型内視鏡が様々な観点で観察されるべき対象物の映像を捕捉できるように、反射ミラーがエンクロージャーに対して回転可能である。更に、カプセル型内視鏡は、反射ミラーを駆動するように圧電モータを適応させ、これは、外部の磁界によって影響されず、又、磁界を発生することもない。従って、磁界を使用する又は磁界に敏感な他の医療装置に関連して使用することもできる。

本発明の説明及び特許請求の範囲において、動詞「備える(comprise)」、「含む(include)」、「収容する(contain)」及び「有する(have)」並びにその変化は、各々、ここに述べたアイテムの存在を特定するために包括的な意味で使用され、付加的なアイテムの存在を除外するものではない。

本発明は、１つ以上の好ましい実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、種々の変更がなされ得ることが明らかであろう。それ故、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって決定されるものとする。

例えば、映像ユニットは、オートフォーカス可能なものとして説明したが、調査されている対象物にズームインすることもできるし、又、外部コンピュータ装置を使用して、映像ユニットにより収集された生の映像から３Ｄ映像を発生することもできる。

１：電源
２：回路板
３：照明ユニット
５：中心軸
１１：管状部
１２：半球状端部
１３：透明な区分
３２：反射ミラー
３３：円筒状本体
３４：傾斜ミラー支持部
４０：フレーム
４１：対物レンズ
４２：映像センサ
４５：レンズモジュール
５１：ベース
５２、６５：ベアリング
５３、６３、７３：圧電モータ
５４、７４：弾力性部材
５６、６６、７６：モータ座部
６０：ブラケット
６１：丸いプレート
６２：傾斜ミラー支持部
６７、７７：こぶ
７０：ベアリング
７１：中空円筒状本体
７２：ミラー座部
１００、２００、３００：カプセル型内視鏡

Claims (13)

1. 両端間に透明な区分が配置されたエンクロージャーと、
   前記透明な区分を通して観察されるべき対象物を照明するように構成された照明ユニットと、
   前記エンクロージャー内に配設された映像ユニットと、
   前記エンクロージャー内に配設され且つ対象物の映像を前記映像ユニットに形成するように構成された反射ユニットと、
   前記反射ユニットを前記エンクロージャーに対して移動するように構成された駆動ユニットと、
   を備えたカプセル型内視鏡。
2. 対象物の映像信号を前記映像ユニットから外部装置へ送信するように構成された通信ユニットを更に備えた、請求項１に記載のカプセル型内視鏡。
3. 前記反射ユニットは、反射ミラーと、その反射ミラーを支持する支持座部とを備えた、請求項１又は２に記載のカプセル型内視鏡。
4. 前記駆動ユニットは、前記エンクロージャーに対して前記支持座部を前記反射ミラーと一緒に回転するように構成された圧電モータを備えた、請求項３に記載のカプセル型内視鏡。
5. 前記支持座部は、円筒状の本体と、この本体に対して固定された傾斜ミラー支持部とを備え、前記圧電モータは、弾力性部材の押しやり作用のもとで前記本体の半径方向又は軸方向に平行な方向に前記本体に対して弾力で押し付けられるこぶを含む、請求項４に記載のカプセル型内視鏡。
6. 前記本体は、中空形態であり、前記圧電モータは、前記本体内部に設置され、前記こぶは、前記本体の半径方向に前記本体の内面に対して弾力で押し付けられる、請求項５に記載のカプセル型内視鏡。
7. 前記本体は、丸いプレートであり、前記圧電モータのこぶは、この丸いプレートの軸方向に平行な方向にこの丸いプレートに対して弾力で押し付けられる、請求項５に記載のカプセル型内視鏡。
8. 前記本体は、中空管であり、前記反射ミラーは、この管内に配置され、前記圧電モータのこぶは、その管の軸方向に平行な方向にその管の軸方向端に対して弾力で押し付けられる、請求項５に記載のカプセル型内視鏡。
9. 前記圧電モータは、前記エンクロージャーに対して固定されたベースに取り付けられたモータ座部に装着される、請求項３から８のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
10. 前記エンクロージャーは、管状部と、この管状部の両端に形成された一対の半球状端部とを備え、前記透明な区分は、前記管状部に形成され、前記反射ミラーを向いている、請求項１から９のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
11. 前記映像ユニットは、ズーム可能なレンズモジュールを含む、請求項１から１０のいずれかに記載のカプセル型内視鏡。
12. 人間又は動物の身体内の対象物の映像を捕捉するように構成された映像捕捉システムにおいて、身体内へ飲み込むように適応される請求項１から１１のいずれかに記載のカプセル型内視鏡と、外部装置とを備え、カプセル型内視鏡は、対象物の映像を捕捉して、その映像信号を外部装置へ送信するように構成され、外部装置は、映像信号を受信し及び／又は映像を表示するように構成された、映像捕捉システム。
13. 前記カプセル型内視鏡は、生の映像データを外部装置へ供給し、外部装置は、その生の映像データを処理して、観察される対象物の３Ｄ映像を発生する、請求項１２に記載の映像捕捉システム。

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