JPH09135832A - 超音波診断医用カプセル - Google Patents

超音波診断医用カプセル

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JPH09135832A
JPH09135832A JP29698995A JP29698995A JPH09135832A JP H09135832 A JPH09135832 A JP H09135832A JP 29698995 A JP29698995 A JP 29698995A JP 29698995 A JP29698995 A JP 29698995A JP H09135832 A JPH09135832 A JP H09135832A
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明彦 内山
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▲ジ▼ 張
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カプセルのサイズを大型化することなく、長
時間にわたって継続して動作させることの可能な超音波
診断医用カプセルを提供する。 【解決手段】 超音波診断を行うために体内へ挿入して
超音波ビームを送受波する超音波カプセル1は、超音波
を送受波する超音波振動子6と、超音波振動子6を回動
させる超音波モータ5と、超音波モータ5と同軸に配設
されたエンコーダ7及びロータリートランス8と、小型
の蓄電池9とが収納配設されており、蓄電池9とエンコ
ーダ7との間には、超音波信号の送受信を行うためのテ
レメトリィ回路基板10,超音波走査を行うための振動
子走査回路基板11,各回路への電源供給や蓄電池9の
充電の制御を行う電源制御回路基板12が配設されてい
る。この超音波カプセル1は、超音波振動子6により体
外から伝送されるエネルギー信号を受信して蓄電池9の
充電を行えるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内に挿入して
観測用超音波信号を送受波し、この生体内のエコー信号
より診断用の超音波断層画像を得るための超音波診断医
用カプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療用に構成したカプセルを
生体腔内に挿入し、生体腔内の病変部の情報を収集した
り、薬液を投与したりする医療方法が知られている。近
年では、観測用超音波信号を生体組織へ送受波し、この
生体組織からのエコー信号より診断用の超音波断層画像
を得る超音波診断装置において、超音波プローブの代わ
りに超音波カプセルを用いて、プローブでは診断が困難
な部位においても超音波診断を可能としたものが提案さ
れている。
【0003】このような超音波診断医用カプセルとして
は、実開平3−9705号公報とか特開平2−2246
50号公報において開示されているものがある。実開平
3−9705号公報の医療用ラジオカプセルでは、超音
波トランスデューサの駆動回路、検出したエコー信号の
処理回路、エコー信号を体外に送信するテレメトリィ回
路のための電源は、カプセル内部に設けた電池により電
力供給するようになっている。超音波カプセルには、内
視鏡やプローブでは到達困難な小腸、大腸等の下部消化
管の検査、診断が期待されることから、その動作時間は
消化管を通過する時間である数時間以上が求められる。
【0004】しかしながら、電池に蓄えられる電力容量
はそのサイズに依存するため、要求される動作時間を満
足させようとすると、電池のサイズはかなり大きくなっ
てしまい、結果的にカプセルのサイズが大きくなること
から被検者が飲み込むのが困難となる問題点があった。
【0005】特開平2−224650号公報の超音波診
断医用カプセルでは、前記問題点を解決するため、外部
トリガまたは内部トリガによりカプセルの電源をオンオ
フ可能な電源制御手段を設け、カプセルに搭載された電
源の消費量を抑えることにより、小型電源を搭載可能と
している。
【0006】この構成では、電源のサイズをある程度小
型化しつつ動作時間を伸ばすことができるが、電源をオ
ンオフするタイミングを誤ると、病変部や関心組織を見
逃してしまうおそれがあるため、やはり継続的な動作が
必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の構成では、長時間電力供給可能にするには電池が大型
化してしまったり、電源のオンオフ制御を行う場合に動
作タイミングをはかるのが難しいなど、小型化しつつ長
時間にわたって適切なタイミングで回路が動作可能なよ
うに電力供給できる電源手段をカプセルに内蔵するのは
困難であった。
【0008】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、カプセルのサイズを大型化することなく、また
カプセル内部の電源の制御を行わずに、長時間にわたっ
て継続して動作させることの可能な超音波診断医用カプ
セルを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による超音波診断
医用カプセルは、診断用超音波ビームを発生する超音波
振動子と、前記超音波振動子を駆動して超音波ビームを
送受波させる超音波駆動手段と、前記超音波ビームを走
査する走査手段と、前記超音波振動子で受波した被検体
からの超音波反射信号を電気信号に変換して体外へ導出
する伝送手段と、前記超音波駆動手段と前記走査手段と
前記伝送手段とに電力を供給する電源手段と、を具備す
るものにおいて、前記電源手段は充電が可能な電池から
なり、前記電池にエネルギーを供給するための体外から
伝送されるエネルギー信号を受信するエネルギー信号受
信手段を具備し、前記エネルギー信号受信手段は、超音
波断層像の観察を行うための構成を兼ねているものであ
り、上記構成により、カプセルのサイズを大型化するこ
となく、体外から伝送されるエネルギー信号を受信し
て、前記電池の充電、あるいは前記超音波駆動手段など
の動作が可能で、超音波断層像の観察を行うために長時
間にわたって動作可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図6は本発明の第1の
実施形態に係り、図1は超音波カプセルの構成を示す断
面図、図2は超音波断層像受信表示装置の構成を示すブ
ロック図、図3は超音波カプセル内部の回路構成を示す
ブロック図、図4は超音波断層像受信表示装置の受信回
路の構成を示すブロック図、図5はカプセル内の蓄電池
の充電を行うためのエネルギー伝送用体外超音波発生装
置の構成を示す説明図、図6は超音波走査手段の変形例
を示す構成説明図である。
【0011】本実施形態は、図1に示す超音波カプセル
1と、図2に示す超音波断層像受信表示装置2とを有し
て構成される超音波診断装置の例を示したものである。
【0012】超音波カプセル1の内部には、その一側方
寄りに隔壁3によって密室が形成されていて、その密室
内に流動パラフィン4が充填されている。この流動パラ
フィン4内には、超音波モータ5に後端を結合された超
音波振動子6が配設されている。超音波振動子6は、カ
プセル内の長手方向の中心軸上に配設されていて、回転
することにより超音波ビームをカプセルの中心軸に垂直
な放射方向(ラジアル方向)に出射するように構成され
ている。超音波モータ5の後端部側には、光学式または
磁気式のエンコーダ7と、その外周にロータリートラン
ス8とがそれぞれ収納配設されている。
【0013】また、超音波カプセル1内の他側方寄りの
内部には、ニッケルカドミウム電池や大容量キャパシタ
等からなる小型の蓄電池9が収納配設されており、この
蓄電池9とエンコーダ7との間には、テレメトリィ回路
基板10,振動子走査回路基板11,電源制御回路基板
12が並列に配設されている。
【0014】電源制御回路基板12は、蓄電池9と接続
されると同時に蓄電池9から給電され、テレメトリィ回
路基板10及び振動子走査回路基板11は、電源制御回
路基板12から出力される電源信号により給電されるよ
うになっている。
【0015】また、超音波振動子6とテレメトリィ回路
基板10との間、及び超音波振動子6・超音波モータ5
・エンコーダ7と振動子走査回路基板11との間の信号
の授受は、ロータリートランス8を介して行われるよう
になっている。
【0016】超音波カプセル1の中央部の外周面には、
コイル状の送信アンテナ13が巻装されていて、テレメ
トリィ回路基板10からの信号が電波として体外へ送ら
れるように構成されている。
【0017】また、超音波カプセル1における超音波振
動子6が設けられている部分の外周囲は、水が封入され
ているバルーン14に覆われている。
【0018】図2に示すように、超音波断層像受信表示
装置2には、生体内の超音波カプセル1からの送信信号
を受信する受信アンテナ15が設けられていて、これに
より受信した送信信号を受信回路16を介して増幅器1
7に入力するよう構成されている。
【0019】増幅器17により増幅された信号出力は、
A/D変換器18によりアナログ/デジタル変換され、
更にデジタル信号に変換されたA/D変換器18の出力
はDSC(デジタルスキャンコンバータ)19に入力さ
れるようになっている。また、超音波カプセル1内の超
音波振動子6の回転による走査角データは、増幅器17
から同期制御器20に入力されるようになっている。
【0020】同期制御器20の出力は、DSC19に入
力されて座標変換を受けた後、DSC19の出力がCR
T21に入力されて超音波断層像としてモニタに表示さ
れるよう構成されている。
【0021】超音波カプセル1内部の回路構成ブロック
を図3に示す。超音波振動子6は、ロータリートランス
8を介してテレメトリィ回路22と振動子走査部23と
電源制御部24とに接続されている。
【0022】テレメトリィ回路22は、超音波振動子6
で検出したエコー信号の増幅を行う対数増幅回路25、
対数増幅回路25で増幅されたエコー信号の検波を行う
包絡線検波回路26、包絡線検波回路26の出力信号に
より搬送波のFM(周波数変調)を行うFM回路27、
FM回路27により変調された搬送波の電力増幅をして
送信を行う送信回路28を有して構成される。搬送波の
送信を行う送信アンテナ13は、テレメトリィ回路22
内の送信回路28に接続されている。
【0023】振動子走査部23は、超音波振動子6を駆
動するパルサー30と、超音波モータ5を駆動するモー
タ駆動回路31とからなり、パルサー30にはエンコー
ダ7とロータリートランス8を介して超音波振動子6
が、モータ制御回路31にはエンコーダ7とロータリー
トランス8を介して超音波モータ5がそれぞれ接続され
ている。
【0024】電源制御部24は、この電源制御部24と
テレメトリィ回路22のどちらかを超音波振動子6と接
続させるためのラッチタイプのリレーで構成されるスイ
ッチ32と、電源容量の監視を行う電源監視回路33
と、蓄電池9とを有して構成される。電源監視回路33
の出力は、図示しないがテレメトリィ回路22、振動子
走査部23、電源制御部24内のスイッチ32に接続さ
れている。
【0025】超音波断層像受信表示装置2内部の受信回
路16の回路構成ブロックを図4に示す。
【0026】超音波カプセル1から発信される信号を受
信する受信アンテナ15は、搬送波のみを増幅する高周
波増幅回路34に接続され、高周波増幅回路34はAG
C(オートゲインコントロール)回路35に接続され
る。AGC回路35は、位相比較回路36、ループフィ
ルタ37、VCO(電圧制御発振器)38で構成される
PLL(フェイズロックトループ)39に接続され、こ
のPLL39の出力が増幅器17に入力されるようにな
っている。
【0027】図5は超音波カプセル1内の蓄電池9の充
電を行うための、エネルギー伝送用体外超音波発生装置
40の概略構成を示したものである。体外超音波発生装
置40は、内部に配置した患者の体全周に対して超音波
を照射できるように、内部に複数の超音波振動子41が
周回状に備えられている超音波発生部42と、この超音
波振動子41を駆動する超音波振動子駆動回路43とを
有して構成されている。
【0028】次に、上記のように構成された超音波診断
医用カプセルの作用について説明する。
【0029】振動子走査部23のパルサー30により発
生され送出されたパルスは、ロータリートランス8を介
して超音波振動子6を駆動する。すると、超音波振動子
6はラジアル方向に超音波ビームを出射する。出射され
た超音波ビームは、流動パラフィン4とバルーン14内
の水を経て、被検体内の組織の所定位置に浸透して反射
される。このとき、バルーン14により、小腸等の観察
対象臓器を拡張して、層構造等が観察しやすいようにし
ている。
【0030】生体組織で反射された超音波エコー信号
は、再び超音波振動子6に受波され、電気信号に変換さ
れてロータリートランス8を介してテレメトリィ回路2
2に入力される。テレメトリィ回路22では、受波され
た超音波エコー信号はその微弱部分を強調して増幅する
ための対数増幅回路25で増幅され、包絡線検波回路2
6により検波された後、FM回路27に入力される。
【0031】この超音波ビームを送受波する際、超音波
振動子6は、超音波モータ5の駆動により、超音波カプ
セル1の長手方向に対しラジアル方向に回動して被検体
を走査する。この回動走査においては、例えば1回転に
512本の超音波ビームの送受波を行う。これはエンコ
ーダ7に1回転512パルス出力もしくはその整数倍の
ものを用い、このパルスを受けてパルサー30が超音波
振動子6を駆動することで達成される。
【0032】またこのとき、エンコーダ7により超音波
振動子6の回動に伴う回転角を検知する。得られた超音
波ビームの受波信号及び超音波振動子6の回転角データ
は、FM回路27に入力されて周波数多重変調を受け、
送信回路28及び送信アンテナ13により体外に設けた
超音波断層像受信表示装置2へ送信される。
【0033】送信アンテナ13により送信された信号
は、超音波断層像受信表示装置2の受信アンテナ15に
より受信され、受信回路16に入力される。受信回路1
6では、高周波増幅回路34により搬送波のみが増幅さ
れ、AGC回路35で信号レベルが一定に保たれ、PL
L39に入力される。
【0034】PLL39の位相比較回路36は、入力信
号とVCO38から出力される基準信号との位相差を検
出し、位相差を0にするような制御信号をVCO38に
与えるためのパルスを出力する。このパルスはループフ
ィルタ37により高周波成分が除去された低周波域信号
に変換され、VCO38から出力される基準信号の位相
が入力信号の位相と一致するように出力信号の周波数を
変化させる制御信号としてVCO38に入力される。
【0035】すなわち、VCO38の出力信号はPLL
39の入力信号の周波数変化に追随している。見方を変
えれば、このループフィルタ37の出力は、VCO38
の出力信号を周波数変調している変調信号であり、搬送
波を周波数変調している変調信号である。よって、この
PLL39は復調回路として機能しており、ループフィ
ルタ37の出力は搬送波を周波数変調している超音波受
波信号となる。
【0036】このようにして得られた超音波受波信号
は、増幅器17で増幅された後、A/D変換器18でデ
ジタル化され、DSC19に入力される。超音波振動子
6の回転角データは、増幅器17にて一定の値に整形さ
れた後、同期制御器20に入力される。そして、同期制
御器20により同期がとられた状態で、回転角データに
従ってDSC19内で超音波受波信号が360゜のラジ
アルスキャニングのデータに座標変換された後、CRT
21により360゜のラジアルスキャニングによる超音
波断層像として表示される。
【0037】このように、被検部位へ超音波ビームを送
受波する際に、本実施形態では、電源監視回路33によ
って蓄電池9の発生電圧をモニタする。ここで、蓄電池
9の容量が十分であり、体内の観察が可能な場合は、超
音波カプセル1内の電源監視回路33はスイッチ32の
リレーを駆動する信号を発生する。このリレーはラッチ
タイプであり、リレーが駆動された状態ではテレメトリ
ィ回路22と超音波振動子6とを接続し、駆動されない
状態では電源監視回路33と超音波振動子6とを接続す
る。すなわち、蓄電池9の容量が十分である状態では、
超音波振動子6とテレメトリィ回路22とが接続され、
検出した超音波エコー信号が体外へ送信される。
【0038】一方、蓄電池9の出力電圧がしきい値を下
回った場合は、電源監視回路33は電源容量不足と判断
し、テレメトリィ回路22と振動子走査部23への電源
供給を停止すると同時に、スイッチ32のリレーの駆動
信号の出力も止める。よって、蓄電池9の容量が不足し
ている状態では、超音波振動子6からは超音波ビームが
発生されず、超音波モータ5は回転せず、超音波カプセ
ル1からは電波が発信されない。また、スイッチ32の
リレーが駆動されていないため、超音波振動子6は電源
監視回路33と接続されている。
【0039】電源監視回路33は低電圧動作が可能なよ
うに設計されており、蓄電池9の容量が不足している状
態でも唯一動作している。体外では、超音波断層像受信
表示装置2に何も表示されないことと、超音波カプセル
1の動作時間から充電が必要と判断し、図5の体外超音
波発生装置40を動作させ、蓄電池9の充電を行う。
【0040】体外超音波発生装置40に備えられている
超音波振動子41は、その発振周波数が超音波カプセル
1内の超音波振動子6の共振周波数に合わせられてい
る。充電を行う際には、このエネルギー伝送用の超音波
振動子41を超音波振動子駆動回路43によって時分割
で連続的に駆動する。超音波振動子41が周回状に設け
られた超音波発生部42の内側には患者の体が位置され
ており、患者の体内にある超音波カプセル1に向かって
エネルギー伝送用の超音波信号が出射される。そして、
超音波振動子6で受波された超音波信号は電気信号に変
換され、スイッチ32、電源監視回路33を経て蓄電池
9に送られ、蓄電池9を充電する。
【0041】ここで、電源監視回路33は充電電流を検
出し、蓄電池9が十分に充電されたと判断できる電流値
まで達したら、テレメトリィ回路22と振動子走査部2
3への電源供給を再開し、リレー駆動信号を出力して超
音波振動子6とテレメトリィ回路22を接続する。これ
により、超音波カプセル1によって体内の超音波断層像
が再度観察可能となる。
【0042】なお、超音波エコー送受波用の超音波振動
子6には、異なった共振周波数を有する2枚の振動子を
貼り合わせたものを用いても良い。この場合、対象組織
に合わせて振動子の周波数が選択できることにより、断
層像の分解能をコントロール可能である。
【0043】また、超音波振動子6の回動走査を行うた
めの超音波モータ5の代わりに、超小型の電磁モータを
用いても良い。また、回動する超音波振動子6に信号を
伝達するためのロータリートランス8の代わりにスリッ
プリングを用いても良い。
【0044】また、超音波走査手段としてモータによる
回動走査ではなく、図6に示す変形例のように、超音波
カプセル1の表面に複数の超音波振動子からなるアレイ
型振動子44を設け、マルチプレクサ等の電子スイッチ
により順次個々の振動子を駆動する電子走査を用いても
良い。
【0045】以上説明した本実施形態のように、超音波
カプセルの電源として蓄電池を用い、超音波カプセルに
備えられている超音波エコー送受波用の振動子を用い
て、体外より照射されたパワー伝送用超音波信号を受波
し、この受波信号を用いて蓄電池を充電することによ
り、充電用の素子を新たにカプセルに搭載することな
く、蓄電池の充電を行うことが可能となり、超音波カプ
セルのサイズを大型化させることなく長時間にわたる動
作を実現できる。
【0046】図7及び図8は本発明の第2の実施形態に
係り、図7は超音波カプセル内部の回路構成を示すブロ
ック図、図8はカプセル内の蓄電池の充電を行うための
エネルギー伝送用電磁波発生装置の構成を示す説明図で
ある。
【0047】第2の実施形態は、第1の実施形態におけ
る蓄電池の充電を行う手段の構成を変更し、超音波信号
の代わりに電磁波を用いた構成例である。
【0048】本実施形態の超音波カプセルに設けられる
超音波振動子6は、ロータリートランス8を介してテレ
メトリィ回路22と振動子走査部23とに接続されてい
る。テレメトリィ回路22の出力端は電源制御部24a
を介して送信アンテナ13に接続されている。
【0049】電源制御部24aは、この電源制御部24
aとテレメトリィ回路22のどちらかを送信アンテナ1
3と接続させるためのラッチタイプのリレーで構成され
るスイッチ32と、電源容量の監視を行う電源監視回路
33と、蓄電池9とを有して構成される。電源監視回路
33の出力は、図示しないがテレメトリィ回路22、振
動子走査部23、電源制御部24a内のスイッチ32に
接続されている。
【0050】図8は超音波カプセル内の蓄電池9の充電
を行うための、エネルギー伝送用電磁波発生装置45の
概略構成を示したものである。電磁波発生装置45は、
内部に配置した患者の体全周に対して電磁波を照射でき
るように、内部にループコイルで構成された放射アンテ
ナ46が備えられている電磁波発生部47と、この放射
アンテナ46を駆動し電磁波を発信させる電磁波発信回
路48とを有して構成されている。
【0051】その他の部分の構成は第1の実施形態と同
様であり、説明を省略する。
【0052】第2の実施形態においても、被検部位へ超
音波ビームを送受波する際に電源監視回路33によって
蓄電池9の発生電圧をモニタする。テレメトリィ回路2
2内の送信回路28と電源監視回路33と送信アンテナ
13とに接続されているスイッチ32内のリレーは、駆
動された状態では送信回路28と送信アンテナ13とを
接続し、駆動されない状態では電源監視回路33と送信
アンテナ13とを接続する。
【0053】すなわち、蓄電池9の容量が超音波カプセ
ル1を動作させるに十分である場合は、電源監視回路3
3はリレーを駆動する信号を出力し、その結果送信回路
28は送信アンテナ13に接続され、検出した超音波エ
コー信号が体外へ送信される。
【0054】一方、電源監視回路33で検出している蓄
電池9の出力電圧がしきい値を下回った場合は、電源監
視回路33は電源容量不足と判断し、テレメトリィ回路
22と振動子走査部23への電源供給を停止すると同時
に、スイッチ32のリレーの駆動信号の出力も止める。
よって、蓄電池9の容量が不足している状態では、超音
波振動子6からは超音波ビームが発生されず、超音波モ
ータ5は回転せず、超音波カプセル1からは電波が発信
されない。また、スイッチ32のリレーが駆動されてい
ないため、送信アンテナ13は電源監視回路33と接続
されている。
【0055】電源監視回路33は低電圧動作が可能なよ
うに設計されており、蓄電池9の容量が不足している状
態でも唯一動作している。体外では、超音波断層像受信
表示装置2に何も表示されないことと、超音波カプセル
1の動作時間から充電が必要と判断し、図8の電磁波発
生装置45を動作させ、蓄電池9の充電を行う。
【0056】電磁波発生装置45に設けられている放射
アンテナ46の共振周波数は、超音波カプセル1に設け
られている送信アンテナ13の共振周波数に合致させて
ある。充電を行う際には、このエネルギー伝送用の放射
アンテナ46より超音波カプセル1に向けて電磁波発信
回路48からの電磁波を伝送する。環状の放射アンテナ
46が設けられている電磁波発生部47の内側には患者
の体が位置されており、患者の体内にある超音波カプセ
ル1に向かってエネルギー伝送用の電磁波が出射され
る。そして、送信アンテナ13で受信された電磁波はス
イッチ32、電源監視回路33を経て蓄電池9に送ら
れ、蓄電池9を充電する。
【0057】ここで、電源監視回路33は充電電流を検
出し、蓄電池9が十分に充電されたと判断できる電流値
まで達したら、テレメトリィ回路22と振動子走査部2
3への電源供給を再開し、リレー駆動信号を出力して送
信アンテナ13とテレメトリィ回路22を接続する。こ
れにより、超音波カプセル1によって体内の超音波断層
像が再度観察可能となる。
【0058】その他の作用については第1の実施形態と
同様である。
【0059】本実施形態では、超音波カプセルの電源と
して蓄電池を用い、超音波カプセルに備えられている超
音波エコー信号送信用の送信アンテナを用いて、体外よ
り照射されたパワー伝送用電磁波を受信し、この受信信
号を用いて蓄電池を充電することにより、第1の実施形
態と同様に、充電用の素子を新たにカプセルに搭載する
ことなく、蓄電池の充電を行うことが可能となり、超音
波カプセルのサイズを大型化させることなく長時間にわ
たる動作を実現できる。また、パワー伝送用の信号が電
磁波であるため、体内の骨や空気の影響による伝送損失
がなく、より短時間で充電が行うことができる。
【0060】図9ないし図11は本発明の第3の実施形
態に係り、図9は超音波カプセルの構成を示す断面図、
図10は超音波カプセル内部の回路構成を示すブロック
図、図11は超音波カプセルへのパワーの伝送及びカプ
セル内の蓄電池の充電を行うためのパワー伝送装置の構
成を示す説明図である。
【0061】第3の実施形態は、第2の実施形態におい
て超音波カプセルの構成を変更したもので、診断用超音
波走査のための超音波振動子駆動手段に電磁モータを用
いて外部よりパワーを供給するようにした構成例であ
る。
【0062】本実施形態の超音波カプセル1a内部に設
けられる超音波振動子6の後端には、電磁モータのロー
ター部49が接続されている。この電磁モータのロータ
ー部49の後端部側には、光学式または磁気式のエンコ
ーダ7と、その外周にロータリートランス8とがそれぞ
れ収納配設されている。
【0063】また、超音波カプセル1a内の他側方寄り
の内部には、小型の蓄電池9が収納配設されており、こ
の蓄電池9とエンコーダ7との間には、テレメトリィ回
路基板10,振動子走査回路基板11,電源制御回路基
板12が並列に配設されている。
【0064】電源制御回路基板12は、蓄電池9と接続
されると同時に蓄電池9から給電され、テレメトリィ回
路基板10及び振動子走査回路基板11は、電源制御回
路基板12から出力される電源信号により給電されるよ
うになっている。また、超音波振動子6とテレメトリィ
回路基板10との間、及び超音波振動子6・エンコーダ
7と振動子走査回路基板11との間の信号の授受は、ロ
ータリートランス8を介して行われるようになってい
る。
【0065】超音波カプセル1a内部の回路構成ブロッ
クを図10に示す。超音波振動子6は、ロータリートラ
ンス8を介してテレメトリィ回路22と振動子走査部2
3aとに接続されている。テレメトリィ回路22の出力
端は電源制御部24aを介して送信アンテナ13に接続
されている。
【0066】テレメトリィ回路22は、超音波振動子6
で検出したエコー信号の増幅を行う対数増幅回路25、
対数増幅回路25で増幅されたエコー信号の検波を行う
包絡線検波回路26、包絡線検波回路26の出力信号に
より搬送波のFM(周波数変調)を行うFM回路27、
FM回路27により変調された搬送波の電力増幅をして
送信を行う送信回路28を有して構成される。
【0067】振動子走査部23aは、超音波振動子6を
駆動するパルサー30からなり、パルサー30にはエン
コーダ7とロータリートランス8を介して超音波振動子
6が接続されている。また、電源制御部24aは、この
電源制御部24aとテレメトリィ回路22のどちらかを
送信アンテナ13と接続させるためのラッチタイプのリ
レーで構成されるスイッチ32と、電源容量の監視を行
う電源監視回路33と、蓄電池9とを有して構成され
る。電源監視回路33の出力は、図示しないがテレメト
リィ回路22、振動子走査部23a、電源制御部24a
内のスイッチ32に接続されている。
【0068】図11は超音波カプセルへのパワーの伝送
及びカプセル内の蓄電池の充電を行うためのパワー伝送
装置50の概略構成を示したものである。パワー伝送装
置50は、内部に配置した患者の体全周に対して電磁波
を照射できるように、内部にループコイルで構成された
放射アンテナ51とローター部49を回転させる交番磁
界を発生させるための複数のステーターコイル52とが
備えられている電磁波発生部53と、放射アンテナ51
とステーターコイル52とを駆動し電磁波を発信させる
電磁波発信回路54とを有して構成されている。
【0069】その他の部分の構成は第2の実施形態と同
様であり、説明を省略する。
【0070】第3の実施形態では、超音波カプセル1a
より観察用の超音波信号を送受波する際に、外部のパワ
ー伝送装置50に設けられているステーターコイル52
には、超音波カプセル1a内部のローター部49に交番
磁界を与えるため電流が流される。この交番磁界によっ
て、ローター部49は回転し、ローター部49に接続さ
れている超音波振動子6も回動する。このように超音波
カプセル1aに内蔵されている蓄電池9の電力を消費せ
ず、体外から伝送されるエネルギーを使って超音波振動
子6を回動させ、超音波ビームの走査を行う。
【0071】蓄電池9に蓄えられた電力は、テレメトリ
ィ回路22、パルサー30、電源監視回路33に給電さ
れる。蓄電池9の容量が十分である場合は、電源監視回
路33はスイッチ32のリレーを駆動する信号を出力
し、その結果送信回路28と送信アンテナ13とが接続
され、検出した超音波エコー信号が体外へ送信される。
【0072】一方、電源監視回路33で検出している蓄
電池9の出力電圧がしきい値を下回った場合は、電源監
視回路33は電源容量不足と判断し、テレメトリィ回路
22と振動子走査部23aへの電源供給を停止すると同
時に、スイッチ32のリレーの駆動信号の出力も止め
る。よって、蓄電池9の容量が不足している状態では、
超音波振動子6からは超音波ビームが発生されず、超音
波カプセル1aからは電波が発信されないため、超音波
断層像受信表示装置2には超音波断層像が表示されな
い。また、スイッチ32のリレーが駆動されていないた
め、送信アンテナ13は電源監視回路33と接続されて
いる。
【0073】電源監視回路33は低電圧動作が可能なよ
うに設計されており、蓄電池9の容量が不足している状
態でも唯一動作している。体外では、超音波断層像受信
表示装置2に何も表示されないことと、超音波カプセル
1aの動作時間から充電が必要と判断し、図11のパワ
ー伝送装置50を動作させ、蓄電池9の充電を行う。
【0074】パワー伝送装置50に設けられている放射
アンテナ51の共振周波数は、超音波カプセル1aに設
けられている送信アンテナ13の共振周波数に合致させ
てある。充電を行う際には、このエネルギー伝送用の放
射アンテナ51より超音波カプセル1aに向けて電磁波
発信回路54からの電磁波を伝送する。環状の放射アン
テナ51が設けられている電磁波発生部53の内側には
患者の体が位置されており、患者の体内にある超音波カ
プセル1aに向かってエネルギー伝送用の電磁波が出射
される。そして、送信アンテナ13で受信された電磁波
はスイッチ32、電源監視回路33を経て蓄電池9に送
られ、蓄電池9を充電する。
【0075】ここで、電源監視回路33は充電電流を検
出し、蓄電池9が十分に充電されたと判断できる電流値
まで達したら、テレメトリィ回路22と振動子走査部2
3aへの電源供給を再開し、リレー駆動信号を出力して
送信アンテナ13とテレメトリィ回路22を接続する。
これにより、超音波カプセル1aによって体内の超音波
断層像が再度観察可能となる。
【0076】その他の作用については第1及び第2の実
施形態と同様である。
【0077】本実施形態では、超音波カプセル内の超音
波振動子を回動走査させるためのエネルギーとして、体
外から放射された交番磁界を用い、カプセルに内蔵され
た蓄電池の電力はテレメトリィ回路と振動子走査部で消
費するというように、超音波カプセルの動作を蓄電池の
電力と体外からの伝送電力の双方により行わせることに
より、蓄電池の容量、サイズをそのままに保ち、超音波
カプセルのサイズを大型化させることなく動作時間を長
くすることが可能となる。
【0078】以上の第1ないし第3の実施形態のよう
に、従来より備えられている超音波カプセルの構成要素
を用いて、体外より伝送されたエネルギー信号を受信
し、この受信信号を用いてカプセル内部の蓄電池を充電
したり、超音波振動子回転駆動用のモータ等を動作させ
ることにより、充電用の素子や電源の制御手段を新たに
カプセルに搭載することなく、蓄電池の充電や診断用超
音波ビームの走査を行うことが可能となり、カプセルの
サイズを小さく保ちつつ長時間にわたって継続した動作
を実現できる。
【0079】図12ないし図14は本発明の第4の実施
形態に係り、図12は超音波カプセルの構成を示す断面
図、図13は超音波カプセル内部の回路構成を示すブロ
ック図、図14は超音波断層像受信表示装置の構成を示
すブロック図である。
【0080】第4の実施形態は、超音波カプセルで検出
した超音波エコー信号の体外への伝送をデジタル信号で
行うようにした構成例である。
【0081】特開平2−224650号公報の超音波診
断医用カプセルでは、超音波カプセル内で検出したアナ
ログのエコー信号を用いて搬送波の変調を行い、超音波
断層像表示装置側でA/D変換を行って信号処理してい
るが、変調回路や復調回路で発生するノイズの影響によ
り、断層画像の分解能を決定する微弱なエコー信号が伝
送できず、断層画像の分解能が劣化してしまうおそれが
あった。
【0082】そこで本実施形態では、断層画像の分解能
を決定する微弱なレベルのエコー信号についても伝送系
のノイズに埋もれさせることなく体外へ伝送することが
でき、高分解能の断層画像を得ることが可能な構成例を
示す。
【0083】本実施形態の超音波カプセル1bの他側方
寄りの内部には、小型の電池55が収納配設されてお
り、この電池55とエンコーダ7との間には、テレメト
リィ回路基板10,振動子走査回路基板11が並列に配
設されている。テレメトリィ回路基板10と振動子走査
回路基板11は、電池55によって給電されるようにな
っている。その他の超音波カプセルの構成は第1の実施
形態と同様である。
【0084】超音波カプセル1b内部の回路構成ブロッ
クを図13に示す。超音波振動子6は、ロータリートラ
ンス8を介してテレメトリィ回路22aと振動子走査部
23とに接続されている。
【0085】テレメトリィ回路22aは、超音波振動子
6で検出したエコー信号のデジタル化を行う高速のA/
D変換回路56、A/D変換回路56から出力されるデ
ジタル信号とエンコーダ7の出力信号を時分割多重して
デジタル周波数変調(FSK)を行うFSK回路57、
FSK回路57によりデジタル変調された搬送波の電力
増幅をして送信を行う送信回路28を有して構成され
る。搬送波の送信を行う送信アンテナ13は、テレメト
リィ回路22a内の送信回路28に接続されている。
【0086】振動子走査部23は、超音波振動子6を駆
動するパルサー30と、超音波モータ5を駆動するモー
タ駆動回路31とからなり、パルサー30にはエンコー
ダ7とロータリートランス8を介して超音波振動子6
が、モータ制御回路31にはエンコーダ7とロータリー
トランス8を介して超音波モータ5がそれぞれ接続され
ている。
【0087】これらのテレメトリィ回路22aと振動子
走査部23は、電池55から給電されて動作する。
【0088】本実施形態における超音波断層像受信表示
装置2aの回路構成ブロックを図14に示す。超音波断
層像受信表示装置2aには、生体内の超音波カプセル1
bからの送信信号を受信する受信アンテナ15が設けら
れていて、これにより受信した送信信号は受信回路16
を介してD/A変換部58に入力されるようになってい
る。受信回路16の構成は、第1の実施形態と同様に、
搬送波のみを増幅する高周波増幅回路34、AGC(オ
ートゲインコントロール)回路35、PLL(フェイズ
ロックトループ)39よりなっている。
【0089】D/A変換部58は、受信回路16の出力
信号をデジタル信号に変換するD/A変換回路59、D
/A変換回路59でデジタル化された信号の増幅を行う
対数増幅回路60、対数増幅回路60で増幅された信号
の検波を行う包絡線検波回路61を有して構成されてい
る。
【0090】D/A変換部58の出力信号は、増幅器1
7で増幅された後に、A/D変換器18によりアナログ
/デジタル変換され、更にデジタル信号に変換されたA
/D変換器18の出力はDSC(デジタルスキャンコン
バータ)19に入力されるようになっている。また、超
音波カプセル1b内の超音波振動子6の回転による走査
角データは、増幅器17から同期制御器20に入力され
るようになっている。同期制御器20の出力は、DSC
19に入力されて座標変換を受けた後、DSC19の出
力がCRT21に入力されて超音波断層像としてモニタ
に表示されるよう構成されている。
【0091】次に、第4の実施形態における超音波診断
医用カプセルの作用について説明する。
【0092】超音波振動子6で検出された超音波エコー
信号は、テレメトリィ回路22aのA/D変換回路56
でまずデジタル化され、FSK回路57に入力される。
FSK回路57には、エンコーダ7の出力信号である超
音波振動子6の回転角データも入力される。この2つの
信号はFSK回路57において時分割多重されて搬送波
が周波数変調される。
【0093】FSK回路57では、デジタル化された信
号のL(ロー)/H(ハイ)の二値レベルに応じて、搬
送波の周波数をシフトさせる。この変調動作を周波数シ
フトキーイング(FSK)と呼ぶ。FSK回路57の出
力は、送信回路28に入力されて電力増幅を受けた後、
送信アンテナ13により体外に設けた超音波断層像受信
表示装置2aへ送信される。
【0094】送信アンテナ13により送信された信号
は、超音波断層像受信表示装置2aの受信アンテナ15
により受信され、受信回路16に入力されて復調を受け
る。受信回路16では、高周波増幅回路34により搬送
波のみが増幅され、AGC回路35で信号レベルが一定
に保たれ、その信号がPLL39に入力される。PLL
39は、搬送波を変調している信号を復調して出力す
る。
【0095】受信回路16の出力信号は、D/A変換部
58に入力され、D/A変換回路59によりアナログの
超音波エコー信号に変換され、対数増幅回路60により
信号の微弱部分を強調して増幅され、包絡線検波回路6
1により検波されて出力される。
【0096】D/A変換部58の出力信号は、増幅器1
7で増幅された後、A/D変換器18でデジタル化さ
れ、DSC19に入力される。超音波振動子6の回転角
データは、増幅器17にて一定の値に整形された後、同
期制御器20に入力される。そして、同期制御器20に
より同期がとられた状態で、回転角データに従ってDS
C19内で超音波受波信号が360゜のラジアルスキャ
ニングのデータに座標変換された後、CRT21により
360゜のラジアルスキャニングによる超音波断層像と
して表示される。
【0097】なお、デジタル化された超音波エコー信号
を変調する手段は、FSK回路57の代わりに、デジタ
ル信号のL(ロー)/H(ハイ)の二値レベルに応じて
搬送波の位相をシフトさせるPSK(位相シフトキーイ
ング)を行うPSK回路を用いても良い。
【0098】本実施形態では、検出した超音波エコー信
号を超音波カプセル内でデジタル信号に変換し、体外に
伝送するようになっているため、アナログ信号処理の段
階で発生するノイズにより、断層像の分解能を決定する
微弱レベルの信号が埋もれてしまうことがなく、より高
分解能の超音波断層画像を得ることができる。
【0099】ここで、超音波カプセルの体内における位
置を検出する手段の構成例を以下に示す。
【0100】本構成例では、超音波カプセル1の位置を
検出するために、図15に示すような超音波カプセル1
の内部に直交3軸方向に配置された水晶音叉70a,7
0b,70cからなる位置センサ71を設けるようにす
る。
【0101】超音波カプセル1内に設けられた水晶音叉
70a,70b,70cは、体外に配置された図示しな
い位置検出装置から照射される共鳴周波数の超音波に共
鳴する。この音叉の共鳴信号のレベルは、水晶音叉と照
射超音波との照射角度に依存する。
【0102】従って、本構成例では、超音波の照射方向
を水晶音叉で検知して超音波カプセルの位置を検出する
ために、直交3軸方向に設けられた水晶音叉70a,7
0b,70cには、それぞれ共鳴周波数の異なっている
ものを用い、体外に設けた位置検出装置により特定の方
向からこれら3つの共鳴周波数の超音波を照射する。そ
して、各音叉における共鳴信号を検出し、それぞれの共
鳴信号の検出信号レベルの比から位置検出装置に対する
超音波カプセル1の向きを、また共鳴信号の検出信号の
大きさにより超音波カプセル1の生体内の3次元位置を
検出することが可能である。
【0103】なお、水晶音叉に照射する超音波信号は、
それぞれ3つの共鳴周波数の帯域を含む信号を用いても
良いし、また3つの共鳴周波数を時分割で照射するもの
でも良い。
【0104】また、超音波カプセルの少なくとも一部
に、生体外より確認検出可能な発光手段を設け、体外に
その発光を検出する手段を配して、この発光検出手段に
より超音波カプセルからの発光を検出することにより、
体内における超音波カプセルの位置を知ることも可能で
ある。発光手段の一例としては、発光ルミノールと過酸
化水素を混合して得られる青緑色のルミノール発光が用
いられる。また発光検出手段の一例としては、光電子増
倍管等の高感度撮像素子が用いられる。
【0105】[付記] (1) 診断用超音波ビームを発生する超音波振動子
と、前記超音波振動子を駆動して超音波ビームを送受波
させる超音波駆動手段と、前記超音波ビームを走査する
走査手段と、前記超音波振動子で受波した被検体からの
超音波反射信号を電気信号に変換して体外へ導出する伝
送手段と、前記超音波駆動手段と前記走査手段と前記伝
送手段とに電力を供給する電源手段と、を具備する超音
波診断医用カプセルにおいて、前記電源手段は充電が可
能な電池からなり、前記電池にエネルギーを供給するた
めの体外から伝送されるエネルギー信号を受信するエネ
ルギー信号受信手段を具備し、前記エネルギー信号受信
手段は、超音波断層像の観察を行うための構成を兼ねて
いることを特徴とする超音波診断医用カプセル。
【0106】(2) 前記エネルギー信号受信手段は、
超音波断層像の観察を行うための構成としての前記超音
波振動子あるいは前記伝送手段の少なくとも一部を用い
て構成されることを特徴とする付記1に記載の超音波診
断医用カプセル。
【0107】(3) 前記エネルギー信号受信手段は、
前記超音波振動子からなることを特徴とする付記1に記
載の超音波診断医用カプセル。
【0108】(4) さらに、前記電源手段の容量を監
視し、この電源手段の容量に応じて前記超音波振動子と
前記電源手段との接続を制御する接続切換手段を設けた
ことを特徴とする付記3に記載の超音波診断医用カプセ
ル。
【0109】(5) 前記エネルギー信号受信手段は、
前記伝送手段に設けられている送信アンテナからなるこ
とを特徴とする付記1に記載の超音波診断医用カプセ
ル。
【0110】(6) さらに、前記電源手段の容量を監
視し、この電源手段の容量に応じて前記送信アンテナと
前記電源手段との接続を制御する接続切換手段を設けた
ことを特徴とする付記5に記載の超音波診断医用カプセ
ル。
【0111】(7) 診断用超音波ビームを発生する超
音波振動子と、前記超音波振動子を駆動して超音波ビー
ムを送受波させる超音波駆動手段と、前記超音波ビーム
を走査する走査手段と、前記超音波振動子で受波した被
検体からの超音波反射信号を電気信号に変換して体外へ
導出する伝送手段と、を具備する超音波診断医用カプセ
ルにおいて、前記伝送手段内に、前記超音波振動子で受
波した超音波信号をデジタル信号に変換する変換手段を
具備したことを特徴とする超音波診断医用カプセル。
【0112】(8) 前記変換手段は、アナログ/デジ
タル変換回路からなることを特徴とする付記7に記載の
超音波診断医用カプセル。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、カ
プセルのサイズを大型化することなく、またカプセル内
部の電源の制御を行わずに、長時間にわたって継続して
動作させることの可能な超音波診断医用カプセルを提供
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る超音波カプセル
の構成を示す断面図
【図2】第1の実施形態に係る超音波断層像受信表示装
置の構成を示すブロック図
【図3】第1の実施形態に係る超音波カプセル内部の回
路構成を示すブロック図
【図4】超音波断層像受信表示装置の受信回路の構成を
示すブロック図
【図5】第1の実施形態においてカプセル内の蓄電池の
充電を行うためのエネルギー伝送用体外超音波発生装置
の構成を示す説明図
【図6】超音波走査手段の変形例を示す構成説明図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る超音波カプセル
内部の回路構成を示すブロック図
【図8】第2の実施形態においてカプセル内の蓄電池の
充電を行うためのエネルギー伝送用電磁波発生装置の構
成を示す説明図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る超音波カプセル
の構成を示す断面図
【図10】第3の実施形態に係る超音波カプセル内部の
回路構成を示すブロック図
【図11】第3の実施形態において超音波カプセルへの
パワーの伝送及びカプセル内の蓄電池の充電を行うため
のパワー伝送装置の構成を示す説明図
【図12】本発明の第4の実施形態に係る超音波カプセ
ルの構成を示す断面図
【図13】第4の実施形態に係る超音波カプセル内部の
回路構成を示すブロック図
【図14】第4の実施形態に係る超音波断層像受信表示
装置の構成を示すブロック図
【図15】超音波カプセルの体内における位置を検出す
る位置検出手段の構成例を示す説明図
【符号の説明】
1…超音波カプセル 2…超音波断層像受信表示装置 5…超音波モータ 6…超音波振動子 7…エンコーダ 8…ロータリートランス 9…蓄電池 13…送信アンテナ 15…受信アンテナ 16…受信回路 19…DSC 21…CRT 22…テレメトリィ回路 23…振動子走査部 24…電源制御部 27…FM回路 28…送信回路 32…スイッチ 33…電源監視回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 恵一 埼玉県所沢市三ヶ島二丁目579番15号 早 稲田大学人間総合研究センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断用超音波ビームを発生する超音波振
    動子と、前記超音波振動子を駆動して超音波ビームを送
    受波させる超音波駆動手段と、前記超音波ビームを走査
    する走査手段と、前記超音波振動子で受波した被検体か
    らの超音波反射信号を電気信号に変換して体外へ導出す
    る伝送手段と、前記超音波駆動手段と前記走査手段と前
    記伝送手段とに電力を供給する電源手段と、を具備する
    超音波診断医用カプセルにおいて、 前記電源手段は充電が可能な電池からなり、前記電池に
    エネルギーを供給するための体外から伝送されるエネル
    ギー信号を受信するエネルギー信号受信手段を具備し、
    前記エネルギー信号受信手段は、超音波断層像の観察を
    行うための構成を兼ねていることを特徴とする超音波診
    断医用カプセル。
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