JP2010128387A - 振れ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制しつつパーティクル除去性能を高めることができる振れ補正装置を提供する。
【解決手段】振れ補正装置は、保持枠ユニット140と、回転枠ユニット120と、支持機構160と、第1回転駆動部180と、第2回転駆動部190と、を備えている。支持機構160は、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120を軸方向に支持するための機構であって、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転運動の一部を軸方向への直進運動に変換可能である。
【選択図】図7

Description

本発明は、筺体の振れが画像に悪影響を及ぼすのを抑制する振れ補正装置に関する。
従来から、筺体の振れが画像に悪影響を及ぼすのを抑制するために、振れ補正機能を有する撮像装置(ビデオカメラを含む)が知られている。振れ補正装置は、筐体の振れ量を検出する振れセンサと、光学系の一部に設けられた補正レンズを駆動する補正レンズ駆動部と、を有している。振れセンサの出力に基づいて、補正レンズ駆動部は、筺体の振れにより生じる撮像素子に対する光学像の変位を打ち消すように、補正レンズを駆動する。これにより、筺体の振れが画像に悪影響を及ぼすのを抑制することができる。
従来の振れ補正装置は、光学系の光軸と直交するX軸およびY軸回りの角速度(振れ)を検出し、角速度検出装置の出力により算出されるX軸およびY軸方向の変位(回転角度)に基づいて、その振れを打ち消すべく補正レンズあるいはレンズ鏡筒の駆動量を演算し、演算された駆動量に従い補正レンズ、或いはレンズ鏡筒を駆動することにより、撮像装置で発生する画像の劣化を抑制する(例えば特許文献1を参照)。
これに対し、撮像装置の光軸回りの角速度、或いは傾きを検出し、その振れ、或いは傾きを打ち消すべく、撮像素子を回転駆動させることにより、撮像装置に発生する光軸回りの像振れ、或いは傾きを補正しようとする振れ補正装置も提案されている(例えば特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)。
特開平3−37616号公報 特開平6−30327号公報 特開2006−277362号公報 特公平1−53957号公報 特開2005−159711号公報 特開2005−340988号公報 特開2006−343698号公報
特許文献5および6では、撮像素子に付着したパーティクル(ホコリなどの微小な異物)を除去する機構が開示されている。
しかしながら、特許文献5〜6に記載の振れ補正装置では、駆動機構の動作方向が同一平面上のみであるため、確実にパーティクルを除去することができない。
そこで、3次元的に動作可能なパーティクル除去装置が提案されている(例えば、特許文献7を参照)。
しかし、特許文献7に記載のパーティクル除去装置では、専用モータを必要とするため、製造コストが増大する。
本発明の課題は、製造コストの増大を抑制しつつパーティクル除去性能を高めることができる振れ補正装置を提供することにある。
本発明に係る振れ補正装置は、光学系により形成された被写体の光学像が筺体の振れにより撮像素子に対して変位するのを抑制するための装置であって、ベース部材と、回転部材と、軸受部と、支持機構と、駆動部と、を備えている。ベース部材は筐体に固定されている。可動部材は、ベース部材に対して移動可能、またはベース部材に対して光軸周りに回転可能かつ光軸に平行な軸方向に移動可能に配置されている。支持機構は、ベース部材に対して可動部材を軸方向に支持するための機構であって、ベース部材に対する可動部材の運動の一部を軸方向への直進運動に変換可能である。駆動部は可動部材に駆動力を付与する。
この振れ補正装置では、駆動部により可動部材がベース部材に対して駆動されると、ベース部材に対して可動部材が運動する。このとき、支持機構により可動部材の運動の一部が軸方向への直進運動に変換される。例えば、可動部材が移動あるいは回転している最中に、可動部材がベース部材に対して軸方向に移動する。これにより、撮像素子に付着したパーティクルを撮像素子から除去することができる。この振れ補正装置では、製造コストの増大を抑制しつつパーティクル除去性能を高めることができる。
本発明によれば、製造コストの増大を抑制しつつパーティクル除去性能を高めることができる振れ補正装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
<カメラの全体構成>
図1〜図3を用いてカメラ1について説明する。図1はカメラ1の正面図である。図2はカメラ1の内部構成を示す概略図である。図3はカメラ1のブロック図である。
図1および図2に示すように、カメラ1は、筐体2と、光学系Oと、光学系Oを支持するレンズ鏡筒3と、撮像素子121を有する撮像素子ユニット132と、マイコン20と、振れ補正装置30と、を有している。
筐体2は、カメラ1のボディを形成しており、レンズ鏡筒3および振れ補正装置30を支持している。光学系Oは、例えば複数のレンズ群を有するズーム光学系であり、光軸Aを有している。光学系Oにより、被写体の光学像が撮像素子121上に形成される。カメラ1では、光軸Aを基準として直交座標系(X,Y,Z)が設定されている。Z軸は光軸Aと一致しており、カメラ1の被写体側がZ軸方向正側に対応している。Y軸は鉛直方向(重力に平行な方向)に平行に設定されており、鉛直方向上側がY軸方向正側である。X軸は水平方向に平行に設定されており、図1の右側がX軸方向正側である。また、Z軸方向正側から見た場合に、光軸Aを中心として時計回りをR2方向、反時計回りをR1方向とする。
光学系Oのレンズ群は、レンズ鏡筒3に含まれる複数のレンズ枠により支持されており、レンズ鏡筒3のズーム駆動ユニット13により光軸Aに沿った方向へ駆動される。これにより、光学系Oの光学倍率を変化させることができる。ズーム駆動ユニット13は、例えばステッピングモータを有している。ズーム駆動ユニット13の動作はマイコン20により制御される。
筐体2の振れを検出するために、カメラ1には、第1角速度センサ4と、第2角速度センサ5と、第3角速度センサ6と、が設けられている。第1角速度センサ4は筐体2のX軸回りの角速度ωxを検出する。第2角速度センサ5は筐体2のY軸回りの角速度ωyを検出する。第3角速度センサ6は筐体2のZ軸回りの角速度ωzを検出する。
第1〜第3角速度センサ4〜6は、例えばジャイロセンサである。第1〜第3角速度センサ4〜6により、筐体2の回転運動(角速度)を検出することができる。検出された角速度を時間積分することで、回転角度を取得することができる。この演算は、マイコン20の角度演算部24により行われる。つまり、第1〜第3角速度センサ4〜6および角度演算部24により、カメラ1の回転角度を取得することができる。
カメラ1の制御はマイコン20(マイクロコンピュータ:Micro Computer)により行われる。マイコン20は、CPU、ROMおよびRAMを有しており、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで様々な機能を実現し得る。
図3に示すように、マイコン20は、補正演算部21と、第1駆動制御部22aと、第2駆動制御部22bと、回転駆動制御部23と、角度演算部24と、補正演算部21と、を有している。第1駆動制御部22a、第2駆動制御部22bおよび回転駆動制御部23については、後述する。
角度演算部24は、第1〜第3角速度センサ4〜6にて検出された角速度ωx、ωy、ωzを時間積分することで回転角度θx、θy、θzを算出する。補正演算部21は、これらの回転角度に基づいて、補正レンズ9の駆動量(すなわち、第1駆動ユニット10での駆動量および第2駆動ユニット12での駆動量)と、回転駆動ユニット11での回転駆動量と、を算出する。第1駆動制御部22aおよび第2駆動制御部22bは、補正演算部21により算出された駆動量に基づいて第1駆動ユニット10および第2駆動ユニット12の動作を制御する。回転駆動制御部23は、補正演算部21により算出された駆動量に基づいて回転駆動ユニット11の動作を制御する。
<振れ補正装置の概要>
以上のように、マイコン20により各センサの検出結果に基づく演算が行われる。この演算結果を用いて、カメラ1の振れにより生じる撮像素子121に対する光学像の変位が、振れ補正装置30により抑制される。
具体的には、振れ補正装置30は、主に、補正レンズ駆動ユニット7と、回転駆動ユニット11と、を有している。補正レンズ駆動ユニット7は、光学系Oに含まれる補正レンズ9を光軸Aに直交する方向に駆動するためのユニットである。回転駆動ユニット11は、撮像素子121を回転駆動するためのユニットである。補正レンズ駆動ユニット7および回転駆動ユニット11の制御は、マイコン20の第1駆動制御部22a、第2駆動制御部22b、回転駆動制御部23により行われる。
<補正レンズ駆動ユニット>
図4を用いて補正レンズ駆動ユニット7について説明する。図4は補正レンズ駆動ユニット7の平面図である。
図4に示すように、補正レンズ駆動ユニット7は、光学系Oに含まれる補正レンズ9を駆動するためのユニットであり、レンズ鏡筒3により支持されている。補正レンズ9は、補正レンズ駆動ユニット7によりX軸方向およびY軸方向に駆動される。補正レンズ駆動ユニット7により補正レンズ9を光軸Aに直交する面内で駆動することで、筐体2の振れにより生じる撮像素子121に対する光学像の変位を抑制することができる。
図4に示すように、補正レンズ駆動ユニット7は、第1レンズ枠8と、第2レンズ枠19と、第3レンズ枠18と、第1駆動ユニット10と、第2駆動ユニット12と、を有している。補正レンズ9は第3レンズ枠18に固定されている。
第1レンズ枠8は、他のレンズ枠(図示せず)に支持されており、ズーム駆動ユニット13により撮像素子121に対してZ軸方向に駆動される。第2レンズ枠19は第1案内機構17により第1レンズ枠8に対してX軸方向に移動可能に支持されている。第3レンズ枠18は、第2案内機構16により第2レンズ枠19に対してY軸方向に移動可能に支持されている。
第1駆動ユニット10および第2駆動ユニット12により、補正レンズ9は筐体2に対して光軸Aに直交する方向に駆動される。第1駆動ユニット10および第2駆動ユニット12は、例えば電磁アクチュエータである。
第1駆動ユニット10は、Y軸方向(ピッチ方向)に第3レンズ枠18を駆動するユニットであり、第1コイル14と、第1マグネット(図示せず)と、を有している。第1駆動ユニット10は第1駆動制御部22aにより制御される。
第2駆動ユニット12は、X軸方向(ヨー方向)に第3レンズ枠18を駆動するユニットであり、第2コイル15と、第2マグネット(図示せず)と、を有している。第2駆動ユニット12は第2駆動制御部22bにより制御される。
この第1駆動ユニット10および第2駆動ユニット12は、カメラ1の鉛直方向に対する姿勢を検出する姿勢検出部25(後述)としても利用される。例えば、図1に示すように、カメラ1を正姿勢(撮像素子121の長手方向が水平となる横撮り姿勢)で保持する場合、補正レンズ9を所定の位置に保持するために、補正レンズ9および第3レンズ枠18の重量に相当する力を第1駆動ユニット10でY軸方向正側に発生させる必要がある。したがって、補正レンズ9を所定の位置に保持しているときは、その重量に応じた電流が第1コイル14に流れる。
一方、第2駆動ユニット12はY軸方向(重力方向)と垂直な方向であるX軸方向に補正レンズ9を駆動するので、カメラ1が正姿勢の場合、第2コイル15には、ほとんど電流を流す必要がない。
以上のことから、第1駆動ユニット10に搭載された第1コイル14および第2駆動ユニット12に搭載された第2コイル15に流れる電流値を検出することにより、カメラ1の鉛直方向(重力方向)に対する姿勢(特に、光軸A回りの角度)を判定することが可能となる。後述するように、回転駆動制御部23の姿勢検出部25により電流値に基づいてカメラ1の姿勢が判定される。
<回転駆動ユニット>
ここで、図5〜図13を用いて、いわゆる回転振れにより生じる撮像素子121に対する光学像の変位を補正するための回転駆動ユニット11について詳細に説明する。図5は回転駆動ユニット11の全体構成図である。図6は回転駆動ユニット11の分解斜視図である。図7は回転枠ユニット120および保持枠ユニット140の斜視図である。図8は回転枠ユニット120の分解斜視図である。図9は保持枠ユニット140の斜視図である。図10は保持枠ユニット140の分解斜視図である。図11および図12は回転枠ユニット120および保持枠ユニット140のZ軸方向正側から見た平面図である。図11は回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に組み付ける途中の平面図である。図12は回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に組み付けた後の平面図である。図13は図12のXII−XII断面図である。図14はZ軸方向負側から見た回転駆動ユニット11の平面図である。図15および図16は図14のXIV−XIV断面の概略図である。
図5および図6に示すように、回転駆動ユニット11は、マスタフランジユニット110(ベース部材の一例)と、回転枠ユニット120(回転部材の一例、可動部材の一例)と、保持枠ユニット140(ベース部材の一例)と、を有している。
(1)マスタフランジユニット
図5および図6に示すように、マスタフランジユニット110は、取付ネジ102a、102b、102cおよび102dにより、レンズ鏡筒3に固定されている。レンズ鏡筒3が筐体2に固定されているため、マスタフランジユニット110は筐体2と一体で動く。
マスタフランジユニット110は、マスタフランジ104と、第1ヨーク103aと、第2ヨーク103bと、を有している。マスタフランジ104は、マスタフランジユニット110の主要な部分を形成しており、概ね円形の開口104aを有している。また、マスタフランジ104は、Z軸方向負側に突出した脱落防止部105を有している。脱落防止部105は、第1支持部161c(後述)が第2支持部162c(後述)から脱落するのを防止する。
第1ヨーク103aおよび第2ヨーク103bは、マスタフランジ104に固定されている。第1ヨーク103aは、後述する第1回転コイル127aとZ軸方向に対向する位置に配置されている。第1ヨーク103aは、開口104aを挟んで第2ヨーク103bと反対側に配置されている。第2ヨーク103bは、後述する第2回転コイル127bとZ軸方向に対向する位置に配置されている。
(2)回転枠ユニット
回転枠ユニット120は、撮像素子121を支持するための部材であり、マスタフランジユニット110に対して回転可能に配置されている。具体的には図6に示すように、回転枠ユニット120は、マスタフランジユニット110および保持枠ユニット140の間に配置されており、保持枠ユニット140により回転可能に支持されている。
図7および図8に示すように、回転枠ユニット120は、撮像素子121を支持するためのユニットであり、回転枠125と、第1回転コイル127aと、第2回転コイル127bと、回転軸受124と、を有している。
回転枠125は、回転枠本体125cと、第1回転コイル127aが固定された第1コイル支持部125aと、第2回転コイル127bが固定された第2コイル支持部125bと、を有している。第1コイル支持部125aおよび第2コイル支持部125bは、回転枠本体125cから光軸Aに直交する方向に突出している。第1コイル支持部125aは、光軸Aに対して第2コイル支持部125bの反対側に配置されている。第1コイル支持部125aには、回転位置センサ128が固定されている。回転位置センサ128は第1回転コイル127aの光軸A側に配置されている。回転枠125の被写体側には光学系Oのレンズ126が固定されている。また、回転枠125の被写体と反対側には位置決め用のピン129が固定されている。
回転枠125には撮像素子ユニット132が設けられている。具体的には図8に示すように、撮像素子ユニット132は、撮像素子121と、FP(フレキシブルプリント)基板122と、固定プレート123と、を有している。
撮像素子121は、例えばCCDであり、固定プレート123により回転枠125に固定されている。固定プレート123と回転枠125との間には、IR(赤外線)カットガラス130、クッションゴム131、撮像素子121、FP基板122が挟み込まれている。固定プレート123は、取付ネジ133a、133bおよび133cにより回転枠125に固定されている。撮像素子121は、回転枠125により光軸Aに直交する方向に移動しないように支持されている。撮像素子121の受光面の中心は、光軸A上に配置されている。
FP基板122は、折り曲げられた状態が保持されるように、予め折り曲げ加工が施されている。撮像素子121はFP基板122に接着により固定されている。前述の回転位置センサ128はFP基板122に接続されている。
固定プレート123には回転軸受124が固定されている。回転軸受124は、環状の部材であり、孔124bと、鉄板124aと、を有している。孔124bにはピン143が回転可能に挿入されている。図13に示すように、回転軸受124およびピン143により、回転枠ユニット120は保持枠ユニット140に対して回転可能に支持されている。
(3)保持枠ユニット
図6に示すように、保持枠ユニット140は取付ネジ150a、150b、150cによりマスタフランジユニット110に固定されている。図9および図10に示すように、保持枠ユニット140は、回転枠ユニット120を回転可能に支持するためのユニットであり、ロール保持枠141と、第1マグネット144aと、第2マグネット144bと、第1バックヨーク145aと、第2バックヨーク145bと、ピン143と、を有している。
図9および図10に示すように、ロール保持枠141は、ロール保持枠本体141aと、ピン固定部149と、を有している。ロール保持枠本体141aは、接着窓146a、146bと、位置決め孔147と、3つの開口164a、164b、164cを有している。接着窓146a、146bから接着剤を流し込むことで、第1バックヨーク145aおよび第2バックヨーク145bをロール保持枠本体141aに固定することができる。位置決め孔147にはピン129が挿入されている。ピン129および位置決め孔147は、回転枠ユニット120および保持枠ユニット140の組み立て時の位置決めに利用される。開口164a、164b、164cは、第2支持部162a、162b、162cにそれぞれ対応する位置に配置されている。光軸Aに平行な方向から見た場合、開口164a、164b、164cの面積が第2支持部162a、162b、162cよりも広くなっている。
ピン固定部149は、ピン143が固定された環状の部分であり、ロール保持枠本体141aの中央付近に配置されている。図13に示すように、ピン固定部149は固定孔149aを有している。固定孔149aにはピン143が圧入されている。
ピン固定部149には吸引用マグネット142が設けられている。吸引用マグネット142は前述の鉄板124aと概ねY軸方向に対向するように配置されている。吸引用マグネット142および鉄板124aにより、回転枠ユニット120および保持枠ユニット140をZ軸方向に互いに近づける吸引力Fk(保持力の一例、図15および図16を参照)を発生する保持力発生部が形成されている。
第1マグネット144aは、第1バックヨーク145aを介してロール保持枠141に固定されている。第2マグネット144bは、第2バックヨーク145bを介してロール保持枠141に固定されている。第1バックヨーク145aおよび第2バックヨーク145bは、強磁性材料により形成されており、例えば鉄板である。
第1バックヨーク145aは3つの第1突起部145cを有している。第1突起部145cにより第1バックヨーク145aに対する第1マグネット144aの位置決めが行われている。
第2バックヨーク145bは3つの第2突起部145dを有している。第2突起部145dにより第2バックヨーク145bに対する第2マグネット144bの位置決めが行われている。
(4)支持機構
回転枠ユニット120は保持枠ユニット140により回転可能に支持されているが、それに加えて、支持機構160により回転枠ユニット120の保持枠ユニット140に対するZ軸方向への移動が規制されている。支持機構160は、回転枠ユニット120および保持枠ユニット140に含まれる部分により実現されている。
具体的には図5〜図10に示すように、支持機構160は、回転枠125に設けられた第1支持部161a、161b、161cと、ロール保持枠141に設けられた第2支持部162a、162b、162cと、により構成されている。
第1支持部161a、161b、161cは、回転枠本体125cから半径方向外側に突出している部分であり、光軸A周りに間隔を空けて配置されている。具体的には図11および図12に示すように、第1支持部161aおよび161bの間の中心角θ11は、第1支持部161aおよび161cの間の中心角θ12よりも小さい。同様に、第1支持部161aおよび161bの間の中心角θ11は、第1支持部161bおよび161cの間の中心角θ11よりも小さい。中心角θ12は中心角θ13と同じである。
なお、中心角θ11、θ12、θ13は、第1支持部161a、161b、161cの回転方向の中心を基準に決定されている。
第1支持部161a、161b、161cは、回転枠本体125cから半径方向外側に突出しており、半径方向外側に向かって開いた概ねU字形状を有している。
第1支持部161aは1対の当接部166aを有している。1対の当接部166aはZ軸方向に隙間167aを空けて配置されている。1対の当接部166aのZ軸方向間には、第2支持部162aが配置されている。
第1支持部161bは1対の当接部166bを有している。1対の当接部166bはZ軸方向に隙間167bを空けて配置されている。1対の当接部166bのZ軸方向間には、第2支持部162bが配置されている。
第1支持部161cは1対の当接部166cを有している。1対の当接部166cはZ軸方向に隙間167cを空けて配置されている。1対の当接部166cのZ軸方向間には、第2支持部162cが配置されている。
3つの第1支持部161a、161b、161cに対応する位置に、3つの第2支持部162a、162b、162cが配置されている。第2支持部162a、162b、162cは、第1支持部161a、161b、161cとZ軸方向に当接可能である。
第2支持部162aは、ロール保持枠本体141aから半径方向内側に突出した部分であり、案内部165aと、窪み部163aと、を有している。案内部165aは、第1支持部161aを介して回転枠ユニット120を回転方向に案内する部分であり、第1支持部161aの隙間167aに挿入されている。案内部165aにより第1支持部161aが案内される範囲は、振れ補正時に回転枠ユニット120が回転する範囲である。
隙間167aのZ軸方向の寸法は、案内部165aのZ軸方向の寸法よりも若干大きく設定されている。つまり、第1支持部161aと案内部165aとのZ軸方向間には、微小な隙間(後述のΔd2)が確保されている。回転枠ユニット120が保持枠ユニット140に対して回転すると、案内部165aは第1支持部161aと摺動する。
窪み部163aは案内部165aに隣接して配置されている。窪み部163aのZ軸方向の寸法は案内部165aのZ軸方向の寸法よりも小さく設定されている。窪み部163aのZ軸方向負側の面は、案内部165aのZ軸方向負側の面と同じ位置に配置されているため、案内部165aと窪み部163aとにより、Z軸方向正側には段差が形成されている。窪み部163aは第1支持部161aを案内部165aと異なるZ軸方向位置で支持可能である。
また、第1支持部161aと窪み部163aとの間に形成されたZ軸方向の隙間は、案内部165aの場合よりも大きい。このため、第1支持部161aの隙間167aに窪み部163aが配置されている状態では、回転枠ユニット120は保持枠ユニット140に対してZ軸方向に所定の範囲で移動可能となる。
第2支持部162bは、ロール保持枠本体141bから半径方向内側に突出した部分であり、案内部165bと、窪み部163bと、を有している。案内部165bは、第1支持部161bを介して回転枠ユニット120を回転方向に案内する部分であり、第1支持部161bの隙間167bに挿入されている。案内部165aにより第1支持部161aが案内される範囲は、振れ補正時に回転枠ユニット120が回転する範囲である。
隙間167bのZ軸方向の寸法は、案内部165bのZ軸方向の寸法よりも若干大きく設定されている。つまり、第1支持部161bと案内部165bとのZ軸方向間には、微小な隙間(後述のΔd2)が確保されている。回転枠ユニット120が保持枠ユニット140に対して回転すると、案内部165bは第1支持部161bと摺動する。
窪み部163bは案内部165bに隣接して配置されている。窪み部163bのZ軸方向の寸法は案内部165bのZ軸方向の寸法よりも小さく設定されている。窪み部163bのZ軸方向負側の面は、案内部165bのZ軸方向負側の面と同じ位置に配置されているため、案内部165bと窪み部163bとにより、Z軸方向正側には段差が形成されている。窪み部163bは第1支持部161bを案内部165bと異なるZ軸方向位置で支持可能である。
また、第1支持部161bと窪み部163bとの間に形成されたZ軸方向の隙間は、案内部165bの場合よりも大きい。このため、第1支持部161bの隙間167bに窪み部163bが配置されている状態では、回転枠ユニット120は保持枠ユニット140に対してZ軸方向に所定の範囲で移動可能となる。
第2支持部162cは、ロール保持枠本体141cから半径方向内側に突出した部分であり、案内部165cと、窪み部163cと、を有している。案内部165cは、第1支持部161cを介して回転枠ユニット120を回転方向に案内する部分であり、第1支持部161cの隙間167cに挿入されている。案内部165aにより第1支持部161aが案内される範囲は、振れ補正時に回転枠ユニット120が回転する範囲である。
隙間167cのZ軸方向の寸法は、案内部165cのZ軸方向の寸法よりも若干大きく設定されている。つまり、第1支持部161cと案内部165cとのZ軸方向間には、微小な隙間(後述のΔd2)が確保されている。回転枠ユニット120が保持枠ユニット140に対して回転すると、案内部165cは第1支持部161cと摺動する。
窪み部163cは案内部165cに隣接して配置されている。窪み部163cのZ軸方向の寸法は案内部165cのZ軸方向の寸法よりも小さく設定されている。窪み部163cのZ軸方向負側の面は、案内部165cのZ軸方向負側の面と同じ位置に配置されているため、案内部165cと窪み部163cとにより、Z軸方向正側には段差が形成されている。窪み部163cは第1支持部161cを案内部165cと異なるZ軸方向位置で支持可能である。
また、第1支持部161cと窪み部163cとの間に形成されたZ軸方向の隙間は、案内部165cの場合よりも大きい。このため、第1支持部161cの隙間167cに窪み部163cが配置されている状態では、回転枠ユニット120は保持枠ユニット140に対してZ軸方向に所定の範囲で移動可能となる。
さらに、第2支持部162cには、ストッパ部168が設けられている。具体的には図11、図12、図14、図15および図16に示すように、ストッパ部168は、窪み部163cに隣接して配置されており、窪み部163cに対して案内部165cと反対側に配置されている。ストッパ部168のZ軸方向の寸法は案内部165cと同じである。ストッパ部168のZ軸方向の位置も案内部165cのZ軸方向の位置と同じである。つまり、窪み部163cとストッパ部168により段差が形成されている。このため、第1支持部161cがストッパ部168と回転方向に当接することで、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転を規制することができる。つまり、第1支持部161cおよびストッパ部168によりストッパ機構が実現されている。
(5)第1および第2回転駆動部
回転駆動ユニット11は、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120を回転駆動するための第1回転駆動部180および第2回転駆動部190をさらに有している。
具体的には、第1回転駆動部180は、第1回転コイル127aと、第1マグネット144aと、第1ヨーク103aと、第1バックヨーク145aと、により構成されている。第2回転駆動部190は、第2回転コイル127bと、第2マグネット144bと、第2ヨーク103bと、第2バックヨーク145bと、により構成されている。第1回転駆動部180および第2回転駆動部190は回転駆動制御部23により制御されている。具体的には、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに流れる電流が回転駆動制御部23により制御されている。
図17〜図19を用いて、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で発生する駆動力について説明する。図17はZ軸方向負側から見た回転駆動ユニット11の平面図である。図17では、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bが見えるように、保持枠ユニット140は省略されている。そのため、図17では第1マグネット144aおよび第2マグネット144bも省略されている。図18は第1回転駆動部180を図17のV方向から見た図、図19は第2回転駆動部190を図17のW方向から見た図である。
図17に示すように、第1回転コイル127aは半径方向内側に端子C1およびC2を有している。第1回転コイル127aは、電流が半径方向に向かって流れる第1部分127cおよび第2部分127d(コイル部の一例)を有している。第1部分127cに流れる電流の向きは、第2部分127dに流れる電流の向きと逆になる。第1部分127cで発生する駆動力は第2部分127dで発生する駆動力と概ね同じ方向を向いている。
Z軸方向から見た場合、第1回転コイル127aは駆動力が発生する第1領域D1を有している。第1領域D1は、第1回転コイル127aが配置されている領域であり、第1中心E1を有している。第1回転コイル127aにより発生する駆動力は、第1領域D1全体で発生しているが、第1中心E1に第1駆動力F1が作用しているとみなすことができる。
第2回転コイル127bは半径方向内側に端子C3およびC4を有している。第2回転コイル127bは、電流が半径方向に向かって流れる第3部分127e(コイル部の一例)および第4部分127fを有している。第3部分127eに流れる電流の向きは、第4部分127fに流れる電流の向きと逆になる。第3部分127eで発生する駆動力は第4部分127fで発生する駆動力と概ね同じ方向を向いている。
Z軸方向から見た場合、第2回転コイル127bは駆動力が発生する第2領域D2を有している。第2領域D2は、第2回転コイル127bが配置されている領域であり、第2中心E2を有している。第2回転コイル127bにより発生する駆動力は、第2領域D2全体で発生しているが、第2中心E2に第2駆動力F2が作用しているとみなすことができる。
図18に示すように、第1マグネット144aは、2つのN極と、2つのS極と、を有している。第1マグネット144aには、2つのN極と2つのS極とが回転方向(図18の左右方向)およびZ軸方向に交互に着磁されている。第1マグネット144aと第1回転コイル127aとの隙間は、微小に設定されており、例えば0.2mmである。第1マグネット144aにより発生する磁束H1は、第1ヨーク103aおよび第1バックヨーク145aの影響のため、図18に示した方向に発生している。具体的には、N極から第1ヨーク103aに、そして第1ヨーク103aからS極に、Z軸方向に平行に磁束H1が発生している。
ここで、例えば第1回転コイル127aに対して端子C1から端子C2に正の電流を流すと、第1部分127cには図18の紙面に対して奥から手前に電流が流れ、第2部分127dには図18の紙面に対して手前から奥に電流が流れる。したがって、フレミングの左手の法則により、第1部分127cおよび第2部分127dには、概ね同じ方向を向くローレンツ力Faが発生する。2つのローレンツ力Faが同じ方向を向いているため、2つのローレンツ力Faの合力は第1中心E1で発生する第1駆動力F1とみなすことができる。第1駆動力F1により、図17において、回転枠ユニット120に対してR2方向の第1回転力RF1が発生することになる。逆に端子C1から端子C2に負の電流を流すと、図17において、回転枠ユニット120に対してR1方向の第1回転力RF1が発生することになる。
図19においても同様であり、第2マグネット144bは、2つのN極と、2つのS極と、を有している。第2マグネット144bには、2つのN極と2つのS極とが回転方向(図19の左右方向)およびZ軸方向に交互に着磁されている。第2マグネット144bと第2回転コイル127bとの隙間は、微小に設定されており、例えば0.2mmである。第2マグネット144bにより発生する磁束H2は、第2ヨーク103bおよび第2バックヨーク145bの影響のため、図19に示した方向に発生している。具体的には、N極から第2ヨーク103bに、そして第2ヨーク103bからS極に、Z軸方向に平行に磁束H2が発生している。
ここで、例えば第2回転コイル127bに対して端子C3から端子C4に正の電流を流すと、第3部分127eには図19の紙面に対して奥から手前に電流が流れ、第4部分127fには図19の紙面に対して手前から奥に電流が流れる。したがって、フレミングの左手の法則により、第3部分127eおよび第4部分127fには、概ね同じ方向を向くローレンツ力Fbがそれぞれ発生する。2つのローレンツ力Fbが同じ方向を向いているため、2つのローレンツ力Fbの合力は第2中心E2で発生する第2駆動力F2とみなすことができる。第2駆動力F2により、図17において、回転枠ユニット120に対してR2方向の第2回転力RF2が発生することになる。逆に端子C3から端子C4に負の電流を流すと、図17において、回転枠ユニット120に対してR1方向の第2回転力RF2が発生することになる。
<回転駆動ユニットの組み立て方法>
次に、図7、図11および図12を用いて、回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に組み付ける方法について詳細に説明する。回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に組み付ける際、まずは、図7に示す状態から保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120をZ軸方向負側(図7の下方向)に移動させ、ピン143に回転軸受124を挿入する。このとき、ピン129が位置決め孔147に挿入されるように、かつ、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cと干渉しないように、保持枠ユニット140に回転枠ユニット120を組み付ける。
第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cと干渉しない状態とは、例えば図11に示す状態である。図11に示す状態では、回転枠125の第1支持部161a、161b、161cはロール保持枠141の第2支持部162a、162b、162cのR1側に配置されている。このため、この取付角度では、第1支持部161a、161b、161cに第2支持部162a、162b、162cは挿入されていない。
次に、回転軸受124を中心に保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120をR2方向に回転させる。これにより、回転枠125の第1支持部161a、161b、161cに、ロール保持枠141の第2支持部162a、162b、162cが嵌め込まれる。このとき、回転枠ユニット120の回転角度が所定角度を超えると、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cから脱落するおそれがある。
しかし、ピン129が位置決め孔147に挿入されており、ピン129が位置決め孔147の縁と当接する状態で、第1支持部161a、161b、161cに第2支持部162a、162b、162cが嵌め込まれている。このため、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120をR2方向に回転させる際に、回転枠ユニット120が回転しすぎることで第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cから脱落するのを防止でき、組み付け作業の負担が軽減される。
<隙間の関係>
ここで、各部の隙間の関係について説明する。図13に示すように、第1支持部161aと第2支持部162aとのZ軸方向間には微小な隙間Δd2が確保されている。本実施形態では、隙間Δd2は7μmである。隙間Δd2は、第1支持部161bと第2支持部162bとの間、第1支持部161cと第2支持部162cとの間にも同様に確保されている。
一方、ピン143と回転軸受124との間にも、微小な隙間Δd1が確保されている。孔124bの内径とピン143の外径との差が、隙間Δd1に相当する。また、図13に示すように、ピン143と回転軸受124との接触面のZ軸方向の中央から撮像面170までのZ軸方向の距離をL、ピン143と回転軸受124との接触面のZ軸方向の長さ(軸受長)をLs、第1支持部161aと第2支持部162aとの接触点とピン143の中心線との距離をRとする。ピン143と回転軸受124との隙間Δd1により決まる撮像素子121の光軸Aに対する傾斜角度θ2は、以下の式で表される。
Figure 2010128387
また、第1支持部161aと第2支持部162aとの間の隙間Δd2により決まる撮像素子121の光軸Aに対する傾斜角度θ3は、以下の式で表される。
Figure 2010128387
ここで、寸法誤差により生じる、ピン143の中心線の光軸Aに対する傾斜角度をθ1とすると、回転駆動ユニット11では、以下の式が成立している。
Figure 2010128387
すなわち、第1支持部161aと第2支持部162aとにより保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の傾きが規制されている。言い換えると、ピン143と回転軸受124とにより保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の傾きを規制する必要がない。このため、ピン143および回転軸受124が、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の半径方向の位置決めのみを行っており、軸受長Lsを短く設定できる。これにより、回転軸受124のZ軸方向の寸法を小さくすることができ、回転駆動ユニット11の薄型化が可能となる。
例えば、L=2.23mm、R=16.9mm、Δd1=0.004mm、Δd2=0.007mm、Ls=0.4mmとすると、式(1)および式(2)より、θ2=0.58°、θ3=0.02°となる。
ここで、傾斜角度θ1、すなわちピン143の傾き許容最大角度を0.3°とすると、θ2−θ1=0.28°となり、式(3)が成立することになる。
なお、Rは第1支持部161aおよび第2支持部162aの接触点とピン143の中心線との距離である。回転枠ユニット120の傾き規制の精度を向上させるために、距離Rを大きく設定するほうが好ましい。
また、Lはピン143および回転軸受124の接触面のZ軸方向中央から撮像面170までのZ軸方向の距離である。この距離Lはできるだけ短く設定するほうが好ましい。このことを以下に説明する。
撮像面170の光軸Aと垂直な方向の変位Δd3は、下記の式で表される。
Figure 2010128387
ここで、隙間Δd1はピン143と回転軸受124との隙間である。この隙間Δd1が画像に悪影響を及ぼすおそれがあるため、駆動方式を工夫することで、後述する駆動方法で隙間Δd1の影響を低減しているが、ここでは第2項に注目する。
式(4)から明らかなように、ピン143と回転軸受124との接触面の中央から撮像面170までのZ軸方向の距離Lが小さくなると、撮像面170の光軸Aと垂直な方向の変位Δd3も小さくなることがわかる。
回転駆動ユニット11では、撮像素子121の背面側(撮像面170と反対側)にピン143と回転軸受124とを配置しているため、距離Lを小さく設定することができる。したがって、変位Δd3を小さく抑えることができ、回転駆動ユニット11の小型化が可能となる。
また、ピン143と回転軸受124とが、光軸A上に配置されることが好ましい。より詳細には、ピン143および回転軸受124で決まる回転枠ユニット120の回転中心が光軸A上に配置されることが好ましい。
例えばピン143と回転軸受124とが光軸Aから離れた位置に配置されていると、回転枠ユニット120の回転中心は光軸Aから離れることになる。回転中心が光軸Aから離れている場合、回転枠ユニット120を回転駆動させたときの撮像面170の移動範囲が広くなる。したがって、撮影画面の周辺光量が低下するケラレの発生を防止するためには、光学系Oを大きくする必要がある。つまり、回転枠ユニット120の回転中心が光軸Aから離れると、カメラ1が大型化してしまう。
以上より、カメラ1の小型化のためには、回転枠ユニット120の回転中心(ピン143および回転軸受124)は光軸A上に配置するのが好ましい。
<隙間Δd1の影響の低減方法>
次に、式(4)で述べた撮像面170の光軸Aと垂直な方向の位置決めばらつきΔd3を抑える方法、具体的には式(4)の第1項Δd1の影響を低減させる方法について説明する。
通常、回転駆動ユニット11のように2つの第1回転駆動部180および第2回転駆動部190が設けられている場合は、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で回転枠ユニット120に対して同じ方向の回転力を付与することが考えられる。
しかし、前述のように、ピン143と回転軸受124との間には、隙間Δd1が存在するため、このような駆動方式では、隙間Δd1の分だけ保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が光軸Aに直交する方向に移動するおそれがある。回転枠ユニット120の自重により、回転軸受124がピン143に鉛直方向下側に押し付けられるが、自重により生じる押付力だけでは、隙間Δd1の影響を低減することは困難である。
そこで、この回転駆動ユニット11では、回転軸受124がピン143に常に押し付けられるように、第1回転駆動部180で発生する第1回転力RF1の向きが、第2回転駆動部190で発生する第2回転力RF2の向きと異なるように、回転駆動制御部23により駆動制御されている。
例えば図20に示すように、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120が静止状態の場合、第1回転駆動部180ではR1方向への第1回転力RF1となる第1駆動力F1が回転枠ユニット120に付与されており、第2回転駆動部190ではR2方向への第2回転力RF2となる第2駆動力F2が回転枠ユニット120に付与されている。回転枠ユニット120が静止状態であるため、第1駆動力F1は第2駆動力F2と同じ大きさである。このため、第1回転力RF1は第2回転力RF2と釣り合っている。
さらに、第1駆動力F1および第2駆動力F2により、回転軸受124はピン143に押し付けられている。具体的には、第1駆動力F1および第2駆動力F2により、回転軸受124をピン143に押し付ける軸受押付力F3が回転枠ユニット120に作用する。この軸受押付力F3は、第1駆動力F1および第2駆動力F2の合力となる。Z軸方向負側から見た場合に、第1駆動力F1および第2駆動力F2は概ね同じ方向を向いているため、軸受押付力F3の方向も第1駆動力F1および第2駆動力F2と概ね同じ方向となる。また、回転軸から第1中心E1までの距離が回転軸から第2中心E2までの距離と同じであるため、軸受押付力F3が作用する点は回転軸上(Z軸上、光軸A上)とみなすことができる。この軸受押付力F3により、回転枠ユニット120がマスタフランジユニット110および保持枠ユニット140に対して隙間Δd1だけ光軸Aに直交する方向に移動するのを抑制できる。つまり、隙間Δd1が画像に与える影響を低減できる。
また、図21に示すように、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120をR2方向に回転駆動する場合、第1駆動力F1が第2駆動力F2よりも大きくなるように第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を回転駆動制御部23により制御する。この場合、第1駆動力F1と第2駆動力F2との差に応じた速度で、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120がR1方向に回転する。
この場合も、回転軸受124に軸受押付力F3が作用するため、回転軸受124がピン143に押し付けられた状態で、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120が回転する。このため、隙間Δd1による回転枠ユニット120の移動を抑制できる。
さらに、図22に示すように、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120をR2方向に回転駆動する場合、第2駆動力F2が第1駆動力F1よりも大きくなるように第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を回転駆動制御部23により制御する。この場合、第2駆動力F2と第1駆動力F1との差に応じた速度で、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120がR2方向に回転する。
この場合も、回転軸受124に軸受押付力F3が作用するため、回転軸受124がピン143に押し付けられた状態で、マスタフランジユニット110に対して回転枠ユニット120が回転する。このため、隙間Δd1による回転枠ユニット120の移動を抑制できる。
このように、軸受押付力F3が回転軸受124に作用するように第1駆動力F1による第1回転力RF1の方向と第2駆動力F2による第2回転力RF2の方向とが異なるように、回転駆動制御部23が第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御している。これにより、隙間Δd1による回転枠ユニット120の移動を抑制でき、隙間Δd1が画像に与える影響を低減できる。
<回転駆動制御部>
上記のような駆動制御は回転駆動制御部23により行われる。ここで、回転駆動制御部23の詳細構成について説明する。図23は回転駆動制御部23およびその周辺のブロック図である。
図23に示すように、回転駆動制御部23は、姿勢検出部25と、、回転角度演算部27と、駆動電流演算部28と、第1回転駆動回路29aと、第2回転駆動回路29bと、を有している
(1)回転角度演算部
回転角度演算部27は、補正演算部21により算出された回転枠ユニット120の目標位置と、回転位置センサ128により検出された回転枠ユニット120の現在位置と、に基づいて、回転枠ユニット120を目標位置まで駆動するために必要な回転角度θPを算出する。回転角度θPは、R1方向を正とし、R2方向を負としている。算出された回転角度は、駆動電流演算部28に出力され、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で必要とされる駆動電流の算出に利用される。
(2)姿勢検出部
姿勢検出部25は、前述したとおり、第1駆動ユニット10および第2駆動ユニット12の負荷状態に基づいて、カメラ1の姿勢を判定する。より詳細には、姿勢検出部25は第1コイル14および第2コイル15の電流値X1およびY1に基づいて、鉛直方向に対するカメラ1の傾き状態を検出することができる。姿勢検出部25は第1駆動制御部22aおよび第2駆動制御部22bから電流値X1およびY1の情報を取得できるようになっている。
ここで、図24〜図26(B)を用いて、姿勢検出部25での姿勢判定方法について詳細に説明する。図24は電流値X1およびY1のグラフであり、横軸が第1コイル14の電流値X1であり、縦軸が第2コイル15の電流値Y1である。図25(A)〜図26(B)は各撮影姿勢のカメラ1を示している。図25(A)〜図26(B)はカメラ1をZ軸方向負側から見た状態を示している。
例えば図24に示すように、電流値Y1は、補正レンズ9をY軸方向に動かすときに第1駆動ユニット10の第1コイル14に流れる電流の値を示している。電流値Y1が正であれば補正レンズ9にはY軸方向正側に力が作用していることを示している。電流値Y1が負であれば補正レンズ9にはY軸方向負側に力が作用していることを示している。
電流値X1は補正レンズ9をX軸方向に動かすときに第2駆動ユニット12の第2コイル15に流れる電流の値を示している。電流値X1が正であれば補正レンズ9にはX軸方向正側に力が作用していることを示している。電流値X1が負であれば補正レンズ9にはX軸方向負側に力が作用していることを示している。
図24の境界線200は、第1マグネット144aの第1磁壁148aと第2マグネット144bの第2磁壁148bとを結んだ基準線201(第1仮想線および第2仮想線の一例、図17参照)が鉛直方向に平行になる状態に対応している。
例えば、図25(A)に示す正姿勢の状態は、第1駆動ユニット10の第1コイル14の電流値Y1は正であり、第2駆動ユニット12の第2コイル15の電流値X1はほぼゼロとなる。正姿勢の状態からカメラ1を角度βだけ傾けると、カメラ1は図21(B)に示す状態となる。角度βが45°になると、カメラ1は図22(A)に示す状態となる。
図26(A)に示す状態では図24に示すグラフで電流値X1およびY1は境界線200上にプロットされる。この状態では、基準線201が鉛直方向に平行となっている。さらに、図26(A)に示すように、カメラ1が縦撮り姿勢の状態(つまり、撮影角度βが90°の状態)では、電流値X1およびY1はX軸上にプロットされる。
このように、電流値X1およびY1に基づいて、鉛直方向に対するカメラ1の姿勢を検出することができる。さらに、電流値X1およびY1を図21のグラフにプロットし、プロットされた点と境界線200との位置関係に基づいて、鉛直方向に対する基準線201の状態(傾斜角)を検出することができる。姿勢検出部25での検出結果は、駆動電流演算部28に出力され、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で必要とされる駆動電流の算出に利用される。
(3)駆動電流演算部
駆動電流演算部28は、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに流す電流の値を算出するための部分である。駆動電流演算部28での演算には、姿勢検出部25の検出結果および回転角度演算部27の演算結果が用いられる。
具体的には、駆動電流演算部28には、図27および図28に示すグラフが予め格納されている。図27および図28に示すグラフは、回転角度演算部27の演算結果θPと第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bの必要電流値との関係を示している。図27は姿勢検出部25での検出結果がG1側である場合に用いられ、図28は姿勢検出部25での検出結果がG2側である場合に用いられる。
例えば、姿勢検出部25の検出結果がG1側である場合、駆動電流演算部28は図27に示すグラフを選択する。次に、回転角度演算部27での演算結果θPがθP1(正)であるとすると、この回転角度θP1に対応する第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bの電流値を、駆動電流演算部28が求める。具体的には図27に示すように、第1回転コイル127aの電流値は+i1−i2、第2回転コイル127bの電流値は+i1+i2となる。
ここで、電流値i1およびi2の間には、以下の関係が必ず成立している。
Figure 2010128387
この関係を満たすことで、第1回転コイル127aには端子C1から端子C2に向かって必ず負の電流が流れ、第2回転コイル127bには端子C3から端子C4に向かって必ず正の電流が流れることになる。
ここで、第1回転コイル127a側のモータ定数は、第2回転コイル127b側のモータ定数と、ほぼ同じであるため、いずれのモータ定数もKt1とする。第1回転コイル127aに発生する第1駆動力F1および第2回転コイル127bに発生する第2駆動力F2は、以下の式(6)および式(7)により表される。
Figure 2010128387
Figure 2010128387
この場合の第1駆動力F1および第2駆動力F2は、例えば図22に示す状態となる。第1駆動力F1および第2駆動力F2により回転枠ユニット120にR2方向に回転力が作用し、回転枠ユニット120の回転位置が目標位置に達すると、目標位置までの回転角度θPがゼロとなる。この結果、図27に示すように、第1回転コイル127aの電流値は−i2、第2回転コイル127bの電流値は+i2となり、第1駆動力F1および第2駆動力F2は図20に示す状態となる。この状態では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
一方、姿勢検出部25での検出結果がG1側であり、かつ、回転角度演算部27での演算結果θPがθP2(負)であるとすると、回転枠ユニット120の回転方向が前述の場合とは逆になる。このため、第1駆動力F1および第2駆動力F2の大小関係が入れ替わる。具体的には図27に示すように、第1回転コイル127aの電流値は−i1−i2、第2回転コイル127bの電流値は−i1+i2となる。
ここで、第1回転コイル127aに発生する第1駆動力F1および第2回転コイル127bに発生する第2駆動力F2は、以下の式(8)および式(9)により表される。
Figure 2010128387
Figure 2010128387
この場合の第1駆動力F1および第2駆動力F2は、例えば図21に示す通りである。第1駆動力F1および第2駆動力F2により回転枠ユニット120にR1方向に回転力が作用し、回転枠ユニット120の回転位置が目標位置に達すると、目標位置までの回転角度θPがゼロとなる。この結果、図28に示すように、第1回転コイル127aの電流値は−i2、第2回転コイル127bの電流値は+i2となり、第1駆動力F1および第2駆動力F2が図20に示す状態となる。この状態では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
また、姿勢検出部25の検出結果がG2側である場合、駆動電流演算部28は図28に示すグラフを選択する。次に、回転角度演算部27での演算結果θPがθP1(正)であるとすると、この回転角度θP1に対応する第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bの電流値を、駆動電流演算部28が求める。具体的には図28に示すように、第1回転コイル127aの電流値は+i1+i2、第2回転コイル127bの電流値は+i1−i2となる。
この場合も上記の式(5)の関係が必ず成立しているため、第1回転コイル127aには端子C1から端子C2に向かって必ず正の電流が流れ、第2回転コイル127bには端子C3から端子C4に向かって必ず負の電流が流れることになる。
ここで、第1回転コイル127aに発生する第1駆動力F1および第2回転コイル127bに発生する第2駆動力F2は、以下の式(10)および式(11)により表される。
Figure 2010128387
Figure 2010128387
この場合の第1駆動力F1および第2駆動力F2は、例えば図30に示す状態となる。第1駆動力F1および第2駆動力F2により回転枠ユニット120にR2方向に回転力が作用し、回転枠ユニット120の回転位置が目標位置に達すると、目標位置までの回転角度θPがゼロとなる。この結果、図28に示すように、第1回転コイル127aの電流値は+i2、第2回転コイル127bの電流値は−i2となり、第1駆動力F1および第2駆動力F2は図29に示す状態となる。この状態では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
一方、姿勢検出部25での検出結果がG2側であり、かつ、回転角度演算部27での演算結果θPがθP2(負)であるとすると、回転枠ユニット120の回転方向が前述の場合とは逆になる。このため、第1駆動力F1および第2駆動力F2の大小関係が入れ替わる。具体的には図28に示すように、第1回転コイル127aの電流値は−i1+i2、第2回転コイル127bの電流値は−i1−i2となる。
ここで、第1回転コイル127aに発生する第1駆動力F1および第2回転コイル127bに発生する第2駆動力F2は、以下の式(12)および式(13)により表される。
Figure 2010128387
Figure 2010128387
この場合の第1駆動力F1および第2駆動力F2は、例えば図31に示す通りである。第1駆動力F1および第2駆動力F2により回転枠ユニット120にR1方向に回転力が作用し、回転枠ユニット120の回転位置が目標位置に達すると、目標位置までの回転角度θPがゼロとなる。この結果、図28に示すように、第1回転コイル127aの電流値は+i2、第2回転コイル127bの電流値は−i2となり、第1駆動力F1および第2駆動力F2が図29に示す状態となる。この状態では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
さらに、目標位置までの回転角度θPが大きい場合に、回転枠ユニット120の回転速度を一時的に高めるために、回転駆動制御部23は第1駆動力F1により生じる第1回転力RF1の方向が第2駆動力F2により生じる第2回転力RF2の方向と同じ向きになるように第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御する。
具体的には図27に示すように、回転角度θPが閾値θP11(正)よりも大きい場合、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bの電流値を+i1に設定する。この場合、いずれの電流値も正であるため、図32に示すように、第1駆動力F1および第2駆動力F2は回転枠ユニット120をR2方向に回転させる側に作用する。このため、回転角度θPが閾値θP11以下の場合に比べて、回転枠ユニット120に作用する回転力が大きくなる。これにより、回転枠ユニット120をR2方向に高速で回転させることができる。
また、図27に示すように、回転角度θPが閾値θP21(負)よりも小さい場合、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bの電流値を−i1に設定する。この場合、いずれの電流値も負であるため、図33に示すように、第1駆動力F1および第2駆動力F2は回転枠ユニット120をR1方向に回転させる側に作用する。このため、回転角度θPが閾値θP21以上の場合に比べて、回転枠ユニット120に作用する回転力が大きくなる。これにより、回転枠ユニット120をR1方向に高速で回転させることができる。
なお、図28に示す場合も図27に示す場合と同様に、図32および図33に示すように、回転駆動制御部23により第1駆動力F1および第2駆動力F2が一時的に切り換えられる。
以上に説明したように、軸受押付力F3が回転軸受124に作用するように、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御することで、ピン143と回転軸受124との間の隙間Δd1による撮像素子121の変位を確実に抑制することができる。
また、姿勢検出部25の検出結果に応じて第1駆動力F1および第2駆動力F2の方向を切り換えることにより、回転枠ユニット120に作用する重力に対抗する力を発生させる必要がなく、消費電力の増大を抑制することができる。
<第1および第2回転駆動部の配置>
しかし、第1駆動力F1および第2駆動力F2の向きは、カメラ1の姿勢に応じて、回転駆動制御部23により逆向きに切り換えられるため、切り換えの際に、ピン143回りの隙間Δd1の分だけ、回転枠ユニット120が保持枠ユニット140に対して水平方向に移動するおそれがある。回転枠ユニット120が水平方向に移動すると、撮像素子121が光軸Aに対して水平方向に移動し、取得された画像に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、この回転駆動ユニット11では、第1駆動力F1および第2駆動力F2の向きを切り換えるタイミングを、カメラ1が横撮り姿勢および縦撮り姿勢以外の場合としている。具体的には、切り換えタイミングは、撮影角度β=45°、−45°に設定されている。これは、撮影角度β=45°および−45°の場合の撮影頻度が非常に低いと予想されるためである。
図34は撮影角度βと予想撮影頻度との関係を示すグラフである。図34に示すように、正姿勢(横撮り姿勢、β=0°)近辺が最も撮影頻度が高く、次に、縦撮り姿勢(β=90°)近辺の撮影頻度が高いと考えられる。逆に、β=45°および−45°近辺での撮影頻度が最も低く、このようなカメラ1の状態で撮影はほとんど行われないと思われる。したがって、基準線201と水平方向とのなす角度αを45°に設定することにより、画像取得中に第1駆動力F1および第2駆動力F2の向きが切り換えられるのを防止でき、撮像素子121の変位により画像が劣化するのを防止できる。
<ロック機構>
カメラ1の電源OFF時には、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で駆動力が発生していないため、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120は回転可能である。
しかし、カメラ1を使用しない場合に回転枠ユニット120が回転可能であれば、回転枠ユニット120および保持枠ユニット140が衝突し破損するおそれがある。また、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転し、図11に示す状態になると、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cから脱落するおそれもある。
そこで、この回転駆動ユニット11には、カメラ1の不使用時に、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転を規制するロック機構が設けられている。
具体的には、前述のように、第2支持部162a、162b、162cは窪み部163a、163b、163cを有している。窪み部163a、163b、163cに第1支持部161a、161b、161cが嵌り込んでいる状態で、回転軸受124の鉄板124aが吸引用マグネット142とZ軸方向に対向する位置に配置される。このため、例えば図16に示すように、窪み部163a、163b、163cに第1支持部161a、161b、161cが嵌り込んでいる状態で、回転枠ユニット120には吸引力Fkが作用している。この吸引力Fkにより、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態が保持される。
そして、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態では、第1支持部161a、161b、161cが案内部165a、165b、165cと回転方向(図16の左右方向)に当接可能であり、さらに第1支持部161cがストッパ部168と回転方向(図16の左右方向)に当接可能である。
以上より、電源OFF時に回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に対してR1方向に回転駆動することで、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込み、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が規制される。
しかし、例えばカメラ1を落とした場合には、吸引力Fkよりも大きな外力が回転枠ユニット120に作用するおそれがある。この場合、第1支持部161cがストッパ部168を乗り越えて窪み部163cから脱落する可能性がある。
そこで、図16に示すように、この回転駆動ユニット11では、脱落防止部105が設けられている。脱落防止部105が第2支持部162cのZ軸方向正側に配置されているため、第1支持部161cが窪み部163c内でZ軸方向正側に移動しても、第1支持部161c(より詳細には、Z軸方向正側の案内部165c)が脱落防止部105と接触する。このため、第1支持部161cが第2支持部162cから脱落するのを防止できる。
特に、図16に示すように、脱落防止部105とストッパ部168とのZ軸方向間の隙間L1が案内部165cのZ軸方向の寸法L2よりも小さいため、第1支持部161cがストッパ部168側から抜け出ることがない。このように、脱落防止部105により回転枠ユニット120のロック状態がより確実に保持される。
なお、脱落防止部105は傾斜面105aを有している。第1支持部161cが案内部165cと摺動する位置に戻る際に、この傾斜面105aにより第1支持部161cが案内部165cの方へ案内される。逆に、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込む際に、傾斜面105aにより第1支持部161cが案内される。これにより、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んだり、あるいは窪み部163cから案内部165c側へ移動したりする際に、回転枠ユニット120の回転運動が円滑となる。
<パーティクル除去機構>
第2支持部162a、162b、162cは窪み部163a、163b、163cを有しているため、第2支持部162a、162b、162cには段差が形成されている。このため、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cにより回転方向に案内されると、段差の部分で第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cに対して軸方向に移動する。つまり、段差により回転枠ユニット120の回転運動の一部がZ軸方向の直進運動に変換される。
そこで、この回転駆動ユニット11では、この回転枠ユニット120の直進運動を利用して、撮像素子121あるいはレンズ126に付着したパーティクル(ホコリなどの微小な異物)を除去するパーティクル除去機能を実現している。
具体的には、この回転駆動ユニット11では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転をR1方向およびR2方向に所定の回数だけ繰り返すことで、回転枠ユニット120に軸方向の振動を与え、パーティクルの除去を可能としている。
ここで、図35〜図40を用いて、回転枠ユニット120の動作について説明する。図35はパーティクル除去動作の説明図である。図36はZ軸方向正側から見た回転枠ユニット120および保持枠ユニット140の平面図である。図36は第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んでいる状態を示している。図37は図36のT方向矢視図である。図38は図36のU方向矢視図である。図39および図40は第1支持部161cおよび第2支持部162c周辺の断面図である。図39は第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んでいる状態を示している。図40は第1支持部161cが窪み部163cから抜け出す際の状態を示している。
例えば、ユーザーが電源ボタン(図示せず)をOFFに切り換えると、電源ボタンが切り替わったのをマイコン20の電源スイッチ検知部31が検知する。この検知結果に基づいて、駆動電流演算部28は第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに駆動電流を与える。
より詳細には、図35に示すように、駆動電流演算部28は、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに所定時間T1の間だけ電流−i6を与える。これにより、図35に示すように、第1回転コイル127aに対して端子C1から端子C2へ−i6の電流が流れ、第2回転コイル127bに対して端子C3から端子C4へ−i6の電流が流れる。これにより、第1回転コイル127aに第1駆動力F1が発生し、第2駆動力F2が第2回転コイル127bに発生する。
このとき、第1駆動力F1により生じる第1回転力RF1の方向は第2駆動力F2により生じる第2回転力RF2の方向と同じである。つまり、第1駆動力F1および第2駆動力F2は、図33に示すような関係にある。このため、第1駆動力F1および第2駆動力F2により、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120はR1方向に回転する。
回転枠ユニット120がR1方向に回転すると、図39に示すように、第1支持部161cは案内部165cから窪み部163cへ移動する。このとき、上述したとおり、保持枠ユニット140に固着された吸引用マグネット142と、回転枠ユニット120に取り付けられた鉄板124aとの間で吸引力Fkが発生するため、第1支持部161cにZ軸方向負側の吸引力Fkが常に作用している。したがって、第1支持部161cが第2支持部162cに対してR1方向へ移動すると、吸引力Fkにより、第1支持部161cは窪み部163cに嵌め込まれる。第1支持部161cの当接部166cがストッパ部168と回転方向に当接するため、図39に示す状態で保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
所定時間T1が経過すると、駆動電流演算部28は電流の正負を切り換える。具体的には図37に示すように、駆動電流演算部28は、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに電流+i6を所定時間T1の間だけ与える。この結果、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120がR2方向に回転し、第1支持部161cが第2支持部162cに対してR2方向に移動する。
図37に示すように、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んでいる状態では、第1回転コイル127aの第2部分127dが第1磁壁148a付近に配置されている。第2部分127dは第1磁壁148a周辺を移動可能である。第2部分127dの中心C11は、第1磁壁148aよりもR2側に配置されており、第1磁壁148aと重なることはない。
第1磁壁148a付近では、第1ヨーク103aを介さずにN極からS極に向かって磁束H11が形成されている。図37に示すように、この磁束H11は、湾曲しており、Z軸方向に対して傾斜する部分を有している。磁束H11は第1磁壁148aに対して左右対称となっている。第2部分127dはZ軸方向に対して傾斜した磁束H11内に配置されている。これにより、第2部分127dには左斜め上方を向くローレンツ力Fdが作用する。このローレンツ力Fdにより、回転枠ユニット120には保持枠ユニット140から離れるようにZ軸方向正側に力が作用する。
一方、第1部分127cは、Z軸方向に平行に形成された磁束H1内に配置されているため、第1部分127cにはR2方向を向くローレンツ力Fcが作用する。
したがって、第1回転駆動部180では、ローレンツ力FdおよびFcの合力である第1駆動力F1が発生する。
また、図38に示すように、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んでいる状態では、第2回転コイル127bの第3部分127eが第2磁壁148b付近に配置されている。第3部分127eは第2磁壁148b周辺を移動可能である。第3部分127eの中心C12は、第2磁壁148bよりもR2側に配置されており、第2磁壁148bと重なることはない。
第2磁壁148b付近では、第2ヨーク103bを介さずにN極からS極に向かって磁束H21が形成されている。図38に示すように、この磁束H21は、湾曲しており、Z軸方向に対して傾斜する部分を有している。磁束H21は第2磁壁148bに対して左右対称となっている。第3部分127eはZ軸方向に対して傾斜した磁束H21内に配置されている。これにより、第3部分127eには左斜め上方を向くローレンツ力Feが作用する。このローレンツ力Feにより、回転枠ユニット120には保持枠ユニット140から離れるようにZ軸方向正側に力が作用する。
一方、第4部分127fは、Z軸方向に平行に形成された磁束H2内に配置されているため、第4部分127fにはR2方向を向くローレンツ力Ffが作用する。
したがって、第1回転駆動部180では、ローレンツ力FeおよびFfの合力である第2駆動力F2が発生する。
以上のように、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込んでいる状態では、回転枠ユニット120には、第1駆動力F1および第2駆動力F2の合力である駆動力Fgが作用する。駆動力Fgは回転方向だけでなくZ軸方向の成分を有しているため、この駆動力Fgにより、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cから抜け出やすくなる。
所定時間T1が経過すると、さらに駆動電流演算部28は電流の正負を切り換える。この結果、前述のように、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込む。
このように、駆動電流演算部28により、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに対して正負の電流が交互に付与されるため、第1支持部161a、161b、161cが案内部165a、165b、165cおよび窪み部163a、163b、163cにより形成された段差を通過するのが繰り返される。これにより、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120がZ軸方向に振動し、撮像素子121あるいはレンズ126に付着したパーティクルを確実に除去することができる。
<カメラ1の動作>
(1)電源ON時
カメラ1の電源ON時の動作、特に回転駆動ユニット11の動作について説明する。
電源がOFFの状態では、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌まり込んでいる。この状態では、鉄板124aおよび吸引用マグネット142により吸引力Fkが回転枠ユニット120に作用しているため、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態が保持されている。
この状態で、ユーザーが電源ボタンをONに切り換えると、各部に電源が供給され、回転位置センサ128による回転枠ユニット120の回転位置の検出、および姿勢検出部25によるカメラ1の姿勢の検出が開始される。
次に、回転駆動制御部23により第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに−i7の電流が与えられる。これにより、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120がR2方向に回転し、図39に示すように、第1支持部161cが第2支持部162cに対して右側に移動する。この結果、第1支持部161cがストッパ部168と当接して停止する。
その後、回転枠ユニット120が反対側に回転駆動される。具体的には、回転駆動制御部23により、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに+i5の電流が与えられる。図16に示すように、第1回転コイル127aに対して端子C1から端子C2へ+i5の電流が、第2回転コイル127bに対して端子C3から端子C4へ+i5の電流が、それぞれ流れることになる。この結果、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120がR2方向に回転し、図40に示すように、第1支持部161cが第2支持部162cに対して左側に移動する。
このとき、前述のように、第2部分127dが第1磁壁148a周辺に配置されているため、回転枠ユニット120にはZ軸方向正側の駆動力も作用する。このため、窪み部163aおよび案内部165aにより形成された段差を、第1支持部161cが乗り越えやすくなる。回転枠ユニット120が初期位置に到達したことが回転位置センサ128により検出されると、回転駆動制御部23により、第1回転コイル127aの電流が−i5から+i2に切り換えられ、第2回転コイル127bの電流が−i5から−i2に切り換えられる。したがって、第1回転駆動部180で発生する第1回転力RF1と第2回転駆動部190で発生する第2回転力RF2とが釣り合い、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が初期位置で停止する。
このように、まずはロック機構が解除されるように、回転枠ユニット120の回転駆動が行われる。
ここで、カメラ1が正姿勢の場合、図24に示すグラフ上において、電流値X1およびY1をプロットした点がG1側に位置するため、図27に示すグラフが回転駆動制御部23により選択される。初期位置に回転枠ユニット120が配置されている場合、回転角度θPはゼロであるため、第1回転コイル127aに+i2の電流が付与され、第2回転コイル127bに−i2の電流が付与される。この結果、図20に示すように、同じ大きさの第1駆動力F1および第2駆動力F2が回転枠ユニット120に付与され、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が静止状態となる。
(2)電源OFF時
次に、カメラ1の電源OFF時の動作、特に回転駆動ユニット11の動作について説明する。
ユーザーが電源ボタン(図示せず)をOFFに切り換えると、回転駆動ユニット11がロック状態に切り替えられる前に、パーティクル除去処理が実行される。パーティクル除去処理では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転がR1方向およびR2方向に交互に所定の回数で繰り返される。
具体的には図37に示すように、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bに対して電流−i6と電流+i6とが交互に付与される。このため、回転枠ユニット120はR1方向に回転し、第1支持部161cが窪み部163cに嵌り込み、さらに第1支持部161cはストッパ部168と回転方向に衝突する。
その後、回転駆動制御部23により電流の正負が切り換えられ、回転枠ユニット120はR2方向に回転する。この結果、第1支持部161cが窪み部163cおよび案内部165cにより形成された段差に衝突するが、前述のように回転枠ユニット120には回転方向だけでなくZ軸方向にも駆動力が作用するため、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cの段差を乗り越えやすくなっている。このため、第1支持部161a、161b、161cは段差に衝突しながらも案内部165a、165b、165cまで移動する。
この往復運動を1セットとすると、合計で3セットの往復運動が繰り返され、最後に第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込むように回転枠ユニット120がR1方向に回転駆動される。第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態では、吸引力Fkが回転枠ユニット120に作用しているため、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態が吸引力Fkにより保持される。これらの動作の後、第1回転コイル127aおよび第2回転コイル127bへの電流の供給が停止され、電源OFF時の動作が終了する。
撮像素子121あるいはレンズ126に付着する微小なパーティクルは、分子間力によって撮像素子121あるいはレンズ126に付着しているため、除去するためには撮像素子121あるいはレンズ126の面に垂直な方向に離間させるための力を発生させる必要がある。
この回転駆動ユニット11では、回転枠ユニット120の回転方向を切り換えることで、案内部165cと窪み部163cとの間で第1支持部161cを往復させることができる。この結果、回転枠ユニット120の回転運動の一部がZ軸方向の直進運動に変換され、撮像素子121の撮像面170に付着したパーティクルに撮像面170に垂直な方向の力が作用する。
このように、回転駆動ユニット11では、支持機構160に段差を設けて回転枠ユニット120の回転方向を交互に切り換えることで、撮像面170に付着したパーティクルを簡素な構成で確実に除去することが可能となる。
<支持機構に関する特徴>
以上に説明した回転駆動ユニット11の支持機構160に関する特徴を以下にまとめる。
(1)
この振れ補正装置30では、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で発生した第1駆動力F1および第2駆動力F2により、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が光軸A(Z軸)回りに回転する。このとき、第1支持部161a、161b、161cが第2支持部162a、162b、162cによりそれぞれ案内されるため、回転枠ユニット120が回転する際に、回転枠ユニット120の動作が安定する。
さらに、第2支持部162a、162b、162cの窪み部163a、163b、163cに第1支持部161a、161b、161cが嵌り込み可能であるため、ある特定の回転位置まで保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転すると、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込み、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が停止する。
このように、この振れ補正装置30では、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の移動を規制するロック機構を、簡素な構成で実現することが可能となる。
(2)
この振れ補正装置30では、第2支持部162cが、窪み部163cに対して案内部165cと反対側に配置され第1支持部161cの移動を規制可能なストッパ部168をさらに有しているため、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転を第1支持部161cおよびストッパ部168により規制することができる。これにより、簡素な構成により、ストッパ機構を実現できる。
(3)
この振れ補正装置30では、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態で、保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の回転が所定範囲内で許容されているため、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに完全に嵌り込んでしまうのを防止できる。これにより、ロック機構の作動および解除を円滑にすることができる。
(4)
この振れ補正装置30では、鉄板124aおよび吸引用マグネット142から構成される保持力発生部で発生した吸引力Fkにより、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態が保持される。具体的には、吸引力Fkにより第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに押し付けられている。このため、保持枠ユニット140および回転枠ユニット120に外力が作用しても、ロック機構の作動した状態が保持されやすくなり、ロック機構の性能が安定する。
(5)
この振れ補正装置30では、保持枠ユニット140と回転枠ユニット120とが互いにZ軸方向に近づくように回転枠ユニット120に吸引力Fkが作用するため、振れ補正装置30のZ軸方向の寸法を短縮することができる。
(6)
この振れ補正装置30では、吸引力Fkを発生させる構成として、鉄板124aおよび吸引用マグネット142を利用しているため、構造の簡素化が可能となる。
また、回転枠ユニット120の回転中心に近い位置に鉄板124aおよび吸引用マグネット142が配置されているため、吸引力Fkにより回転枠ユニット120が傾くのを防止できる。
(7)
この振れ補正装置30では、吸引力Fkに対抗する駆動力Fgを第1回転駆動部180および第2回転駆動部190で発生させることができるため、ロック機構の作動および解除を容易に切り換えることができる。
特に、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cに嵌り込んでいる状態で、Z軸方向成分を有する駆動力Fgが第1回転駆動部180および第2回転駆動部190により発生するため、ロック機構の解除が円滑となる。
(8)
この振れ補正装置30では、Z軸方向に隙間167aを空けて配置された1対の当接部166aを第1支持部161aが有している。第2支持部162aが1対の当接部166aの間に配置されている。
第1支持部161bの場合も同様に、Z軸方向に隙間167bを空けて配置された1対の当接部166bを第1支持部161bが有している。第2支持部162bが1対の当接部166bの間に配置されている。
第1支持部161cの場合も同様に、Z軸方向に隙間167cを空けて配置された1対の当接部166cを第1支持部161cが有している。第2支持部162cが1対の当接部166cの間に配置されている。
このような構成にすることで、保持枠ユニット140から回転枠ユニット120がZ軸方向に脱落するのを簡素な構成により防止することができる。
(9)
この振れ補正装置30では、ピン143および回転軸受124ではなく、支持機構160(例えば、第1支持部161aおよび第2支持部162a、第1支持部161bおよび第2支持部162b、第1支持部161cおよび第2支持部162c)により、Z軸方向に対する回転枠ユニット120の回転軸の傾斜範囲が決まっているため、ピン143および回転軸受124の設計時にZ軸方向に対する回転軸の傾斜を考慮する必要がない。このため、傾斜範囲を小さくするために回転軸受124の厚みを大きく設定する必要がなくなり、回転軸受124の薄型化、つまり振れ補正装置30の薄型化が可能となる。
(10)
この振れ補正装置30では、回転枠ユニット120が撮像素子121を一体回転可能に支持しており、Z軸方向から見た場合に回転枠ユニット120の回転軸が撮像素子と重なり合っている。つまり、回転させる対象物である撮像素子121と回転軸との距離が近い。このため、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が傾いても、光軸Aに対する撮像素子121の傾きを抑えることができる。
(11)
この振れ補正装置30では、回転枠ユニット120の回転軸が光学系Oの光軸Aと概ね一致しているため、撮像素子121を配置する上で基準となる光軸Aと、回転軸と、の距離がほぼゼロである。このため、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が傾いても、光軸Aに対する撮像素子121の傾きをさらに効果的に抑えることができる。
<回転駆動制御に関する特徴>
回転駆動ユニット11の回転駆動制御に関する特徴を以下にまとめる。
(1)
この振れ補正装置30では、第1回転力RF1の方向が第2回転力RF2の方向と異なるように回転駆動制御部23により第1回転駆動部180および第2回転駆動部190が制御されるため、第1回転力RF1および第2回転力RF2(より詳細には、第1駆動力F1および第2駆動力F2)により発生する軸受押付力F3が、回転軸(ピン143の中心軸)に直交する方向へ回転枠ユニット120に作用する。このため、ピン143が回転軸受124に押し付けられ、ピン143がと回転軸受124との間の隙間Δd1により回転枠ユニット120がガタつくのを抑制できる。これにより、光学系Oに対して撮像素子121が光軸Aに直交する方向に移動するのを防止でき、隙間Δd1が画像に悪影響を及ぼすのを防止できる。
(2)
この振れ補正装置30では、第1回転力RF1の大きさが第2回転力RF2の大きさと異なるように回転駆動制御部23が第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御可能である。このように第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御した場合は、第1回転力RF1と第2回転力RF2との間に差が生じ、その差の回転力により保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転する。このため、ピン143および回転軸受124に軸受押付力F3を作用させた状態で、回転枠ユニット120の回転駆動を制御することが可能となる。
(3)
この振れ補正装置30では、筐体2の姿勢が姿勢検出部25により検出され、姿勢検出部25の検出結果に基づいて第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向が回転駆動制御部23により切り換えられる。第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向をそれぞれ反対側に切り換えると、前述の軸受押付力F3の向きが反対向きとなる。このため、横撮り姿勢や縦撮り姿勢にように筐体2の姿勢が変化してピン143を回転軸受124に押し付けるべき方向が変化しても、その変化に対応するように第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向をそれぞれ反対側に切り換えることができる。
(4)
この振れ補正装置30では、第1回転駆動部180が回転軸を挟んで第2回転駆動部190の概ね反対側に配置されている。より詳細には、第1回転駆動部180が、回転軸に平行な方向から見た場合に、第1領域D1の第1中心E1と回転軸とを通り、かつ、回転軸と直交する基準線201が、第2領域D2と重なり合うように配置されている。このため、第1回転力RF1および第2回転力RF2を発生させるための第1駆動力F1および第2駆動力F2の大きさを最小限に抑えることができ、省電力化が可能となる。
(5)
この振れ補正装置30では、基準線201が鉛直方向に平行になる状態を基準に、第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向が回転駆動制御部23により切り換えられる。このため、軸受押付力F3が重力に逆らわない方向に作用するように第1回転駆動部180および第2回転駆動部190を制御できる。これにより、第1回転力RF1および第2回転力RF2の大きさを必要最小限に抑えることができ、省電力化が可能となる。
(6)
この振れ補正装置30では、筐体2が縦撮り姿勢および横撮り姿勢の場合に、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190が、第1領域D1の第1中心E1と第2領域D2の第2中心E2とを通る基準線201が、鉛直方向に対して傾斜するように配置されている。このため、撮影時によく使われる縦撮り姿勢および横撮り姿勢の状態で、第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向が切り換えられるのを抑制でき、この切り換えにより生じる保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の変位を抑制できる。回転枠ユニット120の変位を抑制できるため、撮像素子121の変位が画像に悪影響を及ぼすのを抑制できる。
(7)
この振れ補正装置30では、カメラ1が正姿勢の状態で、鉛直方向に対する基準線201の傾斜角度が約45°であるため、第1回転力RF1の方向および第2回転力RF2の方向の切り換えにより生じる保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の変位を抑制できる。
<パーティクル除去機構に関する特徴>
回転駆動ユニット11のパーティクル除去機構に関する特徴を以下にまとめる。
(1)
この振れ補正装置30では、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190により保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転駆動されると、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転軸周りに回転する。支持機構160により保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が軸方向に支持されているため、回転枠ユニット120の動作が安定する。
ここで、保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転する際、支持機構160により回転枠ユニット120の運動の一部が軸方向への直進運動に変換される。例えば、回転枠ユニット120が回転している最中に、回転枠ユニット120が保持枠ユニット140に対して軸方向に移動する。これにより、撮像素子121やレンズ126に付着したパーティクルに軸方向の力が作用し、パーティクルを撮像素子121やレンズ126から除去することができる。
つまり、この振れ補正装置30では、簡素な構成によりパーティクル除去機構を実現でき、製造コストの増大を抑制しつつパーティクル除去機能を高めることができる。
(2)
この振れ補正装置30では、第2支持部162a、162b、162cが、第1支持部161a、161b、161cと軸方向に当接可能な案内部165a、165b、165cと、案内部165a、165b、165cとは異なる軸方向の位置で第1支持部161a、161b、161cと軸方向に当接可能な窪み部163a、163b、163cと、を有している。このため、例えば、第1支持部161a、161b、161cが第1摺動部に当接した状態で保持枠ユニット140に対して回転枠ユニット120が回転すると、第1支持部161a、161b、161cが案内部165a、165b、165cから窪み部163a、163b、163cに移動し、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cと当接した状態となる。窪み部163a、163b、163cの軸方向の位置が案内部165a、165b、165cと異なるため、第1支持部161a、161b、161cが窪み部163a、163b、163cと当接する際に第1支持部161a、161b、161cの軸方向の位置、つまり保持枠ユニット140に対する回転枠ユニット120の軸方向の位置が変化する。
このように、この振れ補正装置30では、簡素な構成により回転枠ユニット120の運動の一部を軸方向の直進運動に変換することができる。
(3)
この振れ補正装置30では、回転駆動制御部23により第1回転駆動部180および第2回転駆動部190の駆動力の方向が連続的に切り換えられるため、回転枠ユニット120の回転運動が連続的に軸方向の直進運動に変換される。このため、撮像素子121に付着したパーティクルの除去効果を高めることができる。
(4)
この振れ補正装置30では、回転力に加えて軸方向のスラスト力を第1回転駆動部180および第2回転駆動部190が回転枠ユニット120に付与可能であるため、回転枠ユニット120の回転運動を直進運動に円滑に変換することができる。
(5)
この振れ補正装置30では、回転枠ユニット120の直進運動が生じる際に軸方向の回転枠ユニット120が移動する側に向かって第1回転駆動部180および第2回転駆動部190がスラスト力を回転枠ユニット120に付与するため、より円滑に回転枠ユニット120の回転運動を直進運動に変換することができる。
(6)
この振れ補正装置30では、第1回転駆動部180は、第1回転コイル127aと、N極およびS極の第1磁壁148aを有する第1マグネット144aと、を有している。第1回転コイル127aは、第1磁壁148a周辺を移動可能な第2部分127dを有している。
この振れ補正装置30では、第1回転コイル127aの第2部分127dが第1マグネット144aの第1磁壁148a周辺を移動可能である。第1磁壁148a周辺では、N極から第1磁壁148aを通ってS極へ流れる磁束H11が存在する。この磁束H11は、第1磁壁148aに対して傾斜しているため、第1回転コイル127aの第2部分127dで発生するローレンツ力は回転方向だけでなくZ軸方向も向いている。このため、回転枠ユニット120をZ軸方向に移動させる駆動力を第1回転駆動部180により得ることができる。
また、第2回転コイル127bの第3部分127eが第2マグネット144bの第2磁壁148b周辺を移動可能である。第2磁壁148b周辺では、N極から第2磁壁148bを通ってS極へ流れる磁束H21が存在する。この磁束H21は、第2磁壁148bに対して傾斜しているため、第2回転コイル127bの第3部分127eで発生するローレンツ力は回転方向だけでなくZ軸方向も向いている。このため、回転枠ユニット120をZ軸方向に移動させる駆動力を第2回転駆動部190により得ることができる。
このように、第1回転駆動部180および第2回転駆動部190によりZ軸方向の駆動力も得られるため、専用のアクチュエータを設けることなく、回転枠ユニット120をZ軸方向に駆動することができる。
<他の実施形態>
本発明の具体的構成は、前述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更および修正が可能である。
(A)
前述の実施形態では、回転枠ユニット120を保持枠ユニット140に組み付ける時、図16において第2支持部162cの左側に第1支持部161cを配置させる組立方法としている。なぜなら、回転枠ユニット120をマスタフランジ104に取り付けるときに、脱落防止部105に第1支持部161cが当接しないようにするためである。
しかし、組み付け方法は、この方法に限定されるものではなく、例えば、窪み部163cに第1支持部161cを嵌め込み、その後にマスタフランジ104に回転枠ユニット120および保持枠ユニット140を取り付ける方法をとっても、脱落防止部105に第1支持部161cが当接するのを防止することができる。
(B)
前述の実施形態では、ロック機構に関しては、回転駆動を例に挙げて説明したが、駆動方式これに限定されない。例えば、補正レンズ9を動かす補正レンズ駆動ユニット7(直動タイプ)でも、電磁方式を利用して同様の構成をすれば、前述のロック機構を実現できる。
例えば図38に示すように、前述の補正レンズ駆動ユニット7において、ロック機構210を設けてもよい。このロック機構210は、第3レンズ枠18に設けられた第1支持部261と、第2レンズ枠19に設けられた第2支持部262と、を有している。第1支持部261は、前述の第1支持部161a、161b、161cと同様に、1対の当接部266を有している。第2支持部262は、棒状の部材であり、案内部265と、窪み部263と、を有している。第1支持部261は窪み部263に嵌り込み可能となっている。
この場合、振れ補正時は案内部265で第1支持部261が案内され、ロック時は第1支持部261が窪み部263に嵌り込む位置まで、第3レンズ枠18が駆動される。このように、第2支持部262に窪み部263を設けることで、ロック機構を簡素な構成で実現できる。
なお、前述の実施形態と同様に、例えば、鉄板124aを第3レンズ枠18に、そして吸引用マグネット142を第2レンズ枠19に、それぞれ設けてもよい。これにより、第3レンズ枠18に吸引力Fkが作用し、第1支持部261が窪み部263に嵌り込んだ状態を保持できる。
(C)
前述の実施形態では、低負荷での回転駆動を実現するために、姿勢検出部25の検出結果に応じて回転駆動を制御している。
しかし、駆動力を十分に確保できる場合は、回転枠ユニット120の質量に十分打ち勝つだけのローレンツ力を一方向に付勢する方法を取ってもよい。この場合は、姿勢検出部25に応じて通電方向を切り換える必要はなくなるため、姿勢検出部25を省略することができる。また、第1駆動力F1および第2駆動力F2の向きをカメラ1の姿勢に応じて切り換える必要がなくなり、この切り換えにより生じる回転枠ユニット120の変位を防止できる。
(D)
前述の実施形態では、駆動部に関しては、第1駆動ユニット10、第2駆動ユニット12と回転駆動ユニットとに分類する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば撮像素子ユニット132をX,Y,θ(回転)に駆動する方法を採ってもよい。この場合は、例えば回転枠ユニット120上に第1駆動ユニット10、第2駆動ユニット12を設ける構成となる。
(E)
前述の実施形態では、窪み部163cの寸法を第1支持部161cの寸法に比べて余裕のある寸法としているが、を設けることによって、第1支持部161cと第2支持部162cとの隙間を大きくする構成とし、これにより窪み部163cによってロック機能とパーティクル除去機能とを有する方法を採ったが、この方法に限定されるものではない。
(F)
前述の実施形態では、第1駆動ユニット10と第2駆動ユニット12とを利用して姿勢検出部25を実現しているが、カメラ1の姿勢の検出方法は、これに限定されるものではない。例えば、水平検知センサを設けて、水平検知センサの出力によってカメラ1の姿勢を検出してもよい。
(G)
前述の実施形態では、鉄板124aおよび吸引用マグネット142により吸引力Fkを回転枠ユニット120に付与している。
しかし、回転枠ユニット120が保持枠ユニット140から離れるように、例えば、2つのマグネットで反発力を発生させてもよい。この場合、第2支持部162a、162b、162cの窪み部163a、163b、163cの配置をZ軸方向で逆にすればよい。
本発明に係る振れ補正装置は、筐体の振れが画像に悪影響を及ぼし得る撮像装置に利用可能である。
カメラの正面図 カメラの内部構成を示す概略図 カメラのブロック図 補正レンズ駆動ユニットの平面図 回転駆動ユニットの全体構成図 回転駆動ユニット分解斜視図 回転枠ユニットおよび保持枠ユニットの斜視図 回転枠ユニットの分解斜視図 保持枠ユニットの斜視図 保持枠ユニットの分解斜視図 回転枠ユニットおよび保持枠ユニットのZ軸方向正側から見た平面図 回転枠ユニットおよび保持枠ユニットのZ軸方向正側から見た平面図 図12のXII−XII断面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 図14のXIV−XIV断面の概略図 図14のXIV−XIV断面の概略図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 第1回転駆動部を図17のV方向から見た図 第2回転駆動部を図17のW方向から見た図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動制御部の詳細図 姿勢検出の説明図 (A)、(B)カメラの各撮影姿勢を示す図 (A)、(B)カメラの各撮影姿勢を示す図 回転位置と電流値との関係を示す図(G1) 回転位置と電流値との関係を示す図(G2) 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図(高速回転時) 回転駆動ユニットのZ軸方向負側から見た平面図(高速回転時) 撮影角度と撮影頻度との関係を示す図 パーティクル除去制御の駆動方法を示す図 回転枠ユニットおよび保持枠ユニットのZ軸方向正側から見た平面図 第1回転駆動部を図36のT方向から見た図 第2回転駆動部を図36のU方向から見た図 第1支持部および第2支持部の断面図 第1支持部および第2支持部の断面図 補正レンズ駆動ユニットの平面図(他の実施形態)
符号の説明
1 カメラ
2 筺体
3 レンズ鏡筒
4 第1角度センサ
5 第2角度センサ
6 第3角度センサ
9 補正レンズ
10 第1駆動ユニット
11 回転駆動ユニット
12 第2駆動ユニット
13 ズーム駆動ユニット
21 補正演算部
23 回転駆動制御部
24 角度演算部
25 姿勢検出部
30 振れ補正装置
104 マスタフランジ
105 脱落防止部
105a 傾斜面
110 マスタフランジユニット(ベース部材の一例)
120 ロール枠ユニット(回転部材の一例、可動部材の一例)
121 撮像素子
124 回転軸受
124a 鉄板(磁性体の一例)
125 回転枠
126 レンズ
127a 第1回転コイル
127b 第2回転コイル
128 ホール素子
129 ピン
140 ロール保持枠ユニット(ベース部材の一例)
141 ロール保持枠
142 吸引用マグネット(マグネットの一例)
143 ピン(シャフトの一例)
144a マグネット
144b マグネット
145a 第1バックヨーク
145b 第2バックヨーク
147 位置決め孔
148a 第1磁壁
148b 第2磁壁
160 支持機構
161a、161b、161c 第1支持部
162a、162b、162c 第2支持部
163a、163b、163c 窪み部
165a、165b、165c 案内部
168 ストッパ部
170 撮像面
180 第1回転駆動部
190 第2回転駆動部
201 基準線(第1仮想線の一例、第2仮想線の一例)
A 光軸
D1 第1領域
D2 第2領域
E1 第1中心
E2 第2中心
F1 第1駆動力
F2 第2駆動力
F3 軸受押付力
RF1 第1回転力
RF2 第2回転力

Claims (6)

  1. 光学系により形成された被写体の光学像が筺体の振れにより撮像素子に対して変位するのを抑制するための振れ補正装置であって、
    前記筐体に固定されたベース部材と、
    前記ベース部材に対して移動可能または前記ベース部材に対して前記光軸周りに回転可能かつ前記光軸に平行な軸方向に移動可能に配置された可動部材と、
    前記ベース部材に対して前記可動部材を前記軸方向に支持するための機構であって、前記ベース部材に対する前記可動部材の運動の一部を前記軸方向への直進運動に変換可能な支持機構と、
    前記可動部材に駆動力を付与するための駆動部と、
    を備えた振れ補正装置。
  2. 前記支持機構は、前記ベース部材および前記可動部材のうち一方に設けられた第1案内部と、前記ベース部材および前記可動部材のうち他方に設けられ前記第1案内部と前記軸方向に当接可能な第2案内部と、を有しており、
    前記第2案内部は、前記第1案内部と前記軸方向に当接可能な第1摺動部と、前記第1摺動部とは異なる前記軸方向の位置で前記第1案内部と前記軸方向に当接可能な第2摺動部と、を有している、
    請求項1に記載の振れ補正装置。
  3. 前記駆動部を制御する回転制御部をさらに備え、
    前記回転制御部は、前記回転力の方向を連続的に切り換える、
    請求項1または2に記載の振れ補正装置。
  4. 前記駆動部は、前記回転力に加えて前記軸方向の力を前記可動部材に付与可能である、
    請求項1から3のいずれかに記載の振れ補正装置。
  5. 前記駆動部は、前記可動部材の前記直進運動が生じる際に前記軸方向の前記可動部材が移動する側に向かって前記軸方向の力を前記可動部材に付与する、
    請求項4に記載の振れ補正装置。
  6. 前記駆動部は、電磁アクチュエータであって、前記ベース部材および前記可動部材のうち一方に設けられ磁壁を有する磁力発生部と、前記ベース部材および前記可動部材のうち他方に設けられ前記磁力発生部と前記軸方向に対向するように配置されたコイル部と、を有しており、
    前記コイル部は、前記磁壁周辺を移動可能である、
    請求項4および5に記載の振れ補正装置。
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