JP2010126784A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】副生成物の付着を防止することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】ウエハを収容する処理室と、ウエハを加熱するヒータと、処理室の下部を形成するインレットフランジ10と、インレットフランジ10の第一ポート12に設置されたガス供給管、棒状電極と、インレットフランジ10の第二ポート13に設置されたガス排気管と、を備えている基板処理装置において、インレットフランジ10に金属成形ヒータ20を設け、第一ポート12および第二ポート13にカートリッジヒータ30を設ける。金属成形ヒータ20およびカートリッジヒータ30により、インレットフランジ10、第一ポート12周辺および第二ポート13周辺を加熱することができるので、副生成物の発生を抑制することができる。
【選択図】図5
【解決手段】ウエハを収容する処理室と、ウエハを加熱するヒータと、処理室の下部を形成するインレットフランジ10と、インレットフランジ10の第一ポート12に設置されたガス供給管、棒状電極と、インレットフランジ10の第二ポート13に設置されたガス排気管と、を備えている基板処理装置において、インレットフランジ10に金属成形ヒータ20を設け、第一ポート12および第二ポート13にカートリッジヒータ30を設ける。金属成形ヒータ20およびカートリッジヒータ30により、インレットフランジ10、第一ポート12周辺および第二ポート13周辺を加熱することができるので、副生成物の発生を抑制することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、基板処理装置に関する。
例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体素子を含む半導体集積回路を作り込む半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に絶縁膜や金属膜や半導体膜を堆積(デポジション)するのに利用して有効なものに関する。
例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体素子を含む半導体集積回路を作り込む半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に絶縁膜や金属膜や半導体膜を堆積(デポジション)するのに利用して有効なものに関する。
ICの製造方法においてウエハに成膜する基板処理装置として、ウエハを収容する処理室と、ウエハを加熱するヒータと、処理室の下部に連通し処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、処理室の下部に連通し処理室内を排気する排気管と、を備えており、処理室をヒータによって加熱し、処理室内を排気しつつ処理室内に処理ガスを供給することにより、ウエハ上に成膜するものがある。例えば、特許文献1参照。
しかしながら、前述した基板処理装置においては、低温領域(150℃以下)においてウエハに成膜すると、ヒータ加熱可能範囲外である処理室下部領域の温度が低下し、副生成物が付着する場合があるという問題点があった。
付着した副生成物はパーティクルの発生原因になるために、メンテナンス作業の頻度が上がり、基板処理装置の稼働率低下の一因になってしまう。
付着した副生成物はパーティクルの発生原因になるために、メンテナンス作業の頻度が上がり、基板処理装置の稼働率低下の一因になってしまう。
本発明の目的は、副生成物の付着を防止することができる基板処理装置を提供することにある。
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する第一加熱手段と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内を排気する排気管と、
前記処理室の下部、前記ガス供給管における前記処理室側の所定部位および前記排気管における前記処理室側の所定部位を加熱する第二加熱手段を、備えることを特徴とする基板処理装置。
基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する第一加熱手段と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内を排気する排気管と、
前記処理室の下部、前記ガス供給管における前記処理室側の所定部位および前記排気管における前記処理室側の所定部位を加熱する第二加熱手段を、備えることを特徴とする基板処理装置。
この基板処理装置によれば、副生成物の付着を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、ICの製造方法における成膜工程を実施する半導体製造装置として構成されている。
なお、以下の説明では、基板処理装置としてウエハに酸化、拡散処理やCVD(Chemical Vapor Deposition ) 処理等を行う縦型の装置(以下、基板処理装置という)を適用した場合について説明する。
なお、以下の説明では、基板処理装置としてウエハに酸化、拡散処理やCVD(Chemical Vapor Deposition ) 処理等を行う縦型の装置(以下、基板処理装置という)を適用した場合について説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る基板処理装置100においては、シリコン等からなるウエハ(被処理基板)200を収納したウエハキャリアとしてフープ(基板収容器。以下、ポッドという)110が用いられる。
基板処理装置100の筐体111の正面壁の正面前方部にはメンテナンス可能な開口部として正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。
筐体111の正面壁にはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置して位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
基板処理装置100の筐体111の正面壁の正面前方部にはメンテナンス可能な開口部として正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。
筐体111の正面壁にはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置して位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内において、ロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されている。ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと、搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されている。ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間でポッド110を搬送する。
筐体111内において、ロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されている。ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと、搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されている。ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間でポッド110を搬送する。
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。
ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転または直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、で構成されている。
図1に模式的に示されているように、ウエハ移載装置エレベータ125bは、耐圧性の筐体111の右側端部とサブ筐体119の移載室124の前方領域右端部との間に設置されている。ウエハ移載装置エレベータ125bおよびウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部とし、ツイーザ125cによりボート(基板保持具)217へのウエハ200の装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)を実施する。
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機室126が構成されている。待機室126の上方には処理炉202が設けられ、処理炉202の下部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。
図1に模式的に示すように、筐体111の右側端部とサブ筐体119の待機室126の右端部との間には、ボート217を昇降させるボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのエレベータアーム128にはシールキャップ129が水平に据え付けられている。
シールキャップ129はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下部を開閉する蓋体として構成されている。ボート217には後述するように複数本の保持部材217aが設けられている。シールキャップ129はボートエレベータ115のエレベータアーム128に支持されている。
シールキャップ129はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下部を開閉する蓋体として構成されている。ボート217には後述するように複数本の保持部材217aが設けられている。シールキャップ129はボートエレベータ115のエレベータアーム128に支持されている。
図1に模式的に示すように、移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側およびボートエレベータ115側と反対側である左側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給フアンおよび防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されている。ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、図示はしないが、ウエハ200の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置が設置される。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置およびウエハ移載装置125a、待機室126にあるボート217に流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出される。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置およびウエハ移載装置125a、待機室126にあるボート217に流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出される。
次に、以上の構成に係る基板処理装置の動作について説明する。
なお、以下の各構成の動きは、コントローラ150が制御する。
図1および図2に示すように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接、ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。
この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
なお、以下の各構成の動きは、コントローラ150が制御する。
図1および図2に示すように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接、ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。
この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
載置台122に載置されたポッド110は、その開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、キャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ノッチ合わせ装置に移載する。ノッチ合わせ装置にてウエハ200が整合された後に、移載室124の後方にある待機室126へ搬送され、後述する授受装置に装填(チャージング)される。
ウエハ移載装置125aは授受装置にウエハ200を受け渡した後は、ポッド110に戻って次のウエハ200を授受装置に装填する。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ノッチ合わせ装置に移載する。ノッチ合わせ装置にてウエハ200が整合された後に、移載室124の後方にある待機室126へ搬送され、後述する授受装置に装填(チャージング)される。
ウエハ移載装置125aは授受装置にウエハ200を受け渡した後は、ポッド110に戻って次のウエハ200を授受装置に装填する。
一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載機構125によるウエハ200の授受装置への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には、回転式ポッド棚105から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
予め指定された枚数のウエハ200が授受装置からボート217に授受される(後述する)と、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下部が、炉口シャッタ147によって、開放される。
続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ129がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ129がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。
処理後は、ノッチ合わせ装置でのウエハ200の整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウエハ200およびポッド110は筐体111の外部へ払出される。
処理後は、ノッチ合わせ装置でのウエハ200の整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウエハ200およびポッド110は筐体111の外部へ払出される。
以下、処理炉202について説明する。
図3および図4に示されているように、処理炉202は加熱手段であるヒータ207を備えている。ヒータ207の内側には反応容器として反応管203が設けられており、反応管203は基板であるウエハ200を処理する処理室201を形成する。
反応管203の下端開口は蓋体であるシールキャップ129により気密部材であるOリング220を介して気密に閉塞されている。ヒータ207、反応管203およびシールキャップ129は処理室201が形成している。
シールキャップ129には基板保持手段であるボート217が石英キャップ218を介して立設されており、石英キャップ218はボートを保持する保持体となっている。ボート217は処理室201に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平姿勢で管軸方向に多段に積載される。ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
図3および図4に示されているように、処理炉202は加熱手段であるヒータ207を備えている。ヒータ207の内側には反応容器として反応管203が設けられており、反応管203は基板であるウエハ200を処理する処理室201を形成する。
反応管203の下端開口は蓋体であるシールキャップ129により気密部材であるOリング220を介して気密に閉塞されている。ヒータ207、反応管203およびシールキャップ129は処理室201が形成している。
シールキャップ129には基板保持手段であるボート217が石英キャップ218を介して立設されており、石英キャップ218はボートを保持する保持体となっている。ボート217は処理室201に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平姿勢で管軸方向に多段に積載される。ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
処理室201へは複数種類、ここでは2種類のガスを供給する供給管としての2本のガス供給管232a、232bが設けられる。
第一ガス供給管232aからは反応ガスが、流量制御手段である第一マスフローコントローラ241aおよび開閉弁である第一バルブ243aを介し、反応管203内に形成されたバッファ室237を介して処理室201に供給される。
第二ガス供給管232bからは反応ガスが、流量制御手段である第二マスフローコントローラ241b、開閉弁である第二バルブ243b、ガス溜め247および開閉弁である第三バルブ243cを介し、ガス供給部249を介して処理室201に供給される。
第一ガス供給管232aからは反応ガスが、流量制御手段である第一マスフローコントローラ241aおよび開閉弁である第一バルブ243aを介し、反応管203内に形成されたバッファ室237を介して処理室201に供給される。
第二ガス供給管232bからは反応ガスが、流量制御手段である第二マスフローコントローラ241b、開閉弁である第二バルブ243b、ガス溜め247および開閉弁である第三バルブ243cを介し、ガス供給部249を介して処理室201に供給される。
処理室201は排気手段である真空ポンプ246に、ガスを排気する排気管であるガス排気管231により第四バルブ243dを介して接続され、真空排気されるようになっている。
なお、第四バルブ243dは弁を開閉して処理室201の真空排気・真空排気停止ができ、さらに、弁開度を調節して圧力調整可能になっている開閉弁である。
なお、第四バルブ243dは弁を開閉して処理室201の真空排気・真空排気停止ができ、さらに、弁開度を調節して圧力調整可能になっている開閉弁である。
処理室201を構成している反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間には、ガス分散空間であるバッファ室237が反応管203の下部より上部の内壁にウエハ200の積載方向に沿って設けられており、バッファ室237のウエハ200と隣接する壁の端部にはガスを供給する供給孔である第一ガス供給孔248aが設けられている。第一ガス供給孔248aは反応管203の中心へ向けて開口している。第一ガス供給孔248aは、下部から上部にわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、かつ、同じ開口ピッチで設けられている。
バッファ室237の第一ガス供給孔248aが設けられた端部と反対側の端部には、ノズル233が反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積載方向に沿って配設されている。ノズル233にはガスを供給する供給孔である第二ガス供給孔248bが複数個設けられている。第二ガス供給孔248bの開口面積は、バッファ室237と処理室201の差圧が小さい場合には、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくするとよい。
本実施形態においては、第二ガス供給孔248bの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。このように構成することにより、各第二ガス供給孔248bよりガスの流速の差はあるが、流量は略同量であるガスをバッファ室237に噴出させている。
そして、バッファ室237内において、各第二ガス供給孔248bより噴出したガスの粒子速度差が緩和された後、第一ガス供給孔248aより処理室201に噴出させている。よって、各第二ガス供給孔248bより噴出したガスは、各第一ガス供給孔248aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
そして、バッファ室237内において、各第二ガス供給孔248bより噴出したガスの粒子速度差が緩和された後、第一ガス供給孔248aより処理室201に噴出させている。よって、各第二ガス供給孔248bより噴出したガスは、各第一ガス供給孔248aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
さらに、バッファ室237に、細長い構造を有する第一電極である第一棒状電極269および第二電極である第二棒状電極270が上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管275に保護されて配設され、第一棒状電極269または第二棒状電極270のいずれか一方は整合器272を介して高周波電源273に接続され、他方は基準電位であるアースに接続されている。この結果、第一棒状電極269および第二棒状電極270間のプラズマ生成領域224にプラズマが生成される。
電極保護管275は、第一棒状電極269および第二棒状電極270のそれぞれをバッファ室237の雰囲気と隔離した状態で、バッファ室237に挿入できる構造となっている。電極保護管275の内部が外気(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管275にそれぞれ挿入された第一棒状電極269および第二棒状電極270は、ヒータ207の加熱で酸化されてしまう。そこで、電極保護管275の内部は窒素等の不活性ガスを充填またはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて第一棒状電極269または第二棒状電極270の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構が設けられる。
さらに、第一ガス供給孔248aの位置より、反応管203の内周を120°程度回った内壁には、ガス供給部249が設けられている。ガス供給部249は、ALD(Atomic Layer Deposition )法による成膜においてウエハ200へ、複数種類のガスを1種類ずつ交互に供給する際に、バッファ室237とガス供給種を分担する供給部である。
ガス供給部249もバッファ室237と同様にウエハと隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔である第三ガス供給孔248cを有しており、下部には第二ガス供給管232bが接続されている。
第三ガス供給孔248cの開口面積は、ガス供給部249内と処理室201との差圧が小さい場合には、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか開口ピッチを小さくするとよい。
本実施形態においては、第三ガス供給孔248cの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。
本実施形態においては、第三ガス供給孔248cの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。
反応管203内の中央部には複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217は図中省略のボートエレベータ機構により反応管203に出入りできるようになっている。
また、処理の均一性を向上するために、ボート217を回転するための回転手段であるボート回転機構267が設けられており、ボート回転機構267を回転することにより、石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
また、処理の均一性を向上するために、ボート217を回転するための回転手段であるボート回転機構267が設けられており、ボート回転機構267を回転することにより、石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
制御手段であるコントローラ280は、第一、第二マスフローコントローラ241a、241b、第一〜第四バルブ243a、243b、243c、243d、ヒータ207、真空ポンプ246、ボート回転機構267、図中省略のボート昇降機構、高周波電源273、整合器272に接続されており、第一、第二マスフローコントローラ241a、241bの流量調整、第一〜第三バルブ243a、243b、243cの開閉動作、第四バルブ243dの開閉および圧力調整動作、ヒータ207温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボート昇降機構の昇降動作制御、高周波電源273の電力供給制御、整合器272によるインピーダンス制御が行われる。
次に、ALD法による成膜例について、ICの製造工程の一つであるジクロルシラン(SiH2 Cl2 、以下、DCSという)およびアンモニア(NH3 )ガスを用いて窒化シリコン(SiN)膜を成膜する例で説明する。
CVD法の一つである、ALD法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(またはそれ以上)の原料となるガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。
利用する化学反応は、例えばSiN膜形成の場合ALD法では、DCSとNH3 を用いて300〜600℃の低温で高品質の成膜が可能である。
また、ガス供給は、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給する。
膜厚制御は、反応性ガス供給のサイクル数で制御する。例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合には、処理を20サイクル行う。
利用する化学反応は、例えばSiN膜形成の場合ALD法では、DCSとNH3 を用いて300〜600℃の低温で高品質の成膜が可能である。
また、ガス供給は、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給する。
膜厚制御は、反応性ガス供給のサイクル数で制御する。例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合には、処理を20サイクル行う。
まず、成膜しようとするウエハ200をボート217に装填し、処理室201に搬入する。搬入後、次の3つのステップを順次実行する。
(ステップ1)
ステップ1では、プラズマ励起の必要なNH3 ガスと、プラズマ励起の必要のないDCSガスとを併行して流す。
まず、第一ガス供給管232aに設けた第一バルブ243aおよびガス排気管231に設けた第四バルブ243dを共に開けて、第一ガス供給管232aから第一マスフローコントローラ241aにより流量調整されたNH3 ガスを、ノズル233の第二ガス供給孔248bからバッファ室237へ噴出し、第一棒状電極269および第二棒状電極270間に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加して、NH3 をプラズマ励起し、活性種として処理室201に供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
NH3 ガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、第四バルブ243dを適正に調整して、処理室201内圧力を10〜100Paの範囲内の所定の圧力、例えば50Paに維持する。
第一マスフローコントローラ241aで制御するNH3 の供給流量は、1〜10slmの範囲内の所定の流量、例えば5slmで供給される。
NH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間は、2〜120秒間である。このときのヒータ207温度はウエハが300〜600℃の範囲内の所定の温度、例えば300℃になるよう設定してある。
NH3 は反応温度が高いため、上記ウエハ温度では反応しないので、プラズマ励起することにより活性種としてから流すようにしており、このため、ウエハ温度は設定した低い温度範囲のままで行える。
ステップ1では、プラズマ励起の必要なNH3 ガスと、プラズマ励起の必要のないDCSガスとを併行して流す。
まず、第一ガス供給管232aに設けた第一バルブ243aおよびガス排気管231に設けた第四バルブ243dを共に開けて、第一ガス供給管232aから第一マスフローコントローラ241aにより流量調整されたNH3 ガスを、ノズル233の第二ガス供給孔248bからバッファ室237へ噴出し、第一棒状電極269および第二棒状電極270間に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加して、NH3 をプラズマ励起し、活性種として処理室201に供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
NH3 ガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、第四バルブ243dを適正に調整して、処理室201内圧力を10〜100Paの範囲内の所定の圧力、例えば50Paに維持する。
第一マスフローコントローラ241aで制御するNH3 の供給流量は、1〜10slmの範囲内の所定の流量、例えば5slmで供給される。
NH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間は、2〜120秒間である。このときのヒータ207温度はウエハが300〜600℃の範囲内の所定の温度、例えば300℃になるよう設定してある。
NH3 は反応温度が高いため、上記ウエハ温度では反応しないので、プラズマ励起することにより活性種としてから流すようにしており、このため、ウエハ温度は設定した低い温度範囲のままで行える。
このNH3 をプラズマ励起することにより活性種として供給しているとき、第二ガス供給管232bの上流側の第二バルブ243bを開け、下流側の第三バルブ243cを閉めて、DCSも流すようにする。これにより、第二、第三バルブ243b、243c間に設けたガス溜め247にDCSを溜める。
このとき、処理室201内に流しているガスはNH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種であり、DCSは存在しない。したがって、NH3 は気相反応を起こすことはなく、プラズマにより励起され活性種となったNH3 はウエハ200上の下地膜と表面反応(化学吸着)する。
このとき、処理室201内に流しているガスはNH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種であり、DCSは存在しない。したがって、NH3 は気相反応を起こすことはなく、プラズマにより励起され活性種となったNH3 はウエハ200上の下地膜と表面反応(化学吸着)する。
(ステップ2)
ステップ2では、第一ガス供給管232aの第一バルブ243aを閉めて、NH3 の供給を止めるが、引続きガス溜め247へ供給を継続する。ガス溜め247に所定圧、所定量のDCSが溜まったら上流側の第二バルブ243bも閉めて、ガス溜め247にDCSを閉じ込めておく。また、ガス排気管231の第四バルブ243dは開いたままにし真空ポンプ246により、処理室201を20Pa以下に排気し、残留NH3 を処理室201から排除する。また、この時にはN2 等の不活性ガスを処理室201に供給すると、残留NH3 を排除する効果がさらに高まる。
ガス溜め247内には、圧力が20000Pa以上になるようにDCSを溜める。また、ガス溜め247と処理室201との間のコンダクタンスが1.5×10-3m3 /s以上になるように装置を構成する。また、反応管203の容積とこれに対する必要なガス溜め247の容積との比として考えると、反応管203容積100l(リットル)の場合においては、100〜300ccであることが好ましく、容積比としてはガス溜め247は反応室容積の1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
ステップ2では、第一ガス供給管232aの第一バルブ243aを閉めて、NH3 の供給を止めるが、引続きガス溜め247へ供給を継続する。ガス溜め247に所定圧、所定量のDCSが溜まったら上流側の第二バルブ243bも閉めて、ガス溜め247にDCSを閉じ込めておく。また、ガス排気管231の第四バルブ243dは開いたままにし真空ポンプ246により、処理室201を20Pa以下に排気し、残留NH3 を処理室201から排除する。また、この時にはN2 等の不活性ガスを処理室201に供給すると、残留NH3 を排除する効果がさらに高まる。
ガス溜め247内には、圧力が20000Pa以上になるようにDCSを溜める。また、ガス溜め247と処理室201との間のコンダクタンスが1.5×10-3m3 /s以上になるように装置を構成する。また、反応管203の容積とこれに対する必要なガス溜め247の容積との比として考えると、反応管203容積100l(リットル)の場合においては、100〜300ccであることが好ましく、容積比としてはガス溜め247は反応室容積の1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
(ステップ3)
ステップ3では、処理室201の排気が終わったらガス排気管231の第四バルブ243dを閉じて排気を止める。第二ガス供給管232bの下流側の第三バルブ243cを開く。これにより、ガス溜め247に溜められたDCSが処理室201に一気に供給される。このときガス排気管231の第四バルブ243dが閉じられているので、処理室201内の圧力は急激に上昇して約931Pa(7Torr)まで昇圧される。
DCSを供給するための時間は2〜4秒設定し、その後、上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を2〜4秒に設定し、合計6秒とした。このときのウエハ温度はNH3 の供給時と同じく、300〜600℃の範囲内の所定の温度で維持される。
DCSの供給により、ウエハ200の表面に化学吸着したNH3 とDCSとが表面反応(化学吸着)して、ウエハ200上にSiN膜が成膜される。
成膜後、第三バルブ243cを閉じ、第四バルブ243dを開けて、処理室201を真空排気し、残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを排除する。この時には、N2 等の不活性ガスを処理室201に供給すると、残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを処理室201から排除する効果がさらに高まる。
また、第二バルブ243bを開いてガス溜め247へのDCSの供給を開始する。
ステップ3では、処理室201の排気が終わったらガス排気管231の第四バルブ243dを閉じて排気を止める。第二ガス供給管232bの下流側の第三バルブ243cを開く。これにより、ガス溜め247に溜められたDCSが処理室201に一気に供給される。このときガス排気管231の第四バルブ243dが閉じられているので、処理室201内の圧力は急激に上昇して約931Pa(7Torr)まで昇圧される。
DCSを供給するための時間は2〜4秒設定し、その後、上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を2〜4秒に設定し、合計6秒とした。このときのウエハ温度はNH3 の供給時と同じく、300〜600℃の範囲内の所定の温度で維持される。
DCSの供給により、ウエハ200の表面に化学吸着したNH3 とDCSとが表面反応(化学吸着)して、ウエハ200上にSiN膜が成膜される。
成膜後、第三バルブ243cを閉じ、第四バルブ243dを開けて、処理室201を真空排気し、残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを排除する。この時には、N2 等の不活性ガスを処理室201に供給すると、残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを処理室201から排除する効果がさらに高まる。
また、第二バルブ243bを開いてガス溜め247へのDCSの供給を開始する。
以上のステップ1〜3を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことにより、ウエハ上に所定膜厚のSiN膜を成膜する。
ALD装置では、ガスはウエハ200の表面部分に化学吸着する。このガスの吸着量は、ガスの圧力およびガスの暴露時間に比例する。よって、希望する一定量のガスを、短時間で吸着させるためには、ガスの圧力を短時間で大きくする必要がある。
この点で、本実施の形態では、第四バルブ243dを閉めたうえで、ガス溜め247内に溜めたDCSを瞬間的に供給しているので、処理室201内のDCSの圧力を急激に上げることができ、希望する一定量のガスを瞬間的に吸着させることができる。
この点で、本実施の形態では、第四バルブ243dを閉めたうえで、ガス溜め247内に溜めたDCSを瞬間的に供給しているので、処理室201内のDCSの圧力を急激に上げることができ、希望する一定量のガスを瞬間的に吸着させることができる。
また、本実施の形態では、ガス溜め247にDCSを溜めている間に、ALD法で必要なステップであるNH3 ガスをプラズマ励起することにより活性種として供給し、かつ、処理室201を排気しているので、DCSを溜めるための特別なステップを必要としない。また、処理室201内を排気してNH3 ガスを除去してからDCSを流すので、両者はウエハ200に向かう途中で反応しない。供給されたDCSは、ウエハ200に吸着しているNH3 とのみ有効に反応させることができる。
以下、本発明の特徴点であるインレットフランジを、図5以降について説明する。
なお、図3においては、インレットフランジの図示は省略されている。
なお、図3においては、インレットフランジの図示は省略されている。
図5に示されているように、インレットフランジ10は本体部11を備えている。本体部11には第一ガス供給管232aおよび電極保護管275と第二ガス供給管232bとを取り付けるためのポート(以下、第一ポートという)12が一対開設されており、一対の第一ポート12と12との間にガス排気管231を取り付けるためのポート(以下、第二ポートという)13が開設されている。
インレットフランジ10の外周には金属成形ヒータ20が装着されている。金属成形ヒータ20は一対の第一ポート12、12および第二ポート13の領域を除いたインレットフランジ10全体を覆っている。一対の第一ポート12、12および第二ポート13には、カートリッジヒータ30がそれぞれ設置されている。これら金属成形ヒータ20およびカートリッジヒータ30は第二加熱手段を構成している。
図6は金属成形ヒータの一実施形態を示している。
図6(a)に示されているように、金属成形ヒータ20はヒータ部であるステンレス箔21を一対のポリイミドフィルム22、22で挟んだ構造になっている。
図6(b)に示されているように、このサンドイッチ構造の金属成形ヒータ20を短冊形状に形成するとともに、両端部に一対の切欠部23、23をそれぞれ形成し、インレットフランジ10に巻き付けることにより、金属成形ヒータ20をインレットフランジ10に装着することができる。
図6に示されているように、ステンレス箔21を一対のポリイミドフィルム22、22で挟んだ構造の金属成形ヒータ20は、加工が容易で様々なインレットフランジ10の形状に対応することができる。
この構造の金属成形ヒータ20は、従来の布ヒータと比較して、非常に密着性が良好であり、かつまた、熱伝導の効率が高いため、効率良くインレットフランジ10を加熱することができる。
図6(a)に示されているように、金属成形ヒータ20はヒータ部であるステンレス箔21を一対のポリイミドフィルム22、22で挟んだ構造になっている。
図6(b)に示されているように、このサンドイッチ構造の金属成形ヒータ20を短冊形状に形成するとともに、両端部に一対の切欠部23、23をそれぞれ形成し、インレットフランジ10に巻き付けることにより、金属成形ヒータ20をインレットフランジ10に装着することができる。
図6に示されているように、ステンレス箔21を一対のポリイミドフィルム22、22で挟んだ構造の金属成形ヒータ20は、加工が容易で様々なインレットフランジ10の形状に対応することができる。
この構造の金属成形ヒータ20は、従来の布ヒータと比較して、非常に密着性が良好であり、かつまた、熱伝導の効率が高いため、効率良くインレットフランジ10を加熱することができる。
図7(a)は第一ポート12を加熱するためのカートリッジヒータ(以下、第一カートリッジヒータという)31の一実施形態を示している。
第一カートリッジヒータ31は上下で一対のアルミブロック32、32を備えている。一対のアルミブロック32、32はアルミニウム材料が使用されて上下対称形の直方体形状にそれぞれ形成されており、合わせ面には半円形溝形状の逃げ部33が複数形成されている。逃げ部33の条数は、取り付けるべき第一ガス供給管232a、電極保護管275および第二ガス供給管232b等に対応している。
一対の逃げ部33、33で第一ガス供給管232a、電極保護管275および第二ガス供給管232b等を上下から挟み込むことにより、一対のアルミブロック32、32は第一ポート12に設置することができる。
一対のアルミブロック32、32にはヒータカートリッジ(図示せず)を挿入するための一対の挿入穴34、34が長手方向に延在するようにそれぞれ形成されている。一対の挿入穴34、34にはヒータカートリッジがそれぞれ挿入される。
第一カートリッジヒータ31を第一ポート12に設置することにより、従来技術では加熱不可能であった第一ポート12を加熱することができる。したがって、第一ポート12付近への副生成物の付着を未然に防止することができる。
第一カートリッジヒータ31は上下で一対のアルミブロック32、32を備えている。一対のアルミブロック32、32はアルミニウム材料が使用されて上下対称形の直方体形状にそれぞれ形成されており、合わせ面には半円形溝形状の逃げ部33が複数形成されている。逃げ部33の条数は、取り付けるべき第一ガス供給管232a、電極保護管275および第二ガス供給管232b等に対応している。
一対の逃げ部33、33で第一ガス供給管232a、電極保護管275および第二ガス供給管232b等を上下から挟み込むことにより、一対のアルミブロック32、32は第一ポート12に設置することができる。
一対のアルミブロック32、32にはヒータカートリッジ(図示せず)を挿入するための一対の挿入穴34、34が長手方向に延在するようにそれぞれ形成されている。一対の挿入穴34、34にはヒータカートリッジがそれぞれ挿入される。
第一カートリッジヒータ31を第一ポート12に設置することにより、従来技術では加熱不可能であった第一ポート12を加熱することができる。したがって、第一ポート12付近への副生成物の付着を未然に防止することができる。
図7(b)は第二ポート13を加熱するためのカートリッジヒータ(以下、第二カートリッジヒータという)35の一実施形態を示している。
第二カートリッジヒータ35は上下で一対のアルミブロック36、36を備えている。一対のアルミブロック36、36はアルミニウム材料が使用されて上下対称形の直方体形状にそれぞれ形成されており、合わせ面には半円形溝形状の逃げ部37、37がそれぞれ形成されている。逃げ部37の形状は取り付けるガス排気管231に対応している。
一対の逃げ部37、37でガス排気管231を上下から挟み込むことにより、一対のアルミブロック36、36は第二ポート13に設置することができる。
一対のアルミブロック36、36にはヒータカートリッジ(図示せず)を挿入するための一対の挿入穴38、38が長手方向に延在するようにそれぞれ形成されている。一対の挿入穴38、38にはヒータカートリッジがそれぞれ挿入される。
第二カートリッジヒータ35を第二ポート13に設置することにより、従来技術では加熱不可能であった第二ポート13を加熱することができる。したがって、第二ポート13付近への副生成物の付着を未然に防止することができる。
第二カートリッジヒータ35は上下で一対のアルミブロック36、36を備えている。一対のアルミブロック36、36はアルミニウム材料が使用されて上下対称形の直方体形状にそれぞれ形成されており、合わせ面には半円形溝形状の逃げ部37、37がそれぞれ形成されている。逃げ部37の形状は取り付けるガス排気管231に対応している。
一対の逃げ部37、37でガス排気管231を上下から挟み込むことにより、一対のアルミブロック36、36は第二ポート13に設置することができる。
一対のアルミブロック36、36にはヒータカートリッジ(図示せず)を挿入するための一対の挿入穴38、38が長手方向に延在するようにそれぞれ形成されている。一対の挿入穴38、38にはヒータカートリッジがそれぞれ挿入される。
第二カートリッジヒータ35を第二ポート13に設置することにより、従来技術では加熱不可能であった第二ポート13を加熱することができる。したがって、第二ポート13付近への副生成物の付着を未然に防止することができる。
次に、温度制御を行う機構について詳述する。
図5に示されているように、インレットフランジ10には、金属成形ヒータ20を制御するための温度センサ(以下、フランジ用TCという)41と、カートリッジヒータ30を制御するための温度センサ(以下、ポート用TCという)42とが設置されている。
フランジ用TC41はインレットフランジ10の側壁に配置されている。この位置にフランジ用TC41を配置することにより、インレットフランジ10の温度制御を行ないたい箇所の温度とほぼ同程度の値を測定することができる。
図5に示されているように、インレットフランジ10には、金属成形ヒータ20を制御するための温度センサ(以下、フランジ用TCという)41と、カートリッジヒータ30を制御するための温度センサ(以下、ポート用TCという)42とが設置されている。
フランジ用TC41はインレットフランジ10の側壁に配置されている。この位置にフランジ用TC41を配置することにより、インレットフランジ10の温度制御を行ないたい箇所の温度とほぼ同程度の値を測定することができる。
金属成形ヒータ20およびカートリッジヒータ30の温度制御方法を詳述する。
金属成形ヒータ20が2個、第一カートリッジヒータ31が2個、第二カートリッジヒータ35が1個、フランジ用TC41が2個、ポート用TC42が1個、温度制御部(図示せず)が1個の場合を例示する。
温度制御部は、インレットフランジ10内に埋め込まれた2個のフランジ用TC41および1個のポート用TC42の測定値を読み取り、インレットフランジ10を一定の温度に保つように制御する。この制御により、従来は非加熱エリアであった第一ポート12周辺および第二ポート13周辺を加熱する。
金属成形ヒータ20が2個、第一カートリッジヒータ31が2個、第二カートリッジヒータ35が1個、フランジ用TC41が2個、ポート用TC42が1個、温度制御部(図示せず)が1個の場合を例示する。
温度制御部は、インレットフランジ10内に埋め込まれた2個のフランジ用TC41および1個のポート用TC42の測定値を読み取り、インレットフランジ10を一定の温度に保つように制御する。この制御により、従来は非加熱エリアであった第一ポート12周辺および第二ポート13周辺を加熱する。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) 処理室下部、ガス供給管および排気管付近を加熱する金属成形ヒータ、第一カートリッジヒータおよび第二カートリッジヒータを設けることにより、従来は非加熱エリアであった処理室下部、第一ポート周辺および第二ポート周辺を加熱することができるので、副生成物の付着を抑制することができる。
2) フランジ用TCをインレットフランジに埋め込むことにより、スカベンジャーのエアフローの影響を抑制することができるので、インレットフランジの温度分布の均一性を向上させることができる。
3) インレットフランジの温度を一定かつ均一な状態に保つことにより、副生成物の付着を防止することができるので、副生成物を起因とするパーティクルの発生を未然に防止することができ、膜質等の処理状況を一定に維持することができる。
4) 副生成物の付着を防止することにより、メンテナンス作業の頻度を低減することができるので、基板処理装置の稼働率を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
前記実施の形態ではALD装置について説明したが、本発明はこれに限らず、他のCVD装置、酸化膜形成装置、拡散装置およびアニール装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
成膜する膜種はSiN膜に限らず、他の絶縁膜や金属膜および半導体膜等々であってもよい。
また、処理は成膜に限らず、酸化や拡散、アニール等々であってもよい。
また、処理は成膜に限らず、酸化や拡散、アニール等々であってもよい。
前記実施の形態ではウエハに処理が施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本発明の好ましい態様を付記する。
(1)基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する第一加熱手段と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内を排気する排気管と、
前記処理室の下部、前記ガス供給管における前記処理室側の所定部位および前記排気管における前記処理室側の所定部位を加熱する第二加熱手段を、備えることを特徴とする基板処理装置。
(2)制御部と、前記処理室下部における所定部位および前記排気管にそれぞれ配置された温度センサとを備えており、前記制御部は前記温度センサを制御して、前記第二加熱手段を一定の温度となるように制御することを特徴とする前記(1)の基板処理装置。
(3)基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する加熱手段と、
前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給系と、
前記処理室内を排気する排気系と、
制御部と、を備え、
前記処理室下部にノズルおよび排気ポートを備え、
前記処理室下部と前記ノズルおよび前記排気ポート周辺に対する加熱手段を有する、
基板処理装置。
(1)基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する第一加熱手段と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内を排気する排気管と、
前記処理室の下部、前記ガス供給管における前記処理室側の所定部位および前記排気管における前記処理室側の所定部位を加熱する第二加熱手段を、備えることを特徴とする基板処理装置。
(2)制御部と、前記処理室下部における所定部位および前記排気管にそれぞれ配置された温度センサとを備えており、前記制御部は前記温度センサを制御して、前記第二加熱手段を一定の温度となるように制御することを特徴とする前記(1)の基板処理装置。
(3)基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する加熱手段と、
前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給系と、
前記処理室内を排気する排気系と、
制御部と、を備え、
前記処理室下部にノズルおよび排気ポートを備え、
前記処理室下部と前記ノズルおよび前記排気ポート周辺に対する加熱手段を有する、
基板処理装置。
10 インレットフランジ
11 本体部
12 第一ポート
13 第二ポート
20 金属成形ヒータ
21 ステンレス箔
22 ポリイミドフィルム
23 切欠部
30 カートリッジヒータ
31 第一カートリッジヒータ
32 アルミブロック
33 逃げ部
34 挿入穴
35 第二カートリッジヒータ
36 アルミブロック
37 逃げ部
38 挿入穴
41 フランジ用TC
42 ポート用TC
11 本体部
12 第一ポート
13 第二ポート
20 金属成形ヒータ
21 ステンレス箔
22 ポリイミドフィルム
23 切欠部
30 カートリッジヒータ
31 第一カートリッジヒータ
32 アルミブロック
33 逃げ部
34 挿入穴
35 第二カートリッジヒータ
36 アルミブロック
37 逃げ部
38 挿入穴
41 フランジ用TC
42 ポート用TC
Claims (1)
- 基板を収容する処理室と、
前記基板を加熱する第一加熱手段と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記処理室の下部に連通し、前記処理室内を排気する排気管と、
前記処理室の下部、前記ガス供給管における前記処理室側の所定部位および前記排気管における前記処理室側の所定部位を加熱する第二加熱手段を、備えることを特徴とする基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008304367A JP2010126784A (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 基板処理装置 |
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US20200090965A1 (en) * | 2018-09-14 | 2020-03-19 | Kokusai Electric Corporation | Substrate processing apparatus and manufacturing method of semiconductor device |
JP2020047911A (ja) * | 2018-09-14 | 2020-03-26 | 株式会社Kokusai Electric | 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム |
-
2008
- 2008-11-28 JP JP2008304367A patent/JP2010126784A/ja active Pending
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