JP2010123868A - 電子デバイスの製造方法及び設定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被加工対象上に形成されたレジスト膜を加工してレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンをマスクとして、所定のエッチング条件で被加工対象をエッチングする工程とを実行する際に、形成されたレジストパターンの寸法及び形状(膜厚及びテーパ角度)を測定し、測定されたレジストパターンの寸法及び形状に基づいて前記エッチング条件を調整する。
【選択図】図5
Description
LSI製造時のパターン形成には、一般的にレジストパターンをリソグラフィーで形成し、レジストパターンをマスクとして被加工対象をエッチングにより加工する。より高い加工寸法精度を得るためには、リソグラフィーにより形成されたレジストパターンの寸法を測定し、この実測寸法と予め規定された所望寸法(狙い寸法)との差分値を求め、この差分値をできるだけ縮めるようにエッチング条件を調整する。このエッチング条件の調整により、エッチング後の寸法変動を小さくすることができる。例えば、特許文献1には、レジストパターンの寸法を測定したうえでエッチングプロセスのレシピを調整し、エッチング後における寸法の安定化を図る技術が開示されている。
以下、本実施形態の基本骨子について説明する。ここでは、所望幅寸法(狙い幅寸法)が40nmであるゲート電極を形成する場合を例示する。
続いて、レジストパターンをマスクとして用いて多結晶シリコン膜をドライエッチングする。ここで、標準的なエッチング条件では、レジストパターンの寸法に対してエッチング後のゲート電極の幅寸法は15nm程度狭く形成される。本例では、ゲート電極の狙い寸法は40nmであるため、レジストマスクの狙い寸法は、ゲート電極の狙い幅寸法の40nmに15nmを加えた55nm程度となる。この狙い寸法でレジストパターンを形成するが、リソグラフィー時の様々なゆらぎにより、形成されたレジストパターンには寸法変動が生じる。
エッチング後におけるゲート電極の幅寸法を予測するために、本実施形態では以下のモデル式を採用する。
レジストパターンの実質寸法
=レジストパターンの寸法+a×レジストパターンの膜厚/tanθ・・・(1)
(1)式において、aは係数、θはレジストパターンのテーパ角度である。係数aは、レジストパターンのサイズ及びエッチング条件等により変わる値であり、同一のリソグラフィー及びエッチングプロセスの場合にのみ定数として扱うことができる。レジストパターンの寸法、膜厚、及びテーパ角度は全て実測された値を用いる。
以下、上記の基本骨子を踏まえ、具体的な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、機能素子としてMOSトランジスタを形成する場合を例示する。本件は、他の機能素子(半導体メモリ素子又は各種のキャパシタ等)を備えた半導体装置にも適用できる。また、半導体装置以外のFPD(Flat Panel Display)、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)、磁気ヘッド等の電子デバイスにも適用可能である。
先ず、図4(a)に示すように、シリコン半導体基板10に素子分離構造11を形成する。
詳細には、シリコン半導体基板10の表層に例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により素子分離構造11を形成し、半導体基板10上で素子活性領域を画定する。
詳細には、半導体基板10の素子活性領域に熱酸化法等により薄いゲート絶縁膜12を形成した後、ゲート絶縁膜12上にCVD法等により例えば多結晶シリコン膜を堆積する。そして、多結晶シリコン膜及びゲート絶縁膜12をリソグラフィー及びドライエッチングにより電極形状に加工する。以上により、ゲート絶縁膜13上に多結晶シリコン膜からなるゲート電極13を形成する。
詳細には、ゲート電極13をマスクとして素子活性領域内に不純物を所定のドーズ量及び加速エネルギーでイオン注入し、一対のエクステンション領域14を形成する。イオン注入する不純物としては、PMOSトランジスタを作製する場合にはホウ素(B+)等のP型不純物を、NMOSトランジスタを作製する場合にはリン(P+)又は砒素(As+)等のN型不純物を用いる。
詳細には、先ず、全面に例えばシリコン酸化膜をCVD法等により堆積し、このシリコン酸化膜をいわゆるエッチバックすることにより、ゲート電極13の側面のみにシリコン酸化膜を残してサイドウォール絶縁膜15を形成する。
次に、ゲート電極13及びサイドウォール絶縁膜15をマスクとして、素子活性領域内に不純物をエクステンション領域14よりも深くなる条件でイオン注入し、一対のソース/ドレイン領域16を形成する。イオン注入する不純物としては、PMOSトランジスタを作製する場合にはホウ素(B+)等のP型不純物を、NMOSトランジスタを作製する場合にはリン(P+)又は砒素(As+)等のN型不純物を用いる。
以上により、ゲート電極13、エクステンション領域14、及びソース/ドレイン領域16を有するMOSトランジスタが形成される。
詳細には、先ず、MOSトランジスタを覆うように、CVD法等により例えばシリコン酸化膜を堆積し、層間絶縁膜17を形成する。
次に、ソース/ドレイン領域16の表面の一部を露出させるように、層間絶縁膜17をリソグラフィー及びそれに続くドライエッチングにより加工し、層間絶縁膜17にコンタクト孔18aを形成する。
次に、コンタクト孔18a内を下地膜18bを介して埋め込むように、層間絶縁膜17上に導電材料、例えばタングステン(W)をCVD法等により堆積する。そして、層間絶縁膜17の表面が露出するまで、W及び下地膜18bを化学機械研磨(Chemical-Mechanical Polishing:CMP)法により研磨し、コンタクト孔18a内を下地膜18bを介してWで充填するコンタクトプラグ18を形成する。
詳細には、先ず、コンタクトプラグ23上を含む層間絶縁膜17上に、スパッタ法等により例えばTi、TiN、或いはTiとTiNの積層膜等の下地材料を堆積する。
次に、下地材料上に、スパッタ法等により例えばアルミニウム(Al)又はAl合金等の配線材料を形成する。
そして、コンタクトプラグ18と電気的に接続されるように、リソグラフィー及びドライエッチングにより配線材料及び下地材料を電極形状に加工し、下地膜19aを介してコンタクトプラグ18と電気的に接続される配線19を形成する。
しかる後、更なる層間絶縁膜及び上層の配線等を形成し、半導体装置を形成する。
図5は、本実施形態によるリソグラフィー及びドライエッチングの工程を示すフロー図である。図6は、本実施形態によるエッチング条件の設定装置の概略構成を示すブロック図である。図7は、レジストパターンの膜厚及びテーパ角度を測定する手法を説明するための概略平面図である。図8は、図4(b)の工程をより詳細に示す概略断面図である。
差分値算出部42は、レジストパターンの所望寸法(狙い寸法)とレジストパターンの実質寸法との差分値を算出する。
調整値算出部43は、差分値算出部42により算出された差分値に、エッチングされた他の被加工対象の実測寸法に基づく寸法変化量の補正値を加えた調整値を算出する。
調整値
=(レジストパターンの狙い寸法とレジストパターンの実質寸法との差分値)+(エッチングされた他の被加工対象の実測寸法に基づく寸法変化量の補正値)
条件調整部45は、調整値算出部43により算出された調整値に基づいて被加工対象のエッチング条件を調整する。
流量算出部47は、流量比算出部46により算出された所定のガスの流量比に基づいて、エッチングガスを構成する各ガスの流量を算出する。
標準条件換算部49は、寸法変化量算出部48で算出された寸法変化量と、調整値算出部43により算出された調整値との差分値を標準条件による寸法変化量(標準変化量)として算出する。
補正値算出部50は、既に算出された半導体基板の数ロット分における標準変化量の平均値を算出し、被加工対象の狙い幅寸法に対するレジストパターンの寸法の変化量とこの平均値との差分値を補正値として算出する。
補正値
=(ゲート電極の狙い幅寸法に対するレジストパターンの寸法の変化量)−(標準変化量の平均値)
算出された補正値は記憶部44に記憶され、調整値算出部43による調整値の算出に供される。
詳細には、CVD法等によりゲート絶縁膜12上に被加工対象となる多結晶シリコン膜を堆積する。そして、多結晶シリコン膜21上に所定のレジストを塗布し、レジスト膜22を形成する。
詳細には、リソグラフィーによりレジスト膜22を露光してパターニングし、電極形状のレジストパターン23を形成する。
周期的に配置されたレジストパターンに垂直な方向から入射される光の反射後のスペクトルを解析することにより、レジストパターンの幅寸法、膜厚、及びテーパ角度を一度に計測することが可能である。しかしながらそのためには、モデルから予め形成されたスペクトルデータのライブラリとのフィッティングによる計測を行う必要がある。この際、計測対象が複数ある場合にはそれぞれのパラメータの変動によるスペクトル変化が特有であることを要するが、計測対象がレジストパターンである場合には、膜厚とテーパ角度等で似かよったスペクトル変化を起こすことがある。この場合、実際にはレジストパターンの膜厚が変動しているにも係わらず、テーパ角度の変動として計測されることがあり、測定の精度を低下させる要因となる。
この問題を解決するため、本実施形態では、レジストパターンの近傍に、ある程度の面積を持った膜厚測定用パターンを配置し、先ずは膜厚測定用パターンの膜厚の計測を行ったうえで、レジストパターンの寸法測定用パターンのスペクトル計測を行う。
詳細には、寸法予測部41は、測定されたレジストパターン23(膜厚測定用パターン32及びOPC補正OCD測定用パターン33)の幅寸法、膜厚、及びテーパ角度に基づいて、ゲート電極13の所望する幅寸法に対応したレジストパターン23の実質寸法を算出する。レジストパターン23の実質寸法は、例えば上記の(1)式に基づいて算出される。
続いて、調整値算出部43は、差分値算出部42により算出された差分値に、既に形成された他のゲート電極13の実測寸法に基づく寸法変化量の補正値を加えた調整値(差分値+補正値)を算出する(図5のステップS5)。補正値は記憶部44に格納されている。
被加工対象の寸法は、エッチング装置等のコンディションの変化等に依存して変化することがある。この変化量は、後述するように、エッチング処理をする度にエッチング後の被加工対象の寸法を測定し、この実測寸法を用いて得られた補正値により調整することができる。
続いて、流量算出部47は、流量比算出部46により算出されたSO2流量比に基づいて、エッチングガスを構成する各ガスの流量を算出する(図5のステップS7)。
ゲート電極の形成時において、レジストパターンよりも幅狭にゲート電極を形成する場合には、エッチング時にレジストパターンの幅寸法を減少させる処理を行う。レジストパターンの幅寸法の減少量を調整することにより、レジストパターンの幅寸法とエッチング後におけるゲート電極の幅寸法との差異を調整することが可能となる。
当該差異を調整する具体的な手法としては、エッチング処理時のレジストパターンの幅寸法を減少させる処理の処理時間を調整する方法、及びこの処理に使用するエッチングガス条件を変更する方法等がある。本実施形態では、エッチングガス条件を変更する方法を例示する。
レジストパターン23の狙い幅寸法を55nmとした場合における、SO2流量比(%表示ではSO2流量比×100となる。)の値とゲート電極13の幅寸法との関係を調べた結果を図9に示す。SO2流量比を変えることにより、ゲート電極13の幅寸法のほぼ線形的な制御が可能であることが判る。
SO2流量比
=エッチング標準条件のSO2流量比(20%)+調整値(2nm)/1.07
≒21.87%
SO2流量
=SO2流量比×エッチング標準条件の合計流量(SO2流量+O2流量:30sccm)/100
≒6.6sccm
O2流量
=エッチング標準条件の合計流量(30sccm)−SO2流量(6.6sccm)
≒23.4sccm
以上のようにエッチング条件を決定することにより、ゲート電極13の幅寸法を狙い幅寸法に可及的に近づけることができる。
先ず、形成されたゲート電極13の幅寸法を測定する(図5のステップS9)。ゲート電極13の幅寸法の具体例を図10(b)に幅寸法gwとして示す。
続いて、寸法変化量算出部48は、測定されたゲート電極13の幅寸法(実測寸法)と、法予測41で算出されたレジストパターン23の実質寸法との差分値を寸法変化量として算出する(図5のステップS10)。
続いて、補正値算出部50は、ステップS11で算出された標準変化量を含む、既に算出された半導体基板の直近の数ロット分における標準変化量の平均値を算出し、ゲート電極13の狙い幅寸法に対するレジストパターン23の幅寸法の変化量(ここでは15nm)と、上記の平均値との差分値を補正値として算出する(図5のステップS12)。算出された補正値は記憶部44に記憶され、次回以降のステップS5における調整値算出部43による調整値の算出に供される。
上述した本実施形態によるエッチング条件の設定装置の各構成要素(図6の寸法予測部41、差分値算出部42、調整値算出部43、条件調整部45、流量比算出部46、流量比算出部47、寸法変化量算出部48、標準条件換算部49、及び補正値算出部50等)の機能は、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。同様に、STEM装置の収差補正方法の各ステップ(図5のステップS3〜S7,S10〜S12等)は、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本実施形態に含まれる。
なお、パーソナルユーザ端末装置を用いる代わりに、エッチング条件の設定装置に特化された所定の計算機等を用いても良い。
前記レジストパターンをマスクとして、所定のエッチング条件で前記被加工対象をエッチングする工程と
を含み、
形成された前記レジストパターンの寸法及び形状を測定し、測定された前記レジストパターンの寸法及び形状に基づいて前記エッチング条件を調整することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
前記レジストパターンの所望寸法と前記実質寸法との差分値を算出する工程と、
前記差分値に基づいて前記エッチング条件を調整する工程と
を含むことを特徴とする付記1に記載の電子デバイスの製造方法。
前記調整値に基づいて前記エッチング条件を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の電子デバイスの製造方法。
測定された前記レジストパターンの寸法及び形状に基づいて、前記被加工対象の所望する寸法に対応した前記レジストパターンの実質寸法を予測する寸法予測部と、
前記レジストパターンの所望寸法と前記実質寸法との差分値を算出する差分値算出部と、
前記差分値に基づいて前記エッチング条件を調整する条件調整部と
を含むことを特徴とする設定装置。
前記条件調整部は、前記調整値に基づいて前記エッチング条件を調整することを特徴とする付記7又は8に記載の設定装置。
11 素子分離構造
12ゲート絶縁膜
13 ゲート電極
14 エクステンション領域
15 サイドウォール絶縁膜
16 ソース/ドレイン領域
17 層間絶縁膜
18 コンタクトプラグ
18a コンタクト孔
18b,19a 下地膜
19 配線
21 多結晶シリコン膜
22 レジスト膜
23 レジストパターン
Claims (6)
- 被加工対象上に形成されたレジスト膜を露光してレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして、所定のエッチング条件で前記被加工対象をエッチングする工程と
を含み、
形成された前記レジストパターンの寸法及び形状を測定し、測定された前記レジストパターンの寸法及び形状に基づいて前記エッチング条件を調整することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 測定された前記レジストパターンの寸法及び形状に基づいて、前記被加工対象の所望する寸法に対応した前記レジストパターンの実質寸法を予測する工程と、
前記レジストパターンの所望寸法と前記実質寸法との差分値を算出する工程と、
前記差分値に基づいて前記エッチング条件を調整する工程と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。 - 前記レジストパターンの形状は、前記レジストパターンのテーパ角度を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記レジストパターンの形状は、前記レジストパターンの膜厚を含むことを特徴とする請求項3に記載の電子デバイスの製造方法。
- 被加工対象上に形成されたレジストパターンをマスクとして前記被加工対象をエッチングする際のエッチング条件の設定装置であって、
測定された前記レジストパターンの寸法及び形状に基づいて、前記被加工対象の所望する寸法に対応した前記レジストパターンの実質寸法を予測する寸法予測部と、
前記レジストパターンの所望寸法と前記実質寸法との差分値を算出する差分値算出部と、
前記差分値に基づいて前記エッチング条件を調整する条件調整部と
を含むことを特徴とする設定装置。 - 前記レジストパターンの形状は、前記レジストパターンのテーパ角度を含むことを特徴とする請求項5に記載の設定装置。
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