JP2010123709A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理部に対する処理液の供給流量を調整するときの調整時間を短縮することができる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】基板処理装置は、基板Wを処理液で処理するための処理ユニット6と、処理ユニット6に処理液を供給するための処理液供給配管14と、処理液供給配管14に介装され、開度を変更するためのモータ24を有するニードルバルブ15とを備えている。処理液供給配管14およびニードルバルブ15は、流体ボックス7内に収容されており、この流体ボックス7によってニードルバルブ15全体が覆われている。制御部8がモータ24を制御してニードルバルブ15の開度を変更することによって、処理ユニット6に対する処理液の供給流量が変更される。
【選択図】図2

Description

この発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理するための基板処理装置が用いられる。基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、たとえば、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板に処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。処理液ノズルには、処理液供給配管が接続されており、この処理液供給配管を介して所定流量の処理液が供給される。処理液供給配管には、エア弁と、予め開度が調整された手動式の流量調整バルブとが介装されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平10−303164号公報 特開2006−128208号公報
基板処理装置には、前述の処理液供給配管を含む手動式の流量調整バルブが介装された配管が多数備えられているものがある。したがって、このような基板処理装置を新たに設置して当該装置によって基板を処理できる状態にするには(基板処理装置の立ち上げ)、これらの配管に介装された多数(たとえば数百個)の流量調整バルブを個々に調整しなければならない。そのため、流量調整バルブの調整作業に非常に多くの時間がかかり、基板処理装置の立ち上げ時間が長くなってしまう。
また、基板処理装置によって基板を処理できる状態にした後でも、たとえばメンテナンス時には、再び流量調整バルブの開度を調整しなければならない場合がある。このような場合には、流量調整バルブの調整作業に非常に多くの時間を要する結果、基板処理装置を稼動できない時間(ダウンタイム)が長時間に及ぶ。したがって、基板処理装置のスループット(単位時間当たりの基板の処理枚数)が低下してしまう。
一方、処理液供給配管などの配管や流量調整バルブは、通常、流体ボックス内などの密閉された空間に配置される(特許文献2参照)。しかしながら、流体ボックス内には、処理液雰囲気が充満するおそれがあるため、流量調整バルブとして手動式のバルブを用いた場合には、流量調整バルブの操作部を流体ボックスの外に出して、当該バルブを操作する者が処理液雰囲気に晒されることを防止しなければならない。さらに、操作部を流体ボックスの外に出す場合には、流量調整バルブを流体ボックスの外壁に沿って配置しなければならず、流量調整バルブや処理液供給配管の配置が制限される。さらにまた、流体ボックスの外壁に形成されたバルブ挿通孔をシールしたり、流量調整バルブが破損したときに流体ボックス外に処理液が飛散することを防止するための対策が必要となる。
この発明は、かかる背景のもとでなされたものであり、基板処理部に対する処理液の供給流量を調整するときの調整時間を短縮することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
また、この発明の他の目的は、筐体内における処理液供給配管および流量調整バルブ(ニードルバルブ)の配置の自由度を高めることができる基板処理装置を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)を処理液で処理するための基板処理部(6)と、前記基板処理部に対して処理液を供給するための処理液供給配管(14)と、前記処理液供給配管に介装され、開度を変更するためのアクチュエータ(24)を有するニードルバルブ(15)と、前記処理液供給配管および前記ニードルバルブを収容し、前記ニードルバルブ全体を覆う筐体(7)と、前記アクチュエータを制御して前記ニードルバルブの開度を変更することによって、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を変更させる制御手段(8)とを含む、基板処理装置(1)である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すものとする。
この発明によれば、処理液供給配管から基板処理部に処理液を供給して基板を処理液で処理することができる。また、処理液供給配管には、開度を変更するためのアクチュエータを有するニードルバルブが介装されているので、制御手段によってアクチュエータを制御してニードルバルブの開度を変更することができる。これにより、基板処理部に対する処理液の供給流量を変更することができる。したがって、複数の供給流量で基板処理部に処理液を供給する場合であっても、これらの供給流量に対応する複数の処理液供給配管および流量調整バルブを設けなくてもよい。
また、制御手段によってアクチュエータを制御することにより、基板処理部に対する処理液の供給流量を変更することができるので、当該供給流量を変更するときに、流量調整バルブとして手動式のバルブを採用したときのような人によるバルブの操作が不要である。したがって、本発明に係るニードルバルブが多数設けられている場合でも、これらのバルブの開度を同時に調整して、比較的短時間で調整作業を完了することができる。これにより、基板処理部に対する処理液の供給流量を調整するときの調整時間を短縮することができる。したがって、基板処理装置の立ち上げ時間(基板処理装置を新たに設置して当該装置によって基板を処理できる状態にするまでの時間)や、メンテナンス時における基板処理装置を稼動できない時間(ダウンタイム)を短縮することができる。
さらに、本発明に係るニードルバルブは、ダイヤフラムバルブと制御ロジックとが組み込まれた一般的な流量コントローラに比べて安価である。また、本発明に係るニードルバルブは、前述の流量コントローラや、たとえばダイヤフラムバルブなどの他の形式の流量調整バルブでは実現し得ないワイドな流量調整幅を確保することができる。したがって、流量を調整すべき範囲が広い場合であっても、他の形式の流量調整バルブ等に比べて少数のバルブで当該範囲に対応することができる。これにより、基板処理装置の製造コストを一層低減することができる。
さらにまた、この発明では基板処理部に対する処理液の供給流量を変更するときに、人によるバルブの操作が不要なので、ニードルバルブを筐体内に配置して、当該バルブ全体を筐体によって覆うことができる。これにより、基板処理装置に接する者が処理液雰囲気に晒されることを抑制または防止することができる。また、ニードルバルブを筐体の外壁に沿って配置しなくてもよいので、筐体内における処理液供給配管およびニードルバルブの配置の自由度を高めることができる。したがって、処理液供給配管およびニードルバルブの配置設計や基板処理装置の製造が容易である。さらに、ニードルバルブ全体を筐体によって覆うので、筐体の外壁にバルブ挿通孔を設ける必要がなく、また、ニードルバルブが破損したときに筐体外に処理液が飛散することを防止するための対策をニードルバルブに施す必要もない。
請求項2記載の発明は、前記処理液供給配管を流通する処理液の流量を測定する流量測定手段(16)をさらに含み、前記制御手段は、前記流量測定手段の測定値に応じて前記アクチュエータを制御することによって、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を設定流量に制御するフィードバック制御手段(8)を含む、請求項1記載の基板処理装置である。
この発明によれば、ニードルバルブによって調整された処理液の流量を流量測定手段によって測定して、その測定値をフィードバック制御手段に入力することができる。また、フィードバック制御手段は、流量測定手段の測定値に応じてアクチュエータを制御することによって、基板処理部に対する処理液の供給流量を設定流量に制御することができる(フィードバック制御)。したがって、基板処理部に対する処理液の供給流量を精度よく設定流量に調整することができる。
請求項3記載の発明は、前記ニードルバルブは、弁座(28)に着座するニードル(26)と、前記ニードルと前記弁座との流路断面積を調整するために前記ニードルを駆動する前記アクチュエータとを含み、前記制御手段は、前記流量測定手段の測定値が前記設定流量となったときの前記ニードルの位置を記憶する記憶手段(32)を含む、請求項2記載の基板処理装置である。ニードルの位置とは、弁座に対するニードルの位置であり、たとえば、アクチュエータとしてパルスモータが採用されている場合には、原点位置から駆動されるパルスモータの駆動パルス数で表されてもよい。
この発明によれば、流量測定手段の測定値が設定流量となったときのニードルの位置を記憶手段に記憶させることができる。したがって、所定の流量が設定されたときに、当該流量に対応するニードルの位置を記憶手段から読み出させて、この読み出された位置にニードルを移動させることができる。これにより、基板処理装置の起動当初からニードルバルブの開度を適切な大きさに設定することができる。
すなわち、たとえば流量測定手段の測定値に応じてニードルバルブの開度を調整する場合(前述のフィードバック制御を行う場合)、ニードルバルブの開度は流量測定手段によって処理液の流量が測定された後に調整されるので、ニードルバルブの開度が当初から適切な大きさに設定されていない場合がある。したがって、基板処理部に対する処理液の供給流量が当初から適切な流量に調整されていない場合がある。
一方、この発明によれば、記憶手段に記憶された位置にニードルを移動させることにより、処理液供給配管に処理液を流通させる前からニードルバルブの開度を適切な大きさに設定することができる。したがって、基板処理部に対する処理液の供給流量を当初から適切な流量に設定することができる。これにより、当初から所望量の処理液を基板に供給して、所望の処理を基板に施すことができる。
記憶手段に記憶させるニードルの位置は、たとえば基板処理装置の立ち上げ時などに、前述のフィードバック制御を実行させることにより求められてもよい。具体的には、前述のフィードバック制御を実行させて、基板処理部に対する処理液の供給流量を設定流量に調整させる。そして、基板処理部に対する処理液の供給流量が設定流量になったときのニードルの位置を記憶手段に記憶させる。このようにして記憶手段に記憶させるニードルの位置を求めれば、基板処理部に対する処理液の供給流量を当初から、かつ精度よく適切な流量に調整することができる。
また、記憶手段に記憶されたニードルの位置は、たとえばメンテナンスなどの定期的に行われる作業のときに、前述のフィードバック制御を実行させて調整されてもよい。具体的には、たとえばメンテナンスなどの定期的に行われる作業のときに、フィードバック制御を実行させて、基板処理部に対する処理液の供給流量が設定流量となったときのニードルの位置を求める。そして、求められたニードルの位置と記憶手段に記憶されたニードルの位置とが異なっているときには、記憶されたニードルの位置に代えて求められたニードルの位置を記憶手段に記憶させる。このように記憶手段に記憶されたニードルの位置を定期的に調整すれば、基板処理部に対する処理液の供給流量を確実に設定流量に調整することができる。
また、基板処理部に設定流量で処理液を供給するときに、記憶手段に記憶された位置にニードルを移動させた後、前述のフィードバック制御を実行させてもよい。このようにすれば、基板処理部に対する処理液の供給流量を当初から設定流量に調整することができ、さらに、当該供給流量を精度よく設定流量に維持することができる。また、基板処理部に処理液を供給しているときに、たとえば温度変化による変形等によりニードルバルブの開度が途中で変化した場合でも、ニードルバルブの開度をリアルタイムで適切な大きさに調整して、基板処理部に対する処理液の供給流量を設定流量に調整することができる。
請求項4記載の発明は、前記制御手段は、前記基板に対する処理条件を記憶する処理条件記憶手段(32)を含み、前記処理条件が前記設定流量を含む、請求項2または3記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板に対する処理条件を処理条件記憶手段に記憶させて、記憶された処理条件に従って基板の処理を進行させることができる。また、この発明に係る処理条件には、前記設定流量が含まれているから、処理条件記憶手段に記憶された処理条件に従って基板の処理を進行させることにより、制御手段によってニードルバルブの開度を調整させて、設定流量で基板に処理液を供給することができる。これにより、所望量の処理液を基板に供給して、所望の処理を基板に施すことができる。
前記設定流量は、複数の処理条件の中で異なる流量が設定されていてもよいし、一つの処理条件で設定された複数の工程中に異なる流量が設定されていてもよい。また、個々の工程中で設定流量を時間変化させる処理条件が設定されていてもよい。
請求項5記載の発明は、前記アクチュエータは、電気により駆動されるものであり、前記ニードルバルブは、前記アクチュエータへの通電が停止されることにより、その開度が固定されるものであり、前記制御手段は、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を調整した後、前記アクチュエータへの通電を停止させるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、制御手段が、基板処理部に対する処理液の供給流量を調整した後、アクチュエータへの通電を停止させる。この発明に係るニードルバルブは、アクチュエータへの通電が停止されることによりその開度が固定されるものであるから、アクチュエータへの通電を停止させることにより、基板処理部に対して一定流量で処理液を供給することができる。また、基板処理部に処理液を供給しているときに、たとえば制御手段や流量測定手段の不調などのために不所望な電力がアクチュエータに入力されて、基板処理部に対する処理液の供給流量が変化することを防止することができる。さらに、アクチュエータから発生する熱がニードルバルブ内を流れる処理液に伝達されて、当該処理液の温度が変化することを抑制または防止することができる。これにより、一定温度の処理液を基板処理部に供給することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置1のレイアウトを示す図解的な平面図である。この基板処理装置1は、半導体ウエハなどの基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、インデクサブロック2と、インデクサブロック2に結合された処理ブロック3とを備えている。
インデクサブロック2は、キャリア保持部4と、インデクサロボットIRと、インデクサロボット移動機構5(以下では、「IR移動機構5」という。)とを備えている。キャリア保持部4は、複数枚の基板Wを収容できるキャリアCを保持することができる。キャリアCは、所定のキャリア配列方向Uに沿って配列された状態で、キャリア保持部4に保持される。IR移動機構5は、キャリア配列方向Uに沿ってインデクサロボットIRを水平移動させることができる。インデクサロボットIRは、キャリア保持部4に保持されたキャリアCに基板Wを搬入する搬入動作、および基板WをキャリアCから搬出する搬出動作を行うことができる。キャリアCとしては、基板Wを密閉した状態で収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)であってもよいし、SMIF(Standard Mechanical Interface)ポッドやOC(Open Cassette)等の他の形態のものであってもよい。
一方、処理ブロック3は、基板Wを処理液で処理するための複数の処理ユニット6(基板処理部)と、配管やバルブなどの流体機器が収容された複数の流体ボックス7(筐体)と、センターロボットCRとを備えている。本実施形態では、処理ユニット6および流体ボックス7がたとえば8つずつ設けられている。8つの処理ユニット6は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように、水平に離れた4つの場所に2つずつで配置されている。図示はしないが、それぞれの場所において、2つの処理ユニット6は上下に並んで配置されている。キャリア配列方向Uに直交する水平方向H(以下では、単に「水平方向H」という。)に関して処理ユニット6は隣接しており、キャリア配列方向Uに関して処理ユニット6の間には所定の間隔が設けられている。
処理ユニット6および流体ボックス7は、1対1で対応しており、各流体ボックス7は、水平方向Hに関して対応する処理ユニット6に隣接している。すなわち、8つの流体ボックス7は、処理ユニット6に隣接する水平に離れた4つの場所に2つずつで配置されている。図示はしないが、それぞれの場所において、2つの流体ボックス7は上下に並んで配置されている。各処理ユニット6には、対応する流体ボックス7から処理液が供給されるようになっている。
センターロボットCRは、全ての処理ユニット6にアクセスすることができ、処理ユニット6に基板Wを搬入する搬入動作、および基板Wを処理ユニット6から搬出する搬出動作を行うことができる。また、センターロボットCRは、インデクサロボットIRから基板Wを受け取ることができ、インデクサロボットIRに基板Wを渡すことができる。したがって、センターロボットCRは、インデクサロボットIRから未処理の基板Wを受け取って、当該基板Wをいずれかの処理ユニット6に搬入することができる。また、センターロボットCRは、処理済の基板Wを処理ユニット6から搬出してインデクサロボットIRに渡すことができる。これにより、キャリアCに収容された未処理の基板Wを処理ユニット6において処理することができ、処理ユニット6で処理された処理済の基板WをキャリアCに搬入することができる。インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRの動作は、制御部8(制御手段、フィードバック制御手段)によって制御される。
図2は、処理ユニット6および流体ボックス7の概略構成を示す模式図である。
処理ユニット6は、隔壁9で区画された処理室10内に、基板Wを水平に保持して回転させるスピンチャック11と、スピンチャック11に保持された基板Wの上面に処理液を供給するための処理液ノズル12とを備えている。
スピンチャック11は、基板Wを水平に保持して当該基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線まわりに基板Wを回転させることができるように構成されている。この実施形態では、スピンチャック11として、基板Wの周端面に複数の挟持部材13を当接させて当該基板Wを挟持する挟持式のもの(いわゆるメカニカルチャック)が用いられている。スピンチャック11としては、メカニカルチャックに限らず、たとえば、基板Wの下面(裏面)を吸着して当該基板Wを保持する(いわゆるバキュームチャック)などのその他の形式のものであってもよい。
処理液ノズル12は、吐出口を下方に向けた状態でスピンチャック11の上方に配置されている。処理液ノズル12は、流体ボックス7から供給される処理液をスピンチャック11に保持された基板Wの上面に向けて吐出することができる。処理液ノズル12としては、基板W上での処理液の着液位置が固定された、いわゆる固定ノズルの形態が採用されてもよいし、基板W上での処理液の着液位置を基板Wの回転中心と周縁との間で移動させることができる、いわゆるスキャンノズルの形態が採用されてもよい。
処理ユニット6において基板Wを処理するときは、たとえば、スピンチャック11によって基板Wを回転させつつ、処理液としての薬液を当該基板Wの上面中央部に向けて処理液ノズル12から連続吐出させる。処理液ノズル12から吐出された薬液は、基板Wの上面中央部に着液し、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの上面周縁部に向かって瞬時に広がっていく。これにより、基板Wの上面全域に薬液が供給され、基板Wの上面に薬液による処理が行われる。薬液による処理が行われた後は、回転状態の基板Wの上面に処理液としてのリンス液を処理液ノズル12から供給して、基板W上の薬液を洗い流す(リンス処理)。そして、スピンチャック11によって基板Wを高速回転させて当該基板Wを乾燥させる(スピンドライ)。
一方、流体ボックス7には、処理液ノズル12に接続された処理液供給配管14と、処理液供給配管14に介装された流量調整バルブとしてのニードルバルブ15と、処理液供給配管14に介装された流量計16(流量測定手段)とが収容されている。流体ボックス7の内部空間は密閉空間となっており、この密閉空間に処理液供給配管14の一部、ニードルバルブ15および流量計16が配置されている。
処理液供給配管14の一端には、複数の配管が接続されており、これらの配管から処理液供給配管14に処理液が供給されるようになっている。この実施形態では、第1薬液供給配管17、第2薬液供給配管18、およびリンス液供給配管19が処理液供給配管14の一端に接続されている。処理液供給配管14には、第1薬液供給配管17、第2薬液供給配管18、およびリンス液供給配管19からそれぞれ第1薬液、第2薬液、およびリンス液が供給される。第1および第2薬液は、たとえば互いに種類の異なる薬液である。
第1薬液供給配管17、第2薬液供給配管18、およびリンス液供給配管19には、それぞれ、第1薬液バルブ20、第2薬液バルブ21、およびリンス液バルブ22が介装されている。この実施形態では、これらのバルブ20〜22と各バルブ20〜22から処理液供給配管14に至る流路とが一体的に形成されており、これらのバルブ20〜22および前記流路として機能するミキシングバルブ23が設けられている。ミキシングバルブ23は、各配管17〜19から供給される処理液を処理液供給配管14に供給することができ、配管17〜19のうち2つ以上の配管から供給された処理液をその内部で混合して、混合処理液を処理液供給配管14に供給することができる。たとえば、第1および第2薬液バルブ20,21を開くことにより、第1薬液と第2薬液とをミキシングバルブ23内で混合させて、これらの薬液の混合液を処理液供給配管14に供給することができる。ミキシングバルブ23の開閉(各バルブ20〜22の開閉)は、制御部8によって制御される。
ニードルバルブ15は、モータ24(アクチュエータ)によりその開度を変更することができる電動式のバルブである。ニードルバルブ15の開度は制御部8によって調整される。ニードルバルブ15は、その全体が流体ボックス7によって覆われている。また、流量計16は、処理液の流通方向に関してニードルバルブ15よりも下流側に配置されており、ニードルバルブ15よって調整された処理液の流量は、流量計16よって測定され制御部8に入力される。
制御部8は、モータ24を制御することにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量をニードルバルブ15の流量調整幅の範囲内で変更することができる。したがって、複数の供給流量で処理液ノズル12に処理液を供給する場合であっても、これらの供給流量に対応する複数の処理液供給配管および流量調整バルブを設けなくてもよい。また、この実施形態では、ミキシングバルブ23の開閉が制御部8によって制御されるので、ミキシングバルブ23の開閉とニードルバルブ15の開度の調整とを連動させることにより、処理液ごとに異なる供給流量で処理液ノズル12に処理液を供給することができる。
図3は、ニードルバルブ15の内部構造を示す図解的な断面図である。
ニードルバルブ15は、ボディ25と、ニードル26と、前述のモータ24とを備えている。ボディ25には、処理液が流通する流路27が形成されており、流路27の途中部には、ニードル26が着座する弁座28が設けられている。ボディ25やニードル26などの処理液に接する部分は、当該処理液に対する耐性を有し、温度変化による変形量の小さい材料(たとえば、合成樹脂)によって形成されている。これにより、処理液による膨潤や温度変化による変形によって、ニードルバルブ15の開度が変化することを抑制または防止することができる。
ニードル26は、その中心軸線が鉛直となる姿勢で弁座28の上方に配置されている。ニードル26は、その先端部(図3では下端部)が弁座28に対して近接および離反するように上下動可能にボディ25に保持されている。ニードル26の先端部は、たとえば先細りとなる円錐状であり、弁座28に着座して流路27を塞ぐことができる。弁座28に対するニードル26の位置を制御することにより、ニードル26と弁座28との流路断面積を調整して弁座28よりも下流側に流れる処理液の流量を調整することができる。後述するように、弁座28に対するニードル26の位置は、制御部8によって制御される。
また、ニードル26の上端部には、コイルバネ29が外嵌されている。コイルバネ29は、ニードル26の上端に設けられた鍔部30とボディ25との間で保持されている。ニードル26が原点位置から下方に移動すると、コイルバネ29が弾性変形して、ニードル26が原点位置へと付勢される。ニードル26の原点位置は、ニードル26の先端部が弁座28から離反して、流路27が開放される位置に設定されている。
モータ24は、ニードル26の上方に位置しており、その中心軸線が鉛直となる姿勢でボディ25に保持されている。モータ24には、図示しないネジ部が形成されたスクリューシャフト31が取り付けられている。スクリューシャフト31は、その中心軸線が鉛直となる姿勢でニードル26とモータ24との間に配置されている。スクリューシャフト31は、モータ24からの回転力を受けて、その中心軸線まわりに回転しながら昇降するようになっている。
モータ24によりスクリューシャフト31を回転させて降下させることにより、スクリューシャフト31の下端部によって鍔部30を下方に押して、ニードル26を降下させることができる。ニードル26を降下させることにより、コイルバネ29を弾性変形させながら、ニードル26の先端部を弁座28に近づけてニードル26と弁座28との流路断面積を減少させることができる。これにより、処理液の流量を減少させることができる。
また、ニードル26がスクリューシャフト31によって下方に押された状態からスクリューシャフト31を上昇させることにより、コイルバネ29の復元力によってニードル26を上昇させて、ニードル26の先端部を弁座28から離反させることができる。これにより、ニードル26と弁座28との流路断面積を増加させて、処理液の流量を増加させることができる。
モータ24は、たとえばパルスモータであり、その回転角(絶対角)は、原点位置からの駆動パルス数により制御される。この実施形態では、モータ24を回転させることにより、スクリューシャフト31を昇降させて、弁座28に対するニードル26の位置を変化させることができるので、制御部8がモータ24に入力される駆動パルス数を制御することにより、ニードル26と弁座28との流路断面積を調整することができる。これにより、弁座28よりも下流側に流れる処理液の流量を調整することができる。
また、モータ24は、通電が停止されると、たとえば機械的な抵抗力(摩擦力)やモータ24の電磁的な制動力によってその回転角が固定される。モータ24の回転角が固定されることによってスクリューシャフト31およびニードル26の位置もその場で固定されるので、モータ24への通電が停止されると、ニードル26と弁座28との流路断面積が一定に維持される。したがって、モータ24への通電を停止させることにより、弁座28よりも下流側に流れる処理液の流量を一定に維持することができる。
モータ24への通電を停止させて処理液の供給流量を一定に維持した場合には、たとえば制御部8や流量計16の不調などのために不所望な電力がモータ24に入力されて、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が変化することを防止することができる。また、モータ24から発生する熱が流路27を流れる処理液に伝達されて、当該処理液の温度が変化することを抑制または防止することができる。これにより、一定温度の処理液を処理液ノズル12に供給することができる。
図4は、制御部8の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御部8は、記憶装置32(記憶手段、処理条件記憶手段)を有している。記憶装置32には、基板Wに対する処理条件や、基板処理装置1の設定値などの各種の情報が記憶されている。記憶装置32は、複数の処理条件を記憶することができ、制御部8は、処理条件に基づいて基板処理装置1を制御して基板Wの処理を進行させることができる。処理条件などの記憶装置32に記憶された情報は、たとえば、制御部8に接続された入力部33から使用者などにより入力されたものである。
基板Wに対する処理条件は、処理ユニット6で1枚の基板Wを処理するときの最初の工程から最後の工程に至る一連の処理条件である。基板Wに対する処理条件には、基板Wの回転速度や、処理液ノズル12から基板Wに供給する処理液の種類や、基板Wに対する処理液の供給流量などが含まれる。基板Wに対する処理液の供給流量は、複数の処理条件の中で異なっていてもよいし、一つの処理条件で設定された複数の工程中で異なっていてもよい。また、基板Wに対する処理液の供給流量は、個々の工程中で時間変化されるように設定されていてもよい。基板Wに対する処理液の供給流量は、前述のように、制御部8がモータ24を制御して弁座28に対するニードル26の位置を変化させることにより調整される。
また、記憶装置32には、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量とニードルバルブ15の開度との関係を示すマップMが記憶されている。制御部8は、このマップMに基づいてニードルバルブ15の開度を調整する。この実施形態では、モータ24に入力される原点位置からの駆動パルス数によりニードルバルブ15の開度が調整されるので、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量と原点位置からの駆動パルス数との関係を示すマップMが記憶装置32に記憶されている。
マップMに記憶された駆動パルス数は、たとえば基板処理装置1の立ち上げ時に制御部8によってフィードバック制御を実行させて求められたものである。具体的には、基板処理装置1の立ち上げ時に処理液供給配管14に処理液を流通させて、その流量を流量計16によって測定させる。さらに、流量計16の測定値に応じてモータ24を制御部8によって制御させて、処理液の流量が設定流量となるようにニードルバルブ15の開度を調整させる(フィードバック制御)。そして、流量計16の測定値が設定流量となったときの駆動パルス数と、そのときの設定流量とを記憶装置32に記憶させる。記憶装置32に記憶されたマップMは、このような動作を設定流量を変化させて行うことにより作成されている。
図5は、処理液ノズル12に対して設定流量で処理液を供給するときの第1制御例を示すフローチャートである。
処理液ノズル12に対して設定流量で処理液を供給する場合には、制御部8が設定流量に対応する駆動パルス数をマップMから読み込んで、所定数のパルス電流をモータ24に入力させる。これにより、ニードルバルブ15の開度が設定流量に対応する大きさに調整される(ステップS11)。前述のように、マップMに記憶された駆動パルス数は、流量計16の測定値が設定流量となったときの値であるから、この記憶された駆動パルス数に基づいてニードルバルブ15の開度を調整することにより、ニードルバルブ15の開度を当初から、かつ精度よく適切な大きさに設定することができる。したがって、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を当初から、かつ精度よく設定流量に調整することができる。
ニードルバルブ15の開度が調整された後は、処理条件において処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を時間変化させるように設定されているか否かを制御部8が判断する(ステップS12)。このとき、処理液の供給流量を時間変化させるように設定されている場合には(ステップS12でYesの場合には)、制御部8がモータ24を制御して、ニードルバルブ15の開度を処理条件に従って時間変化させる(ステップS13)。これにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が処理条件に従って時間変化していく。
一方、処理液の供給流量を時間変化させるように設定されていない場合、すなわち、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を一定に維持するように設定されている場合には(ステップS12でNoの場合には)、制御部8がモータ24への通電を停止させる(ステップS14)。前述のように、モータ24への通電が停止されると、ニードルバルブ15の開度が固定されるので、処理液ノズル12には、ニードルバルブ15の開度に対応する一定流量で処理液が供給される。これにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を一定に維持することができる。
モータ24への通電を停止させた後に、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を変更する場合は、制御部8によってモータ24への通電を再開させて、ニードルバルブ15の開度を再び調整すればよい。また、処理液ノズル12に対して確実に設定流量で処理液を供給するために、たとえばメンテナンスなどの定期的に行われる作業のときに、マップM内の駆動パルス数を補正してもよい。
具体的には、設定流量が同じときの所定期間(たとえば、24時間)分の流量計16の測定値を記憶装置32に記録させておき、当該所定期間の平均値を制御部8によって算出させる。そして、算出された平均値を所定期間前(たとえば、1週間前や1月前)の平均値と比較させる。このとき、2つの平均値の差が所定値以上である場合には、当該差が所定値未満となるようにニードルバルブ15の開度を補正させる。すなわち、マップM内の全ての駆動パルス数を増加または減少させる。このようにしてマップM内の駆動パルス数を定期的に補正すれば、たとえばニードルバルブ15を長期にわたって使用した場合でも、処理液ノズル12に対して確実に設定流量で処理液を供給することができる。
また、マップM内の駆動パルス数を補正する場合には、前述のフィードバック制御を利用してもよい。具体的には、たとえばメンテナンスなどの定期的に行われる作業のときに、制御部8によってフィードバック制御を実行させて、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が設定流量になるときの駆動パルス数を求める。そして、求められた駆動パルス数とマップM内の駆動パルス数とが異なっているときは、マップM内の駆動パルス数に代えて求められた駆動パルス数を記憶装置32に記憶させる。このようにフィードバック制御を利用してマップM内の駆動パルス数を補正すれば、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を精度よく設定流量に調整することができる。
図6は、処理液ノズル12に対して設定流量で処理液を供給するときの第2制御例を示すフローチャートである。
処理液ノズル12に対して設定流量で処理液を供給する場合には、制御部8が設定流量に対応する駆動パルス数をマップMから読み込んで、所定数のパルス電流をモータ24に入力させる。これにより、ニードルバルブ15の開度が設定流量に対応する大きさに調整される(ステップS21)。
ニードルバルブ15の開度が調整された後は、処理条件において処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を時間変化させるように設定されているか否かを制御部8が判断する(ステップS22)。このとき、処理液の供給流量を時間変化させるように設定されている場合には(ステップS22でYesの場合には)、フィードバック制御を行いながら制御部8がニードルバルブ15の開度を処理条件に従って時間変化させる(ステップS23)。これにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が処理条件に従って時間変化していく。
一方、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を一定に維持するように設定されている場合には(ステップS22でNoの場合には)、制御部8がフィードバック制御を行って(ステップS24)、流量計16の測定値が設定流量に維持されるようにモータ24を制御する。これにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が一定に維持される。また、マップMに基づいてニードルバルブ15の開度を調整した後、フィードバック制御を実行させることにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を当初から、かつ精度よく設定流量に調整することができ、さらに、当該供給流量を精度よく設定流量に維持することができる。また、処理液ノズル12に処理液を供給しているときに、たとえば温度変化による変形等によりニードルバルブ15の開度が途中で変化した場合でも、ニードルバルブ15の開度を再度適切な大きさに調整して、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を設定流量に調整することができる。
図7は、フィードバック制御を実行しているときのニードルバルブ15の開度と時間との関係を示すグラフである。
流量計16の測定値をフィードバックして処理液ノズル12に対する処理液の供給流量を設定流量に調整するときは、制御部8によってニードルバルブ15の開度をたとえば段階的に調整させる。具体的には、制御部8によって一定数(たとえば、100パルス)のパルス電流をモータ24に入力させてニードルバルブ15の開度を調整させる。たとえば、制御部8が原点位置からの駆動パルス数を増加させて、図7に示すようにニードルバルブ15の開度を増加させる。そして、流量が安定するのに要する所定時間(たとえば、30秒)待機し、その後に流量計16の指示値を制御部8に取り込む。このとき、制御部8に取り込まれた値(流量計16の測定値)が設定流量を基準とする所定範囲に入っていれば、制御部8はSTEP1を終了して、STEP2に移行する。また、一回の開度調整で流量計16の測定値が設定流量を基準とする所定範囲に入っていない場合には、制御部8が最初と同じ数(100パルス)のパルス電流を一定の間隔でモータ24に入力させていって、図7に示すように、ニードルバルブ15の開度を一定の変化量で段階的に増加させる。そして、流量計16の測定値が設定流量を基準とする所定範囲に入ると、制御部8はSTEP1を終了して、STEP2に移行する。
STEP2では、制御部8がSTEP1よりも少ないパルス数(たとえば、50パルス)でパルス電流をモータ24に入力させて、STEP1よりも小さい変化量でニードルバルブ15の開度を段階的に調整させる。たとえば、流量計16の測定値が設定流量を基準とする所定範囲よりも大きい場合には、制御部8が原点位置からの駆動パルス数を減少させて、図7に示すようにニードルバルブ15の開度を減少させる。そして、一回の開度調整で流量計16の測定値が設定流量を基準とする所定範囲に入れば、図7に示すように、STEP2を終了して、STEP3に移行する。また、流量計16の測定値が設定流量を基準とする所定範囲に入らない場合には、同じ数(50パルス)のパルス電流を一定の間隔でモータ24に入力させていって、流量計16の測定値を設定流量に近づけていく。
STEP3では、STEP1からSTEP2への移行と同様に、制御部8がSTEP2よりも少ないパルス数(たとえば、10パルス)でパルス電流をモータ24に入力させて、STEP2よりも小さい変化量でニードルバルブ15の開度を段階的に調整させる。そして、制御部8が前述のような制御を行い、流量計16の測定値を設定流量に近づけていく。
制御部8は、このような制御を繰り返して、流量計16の測定値を設定流量に近づけていく。そして、流量計16の測定値が設定流量に調整されると、制御部8は、モータ24への通電を維持させたまま、ニードルバルブ15の開度をその大きさで維持させる。また、処理液ノズル12に処理液を供給しているときに流量計16の測定値が変化して設定流量から外れると、制御部8が再びモータ24を制御して、流量計16の測定値を設定流量に調整する。これにより、処理液ノズル12に対する処理液の供給流量が設定流量に維持される。また、基板処理装置1の立ち上げ時にマップMを作成するときや、メンテナンス時などにマップM内の駆動パルス数を補正するときは、図7中の点Aでの駆動パルス数とそのときの設定流量とが記憶装置32に記憶される。
以上のように本実施形態では、開度を変更するためのモータ24を有するニードルバルブ15が処理液供給配管14に介装されているので、制御部8によってモータ24を制御してニードルバルブ15の開度を変更することにより、処理ユニット6に対する処理液の供給流量を変更することができる。そのため、処理ユニット6に対する処理液の供給流量を変更する場合であっても、流量調整バルブとして手動式のバルブを採用したときのような人によるバルブの操作が不要である。したがって、ニードルバルブ15が多数設けられている場合でも、これらのバルブ15の開度を同時に調整して、比較的短時間で調整作業を完了することができる。これにより、処理ユニット6に対する処理液の供給流量を調整するときの調整時間を短縮することができる。したがって、基板処理装置1の立ち上げ時間(基板処理装置1を新たに設置して当該装置1によって基板を処理できる状態にするまでの時間)や、メンテナンス時における基板処理装置1を稼動できない時間(ダウンタイム)を短縮することができる。
さらに、ニードルバルブ15は、ダイヤフラムバルブと制御ロジックとが組み込まれた一般的な流量コントローラに比べて安価である。また、ニードルバルブ15は、前述の流量コントローラや、たとえばダイヤフラムバルブなどの他の形式の流量調整バルブでは実現し得ないワイドな流量調整幅を確保することができる。したがって、流量を調整すべき範囲が広い場合であっても、他の形式の流量調整バルブ等に比べて少数のバルブで当該範囲に対応することができる。これにより、基板処理装置1の製造コストを一層低減することができる。
さらにまた、この発明では処理ユニット6に対する処理液の供給流量を変更するときに、人によるバルブ15の操作が不要なので、ニードルバルブ15を流体ボックス7内に配置して、当該バルブ15全体を流体ボックス7によって覆うことができる。これにより、基板処理装置1に接する者が処理液雰囲気に晒されることを抑制または防止することができる。また、ニードルバルブ15を流体ボックス7の外壁に沿って配置しなくてもよいので、流体ボックス7内における処理液供給配管14およびニードルバルブ15の配置の自由度を高めることができる。したがって、処理液供給配管14およびニードルバルブ15の配置設計や基板処理装置1の製造が容易である。さらに、ニードルバルブ15全体を流体ボックス7によって覆うので、流体ボックス7の外壁にバルブ挿通孔を設ける必要がなく、また、ニードルバルブ15が破損したときに流体ボックス7外に処理液が飛散することを防止するための対策をニードルバルブ15に施す必要もない。さらに、入力部33からモータ24を遠隔操作して、ニードルバルブ15に直接触れずに、その開度を調整することができる。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の実施形態では、ニードルバルブ15がアクチュエータとしてのモータ24によりその開度が変更される電動式のバルブである場合について説明したが、これに限らず、ニードルバルブ15は、電磁式などの他の形式のアクチュエータを備えたバルブであってもよい。
また、前述の実施形態では、処理液供給配管14に複数の配管17〜19が接続され、複数種の処理液が供給される場合について説明したが、処理液供給配管14に配管が1つ接続され、この配管から1種類の処理液が供給されるようになっていてもよい。
また、前述の図5および図6において説明した、処理液ノズル12に対して設定流量で処理液を供給するときの制御では、最初に、記憶装置32に記憶されたマップMに基づいてニードルバルブ15の開度を調整する場合について説明したが、これに限らず、最初に、フィードバック制御を行って、ニードルバルブ15の開度を調整してもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。 処理ユニットおよび流体ボックスの概略構成を示す模式図である。 ニードルバルブの内部構造を示す図解的な断面図である。 制御部の電気的構成を説明するためのブロック図である。 処理液ノズルに対して設定流量で処理液を供給するときの第1制御例を示すフローチャートである。 処理液ノズルに対して設定流量で処理液を供給するときの第2制御例を示すフローチャートである。 フィードバック制御を実行しているときのニードルバルブの開度と時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 基板処理装置
6 処理ユニット
7 流体ボックス
8 制御部
12 処理液ノズル
14 処理液供給配管
15 ニードルバルブ
16 流量計
24 モータ
26 ニードル
28 弁座
32 記憶装置
W 基板

Claims (5)

  1. 基板を処理液で処理するための基板処理部と、
    前記基板処理部に対して処理液を供給するための処理液供給配管と、
    前記処理液供給配管に介装され、開度を変更するためのアクチュエータを有するニードルバルブと、
    前記処理液供給配管および前記ニードルバルブを収容し、前記ニードルバルブ全体を覆う筐体と、
    前記アクチュエータを制御して前記ニードルバルブの開度を変更することによって、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を変更させる制御手段とを含む、基板処理装置。
  2. 前記処理液供給配管を流通する処理液の流量を測定する流量測定手段をさらに含み、
    前記制御手段は、前記流量測定手段の測定値に応じて前記アクチュエータを制御することによって、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を設定流量に制御するフィードバック制御手段を含む、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記ニードルバルブは、弁座に着座するニードルと、前記ニードルと前記弁座との流路断面積を調整するために前記ニードルを駆動する前記アクチュエータとを含み、
    前記制御手段は、前記流量測定手段の測定値が前記設定流量となったときの前記ニードルの位置を記憶する記憶手段を含む、請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記基板に対する処理条件を記憶する処理条件記憶手段を含み、前記処理条件が前記設定流量を含む、請求項2または3記載の基板処理装置。
  5. 前記アクチュエータは、電気により駆動されるものであり、
    前記ニードルバルブは、前記アクチュエータへの通電が停止されることにより、その開度が固定されるものであり、
    前記制御手段は、前記基板処理部に対する処理液の供給流量を調整した後、前記アクチュエータへの通電を停止させるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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