JP2010123221A - 録画機器及び揮発性メモリのリフレッシュ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の揮発性メモリを備えた録画機器において、揮発性メモリのリフレッシュサイクルをできるだけ長くし、消費電力を低減できるようにする。
【解決手段】録画再生機器は、複数の揮発性メモリを備えたメモリディスク10を有し、メモリディスク10に録画データを記録する。メモリディスク10は、複数の揮発性メモリを構成する所定の単位(メモリチップなど)毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定し、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に基づいて、所定の単位毎にリフレッシュサイクルを制御することにより、複数の揮発性メモリのリフレッシュ動作を行う。
【選択図】図2
【解決手段】録画再生機器は、複数の揮発性メモリを備えたメモリディスク10を有し、メモリディスク10に録画データを記録する。メモリディスク10は、複数の揮発性メモリを構成する所定の単位(メモリチップなど)毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定し、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に基づいて、所定の単位毎にリフレッシュサイクルを制御することにより、複数の揮発性メモリのリフレッシュ動作を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、録画機器及び揮発性メモリのリフレッシュ方法に関し、より詳細には、揮発性メモリに録画データを記録することが可能な録画機器及び揮発性メモリのリフレッシュサイクルを制御するための方法に関する。
従来、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリを用いるデータ保存装置(メモリディスクと呼ぶ)がコンピュータで用いられている。このDRAMは、セル内のMOSキャパシタに電荷をチャージしてデータを保持する構造であるため、データを保持するために一定時間毎にリフレッシュ動作が必要となる。このため、DRAMを使用する機器は、一般的にDRAMコントローラ等によって、一定間隔でリフレッシュ動作を行うように構成されている。
このようなDRAMに代表されるリフレッシュが必要な揮発性メモリにデータを記録する機器においては、使用しない、または、直近に使用予定のないメモリに対してもリフレッシュ動作を行っており、さらには、停電時などのように外部電源の供給が不安定になり、バックアップ電源(蓄電池)に切り替わった場合でも、同様に、リフレッシュ動作が行われてしまう。これにより、限りあるバックアップ電源に対して、使用されないメモリにより不必要な電力が消費されてしまうという問題があった。
これに対して、例えば、特許文献1には、DRAMの使用状態に応じて、リフレッシュする領域を変更することができるDRAMの制御装置が記載されている。この装置は、DRAMがワークエリアや記録バッファ等の複数の領域に分割されて使用される場合、DRAMコントローラは、所定の領域のみしか使用しない待機状態であるか否かをCPUで判定し、待機状態であれば、所定の領域のみをリフレッシュし、待機状態でなければ、領域全体をリフレッシュするべくセレクタにより選択を行い、同時にタイマによりリフレッシュ間隔の調整も同時に行う。これにより、待機状態では、使用されていない領域のリフレッシュを行わず、消費電力の低減を図るようにしている。
ここで、通常、メモリのチップ(または、モジュール,バンク,ユニットなどの単位)毎に規定されているリフレッシュサイクルの規定時間(数十ミリ秒程度)内のサイクルでリフレッシュ動作を行い、メモリの記憶セルに蓄えられた電荷の保持を行っているが、一般的にメモリの規定値はメモリの実力値に対してある程度のマージンを持っている。これについて下記の図8に基づいて説明する。
図8は、揮発性メモリの記憶セルに蓄積された電荷の放電曲線を説明するための図である。図中、縦軸は電荷量、横軸は時間を示す。揮発性メモリの記憶セルに蓄えられた電荷は、時間と共に記憶セル外部に徐々に漏れ、記憶セルに蓄えられた電荷量はなだらかな下降曲線を描いて減少する。
図8において、(1)は揮発性メモリの保証されるべき仕様として想定された放電曲線、(2)は揮発性メモリの実力となる放電曲線、(3)はデータ保持に最低限必要な電荷量、(4)は揮発性メモリのリフレッシュサイクルの規定(スペック)値、(5)は揮発性メモリのリフレッシュサイクルの実力値を示す。(3)に示す電荷量を下回ると、揮発性メモリの記憶セルに記憶されているデータを保証できないことになる。この例では実力値が規定値の約2倍となっている。
特開2000−339955号公報
上記の図8で説明したように、揮発性メモリの規定値はその実力値に対してある程度のマージンを持っているため、リフレッシュサイクルを実力値まで長くすることが可能である。これにより、例えば、停電等により容量の限られたバックアップ用電源(蓄電池)に切り替わった場合などに、揮発性メモリに対してより効果的に消費電力を低減することができるものと考えられる。
ここで、リフレッシュ電流値(Icc)は、リフレッシュ電流(大きさ)とリフレッシュ回数(クロックレート)とリフレッシュ時間とを乗じたものであり、揮発性メモリに供給するクロックレートを変更することで、リフレッシュサイクルを制御している。このクロックレートを落とす、すなわち、リフレッシュサイクルを長くすることで、上記Iccを小さくできるため、消費電力の低減が可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の発明をはじめとする従来技術では、リフレッシュサイクルの変更は予め決められた規定値内で行われており、また、バックアップ電源に切り替わったときの対策についても何ら考慮されていない。さらに、従来技術においては、揮発性メモリ毎にリフレッシュサイクルの実力値を見極める手段を備えていないため、リフレッシュサイクルの規定値を超えて変更することはできなかった。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、複数の揮発性メモリを備えた録画機器において、揮発性メモリのリフレッシュサイクルをできるだけ長くし、消費電力を低減できるようにすること、を目的とする。
上記課題を解決するために、第1の技術手段は、複数の揮発性メモリを備え、該複数の揮発性メモリに録画データを記録する録画機器であって、前記複数の揮発性メモリを構成する所定の単位毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、該規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定する実力値決定手段と、前記規定値及び前記実力値に基づいて、前記所定の単位毎にリフレッシュサイクルを制御することにより、前記複数の揮発性メモリのリフレッシュ動作を行うリフレッシュ手段とを備えたことを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記所定の単位は、1つの揮発性メモリからなるメモリチップ単位、複数の揮発性メモリからなるメモリモジュール単位、複数の揮発性メモリと該複数の揮発性メモリに対するデータのライト及びリードを制御するメモリコントローラとからなるメモリバンク単位、複数のメモリコントローラと該複数のメモリコントローラを制御するファイルシステムコントローラとからなるメモリユニット単位のいずれかであることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記実力値決定手段は、前記規定値よりも所定時間だけ延ばした値を、リフレッシュサイクルの設定値とし、該設定値によりリフレッシュ動作を行うようにした状態で、データのライト及びリードを行い、該ライト及びリードのデータの一致部分が所定割合以上であるか否かを判定する処理を、該一致部分が所定割合未満と判定されるまで繰り返し、該一致部分が所定割合未満と判定されたときのリフレッシュサイクルの設定値の直前の値を、該リフレッシュサイクルの実力値とすることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記複数の揮発性メモリへの電力供給源として、外部電力源と蓄電池とを切り替え可能に有し、前記電力供給源が前記外部電力源から前記蓄電池に切り替えられたときに、前記リフレッシュ手段は、前記複数の揮発性メモリの少なくとも一部のリフレッシュサイクルを、前記規定値よりも長く,前記実力値以下の範囲で設定し、該設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うことを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、揮発性メモリ毎に使用中か否か、又は、使用される予定か否かを判定する使用状態判定手段を備え、前記リフレッシュ手段は、前記使用状態判定手段により、使用されていない、又は、使用予定がないと判定された揮発性メモリのリフレッシュサイクルを、前記規定値よりも長く,前記実力値以下の範囲で設定し、該設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うことを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第5の技術手段において、前記所定の単位が、複数の揮発性メモリからなるメモリモジュール単位であり、該メモリモジュール単位でリフレッシュ動作を行う際に、該リフレッシュ動作の前に、使用中又は使用予定のある揮発性メモリに対してデフラグを行うことを特徴としたものである。
第7の技術手段は、揮発性メモリ毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、該規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定し、前記規定値及び前記実力値に基づいて、前記揮発性メモリ毎にリフレッシュサイクルを制御することを特徴としたものである。
本発明によれば、複数の揮発性メモリを備えた録画機器において、リフレッシュサイクルの実力値を求めることにより、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることができるため、録画機器の消費電力を低減することができる。
また、停電時等にバックアップ電源(蓄電池)に切り替わった場合でも、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることにより、電池容量の限られた蓄電池を長持ちさせ、データの保持時間を延ばすことができる。
また、複数の揮発性メモリのうち、使用されていない、又は、使用予定のない揮発性メモリに対して、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることができるため、録画機器の消費電力を低減することができる。
また、停電時等にバックアップ電源(蓄電池)に切り替わった場合でも、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることにより、電池容量の限られた蓄電池を長持ちさせ、データの保持時間を延ばすことができる。
また、複数の揮発性メモリのうち、使用されていない、又は、使用予定のない揮発性メモリに対して、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることができるため、録画機器の消費電力を低減することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の録画機器に係る好適な実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る録画機器について、再生機能も備えた録画再生機器を例に挙げてその概要を説明する。但し、本発明において再生機能は必須ではなく、また録画再生機器として構成する場合にも以下に例示する構成に限ったものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る録画再生機器の構成例を示すブロック図である。図1で例示する録画再生機器1は、メモリディスク10、チューナ12、トランスコーダ13、入出力I/F14、リモコン受信部16、デコーダ17、音声出力部18、表示出力部19、及び、装置全体を制御するためのCPU、RAM、ROM(Read Only Memory)等で構成される制御部15を備えている。制御部15では、以下に説明するような処理手順を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを、CPUでRAMに読み出しながら実行可能な状態で、ROM等に格納しておけばよい。
チューナ12は、アンテナ11を経由してデジタル放送波を受信できる構成を有する。勿論、チューナ12は、アナログ放送波とデジタル放送波の両方を受信できる構成としてもよいし、アナログ放送波のみを受信できる構成としてもよい。また、STB(Set Top Box)などによりデジタルチューナを外部接続する場合には、チューナ12を設けなくてもよい。チューナ12や外部接続のための端子等は、トランスコーダ13、制御部15、及びデコーダ17等でなるバックエンド部に対して、フロントエンド部と呼ばれることもある。
入出力I/F14は、BD,DVD等の可搬記録媒体を装着してデータの入出力(書き込み/読み出し)を行う。入出力I/F14は、制御部15に設けたI/F15aを介して、制御部15とのデータのやり取りを行う。なお、録画再生機器1において、入出力I/F14は必須ではない。
また、録画再生機器1には、本発明の主たる特徴であるメモリディスク10が設けられている。メモリディスク10は、複数の揮発性メモリを有し、ATAブリッジ(ATA Bridge)10aにより、制御部15に設けられたATA I/F15bと接続されている。この接続により、制御部15とメモリディスク10との間でのデータのやり取りが可能になる。なお、ATA規格に基づき制御部15とメモリディスク10とが接続された例を示しているが、SATA(Serial ATA)規格やSCSI(Small Computer System Interface)規格など他の規格に基づいて接続してもよい。但し、ここで例示したような規格を採用することで、制御部15からメモリディスク10がハードディスクのように見えるため、好ましい。
このように、録画再生機器1は、例えば、デジタルチューナ内蔵のメモリディスクレコーダ或いはメモリディスク一体型のBDレコーダやDVDレコーダ、若しくは、デジタルチューナを外部接続可能なメモリディスクレコーダ或いはメモリディスク一体型のBDレコーダやDVDレコーダなどとして、適宜構成することができる。
リモコン受信部16は、リモコン等の操作入力手段からの操作信号を受光する受光部を備え、受光した操作信号を解釈して制御部15に渡している。なお、操作は録画再生機器1の本体に具備した図示しない操作ボタンによっても可能である。
音声出力部18は、アンテナ11を経由して受信したコンテンツや可搬記録媒体やメモリディスク10内に記録されたコンテンツの音声データを、図示しない外部スピーカに音声として出力する。また、表示出力部19は、アンテナ11を経由して受信したコンテンツや可搬記録媒体やメモリディスク10内に記録されたコンテンツの映像データ及び付加データを、図示しない外部接続された表示装置に出力する。この表示装置としては、例えば、CRT(Cathode-ray Tube)装置、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機/無機EL(electroluminescence)装置などが挙げられる。また、表示出力部19は、制御部15の制御によって生成される録画コンテンツの一覧や、特定の録画コンテンツから生成した複数のサムネイルの一覧などを上記表示装置に出力することも可能である。
録画再生機器1を用いてデジタル放送を視聴する場合、チューナ12は、アンテナ11から入力された高周波信号(デジタル変調信号)を復調し、その復調信号をデコーダ17に入力する。デコーダ17は、入力された復調信号を映像信号と音声信号と付加信号とに分離して復号した後、その復号信号から表示制御出力信号及びそれに同期した音声制御出力信号を生成し、その表示制御出力信号を表示出力部19に出力し、音声制御出力信号を音声出力部18に出力する。なお、上記表示制御出力信号は、付加信号から生成された復号信号を映像信号から生成された復号信号に重畳した信号に関する信号である。表示出力部19から出力された表示制御出力信号は、録画再生機器1に接続されたテレビなどの表示装置に入力され、その表示画面により、ユーザは表示制御出力信号に対応したデジタル放送番組の映像及び付加情報を見ることができる。音声出力部18から出力された音声制御出力信号は、録画再生機器1に接続されたテレビなどのスピーカ付き表示装置に入力され、そのスピーカにより、ユーザは音声制御出力信号に対応したデジタル放送番組の音声を聴くことができる。
なお、チューナ12をアナログ放送受信可能に構成した場合には、デコーダ17もアナログ対応可能に構成しておけば、そのアナログ放送を視聴することが可能であり、その処理はデジタル放送の視聴について説明したものと同様である。
また、メモリディスク10やBD等の可搬記録媒体に記録されているコンテンツを録画再生機器1により再生する場合、デコーダ17は、メモリディスク10又はBD等に記録されているコンテンツのデータを復号した後、映像データ及び付加データについては映像出力可能な形式に変換して表示出力部19に出力し、音声データについては音声出力可能な形式に変換して、音声出力部18に映像と同期させて出力する。表示出力部19、音声出力部18に出力された各データの再生については、デジタル放送の視聴に関して説明した通りである。
また、録画再生機器1を用いてデジタル放送番組(デジタル放送コンテンツ)をそのまま録画する場合、チューナ12は、アンテナ11から入力された高周波信号(デジタル変調信号)を復調してメモリディスク10又はBD等の各種記録媒体に記録する。また、録画再生機器1では、BD等の可搬型記録媒体に記録されたコンテンツを、入出力I/F14を介してメモリディスク10へ移動又はそのままコピーすることができ、逆にメモリディスク10に記録されたコンテンツを入出力I/F14を介してBD等の可搬型記録媒体へ移動又はそのままコピーすることができる。
次に、録画再生機器1を用いて、受信したデジタル放送番組や記録済みのコンテンツをレート変換して録画する場合について説明する。トランスコーダ13は、圧縮符号化された映像データを逆量子化し、量子化ステップ(量子化幅、量子化スケール、量子化係数などとも呼ばれる)を変更して再量子化することで、圧縮処理を行う圧縮手段の一例である。
トランスコーダ13は、入力されたデータ(入力ビットストリーム)に対して、規格を変えることなく圧縮処理し、圧縮データ(出力ビットストリーム)を出力することが可能に構成されている。また、トランスコーダ13は、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2規格のTSデータをH.264/AVC(Advanced Video Coding)規格のTSデータへ変換するなど、入力されたデータをそのデータの規格と異なる規格のデータに変換することも可能に構成されている。圧縮処理自体は採用する規格に基づき実行すればよいため、その詳細を説明しない。
また、トランスコーダ13に入力されるデータは、チューナ12経由で受信した又はネットワーク経由でダウンロードした放送コンテンツのデータ、入出力I/F14から入力されたBD等の可搬記録媒体に記録済みのコンテンツのデータ、メモリディスク10で読み取ったコンテンツのデータが挙げられる。従って、トランスコーダ13は、受信した放送コンテンツのデータを圧縮し、BD等の可搬記録媒体に記録するために入出力I/F14へ出力するか或いはメモリディスク10の記憶領域に記録するためにメモリディスク10へ出力することや、メモリディスク10から読み取ったデータを圧縮し、BD等の可搬記録媒体に記録するために入出力I/F14へ出力することや、BD等の可搬記録媒体から入出力I/F14により読み取ったデータを圧縮し、メモリディスク10に記録するために出力することが可能となっている。
そして、録画再生機器1は、入出力I/F14やメモリディスク10で例示したように、トランスコーダ13で圧縮された圧縮データを記録媒体に記録する(書き込む)記録手段を備える。つまり、トランスコーダ13から出力されたデータは、入出力I/F14を介してBD等の記録媒体に記録したり、メモリディスク10に記録したりすることができる。
また、圧縮符号化されたデータを逆量子化後に再量子化して記録する装置(トランスコーダ13)を具備する例を挙げたが、圧縮符号化されたデータを復号後に再符号化して記録する装置(エンコーダを含む装置)とすることもできる。図1の例で説明すると、上述した録画再生機器1は、トランスコーダ13の代わりに上述の可変ビットレート制御が可能なエンコーダを設け、デコーダ17で復号された映像データをそのエンコーダで再符号化するように構成しておけばよい。また、このエンコーダをトランスコーダ13と併設して再量子化のみ及び再符号化の双方の処理により圧縮できるように構成することもできる。
また、録画再生機器1をアナログ放送受信可能な構成とし、受信したアナログ放送番組を録画する場合、アンテナ11から入力された高周波信号(アナログ変調信号)をチューナ12が復調し、上述の可変ビットレート制御が可能なエンコーダがその復調信号を符号化し、符号化したデータを記録に適した形式(例えばプログラムストリーム)に変換してメモリディスク10又はBD等の各種記録媒体に記録すればよい。
本メモリディスク10は、録画データを記録(保存)するための装置であり、より詳細には、録画データだけでなくその録画データを管理するための管理データも保存する。この管理データには、録画データのタイトルや録画時刻などの情報をはじめ、録画データの保存領域などの情報も、通常含まれる。
以下の各実施形態では、揮発性メモリとしてSDRAMを用いた例を挙げて説明するが、他種のDRAM(Dynamic RAM)や、擬似SRAM(Pseudo Static RAM)など他の揮発性メモリを採用することができる。他種のDRAMとしては、DDR(Double Data Rate) SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、発売が予定されているDDR4 SDRAMなど、様々なものが挙げられる。また、ここで例示した各揮発性メモリはリフレッシュが必要なものである。
また、メモリコントローラを共通とする揮発性メモリは全て同じ種類(SDRAMで例示するように同じ規格。但し記憶容量は異なってもよい。)とするが、異なる同士は異なる種類の揮発性メモリを採用してもよい。例えば、1つのメモリコントローラではDDR2を搭載し、他のメモリコントローラではDDR3を搭載してもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係るSDRAMを用いたメモリディスクの構成例を示す図である。図2で示すメモリディスク10は、ATAブリッジ(Advanced Technology Attachment Bridge)20を介して、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)のインターフェース(I/F)などに接続されている。メモリディスク10は、ATAブリッジ20の他に、ファイルシステムコントローラ(File System Controller)21、複数(この例では3つ)のメモリコントローラ(Memory Controller)22a,22b,22c、SDRAM23a〜23d(SDRAM23a′〜23d′)、SDRAM24a〜24d、SDRAM25a〜25dを備えている。
ファイルシステムコントローラ21は、全てのSDRAMで記憶領域が構成されるファイルシステムを制御する。より具体的には、SDRAM23a〜23d(SDRAM23a′〜23d′)、SDRAM24a〜24d、SDRAM25a〜25dは、それぞれ、メモリコントローラ22a、メモリコントローラ22b、メモリコントローラ22cによりデータのリード及びライト(読み書き)が制御される。メモリコントローラ22a,22b,22cは、ファイルシステムコントローラ21によりデータのリード及びライトが制御される。つまり、メモリコントローラ22a,22b,22cは、ファイルシステムコントローラ21からの制御に基づき、それぞれSDRAM23a〜23d(SDRAM23a′〜23d′)、SDRAM24a〜24d、SDRAM25a〜25dに対するデータのリード及びライトを制御する。
そして、メモリディスク10は、AC(交流)電源から電力の供給を受けているが、停電時や電源コードが抜かれた時などの電力供給遮断時にデータが喪失してしまうことを防止するために、蓄電池(バッテリ)27のようなバックアップ電源が電源制御回路26を介して接続(又は搭載)されている。
本発明の主たる特徴部分は、複数の揮発性メモリを備えた録画機器において、揮発性メモリのリフレッシュサイクルをできるだけ長くし、消費電力を低減できるようにすることである。このための構成として、メモリディスク10は、複数のSDRAMを構成する所定の単位毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定する実力値決定手段に相当するファイルシステムコントローラ21と、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に基づいて、所定の単位毎にリフレッシュサイクルを制御することにより、複数のSDRAMのリフレッシュ動作を行うリフレッシュ手段に相当するメモリコントローラ22とを備える。なお、実力値決定手段及びリフレッシュ手段としての機能は、ファイルシステムコントローラ21,メモリコントローラ22,SDRAM23,24,25により実行するようにしてもよい。また、実力値決定手段及びリフレッシュ手段としての機能は、制御部15が、インターフェイスを介してファイルシステムコントローラ21と通信を行いながら、実力値判定及びリフレッシュの動作制御、その結果保持や情報管理を行い、制御部15,ファイルシステムコントローラ21,メモリコントローラ22,SDRAM23,24,25により実行するようにしてもよい。
本実施形態の説明においては、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に対応する所定の単位として、メモリチップ単位、メモリモジュール単位、メモリバンク単位、メモリユニット単位のいずれかが適用される。メモリチップ単位とは、例えば、1つのSDRAM23aを1つの単位としたものである。また、メモリモジュール単位とは、例えば、複数のSDRAM23a〜23dあるいは複数のSDRAM23a′〜23d′を1つの単位としたものである。また、メモリバンク単位とは、例えば、複数のSDRAM23a〜23dと、複数のSDRAM23a′〜23d′と、これらSDRAM23a〜23d及びSDRAM23a′〜23d′に対するデータのライト及びリードを制御するメモリコントローラ22aとをまとめて1つの単位としたものである。また、メモリユニット単位は、例えば、複数のメモリコントローラ22a〜22cと、複数のメモリコントローラ22a〜22cを制御するファイルシステムコントローラ21とをまとめて1つの単位としたものである。
以下、本発明に係る実力値決定手段により行われる処理について、メモリチップ単位の場合を例示して説明するが、上述した他の単位(メモリモジュール単位,メモリバンク単位,メモリユニット単位)を適用してもよいことは言うまでもない。この実力値決定手段により決定される実力値(及び規定値)に基づいて、リフレッシュサイクルが制御される。すなわち、SDRAMに規定されているサイクルではなく、メモリディスク10を構成するSDRAM毎に、データの保持時間を確認するためのライト・リードテスト(以下、単にテストという)を行い、そのテスト結果に基づいて、規定サイクル以上の長さのサイクルでリフレッシュ動作を行えるようにしている。
本発明に係る実力値決定手段は、各SDRAMについて、前述の図8に示したレフレッシュサイクルの実力値を求めるためのテストを行う。すなわち、実力値決定手段は、リフレッシュサイクルの規定値よりも所定時間だけ延ばした値を、リフレッシュサイクルの設定値とし、設定値によりリフレッシュ動作を行うようにした状態で、データのライト及びリードを行い、ライト及びリードのデータの一致部分が所定割合以上であるか否かを判定する処理を、一致部分が所定割合未満と判定されるまで繰り返し、一致部分が所定割合未満と判定されたときのリフレッシュサイクルの設定値の直前の値を、リフレッシュサイクルの実力値とする。
例えば、メモリ内部で自動的にリフレッシュ動作を行う(オートリフレッシュやセルフリフレッシュ)機能を持つメモリでは、メモリに供給するクロックレートを変更することで、リフレッシュサイクルの制御を行い、テストを実施することができる。
具体的には、リフレッシュサイクルの規定値が20μSであるSDRAMに対して、データをライトした後、規定値の倍の40μS後にリードして、ライトしたデータと一致する部分が所定割合(例えば、95%などと設定しておく)以上であるか否かを判定する。なお、ライトデータとリードデータの完全一致を判定するようにしてもよい。
そして、ライト及びリードのデータの一致部分が所定割合以上と判定された場合には、更にリフレッシュサイクルの設定値を段階的に長く設定して、ライト及びリードのテストを行い、ライト及びリードのデータの一致部分が所定割合未満と判定されるまでこのテストを繰り返す。そして、一致部分が所定割合未満と判定されたときのテストの直前のテストで設定したリフレッシュサイクルの設定値を、このSDRAMのリフレッシュサイクルの実力値とする。
例えば、リフレッシュサイクルの設定値を20μS、40μS、60μSと設定して、上記テストを順番に実施したときに、20μS,40μSでは一致部分が所定割合以上と判定され、60μSで始めて一致部分が所定割合未満と判定された場合は、この60μSの直前の40μSをリフレッシュサイクルの実力値とする。
上記テストは、SDRAMに対してライトやリードしていない時間帯で行うことが好ましい。例えば、録画再生機器1が記録再生動作していない、かつ、番組予約などが設定されていない時間帯にテストを実施することが考えられる。例えば、ユーザの使用頻度が低いと思われる深夜、昼間でも長時間ユーザ操作が行われない時間帯をテストの実施時間帯として予めセットしておけばよい。
また、記録再生動作を行っているが、その記録再生のために使用しているメモリ(SDRAM)が、実装されているメモリの一部しか使用していない場合、記録再生に寄与しないメモリに対して、テストを実施するようにしてもよい。例えば、メモリのアドレス空間のうち、前半部分に相当するメモリチップのみ直近の記録再生動作に使用される場合は、後半部分に相当するメモリチップに対して、テストを実施することができる。
特に、メモリチップの種類が複数ある場合は、各々特性が異なるため、記録再生動作に使用するメモリのアドレスを巡回使用するように制御して、テストを全メモリチップに対して実施できるようにしてもよい。例えば、メモリチップが3種類ある場合、少なくとも1種類のメモリに対しては記録再生に使用しない時間帯を設定し、そのメモリに対してテストを実施し、記録再生動作に使用するメモリを巡回させながら、他のメモリに対してもテストを実行する。
また、メモリチップの種類が複数ある場合で、かつ、メモリアドレスの巡回使用ができない場合であって、メモリチップの特性が同等または類似である場合は、一部のメモリに対して実施したテスト結果を全メモリチップに対して適用させるようにしてもよい。
また、メモリチップの種類が複数ある場合で、かつ、全てのメモリアドレスの巡回使用ができない場合であって、メモリチップの特性がいくつかのグループに分類できることが判明しており、少なくともグループ毎に一部のメモリに対してテストを実施することができる場合には、実施したテスト結果を該当するグループのメモリチップに対して適用させるようにしてもよい。
例えば、録画再生機器1に内蔵されているメモリチップが6種類あり、メモリがリフレッシュサイクルの短い品種と、長い品種の2グループに分類できる場合について説明する。リフレッシュサイクルの規定値として、20μSと60μSの2グループに分類できる場合、20μSのグループの少なくとも一部のメモリに対しては、20μS以上のリフレッシュサイクルでテストを実施し、60μSのグループの少なくとも一部のメモリに対しては、60μS以上のリフレッシュサイクルでテストを実施する。そして、20μSのグループにおけるテスト結果は、リフレッシュサイクルの短い品種すべての実力値として適用し、60μSのグループにおけるテスト結果は、リフレッシュサイクルの長い品種すべての実力値として適用する。
上記テストを行った後の処理について、第1のケースとしては、定常的にテスト結果に基づいたリフレッシュサイクルでリフレッシュを行うことが考えられる。第2のケースとしては、録画再生機器1に供給される電源が安定している場合(外部電力源の場合)は、SDRAMに規定されたリフレッシュサイクルの規定値にてリフレッシュ動作を行い、何らかの原因により電力供給が不安定(例えば、停電や供給電圧の低下)となった場合は、電力供給源が蓄電池27に切り替わるため、SDRAMの記録データの保持時間を延長させるために、テスト結果に基づいたリフレッシュサイクルでリフレッシュを行うことが考えられる。
録画再生機器1は、複数のSDRAMへの電力供給源として、外部電力源(AC電源)と蓄電池27とを切り替え可能に有する。上記第2のケースの場合、電力供給源が外部電力源から蓄電池27に切り替えられたときに、リフレッシュ手段は、テスト結果に基づいて、複数のSDRAMの少なくとも一部のリフレッシュサイクルを変更し、変更したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行う。これにより、リフレッシュの低消費電力化によるメモリバックアップの長時間化を期待することができる。なお、上記第1のケース,第2のケースとも、実施されるリフレッシュサイクルとしては、テスト結果の実力値そのもの、または、規定値よりも長く,テスト結果の実力値未満の範囲にある値を採用してもよい。
このように、本発明によれば、停電時等にバックアップ電源(蓄電池)に切り替わった場合でも、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることにより、電池容量の限られた蓄電池を長持ちさせ、データの保持時間を延ばすことができる。
図3は、本発明の他の実施形態に係るSDRAMを用いたメモリディスクの構成例を示す図である。なお、図2の例と同じ符号を付している部分は同じ機能を有するものとしてその説明は省略するものとする(以下、図4〜図7も同様)。
本実施形態の録画再生機器1は、SDRAM毎に使用中か否か、又は、使用される予定か否かを判定する使用状態判定手段を備える。この使用状態判定手段は、例えば、メモリコントローラ22a,22b,22cに相当し、SDRAMのいずれかに保存されている管理データ(前述)を参照することにより、SDRAM毎に使用状態を判定することができる。この管理データには、記録再生動作などにより既に使用(記録)されている領域、あるいは、録画予約などにより今後使用(記録)される領域などの情報が含まれる。リフレッシュ手段は、使用状態判定手段により、使用されていない、又は、使用予定がないと判定されたSDRAMのリフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
図3の例では、データ領域1に相当する6個のSDRAMには、録画データが記録されているため、このデータ領域1に対してはリフレッシュサイクルの規定値で通常のリフレッシュ動作を行い、その他の領域に相当する残りのSDRAMには、リフレッシュサイクルをその規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにする。なお、本実施形態では電力供給源がAC電源,蓄電池27のいずれの場合であっても適用することができる。
また、メモリの使用領域が実メモリのサイズよりも小さい場合、例えば、メモリをタイムシフト動作に使用して、その設定時間がメモリの記録可能時間より短い場合について説明する。録画再生機器1において、メモリをタイムシフト動作で使用する場合、具体的には、記録可能時間が60分のメモリに対して、タイムシフトの設定時間が30分であり、他にTV番組などの記録動作を行わない場合、メモリの半分は当面使用しないものと考えられる。このようなメモリの未使用が想定される領域には、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
また、録画再生機器1自体、または、録画再生機器1に接続された映像モニタなどにオフタイマ設定されており、再生終了予定時間が直接または間接的に判断できる場合について説明する。例えば、オフタイマ設定が1時間の場合、この1時間で再生する記録済みデータがユーザにとっては重要であり、少なくとも当面保持しておきたいデータと考えられる。これに該当する記録済みデータが記録されているメモリ以外の領域には、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。仮に、タイマ設定期間中に複数の記録済みデータを再生するように設定されている場合は、この複数の記録済みデータが記録されているメモリ以外の領域に対して、上記のリフレッシュ動作を行うようにすればよい。
また、録画再生機器1に現在記録されているデータの記録時間がメモリの記録可能時間よりも短い場合について説明する。この場合、既使用領域であって、現在記録中または再生中のデータの使用領域は、少なくとも当面保持しておきたいデータと考えられる。従って、この使用領域以外のメモリ領域に対しては、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
図4に示す例に基づいて説明すると、データ領域1,2に相当するメモリ領域に記録されている状態で、データ領域1を再生中の場合、データ領域1に相当するメモリにはリフレッシュサイクルの規定値による通常のリフレッシュ動作を行い、このデータ領域1以外のメモリ領域に対して、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
また、記録するデータがテレビ番組などであり、録画再生機器1に予約録画の設定がされている場合について説明する。録画再生機器1は、予約管理部(図示せず)に保持されている予約設定情報に基づいて、予約記録のために使用予定のメモリ領域を決定し、これを管理データに保持しておく。この場合、記録済みで既使用領域と、予約記録設定があり直近の使用が予定される領域を除いた残りの領域は、当面使用しないものと考えられる。従って、上記のようなメモリの未使用が想定される領域に対して、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
図4に示す例は、データ領域1,2に相当するメモリ領域に記録されている状態で、データ領域3に相当するメモリ領域を予約記録で使用するために確保している状態を示す。記録済みデータ領域であるデータ領域1,2に相当するメモリ領域、および、予約記録で使用するデータ領域3に相当するメモリ領域に対しては、通常のリフレッシュサイクルの規定値による通常のリフレッシュ動作を行い、このデータ領域1,2,3以外のメモリ領域に対して、上記と同様に、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。
以上に説明した例では、使用されていない、又は、使用予定がないと判定されたメモリのリフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにしているが、例えば、使用されないメモリに対して電源供給を停止する、パワーダウン(待機)モードに移行する、リフレッシュを規定値内の長いサイクルで行う、などの方法で消費電力の低減を図るようにしてもよい。
図5〜図7は、本発明のさらに他の実施形態に係るSDRAMを用いたメモリディスクの構成例を示す図である。本実施形態では、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に対応する単位が、複数のメモリからなるメモリバンク単位であり、メモリバンク単位でリフレッシュ動作を行う際に、リフレッシュ動作の前に、使用中又は使用予定のある揮発性メモリに対してデフラグを行うようにしている。
例えば、録画再生機器1が、データ領域1,2に対してメモリが使用されており、メモリコントローラ(メモリバンク)単位でしかリフレッシュ制御ができないシステムであり、図5に示すように、記録されたデータ(データ領域1,2)にフラグメンテーションが発生している場合について説明する。この場合、リフレッシュ制御を行うとすると、データ領域1と2のデータに対して、3個のメモリコントローラ22a,22b,22cが管理しているメモリ全てに対して、リフレッシュサイクルの規定値による通常のリフレッシュ動作を行う必要がある。そこで、メモリのデフラグを実施することで、通常のリフレッシュ制御を行うメモリ領域の削減を図った上で、リフレッシュ制御を行えるようにする。
図6は、図3に示す状態のメモリに対してデフラグを実施した結果を示す図である。この例では、デフラグを実施したことにより、データ領域1,2のデータは2個のメモリコントローラ22a,22bにより管理されることになり、これらメモリコントローラ22a,22bにより管理される全てのメモリに対して、リフレッシュサイクルの規定値による通常のリフレッシュ動作を行う。しかし、メモリコントローラ22cが管理するメモリ(SDRAM25a〜25d)に対しては、未使用領域のメモリであるため、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うことができる。
また、上記デフラグを実行する際に、録画データが記録されているデータ領域に優先度を設定して、優先的に保持(リフレッシュ)すべきデータ領域を設定しておいてもよい。このデータ領域の優先度は、例えば、録画再生機器1の現在再生中のものは優先度を高くしたり、ユーザによる記録再生履歴、例えば、記憶日時順,再生回数順などに基づいて設定してもよい。図7の例は、データ領域1、2、3のうち、データ領域3のメモリを優先的に保持(リフレッシュ)するために行ったデフラグの結果である。このデフラグ処理では、優先度の高いデータ領域に相当するメモリが1つのメモリコントローラにまとめられている。
図7において、データ領域3に記録されている録画データは優先度が高いため、1個のメモリコントローラ22cが管理しているメモリ(SDRAM25a〜25d)に対して、リフレッシュサイクルの規定値による通常のリフレッシュ動作を行う。また、メモリコントローラ22a,22bが管理するメモリ(SDRAM23a〜23d,SDRAM24a〜24d)に対しては、録画データの優先度が低いメモリ領域であるため、リフレッシュサイクルを、リフレッシュサイクルの規定値よりも長く,実力値以下の範囲で設定し、設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うようにすればよい。
なお、上記に説明した例では、メモリチップ単位でのデフラグの説明であったが、これに限定するものではなく、より細かいメモリ単位でのリフレッシュ制御が可能であれば、その単位で行っても良い。
このように、本発明によれば、複数の揮発性メモリのうち、使用されていない、又は、使用予定のない揮発性メモリに対して、リフレッシュサイクルを規定値よりも長くすることができるため、録画機器の消費電力を低減することができる。
なお、これまで本発明を録画機器に適用した場合を例に説明したが、本発明は揮発性メモリのリフレッシュ方法としての形態も可能である。すなわち、この方法は、揮発性メモリ毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定し、リフレッシュサイクルの規定値及び実力値に基づいて、揮発性メモリ毎にリフレッシュサイクルを制御するものである。
1…録画再生機器、10…メモリディスク、10a…ATAブリッジ、11…アンテナ、12…チューナ、13…トランスコーダ、14…入出力I/F、15…制御部、15a…I/F、15b…ATA I/F、16…リモコン受信部、17…デコーダ、18…音声出力部、19…表示出力部、20…ATAブリッジ、21…ファイルシステムコントローラ、22a,22b,22c…メモリコントローラ、23a,23b,24a,24b,24c,24d,25a,25b,25c,25d…SDRAM、26…電源制御回路、27…蓄電池。
Claims (7)
- 複数の揮発性メモリを備え、該複数の揮発性メモリに録画データを記録する録画機器であって、
前記複数の揮発性メモリを構成する所定の単位毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、該規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定する実力値決定手段と、
前記規定値及び前記実力値に基づいて、前記所定の単位毎にリフレッシュサイクルを制御することにより、前記複数の揮発性メモリのリフレッシュ動作を行うリフレッシュ手段とを備えたことを特徴とする録画機器。 - 請求項1に記載の録画機器において、前記所定の単位は、1つの揮発性メモリからなるメモリチップ単位、複数の揮発性メモリからなるメモリモジュール単位、複数の揮発性メモリと該複数の揮発性メモリに対するデータのライト及びリードを制御するメモリコントローラとからなるメモリバンク単位、複数のメモリコントローラと該複数のメモリコントローラを制御するファイルシステムコントローラとからなるメモリユニット単位のいずれかであることを特徴とする録画機器。
- 請求項1又は2に記載の録画機器において、前記実力値決定手段は、前記規定値よりも所定時間だけ延ばした値を、リフレッシュサイクルの設定値とし、該設定値によりリフレッシュ動作を行うようにした状態で、データのライト及びリードを行い、該ライト及びリードのデータの一致部分が所定割合以上であるか否かを判定する処理を、該一致部分が所定割合未満と判定されるまで繰り返し、該一致部分が所定割合未満と判定されたときのリフレッシュサイクルの設定値の直前の値を、該リフレッシュサイクルの実力値とすることを特徴とする録画機器。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の録画機器において、前記複数の揮発性メモリへの電力供給源として、外部電力源と蓄電池とを切り替え可能に有し、
前記電力供給源が前記外部電力源から前記蓄電池に切り替えられたときに、前記リフレッシュ手段は、前記複数の揮発性メモリの少なくとも一部のリフレッシュサイクルを、前記規定値よりも長く,前記実力値以下の範囲で設定し、該設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うことを特徴とする録画機器。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の録画機器において、揮発性メモリ毎に使用中か否か、又は、使用される予定か否かを判定する使用状態判定手段を備え、
前記リフレッシュ手段は、前記使用状態判定手段により、使用されていない、又は、使用予定がないと判定された揮発性メモリのリフレッシュサイクルを、前記規定値よりも長く,前記実力値以下の範囲で設定し、該設定したリフレッシュサイクルでリフレッシュ動作を行うことを特徴とする録画機器。 - 請求項5に記載の録画装置において、前記所定の単位が、複数の揮発性メモリと該複数の揮発性メモリを制御するメモリコントローラとからなるからなるメモリバンク単位であり、該メモリバンク単位でリフレッシュ動作を行う際に、該リフレッシュ動作の前に、使用中又は使用予定のある揮発性メモリに対してデフラグを行うことを特徴とする録画機器。
- 揮発性メモリ毎に規定されたリフレッシュサイクルの規定値に対して、該規定値よりも長いリフレッシュサイクルの実力値を決定し、
前記規定値及び前記実力値に基づいて、前記揮発性メモリ毎にリフレッシュサイクルを制御することを特徴とする揮発性メモリのリフレッシュ方法。
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JP2008298079A JP2010123221A (ja) | 2008-11-21 | 2008-11-21 | 録画機器及び揮発性メモリのリフレッシュ方法 |
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JP2014059831A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-04-03 | Nec Computertechno Ltd | メモリリフレッシュ装置、情報処理システム、メモリリフレッシュ方法、および、コンピュータ・プログラム |
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