JP2010123033A - センサノード装置およびセンサノードシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部振動に応じて容量値が変化する可変容量素子を含むセンサ素子部11で、当該容量変化に応じた検知信号を出力し、直列接続された3つのダイオードと、これらダイオードの直列接続からの出力電圧を充電する固定容量素子とを含むゼロパワーセンサ回路部12で、検知信号の変化に応じて各ダイオードが交互に導通することにより固定容量素子を徐々に充電し、固定容量素子両端の電圧をしきい値処理して得られた検知データを、検知動作開始から判定期間経過後に、無線部14から無線電波で送信する。
【選択図】 図1
Description
このセンサネットワーク技術では、センサノードの小型化・軽量化を目的として、データを検知して受信装置へ送信するための回路構成を半導体チップで実現したセンサノード装置が注目されている。
センサノード装置50は、センサ素子部51、センサ回路部52、A/D変換部53、CPU54、メモリ部55、無線部56、および電源部57により構成され、電源部57から各ブロックへ電力が供給されている。電源部57は、例えば振動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機構や2次電池等で構成されており、長時間の動作が実現可能なように工夫されている。
これら振動センサ51A,51Bにおいて、外部振動で可動電極51Mが振動することにより、固定電極51P,51Nとの距離が変化して、可動電極51Mと固定電極51P,51Nと間の容量CP,CNの大きさが変化する。この際、固定電極51Pと固定電極51Nとの中間に可動電極51Mが配置されているため、これら容量CP,CNは差動的に変化する。
すなわち、差動増幅器はトランジスタをアナログ動作させているため、直流電流を常時消費してしまうことから、センサノード装置全体での消費電力は、mW(ミリワット)からμW(マイクロワット)レベルとなる。また、上記消費電力を確保するために電源部の発電量を大きくするには発電機構の体積を大きくする必要があり、センサノード装置の小型化が制約される。
また、第2のセンサ回路部として、第1のセンサ回路部より高い振動検出感度を有するものを用いてもよい。
また、第2のしきい値回路部として、第2のしきい値電圧として第1のしきい値電圧より低いしきい値電圧を有するものを用いてもよい。
また、検知動作開始から判定期間経過した時点における振動検知状態を、無線電波によりセンサノード装置から受信装置へ送信できるため、センサノード装置に与えられた振動の大きさの程度を、検知動作期間ごとに1回の無線送信で受信装置へ通知することができ、効率よく検知結果を通知することが可能となる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
センサノード装置10は、半導体チップさらにはその周辺回路を含み、物や人などの様々な対象に取り付けられることで、その対象の状態を検知して、無線電波により外部機器へ送信する。無線電波は、比較的微弱な無線電波であり、数十cmから数十m離れた距離を通信できる。受信装置20は、センサノード装置10から受信した無線電波により、対象の状態を示すデータを収集し、これらデータを通信ネットワーク(図示せず)で提供する。
起動部17は、外部振動の検知動作期間を示す起動信号を出力する回路部である。
センサ出力信号がしきい値電圧以下の場合には外部振動の検出なしを示す検知データを無線部14へ出力し、しきい値電圧を超過した場合には外部振動の検出なしを示す検知データを無線部14へ出力する。しきい値回路部13については、例えば特許文献2に記載の比較回路を用いることにより、直流電流を生じることなく電圧を比較することができ、消費電力の削減に繋がる。
電源部15は、ゼロパワーセンサ回路部12およびしきい値回路部13の電源電位VDD、起動部17の電源電位VDDL、および無線部14の動作電源をそれぞれ供給する回路部である。
スイッチ素子については、MOSトランジスタで実現してもよく、MEMSスイッチを用いてもよい。MEMSスイッチを用いると、しきい値回路部の信号変化が緩やかなときでも、スイッチがオフからオンに変化する過渡状態で、リーク電流を生じることがなくなり、さらなる低電力動作が可能である。
この場合、無線部14において、UWB(Ultra Wide Band)等の高周波パルスそのものを変調して送信する方式を用いてもよく、これにより低電力化無線通信が可能である。無線方式としては、UWBに限定するものではなく、これと同等またはそれ以下の低電力化が可能な無線方式を用いてもよい。
したがって、各判定期間の終了時点において無線部14を起動することにより、当該判定期間に検知され外部振動が一定の基準より大きい振動か否かを示す検知データが受信装置20へ通知される。
センサ素子部11は、電源電位VDDと接地電位GNDとの間に接続された振動センサ11Aから構成されている。振動センサ11Aは、外部振動により差動的に容量値が変化する2つの可変容量素子CP,CNの直列接続からなる。
振動センサ11Aは、前述した振動センサ51A,51Bと同様に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)プロセスによりシリコンチップ上に構成された微細な櫛歯構造からなり、可動電極11Mと2つの固定電極11P,11Nとを有している。
本実施の形態では、ノードN3を介して可動電極11Mへ接地電位GNDを印加している。これにより、外部振動に応じて正負に電圧が差動で変化する検知信号が、固定電極11P,11NからノードN1,N2を介してそれぞれ出力される。
これにより、センサ素子部11のノードN1,N2から出力された逆位相の2つの検知信号BP,BNによりダイオードD1〜D3が交互に導通制御され、電源電位VDDにより固定容量素子CSが徐々に充電される。
これにより、トランジスタQ1は、検知動作期間の終了時に導通となって、固定容量素子CSの電荷を放電してセンサ出力電圧を初期化するとともに、検知動作期間の開始時に非導通となって、固定容量素子CSへの電荷の充電が開始される。
トランジスタQ3は、PMOSトランジスタからなり、ソース端子が電源電位VDDに接続され、ドレイン端子がダイオードD1のゲート端子に接続され、ゲート端子に起動部17からの起動信号が入力されている。
一方、検知動作期間の開始時には、トランジスタQ2が非導通となるともとにトランジスタQ3が導通して、ダイオードD1が導通状態に制御される。これにより、ゼロパワーセンサ回路部12への電源電位VDDの供給が再開される。
この起動部17は、3つのインバータ回路INVがリング接続されたリングオシレータ回路から構成されている。各インバータ回路の出力端子には容量素子Cがそれぞれ接続されており、いずれか1つのインバータ回路の出力信号が起動信号として出力されている。この際、インバータ回路INVは、それぞれ電源電位VDDより低く、例えばトランジスタのしきい値電圧に近い電源電位VDDLで動作させることにより、消費電力を抑えることが可能となる。
遅延部18は、抵抗素子Rdと容量素子Cdの時定数回路(積分回路)と、シュミットトリガ回路Udとからなり、起動部17からの起動信号を時定数回路で積分し、その積分電圧とシュミットトリガ回路Udのしきい値電圧との比較結果を制御信号CNTとして、給電制御部16へ出力する。
給電制御部16は、制御信号CNTに基づいてオンオフ動作するスイッチ素子であるスイッチSWPからなり、制御信号CNTに応じて無線部14に対する動作電源PWの供給制御を行う。
図6の例では、時刻T0において、センサノード装置10に対して外部振動が与えられた後、時刻T1に起動信号TSが立ち上がって検知動作期間が開始されている。時刻T1以前においては、起動信号TSによりゼロパワーセンサ回路部12が初期化されており、固定容量素子CSの電圧は接地電位GNDと等しいものとする。
ここで、図3に示したように、可変容量素子CP,CNは対象構造をなすことから、検知信号BP,BNは、図6に示すように逆位相の信号となる。なお、検知信号BP,BNの波形については、実際には外部振動の状態に応じて曲線となるが、回路動作の説明を容易とするため、図6では、検知信号BP,BNを矩形波形で示してある。
その後、時刻T2において、遅延部18から起動信号TSを判定期間Tcだけ遅延させた制御信号CNTが出力される。
したがって、この場合は、判定期間Tcが終了して、無線部14へ動作電源が供給された時刻T2において、しきい値回路部13から検知データDTが出力されていることから、外部振動ありを示す検知データDTが無線電波により無線部14から送信される。
図7の例では、センサノード装置10に対して与えられ外部振動が小さいことから、判定期間Tcの終了時刻T2より後の時刻TBにおいて、センサ出力信号SOの電圧がしきい値回路部13のしきい値電圧に達している。
無線部21は、センサノード装置10から送信された無線電波を受信し、無線電波の受信有無を示す受信パルス信号をCPU24へ出力する。また、受信した無線電波を復調して、送信元センサノード装置10からの検知データや識別情報などの各種情報をCPU24へ出力する。
図9の例では、センサノード装置10において、起動部17から一定周期で起動信号TSが出力されている。時刻T5に発生した外部振動が時刻T6からの検知動作期間において検知され、時刻T6から判定期間Tcだけ遅れて、振動ありを示す検知データが無線部14から送信されている。
このように、本実施の形態によれば、外部振動に応じて容量値が変化する可変容量素子を含み、当該容量変化に応じた検知信号を出力するセンサ素子部11と、直列接続された3つのダイオードが検知信号の変化に応じて交互に導通することにより固定容量素子を徐々に充電するゼロパワーセンサ回路部12とを設けたので、センサ素子部11で得られた検知信号を差動増幅器で増幅することなく、外部振動に応じた電圧を示すセンサ出力信号をゼロパワーセンサ回路部12で得ることができる。
したがって、消費電力の削減に応じて電源部の規模を縮小できるとともに、不要となったA/D変換部やCPUに応じて回路規模をさらに削減でき、結果としてセンサノード装置の小型化・軽量化を図ることが可能となる。このため、前述と同様にセンサノードシステムの導入を推進させることができ、センサノードシステムを用いたユビキタスネットワークサービスで、有用なサービスを容易に提供することが可能となる。
このため、センサノード装置10に与えられた振動の大きさの程度を、検知動作期間ごとに1回の無線送信で受信装置20へ通知することができ、効率よく検知結果を通知することが可能となる。
次に、図10および図11を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図10は、傾斜スイッチの構成を示す説明図である。図11は、傾斜スイッチを用いた起動部の構成例を示す回路図である。
傾斜スイッチSWsは、図10に示すように、傾斜角度によって球状の可動体が転がり2つの電極に接触すると導通状態となり、傾斜角度が変化して可動体が電極とは反対側に転がると絶縁状態となる。この傾斜スイッチSWsとしては、既存の技術(例えば、http://www.comus-intl.com/products/RBS040200.pdfなど参照)を用いればよい。
このように、本実施の形態では、起動部17に、センサノード装置の傾斜を検出する傾斜スイッチを設け、この傾斜スイッチの検出出力に応じて起動信号を出力するようにしたので、イベント発生時のみゼロパワーセンサ回路部12を動作させることができる。したがって、第1の実施例に比べて、消費エネルギーを低減できる。
次に、図12および図13を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図12は、振動素子の構成を示す説明図である。図13は、振動素子を用いた起動部17の構成例を示す回路図である。
振動素子Dvは、図12に示すように、可動部の1つの面がバネで固定部と接続され、外部からの振動により可動体が上下に運動するようになっており、可動体のバネと反対側の面は固定部との間に、外部からの振動に応じて変化する可変容量Cvが形成されるようになっている。この振動素子Dvとしては、既存の技術(例えば、Jonathan Bernstein外、「Low-Noise MEMS Vibration Sensor for Geophysical Applications」、JOURNAL OF MICROELECTROMECHANICAL SYSTEMS,VOL.8,NO.4,DECEMBER 1999など参照)を用いればよい。
このように、本実施の形態では、起動部17に、センサノード装置の振動を検出する振動素子を設け、この振動素子Dvの検出出力に応じて起動信号を出力するようにしたので、イベント発生時のみゼロパワーセンサ回路部12を動作させることができる。また、振動素子Dvには抵抗により電力を消費する回路が含まれていない。したがって、第1の実施例に比べて、消費エネルギーを低減できる。
次に、図14を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図14は、本発明の第4の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
この起動部17は、センサ素子部17A、ゼロパワーセンサ回路部17B、およびしきい値回路部17Cから構成されている。
ゼロパワーセンサ回路部(第2のセンサ回路部)17Bは、直列接続された3つのダイオードと、これらダイオードの直列接続からの出力電圧を充電する固定容量素子(第2の固定容量素子)とを含み、センサ素子部17Aで得られた検知信号の変化に応じてこれらダイオードが交互に導通して固定容量素子を徐々に充電することにより、対象の振動や加速度に応じた電圧を有するセンサ出力信号を出力する。
これらセンサ素子部17A、ゼロパワーセンサ回路部17B、およびしきい値回路部17Cは、センサ素子部11、ゼロパワーセンサ回路部12、およびしきい値回路部13と同等の回路部であり、ここでの詳細な説明は省略する。
図6の例では、時刻T0において、センサノード装置10に対して外部振動が与えられて、センサ素子部17Aから出力される検知信号BPs,BNsの電圧変化に応じて、ゼロパワーセンサ回路部17Bの固定容量素子が徐々に充電される。
その後、時刻T1において、固定容量素子両端のセンサ出力信号SOsの電圧がしきい値回路部17Cのしきい値電圧に達した時点で、しきい値回路部17Cから起動信号TSが出力されている。
したがって、ゼロパワーセンサ回路部17Bのセンサ出力信号SOsは、ゼロパワーセンサ回路部12と比較して、短い時間で電圧上昇することになり、外部振動の発生開始時点から遅れなく起動信号TSが出力され、ゼロパワーセンサ回路部12に対して振動検知に必要となる十分な長さの検知動作期間を与えることができる。
ゼロパワーセンサ回路部17Bには、例えば無線部14における無線電波の送信終了を示す信号がリセット信号RSTとして入力されている。したがって、時刻T3における無線電波の送信終了に応じて、ゼロパワーセンサ回路部17Bが初期化され、起動信号TSの出力が停止され、これに応じて遅延部18からの制御信号CNTの出力も停止される。
このように、本実施の形態では、起動部17を、センサ素子部17A、ゼロパワーセンサ回路部17B、およびしきい値回路部17Cから構成したので、第1の実施の形態と同様の理由により、起動部17での消費電力を効果的に削減することが可能となる。
次に、図16を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図16は、本発明の第5の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
このように、本実施の形態では、センサ素子部17Aとしてセンサ素子部11を兼用するようにしたので、センサ素子部17Aを必要とすることなく、第4の実施の形態と同様にして、起動部17での消費電力を効果的に削減することが可能となる。
次に、図17を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図17は、本発明の第6の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
このように、本実施の形態では、センサ素子部17Aとしてセンサ素子部11を兼用し、ゼロパワーセンサ回路部17Bとしてゼロパワーセンサ回路部12を兼用するようにしたので、センサ素子部17Aおよびゼロパワーセンサ回路部17Bを必要とすることなく、起動部17での消費電力を効果的に削減することが可能となる。
次に、図18を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図18は、本発明の第7の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、センサ素子部11、ゼロパワーセンサ回路部12、およびしきい値回路部13からなる振動検知部19を複数並列して設けた場合について説明する。
これにより、各振動検知部19からは、同一の外部振動に対して異なるタイミングで検知データDTが出力され、これら検知データDTが無線部14から送信される。
このように、本実施の形態では、それぞれセンサ素子部11、ゼロパワーセンサ回路部12、およびしきい値回路部13から構成される振動検知部19を複数設け、振動検知部19ごとに、外部振動に対して互いに異なる感度を有するセンサ素子部11を用いたので、各振動検知部19のうち、外部振動の大きさに応じて検知データDTを出力する振動検知部19が変化する。このため、これら検知データDTを総合することにより、どの程度の大きさの外部振動が発生したかを把握することができる。
次に、図19を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図19は、本発明の第8の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
これにより、各振動検知部19からは、同一の外部振動に対して異なるタイミングで検知データDTが出力され、これら検知データDTが無線部14から送信される。
このように、本実施の形態では、複数の振動検知部19,19A間で、1つのセンサ素子部11を共通センサ素子部として共用するようにしたので、第7の実施の形態と比較して、センサ素子部11を省くことができ、少ない回路規模で第7の実施の形態と同等の作用効果を得ることが可能となる。
次に、図20を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図20は、本発明の第9の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
このように、本実施の形態では、複数の振動検知部19,19B間で、1つのセンサ素子部11を共通センサ素子部として共用するとともに、1つのゼロパワーセンサ回路部12を共通ゼロパワーセンサ回路部として共用するようにしたので、第8の実施の形態と比較して、さらにゼロパワーセンサ回路部12を省くことができ、少ない回路規模で第7の実施の形態と同等の作用効果を得ることが可能となる。
次に、図21を参照して、本発明の第10の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置について説明する。図21は、本発明の第10の実施の形態にかかるセンサノードシステムおよびセンサノード装置の構成を示すブロック図である。
図21の例では、第9の実施の形態にかかるセンサノード装置の構成のうち、起動部17がしきい値回路部17Cから構成されている。この構成は、第9の実施の形態に第6の実施の形態を適用した例と捉えることもできる。
図22の例では、1つの振動検知部19とn−1個の振動検知部19Bが設けられており、振動検知部19のしきい値回路部13には、しきい値電圧Vth1が設定されており、各振動検知部19Bには、しきい値電圧Vth2〜しきい値電圧Vthnがそれぞれ設定されている。この際、しきい値電圧Vth1が最も低く、しきい値電圧Vthnまで順に電圧が高くなるよう設定されているものとする。
その後の時刻T11において、センサ出力信号SOの電圧が、最も低いしきい値電圧Vth0を越えた時点で、起動部17から起動信号TSが遅延部18へ出力される。したがって、時刻T11から判定期間Tsだけ経過した時刻T12に、遅延部18から給電制御部16へ制御信号CNTが出力されて、無線部14から各検知データDTが無線電波により送信される。
したがって、この場合には、図23に示すように、しきい値Vth1を持つ振動検知部19の検知データDT1から、しきい値Vthm−1を持つ振動検知部19Bの検知データDTm−1までが、振動ありに対応する「1」を示し、しきい値Vthmを持つ振動検知部19Bの検知データDTmから、しきい値Vthnを持つ振動検知部19Bの検知データDTnまでが、振動なしに対応する「0」を示すことになる。
受信装置20の検知データ取得部24Aは、無線部21から検知データや識別情報などの各種情報を取得し、メモリ部23へ保存する。したがって、これら検知データをセンサノード装置ごとに時系列グラフとして表現することにより、任意のセンサノード装置で検知した外部振動の変化を示す出力データが得られる。
このように、本実施の形態では、複数の振動検知部19,19B間で共用している振動検知部19のセンサ素子部11およびゼロパワーセンサ回路部12を、起動部17でも共用するようにしたので、第9の実施の形態と比較して、起動部17をしきい値回路部17Cという極めて簡素な回路で構成することができ、少ない回路規模で第9の実施の形態と同等の作用効果を得ることが可能となる。
以上の各実施の形態では、それぞれ個別の実施形態を説明したが、これらは必要に応じて任意に組み合わせて実施してもよい。
Claims (14)
- 外部から与えられた外部振動を検知し、その検知データを無線電波で送信するセンサノード装置であって、
前記外部振動の検知動作期間を示す起動信号を出力する起動部と、
前記外部振動に応じて容量値が変化する第1の可変容量素子を含み、当該容量変化に応じた第1の検知信号を出力する第1のセンサ素子部と、
直列接続された3つのダイオードからの出力電圧を充電する第1の固定容量素子とを含み、前記起動信号の検知動作期間において前記第1の検知信号の変化に応じてこれら3つのダイオードを交互に導通させることにより前記第1の固定容量素子を徐々に充電する第1のセンサ回路部と、
前記第1の固定容量素子両端のセンサ出力電圧と第1のしきい値電圧とを比較し、この比較結果を前記検知データとして出力する第1のしきい値回路部と、
供給された動作電源で動作して前記検知データを含む無線電波を送信する無線部と
を備えることを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1に記載のセンサノード装置において、
動作電源を供給する電源部と、
前記起動信号を判定期間だけ遅延させた制御信号を出力する遅延部と、
前記制御信号に基づいて前記動作電源の供給を制御する給電制御部と
をさらに備え、
前記無線部は、前記給電制御部からの前記動作電源の供給に応じて動作して前記検知データを含む無線電波を送信する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1または請求項2に記載のセンサノード装置において、
前記起動部は、
前記外部振動に応じて容量値が変化する第2の可変容量素子を含み、当該容量変化に応じた第2の検知信号を出力する第2のセンサ素子部と、
直列接続された3つのダイオードからの出力電圧を充電する第2の固定容量素子とを含み、前記第2の検知信号の変化に応じてこれら3つのダイオードを交互に導通させることにより前記第2の固定容量素子を徐々に充電する第2のセンサ回路部と、
前記第2の固定容量素子両端のセンサ出力電圧と第2のしきい値電圧とを比較し、この比較結果に基づいて前記起動信号を出力する第2のしきい値回路部と
を含むことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項3に記載のセンサノード装置において、
前記第2のセンサ素子部は、前記第1のセンサ素子部からなり、
前記第2のセンサ回路部は、前記第1の検知信号の変化に応じて当該3つのダイオードを交互に導通させることにより前記第2の固定容量素子を徐々に充電する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項3に記載のセンサノード装置において、
前記第2のセンサ素子部は、前記第1のセンサ素子部からなり、
前記第2のセンサ回路部は、前記第1のセンサ回路部からなり、
前記第2のしきい値回路部は、前記第1の固定容量素子両端のセンサ出力電圧と第2のしきい値電圧とを比較し、この比較結果に基づいて前記起動信号を出力する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項3に記載のセンサノード装置において、
前記第2のセンサ素子部は、前記第1のセンサ素子部より高い振動検出感度を有することを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項3または請求項4に記載のセンサノード装置において、
前記第2のセンサ回路部は、前記第1のセンサ回路部より高い振動検出感度を有することを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項3または請求項5に記載のセンサノード装置において、
前記第2のしきい値回路部は、前記第2のしきい値電圧として前記第1のしきい値電圧より低いしきい値電圧を有することを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1に記載のセンサノード装置において、
前記起動部は、前記外部振動に応じた当該センサノード装置の傾斜を検出する傾斜スイッチを含み、この傾斜スイッチの検出出力に応じて前記起動信号を出力することを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1に記載のセンサノード装置において、
前記起動部は、前記外部振動を検出する振動センサを含み、この振動センサの検出出力に応じて前記起動信号を出力することを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1に記載のセンサノード装置において、
それぞれ前記第1のセンサ素子部、前記第1のセンサ回路部、および前記第1のしきい値回路部の組からなり、互いに異なる検知感度で検知した前記外部振動を示す検知データをそれぞれ出力する複数の振動検知部を備え、
前記無線部は、これら振動検知部からの検知データを含む無線電波を送信する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項11に記載のセンサノード装置において、
前記各振動検知部は、それぞれの前記第1のセンサ素子部に代えて、当該第1のセンサ素子部と同様の構成を有する1つの共通センサ素子部を共通して備え、
前記各振動検知部の前記第1のセンサ回路部は、前記共通センサ素子部からの第1の検知信号の変化に応じて当該第1の固定容量素子を徐々に充電する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項11に記載のセンサノード装置において、
前記各振動検知部は、それぞれの前記第1のセンサ素子部に代えて、当該第1のセンサ素子部と同様の構成を有する1つの共通センサ素子部を共通して備えるとともに、それぞれの前記第1のセンサ回路部に代えて、当該第1の共通センサ回路部と同様の構成を有する1つの共通センサ回路部を共通して備え、
前記共通センサ回路部は、前記共通センサ素子部からの第1の検知信号の変化に応じて当該第1の固定容量素子を徐々に充電し、
前記各振動検知部の前記しきい値回路部は、前記共通センサ回路部の第1の固定容量素子両端のセンサ出力電圧としきい値電圧とを比較し、この比較結果を前記検知データとしてそれぞれ出力する
ことを特徴とするセンサノード装置。 - 請求項1〜13のいずれか1つに記載のセンサノード装置と、
前記センサノード装置から送信された無線電波を受信して、前記センサノード装置に与えられた外部振動の周波数または加速度を示す検知データを収集する受信装置と
を備えることを特徴とするセンサノードシステム。
Priority Applications (1)
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