JP2010121653A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することのできる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】この装置は、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと機関駆動式の発電機とを備えた車両に適用される。トルクコンバータの入力側と出力側との回転速度差(スリップ量)を目標スリップ量に調節するために車両運転状態に基づき設定される制御目標値Vdに基づいてロックアップクラッチの作動量を制御するスリップ制御を実行する(t11以降)。蓄電池の電圧が車両運転状態に基づき設定される目標充電電圧になるように発電機の発電量を調節する充電制御を実行する(t12以降)。スリップ制御の実行中における充電制御の実行開始に際して(t12)、充電制御を実行したと仮定した場合における負荷トルク増加分に見合うフィードフォワード補正量Kffvを算出するとともに同補正量Kffvにより制御目標値Vdを補正する。
【選択図】図5
【解決手段】この装置は、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと機関駆動式の発電機とを備えた車両に適用される。トルクコンバータの入力側と出力側との回転速度差(スリップ量)を目標スリップ量に調節するために車両運転状態に基づき設定される制御目標値Vdに基づいてロックアップクラッチの作動量を制御するスリップ制御を実行する(t11以降)。蓄電池の電圧が車両運転状態に基づき設定される目標充電電圧になるように発電機の発電量を調節する充電制御を実行する(t12以降)。スリップ制御の実行中における充電制御の実行開始に際して(t12)、充電制御を実行したと仮定した場合における負荷トルク増加分に見合うフィードフォワード補正量Kffvを算出するとともに同補正量Kffvにより制御目標値Vdを補正する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと機関駆動式の発電機とを備えた車両の制御装置に関するものである。
自動車等の車両には、内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路に、オイル等の流体を媒介して動力伝達を行うトルクコンバータが設けられている。トルクコンバータには、その入力側と出力側とを機械的に連結させるロックアップクラッチが設けられている。そして、このロックアップクラッチを車両運転状態に応じて適宜係合させることにより、流体を媒介して動力を伝達することに伴う動力伝達効率の悪化が抑制されるようになっている。
また、単にトルクコンバータの入力側と出力側とを、ロックアップクラッチを介して機械的に連結された状態と非連結状態との2つの状態の間で選択的に切り替えるだけでなく、ロックアップクラッチの係合力を可変設定してそれらの間に僅かな滑りを許容するようにした制御、いわゆるスリップ制御が知られている。こうしたスリップ制御は、例えば特許文献1などに開示されている。
このスリップ制御では、トルクコンバータの入力側と出力側との回転速度の差(スリップ量)を所望の態様で調節するために、ロックアップクラッチの作動量にかかる目標値(正確には係合力を発生するアクチュエータの制御目標値)が算出されるとともに、その作動量目標値に基づきロックアップクラッチの係合力が制御される。こうしたスリップ制御を通じてトルクコンバータの動力伝達率が車両の運転状態に応じて調節される。
一方、車両には、各種の電気機器への電力供給を行う蓄電池を充電するために、内燃機関の出力軸によって強制駆動される機関駆動式の発電機(例えばオルタネータ)が設けられている。発電機による発電量を車両運転状態に応じて変更する充電制御が知られている。この充電制御では、車両の運転状態に基づいて蓄電池の電圧についての制御目標値(目標充電電圧)が算出されるとともに、この目標充電電圧と実際の蓄電池の電圧とが一致するように発電機の発電量(具体的には、界磁コイルへの通電量「界磁電流」)が制御される。こうした充電制御を通じて、蓄電池の残容量に応じたかたちで発電機の発電量が調節されるようになり、発電機の作動に伴って機関出力軸に作用する負荷の不要な増大が抑えられて内燃機関の燃料消費量の低減が図られる。
特開平10−47472号公報
ここで、発電機の発電量が変化すると、同発電機の作動に伴って機関出力軸に作用する負荷も変化する。そのため、仮にスリップ制御の実行時において蓄電池への充電が開始されたり目標充電電圧が急峻に高められたりするようなことがあると、発電機の発電量の急増に伴って機関出力軸に作用する負荷も急増するようになる。そして、この場合には、機関出力軸の回転速度が急速に低下してショックの発生を招いたりスリップ制御におけるスリップ量が一時的に不要に大きくなったりするなどして、ドライバビリティの低下を招くおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することのできる車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関から駆動輪に動力を伝達するトルクコンバータの入力側および出力側を機械的に連結するロックアップクラッチと、前記内燃機関の出力軸に駆動連結された機関駆動式の発電機とを備えた車両に適用されて、車両運転領域がスリップ制御領域にあるときに前記トルクコンバータの入力側および出力側の回転速度差を所望の態様に調節するために車両運転状態に基づき設定される作動量目標値に基づいて前記ロックアップクラッチの作動量を制御するスリップ制御と、蓄電池の電圧が車両運転状態に基づき設定される目標充電電圧になるように前記発電機の発電量を調節する充電制御とを実行する車両の制御装置において、前記スリップ制御の実行中における前記充電制御の実行開始に際して、同充電制御を実行したと仮定した場合における前記出力軸の負荷トルク増加分に見合う補正量を算出するとともに同補正量により前記作動量目標値を補正することをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関から駆動輪に動力を伝達するトルクコンバータの入力側および出力側を機械的に連結するロックアップクラッチと、前記内燃機関の出力軸に駆動連結された機関駆動式の発電機とを備えた車両に適用されて、車両運転領域がスリップ制御領域にあるときに前記トルクコンバータの入力側および出力側の回転速度差を所望の態様に調節するために車両運転状態に基づき設定される作動量目標値に基づいて前記ロックアップクラッチの作動量を制御するスリップ制御と、蓄電池の電圧が車両運転状態に基づき設定される目標充電電圧になるように前記発電機の発電量を調節する充電制御とを実行する車両の制御装置において、前記スリップ制御の実行中における前記充電制御の実行開始に際して、同充電制御を実行したと仮定した場合における前記出力軸の負荷トルク増加分に見合う補正量を算出するとともに同補正量により前記作動量目標値を補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分を見込んだかたちでロックアップクラッチの作動量を変更することができ、これによりトルクコンバータの出力側から入力側へのトルク伝達量を多くして機関出力軸の回転速度(機関回転速度)の落ち込みを的確に抑えることができる。したがって、スリップ制御の実行中に充電制御の実行が開始された場合であっても、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制御装置において、当該制御装置は、前記スリップ制御の実行条件が成立してから所定期間が経過したことを条件に前記内燃機関への燃料供給を一時的に停止する燃料カット制御を実行するものであることをその要旨とする。
燃料カット制御が実行される装置では、同燃料カット制御の実行に際して内燃機関の出力軸を強制回転させるトルクがなくなるために、これに起因して機関回転速度の低下を招くおそれがある。そのため、燃料カット制御の実行開始タイミングと充電制御の実行開始タイミングとが近くなると、燃料カット制御の実行開始による影響と充電制御の実行開始による影響とが同時期に機関回転速度に作用するようになるために、スリップ制御におけるスリップ量の過度の増加を招き易くなる。
この点、上記構成によれば、そうしたスリップ制御の実行中において燃料カット制御が実行される装置にあって、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両の制御装置において、当該制御装置は、前記スリップ制御の実行が開始されてから所定の禁止期間が経過するまでの間において前記充電制御の実行を一時的に禁止するものであり、前記補正量を、前記充電制御の直近の実行時における前記発電機の発電量と前記充電制御の実行開始時における前記出力軸の回転速度とに基づき算出するものであることをその要旨とする。
上記構成によれば、スリップ制御の実行開始直前(すなわち、充電制御の開始時と蓄電池の残容量や電気負荷がほぼ同一の状況)における発電機の発電量を同充電制御の実行開始時における機関回転速度に換算した値に見合う値を前記補正量として算出することができる。そのため上記補正量として、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分に見合う値を精度良く算出することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、当該制御装置は、前記スリップ制御の実行中における前記充電制御の実行開始以前において前記補正量を算出するものであることをその要旨とする。
上記構成によれば、充電制御の実行を開始する際に、予め算出しておいた補正量によって作動量目標値を速やかに補正することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、当該制御装置は、前記充電制御の実行開始後において、前記蓄電池の電圧と前記発電機の発電量と出力軸の回転速度とに基づいて補正量を求めるとともに同補正量により前記作動量目標値を補正することをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、当該制御装置は、前記充電制御の実行開始後において、前記蓄電池の電圧と前記発電機の発電量と出力軸の回転速度とに基づいて補正量を求めるとともに同補正量により前記作動量目標値を補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、充電制御の実行開始後において、発電機の実際の作動状態に応じたかたちで、機関出力軸に作用する負荷トルクについての発電機の作動に起因する増加分に見合う補正量を算出して作動量目標値を補正することができる。そのため、発電機の発電量の変化による機関回転速度の変動を抑えることができ、充電制御の実行開始後においてスリップ制御におけるスリップ量を好適に調節することができる。
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した一実施の形態について説明する。
ここでは先ず、本実施の形態にかかる制御装置が適用される車両の概略構成について図1を参照して説明する。
ここでは先ず、本実施の形態にかかる制御装置が適用される車両の概略構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、車両10は、内燃機関11と、トルクコンバータ12と、複数組の遊星歯車ユニットなどから構成された自動変速機13とを備えている。そして、この車両10では、例えばアクセルペダル14の踏み込み量に応じて増減される内燃機関11の駆動力が、トルクコンバータ12、自動変速機13、及び図示しないディファレンシャル等を介して車輪(駆動輪)に伝達される。また車両10は、トルクコンバータ12や自動変速機13に供給する油圧を制御する油圧制御装置15を備えている。
トルクコンバータ12は、内燃機関11のクランク軸16に連結されたポンプ羽根車17と、上記自動変速機13の入力軸13aに固定されたタービン羽根車18とを備えており、流体を介して動力伝達を行う。またトルクコンバータ12には、ポンプ羽根車17とタービン羽根車18とを係合させるための力を作用させるロックアップクラッチ19が設けられている。ロックアップクラッチ19の作動は、トルクコンバータ12内に区画形成された解放側油室R1及び係合側油室R2に対する油圧の供給が油圧制御装置15によって調節されることにより行われる。
内燃機関11には、その吸気通路20を通過する空気の量を調量するスロットルバルブ21が設けられている。このスロットルバルブ21は、アクセルペダル14の操作量(アクセル開度Ap)や上記内燃機関11のクランク軸16の回転速度(機関回転速度NE)等に基づいてその開度が制御される。
また内燃機関11には、その気筒に燃料を噴射するための燃料噴射バルブ22が設けられている。この燃料噴射バルブ22は、内燃機関11の気筒内に吸入される空気の量(吸入空気量GA)に応じたかたちで開弁駆動される。
車両10には蓄電池23が設けられており、この蓄電池23から車両10に設けられた各種の電気機器に電力が供給される。また内燃機関11には、そのクランク軸16に駆動連結された機関駆動式の発電機(以下、オルタネータ24)が取り付けられている。このオルタネータ24は内燃機関11の運転に際して駆動され、これに伴い発生した電力によって蓄電池23が充電されるようになっている。
本実施の形態の装置は、車両10や内燃機関11の運転状態を検出するための各種のセンサを備えている。センサとしては、例えば、スロットルバルブ21の開度(スロットル開度TA)を検出するためのスロットルセンサ31や、機関回転速度NEを検出するための回転速度センサ32、吸入空気量GAを検出するための空気量センサ33が設けられている。また、アクセル開度Apを検出するためのアクセルセンサ34や、蓄電池23の電圧Vを検出するための電圧センサ35が設けられている。更に、自動変速機13の入力軸13aの回転速度(タービン回転速度Nt)を検出するための回転速度センサ36や、自動変速機13の出力軸13bの回転速度(車両10の走行速度SPD)を検出するための回転速度センサ37等も設けられている。
本実施の形態にかかる装置は、例えばマイクロコンピュータ等からなる電子制御装置30を備えている。この電子制御装置30は、上記センサの検出信号を取り込むとともに各種の演算を実行し、その演算結果に基づいて自動変速機13や、ロックアップクラッチ19(詳しくは、油圧制御装置15)、スロットルバルブ21、燃料噴射バルブ22、オルタネータ24(詳しくは、その界磁コイル25)等の各種の車載機器の作動を制御する。なお、電子制御装置30は、各種制御プログラムや演算用マップ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリを備えている。
次に、上記ロックアップクラッチ19の作動制御について説明する。
本実施の形態では、ロックアップクラッチ19の作動制御が車両運転領域に応じてそれぞれ異なる態様をもって実行される。以下、それら各制御態様におけるロックアップクラッチ19の制御について各別に説明する。なお本実施の形態では、これら制御領域のうちの一つが、アクセル開度Apや機関回転速度NE、車両10の走行速度SPDなどに基づいて選択される。
本実施の形態では、ロックアップクラッチ19の作動制御が車両運転領域に応じてそれぞれ異なる態様をもって実行される。以下、それら各制御態様におけるロックアップクラッチ19の制御について各別に説明する。なお本実施の形態では、これら制御領域のうちの一つが、アクセル開度Apや機関回転速度NE、車両10の走行速度SPDなどに基づいて選択される。
「係合領域」:ポンプ羽根車17(クランク軸16)とタービン羽根車18(自動変速機13の入力軸13a)とが直接的に係合される。このとき、それらクランク軸16と自動変速機13の入力軸13aとが直結されて一体回転する。
「開放領域」:クランク軸16と自動変速機13の入力軸13aとの直結状態が解放される。すなわち、このとき流体を介した動力伝達が行われる。
「スリップ制御領域」:上記直結状態と解放状態との中間の状態、すなわちクランク軸16と自動変速機13の入力軸13aとの相対回転をある程度許容しつつ、それらクランク軸16と入力軸13aとが係合される。
「スリップ制御領域」:上記直結状態と解放状態との中間の状態、すなわちクランク軸16と自動変速機13の入力軸13aとの相対回転をある程度許容しつつ、それらクランク軸16と入力軸13aとが係合される。
上記スリップ制御領域におけるロックアップクラッチ19の作動制御(スリップ制御)は次のように実行される。
このスリップ制御は、以下の「開始条件」が満たされたことを条件に実行が開始され、その後において以下の「停止条件」が満たされたことを条件に実行が停止される。
「開始条件」車両運転領域が上記係合領域であり、且つ機関回転速度NEが所定速度NE1より高くなっており、且つアクセルペダル14の踏み込みが解除されていること。なお所定速度NE1としては、内燃機関11のアイドル回転速度より高い速度「例えば、1100回転/分」が設定される。
「停止条件」機関回転速度NEが所定速度NE2より低くなったこととの条件と、アクセルペダル14が踏み込まれたこととの条件のいずれかが満たされたこと。なお所定速度NE2としては、内燃機関11のアイドル回転速度より高く、且つ上記所定速度NE1より低い速度「例えば、1000回転/分」)が設定される。
このスリップ制御は、以下の「開始条件」が満たされたことを条件に実行が開始され、その後において以下の「停止条件」が満たされたことを条件に実行が停止される。
「開始条件」車両運転領域が上記係合領域であり、且つ機関回転速度NEが所定速度NE1より高くなっており、且つアクセルペダル14の踏み込みが解除されていること。なお所定速度NE1としては、内燃機関11のアイドル回転速度より高い速度「例えば、1100回転/分」が設定される。
「停止条件」機関回転速度NEが所定速度NE2より低くなったこととの条件と、アクセルペダル14が踏み込まれたこととの条件のいずれかが満たされたこと。なお所定速度NE2としては、内燃機関11のアイドル回転速度より高く、且つ上記所定速度NE1より低い速度「例えば、1000回転/分」)が設定される。
そしてスリップ制御では、油圧制御装置15からロックアップクラッチ19に供給される作動油の圧力(ロックアップ制御油圧Pr)がデューティ制御される。具体的には、電子制御装置30からデューティ信号が出力され、そのデューティ信号に基づいて油圧制御装置15が有する油圧制御弁(図示略)の作動が制御されて、ロックアップ制御油圧Prが調節される。このデューティ信号とは、予め定められたごく短い単位時間にあって、上記油圧制御弁に電力が供給される時間と同電力が供給されない時間との比(デューティ比)を規定する信号である。このデューティ比が高くなるほど、ロックアップ制御油圧Prが高くなり(解放側油室R1内の油圧<係合側油室R2内の油圧)、ロックアップクラッチ19の作動量、すなわちトルクコンバータ12のポンプ羽根車17とタービン羽根車18とを係合させる力が大きくなる。
次に、オルタネータ24の作動制御について説明する。
図2はオルタネータ24の作動制御にかかる処理(オルタネータ作動処理)の具体的な実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。
図2はオルタネータ24の作動制御にかかる処理(オルタネータ作動処理)の具体的な実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。
同図2に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS101)。ここでは、以下の条件が成立していることをもって実行条件が成立していると判断される。
・前述したスリップ制御の実行が開始されてからトルクコンバータ12の入力側の回転速度(=機関回転速度NE)と出力側の回転速度(=タービン回転速度Nt)との差(以下、スリップ量「=Nt−NE」)が予め定められた目標スリップ量(例えば、50回転/分)になるまでの期間(所定の禁止期間T2)ではないこと。
・前述したスリップ制御の実行が開始されてからトルクコンバータ12の入力側の回転速度(=機関回転速度NE)と出力側の回転速度(=タービン回転速度Nt)との差(以下、スリップ量「=Nt−NE」)が予め定められた目標スリップ量(例えば、50回転/分)になるまでの期間(所定の禁止期間T2)ではないこと。
実行条件が成立しているときには(ステップS101:YES)、車両10の運転状態に基づいて蓄電池23の電圧Vについての制御目標値(目標充電電圧Tv)と、界磁コイル25への通電量(界磁電流)についての基本制御量Dbとが算出される(ステップS102)。なお、車両10の運転状態は、機関回転速度NEや、吸入空気量GA、スロットル開度TA、アクセル開度Ap、走行速度SPDなどに基づいて特定される。また本実施の形態では、車両10の減速走行時における目標充電電圧Tvとして、例えば加速走行時や定速走行時などといった減速走行状態以外の運転状態であるときの目標充電電圧Tvよりも高い電圧が設定される。
その後、目標充電電圧Tvが蓄電池23の実際の電圧Vより低いか否かが判断される(ステップS103)。そして、目標充電電圧Tvが蓄電池23の実際の電圧Vより低いときには(ステップS103:YES)補正量Kdから所定値ΔAを減算する一方(ステップS104)、目標充電電圧Tvが蓄電池23の実際の電圧V以上であるときには(ステップS103:NO)補正量Kdに所定値ΔAを加算するといったように(ステップS105)、補正量Kdが更新される。このようにして補正量Kdが更新された後、基本制御量Dbに補正量Kdを加算した値(=Db+Kd)が上記界磁電流についての制御目標値TDとして算出される(ステップS106)。このように本実施の形態では、実行条件の成立時において、蓄電池23の電圧Vが目標充電電圧Tvになるようにオルタネータ24の発電量を調節する制御(充電制御)が実行される。
一方、実行条件が成立していない場合には(ステップS101:NO)、補正量Kdが「0」にリセットされるとともに(ステップS107)、制御目標値TDとして、予め定められた所定値Dmが設定される(ステップS108)。なお、上記所定値Dmとしては、実行条件の未成立時において車両10の安定運転が可能になる値(例えば、オルタネータ24による発電量が比較的小さくなる値、あるいは同オルタネータ24による発電が行われない値)が実験やシミュレーションの結果などに基づき予め求められて電子制御装置30に記憶されている(ステップS108)。このように本実施の形態では、実行条件の未成立時においては上記充電制御の実行が停止される。
本実施の形態にかかる装置では、内燃機関11への燃料供給(詳しくは、燃料噴射バルブ22による燃料噴射)を一時的に停止する燃料カット制御が実行される。以下、この燃料カット制御について説明する。
図3は燃料カット制御にかかる処理(燃料カット制御処理)の具体的な実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。
同図3に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS201)。ここでは、以下の各条件が共に満たされることをもって実行条件が成立していると判断される。
・スリップ制御の実行条件が成立した後において所定期間T2(例えば、数秒)が経過したこと。
・機関回転速度NEが所定範囲(例えば、1700〜4000回転/分)内であること。
・スリップ制御の実行条件が成立した後において所定期間T2(例えば、数秒)が経過したこと。
・機関回転速度NEが所定範囲(例えば、1700〜4000回転/分)内であること。
なお上記所定期間T2としては、スリップ制御の実行が開始されてから車両10の運転状態が燃料カット制御の実行開始に適した運転状態になるまでに要する時間に相当する期間が実験やシミュレーションの結果に基づき予め求められて電子制御装置30に記憶されている。
そして、実行条件が成立しているときには(ステップS201:YES)、燃料噴射バルブ22による燃料噴射が停止される(ステップS202)。すなわち、このとき燃料カット制御が実行される。一方、実行条件が成立していないときには(ステップS201:NO)、燃料噴射バルブ22による燃料噴射が実行される(ステップS203)。すなわち、このときには燃料カット制御は実行されない。
ここで、界磁電流を大きくしてオルタネータ24の発電量を増加させると、これに伴って内燃機関11のクランク軸16に作用する負荷が大きくなる。そのため、このとき機関回転速度NEが急速に低下してショックの発生を招いたりスリップ制御におけるスリップ量が一時的に不要に大きくなってスリップ制御の実行を維持することができなくなったりするなどして、ドライバビリティの低下を招くおそれがある。また、燃料カット制御の実行を開始した場合にはクランク軸16を強制回転させるトルクがなくなるため、オルタネータ24の界磁電流を増加させる場合と同様に、機関回転速度NEの低下を招くおそれがある。
本実施の形態にかかる装置では、スリップ制御の実行に際して、その実行開始当初(具体的には、前記所定の禁止期間T1が経過するまでの間)においては充電制御の実行が一時的に禁止される。その一方で、スリップ制御の実行が開始されてから所定期間T2が経過した後に、燃料カット制御の実行が開始される。そのため、充電制御の実行開始タイミングと燃料カット制御の実行開始タイミングとが近いタイミングになり易い。
上述したように、充電制御の実行開始と燃料カット制御の実行開始とは共に機関回転速度NEを減速させるように作用する。そのため、燃料カット制御の実行開始タイミングと充電制御の実行開始タイミングとが近くなると、燃料カット制御の実行開始による影響と充電制御の実行開始による影響とが同時期に機関回転速度NEに作用するようになり、機関回転速度NEの過度の低下やスリップ制御におけるスリップ量の過度の増加を招き易くなる。
この点をふまえて、本実施の形態では、スリップ制御の実行中における充電制御の実行開始に際して、同充電制御を実行したと仮定した場合におけるクランク軸16の負荷トルク増加分に見合う補正量を算出するとともに同補正量によりロックアップクラッチ19の作動量(具体的には、前記ロックアップ制御油圧Pr)を変更するようにしている。
これにより、充電制御の実行開始に際して予測される負荷トルクの増加分を見込んだかたちでロックアップクラッチ19の作動量が変更されるようになり、トルクコンバータ12の出力側から入力側へのトルク伝達量が多くなって機関回転速度NEの落ち込みが的確に抑えられるようになる。
以下、そうしたロックアップクラッチ19の作動量を変更する処理を含むスリップ制御にかかる処理(スリップ制御処理)の詳細について、図4および図5を参照しつつ説明する。
なお、図4はスリップ制御処理の具体的な実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。また図5は、スリップ制御処理の実行態様の一例を示すタイミングチャートである。
図4に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS301)。ここでは、前記「開始条件」が満たされた後において前記「停止条件」が一度も満たされていないことをもって実行条件が成立していると判断される。
そして、実行条件が成立していないときには(ステップS301:NO)、蓄電池23の電圧V、オルタネータ24の界磁電流(詳しくは、制御目標値TD)、および機関回転速度NEに基づいて基本電気負荷トルクが算出される(ステップS302、図5の時刻t11以前)。この基本電気負荷トルクとしては、このときクランク軸16に作用している負荷トルクのうちの電気機器の作動に起因して作用する分を機関回転速度NEが基準となる速度であるときにおける負荷トルクに換算した値が算出される。
その後において本処理が繰り返し実行されて、実行条件が成立すると(図4のステップS301:YES)、スリップ制御の実行が開始される(ステップS303〜ステップS313)。
すなわち先ず、このとき(図5の時刻t11)燃料カット制御が実行されておらず(図4のステップS303:YES)、充電制御の実行が開始されていないとして(ステップS304:YES)、前記基本電気負荷トルクおよび機関回転速度NEに基づいてフィードフォワード補正量Kffvが算出される(ステップS305)。なお、このフィードフォワード補正量Kffvは、ロックアップ制御油圧Prを変更するべく、ロックアップクラッチ19の作動量目標値(詳しくは、油圧制御装置15の油圧制御弁への制御指令値「制御目標値Vd」)を補正するための値である。このフィードフォワード補正量Kffvとしては、現時点で充電制御の実行を開始したと仮定した場合においてこれに起因する負荷トルクの増加分を相殺可能なだけロックアップ制御油圧Prを変更することのできる値が算出される。本実施の形態にかかる装置では、そうしたフィードフォワード補正量Kffvと上記基本電気負荷トルクと機関回転速度NEとの関係が実験やシミュレーションの結果などに基づき予め求められて電子制御装置30に記憶されており、同関係をもとにフィードフォワード補正量Kffvが算出される。
そして、このとき充電制御の開始時ではないため(ステップS306:NO)、制御目標値Vdとして所定値VBが設定された後(ステップS307)、本処理は一旦終了される。なお、この所定値VBとしては、実験やシミュレーションの結果に基づいて、前記スリップ量を予め定められた目標スリップ量(例えば、50回転/分)まで低下させるとともに同目標スリップ量で維持することの可能な値が予め求められて電子制御装置30に記憶されている。
その後において本処理が繰り返し実行されて、充電制御の実行条件が成立して同充電制御の実行が開始されると(ステップS306:YES)、制御目標値Vdとして、上記所定値VBにフィードフォワード補正量Kffvを加算した値が算出される(ステップS308、図5の時刻t12)。このように制御目標値Vdが算出された後、本処理は一旦終了される。
図5に示すように、本実施の形態によれば、充電制御の実行開始に際して(時刻t12)、制御目標値Vdに、充電制御の開始時において予測される負荷トルクの増加分に見合う補正量(フィードフォワード補正量Kffv)が加算される。そのため、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分を見込んだかたちでロックアップクラッチ19の作動量が変更されるようになり、これによりトルクコンバータ12の出力側から入力側へのトルク伝達量が多くなって機関回転速度NEの落ち込みが的確に抑えられるようになる。したがって、スリップ制御の実行中において充電制御の実行が開始されるとはいえ、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することができるようになる。
また本実施の形態では、フィードフォワード補正量Kffvが、充電制御の直近の実行時(時刻t11直前)における蓄電池23の電圧Vおよびオルタネータ24の界磁電流に基づき算出した基本電気負荷トルクと、充電制御の実行開始時(時刻t12)における機関回転速度NEとに基づき算出される。
そのため、スリップ制御の実行開始直前、すなわち蓄電池23の残容量や各種電気機器の電力消費量(電気負荷)が充電制御の開始時とほぼ同一の状況におけるオルタネータ24の発電量を同充電制御の実行開始時における機関回転速度NEに換算した値に見合う値をフィードフォワード補正量Kffvとして算出することができる。このように本実施の形態によれば、蓄電池23の残容量や電気負荷が充電制御の開始時とほぼ同一の状況におけるオルタネータ24の発電量に基づいて、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分に見合う値をフィードフォワード補正量Kffvとして精度良く算出することができる。
さらに本実施の形態では、スリップ制御の実行が開始されてから充電制御の実行が開始されるまでの期間(時刻t11〜t12)においてもフィードフォワード補正量Kffvが算出されている。そのため、充電制御の実行を開始する際に、予め算出しておいたフィードフォワード補正量Kffvによって制御目標値Vdを速やかに補正することができる。なお図5の一点鎖線は、上記期間において算出されたフィードフォワード補正量Kffvを所定値VBに加算したと仮定した場合における制御目標値Vdの推移を示している。
そして、充電制御の実行開始後においては(図4のステップS304:NO、図5の時刻t12〜t13)、蓄電池23の電圧V、オルタネータ24の界磁電流および機関回転速度NEに基づいてフィードフォワード補正量Kffrが算出される(図4のステップS309)。なお、このフィードフォワード補正量Kffrは、前述したフィードフォワード補正量Kffvと同様に、制御目標値Vdを補正するための値である。このフィードフォワード補正量Kffrとしては、このときのオルタネータ24の実際の作動状態に基づいて充電制御の実行に起因する負荷トルクの増加分を相殺可能なだけロックアップ制御油圧Prを変更することのできる値が算出される。本実施の形態にかかる装置では、そうしたフィードフォワード補正量Kffrと蓄電池23の電圧Vとオルタネータ24の界磁電流と機関回転速度NEとの関係が実験やシミュレーションの結果などに基づき予め求められて電子制御装置30に記憶されており、同関係をもとにフィードフォワード補正量Kffrが算出される。
その後、制御目標値Vdとして、上記所定値VBにフィードフォワード補正量Kffrを加算した値が算出された後(ステップS310)、本処理は一旦終了される。
このように本実施の形態では、充電制御の実行が開始された後(図5の時刻t12以降)において、蓄電池23の電圧Vとオルタネータ24の界磁電流と機関回転速度NEとに基づいてフィードフォワード補正量Kffrが算出されるとともに同フィードフォワード補正量Kffrによって制御目標値Vdが補正される。
このように本実施の形態では、充電制御の実行が開始された後(図5の時刻t12以降)において、蓄電池23の電圧Vとオルタネータ24の界磁電流と機関回転速度NEとに基づいてフィードフォワード補正量Kffrが算出されるとともに同フィードフォワード補正量Kffrによって制御目標値Vdが補正される。
これにより充電制御の実行開始後において、オルタネータ24の実際の作動状態に応じたかたちで、クランク軸16に作用する負荷トルクについての上記オルタネータ24の作動に起因する増加分に見合う値がフィードフォワード補正量Kffrとして算出されて、制御目標値Vdが補正されるようになる。そのため、オルタネータ24の発電量の変化による機関回転速度NEの変動が抑えられるようになり、充電制御の実行開始後においてスリップ制御におけるスリップ量が好適に調節されるようになる。
その後において本処理が繰り返し実行されて、燃料カット制御の実行条件が成立して同燃料カット制御の実行が開始されると(図4のステップS303:NO、図5の時刻t13以降)、蓄電池23の電圧V、オルタネータ24の界磁電流および機関回転速度NEに基づいてフィードフォワード補正量Kffrが算出される(図4のステップS311)。また、前記目標スリップ量と実際のスリップ量との差に基づいてフィードバック補正量Kfbが算出される(ステップS312)。なお、このフィードバック補正量Kfbとしては上記差が大きいときほどロックアップクラッチ19の係合力が大きくする値が算出される。そして、制御目標値Vdとして、所定値VBにフィードフォワード補正量Kffrとフィードバック補正量Kfbとを加算した値が算出された後(ステップS313)、本処理は一旦終了される。
このように本実施の形態では、燃料カット制御の実行開始後において(図5の時刻t13以降)、実際のスリップ量と目標スリップ量とが一致するように、制御目標値Vd、すなわち油圧制御装置15の油圧制御弁の作動がフィードバック制御される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)充電制御の実行開始に際して、制御目標値Vdにフィードフォワード補正量Kffvを加算するようにした。そのため、充電制御の実行開始に際して予測される負荷トルクの増加分を見込んだかたちでロックアップクラッチ19の作動量を変更することができ、これによりトルクコンバータ12の出力側から入力側へのトルク伝達量を多くして機関回転速度NEの落ち込みを的確に抑えることができる。したがって、スリップ制御の実行中に充電制御の実行が開始された場合であっても、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することができるようになる。
(1)充電制御の実行開始に際して、制御目標値Vdにフィードフォワード補正量Kffvを加算するようにした。そのため、充電制御の実行開始に際して予測される負荷トルクの増加分を見込んだかたちでロックアップクラッチ19の作動量を変更することができ、これによりトルクコンバータ12の出力側から入力側へのトルク伝達量を多くして機関回転速度NEの落ち込みを的確に抑えることができる。したがって、スリップ制御の実行中に充電制御の実行が開始された場合であっても、スリップ制御におけるスリップ量を好適に制御することができるようになる。
(2)燃料カット制御が実行されるためにスリップ制御におけるスリップ量の過度の増加を招き易くなる装置において、同スリップ量を好適に制御することができる。
(3)フィードフォワード補正量Kffvを、充電制御の直近の実行時における蓄電池23の電圧Vおよびオルタネータ24の界磁電流に基づき算出した基本電気負荷トルクと充電制御の実行開始時における機関回転速度NEとに基づき算出するようにした。そのため、蓄電池23の残容量や電気負荷が充電制御の開始時とほぼ同一の状況におけるオルタネータ24の発電量に基づいて、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分に見合う補正量をフィードフォワード補正量Kffvとして精度良く算出することができる。
(3)フィードフォワード補正量Kffvを、充電制御の直近の実行時における蓄電池23の電圧Vおよびオルタネータ24の界磁電流に基づき算出した基本電気負荷トルクと充電制御の実行開始時における機関回転速度NEとに基づき算出するようにした。そのため、蓄電池23の残容量や電気負荷が充電制御の開始時とほぼ同一の状況におけるオルタネータ24の発電量に基づいて、充電制御の開始に際して予測される負荷トルクの増加分に見合う補正量をフィードフォワード補正量Kffvとして精度良く算出することができる。
(4)スリップ制御の実行が開始されてから充電制御の実行が開始されるまでの期間においてフィードフォワード補正量Kffvを算出するようにした。そのため、充電制御の実行を開始する際に、予め算出しておいたフィードフォワード補正量Kffvによって制御目標値Vdを速やかに補正することができる。
(5)充電制御の実行が開始された後において、蓄電池23の電圧Vとオルタネータ24の界磁電流と機関回転速度NEとに基づいてフィードフォワード補正量Kffrを算出するとともに同フィードフォワード補正量Kffrによって制御目標値Vdを補正するようにした。そのため、オルタネータ24の発電量の変化による機関回転速度NEの変動を抑えることができ、充電制御の実行開始後においてスリップ制御におけるスリップ量を好適に調節することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・基本電気負荷トルクの算出方法は任意に変更することができる。具体的には、基本電気負荷トルクの算出パラメータとして、各種の電気機器の作動状態に基づき判断される「車両10の電気負荷情報」、蓄電池23の充電電流量や放電電流量に基づき判断される「蓄電池23の残容量情報」などを用いることが可能である。
・基本電気負荷トルクの算出方法は任意に変更することができる。具体的には、基本電気負荷トルクの算出パラメータとして、各種の電気機器の作動状態に基づき判断される「車両10の電気負荷情報」、蓄電池23の充電電流量や放電電流量に基づき判断される「蓄電池23の残容量情報」などを用いることが可能である。
・フィードフォワード補正量Kffvの算出方法は、充電制御を実行したと仮定した場合におけるクランク軸16の負荷トルク増加分に見合う値を算出することができるのであれば、任意に変更可能である。
・フィードフォワード補正量Kffrの算出方法は任意に変更することができる。要は、車両10の実際の運転状態(具体的には、オルタネータ24の作動状態や車両10の電気負荷情報、蓄電池23の残容量情報)に基づいて、充電制御の実行に起因するクランク軸16の負荷トルク増加分に見合う値を算出することができればよい。
・本発明は、オルタネータが設けられた車両に限らず、内燃機関の出力軸に駆動連結された機関駆動式の発電機が設けられた車両であれば適用可能である。
・本発明は、アクセルペダルに代えてアクセルレバーがアクセル操作部材として設けられた車両にも適用することができる。
・本発明は、アクセルペダルに代えてアクセルレバーがアクセル操作部材として設けられた車両にも適用することができる。
・本発明は、燃料カット制御が実行されない車両にも適用することができる。
10…車両、11…内燃機関、12…トルクコンバータ、13…自動変速機、13a…入力軸、13b…出力軸、14…アクセルペダル、15…油圧制御装置、16…クランク軸(出力軸)、17…ポンプ羽根車、18…タービン羽根車、19…ロックアップクラッチ、20…吸気通路、21…スロットルバルブ、22…燃料噴射バルブ、23…蓄電池、
24…オルタネータ、25…界磁コイル、30…電子制御装置、31…スロットルセンサ、32…回転速度センサ、33…空気量センサ、34…アクセルセンサ、35…電圧センサ、36…回転速度センサ、37…回転速度センサ。
24…オルタネータ、25…界磁コイル、30…電子制御装置、31…スロットルセンサ、32…回転速度センサ、33…空気量センサ、34…アクセルセンサ、35…電圧センサ、36…回転速度センサ、37…回転速度センサ。
Claims (5)
- 内燃機関から駆動輪に動力を伝達するトルクコンバータの入力側および出力側を機械的に連結するロックアップクラッチと、前記内燃機関の出力軸に駆動連結された機関駆動式の発電機とを備えた車両に適用されて、車両運転領域がスリップ制御領域にあるときに前記トルクコンバータの入力側および出力側の回転速度差を所望の態様に調節するために車両運転状態に基づき設定される作動量目標値に基づいて前記ロックアップクラッチの作動量を制御するスリップ制御と、蓄電池の電圧が車両運転状態に基づき設定される目標充電電圧になるように前記発電機の発電量を調節する充電制御とを実行する車両の制御装置において、
前記スリップ制御の実行中における前記充電制御の実行開始に際して、同充電制御を実行したと仮定した場合における前記出力軸の負荷トルク増加分に見合う補正量を算出するとともに同補正量により前記作動量目標値を補正する
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1に記載の車両の制御装置において、
当該制御装置は、前記スリップ制御の実行条件が成立してから所定期間が経過したことを条件に前記内燃機関への燃料供給を一時的に停止する燃料カット制御を実行するものである
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両の制御装置において、
当該制御装置は、前記スリップ制御の実行が開始されてから所定の禁止期間が経過するまでの間において前記充電制御の実行を一時的に禁止するものであり、前記補正量を、前記充電制御の直近の実行時における前記発電機の発電量と前記充電制御の実行開始時における前記出力軸の回転速度とに基づき算出するものである
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
当該制御装置は、前記スリップ制御の実行中における前記充電制御の実行開始以前において前記補正量を算出するものである
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
当該制御装置は、前記充電制御の実行開始後において、前記蓄電池の電圧と前記発電機の発電量と出力軸の回転速度とに基づいて補正量を求めるとともに同補正量により前記作動量目標値を補正する
ことを特徴とする車両の制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2008293514A JP2010121653A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008293514A JP2010121653A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 車両の制御装置 |
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JP2008293514A Pending JP2010121653A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 車両の制御装置 |
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JP (1) | JP2010121653A (ja) |
Cited By (1)
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KR101220369B1 (ko) * | 2010-12-08 | 2013-01-09 | 현대자동차주식회사 | 차량의 동력 전달 시스템의 제어방법 |
-
2008
- 2008-11-17 JP JP2008293514A patent/JP2010121653A/ja active Pending
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KR101220369B1 (ko) * | 2010-12-08 | 2013-01-09 | 현대자동차주식회사 | 차량의 동력 전달 시스템의 제어방법 |
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