以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[概略構成]
(システムの構成)
図1は、本実施形態に係る車両の制御装置を適用したシステムの一例を示す概略構成である。なお、図中の破線矢印は、信号の入出力を示している。当該システムは、車両に搭載され、エンジン1、モータジェネレータMG、トルクコンバータ2、自動変速機構3、を備える。
エンジン1及びモータジェネレータMGは、当該システムが搭載されるハイブリッド車両(以後、単に「搭載車両」とも呼ぶ。)の駆動源に相当し、直列に接続されている。トルクコンバータ2及び自動変速機構3は、これらの駆動源に接続されている。具体的には、エンジン1及びモータジェネレータMGの出力軸は、トルクコンバータ2の入力軸に接続されている。トルクコンバータ2の出力軸は、自動変速機構3の入力軸と接続されている。自動変速機構3の出力軸5は、駆動輪(不図示)に接続されている。従って、エンジン1及びモータジェネレータMGからの駆動力が択一的に若しくは一緒にトルクコンバータ2及び自動変速機構3を介して変速されて駆動輪に伝達され、搭載車両が走行駆動される。
また、走行中にアクセルペダル(不図示)の踏み込みが解放されて減速走行するときに、駆動輪からの駆動力が自動変速機構3及びトルクコンバータ2を介して駆動源に伝達されるが、このとき、エンジン1のフリクショントルクによる制動作用が生じるとともに、モータジェネレータMGが駆動することによる発電が行われる。モータジェネレータMGは、エンジン1及びトルクコンバータ2の入力軸と接続されているため、モータジェネレータMGが発電を行うことにより、エンジン1の出力軸1a及びトルクコンバータ2の入力軸には、モータジェネレータMGより回生制動トルクが作用する。従って、ECU10は、モータジェネレータMGを制御することにより、エンジン1の回転数を変化させることができる。
エンジン1は燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどが挙げられる。エンジン1は、ECU10から供給される制御信号S1によって制御が行われる。また、エンジン1は、混合気の圧縮の程度を示す圧縮比を変化させることが可能な可変圧縮比エンジンである。エンジン1の構成については、図3の説明でさらに詳しく説明する。
トルクコンバータ2は、オイルを介して動力を伝達する機能を有する流体式動力伝達装置の一種である。トルクコンバータ2は、ロックアップクラッチにより、トルクコンバータ2の入力軸と出力軸との間を締結及び解放することが可能に構成されている。ロックアップクラッチを解放した状態では、駆動源であるエンジン1及びモータジェネレータMGと自動変速機構3との間でオイルを介して駆動力の伝達が行われる。ロックアップクラッチを締結した状態では、駆動源と自動変速機構3とが直結されて、駆動源からの駆動力が直接、自動変速機構3に伝達される。なお、油圧制御装置4は、トルクコンバータ2に供給されるオイルの油圧を調整する機能を有する。
ECU(Electronic Control Unit)10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、A/D(Analog to Digital)変換器及び入出力インターフェイスなどを有し、各種センサからの検出信号に基づいて、エンジン1、モータジェネレータMG、油圧制御装置4、の制御を行う。図1において、破線で示す矢印がECU10より供給される制御信号の流れを示している。例えば、ECU10は、エンジン1、モータジェネレータMG、の夫々に設けられた図示しない回転数センサからの検出信号に基づいて、エンジン1、モータジェネレータMGの夫々の回転数を検出する。ECU10は、これらの回転数に基づいて、制御信号S2、S3を供給してモータジェネレータMG、油圧制御装置4の制御を行う。そして、ECU10は、本発明におけるロックアップクラッチ係合手段、トルク調整手段、学習手段、及び燃料噴射制御手段として機能する。
(トルクコンバータの構成)
トルクコンバータ2の構成について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、トルクコンバータの構成を示す模式図である。図2において、符号のない実線矢印及び破線矢印は、オイルの流れを示している。
トルクコンバータ2は、主に、ロックアップクラッチ21と、ポンプインペラ22と、タービンライナ23と、ステータ24と、を備える。ロックアップクラッチ21は、フェーシング21bを備えたロックアップピストン21aと、コンバータカバー26と、を備える。
エンジン1及びモータジェネレータMGの出力軸1a、Maは、トルクコンバータ2の入力軸27と接続されている。従って、トルクコンバータ2の入力軸27の回転数は、モータジェネレータMGの回転数(モータ回転数)及びエンジン1の回転数(エンジン回転数)と一致する。トルクコンバータ2の入力軸27は、コンバータカバー26を介して、ポンプインペラ22と接続されている。トルクコンバータ2の出力軸28は、ロックアップピストン21a及びタービンライナ23と接続されている。トルクコンバータ2の出力軸28の回転数は、タービン回転数と一致する。ステータ24は、ワンウェイクラッチ25を有し、トルク増幅機能を有する。
解放側油室31及び締結側油室32は、油圧制御装置4と通路33を介して結ばれており、オイルは通路33を行き来している。油圧制御装置4は、ECU10からの制御信号S3に基づいて、オイルの油圧の供給先を、コンバータカバー26とロックアップピストン21aとの間の解放側油室31と、ポンプインペラ22側の締結側油室32と、の間で切り換えるとともに、オイルの油圧を調整する。なお、通路33は、実際には、トルクコンバータ2の出力軸28内部を通過しているが、図2では、説明の便宜上、出力軸28とは独立して記載している。
油圧制御装置4が油圧を締結側油室32に供給した場合には、解放側油室31より油圧がドレインされる。従って、破線矢印に示すように、オイルは締結側油室32から解放側油室31へと向かう方向に流れる。この場合、締結側油室32の油圧の方が、解放側油室31の油圧よりも大きくなるため、矢印AW1に示す方向の力、即ち、ロックアップピストン21aをコンバータカバー26に押し付ける方向の力が作用する。つまり、ロックアップクラッチ21の締結力(以後、「係合力」とも呼ぶ。)を強める力が作用する。この係合力は、締結側油室32に供給される油圧の大きさに比例する。
また、油圧制御装置4が油圧を解放側油室31に供給した場合には、締結側油室32より油圧がドレインされる。従って、実線矢印に示すように、オイルは解放側油室31から締結側油室32へと向かう方向に流れる。この場合、解放側油室31の油圧の方が、締結側油室32の油圧よりも大きくなるため、矢印AW2に示す方向の力、即ち、ロックアップピストン21aをコンバータカバー26から引き離す方向の力が作用する。つまり、ロックアップクラッチ21の係合力を弱める力が作用する。
従って、ECU10は、油圧制御装置4を制御して、解放側油室31又は締結側油室32に供給する油圧を調整することにより、ロックアップクラッチ21の係合力を調整することができる。具体的には、ECU10は、油圧制御装置4を制御して、解放側油室31又は締結側油室32に供給する油圧を調整することにより、解放側油室31の油圧と締結側油室32の油圧との間の大小関係を変化させることができ、ロックアップクラッチ21が締結した状態である締結状態、及び、ロックアップクラッチ21が解放された状態であるコンバータ状態、を実現することができる。
また、ECU10は、ロックアップクラッチ21の締結状態とコンバータ状態との間の中間領域では、油圧制御装置4に制御信号S3を供給して、解放側油室31の油圧又は締結側油室32の油圧を調整することにより、ロックアップピストン21aのフェーシング21bとコンバータカバー26とを滑らせる状態(以後、「スリップ状態」と呼ぶ。)にするスリップ制御を行う。例えば、アクセルペダルの踏み込みが解除された車両の減速時に、ロックアップクラッチ21はスリップ状態に制御される。
以後では、アクセルペダルの踏み込みが解除された車両の減速時に、ロックアップクラッチ21の状態を変化させる制御を「減速ロックアップ制御」と称し、ロックアップクラッチ21の状態を変化させる処理を「係合」と呼ぶ。従って、減速ロックアップ制御とは、ロックアップクラッチ21を解放状態からコンバータ状態へ制御する場合の他、スリップ状態からコンバータ状態、スリップ状態からスリップ状態へ制御する場合も含む。
(エンジンの構成)
図3は、図1に示したエンジン1の概略構成図を示す。図中の実線矢印はガスの流れの一例を示している。
エンジン1は、主に、吸気通路11と、スロットルバルブ12と、燃料噴射弁14aと、吸気弁14bと、点火プラグ14cと、排気弁14dと、電磁駆動機構(所謂、電磁カム)14e、14fと、気筒15aと、燃焼室15bと、ピストン15cと、コンロッド15dと、排気通路16と、を有する。なお、図3においては、説明の便宜上、1つの気筒15aのみを示しているが、実際にはエンジン1は複数の気筒15aを有する。
吸気通路11には外部から導入された吸気(空気)が通過し、スロットルバルブ12は吸気通路11を通過する吸気の流量を調整する。スロットルバルブ12は、ECU10から供給される制御信号S12によって開度が制御される電子スロットルバルブである。吸気通路11を通過した吸気は、燃焼室15bに供給される。また、燃焼室15bには、燃料噴射弁(インジェクタ)14aによって噴射された燃料が供給される。
更に、燃焼室15bには、吸気弁14bと排気弁14dとが設けられている。吸気弁14bは、開閉することによって、吸気通路11と燃焼室15bとの連通/遮断を制御する。排気弁14dは、開閉することによって、排気通路16と燃焼室15bとの連通/遮断を制御する。吸気弁14b及び排気弁14dは、それぞれ電磁駆動機構14e、14fによって開弁時期及び閉弁時期(以後、「バルブタイミング」と呼ぶ。)、並びにリフト量(以後、「バルブリフト量」と呼ぶ。)などが制御される。この場合、電磁駆動機構14e、14fは、ECU10から供給される制御信号S14e、S14fによって制御される。
燃焼室15b内では、上記のように供給された吸気と燃料との混合気が、点火プラグ14cによって点火されることで燃焼される。この場合、燃焼によってピストン15cが往復運動し、当該往復運動がコンロッド15dを介してクランク軸(不図示)に伝達され、クランク軸が回転する。燃焼室15bでの燃焼により発生した排気ガスは、排気通路16より排出される。
アクセル開度センサ40は、ドライバによる図示しないアクセルペダルの操作に対応するアクセル開度を検出可能に構成されたセンサである。アクセル開度センサ40は、検出したアクセル開度に相当する検出信号S40をECU10に供給する。エンジン回転数センサ41は、エンジン回転数の出力パルスを検出信号S41によりECU10へ供給する。また、タービン回転数センサ43は、タービン回転数の検出信号S43をECU10へ供給する。
オルタネータ42は、ECU10の制御信号S42に基づき、搭載車両の減速時等に、エンジン50から伝達された動力に用いて発電し、発電した電力を図示しないバッテリに供給する。また、オルタネータ42は、ECU10の制御信号S42に基づき、一時的に搭載車両の駆動用トルクを発生させる電動機としても機能する。
[制御方法]
以下、ECU10が実行する処理について説明する。なお、以後で、「電動機」とは、オルタネータ42とモータジェネレータMGとの総称とする。
(トルク調整制御の例)
まず、減速ロックアップ制御時にエンジン回転数の低下勾配を調整するためのトルク調整制御について具体的に説明する。ECU10は、以下に説明するトルク調整制御を実行することで、燃料供給によらず、減速ロックアップ制御中のエンジン回転数の低下勾配を緩やかにする。従って、ECU10は、減速ロックアップ制御中のフューエルカットを可能にすると共に、ロバストな係合の実行、及び係合時のショックの発生を抑制することができる。なお、以下に示すトルク調整制御は、任意に組み合わせてもよい。
1.エンジン特性の変更
まず、エンジン1の特性を変更して、エンジントルクの損失を調整する制御について説明する。ECU10は、エンジン1の特性を変更することで、減速ロックアップ制御中にエンジン回転数の低下勾配を緩やかにすると共に、フューエルカットを可能にする。ここでは、圧縮比、バルブタイミング又は/及びバルブリフト量、スロットル開度、の少なくとも1を変更することで、エンジン1の特性を変化させる制御の説明を行う。
まず、圧縮比を変更させる例を説明する。一般に、圧縮比が低いほど、排気行程でのポンプ損失、圧縮行程及び膨張行程での摩擦損失等のエンジントルクの損失が低減される。従って、ECU10は、減速ロックアップ制御を開始する場合、例えば変速比に基づき、圧縮比を所定比だけ低下させる。具体的には、ECU10は、減速ロックアップ制御開始時の変速比が大きいほど、圧縮比を低下させる。なお、上述の所定比は、変速比等に基づき所定のマップ又は式を参照して決定される。また、マップ等は、例えば実験等に基づき予め作成され、ECU10のメモリに保持される。これにより、ECU10は、エンジントルクの損失を低減させて、減速ロックアップ制御時のエンジン回転数の低下勾配を調整することができる。
次に、バルブタイミング又は/及びバルブリフト量を変更する例について説明する。ECU10は、圧縮比の制御に代えて、又はこれに加え、減速ロックアップ制御を開始する場合、全部又は一部の気筒15aについて、吸気弁14b及び排気弁14dのバルブタイミング又は/及びバルブリフト量を制御する。具体的には、ECU10は、減速ロックアップ制御を実行する場合、バルブリフト量を増加、又は/及び、吸気弁14bの開弁時期と排気弁14dの開弁時期とのオーバーラップの長期化を実行する。または、ECU10は、吸気弁14b及び排気弁14dを全閉にする。特に、ECU10は、圧縮比の制御と同様、変速比が大きいほど、エンジントルクの損失をより低減させるように、吸気弁14b及び排気弁14dの制御方法及び制御量を変更する。以上の制御を実行することで、ECU10は、吸排気行程でのポンプ損失を低減させることができる。
次に、スロットル開度を変化させる例について説明する。ECU10は、減速ロックアップ制御を開始する場合、スロットル開度を変化させる。具体的には、ECU10は、上述のエンジン負トルク制御に代えて、又は、これに加え、減速ロックアップ制御中ではスロットル開度を大きくするようにスロットルバルブ12を制御することで、吸気通路11でのポンプ損失を低減させる。特に、ECU10は、変速比が大きいほど、エンジントルクの損失をより低減させるように、スロットル開度を大きくする。以上の制御を実行することで、ECU10は、吸気行程でのポンプ損失を低減させることができる。
2.補機類の負荷調整
次に、エンジン1の補機類の負荷を変化させることで、減速ロックアップ制御時のエンジン回転数の低下を適した勾配に制御する方法について説明する。上述の補機類は、例えば、パワーステアリングポンプ、オルタネータ42、エアコンディショナーが該当する。
例えば、ECU10は、変速比が大きいときなど、減速ロックアップ制御時にエンジン回転数の低下勾配が大きくなることが予測される場合には、負荷となっている補機類の動作を一時的に停止させる。これにより、ECU10は、エンジン1にかかる負荷を低減し、燃料供給によらずエンジン回転数の急激な低下を抑制することができる。
3.電動機による駆動トルクの発生
ECU10は、減速ロックアップ制御開始から係合完了までの間、電動機に駆動トルクを発生させる。これにより、ECU10は、燃料供給によらずエンジン回転数の低下勾配を調整して係合を確実に行うと共に、係合時のショックの発生を抑制する。
これについて、具体的に説明する。ECU10は、アクセル開度の低下に起因したエンジン回転数の急激な低下を抑制するため、減速ロックアップ制御開始と共に、オルタネータ42若しくはモータジェネレータMG又はこの両方を駆動させる。特に、ECU10は、減速ロックアップ制御開始時の変速比が大きいほど、これらの電動機が出力する駆動トルク(「出力トルク」とも呼ぶ。)の発生量を大きくする。即ち、ECU10は、変速比が大きい場合、係合に起因したショックが大きいと予測し、電動機により自動変速機構3の入力軸へ伝達するトルクを調整し、エンジン1の駆動をアシストしてエンジン回転数の低下勾配を緩やかにする。一方、ECU10は、変速比が小さい場合、係合時のエンジン1の慣性に起因したショックの発生が小さいと判断し、変速比が大きい場合と比較して、電動機による自動変速機構3の入力軸へのトルクの調整量を小さくしてもよい。
このようにすることで、ECU10は、減速ロックアップ制御時に燃料供給によらずエンジン回転数の低下勾配を緩やかにし、係合時に発生するショックを低減し、ロバストに係合を実行することができる。
(学習制御)
次に、ECU10が実行する減速ロックアップ制御時の係合力を学習する方法について説明する。ECU10は、減速ロックアップ制御時に制御信号S3により油圧制御装置4へ指示する係合力の設定値(以後、「ロックアップ設定値」と呼ぶ。)を、学習により算出する。以後では、学習により求めたロックアップ設定値への補正値を「学習補正値La」と呼ぶ。そして、学習補正値Laが正値の場合、係合力を強める方向にロックアップ設定値を変更し、学習補正値Laが負値の場合、係合力を弱める方向にロックアップ設定値を変更するものとする。
具体的には、ECU10は、所定の条件の場合、例えば、減速ロックアップ制御で係合が失敗したと判断した場合、学習補正値Laを算出する。例えば、ECU10は、減速ロックアップ制御後に検出したエンジン回転数とタービン回転数との差回転(以後、単に「検出差回転数」と呼ぶ。)が制御目標の差回転数(以後、「目標差回転数」と呼ぶ。)よりも所定回転数以上離れていた場合、係合が失敗したと判断する。そして、この場合、ECU10は、例えば、学習補正値Laを所定値に設定し、ロックアップ設定値に加算する。上述の所定値は、例えばECU10のメモリに予め記憶される。他の例では、ECU10は、検出差回転数と目標差回転数との相対値に基づき、所定のマップ等を参照して学習補正値Laを決定する。上述のマップは、予め実験等に基づき作成され、ECU10のメモリに記憶される。
また、ECU10は、上述の処理に加え、又はこれに代えて、トルク調整制御を実行する場合を考慮し、以下の第1制御乃至第5制御を実行する。これについて具体的に説明する。ECU10は、第1制御乃至第5制御のうち2以上を同時に組み合わせて実行してもよい。
1.第1制御
第1制御では、ECU10は、減速ロックアップ制御中でのトルク調整制御によるトルクの調整量(以後、「トルク調整量Tf」と呼ぶ。)が所定の閾値を超えた場合、学習を禁止する。これにより、ECU10は、学習の精度を向上させる。以下、これについて具体的に説明する。
まず、ECU10は、減速ロックアップ制御中に、トルク調整制御によるトルク調整量Tfを監視する。トルク調整量Tfは、具体的には、エンジン1の特性又は補機類の負荷を変更するトルク調整制御を実行した場合には、これに伴うエンジントルクの損失の減少分が該当する。また、電動機を駆動源とするトルク調整制御を実行した場合には、トルク調整量Tfは、自動変速機構3の入力軸に伝達されるトルクのトルク調整制御による調整分が該当する。
具体的には、ECU10は、トルク調整量Tfを、トルク調整制御により作動させる制御対象の制御量に基づき、所定のマップ等を参照して特定してもよく、各種センサの検出値に基づき、所定のマップ等を参照して特定してもよい。上述のマップは、例えば実験等に基づき予め作成され、ECU10のメモリに保持される。これについて具体例を説明する。ECU10は、例えばスロットルバルブ12のスロットル開度を所定開度だけ増加させるトルク調整制御を実行した場合、当該トルク調整制御によるスロットル開度の変更分とトルク調整量Tfとのマップを参照することで、上述の所定開度からトルク調整量Tfを推定する。その他、ECU10は、上述の例の場合、吸入吸気量の変化量とトルク調整量Tfとのマップを参照することで、図示しないエアフローメータ等から検出した吸入空気量の変化に基づきトルク調整量Tfを特定する。
次に、ECU10は、減速ロックアップ制御中に、トルク調整量Tfが所定の閾値(以後、「閾値Tfth」と呼ぶ。)以上の場合、学習制御を禁止する。具体的には、ECU10は、この場合、当該減速ロックアップ制御による学習補正値Laを算出しない。閾値Tfthは、例えば、実験等に基づき、学習の精度を低下させる虞があるトルク調整量Tfの下限に設定される。
これについて、補足説明する。一般に、係合中にトルク調整制御を実行する場合と実行しない場合とでは、エンジン回転数の低下勾配が異なるため、ロックアップクラッチ21に設定すべき適切な係合力が異なる。特に、トルク調整量Tfが大きい場合には、この傾向が顕著になる。また、トルク調整量Tfを一定にするように制御した場合であっても、外気温の変化など外的要因に起因して、実際のトルク調整量Tfが目標のトルク調整量Tfに対してばらつく可能性がある。そして、ECU10は、トルク調整量Tfが外的要因等により大きくなったときに学習を行った場合、ロックアップ設定値の精度を低下させる可能性がある。
以上を勘案し、ECU10は、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上の場合には、当該減速ロックアップ制御での学習を禁止する。これにより、ECU10は、トルク調整制御に起因した学習精度の低下を抑制することができる。
2.第2制御
第2制御では、ECU10は、減速ロックアップ制御時にトルク調整制御を実行するか否かで学習補正値Laを異ならせる。これにより、ECU10は、減速ロックアップ制御時にトルク調整制御を実行したか否かに基づくエンジン回転数の低下勾配の違いを考慮して係合力を適切に学習する。
具体的には、ECU10は、トルク調整制御を伴う減速ロックアップ制御(以後、「トルク制御有りロックアップ制御」と呼ぶ。)を実行する場合と、トルク調整制御を伴わない減速ロックアップ制御(以後、「トルク制御無しロックアップ制御」と呼ぶ。)を実行する場合とで、別々にロックアップ設定値の学習を行う。即ち、ECU10は、前者の場合に適用するロックアップ設定値(以後、「トルク制御有り設定値」と呼ぶ。)と、後者の場合に適用するロックアップ設定値(以後、「トルク制御無し設定値」と呼ぶ。)と、を保持する。そして、ECU10は、トルク制御有りロックアップ制御を実行し学習補正値Laを算出した場合、当該学習補正値Laをトルク制御有り設定値に反映する。同様に、ECU10は、トルク制御無しロックアップ制御を実行し学習補正値Laを算出した場合、当該学習補正値Laをトルク制御無し設定値に反映する。
このとき、ECU10は、トルク制御有り設定値に反映する学習補正値Laと、トルク無し設定値に反映する学習補正値Laとを、異ならせる。具体的には、ECU10は、トルク制御無しロックアップ制御時の方が、トルク制御有りロックアップ制御時よりも、エンジン回転数低下勾配の違いに起因して、より強い係合力が必要であると判断する。そして、ECU10は、トルク無し設定値に反映する学習補正値Laを、トルク制御有り設定値に反映する学習補正値Laよりも大きくする。このようにすることで、ECU10は、減速ロックアップ制御時でのトルク調整制御の有無に起因したエンジン回転数の低下勾配の違いを考慮してロックアップ設定値を適切に補正ことができる。
この処理に加え、ECU10は、トルク制御有りロックアップ制御時に算出した学習補正値Laに変更を加えることで、トルク制御無し設定値に反映させてもよい。即ち、ECU10は、トルク制御無しロックアップ制御時の方がトルク制御有りロックアップ制御時よりエンジン回転数の低下勾配が高く、より強い係合力が必要であると判断し、学習補正値Laを増加させる。例えば、ECU10は、この場合、学習補正値Laを、所定値だけ増加させる、又は、所定比を乗じることで増加させる。なお、上述の所定値等は、例えば、予めECU10のメモリに記憶されてもよく、又は、学習補正値La算出時のトルク調整制御によるトルク調整量Tfが大きいほど係合力を強める方向に学習補正値Laを変更する値に定められてもよい。後者の場合、ECU10は、例えば予めメモリに記憶されたマップ等を参照して具体的な所定値等を決定する。これにより、ECU10は、トルク制御無し設定値の学習の機会を確保しつつ、トルク制御無し設定値を適切に学習することができる。
同様に、ECU10は、トルク制御無し減速ロックアップ制御時に算出した学習補正値Laに変更を加えることで、トルク制御有り設定値に反映させてもよい。即ち、ECU10は、トルク制御有りロックアップ制御時の方がトルク制御無しロックアップ制御時よりエンジン回転数の低下勾配が緩やかであり、係合力が比較的弱くてもよいと判断し、学習補正値Laを減少させる。例えば、ECU10は、この場合、学習補正値Laを、所定値だけ減少させてもよく、所定比を乗じることで減少させてもよい。上述の所定値等は、例えば、予めECU10のメモリに記憶される。これにより、ECU10は、トルク制御有り設定値の学習の機会を確保しつつ、トルク制御有り設定値を適切に学習することができる。
第2制御の効果について補足説明する。ECU10は、トルク制御有りロックアップ制御時に学習した学習補正値Laを、トルク制御無しロックアップ設定値に適用した場合、次回のトルク制御無しロックアップ制御時では、トルク制御無しロックアップ設定値の補正量が足りずに係合できない可能性がある。同様に、ECU10は、トルク制御無しロックアップ制御時に学習した学習補正値Laを、トルク制御有りロックアップ設定値に適用した場合、次回のトルク制御有りロックアップ制御時では、トルク制御有りロックアップ設定値が過大に増加され、係合時のショックを招くこととなる。以上を勘案し、ECU10は、第2制御を実行することで、減速ロックアップ制御時でのトルク調整制御の有無を考慮して、適切にロックアップ設定値を学習することができる。
3.第3制御
第3制御では、ECU10は、第1制御に基づき学習制御を禁止すべきと判断した場合、次回の減速ロックアップ制御ではトルク調整制御を禁止することで学習制御を再開する。これにより、ECU10は、学習の機会を確保する。
具体的には、ECU10は、第1制御に基づき、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上の場合、学習の精度低下を抑制するため、学習を禁止する。一方、これによる学習機会の減少を抑制するため、ECU10は、次回以降の減速ロックアップ制御ではトルク調整制御を禁止する。これにより、ECU10は、学習機会を確保し、ロックアップ設定値を学習により適切な値に補正することができる。
また、ECU10は、トルク調整制御の禁止後、係合が安定したと判断した場合、次回の減速ロックアップ制御からトルク調整制御を再開する。例えば、ECU10は、検出差回転数が目標差回転数から所定回転数差以内になった場合、係合が安定したと判断する。上述の所定回転数差は、ECU10のメモリに予め記憶される。これにより、ECU10は、学習の機会を確実に設け、ロックアップ設定値を適切に補正することができる。
なお、ECU10は、第1制御に基づき学習を禁止した場合であっても、係合が成功した場合、その他学習が十分になされていると判断した場合には、トルク調整制御を禁止しなくてもよい。即ち、ECU10は、係合に失敗した場合、その他学習を実行する必要があると判断した場合にのみ、トルク調整制御を禁止して、学習を継続する。これにより、ECU10は、学習が必要と判断した場合にのみトルク調整制御よりも学習を優先させ、トルク調整制御の機会を増やし、燃費等を向上させることができる。
4.第4制御
第4制御では、第3制御に代えて、ECU10は、第1制御に基づき学習を禁止すべきと判断した場合、トルク調整制御をトルク調整量Tfが閾値Tfth未満になるように制限する。これにより、ECU10は、学習を継続しつつ、減速ロックアップ制御時のフューエルカットを可能にする。
これについて具体的に説明する。ECU10は、第1制御に基づき、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上の場合、学習の精度低下を抑制するため、学習を禁止する。そして、ECU10は、次回以降の減速ロックアップ制御では、トルク調整量Tfが閾値Tfth未満になるようにトルク調整制御を制限する。このように、ECU10は、トルク調整制御を制限することで学習の精度低下を抑制すると共に、トルク調整量Tfを閾値Tfth未満に抑えることで学習の機会を確保する。また、ECU10は、トルク調整制御を継続することで、燃料供給によらずエンジン回転数の低下勾配を調整する。これにより、ECU10は、減速ロックアップ制御時でのフューエルカットを可能にすることができる。
また、ECU10は、トルク調整制御の制限後、係合が安定したと判断した場合、次回の減速ロックアップ制御からトルク調整制御を再開する。例えば、ECU10は、検出差回転数が目標差回転数から所定回転数差以内になった場合、係合が安定したと判断する。上述の所定回転数差は、ECU10のメモリに予め記憶される。
また、ECU10は、学習の禁止時に係合が失敗した場合、その他学習を実行する必要があると判断した場合に限り、上述の制御を実行してもよい。即ち、ECU10は、例えば、学習を禁止した場合であっても、係合が成功した場合、その他学習が十分になされていると判断した場合には、次の減速ロックアップ制御時にはトルク調整制御を制限しなくてもよい。これにより、ECU10は、学習が必要と判断した場合にのみトルク調整制御よりも学習を優先させ、トルク調整制御の機会を増やし、燃費等を向上させることができる。
5.第5制御
ECU10は、トルク調整制御を禁止して学習補正値Laを算出するとき、学習を優先させるためトルク調整制御を禁止する場合と、他の要因によりトルク調整制御を禁止する場合とで、学習補正値Laを異ならせる。これにより、ECU10は、状況に応じた学習を実行する。
これについて具体的に説明する。まず、ECU10は、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上の場合、第3制御と同様、次の減速ロックアップ係合時ではトルク調整制御を禁止する。以後、この場合を、「第1ケース」と呼ぶ。一方、ECU10は、可変トルク制御の制御対象である補機類、各種バルブ等に故障が発生した場合、充電量が所定量以下になり電動機によるトルク調整制御を実行することができない場合、その他機関制限によりトルク調整制御を実行できない場合、トルク調整制御を禁止する。以後、この場合を、「第2ケース」と呼ぶ。
そして、ECU10は、第1ケースと第2ケースとで、異なるロックアップ設定値を使用する。即ち、ECU10は、第1ケースに適用するロックアップ設定値(以後、「第1ケース設定値」と呼ぶ。)と、第2ケースに適用するロックアップ設定値(以後、「第2ケース設定値」と呼ぶ。)と、を保持する。そして、ECU10は、第1ケースで減速ロックアップ制御を実行し学習補正値Laを算出した場合、当該学習補正値Laを第1ケース設定値に反映する。同様に、ECU10は、第2ケースで減速ロックアップ制御を実行し学習補正値Laを算出した場合、当該学習補正値Laを第2ケース設定値に反映する。これにより、ECU10は、第1ケースと第2ケースとでのエンジン回転数の低下勾配の違いを考慮して、それぞれの場合に応じたロックアップ設定値を設定する。
また、ECU10は、第1ケース設定値に反映する学習補正値Laと、第2ケース設定値に反映する学習補正値Laとを、異ならせる。例えば、第2ケースの場合、ECU10は、何らかの理由で制御不能な要素が存在し、システムの挙動に予測不能な部分があると推定し、第1ケースの場合よりも、学習補正値Laの絶対値(以後、「学習量」とも呼ぶ。)を小さくする。これにより、ECU10は、第2ケースでの不要な係合力増加等を抑制することができる。
この処理に加え、ECU10は、第1ケースで学習した学習補正値Laに所定の演算を実行後、第2ケース設定値に適用してもよい。同様に、ECU10は、第2ケースで学習した学習補正値Laに所定の演算を実行後、第1ケース設定値に適用してもよい。例えば、ECU10は、第1ケースで学習した学習補正値Laを所定値減算した後、又は学習補正値Laを1未満の数を乗じた後、第2ケース設定値に反映する。同様に、ECU10は、第2ケースで学習した学習補正値Laを所定値加算した後、又は学習補正値Laを1より大きい数を乗じた後、第1ケース設定値に反映する。上述の所定値等は、実験等に基づき予め設定され、ECU10のメモリに保持される。これにより、ECU10は、第1ケース設定値及び第2ケース設定値のいずれの値に対しても学習の機会を確保することができる。
(処理フロー)
次に、本実施形態の処理手順の一例について説明する。図4は、本実施形態でECU10が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。図4のフローチャートでは、一例として、ECU10は、第1制御及び第3制御を組み合わせて実行する。ECU10は、図4に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU10は、減速ロックアップ制御をするか否か判定する(ステップS101)。そして、ECU10は、減速ロックアップ制御をすると判断した場合(ステップS101;Yes)、ステップS102へ処理を進める。一方、ECU10は、減速ロックアップ制御をしないと判断した場合(ステップS101;No)、引き続き減速ロックアップ制御を実行するか否か監視する。
次に、ECU10は、フラグFが0であるか否か判定する(ステップS102)。ここで、「フラグF」は、第3制御に基づき、学習を優先するために、トルク調整制御を禁止すべきか否かECU10が判定するためのフラグである。具体的には、フラグFは、1の場合、次回の減速ロックアップ制御時ではトルク調整制御を禁止すべき旨を示し、0の場合、次回の減速ロックアップ制御時でのトルク調整制御を禁止しない旨を示す。ここでは、フラグFの初期値は、0に設定されているものとする。そして、フラグFが0の場合(ステップS102;Yes)、ECU10は、ステップS103へ処理を進める。一方、フラグFが0ではない場合(ステップS102;No)、ECU10は、ステップS111へ処理を進める。これについては、後述する。
次に、ECU10は、トルク調整制御を実行すべきか否か判定する(ステップS103)。即ち、ECU10は、この場合、変速比が大きいこと等に起因して係合時のショックが発生する蓋然性があり、トルク調整制御によりエンジン回転数の低下勾配を緩やかにする必要があるか否か判定する。そして、ECU10は、トルク調整制御を実行すべきと判断した場合(ステップS103;Yes)、ステップ104へ処理を進める。一方、ECU10は、トルク調整制御を実行する必要がないと判断した場合(ステップS103;No)、ステップS109へ処理を進める。
次に、ECU10は、係合が成功したか否か判定する(ステップS104)。例えば、ECU10は、検出回転数差と目標回転数差とに基づき、係合が成功したか否か判定する。そして、ECU10は、係合が成功したと判断した場合(ステップS104;Yes)、ECU10は、学習補正値Laを0に設定すると共に、フラグFを0に設定する(ステップS108)。即ち、この場合、ECU10は、係合が成功したことから、ロックアップ設定値を補正する必要がないと判断する。また、ECU10は、学習をトルク調整制御より優先させる必要がないと判断する。
一方、ECU10は、係合が成功しなかったと判断した場合(ステップS104;No)、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上であるか否か判定する(ステップS105)。そして、ECU10は、トルク調整量Tfが閾値Tfth以上の場合(ステップS105;Yes)、第1制御に基づき、学習を禁止とし、フラグFを1に設定する(ステップS106)。即ち、この場合、ECU10は、学習の精度が低くなると判断し、係合学習を禁止すると共に、次回の減速ロックアップ制御で確実に学習を実行するために、フラグFを1に設定する。これにより、ECU10は、学習の機会を確保することができる。
一方、ECU10は、トルク調整量Tfが閾値Tfth未満の場合(ステップS105;No)、学習補正値Laを所定値「L1」に設定すると共に、フラグFを0に設定する(ステップS107)。即ち、この場合、ECU10は、学習の精度が低くなる虞がないと判断し、学習補正値Laを求め、ロックアップ設定値に反映させる。
次に、ステップS109の処理について説明する。ECU10は、トルク制御無し減速ロックアップ制御を実行後、係合が成功したか否か判定する(ステップS109)。そして、係合が成功した場合(ステップS109;Yes)、ECU10は、学習補正値Laを0に設定すると共に、フラグFを0に設定する(ステップS108)。一方、係合が成功しなかった場合(ステップS109;No)、ECU10は、学習補正値Laを所定値「L2」に設定すると共に、フラグFを1に設定する(ステップS110)。即ち、ECU10は、係合が失敗したことからロックアップ設定値を所定値L2だけ補正すると共に、次回の減速ロックアップ制御時でも学習の機会を確実に設ける必要があると判断し、フラグFを1に設定する。
次に、ステップS111及びこれに続く処理について説明する。ECU10は、フラグFが0ではないと判断した場合(ステップS102;No)、トルク調整制御を禁止する(ステップS111)。これにより、ECU10は、ロックアップ設定値の学習の機会を確実に設けることができる。
次に、ECU10は、係合が成功したか否か判断する(ステップS112)。そして、ECU10は、係合が成功したと判断した場合(ステップS112;Yes)、学習補正値Laを所定値「L3」に設定すると共に、フラグFを0に設定する(ステップS113)。即ち、この場合、ECU10は、トルク調整制御を禁止したことを考慮してロックアップ設定値を所定値L3だけ変更すると共に、係合が安定したと判断してフラグFを0に設定してトルク調整制御の禁止を解除する。一方、ECU10は、係合が成功しなかったと判断した場合(ステップS112;No)、学習補正値Laを所定値L2に設定すると共に、フラグFを1に設定する(ステップS110)。即ち、ECU10は、係合が失敗したことからロックアップ設定値を所定値L2だけ補正すると共に、次回の減速ロックアップ制御時でも学習の機会を確実に設ける必要があると判断し、フラグFを1に設定する。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、組み合わせて上述の実施形態に適用することができる。
(変形例1)
トルク調整制御の説明では、ECU10は、減速ロックアップ制御の開始と共にトルク調整制御を行うことで、フューエルカットを開始した。しかし、本発明が適用可能な制御方法は、これに限定されない。これに代えて、ECU10は、減速ロックアップ制御中に燃料噴射を実行する場合であっても、トルク調整制御を実行してもよい。これによっても、ECU10は、トルク調整制御により、エンジン回転数の低下勾配を緩やかにするのに必要な燃料噴射量を低減させる。
(変形例2)
図1、図2の説明では、搭載車両は、ハイブリッド車両であった。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。これに代えて、搭載車両は、モータジェネレータMGを備えず、エンジン1を駆動源とした車両であってもよい。この場合、ECU10は、例えば、エンジン1の特性を変化させる又は補機類の負荷を変更することでトルク調整制御を実行する。