JP2010121561A - シリンダヘッドの冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッドに供給できるようにして、シリンダヘッドを効率よく冷却することができるシリンダヘッドの冷却構造を提供すること。
【解決手段】上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16を連通するメイン連通孔18の開口面積を可変する電磁弁24を設け、冷却水温度および排気温度に基づいて電磁弁24を制御することにより、メイン連通孔18の開口面積を可変する。特に、冷間時に、排気温度が目標排気温度未満のときに、メイン連通孔18の開口面積を縮小させ、排気温度が目標排気温度以上で、かつ限界排気温度未満であるとともに、冷却水温度が目標冷却水温度未満であるという条件を満たしたときに、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御することにより、メイン連通孔18の開口面積を縮小させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダヘッドの冷却構造に関し、特に、シリンダヘッドを冷却するためにシリンダヘッドの上下方向に分割して設けられた上部ウォータジャケットおよび下部ウォータジャケットを有するシリンダヘッドの冷却構造に関する。
自動車等の車両に設けられた多気筒内燃機関にあっては、シリンダブロックの上部にシリンダヘッドを備えており、このシリンダヘッドは、シリンダブロックに設けられた燃焼室から排気される高温の排気ガスを排気マニホールドに排出するための排気ポートを備えている。
このようにシリンダヘッドは、下部が高温の燃焼室に晒されるとともに、排気ポートを高温の排気ガスが通過するため、シリンダヘッドを冷却して耐久性が悪化するのを防止する必要がある。
従来のこの種のシリンダヘッドの冷却構造としては、冷却水を循環させるためのウォータジャケットをシリンダヘッド内に上下2分割して設ける構造が知られている。下部ウォータジャケットは、排気ポートの下方で、かつ、シリンダブロック内に設けられた燃焼室の上方に位置し、気筒の配列方向に沿って延在している。また、上部ウォータジャケットは、下部ウォータジャケットに対向するとともに、排気ポートの上方に設けられている。
このシリンダヘッドでは、エンジンの回転によって駆動されるウォータンポンプから下部ウォータジャケット、下部ウォータジャケットと上部ウォータジャケットを連通する連通路を通して上部ウォータジャケットの順に冷却水を流すことにより、排気ポートおよび燃焼室に近い部位、すなわち、熱負荷の高いシリンダヘッドの下部を優先して冷却できるようになり、シリンダヘッドの冷却効率を向上させることができ、シリンダヘッドの耐久性が悪化するのを防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−230457号公報
しかしながら、このような従来のシリンダヘッドの冷却構造にあっては、エンジンの回転によって駆動される冷却水を下部ウォータジャケットから連通路を介して上部ウォータジャケットに供給しているため、上下ウォータジャケットの形状およびエンジンの回転数に比例した量の冷却水が上下ウォータジャケットに供給されることになる。
このため、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水を上下ウォータジャケット、すなわち、シリンダヘッドに供給することができず、シリンダヘッドを効率良く冷却することができないおそれがあった。
例えば、冷間時には、シリンダヘッドの排気ポートの周囲を冷却するため、排気温度の上昇を妨げてしまうおそれがあった。また、エンジンの最高回転時等のような最高出力点での冷却を考慮して、上下ウォータジャケットの形状(体積)を決定しているため、冷間時には過冷却となってしまい、水温の上昇を妨げてしまうおそれがある。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッドに供給できるようにして、シリンダヘッドを効率よく冷却することができるシリンダヘッドの冷却構造を提供することを目的とする。
本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造は、上記目的を達成するため、(1)シリンダヘッドの排気ポートの下方に位置するとともに、気筒の配列方向に沿って延在し、外部から冷却水が供給される下部ウォータジャケットと、前記下部ウォータジャケットに対向するとともに、前記排気ポートの上方に設けられた上部ウォータジャケットと、前記上部ウォータジャケットおよび前記下部ウォータジャケットを連通する連通路とを備えたシリンダヘッドの冷却構造において、前記連通路の開口面積を可変する可変手段と、前記上部ウォータジャケットおよび前記下部ウォータジャケットを流通する冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記排気ポートから排出される排気ガスの温度を検出する排気温度検出手段と、前記冷却水温度検出手段および前記排気温度検出手段の検出情報に基づいて、前記可変手段の制御を行う制御手段とを備えたものから構成されている。
この構成により、冷却水温度および排気温度に基づいて上下ウォータジャケットの連通路の開口面積を可変するので、冷却水温度および排気温度に基づいて上下ウォータジャケット全体に流れる冷却水の量を調整することができる。このため、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッドに供給することができ、シリンダヘッドを効率よく冷却することができる。
上記(1)に記載のシリンダヘッドの冷却構造において、(2) 前記制御手段は、冷間時に、前記排気温度検出手段が検出した排気温度が目標排気温度未満のときに、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御するものから構成されている。
この構成により、冷間時に、排気温度が目標排気温度未満のときに、連通路の開口面積を縮小することができるので、排気ポートの上方に位置する上部ウォータジャケットに冷却水を供給するのを停止して下部ウォータジャケットのみに冷却水が供給されるようになる。
このため、冷却水の流路面積が小さくなって下部ウォータジャケット内の冷却水の流通抵抗が増大して、シリンダヘッドに供給される冷却水の流量が少なくなるとともに、下部ウォータジャケットの冷却力が小さくなる。この結果、冷間時に排気温度の上昇を促すことができ、排気温度を速やかに上昇させて触媒の早期活性化を図ってHC(炭化水素)を低減することができる。
上記(1)または(2)に記載のシリンダヘッドの冷却構造において、(3) 前記制御手段は、冷間時に、前記排気温度検出手段が検出した排気温度が目標温度以上で、かつ、限界排気温度未満であるとともに、前記冷却水温度検出手段が検出した冷却水温度が目標冷却水温度未満である場合に、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御するものから構成されている。
この構成により、冷間時に、排気温度が目標排気温度以上で、かつ限界排気温度未満であるとともに、冷却水温度が目標冷却水温度未満であるという条件を満たしたときに、連通路の開口面積を縮小させることができるため、排気温度が十分に上昇したのにもかかわらず冷却水温度が低い場合には、排気ポートの上方に位置する上部ウォータジャケットに冷却水を供給するのを停止して、下部ウォータジャケットのみに冷却水を供給することで、排気ガスによって冷却水の暖機を促すことができる。
このため、例えば、シリンダブロックに設けられたウォータジャケットに供給される冷却水温度を上昇させて気筒壁面の温度を上昇させることができ、ピストンの摺動を円滑に行うようにして燃費を向上させることができる。
また、冷間時に、排気温度が目標冷却水温度以上の場合には、排気温度が異常に高くなるため、連通路の開口面積を増大させて上下ウォータジャケットに冷気水を供給することにより、シリンダヘッドを冷却することができる。
上記(1)ないし(3)に記載のシリンダヘッドの冷却構造において、(4) 車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、吸気管に設けられたスロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを備え、前記制御手段は、温間時に、前記走行速度検出手段が検出した走行速度が限界走行速度未満、前記スロットル開度検出手段が検出したスロットル開度が限界スロットル開度未満および前記排気温度検出手段が検出した排気温度が前記限界排気温度未満であることを条件として、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御するものから構成されている。
この構成により、温間時には、走行速度が限界走行速度未満、スロットル開度が限界スロットル開度未満および排気温度が限界排気温度未満であることを条件として、連通路の開口面積を縮小させることができるため、低負荷・中負荷時に排気ポートの上方に位置する上部ウォータジャケットに冷却水を供給するのを停止して、高温の燃焼室に接する下部ウォータジャケットのみに冷却水を供給することで、シリンダヘッドの下方を重点的に冷却することができる。このため、温間時にシリンダヘッドを安定して冷却することができ、信頼性を確保することができる。
また、このときには、下部ウォータジャケットのみに冷却水が供給されるようになるため、冷却水の流路面積が小さくなって下部ウォータジャケット内の冷却水の流通抵抗が増大して、シリンダヘッドに供給される冷却水の流量が少なくなるとともに、下部ウォータジャケットの冷却力が小さくなる。この結果、下部ウォータジャケットのみからシリンダヘッドに熱が奪われることになるため、冷却水から奪われる熱量を少なくすることができ、内燃機関の熱効率を高めることができる。
本発明によれば、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッドに供給できるようにして、シリンダヘッドを効率よく冷却することができるシリンダヘッドの冷却構造を提供することができる。
以下、本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図6は、本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、内燃機関としてのエンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に載置されたシリンダヘッド3とを含んで構成されており、エンジン1にはウォータポンプ4から冷却水が供給されるようになっている。
シリンダブロック2にはウォータジャケット5が収納されており、このウォータジャケット5は、後述する図2〜図4に示すように、複数の気筒26の周囲に設けられている。
また、シリンダヘッド3にはウォータジャケット6が設けられており、このウォータジャケット6は、後述するようにシリンダヘッド3内で上下2層に形成されている。本実施の形態では、ウォータポンプ4からエンジン1に供給された冷却水は、エンジン1の下方から上方に流れるようにして、シリンダブロック2のウォータジャケット5に流通した後、シリンダヘッド3のウォータジャケット6に供給されるようになっている。
ウォータポンプ4は、エンジン1の図示しないクランクシャフトに連結されており、クランクシャフトが回転することにより駆動される。なお、ウォータポンプ4を電動モータ等により駆動させてもよい。
ウォータポンプ4からエンジン1に供給された冷却水は、ウォータジャケット5およびウォータジャケット6を流通した後、ラジエータ7に供給されるようになっており、このラジエータ7は、冷却水と空気とを熱交換させ、冷却水を冷却する。
次に、図2〜図4に基づいてシリンダヘッド3の冷却構造の説明を行う。図2は、エンジン1に設けられたシリンダヘッド3の断面図であり、電磁弁が取付けられている状態を示す図である。
図3は、エンジン1に設けられたシリンダヘッド3の断面図であり、電磁弁が取付けられていない状態を示す図である。図4は、図2のA−A方向矢視断面図である。
本実施の形態のシリンダヘッド3は、所謂、低圧鋳造によって所定の形状に成形されるものであり、金型に収納されたウォータジャケット6の周囲を覆うようにして金型に溶融金属を充填することにより、ウォータジャケット6がシリンダヘッド3と一体化されるものである。
図2〜図4において、シリンダヘッド3は、図示しないピストンが摺動自在に収納された複数の気筒26を有するシリンダブロック2の上部に接合固定されている。なお、各気筒26にはピストン、気筒26およびシリンダヘッド3によって囲まれる燃焼室8が設けられている。
また、各燃焼室8の略中心軸線上に対応する位置には、燃料噴射ノズル取付孔9が穿設され、この燃料噴射ノズル取付孔9には図示しない燃料噴射ノズルがそれぞれ取付けられている。
また、図4に示すように、各燃焼室8の上方には吸気ポート11が設けられており、吸気ポート11は、燃焼室8毎に一対ずつ設けられている。この吸気ポート11は、燃焼室8に開口する開口端11aを有し、この開口端11aを通して燃焼室8に吸入空気を供給するようになっている。吸気ポート11の開口端11aには図示しない吸気バルブが設けられており、開口端11aは、吸気バルブによって選択的に開閉されるようになっている。
また、燃焼室8の上方には排気ポート12が設けられており、排気ポート12は、燃焼室8毎に開口する一対の開口端12aを有し、燃焼室8内の高温の排気ガスを開口端12aを通して図示しない排気マニホールドに排出するようになっている。この排気ポート12の開口端12aには図示しない排気バルブが設けられており、開口端12aは、排気バルブによって選択的に開閉されるようになっている。
ウォータポンプ4は、上部ウォータジャケットとしての上部メインウォータジャケット15と、下部ウォータジャケットとしての下部メインウォータジャケットと16を備えている。下部メインウォータジャケット16は、排気ポート12の下方に位置しており、図2に示すように気筒26の配列方向に沿って延在し、冷却水が流通する流通通路16aを有している。
下部メインウォータジャケット16の下端にはメイン流通孔17が形成されており、下部メインウォータジャケット16にはメイン流通孔17を通してシリンダブロック2内のウォータジャケット5から冷却水が供給されるようになっている。
また、上部メインウォータジャケット15は、排気ポート12の上方に下部メインウォータジャケット16に対向して設けられており、下部メインウォータジャケット16の延在方向に沿って延在し、冷却水が流通する流通通路15aを有している。
なお、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16は、燃料噴射ノズル取付孔9や排気ポート12を避けるようにしてシリンダヘッド3に入り組んで設けられている。
また、図2、図3に示すように、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の延在方向一端部には、連通路としてのメイン連通孔18が形成されており、上部メインウォータジャケット15の流通通路15aおよび下部メインウォータジャケット16の流通通路16aは、メイン連通孔18によって連通されている。
また、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の延在方向他端部には、メイン排出孔19が形成されており、この上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の流通通路15a、16aは、メイン排出孔19によって連通されている。
したがって、エンジン1の下方から上方に流れるようにして、シリンダブロック2のウォータポンプ4を流通した冷却水は、シリンダヘッド3の下部メインウォータジャケット16の流通通路16aに流通されるとともに、メイン連通孔18を介して上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに流通し、それぞれ上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16に延在方向一端部から他端部に流通した後、メイン排出孔19から排出される。なお、メイン排出孔19は、配管20を介してラジエータ7に接続されている。
また、吸気ポート11の下方には下部サブウォータジャケット21が設けられており、この下部サブウォータジャケット21は、図示しない吸排気ポート間ジャケットを介して下部メインウォータジャケット16に連通している。
図2に示すように、シリンダヘッド3には可変手段としての電磁弁24が設けられており、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の間には電磁弁24のプランジャ24aが挿通される挿通孔25が形成されている。
そして、電磁弁24は、プランジャ24aの突出位置を可変することにより、メイン連通孔18の開口面積を可変するようになっている。
具体的には、電磁弁24は、プランジャ24aの突出端が破線で示す位置に位置するようにプランジャ24aの突出量を小さくしたときに、メイン連通孔18の開口面積を大きくして下部メインウォータジャケット16の流通通路16aから上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに導入される冷却水の量を多くし、プランジャ24aの突出量を大きくしたときに、メイン連通孔18の開口面積を小さくすることにより、下部メインウォータジャケット16の流通通路16aから上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに導入される冷却水の量を絞るようになっている。
また、図1に示すように、電磁弁24は、ECU(Electronic Control Unit)100によって制御される。ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成されており、ROMに記憶された冷却処理プログラムに基づいてシリンダヘッド3の冷却を行うようになっている。
また、シリンダヘッド3には冷却水温度検出手段としての冷却水温度センサ101が設けられており、この冷却水温度センサ101は、メイン排出孔19から排出される冷却水の温度を検出することにより、上部メインウォータジャケット15の流通通路15aおよび下部メインウォータジャケット16の流通通路16aを流通する冷却水の温度を検出し、検出情報をECU100に出力するようになっている。
また、シリンダヘッド3には排気温度検出手段としての排気温度センサ102が設けられており、この排気温度センサ102は、排気ポート12から排出される排気ガスの温度を検出して検出情報をECU100に出力するようになっている。
また、ECU100には、スロットル開度センサ103からの検出情報が入力されるようになっている。すなわち、エンジン1に供給される吸入空気量は、図示しない電子制御式のスロットルバルブにより調整されるようになっている。
このスロットルバルブは、運転者のアクセルペダル操作とは独立してスロットル開度を電子的に制御することが可能となっているものであり、スロットル開度センサ103は、スロットルバルブのスロットル開度を検出して、検出情報をECU100に出力するようになっている。
また、ECU100には車速センサ104からの検出情報が入力されるようになっている。車速センサ104は、図示しない従動輪等の回転軸に近接して配置されており、車両の車速(走行速度)を検出して検出情報をECU100に出力するようになっている。
ECU100は、これら冷却水温度センサ101、排気温度センサ102、スロットル開度センサ103および車速センサ104からの検出情報に基づいて電磁弁24の制御を行うようになっており、制御手段を構成している。
すなわち、ECU100は、冷間時に、排気温度が目標排気温度未満のときに、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御するようになっている。
また、ECU100は、冷間時に、排気温度が目標排気温度以上で、かつ限界排気温度未満であるとともに、冷却水温度が目標冷却水温度未満であるという条件を満たしたときに、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御するようになっている。
また、ECU100は、温間時に、車速が限界車速未満(限界走行速度未満)、スロットル開度が限界スロットル開度未満および排気温度が限界排気温度未満であることを条件として、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御するようになっている。
次に、シリンダヘッド3の冷却方法を説明する。
図5、図6は、シリンダヘッド3の冷却処理を示すフローチャートであり、この冷却処理は、ECU100のCPUによって実行されるものである。
まず、ECU100のCPUは、エンジン1が冷間時であるか否かを判別する(ステップS1)。ここで、CPUは、冷却水温度センサ101からの検出情報に基づいて冷却水温度が、例えば、冷却水温度80℃未満である場合には、エンジン1が始動時等の状態である冷間時であるものと判断する。
ステップS1で、CPUが冷間時であるものと判断した場合には、排気温度センサ102からの検出情報に基づいて排気ポート12から排出される排気ガスの温度が目標排気温度未満であるか否かを判別する(ステップS2)。
CPUは、排気温度が250℃未満であるものと判断した場合には、排気温度が目標温度未満であるものと判断して電磁弁24を制御することにより、プランジャ24aを突出させてメイン連通孔18の開口面積を縮小させる(ステップS6)。なお、この目標温度は、触媒を活性化させることが可能な温度に設定されている。
このとき、排気ポート12の上方に位置する上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに冷却水を供給するのを停止して、下部メインウォータジャケット16の流通通路16aのみに冷却水が供給されるようになる。
このように本実施の形態では、冷間時に、排気温度が目標排気温度未満のときに、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御することにより、メイン連通孔18の開口面積を縮小させることができるため、排気ポート12の上方に位置する上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに冷却水を供給するのを停止して、下部メインウォータジャケット16の流通通路16aのみに冷却水を供給することができる。
このため、冷却水の流路面積を小さくして下部メインウォータジャケット16の流通通路16a内の冷却水の流通抵抗を増大させることができ、シリンダヘッド3に供給される冷却水の流量を少なくすることができるとともに、下部メインウォータジャケット16の冷却力を小さくすることができる。この結果、冷間時に排気温度の上昇を促すことができ、排気温度を速やかに上昇させて触媒の早期活性化を図ってHC(炭化水素)を低減することができる。
一方、CPUは、ステップS2で排気温度が目標温度以上である250℃以上であるものと判断した場合には、排気温度が限界排気温度未満であるか否かを判別する(ステップS3)。この限界排気温度は、シリンダヘッド3が過度に加熱されてしまい、冷却を優先するために設定される温度であり、例えば、900℃に設定される。
CPUは、排気温度が限界目標温度以上であるものと判断した場合には、メイン連通孔18を開放する方向に電磁弁24(開放時のプランジャ24aの突出端を破線で示す)を制御することにより、メイン連通孔18の開口面積を増大させる(ステップS5)。
このとき、シリンダブロック2のウォータジャケット5からメイン流通孔17を通して下部メインウォータジャケット16の流通通路16aに供給される冷却水が、メイン連通孔18を介して上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに供給されることになる。したがって、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の両方に冷却水が供給されるため、シリンダへッド3に供給される冷却水量が増大してシリンダヘッド3が効率よく冷却される。
また、CPUは、ステップS3で排気温度が限界排気温度未満であるものと判断した場合には、冷却水温度センサ101からの検出情報に基づいて冷却水温度が目標冷却水温度未満であるか否かを判別する(ステップS4)。
この目標冷却水温度は、冷却水の暖機温度未満の温度で、例えば、60℃に設定されている。CPUは、冷却水温度が60℃未満であるものと判断した場合には、ステップS6に移行し、冷却水温度が60℃以上であるものと判断した場合には、ステップS5に移行する。
ステップS6では、CPUは、電磁弁24を制御することにより、プランジャ24aを突出させてメイン連通孔18の開口面積を縮小させる。
このように本実施の形態では、冷間時に、排気温度が目標排気温度以上で、かつ限界排気温度未満であるとともに、冷却水温度が目標冷却水温度未満であるという条件を満たしたときに、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御したので、メイン連通孔18の開口面積を縮小させることができ、排気温度が十分に上昇したのにもかかわらずに、冷却水温度が低い場合には、排気ポート12の上方に位置する上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに冷却水を供給するのを停止して、下部メインウォータジャケット16の流通通路16aのみに冷却水を供給することで、排気ガスによって冷却水の暖機を促すことができる。
このため、気筒26の周りのウォータジャケット5に供給される冷却水温度を上昇させて気筒26の壁面の温度を上昇させることができ、気筒26内に設けられたピストンの摺動を円滑に行うようにして燃費を向上させることができる。
また、冷間時に、排気温度が限界目標温度以上の場合には、排気温度が異常に高くなるため、メイン連通孔18の開口面積を増大させて上部メインウォータジャケット15の流通通路15aおよび下部メインウォータジャケット16の流通通路16aに冷気水を供給することにより、シリンダヘッド3を冷却することができる。
一方、CPUは、ステップS1で冷間時でないものと判断した場合には、冷却水温度が80℃以上である温間時であるものと判断して、図6のステップS11に処理を移し、排気温度が限界排気温度である900℃未満であるか否かを判別する。
CPUは、排気温度が限界排気温度である900℃以上であるものと判断した場合には、電磁弁24を制御してメイン連通孔18の開口面積を増大させる(ステップS15)。
このため、シリンダブロック2のウォータジャケット5からメイン流通孔17を通して下部メインウォータジャケット16の流通通路16aに供給される冷却水が、メイン連通孔18を介して上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに供給されることになり、上部メインウォータジャケット15および下部メインウォータジャケット16の両方に冷却水が供給されるため、シリンダへッド3に供給される冷却水量が増大してシリンダヘッド3が効率よく冷却される。
また、CPUは、ステップS11で排気温度が限界排気温度未満であるものと判断した場合には、スロットル開度センサ103からの検出情報に基づいてスロットル開度が限界スロットル開度以上であるか否かを判別する(ステップS12)。
CPUは、スロットル開度が限界スロットル開度以上、この場合には、エンジン1の高負荷運転状態に対応する任意のスロットル開度以上であるものと判断した場合には、ステップS15に進む。
また、CPUは、ステップS12でスロットル開度が限界スロットル開度未満であるものと判断した場合には、車速センサ104からの検出情報に基づいて車速が限界車速未満であるか否かを判別する(ステップS13)。
CPUは、車速が限界車速以上、この場合には、エンジン1の高負荷運転状態に対応する任意の車速以上であるものと判断した場合には、ステップS15に進む。また、CPUは、ステップS13で車速が限界車速未満であるものと判断した場合には、電磁弁24を制御することにより、プランジャ24aを突出させてメイン連通孔18の開口面積を縮小させる(ステップS14)。
このように本実施の形態では、温間時には、走行速度が限界走行速度未満、スロットル開度が限界スロットル開度未満、排気温度が限界排気温度未満であることを条件として、メイン連通孔18を閉塞する方向に電磁弁24を制御するようにしたので、メイン連通孔18の開口面積を縮小させることができる。
このため、低負荷・中負荷時に排気ポート12の上方に位置する上部メインウォータジャケット15の流通通路15aに冷却水を供給するのを停止して、高温の燃焼室8に接する下部メインウォータジャケット16の流通通路16aのみに冷却水を供給することで、シリンダヘッド3の下方を重点的に冷却することができる。このため、温間時にシリンダヘッド3を安定して冷却することができ、信頼性を確保することができる。
また、このときには、下部メインウォータジャケット16の流通通路16aのみに冷却水を供給することができるため、冷却水の流路面積を小さくして下部メインウォータジャケット16内の冷却水の流通抵抗を増大させることができ、シリンダヘッド3に供給される冷却水の流量を少なくすることができるとともに、下部メインウォータジャケット16の冷却力を小さくすることができる。
この結果、下部メインウォータジャケット16のみからシリンダヘッド3に熱が奪われることになるため、冷却水から奪われる熱量を少なくすることができ、エンジン1の熱効率を高めることができる。
以上、本実施の形態では、上部メインウォータジャケット15の流通通路15aおよび下部メインウォータジャケット16の流通通路16aを連通するメイン連通孔18の開口面積を可変する電磁弁24を設け、少なくとも冷却水温度および排気温度に基づいて電磁弁24を制御することにより、メイン連通孔18の開口面積を可変したので、冷却水温度および排気温度に基づいて上部メインウォータジャケット15の流通通路15aおよび下部メインウォータジャケット16の流通通路16aに流れる冷却水の量を調整することができる。このため、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッド3に供給することができ、シリンダヘッド3を効率よく冷却することができる。
なお、本実施の形態では、可変手段として電磁弁24を用いているが、これに限らず、メイン連通孔18を開閉する板状の開閉部材を設け、この開閉部材を開閉することにより、メイン連通孔18の開口面積を可変するようにしてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造は、冷却水温度や排気温度に応じた最適な量の冷却水をシリンダヘッドに供給できるようにして、シリンダヘッドを効率よく冷却することができるという効果を有し、シリンダヘッドを冷却するためにシリンダヘッドの上下方向に分割して設けられた上部ウォータジャケットおよび下部ウォータジャケットを有するシリンダヘッドの冷却構造等として有用である。
本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図であり、シリンダヘッドの冷却構造を備えた車両用排気系の斜視図である。 本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図であり、エンジンに設けられたシリンダヘッドおよびシリンダブロックの断面図であり、電磁弁が取付けられた状態を示している。 本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図であり、エンジンに設けられたシリンダヘッドおよびシリンダブロックの断面図であり、電磁弁が取付けられていない状態を示している。 本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図であり、図2のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の一実施の形態を示す図であり、シリンダヘッドの冷却処理のフローチャートである。 図5に後続するシリンダヘッドの冷却処理のフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
3 シリンダヘッド
12 排気ポート
15 上部メインウォータジャケット(上部ウォータジャケット)
16 下部メインウォータジャケット(下部ウォータジャケット)
18 メイン連通孔(連通路)
24 電磁弁(可変手段)
100 ECU(制御手段)
101 冷却水温度センサ(冷却水温度検出手段)
102 排気温度センサ(排気温度検出手段)
103 スロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)
104 車速センサ(走行速度検出手段)

Claims (4)

  1. シリンダヘッドの排気ポートの下方に位置するとともに、気筒の配列方向に沿って延在し、外部から冷却水が供給される下部ウォータジャケットと、前記下部ウォータジャケットに対向するとともに、前記排気ポートの上方に設けられた上部ウォータジャケットと、前記上部ウォータジャケットおよび前記下部ウォータジャケットを連通する連通路とを備えたシリンダヘッドの冷却構造において、
    前記連通路の開口面積を可変する可変手段と、前記上部ウォータジャケットおよび前記下部ウォータジャケットを流通する冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記排気ポートから排出される排気ガスの温度を検出する排気温度検出手段と、前記冷却水温度検出手段および前記排気温度検出手段の検出情報に基づいて、前記可変手段の制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  2. 前記制御手段は、冷間時に、前記排気温度検出手段が検出した排気温度が目標排気温度未満のときに、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
  3. 前記制御手段は、冷間時に、前記排気温度検出手段が検出した排気温度が目標温度以上で、かつ、限界排気温度未満であるとともに、前記冷却水温度検出手段が検出した冷却水温度が目標冷却水温度未満である場合に、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
  4. 車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、吸気管に設けられたスロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを備え、
    前記制御手段は、温間時に、前記走行速度検出手段が検出した走行速度が限界走行速度未満、前記スロットル開度検出手段が検出したスロットル開度が限界スロットル開度未満および前記排気温度検出手段が検出した排気温度が前記限界排気温度未満であることを条件として、前記連通路を閉塞する方向に前記可変手段を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012145005A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Denso Corp 排気浄化装置の劣化抑制制御装置
JP2014114710A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Nissan Motor Co Ltd シリンダヘッドの冷却構造
JP2017155598A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 株式会社Subaru 車両制御装置

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