JP2010121212A - 冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷延鋼板の製造、特に高張力鋼板の製造において、製造コストを増大させることなく、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止することが可能な冷延鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、鋼板温度400℃以上で、鉄の酸化雰囲気下で鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、鉄の還元雰囲気下で前記鋼板表面の酸化膜を還元する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷延鋼板の製造方法、特に、表面性状及び化成処理性に優れる高張力冷延鋼板の製造に好適な冷延鋼板の製造方法に関する。
従来、高張力鋼板は、主として、自動車のシートフレームやセンターピラー等の補強材など、主に内装材に使用されてきた。しかし、近年の自動車産業においては、更なる軽量化や安全性の向上を目指して、高張力鋼板をピラーアウターやサイメンアウターなどの外装材として適用する要請が拡大してきている。
一方で、上記ピラーアウターやサイメンアウターなどの部品は形状も複雑であり、これらに使用される高張力鋼板は、高い成形性を有すると共に、化成処理性に優れることが求められる。そこで、高張力鋼板に高い成形性や、優れた化成処理性を持たせるため、高張力鋼板に添加されるSiやMnなどの添加物の量を所定の範囲内とするように調整が行われている。
例えば、特開2003−193192号公報(特許文献1)には、成形性と化成処理性に優れる高強度鋼板およびその製造方法について記載されている。ここでは、質量%で、C:0.01〜0.30%、Si:0.005〜0.2%、Mn:0.1〜2.2%、P:0.001〜0.06%、S:0.001〜0.01%、N:0.0005〜0.01%、Al:0.25〜1.8%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる高強度鋼板において、鋼成分の最適化、すなわち、SiやAlの添加量、及び、TS狙い値(強度設計値)のバランスを特定範囲とすることで、成形性と化成処理性が向上するとしている。なお、前記特許文献1では、特にAl添加量を調整することで、従来の残留オーステナイト鋼並に準ずる程度に延性が向上し、また、Siを低減することにより化成処理性を向上させ、さらに合金化めっきをおこなっても特性が劣化することが少ない高強度鋼板が提供できるとしている。
特開2003−193192号公報
鋼板に含有されるSiやMnなどの添加物は、鉄の還元領域での焼鈍過程においても非常に酸化され易い。そのため、特に、質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する鋼板を焼鈍する場合、Si酸化物やMn酸化物が鋼板表面に濃化、析出し、鋼板表面の変色、或いは化成処理性の劣化という問題を生じさせる。
従来、高張力鋼板は、主に補強材等の内装材として使用されていたため、表面の変色や化成処理性は特に問題視されることが無かった。しかし、最近、高張力鋼板の外装材への適応が拡大しつつあり、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化が大きな問題となってきた。
鋼板表面の変色や化成処理性の劣化の問題は、焼鈍後に酸洗を行うことや、表面にNiメッキを行うことにより改善することが可能であるが、コストがかかるなどの問題がある。
また、前記特許文献1に記載されている方法は、鋼板にAlを含有することを前提としているが、Alを含有するとAlNが粒界偏析し、高温脆化が発生してスラブ割れの原因となる。また、酸洗ライン等の連続ライン入側での溶接性を悪化させるという問題があり、好ましくない。
そこで、本発明は、冷延鋼板の製造、特に高張力鋼板の製造において、製造コストを増大させることなく、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止することが可能な冷延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、高張力鋼板の製造過程において、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化がどのように発生するのかについて検討した。
図4に、高張力鋼板として、例えば、後述する表1中のAで示す成分系の鋼板を製造した場合において、焼鈍工程終了後に表面の変色及び化成処理性の劣化が起こっている鋼板の表面から内部へかけての元素分析を行った結果を示す。
図4に示すように、鋼板の表面近傍には、Si及びMnの酸化物による表層濃化が起こっており、これが、化成処理性の劣化を引き起こす原因と推測される。
また、図5に高張力鋼板として、例えば、後述する表1中のAで示す成分系の鋼板を製造した場合において、焼鈍工程終了後に表面の変色及び化成処理性の劣化が起こっている鋼板の表面SEM像を示す。
図5より、変色のあった鋼板の表面には、1μm以下の細かい突起が無数にあることがわかる。これは、Si、Mnが表面濃化される際、粒界を伝って表面に到達するので、表面粒界に沿って雫状にSi、Mn酸化物が生成されたためである。これらの凹凸が光の乱反射を生み出し鋼板表面の変色を引き起こすと推測される。
鋼板表面近傍にSi及びMnの酸化物の表層濃化が起こる原因は、焼鈍工程で一般的に用いられている炉内雰囲気において、Feは還元されるのに対し、Si及びMnは酸化されるため、鋼板表面近傍にSi酸化物及びMn酸化物の濃化が起こり、それが鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を引き起こしたと考えられる。
そこで、鋼板表面へのSi酸化物及びMn酸化物の濃化を抑制する方法として、次の方法を用いた。まず、焼鈍工程における熱処理を行う際に、鉄の酸化雰囲気下で熱処理を行い、鋼板表面に酸化膜を形成させる。この際、鉄の酸化雰囲気では、鋼板表面には主に酸化鉄の層が形成され、それと比較して添加元素であるSiやMnの酸化物が生成される量は微量であるため、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化することがない。
その後、その鋼板を鉄の還元雰囲気下に置くことで、酸化鉄は還元され、表面にはFeの還元層が形成される。その結果、鋼板表面へのSi酸化物及びMn酸化物の濃化は抑制され、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止できる。
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような特徴を有する。
[1] 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
鋼板温度400℃以上で、鉄の酸化雰囲気下で鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、鉄の還元雰囲気下で前記鋼板表面の酸化膜を還元する
ことを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
[2] 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.10以下の直火バーナにて鋼板を加熱して鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉内で前記鋼板表面の酸化膜を還元することを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
[3] 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.30以下の直火バーナにて鋼板を加熱して鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、空気比0.89以下の直火バーナにて鋼板を加熱し、さらにラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉内で、前記鋼板表面の酸化膜を還元する
ことを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
[4] 上記[1]乃至[3]のいずれかにおいて、鋼板表面に形成される酸化膜の平均の厚さが0.04〜0.2μmであることを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、冷延鋼板の製造、特に高張力鋼板の製造において、製造コストを増大させることなく、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止することが可能な冷延鋼板の製造方法が提供される。
本発明にかかる冷延鋼板の製造方法が適用される、連続焼鈍ラインの構成の一例を示した図である。 本発明例の炉内雰囲気により熱処理を行った、焼鈍工程終了後に表面性状及び化成処理性の良好な鋼板の表面から内部へかけての元素分析を行った結果を示した図である。 化成処理性評価としての鋼板表面へのリン酸塩付着量について、本発明例と比較例を一般冷延鋼板と比較した図である。 従来の炉内雰囲気により熱処理を行った、焼鈍工程終了後に表面の変色及び化成処理性の劣化が起こっている鋼板の表面から内部へかけての元素分析を行った結果を示した図である。 従来の炉内雰囲気により熱処理を行った、焼鈍工程終了後に表面の変色及び化成処理性の劣化が起こっている鋼板の表面SEM像を示した図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
図1は、本発明にかかる冷延鋼板の製造方法が適用される、連続焼鈍ラインの構成の一例を示した図である。図1に示すように、この連続焼鈍ラインは、鋼板1を所定温度まで加熱するための加熱炉2と、前記加熱した鋼板1を所定温度で所定時間熱処理するための均熱炉3とを有している。図1において、洗浄工程(図示せず)から焼鈍工程に入る鋼板1は、まず加熱炉2内で所定の温度まで加熱される。その後、均熱炉3内で、所定温度で所定時間熱処理された後、冷却され次の工程に送られる。
ここで、前記加熱炉2としては、加熱手段として直火バーナを備えた加熱炉が用いられる。また、前記均熱炉3としては、加熱手段としてラジアントチューブバーナを備えた加熱炉が用いられる。
このような連続焼鈍ラインにおいて本発明にかかる第一の実施形態は、質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する高張力冷延鋼板の製造方法であって、直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.30以下の直火バーナにて鋼板を加熱し、鋼板表面に酸化膜を形成させる。その後、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉3内で、前記鋼板表面の酸化膜を還元するものである。
加熱炉2内では、鋼板温度400℃以上の温度領域において、鋼板表面における酸化が活発化する。ここで、Si及びMnはFeと比較して圧倒的に酸化されやすく、通常の加熱炉雰囲気であるFeの還元雰囲気下では、高張力鋼板中のSi及びMnの酸化が優先的に行われ、鋼板表面にSi酸化物及びMn酸化物の濃化が起こる。
そこで、本実施形態においては、直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.10以下の直火バーナにて鋼板を加熱して、鉄の酸化膜を形成するものである。
前記直火バーナの空気比を0.93以上1.10以下とすることで、この直火バーナの近傍における加熱炉2内の雰囲気は、未燃酸素が多く存在する鉄の酸化雰囲気となる。そのため、含有量の少ないSi及びMnの酸化物が生成される量は微量であり、鋼板表面には主に酸化鉄の層が形成される。その結果、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化することを防止できる。
ここで、前記直火バーナの空気比を0.93より小さくすると、未燃酸素が減少し、鋼板表面の鉄分を十分に酸化させることができず、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化してしまう。また、前記直火バーナの空気比を1.10より大きくした場合、鋼板表面に厚い酸化物を生成させた状態で炉内ロールに接触するため、炉内ロールに酸化物が堆積し、いわゆるピックアップが発生する。そしてこのピックアップによって、炉内を搬送される鋼板に押し疵が発生する。
また、前記鋼板表面に形成される鉄の酸化膜の厚さは、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化することを抑制し、且つ、次工程の均熱炉において十分還元できる約0.04〜0.2μmとすることが好ましい。
本実施形態においては、前記鋼板表面に鉄の酸化膜を形成させた後、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉3内で、前記鋼板表面の鉄の酸化膜を還元させる。
以上により、焼鈍後の酸洗の実施や、鋼板表面にNiメッキを施すことなく鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止することが可能となる。
また、図1に示す連続焼鈍ラインにおいて本発明の第二の実施形態は、質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、直火バーナを備えた加熱炉2内の鋼板温度400℃以上の温度領域で、空気比0.93以上1.30以下の直火バーナにて鋼板表面を加熱し、鋼板表面に酸化膜を形成させる。その後、加熱炉2に備えた空気比0.89以下の直火バーナにて鋼板表面を加熱して酸化膜を還元させ、さらに、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉3内で、前記鋼板表面の酸化膜が還元されるまで熱処理を行うものである。
本実施形態においては、まず、加熱炉2の鋼板温度400℃以上の温度領域において、鋼板の進行方向上流側に備えた空気比0.93以上1.30以下の直火バーナにて鋼板表面を加熱し、鉄の酸化膜を形成するものである。
前記直火バーナの空気比を0.93以上1.30以下とすることで、この直火バーナの近傍における加熱炉2内の雰囲気は、未燃酸素が多く存在する鉄の酸化雰囲気となる。そのため、含有量の少ないSi及びMnの酸化物が生成される量は微量であり、鋼板表面には主に酸化鉄の層が形成される。その結果、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化することを防止できる。
ここで、前記直火バーナの空気比を0.93より小さくすると、未燃酸素が減少し、鋼板表面の鉄分を十分に酸化させることができず、Si酸化物及びMn酸化物が鋼板表面近傍で濃化してしまう。
さらに、本実施形態においては、前記鋼板表面に鉄の酸化膜を形成させた後、引き続き前記加熱炉2の鋼板の進行方向下流側に備えた空気比を0.89以下とした直火バーナで熱処理を行う。
ここで、直火バーナの空気比を0.89以下とすることで、この直火バーナの近傍における加熱炉2内の雰囲気は未燃酸素がほとんど存在しない鉄の還元雰囲気となり、鋼板表面に形成された酸化鉄の少なくとも一部の還元を行う。これにより、前述の第一の実施形態の場合と比較して、空気比の上限が大きくなったことにより鋼板表面での酸化鉄の形成がより進んだ場合においても、炉内ロールへの接触時には、表層の酸化膜は還元されているのでピックアップ発生を押さえることが可能となる。ただし、前記上流側の直火バーナーの空気比を1.30より大きくした場合、均熱炉で還元された後でも鋼板表面に残ってしまうような厚い酸化膜が形成されてしまうので不適である。
さらに、本実施形態においては、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉3内で、前記鋼板表面の鉄の酸化膜を還元させる。
以上により、上述の第一の実施形態と同様に、焼鈍後の酸洗の実施や、鋼板表面にNiメッキを施すことなく鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化を防止することが可能となる。
なお、上記二つの実施形態においては、加熱炉2として直火バーナを備えた加熱炉を、また均熱炉3としてラジアントチューブバーナを備えた加熱炉を用いているが、これらの加熱炉方式はこれらに限定されるものではない。本発明の効果を奏するように鉄の酸化雰囲気や還元雰囲気に調整できるものであれば加熱方式はどのようなものであってもよく、例えば、加熱炉3としてラジアントチューブバーナを備えた加熱炉を用い、炉内雰囲気を鉄の酸化雰囲気に調整してもよい。
図1に示す冷延鋼板の連続焼鈍ラインにおいて、以下表1に示す組成(単位は質量%)の高張力鋼板のサンプルA,B,Cを用いて、表2に示すバーナ空気比条件で熱処理を行い、鋼板表面の化成処理性及び表面性状の評価を行った。さらに、炉内ロールへのピックアップの有無の評価もあわせて行い、その評価結果を表2に記載した。
以下表2において、直火バーナ空気比の欄の前段とは、図1において図中イで示す加熱炉2の上流側の部分をいい、後段とは、図中ロで示す加熱炉2の下流側の部分をいう。
上記表2において、ピックアップ性評価、化成処理性評価及び表面性状評価の評価基準を以下に示す。
[ピックアップ性評価]
○:炉内ロール2aへのピックアップの発生がなかった場合
×:炉内ロール2aへのピックアップの発生があった場合
[化成処理性評価]
○:質量%で、Siの含有量0.1%未満、及び、Mnの含有量1.0%未満である一般冷延鋼板と比較してリン酸亜鉛処理後のリン酸塩付着量が同等の場合
×:質量%で、Siの含有量0.1%未満、及び、Mnの含有量1.0%未満である一般冷延鋼板と比較してリン酸亜鉛処理後のリン酸塩付着量が少ない場合
[表面性状評価]
○:変色が自動車外装材として使用できる程度
×:変色が自動車外装材として不適な場合
表2に示すように、本発明例に関しては、鋼板表面の変色及び化成処理性の劣化は見られず、また、炉内ロールへのピックアップも見られなかった。
図2に、上記表2中の本発明例1に示す鋼板の焼鈍工程終了後における鋼板表面から内部へかけての元素分析を行った結果を示す。前述の図4に示す、焼鈍工程終了後に表面の変色及び化成処理性の劣化が起こっている鋼板の表面から内部へかけての元素分析を行った結果と比較すると、鋼板表面近傍でのSi酸化物及びMn酸化物の濃度が低く抑えられていることが確認できた。
また、図3に、上記表2中の本発明例1及び比較例4に示す鋼板の焼鈍工程終了後における化成処理性評価の結果として、リン酸亜鉛浴浸漬時間を変化させた場合のリン酸亜鉛処理後の鋼板表面へのリン酸塩付着量を、Siの含有量0.1%未満、及び、Mnの含有量1.0%未満である一般冷延鋼板と比較した結果を示す。図3に示すように、本発明例1の場合は、一般冷延鋼板とほぼ同等の化成処理性が得られていることが確認できた。
1 鋼板
2 加熱炉
3 均熱炉

Claims (4)

  1. 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
    鋼板温度400℃以上で、鉄の酸化雰囲気下で鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、鉄の還元雰囲気下で前記鋼板表面の酸化膜を還元する
    ことを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  2. 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
    直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.10以下の直火バーナにて鋼板を加熱して鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、ラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉内で前記鋼板表面の酸化膜を還元することを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  3. 質量%で、Siを0.1%以上、及び/又は、Mnを1.0%以上含有する冷延鋼板の製造方法であって、
    直火バーナを備えた加熱炉内の鋼板温度400℃以上で、空気比0.93以上1.30以下の直火バーナにて鋼板を加熱して鋼板表面に酸化膜を形成させ、その後、空気比0.89以下の直火バーナにて鋼板を加熱し、さらにラジアントチューブバーナを備えた還元雰囲気の均熱炉内で、前記鋼板表面の酸化膜を還元する
    ことを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  4. 鋼板表面に形成される酸化膜の平均の厚さが0.04〜0.2μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の冷延鋼板の製造方法。
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