JP2010119908A - エアフィルタ - Google Patents

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浅太郎 西川
Hiroshi Uchiyama
洋 内山
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【課題】分割したフィルタ枠の径寸法差を厳しく管理しなくても、嵌め合わせたフィルタ枠にがたつきが生じず、分割したフィルタ枠を簡単に嵌め合わせや取り外しすることができるろ材交換式のエアフィルタを提供することである。
【解決手段】分割した前面側と後面側のフィルタ枠2a、2bの上辺に、互いに係合する複数の凸部14と孔15を設け、これらの上辺と反対側で内外に嵌め合わされる下辺の一方に、他方の辺に向かってスリット孔8から突出する屈曲部を有する屈曲ばね9を取り付け、他方の辺に屈曲ばね9の屈曲部が嵌まり込むスリット孔12を設けることにより、分割したフィルタ枠2a、2bの径寸法差を厳しく管理しなくても、嵌め合わせたフィルタ枠2a、2bにがたつきが生じないようにするとともに、分割したフィルタ枠2a、2bを簡単に嵌め合わせや取り外しすることができるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、メインフィルタの空気取り込み口に装着されるプレフィルタや脱臭フィルタ等に用いられるエアフィルタに関する。
メインフィルタの空気取り込み口に取り付けられ、比較的大きな異物を事前に除去するプレフィルタや、ろ材に活性炭等を含ませた脱臭フィルタ等のエアフィルタには、不織布等で形成したシート状のろ材を矩形状のフィルタ枠に収納して、格子状等に交叉させたワイヤやエクスパンドメタル等で形成した抜け止め部材でろ材を前面側と後面側へ抜け止めしたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
このようなエアフィルタには、抜け止め部材を取り付けた矩形状のフィルタ枠を前面側と後面側に分割して、分割した一方のフィルタ枠の径寸法を他方よりもわずかに大きく形成し、これらのフィルタ枠を内外に着脱可能に嵌め合わせて、ろ材を交換可能としたろ材交換式のものがある。従来、このようなろ材交換式のエアフィルタでは、分割したフィルタ枠の対向する対の二辺に、それぞれ内外で対向する凸部と凹部または孔を設け、これらを係合させて、内外に嵌め合わせたフィルタ枠を係止している。
実開平5−56215号公報 特開平8−57237号公報
上述した分割したフィルタ枠の対向する対の二辺で凸部と凹部を係合させる従来のろ材交換式のエアフィルタは、分割したフィルタ枠の径寸法差が大きいと、嵌め合わせたフィルタ枠にがたつきが生じ、径寸法差が小さいと、凸部が相手方の辺に引っ掛かり、嵌め合わせや取り外しに苦労する問題がある。このため、分割したフィルタ枠の径寸法差を厳しく管理する必要がある。
そこで、本発明の課題は、分割したフィルタ枠の径寸法差を厳しく管理しなくても、嵌め合わせたフィルタ枠にがたつきが生じず、分割したフィルタ枠を簡単に嵌め合わせや取り外しすることができるろ材交換式のエアフィルタを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、ろ材の前面側と後面側を抜け止めする抜け止め部材を取り付けた矩形状のフィルタ枠を前面側と後面側に分割して、分割した一方のフィルタ枠の径寸法を他方よりもわずかに大きく形成し、これらのフィルタ枠を内外に着脱可能に嵌め合わせて、前記ろ材を交換可能としたエアフィルタにおいて、前記分割したフィルタ枠の内外に嵌め合わされる対の一辺に、互いに係合する凸部と凹部または孔を設け、これらの対の一辺と矩形の反対側で内外に嵌め合わされる対の辺の一方に、他方の辺に向かって孔または凹部から突出するばねを設け、前記他方の辺にこのばねが嵌まり込む係止部を設けた構成を採用した。
すなわち、分割したフィルタ枠の内外に嵌め合わされる対の一辺に、互いに係合する凸部と凹部または孔を設け、これらの対の一辺と矩形の反対側で内外に嵌め合わされる対の辺の一方に、他方の辺に向かって孔または凹部から突出するばねを設け、他方の辺にこのばねが嵌まり込む係止部を設けることにより、分割したフィルタ枠の径寸法差を厳しく管理しなくても、ばねの押圧力によって内外に嵌め合わせたフィルタ枠にがたつきが生じないようにするとともに、嵌め合わせの際にばねを一方の辺の孔または凹部に押し込んで、分割したフィルタ枠を簡単に嵌め合わせることができるようにした。
前記ばねを前記内外に嵌め合わされる対の辺の内側の辺に設け、前記他方の外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねが、この外側の辺の裏面側に突出しないようにすることにより、フィルタ枠を外側に突出物のないものとし、エアフィルタを取り付け箇所の制約のない汎用性の高いものとすることができる。
前記外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねがその裏面側に突出しないようにする手段を、前記外側の辺の内面に裏打ち部材を取り付け、この裏打ち部材に前記ばねが嵌まり込む係止部を設けたものとすることにより、容易にばねが裏面側に突出しないようにすることができる。
前記ばねを、一端側が固定され、前記辺の長手方向に延びて屈曲部を有するワイヤまたは板片で形成された屈曲ばねとし、前記係止部を、前記他方の辺の長手方向に延び、前記屈曲ばねの屈曲部が嵌まり込む凹溝またはスリット孔とすることにより、フィルタ枠の辺の幅が狭いものであっても、ばねとその係止部を容易に設けることができる。
本発明のエアフィルタは、分割したフィルタ枠の内外に嵌め合わされる対の一辺に、互いに係合する凸部と凹部または孔を設け、これらの対の一辺と矩形の反対側で内外に嵌め合わされる対の辺の一方に、他方の辺に向かって孔または凹部から突出するばねを設け、他方の辺にこのばねが嵌まり込む係止部を設けたので、分割したフィルタ枠の径寸法差を厳しく管理しなくても、ばねの押圧力によって内外に嵌め合わせたフィルタ枠にがたつきが生じないようにすることができるとともに、嵌め合わせの際にばねを一方の辺の孔または凹部に押し込んで、分割したフィルタ枠を簡単に嵌め合わせることができる。
前記ばねを内外に嵌め合わされる対の辺の内側の辺に設け、他方の外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねが、この外側の辺の裏面側に突出しないようにすることにより、フィルタ枠を外側に突出物のないものとし、エアフィルタを取り付け箇所の制約のない汎用性の高いものとすることができる。
前記外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねがその裏面側に突出しないようにする手段を、外側の辺の内面に裏打ち部材を取り付け、この裏打ち部材にばねが嵌まり込む係止部を設けたものとすることにより、容易にばねが裏面側に突出しないようにすることができる。
前記ばねを、一端側が固定され、辺の長手方向に延びて屈曲部を有するワイヤまたは板片で形成された屈曲ばねとし、係止部を、他方の辺の長手方向に延び、屈曲ばねの屈曲部が嵌まり込む凹溝またはスリット孔とすることにより、フィルタ枠の辺の幅が狭いものであっても、ばねとその係止部を容易に設けることができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このエアフィルタは、図1(a)、(b)および図2に示すように、不織布で形成されたシート状のろ材1を、前面側と後面側に分割した矩形状のフィルタ枠2a、2bに収納して、各フィルタ枠2a、2bに取り付けた抜け止め部材3でろ材1を前面側と後面側へ抜け止めしたものであり、前面側のフィルタ枠2aの径寸法が、後面側のフィルタ枠2bの径寸法よりもわずかに大きく形成され、前面側のフィルタ枠2aの内側へ後面側のフィルタ枠2bを着脱可能に嵌め合わせることにより、ろ材1を交換可能とされている。
前記矩形状の各フィルタ枠2a、2bは、中桟4が設けられるとともに、4周の各辺に内向きの鍔5が設けられ、これらの内向きの鍔5の内面側に抜け止め部材3が取り付けられている。また、前面側のフィルタ枠2aの下辺には把手6も設けられている。
図3(a)に示すように、前記抜け止め部材3は、ワイヤ3aを格子状に組み付けて、その外周にワイヤ3bで外枠を形成したものであり、ワイヤ3a同士の交点およびワイヤ3aとワイヤ3bの交点は、溶接によって固着されている。
図3(b)に示すように、前記各フィルタ枠2a、2bの各辺の鍔5には、複数箇所に内面側への切り起こしで形成され、外向きに凸に屈曲した爪7を有する入れ込み部が形成され、爪7の先端側に形成された隙間から、外枠を形成するワイヤ3bの内側で一部のワイヤ3aの端部が爪7の内側に入れ込まれ、凸に屈曲した爪7の屈曲部の内側に係止されて、抜け止め部材3が各フィルタ枠2a、2bに取り付けられている。これらの抜け止め部材3は、溶接、蝋付け、接着等によって鍔5の内面側に取り付けてもよい。
図4(a)、(b)に示すように、前記後面側のフィルタ枠2bの下辺の両端部には、辺の長手方向に延びるスリット孔8が設けられるとともに、その内面側に辺の長手方向に延びて屈曲部を有するワイヤで形成された屈曲ばね9が一端側を固定され、その屈曲部がスリット孔8から外側へ突出している。また、前面側のフィルタ枠2aの下辺と鍔5の内面には、L字断面の裏打ち部材10がビス11で取り付けられ、この裏打ち部材10の両端部に、外側へ突出する屈曲ばね9の屈曲部が嵌まり込む係止部としてのスリット孔12が設けられている。したがって、スリット孔12に嵌まり込んだ屈曲ばね9の屈曲部が前面側のフィルタ枠2aの外側に突出することはない。
なお、前記裏打ち部材10を前面側のフィルタ枠2aに取り付ける両端部のビス11は長く形成され、後面側のフィルタ枠2bの下辺の両端部には、これらのビス11が側方から嵌まり込む切欠き13が設けられており、後面側のフィルタ枠2bが上下逆向きに嵌め込まれるのを防止するようになっている。また、フィルタ枠2aの下辺は、前記入れ込み部が省略され、裏打ち部材10によって抜け止め部材3が押さえ込まれている。
一方、図5(a)、(b)に示すように、前面側のフィルタ枠2aの上辺の内面の両端部と中央部には、内方へ突出する複数の凸部14が設けられ、後面側のフィルタ枠2bの上辺の両端部と中央部には、これらの凸部14が嵌まりこんで係合する複数の孔15が設けられている。
図6(a)、(b)に示すように、前記前面側と後面側のフィルタ枠2a、2bを嵌め合わせる際は、まず、下辺側で後面側のフィルタ枠2bを前面側のフィルタ枠2aの内側にして、両端部の切欠き13にビス11を嵌め込むとともに、屈曲ばね9の屈曲部をスリット孔12に係合させ、こののち、上辺側のフィルタ枠2bの孔15にフィルタ枠2aの凸部14を嵌め込むことにより、分割したフィルタ枠2a、2bを簡単に嵌め合わせることができ、かつ、嵌め合わせたフィルタ枠2a、2bにがたつきが生じないようにすることができる。
上述した実施形態では、内外に嵌め合わされる対の辺の一方に設けられるばねを、スリット孔から突出する屈曲部を有する屈曲ばねとし、他方の辺に設けられるばねの係止部をスリット孔としたが、このばねと係止部の組み合わせは実施形態のものに限定されることはなく、他の種類のばねと、このばねが嵌まり込んで係止される孔または凹部であればよい。
また、上述した実施形態では、抜け止め部材を格子状のワイヤで形成したが、抜け止め部材も実施形態のものに限定されることはなく、エクスパンドメタル等で形成することもできる。
aはエアフィルタの実施形態を示す縦断面図、bはaの一部省略拡大縦断面図 図1の分解斜視図 aは図2の抜け止め部材を示す平面図、bはaの抜け止め部材のフィルタ枠への取り付け部を拡大して示す斜視図 a、bは、それぞれ図2の前面側と後面側のフィルタ枠の下辺部を拡大して示す一部省略裏面図 a、bは、それぞれ図2の前面側と後面側のフィルタ枠の上辺部を拡大して示す一部省略裏面図 a、bは、それぞれ図4、図5の前面側と後面側のフィルタ枠の上辺部と下辺部を嵌め合わせた状態を示す一部省略断面図
符号の説明
1 ろ材
2a、2b フィルタ枠
3 抜け止め部材
3a、3b ワイヤ
4 中桟
5 鍔
6 把手
7 爪
8 スリット孔
9 屈曲ばね
10 裏打ち部材
11 ビス
12 スリット孔
13 切欠き
14 凸部
15 孔

Claims (4)

  1. ろ材の前面側と後面側を抜け止めする抜け止め部材を取り付けた矩形状のフィルタ枠を前面側と後面側に分割して、分割した一方のフィルタ枠の径寸法を他方よりもわずかに大きく形成し、これらのフィルタ枠を内外に着脱可能に嵌め合わせて、前記ろ材を交換可能としたエアフィルタにおいて、前記分割したフィルタ枠の内外に嵌め合わされる対の一辺に、互いに係合する凸部と凹部または孔を設け、これらの対の一辺と矩形の反対側で内外に嵌め合わされる対の辺の一方に、他方の辺に向かって孔または凹部から突出するばねを設け、前記他方の辺にこのばねが嵌まり込む係止部を設けたことを特徴とするエアフィルタ。
  2. 前記ばねを前記内外に嵌め合わされる対の辺の内側の辺に設け、前記他方の外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねが、この外側の辺の裏面側に突出しないようにした請求項1に記載のエアフィルタ。
  3. 前記外側の辺に設けられる係止部に嵌まり込むばねがその裏面側に突出しないようにする手段が、前記外側の辺の内面に裏打ち部材を取り付け、この裏打ち部材に前記ばねが嵌まり込む係止部を設けたものである請求項2に記載のエアフィルタ。
  4. 前記ばねを、一端側が固定され、前記辺の長手方向に延びて屈曲部を有するワイヤまたは板片で形成された屈曲ばねとし、前記係止部を、前記他方の辺の長手方向に延び、前記屈曲ばねの屈曲部が嵌まり込む凹溝またはスリット孔とした請求項1乃至3のいずれかに記載のエアフィルタ。
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