JP2010117566A - 光波長多重信号監視装置および方法 - Google Patents

光波長多重信号監視装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信号光の強度だけでなく、波長も監視可能な光波長多重信号監視装置および方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態によれば、アレイ導波路回折格子(AWG)を備えた光波長多重信号監視装置は、AWGの入力導波路と入力側のスラブ導波路との間に、光スプリッタと、2つのアーム導波路と、光モード合成カプラと、テーパ導波路と、2つのアーム導波路間の位相差を調整可能としたヒータとを備える。光モード合成カプラは、一方のアーム導波路から入力される基底モード光を1次モードに結合させ、他方のアーム導波路から入力される基底モード光を基底モードに結合させる。テーパ導波路は、2次モード光を励起するように構成される。ヒータに電力を印加して、AWGの透過率の波長依存性を複数の状態に変化させて、信号光の強度を測定する。これら複数の状態において測定された信号光の強度から各チャネルの信号光の強度だけでなく、波長を算出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光波長多重信号監視装置および方法に関し、詳しくは、アレイ導波路回折格子と複数のフォトダイオードを用いた光波長多重信号監視装置および方法に関する。
近年の通信容量の増大に伴い、光波長多重分割(WDM)技術を用いた光伝送装置が広く導入されている。これら光伝送装置で構築されるWDMシステムにおいては、各波長チャネルの光信号を監視することにより、伝送信号の品質管理やシステム制御等を行っている。他方、シリコン基板上に形成した石英系ガラス導波路によって構成されたプレーナ光波回路(PLC)の研究開発が盛んに行われており、かかるPLC技術を利用したアレイ導波路回折格子(AWG)は、光波長合分波を実現する回路であり、WDMシステムの構成部品として重要な役割を果たしている。
WDMシステムにおいて波長多重された光信号を監視する装置の一形態として、AWGと複数のフォトダイオード(PD)を組み合わせた構成が提案され、非特許文献1に開示されている。図26に、このAWGとPDによる従来の光波長多重信号監視装置の構成を示す。ここで、AWGは、入力導波路5101、第1のスラブ導波路5102、アレイ導波路5103、第2のスラブ導波路5104、および複数の出力導波路5105から構成されている。これら導波路は、通常シリコン基板上に石英系ガラスにより形成されたコアおよびクラッドから構成される。複数の出力導波路はそれぞれ、光ファイバ5108等を介して複数のPD5106に光学的に接続されている。AWGは、入力光ファイバ5107に光学的に接続されており、光波長多重信号を入力すると、出力導波路5105から各チャネルの信号光を分波して取り出すことができる。各出力導波路にPDを接続することにより、各信号光の強度を監視することができる。この構成によれば、AWGで分離された各波長チャネルの信号を各PDで同時かつ独立に検出できるため、光波長多重信号を高速に監視できるという特長がある。
また、AWGのチップ端面に、各出力導波路と結合するように直接PDを実装することで、さらに小型で受光特性に優れた光波長多重信号監視装置も提案されている。この構成を図27に示す。ここで、AWGの各部分は図26と同様であり、筐体とガラス窓の中で気密封止されたチップスケールパッケージ型PDアレイ(CSP−PDアレイ)5201がAWGのチップ端面に実装されている。CSP−PDアレイについて詳しくは、非特許文献2に開示されている。CSP−PDアレイ5201内に内蔵された各PDの受光面は、AWGの出力導波路5107の各々と光学的に結合している。
かかるAWGにおいては、入力導波路5101の入力側スラブ導波路5102との接続界面に励起されている光フィールドと、出力導波路5105の出力側スラブ導波路5104との接続界面に励起される光フィールドの、パワーオーバーラップ積分が透過スペクトルとなる。通常、これらの光フィールドは基底モード光のみが励起されており、透過スペクトル波形はガウス関数型となる。しかし、入力導波路5101の入力側スラブ導波路5102への接続部分、あるいは出力導波路5105の出力側スラブ導波路5104への接続部分に2次モード光を励起するテーパ導波路を設けることで、透過波形を平坦化し帯域を拡大する方法が開発されている。特許文献1には、2次モード光を励起するテーパ導波路としてパラボラ関数形状を適用する方法が開示されている。従来技術によるAWG型の光波長多重信号監視装置において、この透過波形を平坦化する方法を用いることで、各信号光の波長の変動に対して、検出される光強度の変動を小さく抑えることができる。すなわち、より測定誤差の小さい、信号光強度の監視が可能になる。
特許第3112246号公報 大山 他、"AWGとCSP型PDアレイを用いた40−ch光パワーチャンネルモニタモジュール"2006年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会講演、C−3−78. 土居 他、"チップスケールパッケージ型PDアレイ(CSP−PD)の開発"、信学技報EMD2007−36、CPM2007−57、OPE2007−74、LQE2007−3、pp.39−44、2007−08. J. Leuthold, et al., "Multimode Interference Couplers for the Conversion and Combining of Zero-and First-Order Modes," JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.16, pp.1228-1238, 1998.
上記のように、従来のAWG型の光波長多重信号監視装置では光波長多重信号を高速に監視できるものの、監視が可能な特性は、現状では各チャネル信号光の強度に限定されていた。他方、伝送信号の品質管理やシステム制御等のためには、信号光の強度のみならず、信号光の波長をも、同時に監視することを必要とする場合もある。よって、伝送システムによっては、従来のAWG型の光波長多重信号監視装置では監視装置として十分に対応できない、という課題があった。
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、AWG型の光波長多重信号監視装置において、更に信号光の波長についても監視が可能な、光波長多重信号監視装置および方法を提供することにある。
上記の課題を解消するにあたって、信号光の波長を測定する1つの手法として、透過スペクトルを変化させ、そのとき検出される信号光強度の変化から、算出することが考えられる。この測定手法に適した透過スペクトルの変化は、信号光波長近傍で透過率変化が単調であり、かつその変化率すなわち透過スペクトルの傾斜が変化するような場合である。この様な透過スペクトルの場合、変化前後での透過率の差分は、やはり単調な波長依存性を有するため、透過した信号光の強度の差分を検出し、換算することによって、波長の測定が可能である。
前述のような透過スペクトルの変化をAWGにおいて得るために、本発明においては、AWGの入力導波路の第1のスラブ導波路への接続部に励起されている光モードに着目した。従来技術による、透過スペクトルが平坦化されたAWGにおいては、入力導波路に接続するパラボラ形状等のテーパ導波路によってある強度比で2次モード光が励起され、第1のスラブ導波路への接続部においてそのフィールドは対称な双峰状である。他方、出力導波路では基底モード光のみが存在し、第2のスラブ導波路への接続部においては単峰状のフィールドである。AWGの透過スペクトルは両方の光フィールドのパワーオーバーラップ積分で決まり、平坦な波形となる。ここで、入力導波路側の光フィールドに、特定の強度比で1次モード光が混在している場合、フィールドは非対称な双峰状となり、その非対称性は基底および2次モード光と1次モード光の位相差により決まる。光フィールドが非対称になると、AWGの透過スペクトルでは波形の傾斜となって表れ、また非対称性が大きい程、透過スペクトルの波形傾斜も大きくなる。したがって、入力導波路において、適当な機構により、所定の強度比の1次モード光を励起し、その1次モード光と基底および2次モード光の位相差を変化させることができれば、従来技術による透過スペクトルが平坦化されたAWGにおいて、更に透過スペクトルの波形傾斜の変動を生じさせることが可能である。
以上の考察を踏まえ、本発明の課題を解消するために、請求項1に係る発明は、波長合分波回路であって、第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された複数の導波路からなるアレイ導波路と、前記アレイ導波路の複数の導波路に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された複数の出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子と、光波長多重信号が入力される入力導波路と、前記入力導波路に接続された光スプリッタと、前記光スプリッタに接続された第1および第2のアーム導波路と、前記第1および第2のアーム導波路に接続された光モード合成カプラであって、前記第1のアーム導波路から入力される基底モード光を1次モードに結合させ、前記第2のアーム導波路から入力される基底モード光を基底モードに結合させる光モード合成カプラと、前記光モード合成カプラに接続され、2次モード光を励起するテーパ導波路であって、前記第1のスラブ導波路にさらに接続されたテーパ導波路と、前記第1および第2のアーム導波路の少なくとも一方を加熱して、前記第1および第2のアーム導波路間の位相差を調整可能としたヒータとを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の波長合分波回路を備えた光波長多重信号監視装置であって、前記複数の出力導波路に接続された複数のフォトダイオードを備えたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の光波長多重信号監視装置であって、前記光モード合成カプラは、基底および1次モード光が伝播し、2次モード光が伝搬しないマルチモード導波路を介して前記テーパ導波路に接続されたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項2または3に記載の光波長多重信号監視装置であって、前記光モード合成カプラは、導波路幅の異なる2本の導波路から構成された方向性結合器であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の光波長多重信号監視装置であって、前記方向性結合器は、導波路幅の狭い方の導波路が遮光材料の挿入された溝によって終端されていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項4に記載の光波長多重信号監視装置であって、前記方向性結合器は、導波路幅の狭い方の導波路が徐々に細くなり最終的に終端されていることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項2から6のいずれかに記載の光波長多重信号監視装置であって、前記光スプリッタは、波長無依存カプラにより構成されていることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項2から7のいずれかに記載の光波長多重信号監視装置であって、前記フォトダイオードは、チップスケールパッケージ型PDアレイとして構成されていることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された複数の導波路からなるアレイ導波路と、前記アレイ導波路の複数の導波路に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された複数の出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子と、前記アレイ導波路回折格子の複数の出力導波路に接続された複数のフォトダイオードとを備えた光波長多重信号監視装置であって、光波長多重信号が入力される入力導波路と、前記入力導波路に接続された光スプリッタと、前記光スプリッタに接続された第1および第2のアーム導波路と、前記第1および第2のアーム導波路に接続された光モード合成カプラであって、前記第1のアーム導波路から入力される基底モード光を1次モードに結合させ、前記第2のアーム導波路から入力される基底モード光を基底モードに結合させる光モード合成カプラと、前記光モード合成カプラに接続され、2次モード光を励起するテーパ導波路であって、前記第1のスラブ導波路にさらに接続されたテーパ導波路と、前記第1および第2のアーム導波路の少なくとも一方を加熱して、前記第1および第2のアーム導波路間の位相差を調整可能としたヒータとを備えた光波長多重信号監視装置において、前記ヒータに電力を印加して、前記アレイ導波路回折格子の透過率の波長依存性を複数の状態に変化させて、前記複数のフォトダイオードでの信号光の強度を測定することと、前記複数の状態において測定された信号光の強度から前記信号光の波長を算出することとを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、請求項9に記載の光波長多重信号監視方法であって、前記複数の状態は、前記アレイ導波路回折光子の透過率の波長依存性が略同程度に逆向きに傾斜した2つの状態を含み、前記信号光の波長を算出することとは、前記2つの状態において測定された信号光の強度の差から前記信号光の波長を算出することを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、請求項9または10に記載の光波長多重信号監視方法であって、前記複数の状態は、前記アレイ導波路回折光子の透過率の波長依存性が略平坦な状態を含み、前記略平坦な状態において測定された信号光の強度から前記信号光の強度を算出することを特徴とする。
本発明により、従来技術のAWG型光波長多重信号監視装置において、信号光の強度しか監視できなかった問題を解消し、信号光の強度に加え、信号光の波長についても、全チャネル同時に監視することが可能であり、高速性を有しつつ、より高度な監視機能を備えた光波長多重信号監視装置および方法を得ることができる。
本発明の実施形態について以下に説明する。本発明の一実施形態にかかる光波長多重信号監視装置の構成を図1に示す。この光波長多重信号監視装置は、AWG100、入力光ファイバ121、接続光ファイバ122、および各接続光ファイバに光学的に結合しているフォトダイオード123から構成されている。AWG100は、入力導波路101、第1のスラブ導波路102、アレイ導波路103、第2のスラブ導波路104、および出力導波路105を備えている。入力導波路101は入力光ファイバ121と接続され、出力導波路105はそれぞれが接続光ファイバ122を介してフォトダイオード123と接続されている。また、AWG100は、入力導波路101と第1のスラブ導波路102との間に、光スプリッタ106、第1のアーム導波路107、第2のアーム導波路108、光モード合成カプラ109、マルチモード導波路110、および2次モード光を励起するテーパ導波路111を備え、第1のアーム導波路107および第2のアーム導波路108にはそれぞれ加熱用のヒータ112、113が設けられている。
光モードカプラ109は、第1のアーム導波路107から入力する基底モード光を1次モード光に変換し、第2のアーム導波路108から入力する基底モード光を基底モード光として合成する。合成された基底モード光と1次モード光は、マルチモード導波路110を、それぞれのモードの実効屈折率に従って伝播し、更にテーパ導波路111において、基底モード光の一部は2次モード光に変換される。このとき、1次モード光はそのまま1次モード光として伝播する。したがって、テーパ導波路111の開口端、すなわち第1のスラブ導波路102への接続部においては、基底モード光、1次モード光、および2次モード光の合成フィールドが生成される。この合成フィールドの基底モード光と2次モード光の強度比および位相差は、テーパ導波路111の形状により決まる。また、基底モード光と2次モード光に対する、1次モード光の強度比は、光スプリッタ106における分岐比と、光モード合成カプラ109の結合率によって決まり、位相差は、第1のアーム導波路107と第2のアーム導波路108の光路長差、マルチモード導波路110の長さ、およびテーパ導波路111の長さによって決まる。また、この光路長差はヒータ112、113を加熱することによって調整が可能である。
図2は、本発明の実施形態において、テーパ導波路111の開口端に生成される基底(0次)、1次、および2次モード光の各フィールド形状を示したものである。ここで、テーパ導波路111の開口端の導波路幅をWとし、導波路の中央を横軸のゼロにしている。また、縦軸は電界の振幅を表している。
図3は、図2に示した基底、1次、および2次モード光の合成フィールドの変化を示したものである。ここで、基底、1次、および2次モード光のそれぞれの強度比は0.85:0.05:0.10に設定している。また、基底モード光に対する2次モード光の位相差はゼロに固定し、基底モード光に対する1次モード光の位相差を−π、−0.75π、−0.5π、−0.25π、0、0.25π、0.5π、0.75π、πラジアンと変えたときの結果を示している。基底モード光に対する1次モード光の位相差を変えることで、双峰状フィールドが非対称→対称→逆の非対称→対称→非対称に変化していることがわかる。
図4は、図3の各合成フィールドが生成している場合のAWG100の透過スペクトルの変化を示したものである。ここで、出力導波路105の第2のスラブ導波路104への接続部には基底モード光のみの光フィールドを仮定し、上記合成フィールドとのパワーオーバーラップ積分により、透過スペクトルを求めている。図より、基底モード光に対する1次モード光の位相差を変えることで、透過スペクトル波形が傾斜→平坦→逆の傾斜→平坦→傾斜と変化していることがわかる。ここで、上記合成フィールドにおける、基底モード光に対する1次モード光の位相差は、ヒータ112あるいはヒータ113を加熱することにより調整することができる。非加熱の場合を基準として、ヒータ112を加熱すれば位相差は正方向にシフトし、ヒータ113に加熱すれば位相差は負方向にシフトする。従って、本発明の実施形態における光波長多重信号監視装置においては、ヒータ112あるいはヒータ113に適切な電力を与えることで、AWG100の透過スペクトル波形の傾斜を調整することが可能である。
以下、この光波長多重信号監視装置における光波長多重信号の監視方法を説明する。いま特に、AWG100で分岐された1つの波長チャネルの信号光に注目する。信号光の監視は、ヒータ112あるいはヒータ113に電力を与え、上記合成フィールドにおける、基底モード光に対する1次モード光の位相差を、2つ以上の状態に変化させて、PDの受光強度を読み取ることで行う。
図5は、基底モード光に対する1次モード光の位相差φに対する、所定の波長でのAWG100の透過率T(λ,φ)の変化を示している。図5においては、波長が透過中心波長(λ=λ)の場合、透過中心波長より長波長(λ=λ+δλ)の場合、透過中心波長より短波長(λ=λ−δλ)の場合をそれぞれ示している。透過スペクトル波形が平坦なときは波長によって透過率に差異が無く(例えば、φ=±0.5π)、傾斜があるときには差異が大きくなる様子がわかる(例えば、φ=0,±π)。
監視すべき波長チャネルの信号光強度は、一般に信号波長の付近で鋭く幅の狭い線ピークを有している。いま、信号の光強度をP、波長をλとすると、この信号を本実施形態の光波長多重信号監視装置で検出したときの、PDでの受光強度はP・T(λ,φ)となる。よって、例えば、ヒータ112あるいはヒータ113に電力を与え、位相差φ=φ、φの2状態において、信号光を検出したとすれば、2状態でのPDでの受光強度P、Pは、P=P・T(λ,φ)、P=P・T(λ,φ)となる。このとき、2状態での受光強度のdB単位での差分をとると、10・Log10(P)−10・Log10(P)=10・Log10{T(λ,φ)/T(λ,φ)}となり、これは、信号の光強度には依存せず、2状態における信号の波長λでの透過率の比となる。
図4にあるように、位相差φを変えるとAWG100の透過スペクトル波形の傾斜が変化するので、上記の2状態として傾斜の異なる2状態を選べば、その2状態での透過率の比は波長に対して単調に増加するか減少することになる。すなわち、透過率の比と波長は1対1に対応する。従って、予め2状態における10・Log10{T(λ,φ)/T(λ,φ)}の情報を取得しておき、2状態で検出された受光強度のdB単位の差分と比較すれば、検出した信号光の波長を測定することが可能である。
上記の手法による信号波長の測定は、少なくとも透過スペクトル波形の傾斜が異なる2状態で、受光強度を検出すれば可能であるが、同様に傾斜が異なる3状態以上での検出を行い、その3状態以上での透過率の比との比較をすれば、より精度良く測定が可能である。これは、より多くの状態間での検出結果を比較することで、各状態間での受光強度の誤差の影響を低減できるからである。
また、上記の手法による信号波長の測定において、2状態で受光強度を検出する場合には、2状態での透過スペクトル波形の傾斜が大きく、かつ逆符号である設定が最も精度良く測定可能である。例えば、図4の場合、2状態をφ=0、φ=πまたは−πとする。これは、2状態間での透過率の比が、波長によって最も大きく変化する場合であるので、受光強度の誤差が波長の誤差に影響し難いためである。
次に、信号光の強度を測定する方法について説明する。いま、信号の光強度をP、波長をλとすると、この信号を本実施形態の光波長多重信号監視装置で検出したときの、PDでの受光強度はP・T(λ,φ)となる。よって、例えば、ヒータ112あるいはヒータ113に電力を与え、位相差φ=φ1の状態において、信号光を検出したとすれば、PDでの受光強度Pは、P=P・T(λ,φ)となる。すなわち、測定対象の光強度Pは、P=P/T(λ,φ)となる。
例えば、前述の信号光の波長の測定における2状態のうち、所定の1状態(ここではφ=φとする)における透過スペクトルの情報T(λ,φ)を予め取得しておけば、その状態で検出した受光強度Pに対して、前述の手法により得られた信号光波長の測定値λ´における透過率T(λ´,φ)を用いて、光強度の測定値P´をP/T(λ´,φ)として求めることできる。また、この測定手法においては、上記の所定の1状態での透過スペクトル波形が平坦であるように位相差φを設定しておけば(例えば、φ=−0.5πまたは0.5π)、透過率は波長に依存しないので、波長の測定値λ´を参照することなく透過率が求まり、より簡単に信号強度を算出することが可能であり、好ましい設定である。
また、信号光の強度の測定については、所定の2状態での透過スペクトル波形の傾斜が大きく、絶対値が等しく、かつ逆符号であるような設定にしておき、この所定の2状態での受光強度検出値の平均を、これら2状態の透過率の平均で割った値を測定値としても良い。これら2状態の透過スペクトルの平均は、平坦な透過スペクトル波形の場合と等価となる。よって、この場合は前述のように波長を精度良く測定できるのに加え、波長の測定値を参照することなく2状態の平均透過率が求まるので、信号強度の算出も簡便である。
ここで、マルチモード導波路110の幅としては、少なくとも1次モード光までは伝播可能であるほど広く、2次モード光は伝播できない、すなわち2次モードの実効屈折率が存在しない程度の幅であることが好ましい。これは、第1のアーム導波路107から入力する基底モード光が、光モードカプラ109において僅かに2次モード光に変換された場合でも、その2次モード光をマルチモード導波路110にて抑制し、テーパ導波路111の開口端での合成フィールドにおいて、不必要な変動が生じることがないようにするためである。
また、第1のアーム導波路107と第2のアーム導波路108の光路長差については、ヒータ112、113を加熱していない状態において、ほぼ等長であることが好ましい。これは、ある程度の光路長差が存在すると、合成フィールドにおける基底モード光に対する1次モード光の位相差に波長依存性が生じ、結果としてチャネルによってAWGの透過スペクトル波形の変化に差異が生じるためである。このような場合には信号光の波長あるいは強度の測定の際にチャネル毎に補正が必要となり、測定が複雑になる可能性がある。具体的には、第1のアーム導波路107と第2のアーム導波路108の光路長差は数波長以下であれば、通常の通信波長領域においては上記のような位相差の波長依存性は十分小さくなり、全てのチャネルにおいて、同様な透過スペクトル波形の変化を与える事ができる。
本発明の第1の実施例による光波長多重信号監視装置について説明する。図6は、本実施例における光波長多重信号監視装置の構成を示す平面図である。この光波長多重信号監視装置は、AWG700、入力光ファイバ721、接続光ファイバ722、および各接続光ファイバに光学的に結合しているフォトダイオード723から構成されている。AWG700は、入力導波路701、第1のスラブ導波路702、アレイ導波路703、第2のスラブ導波路704、および出力導波路705を備えている。入力導波路701は入力光ファイバ721と接続され、出力導波路705はそれぞれが接続光ファイバ722を介してフォトダイオード723と接続されている。また、AWG700は、入力導波路701と第1のスラブ導波路702との間に、光スプリッタ706、第1のアーム導波路707、第2のアーム導波路708、光モード合成カプラ709、マルチモード導波路710、および2次モード光を励起するテーパ導波路711を備え、第1のアーム導波路707および第2のアーム導波路708にはそれぞれ加熱用のヒータ712、713が設けられている。
図6において、アレイ導波路703の長さは、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。このAWG700はPLCにより構成され、導波路の比屈折率差Δが1.5%、コア厚4.5μmである。また、入力導波路701、アレイ導波路503、出力導波路705、第1のアーム導波路707、および第2のアーム導波路708のコア幅は4.5μmである。このAWGは、波長チャネル数48、中央の波長チャネルの透過波長1544.53μm(194.1THz)、波長チャネル間隔0.8nm(100GHz)であり、このときアレイ導波路の本数は250本、ΔLは31.8μmである。また、第1のスラブ導波路702、第2のスラブ導波路704の長さは8650μmであり、出力導波路705は、第2のスラブ導波路704に接続する部分において16μm間隔で波長チャネルの数(すなわち48本)配置されている。
図7は、図6の光波長多重信号監視装置における光スプリッタ706からテーパ導波路711近傍を拡大した図である。図7において図6と同様の構成要素には同様の符号が付してある。ここで、光スプリッタ706としては方向性結合器を用いている。ヒータ712、713の全長は各2000μmであり、それぞれ第1のアーム導波路707、第2のアーム導波路708の上部に実装され、各導波路を加熱できるようになっている。
光モードカプラ709としては導波路幅が非対称な方向性結合器を用いており、第1のアーム導波路707に接続する導波路709aの幅を2.5μm、第2のアーム導波路708に接続する導波路709bの幅を8μmとし、導波路709a、709bの長さは500μmとしている。また、第2のアーム導波路708から導波路709bへは直接テーパにより滑らかに導波路幅が変換されている。このとき、導波路709aの基底モード実効屈折率と、導波路709bの1次モード実効屈折率はほぼ等しくなっており、第1のアーム導波路707から導波路709aに入力する基底モード光は、導波路709bの1次モードに結合する。また、第2のアーム導波路708から入力する基底モード光は、そのまま導波路709bを基底モードで伝播するので、マルチモード導波路710へは基底モードと1次モードが合成され出力される。
基底モード光と1次モード光の位相差は、第2のアーム導波路708に対する第1のアーム導波路707の長さの差分によって決まり、本実施例において差分は0.73μmとしている。この位相差は、ヒータ712、713を加熱し、第1のアーム導波路707あるいは第2のアーム導波路708の実効屈折率を増加することによって調整が可能である。また、基底モード光と1次モード光の光強度比は、光スプリッタ706における分岐比と、光モード合成カプラ709の、導波路709aから709bへの結合率によって決まるが、本実施例ではそれぞれ5.2%、90%に設計されており、基底モード光と1次モード光の光強度比は95:5である。
光モード合成カプラ709は、マルチモード導波路710、テーパ導波路711を介して第1のスラブ導波路702に接続されている。本実施例においてテーパ導波路711はパラボラ形状のテーパを用いている。マルチモード導波路710の導波路幅は8μmであり、パラボラ形状テーパ導波路711の長さは150μm、開口端の幅は16μmである。このテーパ導波路711において、基底モード光の一部は2次モード光に変換される。このとき、1次モード光はそのまま1次モード光として伝播する。したがって、テーパ導波路711の開口端、すなわち第1のスラブ導波路702への接続部においては、基底モード光、1次モード光、および2次モード光の合成フィールドが生成される。この合成フィールドにおける基底モード光と2次モード光の強度比および位相差は、テーパ導波路711の形状により決まる。本実施例において、テーパ導波路711の開口端における基底、1次、および2次モード光のそれぞれの強度比は85:5:10となっている。また、基底モード光に対する2次モード光の位相差はゼロであり、基底モード光に対する1次モード光の位相差は、ヒータ712、713を加熱しない状態で0.5πである。
図8は、図7において線分AA´での断面構造を示した図である。図に示すように、シリコン基板734上のクラッド733に第1のアーム導波路707のコア731および第2のアーム導波路708のコア732が形成され、その上部にヒータ712およびヒータ713がそれぞれ設けられている。ヒータ712、713を加熱することでそれぞれの対応するコアとその近傍のクラッドの温度が上昇し、導波路の実効屈折率が増加する。これにより、第1のアーム導波路707と第2のアーム導波路の間で生成される光の位相差を調整することが可能である。
本実施例における光波長多重信号の監視方法を説明する。本実施例では、48チャネル、波長間隔0.8nmの光波長多重信号の監視が可能である。いま特に、所定の1つのチャネルの信号に注目する。信号の監視は、ヒータ712あるいはヒータ713へ所定の電力を順次印加しながら、PD723において、該当するチャネルのPDの受光強度を読み取ることで行う。具体的には、以下の組み合わせで読み取りを行う。
(1)ヒータ712に電力を印加
(2)ヒータ712、713ともに電力無印加
(3)ヒータ713に電力を印加
このとき、(1)および(3)においてヒータ712、713にそれぞれ印加する電力は、その印加によって、第1のアーム導波路707あるいは第2のアーム導波路708の光路長が信号波長(1545nm付近)の1/4増加する、すなわち光の位相が0.5π変化する値とする。ヒータ712、713それぞれの抵抗を300Ωとすると、このような電力は300mW程度である。
図9は、上記の(1)、(2)、および(3)の状態における、AWG700の該当チャネルの透過スペクトル波形T(λ,φ)を示したものである。ここで、縦軸はdB単位の透過率、すなわち10・Log10{T(λ,φ)}を示している。また、(2)の状態における透過中心波長をλとした。(1)の状態では、φ=φ=πであり、波長λ近傍において透過率は増加傾向となる。(2)の状態では、φ=φ=0.5πであり、波長λ近傍において透過率は増減なく平坦な波形となる。(3)の状態では、φ=φ=0であり、波長λ近傍において透過率は減少傾向となる。
ここで、監視すべき該当チャネルの信号光について、その強度(本装置に入力する時点)をP=−5dBm、その波長をλとする。この信号を本実施例の光波長多重信号監視装置で検出した場合のPDでのdBm単位の受光強度10・Log10(P)、10・Log10(P)、10・Log10(P)の信号波長依存性を図10に示す。横軸は信号波長λであり、P、P、およびPはそれぞれ状態(1)、(2)、および(3)における受光強度を意味している。
〜Pの検出値から信号光の特性を得る手法として、信号光の強度については、PにおいてP/T(λ,φ)を強度の測定値とする。図11は、測定値P/T(λ,φ)を実際の信号強度Pに対する比率として表し、その信号波長λ依存性を示したものである。信号光波長λ±0.1nmの変動に対して比率は0.98〜1.02の間でしか変動せず、よってこの測定方法において信号光強度は高々±2%の測定誤差で得られることがわかる。
このように、状態を変化させて信号光を測定する場合に、1状態は波形が平坦であるように設定し、その状態の波長での透過率(本例では透過中心波長での透過率T(λ,φ))の情報のみを予め取得しておけば、信号波長に依存せず精度の良い測定ができるという点で好ましい。また、ヒータ712、713に電力を印加しない状態で、本例の(2)の状態のように平坦な透過スペクトル波形が実現されるよう設計すれば、何かの不具合によりヒータへの電力供給が断たれたとしても、信号光強度のみは精度良く測定ができるという点で更に好ましい。
次に、信号光の波長の測定については、P、Pの2点の検出値を用いた手法が考えられる。信号波長λに対して、検出されたPおよびPのdB単位での差分、すなわち10Log10(P/P)を示したものが図12である。図からわかるように、信号光波長λ±0.1nmの領域では、10Log10(P/P)はλに対して直線的に変化し、λ=λにおいて0となっている。そのため、前もってその直線の傾きの情報を入手しておけば、測定の際にはAWG700の透過スペクトル波形を考慮することなく、P、Pの検出値から信号光波長を算出し、測定することができる。
また、信号光波長の測定精度に関しては、10Log10(P/P)のλに対する直線の傾きが、なるべく大きいほど精度が高いといえる。これは傾きが大きいほど、波長に対する分解能が高まるためである。この観点から、状態(1)におけるAWG700の透過スペクトル波形の傾きと、状態(3)における透過スペクトル波形の傾きの差分は、なるべく大きいことが好ましいといえる。よって、状態(1)および(3)としては、本実施例のように傾き(透過率の波長に対する変化率)の符号が逆であることが好ましく、更にそれぞれ傾きの絶対値が大きいことが好ましい。これは、2状態におけるテーパ導波路711開口部での基底モード光に対する1次モード光の位相差が、0およびπであることに一致する。
本実施例においては、図7のように、光モード合成カプラ709として、非対称な方向性結合器を適用したが、光モード合成カプラ709の実現はこの構成に限定されない。図13は別構成における、光モード合成カプラ709近傍を拡大した図である。図13の構成においては、図7と同様に非対称な方向性結合器ではあるが、導波路709aに接続する出力導波路は、溝741によって終端されている。ここで、溝741には光波を吸収するような遮光材料が挿入されており、また、遮光材料と出力導波路の界面は導波路に垂直ではなく、垂直面から8度傾いている。図13の構成により、図7の構成に比較して、導波路709aから導波路709bに結合せずに僅かに残る光波を遮断して第1のスラブ導波路702などに迷光が侵入することを抑制し、また、光波の反射も抑制することができる。そのため、AWG700の光学特性において、よりクロストークおよび反射特性に優れたものが実現可能である。
図14は、更に別構成の光モード合成カプラ709近傍を拡大した図である。図14の構成においては、図7と同様に非対称な方向性結合器ではあるが、導波路709aはその幅が徐々に狭くなり、幅が無くなって終端する構造になっている。このとき、導波路709a、709bの長さは1100μmに設計されている。図14の構成により、図7の構成に比較して、導波路709aから導波路709bへの光波の結合率をほぼ100%にすることができるため、AWG700の光学特性において、より損失特性に優れたものが実現可能である。
図15は、更に別構成の光モード合成カプラ709近傍を拡大した図である。図15の構成においては、光モード合成カプラ709は2つのマルチモード干渉回路(MMI)からなる。この構成については詳しくは、非特許文献3に詳しく記載されている。光モード合成カプラ709は、第1のMMI742a、第2のMMI742b、中間導波路743a、743b、743cを備えている。第1のMMI742aは幅20μm、長さ754μmであり、第2のMMI742bは幅20μm、長さ377μmであり、中間導波路743aは幅4.5μm、長さ50μmであり、中間導波路743bは幅4.5μm、長さ51.5μmであり、中間導波路743cは幅4.5μm、長さ53μmである。
一般に、MMIは方向性結合器に比較して、導波路幅の変化に対する分岐特性の変化が小さい。従って、図15の構成により、図7の構成に比較して、導波路の幅に作製誤差が生じた場合においても、アーム導波路707から入力した基底モード光がマルチモード導波路710の一次モードに結合する結合率に影響しないため、AWG700の光学特性において、より作製トレランスに優れたものを実現可能である。
また、本実施例においては、図7のように、光スプリッタ706として、単一の方向性結合器を適用したが、光スプリッタ706の実現はこの構成に限定されない。例えば、Y分岐回路やMMIによっても実現可能である。また、更に好ましくは、光スプリッタ706は波長無依存カプラ(WINC)により実現される。
図16は、WINCによって構成された光スプリッタ706近傍を拡大した図である。この光スプリッタ706は、方向性結合器744a、744b、アーム導波路745a、745bを備えている。方向性結合器744a、744bの結合率はそれぞれ86%、97%であり、アーム導波路745bに対する745aの光路長差は0.45μmであり、WINCは分岐比11%の光スプリッタとして機能している。WINCを用いる図16の構成により、単一の方向性結合器を用いる図7の構成に比較して、分岐比の波長依存性が小さいため、AWG700の光学特性において、より広い波長範囲で安定な動作を得ることができる。
また、本実施例においては、図6のように、出力導波路705から接続光ファイバ722を介して複数のPD723を光学的に接続しているが、PDおよびPDの接続形態についてはこの構成に限定されない。PDとしてはCSP−PDアレイによっても実現される。
図17は、本実施例についてCSP−PDアレイを適用した場合の光波長多重信号監視装置の構成を示した図である。図17において図6と同様の構成要素には同様の符号が付してある。CSP−PDアレイ724、725は、AWG700のチップ端面に直接実装され、CSP−PDアレイ724、725内に内蔵された各PDの受光面は、出力導波路705のそれぞれと光学的に結合している。この構成により、図6の構成に比較してさらに小型であり、かつ接続ファイバを介さない構成により損失が低減され、より受光特性に優れた光波長多重信号監視装置が実現可能である。
また、本実施例においては、ヒータ712、713を実装したアーム導波路707、708に近接するクラッド部分を除去して断熱溝を形成することにより、導波路の加熱効率を高め、所定の実効屈折率増加を与えるための印加電力を低減することが可能である。図18は、本実施例において断熱溝を形成した場合のアーム導波路707、708およびヒータ712、713の近傍の構成を拡大した図である。図に示すように、ヒータ712、713の近傍には、クラッドを除去して断熱溝751、752、753が形成されている。
図19は、図18の線分BB´での断面構造を示した図である。同様に、ヒータ712、713の近傍には、クラッドを除去して断熱溝751、752、753が形成されている。なお、図19において図8と同様の構成要素には同様の符号が付してある。ここで、導波路のコア731、732と、各断熱溝751、752、753の間に残されたクラッドの幅は15μmに設定している。この構成によれば、上記の状態(1)を生成するためにヒータ712に印加すべき電力、あるいは状態(3)を生成するためにヒータ713に印加すべき電力は、100mWにまで低減される。これにより、より消費電力の小さい光波長多重信号監視装置を実現することが可能である。
本発明の第2の実施例の光波長多重信号監視装置について説明する。図20は、本実施例における光波長多重信号監視装置の構成を示す平面図である。この光波長多重信号監視装置は、AWG2100、入力光ファイバ2121、およびそれぞれ24チャネルのCSP−PDアレイ2122、2123、2124、2125から構成されている。AWG2100は、入力導波路2101、第1のスラブ導波路2102、アレイ導波路2103、第2のスラブ導波路2104、および出力導波路2105を備えている。入力導波路2101は入力光ファイバ2121と接続され、CSP−PDアレイ2122、2123、2124、2125はAWG2100の端面に実装され、出力導波路2105はそれぞれがCSP−PDアレイ2122、2123、2124、2125のフォトダイオードと光学的に接続されている。また、AWG2100は、入力導波路2101と第1のスラブ導波路2102との間に、光スプリッタ2106、第1のアーム導波路2107、第2のアーム導波路2108、光モード合成カプラ2109、マルチモード導波路2110、および2次モード光を励起するテーパ導波路2111を備え、第1のアーム導波路2107には加熱用のヒータ2112が設けられている。
図20において、アレイ導波路2103の長さは、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。このAWG2100はPLCにより構成され、導波路の比屈折率差Δが1.5%、コア厚4.5μmである。また、入力導波路2101、アレイ導波路2103、出力導波路2105、第1のアーム導波路2107、第2のアーム導波路2108のコア幅は4.5μmである。このAWGは、波長チャネル数96、中央の波長チャネルの透過波長1544.53μm(194.1THz)、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)であり、このときアレイ導波路の本数は250本、ΔLは15.9μmである。また、第1のスラブ導波路2102、第2のスラブ導波路2104の長さは8650μmであり、出力導波路2105は、第2のスラブ導波路2104に接続する部分において16μm間隔で波長チャネルの数(すなわち96本)配置されている。
図21は、図20の光波長多重信号監視装置における光スプリッタ2106からテーパ導波路2111近傍を拡大した図である。図21において図20と同様の構成要素には同様の符号が付してある。ここで、光スプリッタ2106としてはWINCを用いており、このWINCは、方向性結合器2141a、2141b、およびアーム導波路2142a、2142bから構成されている。方向性結合器2141a、2141bの結合率はそれぞれ85%、90%、アーム導波路2142bに対する2142aの光路長差は0.49μmであり、WINCは分岐比5%の光スプリッタとして機能している。また、ヒータ2112の全長は2000μmであり、第1のアーム導波路2107の上部に実装され、この導波路を加熱できるようになっている。また、アーム導波路2107近傍には断熱溝2151、2152が形成されている。
光モードカプラ2109としては導波路幅が非対称な方向性結合器を用いており、第1のアーム導波路2107に接続する導波路2109aは幅2.5μmから徐々に狭くなり、幅が無くなって終端する構造になっている。第2のアーム導波路2108に接続する導波路2109bの幅は8μmとし、導波路2109a、2109bの長さは1100μmとしている。また、第2のアーム導波路2108から導波路2109bへは直接テーパにより滑らかに導波路幅が変換されている。光モード合成カプラ2109における導波路2109aから2109bへの結合率は、100%に設計されている。マルチモード導波路2110へは光モードカプラ2109で基底モード光と1次モード光が合成され、出力される。
基底モード光と1次モード光の位相差は、第2のアーム導波路2108に対する第1のアーム導波路2107の長さの差分によって決まり、本実施例において差分は0.73μmとしている。この位相差は、ヒータ2112を加熱し、第1のアーム導波路2107の実効屈折率を増加することによって調整が可能である。また、基底モード光と1次モード光の光強度比は、光スプリッタ2106における分岐比と、光モード合成カプラ2109の、導波路2109aから2109bへの結合率によって決まるが、本実施例ではそれぞれ5%、100%に設計されており、基底モード光と1次モード光の光強度比は95:5である。
光モード合成カプラ2109は、マルチモード導波路2110、テーパ導波路2111を介して第1のスラブ導波路2102に接続されている。本実施例においてテーパ導波路2111はパラボラ形状のテーパを用いている。マルチモード導波路2110の導波路幅は8μmであり、パラボラ形状テーパ導波路2111の長さは150μm、開口端の幅は16μmである。このテーパ導波路2111において、基底モード光の一部は2次モード光に変換される。このとき、1次モード光はそのまま1次モード光として伝播する。したがって、テーパ導波路2111の開口端、すなわち第1のスラブ導波路2102への接続部においては、基底モード光、1次モード光、および2次モード光の合成フィールドが生成される。この合成フィールドにおける基底モード光と2次モード光の強度比および位相差は、テーパ導波路2111の形状により決まる。本実施例において、テーパ導波路2111の開口端における基底、1次、および2次モード光の強度比は85:5:10となっている。また、基底モード光に対する2次モード光の位相差はゼロであり、基底モード光に対する1次モード光の位相差は、ヒータ2112を加熱しない状態で0.5πである。
本実施例における光波長多重信号の監視方法を説明する。本実施例では、96チャネル、波長間隔0.4nmの光波長多重信号の監視が可能である。いま特に、所定の1つのチャネルの信号に注目する。信号の監視は、ヒータ2112へ所定の電力を印加した状態、および電力を印加しない状態で、CSP−PDアレイにおいて、該当するチャネルのPDの受光強度を読み取ることで行う。具体的には、以下の組み合わせで読み取りを行う。
(1)ヒータ2112に電力を印加
(2)ヒータ2112に電力無印加
このとき、(1)においてヒータ2112に印加する電力は、その印加によって、第1のアーム導波路2107の光路長が信号波長(1545nm付近)の1/4増加する。すなわち光の位相が0.5π変化する値とする。ヒータ2112の抵抗を300Ωとすると、前記電力は100mW程度である。
図22は、上記の(1)および(2)の状態における、AWG2100の該当チャネルの透過スペクトル波形(λ,φ)を示したものである。ここで、縦軸はdB単位の透過率、すなわち10・Log10{T(λ,φ)}を示している。また、(2)の状態における透過中心波長をλとした。(1)の状態ではφ=φ=πであり、波長λ近傍において透過率は増加傾向となる。(2)の状態ではφ=φ=0.5πであり、波長λ近傍において透過率は増減なく平坦な波形となる。
ここで、監視すべき該当チャネルの信号光について、その強度(本装置に入力する時点)をP=−5dBm、その波長をλとする。この信号を本実施例の光波長多重信号監視装置で検出した場合のPDでのdBm単位の受光強度10・Log10(P)、10・Log10(P)の信号波長依存性を図23に示す。横軸は信号波長λであり、PおよびPはそれぞれ状態(1)および(2)における受光強度を意味している。
、Pの検出値から信号光の特性を得る手法として、信号光の強度については、PにおいてP/T(λ,φ)を強度の測定値とする。図24は、測定値P/T(λ,φ)を実際の信号強度Pに対する比率として表し、その信号波長λ依存性を示したものである。信号光波長λ±0.05nmの変動に対して比率は0.98〜1.02の間でしか変動せず、よってこの測定方法において信号光強度は高々±2%の測定誤差で得られることがわかる。
次に、信号光の波長の測定については、P、Pの2点の検出値を用いた手法が考えられる。信号波長λに対して、検出されたPおよびPのdB単位での差分、すなわち10Log10(P/P)を示したのが図25である。図からわかるように、信号光波長λ±0.05nmの領域では、10Log10(P/P)はλに対して単調に変化している。そのため、前もって10Log10(P/P)とλの関係を入手しておけば、P、Pの検出値から信号光波長を算出し、測定することができる。
本実施例においては、実施例1に比較して、実装するヒータの数が少ないため、構造が単純で、動作の際にヒータを駆動する回路も少なくてすむ。そのため、より経済的に光波長多重信号監視装置を構成可能である。
以上、本発明の実施形態と2つの実施例の説明から、本発明による光波長多重信号監視装置では、従来技術によるAWG型の光波長多重信号監視装置において、信号光の強度しか監視できなかった問題を解消し、信号光の強度に加え、信号光の波長についても、全チャネル同時に監視することが可能であり、高速性を有しつつ、より高度な監視機能を備えた光波長多重信号監視装置およびその方法を得ることが示された。
全ての実施例では、光波長多重信号のチャネル数、チャネル間隔、各チャネルの信号波長を特定の数値に限定したが、本発明の適用範囲はこの数値に限定されるものではない。
全ての実施例では、AWG部分の導波路の比屈折率差、コア幅及びコア厚を特定の値に限定したが、本発明の適用範囲は、この値に限定されるものではない。
全ての実施例では、AWG部分の設計パラメーターを特定の値に限定したが、本発明の適用範囲は、このパラメーターに限定するものではない。
全ての実施例では、またAWGにおいて、平坦な透過スペクトル波形を得るために、一部入力導波路にパラボラ形状テーパを形成したが、テーパの形状はこれに限定されず、マルチモード干渉計、Y分岐、双曲線形状、楕円形状、指数関数形状など、基底モード光の一部を2次モード光に変換するあらゆるテーパ形状が適用可能である。
全ての実施例では、AWGにおけるパラボラ形状テーパ導波路の開口端に生成される、基底、1次、および2次モード光のそれぞれのパワー比を特定の値に限定したが、本発明の適用範囲はこの値に限定されるものではない。ただし、1次モード光の割合が大きすぎると、透過スペクトルにおいて平坦な波形が得られなくなる。よって、1次モード光の割合としては大きくとも30%が好ましい。
本発明の一実施形態に係る光波長多重信号監視装置の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光波長多重信号監視装置においてテーパ導波路の開口端で生成される基底、1次、および2次モード光のフィールドを示す図である。 本発明の一実施形態に係る光波長多重信号監視装置においてテーパ導波路の開口端で生成される合成フィールドの変化を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光波長多重信号監視装置においてAWGの透過スペクトルの変化を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光波長多重信号監視装置においてAWGの透過率の変化を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置の構成例を示す図である。 図6の構成において、光スプリッタからテーパ導波路の部分を拡大して示す図である。 図7の線分AA´での断面構造を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、状態を変化させたときのAWGの透過スペクトル波形を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、状態を変化させたときの信号光の受光強度を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、信号光強度の測定値を実際の信号光強度に対する比率として表し、その信号波長依存性を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、2つの状態での信号光強度の測定値の差分をdB単位で表し、その波長依存性を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、光モード合成カプラの第1の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、光モード合成カプラの第2の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、光モード合成カプラの第3の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、WINCを用いた光スプリッタの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、CSP−PDアレイを適用した場合の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、断熱溝を形成した場合のアーム導波路およびヒータ近傍の構成を拡大して示す図である。 図18の線分BB´での断面構造を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光波長多重信号監視装置の構成例を示す図である。 図20の構成において、光スプリッタからテーパ導波路の部分を拡大して示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、状態を変化させたときのAWGの透過スペクトル波形を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、状態を変化させたときの信号光の受光強度を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、信号光強度の測定値を実際の信号光強度に対する比率として表し、その信号波長依存性を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光波長多重信号監視装置において、2つの状態での信号光強度の測定値の差分をdB単位で表し、その波長依存性を示す図である。 従来の光波長多重信号監視装置の構成例を示す図である。 従来の光波長多重信号監視装置において、CSP−PDアレイを適用した場合の構成例を示す図である。
符号の説明
100,700,2100 アレイ導波路回折格子
101,701,2101,5101 入力導波路
102,702,2102,5102 第1のスラブ導波路
103,703,2103,5103 アレイ導波路
104,704,2104,5104 第2のスラブ導波路
105,705,2105,5105 出力導波路
106,706,2106 光スプリッタ
107,707,2107 第1のアーム導波路
108,708,2108 第2のアーム導波路
109,709,2109 光モード合成カプラ
110,710,2110 マルチモード導波路
111,711,2111 テーパ導波路
112,712,2112 ヒータ
113,713 ヒータ
121,721,2121,5107 入力光ファイバ
122,722,5108 接続光ファイバ
123,723,5106 フォトダイオード
709a,709b,2109a,2109b 導波路
724,725,5201 チップスケールパッケージ型PDアレイ
731,732 コア
733 クラッド
734 基板
741 溝
742a 第1のマルチモード干渉回路
742b 第2のマルチモード干渉回路
743a,743b,743c 中間導波路
744a,744b,2141a,2141b 方向性結合器
745a,745b,2142a,2142b アーム導波路
751,752,753,2151,2152 断熱溝
2122,2123,2124,2125 チップスケールパッケージ型PDアレイ

Claims (11)

  1. 第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された複数の導波路からなるアレイ導波路と、前記アレイ導波路の複数の導波路に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された複数の出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子と、
    光波長多重信号が入力される入力導波路と、
    前記入力導波路に接続された光スプリッタと、
    前記光スプリッタに接続された第1および第2のアーム導波路と、
    前記第1および第2のアーム導波路に接続された光モード合成カプラであって、前記第1のアーム導波路から入力される基底モード光を1次モードに結合させ、前記第2のアーム導波路から入力される基底モード光を基底モードに結合させる光モード合成カプラと、
    前記光モード合成カプラに接続され、2次モード光を励起するテーパ導波路であって、前記第1のスラブ導波路にさらに接続されたテーパ導波路と、
    前記第1および第2のアーム導波路の少なくとも一方を加熱して、前記第1および第2のアーム導波路間の位相差を調整可能としたヒータと
    を備えたことを特徴とする波長合分波回路。
  2. 請求項1に記載の波長合分波回路を備えた光波長多重信号監視装置であって、
    前記複数の出力導波路に接続された複数のフォトダイオードを備えたことを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  3. 請求項2に記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記光モード合成カプラは、基底および1次モード光が伝播し、2次モード光が伝搬しないマルチモード導波路を介して前記テーパ導波路に接続されたことを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  4. 請求項2または3に記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記光モード合成カプラは、導波路幅の異なる2本の導波路から構成された方向性結合器であることを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  5. 請求項4に記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記方向性結合器は、導波路幅の狭い方の導波路が遮光材料の挿入された溝によって終端されていることを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  6. 請求項4に記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記方向性結合器は、導波路幅の狭い方の導波路が徐々に細くなり最終的に終端されていることを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  7. 請求項2から6のいずれかに記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記光スプリッタは、波長無依存カプラにより構成されていることを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  8. 請求項2から7のいずれかに記載の光波長多重信号監視装置であって、
    前記フォトダイオードは、チップスケールパッケージ型PDアレイとして構成されていることを特徴とする光波長多重信号監視装置。
  9. 第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された複数の導波路からなるアレイ導波路と、前記アレイ導波路の複数の導波路に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された複数の出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子と、前記アレイ導波路回折格子の複数の出力導波路に接続された複数のフォトダイオードとを備えた光波長多重信号監視装置であって、
    光波長多重信号が入力される入力導波路と、
    前記入力導波路に接続された光スプリッタと、
    前記光スプリッタに接続された第1および第2のアーム導波路と、
    前記第1および第2のアーム導波路に接続された光モード合成カプラであって、前記第1のアーム導波路から入力される基底モード光を1次モードに結合させ、前記第2のアーム導波路から入力される基底モード光を基底モードに結合させる光モード合成カプラと、
    前記光モード合成カプラに接続され、2次モード光を励起するテーパ導波路であって、前記第1のスラブ導波路にさらに接続されたテーパ導波路と、
    前記第1および第2のアーム導波路の少なくとも一方を加熱して、前記第1および第2のアーム導波路間の位相差を調整可能としたヒータと
    を備えた光波長多重信号監視装置において、
    前記ヒータに電力を印加して、前記アレイ導波路回折格子の透過率の波長依存性を複数の状態に変化させて、前記複数のフォトダイオードでの信号光の強度を測定することと、
    前記複数の状態において測定された信号光の強度から前記信号光の波長を算出することと
    を特徴とする光波長多重信号監視方法。
  10. 請求項9に記載の光波長多重信号監視方法であって、
    前記複数の状態は、前記アレイ導波路回折光子の透過率の波長依存性が略同程度に逆向きに傾斜した2つの状態を含み、
    前記信号光の波長を算出することとは、前記2つの状態において測定された信号光の強度の差から前記信号光の波長を算出することを特徴とする光波長多重信号監視方法。
  11. 請求項9または10に記載の光波長多重信号監視方法であって、
    前記複数の状態は、前記アレイ導波路回折光子の透過率の波長依存性が略平坦な状態を含み、前記略平坦な状態において測定された信号光の強度から前記信号光の強度を算出することを特徴とする光波長多重信号監視方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014066905A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Oki Electric Ind Co Ltd 光導波路素子
KR101855409B1 (ko) * 2017-03-31 2018-05-04 주식회사 피피아이 원칩형 광파장파워측정기

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