JP2010115710A - 金属合金の成形に用いられる射出成形システム及びそのホットランナ - Google Patents

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Abstract

【課題】成形システムにおける別個の溶融物導管間の漏れの少ない接続を行う有効な効率の高い手段を提供する。
【解決手段】金属合金の固相線温度を超えた温度で金属合金の成形に用いられる射出成形システムであって、射出成形システムは、マニホルドプレート64と、マニホルドプレート64に当接するマニホルド170とを備えたホットランナ26を有し、マニホルド170は、ドロップ部を備え、マニホルド170は、ドロップ部に対して傾斜して延びる方向に沿ってマニホルドプレート64に荷重を伝達するように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属合金の成形に用いられる射出成形システム及びそのホットランナに関し、より詳細には、(i)金属合金の固相線温度を超えた温度で金属合金の成形に用いられる射出成形システム及びホットランナを有する射出成形システムと、(ii)金属合金の固相線温度を超えた温度で金属合金の成形に用いられる射出成形システムのホットランナに関する。
[発明の背景]
本発明は、半固体状態又は完全な液体(すなわち固相線を超えた)状態の合金(マグネシウム等)の成形に関する。このような合金に用いられる射出成形システムの例示的な装置及び動作の詳細な説明は、米国特許第5,040,589号及び同第6,494,703号を参照して入手可能である。
図1及び図2は、互いに連結される射出ユニット14及びクランプユニット12を備える既知の射出成形システム10を示す。射出ユニット14は、固体金属原料(図示せず)を加工して溶融物にし、続いて、射出ユニット14と流体連通するように配置された閉鎖及び型締めされた射出金型に溶融物を射出する。射出金型は、図1に開形態で示されており、相補的な金型ホット半体23及びコールド半体25から成る。射出ユニット14はさらに、射出組立体29が取り付けられて射出組立体29を摺動可能に支持する射出ユニットベース28を含む。射出組立体29は、キャリッジ組立体34内に配置されたバレル組立体38と、キャリッジ組立体34に取り付けられたドライブ組立体36とを含む。ドライブ組立体36は、バレル組立体38の真後ろに取り付けられて、バレル組立体38内に配置されたスクリュ56(図2)を動作(すなわち回転及び往復)させる。射出組立体29は、キャリッジシリンダ30を用いてクランプユニット12の固定プラテン16に接続されて図示されている。キャリッジシリンダ30は、動作時に、バレル組立体38に沿ってキャリッジ力を加えることにより、溶融物を金型内に射出している間中バレル組立体38の機械ノズル44(図2)をホット半体ランナシステム26の溶融物導管(例えば、スプルーブシュ、マニホルド170等)に係合させたままにする(すなわち溶融物の射出により生じる反力に抗する)ように構成される。機械ノズル44とランナシステムの溶融物導管との接続は、米国特許第6,357,511号に記載のようなスピゴット接続が好ましい。
バレル組立体38は、図2では、軸方向の円筒形ボア48Aが貫通した細長い円筒形バレル40を含んで図示されている。ボア48Aは、金属原料を処理及び搬送するように、且つ成形材料溶融物の射出中にこれを蓄積させた後で流すように、内部に配置されたスクリュ56と協働するように構成される。スクリュ56は、細長い円筒体部59の周りに配置された螺旋状フライト58を含む。スクリュ56の後方部(図示せず)は、ドライブ組立体36と連結するように構成されることが好ましい。スクリュの前方部は、逆止弁60を受け止めるように構成され、逆止弁の動作部は、スクリュ56の前方合わせ面の前に配置される。バレル組立体38は、機械ノズル44とバレル40の前端との中間に位置決めされるバレルヘッド42も含む。バレルヘッド42には、機械ノズル44を貫通する相補的な溶融物通路48Cとバレルボア48Aを接続する溶融物通路48Bが貫通している。バレルヘッド42内の溶融物通路48Bは、この溶融物通路の直径を機械ノズル44のいっそう狭い溶融物通路48Cに遷移させる、内方テーパ状部分を含む。バレル40の中心ボア48Aは、高温金属溶融物の腐食性からバレル基板材料(一般にはInconel(商標)のようなニッケル基合金から成る)を保護するためにライナ46(Stellite(商標)のような耐腐食性材料から成る)を含むものとしても図示されている。バレル組立体38のうち、成形材料溶融物と接触する他の部分も、同様の保護ライニング又はコーティングを含み得る。
バレル40はさらに、バレルの上側後方部(図示せず)に位置付けられる供給口(これも図示せず)を介して粉砕された金属原料の供給源と接続されるように構成される。供給口は、原料をバレル40のボア48A内に導く。続いて、原料は機械加工によって、バレルボア48Aと協働するスクリュ56の作用によって、また原料の制御加熱によって、成形材料溶融物に加工される。熱は、バレル組立体38の長さの大部分に沿って配置される一連のヒータ50(全てが図示されているわけではない)によって与えられる。
クランプユニット12は、固定プラテン16が端に堅固に保持されたクランプベース18、クランプベース18の反対端に摺動可能に接続されたクランプブロック22、及び1組のタイバー32上で固定プラテン16とクランプブロック22との間を並進するように配置された移動プラテン20を含み、1組のタイバー32は、移動プラテン20を除けば、固定プラテン16とクランプブロック22とを相互接続する。既知のように、クランプユニット12はさらに、固定プラテンに対して移動プラテン20をストロークさせて、両者間に配置された射出金型半体23、25を開閉する手段(図示せず)を含む。クランプブロックと移動プラテンとの間には、成形材料溶融物の射出中に金型半体23と25との間に型締め力を与える型締め手段(図示せず)も設けられる。射出金型のホット半体25は、固定プラテン16の一面に取り付けられており、金型の相補的なコールド半体23は、移動プラテン20の対向面に取り付けられている。
さらに詳細には、射出金型は、金型半体23と25との間で共有される相補的な成形インサート間に形成される少なくとも1つの成形キャビティ(図示せず)を含む。金型コールド半体23は、少なくとも1つのコア成形インサート(図示せず)が内部に配置されたコアプレート組立体24を含む。金型ホット半体25は、少なくとも1つの相補的なキャビティ成形インサートが内部に配置されており、ランナシステム26の一面に取り付けられる、キャビティプレート組立体27を含む。ホットランナシステム26は、少なくとも1つの成形キャビティを充填するために機械ノズル44の溶融物通路48Cを少なくとも1つの成形キャビティと接続する手段を提供する。ランナシステム26は、溶融物導管を間に囲むマニホルドプレート64及び相補的なバッキングプレート62、並びに断熱プレート60を含む。ランナシステム26は、オフセット又はマルチドロップホットランナシステム、コールドランナシステム、コールドスプルーシステム、又は任意の他の一般的に知られている溶融物分配手段であり得る。
上述のシステムにおいて金属を成形するプロセスは概して、
(i)バレル40の後方端部に金属原料を流入させるステップと、
(ii)(iia)スクリュフライト58と軸方向ボア48Aとの協働によって、バレル40の長さに沿って、逆止弁60を通過して逆止弁60の前方に画定された蓄積領域に原料/溶融物を搬送するように機能する、スクリュ56の動作(すなわち回転及び後退)、及び
(iib)バレル組立体38の大部分に沿って進めながらの原材料の加熱
によって、金属原料を加工(すなわちせん断)及び加熱して成形材料のチクソトロピー溶融物にするステップと、
(iii)射出金型半体23、25を閉鎖及び型締めするステップと、
(iv)蓄積された溶融物をスクリュ56の前方並進によって機械ノズル44を通して射出金型内に射出するステップと、
(v)場合によっては、持続的な射出圧力(すなわち圧縮(densification))を加えることによって、成形キャビティに空隙が残っている場合はそれを充填するステップと、
(vi)成形部品が射出金型の冷却によって凝固したら、射出金型を開くステップと、
(vii)射出金型から成形部品を取り出すステップと、
(viii)場合によっては、後続の成形サイクル(例えば離型剤の塗布)のために射出金型を調整するステップと
を含む。
金属射出成形での使用に適したホットランナシステム26の開発を妨げる主要な技術的課題は、溶融物導管を実質的に漏れなく相互接続する手段を提供することであった。経験から、プラスチックホットランナシステムにおける従来の接続方式(すなわち溶融物導管の熱膨張下で圧縮荷重を加えられるフェイスシール)は金属成形のためのホットランナシステムでは適していないことが教示されている。特に、金属ホットランナシステムでは、溶融物導管が間にフェイスシールを維持するように押圧されねばならない程度でも、それらを圧壊させる(すなわち降伏が生じる)にはほぼ十分である。このことは一部には、溶融物導管の高い動作温度(例えば典型的なMg合金では約600℃)に起因し、このような高い動作温度は、成分材料(例えば典型的にはDIN1.2888のような熱間工具鋼から成る)の機械特性を著しく下げる。別の課題は、高い動作温度で著しい熱勾配が溶融物導管にわたって存在することであり、このことは、それら導管の幾何学形状を著しく予測不可能にするため、適した冷間クリアランスの選択を困難にする。
溶融物導管を相互接続する構造部の構成に伴う別の課題は、他の場合では他の構造部に対して固定されたままである必要があるであろう機能部分を移動せずに、相互接続した溶融物導管の熱拡張(すなわち導管が周囲温度から動作温度の間に加熱されるとき)に対処する際にあった。例えば、2つの溶融物導管、すなわちそれぞれ供給マニホルド及びドロップマニホルドのある、オフセットドロップを有するシングルドロップホットランナシステムでは、機械ノズル44との位置合わせのために供給マニホルドの機械ノズル受け部の位置を固定するとともに、成形キャビティインサートの入口ゲートとの位置合わせのためにドロップマニホルドのドロップ(すなわち排出)部も固定することが有利である。したがって、供給マニホルドとドロップマニホルドとをシールする、低温状態でこれらマニホルド間の膨張隙間に対処するとともに高温状態でこれらマニホルド間のフェイスシールに頼ることのない、何らかの手段が設けられなければならない。これは、対応する数のドロップマニホルドに構成されている複数の固定ドロップ部があるマルチドロップホットランナ(すなわち大きな成形キャビティを提供する又は2つ以上の成形キャビティを有する金型を提供する2つ以上の排出ノズルを有するホットランナ)におけるさらなる課題でもある。
[発明の概要]
本発明は、上記の課題を克服するとともに、成形システムにおける別個の溶融物導管間の漏れの少ない接続を行う有効な効率の高い手段を提供する射出成形機装置及び方法を提供する。
本発明の第1の態様によれば、第1の溶融物導管と連結するように構成されている第1の表面、及び第2の溶融物導管と連結するように構成されている第2の表面を有する連結構造部を有する、成形機の溶融物導管連結器のための構造及び/又はステップが提供される。冷却構造部は、連結構造部に冷媒を供給するように構成される。好ましくは、冷却構造部は、連結構造部を、当該連結構造部からのいかなる溶融物の漏れも少なくとも部分的に凝固させる温度に冷却することで接続部(複数可)をさらにシールするようにする。
本発明の第2の態様によれば、成形ホットランナシステムが、少なくとも1つの溶融物搬送マニホルドを保持するように構成されるプレートを有することによる、シール構造部及び/又はステップが提供される。連結は、少なくとも1つの溶融物搬送マニホルドを溶融物搬送流路と連結するように構成される。冷却構造部は、連結部を冷却するように構成される。
本発明の第3の態様によれば、溶融材料を成形して成形品にするように構成されている金型を有する射出成形機のための、制御構造部及び/またはステップが提供される。第1の溶融材料導管及び第2の溶融材料導管は、金型に溶融材料を搬送するように構成される。溶融材料導管連結器が、第1の溶融材料導管を第2の溶融材料導管に連結するように構成される。溶融物導管連結器は、溶融材料導管連結器から熱を除去するようになっている冷媒を搬送するように構成されている冷媒流路を含む。
本発明の第4の態様によれば、第1の溶融材料導管及び第2の溶融材料導管を互いに連結する方法は、(i)上記第1の溶融材料導管の端を上記第2の溶融材料導管の端に隣接して配置するステップと、(ii)第1の溶融材料導管及び第2の溶融材料導管の端の周りに連結器を配置するステップと、(iii)第1の溶融材料導管及び第2の溶融材料導管の端の周りに連結器を位置決めするステップと、(iv)溶融材料流が第1の溶融材料導管及び第2の溶融材料導管の端を流れる際に、上記連結器を冷却するステップであって、それにより、当該連結器から漏れる溶融材料を少なくとも部分的に凝固させる、冷却するステップとを含む。
次に、本発明の目下好適な特徴の例示的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。
既知の射出成形機の概略図である。 図1の射出成形機の一部の部分断面図である。 本発明による第1の実施形態の概略平面図である。 本発明による第1の実施形態の概略断面図である 本発明による代替的な実施形態の斜視図である。 本発明による代替的な実施形態の断面図である。 本発明による別の代替的な実施形態の断面図である。 射出金型ホット半体に用いられる本発明による一実施形態の斜視図である。 図6の実施形態の断面図である。 図6及び図7に示す供給マニホルドの斜視図である。 図6及び図7に示す供給マニホルドの断面図である。 図6及び図7に示すドロップマニホルドの斜視図である。 図6及び図7に示すドロップマニホルドの断面図である。 射出金型ホット半体に用いられる本発明による別の実施形態の斜視図である。 図10の実施形態の断面図である。 図10及び図11に示す供給マニホルドの斜視図である。 図10及び図11に示す供給マニホルドの断面図である。
1.導入
次に、本発明を、射出成形システムが固相線温度を超える(すなわち半固体チクソトロピー状態又は液相状態の)マグネシウム等の合金の成形に使用されるいくつかの実施形態に関して説明する。しかしながら、本発明は、プラスチック、液状金属、複合材料、粉末射出成形等の他の射出成形用途における使用も見い出され得る。
簡潔に言えば、本発明により、別個の溶融物導管を相互接続する溶融物導管連結器が提供される。好ましくは、相補的な雄側及び雌側「スピゴット」連結部が、溶融物導管連結器のそれぞれに、それぞれ相互接続すべき溶融物導管の一部分に沿って配置される。本明細書中で用いられる「スピゴット」は、協働して実質的に漏れのないように別個の溶融物導管を相互接続する相補的な対の連結部の相対的な構成を特徴とする因子(modifier)である。特に、相補的な対の「スピゴット」連結部は、重なり合う、間隔が密な、相互に平行な関係で協働するように構成されることを特徴とする。スピゴット連結部は協働して、溶融物導管スピゴット連結部のそれぞれと溶融物導管連結器に設けられた相補的なスピゴット連結部との間に「スピゴット接続」を提供するように構成されることが好ましい。「スピゴット接続」は、相補的なスピゴット連結部間の接続面が冷却されることを特徴とする。したがって、スピゴット接続は、密着した相補的な円筒シール面間の冷却係合として提供され、その場合、溶融物のさらなる漏れを実質的に防止するさらに有効なシールを提供するようにそれらの間の溶融物の滲出又は漏れが凝固する。
本発明は、金属成形ランナシステムにおける先に概説した幾分厄介な課題を解決するスピゴット接続の新規な使用を提供する。米国特許第6,357,511号は、機械ノズルと金型スプルーブシュとの間に構成されるスピゴット接続を開示している。本発明によれば、対の溶融物導管を相互接続するスピゴット接続を使用する溶融物導管連結器が考案される。本発明の目下好ましい形態は、一対の溶融物導管間の相互接続としてのものである。
さらに、ランナシステムは、中に含まれている典型的な溶融物分配マニホルドをつなぐのに本発明の溶融物導管連結器を使用することもできる。例えば、オフセット形態では、金属射出成形機で使用するためにコールドチャンバダイカスト金型を採用する際に特に有用であるシングルドロップホットランナが本明細書に開示される。また、金属射出成形機で使用するためのマルチドロップホットランナも開示される。
本発明の好適な実施形態では、溶融物導管のそれぞれは、円筒端部に沿って配置される、外周面に設けられたスピゴット連結部を有する。同様に、溶融物導管連結器は、好ましくは、相補的なスピゴット連結部が内周面に沿って配置されている冷却リング体を含む。このリング体は、好ましくは、使用時に、冷却して、スピゴット接続部における所要温度を維持するように構成される(すなわち、比較的低温で凝固した溶融物のシールを提供する)。一例として、溶融物導管連結器の温度は、典型的なマグネシウム合金溶融物で成形する場合は、使用時にスピゴット接続部の温度を約350℃に維持するように制御される。
以下の説明では、金型の動作温度は通常、約200〜230℃であり、融解温度は通常、約600℃であり、マニホルド、スピゴット先端インサート等に熱間工具鋼(DIN1.2888)が用いられることが好ましい。また、シール/冷却リングは、比較的低い温度に保持されるとともに大きな力とは実質的に無縁であるため、通常の工具鋼(AISI4140又はP20)から作製されることが好ましい。代替的に、シール/冷却リングは、一部の力の伝達が予測されるAISI H13から作製されることができる。マニホルドインシュレータが、好ましくは、アニールせずに非常に高い処理温度に耐えることも可能な比較的低い熱伝導性材料から作製される。目下のところ、好適なインシュレータはInconel(商標)から作製される。しかしながら、実際の金型の動作温度、融解温度、工具鋼、シール/冷却リング材料、及びマニホルドインシュレータは、成形される材料、所要サイクル時間、利用可能な材料等に基づいて選択されてもよい。このような代替的な構成は全て、添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
2.スピゴットシールパラメータ
好適な実施形態によれば、別個の溶融物導管を相互接続する溶融物導管連結器が提供される。それに応じて、溶融物導管連結器のそれぞれに、相互接続すべき溶融物導管の一部に沿って、スピゴット連結部が設けられる。好ましくは、相補的なスピゴット連結部間の合わせ部分には小さな径方向隙間がある。この小さな隙間により、組み立て中、相補的な連結部間の係合が容易となる。好ましくは、隙間は、溶融物導管及び溶融物連結器がそれらの動作温度にある場合にスピゴット連結部の相対的な膨張によって縮まる(taken up:なくなる)ように設計される。スピゴット連結部間のそれらの動作温度でのいずれもの径方向の締め代により、補足的なシールを与えることができるが、他の場合では締め代には頼らない。
目下の好適な実施形態では、溶融物導管及び溶融物導管連結器が周囲温度にある場合、連結部間の典型的な隙間は片面当たり約0.1mmである。しかしながら、この0.1mmの隙間は必要不可欠ではなく、他の場合では、相補的なスピゴット連結部間の合わせ部分はぴったり合っていてもよく、又は周囲温度でわずかな締め代を有していてもよい。好ましくは、各溶融物導管連結器は個別に温度制御される。
以下に詳細に説明するように、スピゴット連結部間の接続面の温度を制御して実質的に漏れのないスピゴット接続を維持するには、溶融物導管連結器のアクティブ冷却が好ましい。しかしながら、冷却されたランナシステムプレート内の溶融物導管(マニホルド、及び約200〜230℃に維持されるマニホルドバッキングプレート)を構成することによって、パッシブな伝熱だけに依存することも可能である。好ましくは、相互接続すべき溶融物導管部品は、周囲温度にある場合に、間に長手方向に冷間クリアランスがあるように溶融物導管連結器内に配置される。特に、溶融物導管が周囲温度にある場合に、相補的な溶融物導管のそれぞれの端に位置する相補的な環状合わせ面間に冷間クリアランス隙間がある。
好ましくは、合わせ面間のクリアランスは、溶融物導管がその動作温度にある場合に、その熱膨張により縮まる。したがって、溶融物導管部品の合わせ面間の予荷重(もしあれば)が過剰な圧縮力(制御されなければ溶融物導管部品を圧壊する可能性がある)を回避するように制御されることができる。好適な実施形態では、600℃に加熱される溶融物導管の典型的な冷間クリアランスは約1mmである。相補的な合わせ面間に動作温度で提供されるいかなるフェイスシールも補足的なものである。
3.第1の実施形態
図3A及び図3Bを参照すると、本発明の第1の実施形態が図示されている。第1の溶融物導管70及び第2の溶融物導管70’(それぞれ溶融物流路148A及び148Bを含む)が、溶融物導管連結器80によって相互接続されている。溶融物導管連結器80は、単純な形態では、冷媒通路(単数又は複数)82(図3Bに見られる)を有する環状体81である。冷媒通路(複数可)の入口及び出口には2つの冷媒管継手(fitting)100が設けられている。冷媒通路(複数可)82は、溶融物導管連結器80の温度を約350℃ぐらいに維持する冷媒源(通常は空気)に接続されることが好ましい。しかしながら、成形用途に応じてオイル、水、ガス等の他の冷媒を使用してもよい。なお、マグネシウム合金成形の場合では通常は約600℃ぐらいに維持される溶融物導管に比して、350℃は比較的低温である。
また、溶融物導管連結器80は、熱電対を受け入れるように構成されているボアを含む熱電対取付部86を含んで図示されている。締結具を受け入れるように構成されているボアを含む熱電対リテーナ88が熱電対取付部に隣接しており、締結具は、使用時に、熱電対取付部86内に熱電対を保持するクランプ(図示せず)を保持する。好ましくは、熱電対取付部86は、溶融物導管連結器80の内周面付近に位置するスピゴット連結部76’の非常に近くに配置されるため、溶融物導管70、70’の端部付近に位置する、相補的なスピゴット連結部76とのスピゴット接続部における温度を制御することができる。溶融物導管70、70’のそれぞれは、導管内の溶融物の温度を、再びマグネシウム合金成形の場合の約600℃である前述の動作温度に維持するようにヒータ50を有していてもよい。
図3Bは、溶融物導管連結器80の概略断面を示す。好適な実施形態は、溶融物導管連結器80と溶融物導管70、70’の端部との間にスピゴット接続部を使用する。好ましくは、相互接続すべき、環状体81の内周面と溶融物導管70、70’の端部の外周面とは、溶融物導管連結器80の位置が溶融物導管70と70’との間の接続面付近に実質的に固定される相補的な構成を示す。したがって、相補的な肩部がそれぞれ、溶融物導管70、70’の端部の外周面付近及び溶融物導管連結器80の内周面付近に構成される。溶融物導管連結器80は、溶融物導管連結器80の内周面の反対端に構成される相互接続すべき、一対の肩部(溶融物導管70、70’のそれぞれに対して1つずつ)を含むように構成され、また、これら肩部は残りの環状部92により隔てられている。相補的なスピゴット連結部76、76’は、溶融物導管連結器70、70’の肩部の凹部の外周面及び溶融物導管連結器80の環状部92の内周面にわたって構成される。当然のことながら、連結部は、成形用途に応じて、相補的な肩部を排除するか又は任意の数及び/又は形状の凹凸面を組み入れて連結を高めるようにしてもよい。
前述のように、スピゴット連結部76、76’は間に小さな隙間を有するように構成されることが好ましい。使用時に、600℃のマグネシウム合金は水のような粘性を有するため、概して、溶融物導管70、70’の相補的な合わせ面120、120’間で滲出し、その後、スピゴット連結部76、76’間で滲出する可能性がある。しかしながら、溶融物導管連結器80は、アクティブ冷却又はパッシブ冷却によって比較的低い温度(すなわち約350℃)に保持されるため、そのような隙間中で溶融物が完全に又は少なくとも部分的に凝固し、溶融物のさらなる漏れを実質的に防止するシールが提供される。
熱電対74は、溶融物導管70、70’のいずれか又は双方の端部に配置されて、溶融物導管連結器80付近の溶融物導管の温度を検出し得る。好ましくは、熱電対74は、スピゴット連結部76と76’の接続面の非常に近くに配置されることで、スピゴット接続部付近の溶融物通路148A、148B内の溶融物の温度を(例えば溶融物導管70、70’付近に位置するヒータ50への電力を制御することによって)制御して、冷却スピゴット接続部付近の溶融物通路148A、148Bに閉塞が生じないようにすることができる。
溶融物導管70及び70’の合わせ面120、120’は、好ましくは、溶融物導管がその周囲温度にある場合に間に約1mmの長手方向の冷間クリアランス116を含んで図示されている。この隙間は、溶融物導管が動作温度に加熱されるにつれてその長さが拡張する際に縮まる(又は実質的に詰まる)ように選択(予め確定)される。したがって、実質的に隙間はなくなり、溶融物導管70及び70’の合わせ面間にはいくらかの圧縮さえあるであろう。かかる圧縮はいずれも、溶融物の漏れに対して補足シールを提供する働きをし得る。このようにして、熱膨張による溶融物導管70及び70’間の過剰な圧縮力(他の場合では溶融物導管70、70’に局部的な降伏を生じさせる)が実質的に回避される。
上述したように、溶融物はまた、スピゴット連結面76と76’の隙間を通るが、これらのスピゴット連結部76と76’の接続面における温度を成形材料の融点を十分下回るように慎重に制御することによってのみ実質的に防止される。好適な実施形態では、周囲温度で、スピゴット連結部76と76’の間に約0.1mmの冷間クリアランス隙間がもたらされることが好ましい。使用時に、溶融物導管連結器80と溶融物導管70、70’の相対的な熱膨張は、この径方向隙間が実質的に縮まり、好ましくは、動作温度で相伴う部分間を密接させるものとして起こるようになっている。かかる密接は、溶融物のさらなる漏れに対して補足シールを提供するが、残りの小さな隙間は、主要な態様のシール(すなわち凝固溶融物のシール)に鑑みて許容可能である。代替的に、周囲温度で、スピゴット連結部76及び76’間の合わせ部分はぴったり合っていてもよく又は若干の圧縮性予荷重があってもよい。これにより、動作温度でスピゴット連結部76、76’間の圧縮による補足シールが行われることが確実となる。したがって、本発明の溶融物導管連結器80により、溶融物導管70、70’の合わせ面120と120’との間に圧縮性シール力を必要とせずに動作する、溶融物導管70、70’の実質的に漏れのないシールが提供される。
代替的な一実施形態(図示せず)では、溶融物導管連結器は溶融物導管のうちの一方の端に一体化され得る。
代替的な一実施形態では、溶融物導管連結器180は図4A及び図4Bを参照して示すように平行六面体である。したがって、溶融物導管連結器180の外表面は矩形であり、中に構成されている中央円筒形通路は、図3A及び図3Bを参照しての従来の実施形態として一貫して構成される。溶融物導管連結器180の矩形体181は、図6及び図10を参照して示すように、より容易に一体化される、すなわちホットランシステムのプレート内に保持される。好ましくは、矩形体181はホットランナプレート(例えば、図7を参照すると、ホットランナプレートはマニホルドプレート64又はバッキングプレート62を含む)内に設けられる相補的に形成されるポケット内に保持されるように構成される。以下に詳細に説明するように、ホットランナプレートは、溶融物導管70、70’(又は、より一般的に知られている「マニホルド」)、溶融物導管連結器80、及び全ての他の関連部品のためのハウジングを提供する。
前述したように、溶融物導管連結器180の特定の特徴部は、図3A及び図3Bにおける溶融物導管連結器80に関して先に説明したものとほぼ同様である。スピゴット連結部76は環状部192の内周面に設けられ、また、使用時に、溶融物導管又はマニホルドの端部に構成されている相補的な肩部と協働して溶融物導管連結器180を概ね保持する、環状部192の各側に構成される肩部が設けられる。
冷媒通路182は、好ましくは種々のドリル穿孔部を含み、それにより、第1の冷媒通路部182A、第2の冷媒通路部182B、第3の冷媒通路部182C、及び第4の冷媒通路部182Dがあるようになっている。好ましくは、冷媒通路部はドリル穿孔によって形成され、ドリルの入口は必要に応じてプラグ102で塞いでもよい。冷媒ポート184及び184’が、連結継手100を受け入れる冷媒通路182と連通して設けられる。先のように、熱電対が相補的なスピゴット連結部76付近の熱電対取付部186内に取り付けられ得るため、スピゴット接続部の温度を厳密に監視することができ、それに応じて冷媒の温度及び/又は流れを調整することができる。好ましくは、冷媒は必要に応じてThermolator(商標)加熱/冷却ユニットの使用により金型外で調整される。ここでもまた、熱電対リテーナが熱電対取付部186付近に設けられて、熱電対取付部186内に熱電対を保持するクランプ(図示せず)を締結する締結具を受け入れるようになっている。
また、図4Aには、溶融物導管連結器80の中央開口の各側に構成されているとともに、その軸に対してほぼ垂直な一対の円筒形ボア194が示されている。さらに、カットアウト196が矩形体181の一端側の、円筒形ボア194のそれぞれの第1の端に構成されている。円筒形ボア194及びカットアウト196は、それぞれ穴付ボルトのような締結具のシャンク及びヘッドと協働してホットランナプレート(例えば、図7を参照してのマニホルドプレート64)に設けられたポケット内に溶融物導管連結器180を保持することができるようになっている構造を提供する。
また、図4Aには、溶融物導管連結器180の各面199のポケット表面198が示されている。面199はホットランナプレート内のポケットの表面と接触し、当該表面との間の伝熱量を調節する。溶融物導管連結器180の面199とポケットとの接触表面が大きくなるとこれら2つの間の伝熱量が多くなる。したがって、好適な設計では、ポケット表面198を用いて面199とホットランナプレート内のポケットとの接触表面を最小限にとどめることで、スピゴット連結部76、76’における温度を冷媒通路182内の冷媒流の作用によってより厳密に制御することができる。
4.補足的拡張ブシュ
図5を参照すると、本発明の代替的な一実施形態が図示されている。図3Bに図示のものと同じ構造部が同じ参照符号で示されている。図5では、溶融物導管70及び70’間に補足シールを提供する拡張ブシュ93が設けられている。好ましくは、拡張ブシュは環状リングで提供される。環状リングの外周面はブシュ座部78と協働するように構成されており、ブシュ座部78は、溶融物通路148A及び148Bと同軸の、溶融物導管70、70’の端部内に形成されている円筒形ボアの内周面に沿って設けられる。拡張ブシュの内周面は、溶融物通路148A及び148Bを接続し、好ましくは同じ直径を有する。好ましくは、補足的拡張ブシュ93は、溶融物導管の金属とは異なる金属から作製されることで、拡張ブシュ93と溶融物導管70、70’の相対的な熱膨張の結果として拡張ブシュ93の外表面とブシュ座部78との間に圧縮性シール力が生じる。好ましくは、補足的拡張ブシュ93は、Stellite(商標)(コバルト基合金)のような材料から作製され、一定の温度変化につき、DIN1.2888から作製され得る溶融物導管よりもわずかに大きくなる。ブシュ座部78の長さも拡張するため、好ましくは、溶融物導管70、70’がその動作温度にある場合であっても隙間の一部が残る程度に拡張ブシュの端と座部の対応端との間に長手方向の冷間クリアランスを設けることで、拡張ブシュ93が溶融物導管70、70’を分離させないようにする。
5.オフセット用途での使用
図6及び図7を参照すると、射出金型ホット半体25が、オフセットドロップを有するシングルドロップホットランナ26、及びキャビティプレート組立体27を有するものとして図示されている。ホット半体25は、キャビティ成形インサート(図示せず)を収容するように構成されることが好ましい。ホットランナ26は、射出成形機で使用するコールドチャンバダイカスト機での使用を意図した金型を採用する際に有用である。特に、多くのこのような金型はオフセット射出部(図示せず)を含んでおり、これが含まれていない場合は、コールドチャンバからの空気をパージする最初の「スローショット(slow shot)」中に金型キャビティへの溶融物のフリーフローを防止することが必要とされる。そのため、ダイカスト機のキャビティを中心に置くためには、射出点を金型の中心からずれたところに位置付けする。また、オフセット射出点は、外側から中に挿入される必要がある部品に必要であり得る。ホットランナは、バッキングプレート62及びマニホルドプレート64を有し、それらの間に溶融物導管部品及び他の補足部品を収容している。ホットランナ26は、2つの溶融物導管、すなわち供給マニホルド170及びドロップマニホルド172を有する。図8A、図8B、図9A、及び図9Bに詳細に示すように、供給マニホルド170及びドロップマニホルド172の双方は直角の溶融物通路を内部に有するように構成される。
供給マニホルド170及びドロップマニホルド172は、溶融物導管連結器180と相互接続することが好ましい。好ましくは、マニホルド自体は、図7を参照すると図示されているように、マニホルドプレート64に設けられたマニホルドポケット65内に位置する。マニホルド170、172はまた、加熱されたマニホルドを比較的低温のプレートから実質的に隔絶するサイドインシュレータ106並びに軸方向インシュレータ108及び110を受け入れるように、また、軸方向荷重を伝達するように構成される。また、図6には、溶融物導管連結器180の冷媒ポート184、184’と接続するように構成される冷媒導管104が示されている。また、バッキングプレート62には用役ポケット(services pocket)63が示されており、この用役ポケット63はマニホルド170、172の一部分のためのクリアランスと、熱電対及びヒータ、冷媒導管、並びに他の補足部品のためのワイヤ接続部とを与える。
また、図6には、供給マニホルド170の入口部を冷却する冷却リング185が図示されている。入口部を冷却することは、供給マニホルド172の入口部に構成されるとともに以下に詳細に説明されるノズル座部のスピゴット連結部174と、機械ノズル44に設けられた相補的なスピゴット部45とのスピゴット接続を行う際に役立つことになる。このような構成は、米国特許第6,357,511号を参照して一般に既知である。冷却リング185は、中に冷媒通路(複数可)が構成されている環状連結体を含む。
また、図6には、金型位置決めリング54が示されており、この金型位置決めリング54は、射出成形機クランプ12(図1)の固定プラテン16(図1)に設けられた相補的な位置決めリング(図示せず)と協働して、供給マニホルド170のノズル座部を機械ノズル44(図2)と位置合わせするように構成されている。キャビティプレート組立体27は、さらに詳細には、キャビティプレート66及びスペーサプレート68を含む。キャビティ成形インサート(図示せず)がキャビティプレート66の前面に接続されてもよい。また、キャビティプレート66には、スプルーブシュ151を含む変形型金型コールドスプルー150が設けられ、この変形型金型コールドスプルー150には、中に溶融物を通して排出させる外向きテーパ状スプルー通路153が構成されている。金型コールドスプルー150は、他の場合では、図10の実施形態を参照して後述するようにドロップノズル組立体250とすることができる。スペーサプレート68は単に、ホットランナ26とキャビティプレート66との隙間にわたる、他の場合では排出部(図9A及び図9Bを参照して示されるエルボセグメント308)の長さによって示される中間プレートである。排出部の長さは、ドロップノズル組立体250(図11)とともに使用するための多様性を保証するように確定された。好ましくは、マニホルドプレート64には、ドロップマニホルド172の排出部が貫通するドロップ通路67が設けられる。
図8A及び図8Bを参照すると、供給マニホルド170がさらに詳細に図示されている。供給マニホルド170は、好ましくは十字状を有し、4つの構造部、すなわち第1のエルボ部206、第2のエルボ部208、第3のエルボ部210、及び第4のエルボ部212を有する。構造部、すなわちエルボ部206、208、210、及び212のそれぞれは、固有の機能を果たすように構成されている。第1のエルボ部206は本質的に、機械ノズル44と相互接続して、使用時に機械ノズルの溶融物通路48Cを当該第1のエルボ部206の溶融物通路148Aと接続するように構成される入口部である。第1のエルボ部206及び第2のエルボ208は、互いに対してほぼ垂直となるように構成される。したがって、第2のエルボ部208は、第1のエルボ部206の溶融物通路148Aと協働して、中を移動中の溶融物の方向を実質的に変えるように構成される、当該第2のエルボ208に沿って延びる溶融物通路148Bを有する。第2のエルボ部208はさらに、溶融物導管連結器80の使用により、隣接したドロップマニホルド172と相互接続するように構成される。第1のエルボ部206とほぼ整列している第3のエルボ部210は、第1の軸に沿ってプレート62、64内に供給マニホルド170を位置付けするように、また、供給マニホルドに荷重を伝達するように構成される。第3のエルボ部210に対してほぼ垂直であるとともに第2のエルボ部208とほぼ整列している第4のエルボ部212は、第2の軸に沿ってプレート62、64内に供給マニホルド170を位置付けするように、また、同じく供給マニホルドに荷重を伝達するように構成される。エルボ部のそれぞれは、ほぼ円筒体として構成されることが好ましい。
図8Bを参照すると、第1のエルボ部206は溶融物通路148Aを有しており、この溶融物通路148Aは、第1のエルボ部206の長さに沿って当該第1のエルボ部の自由端から延び、第2のエルボ部208に沿って設けられた溶融物通路148Bと相互接続している。また、第1のエルボ部206の自由端には、機械ノズル44のスピゴット先端を受け入れる座部を提供する浅い円筒形ボアが設けられている。したがって、座部の内周面はスピゴット嵌合部174を提供する。好ましくは、座部内で十分に係合している場合に座部の底面の肩部175とスピゴット部45の前面との間に隙間が形成される。よって、第1のエルボ部206の自由端に設けられた環状面218がスピゴット合わせ面218を呈し、このスピゴット合わせ面218は、機械ノズル44に設けられた相補的な合わせ面と協働して、座部への機械ノズル44のスピゴット部45の長手方向の係合を制限するように構成され、或いは、補足フェイスシールを提供して成形材料溶融物の漏れを防止し得る。また、第1のエルボ部206の外周面に設けられた浅い径方向逃げ面に沿って、その自由端のすぐ隣に、冷却リング185を受け入れるように構成されている座部も示されている。前述したように、冷却リング185は、座部のスピゴット連結部174との間の接続面を冷却して、機械ノズル44のスピゴット部45の相補的スピゴット連結面とのスピゴットシールを提供するように機能する。
冷却リング座部は、嵌合部200及び位置決め肩部201を含む。嵌合部200は、好ましくは、冷却リング185に設けられた相補的な嵌合部と協働して、供給マニホルドと冷却リングとの間で熱を伝導してスピゴット連結部174を冷却する。好ましくは、位置決め肩部201は、冷却リング185を第1のエルボ部206の自由端の隣に保持する。
冷却リング185は図6及び図7に図示されている。冷却リング185は、中に冷媒流路が構成されている環状体を含むことが好ましい。上述のように、冷媒流路は、溶融物導管連結器80と同じようにして冷媒源に連結される。冷却リングは、供給マニホルド170の自由端を冷却して、機械ノズル44のスピゴット先端45と供給マニホルドのスピゴット連結部174との接続面が溶融物の融解温度以下に保持されるように保証することで、硬化又は半硬化溶融成形材料のシールが間に提供されるように構成される。
第1のエルボ部206の残りの外周面はヒータ50を受け入れるように構成される。ヒータは、溶融物通路148A内の溶融物の温度を所定の動作温度に維持する。コントローラ(図示せず)が、熱電対取付部キャビティ186内に配置された、溶融物通路148Aの温度を監視する1つ又は複数の熱電対からのフィードバックによりヒータ50を制御する。また、熱電対からのフィードバックを用いて、冷却リング185内の温度を制御することもできる。熱電対クランプリテーナを用いて、1つ又は複数の熱電対を各自の熱電対取付部キャビティ186内に保持してもよい。
第2のエルボ部208は第1のエルボ部に対してほぼ垂直であり、溶融物通路148Bを有し、この溶融物通路148Bは、第2のエルボ部208の自由端から延び、第2のエルボ部208Bに対してほぼ直角にある第1のエルボ部の溶融物通路148Aと相互接続している。第2のエルボ部208の自由端の環状平坦前面は、以下に説明するように、ドロップマニホルド172の相補的な合わせ面と協働するように構成される嵌合スペース220を提供する。また、第2のエルボ部208の外表面に、溶融物導管連結器180を受け入れる座部を提供する浅い径方向逃げ面が図示されている。
さらに詳細には、溶融物導管連結器の座部は、逃げ部の外周面に沿って設けられたスピゴット連結部76と、溶融物導管連結器を第2のエルボ部208の自由端の隣に保持する位置決め肩部79とを有する。第1のエルボ部206の場合のように、第2のエルボ部208は、溶融物通路148B内の溶融物の温度を所定の動作温度に維持するヒータ50を受け入れるように構成される。また、好ましくは、第2のエルボ部208に沿って熱電対取付部キャビティが提供され、ヒータコントローラ及び温度コントローラに溶融物導管連結器180に関する温度フィードバックを提供するようになっている。
第3のエルボ部210もまた、好ましくは、第2のエルボ部208に対してほぼ垂直であり、第1のエルボ部206とほぼ同軸である。第3のエルボ部210は、図7に示すように、軸方向インシュレータ108を受け入れるように構成されている座部214を提供する浅い円筒形ボアを含む。軸方向インシュレータ108は、供給マニホルド172を冷却マニホルドプレート62から熱的に分離する機能を果たす。軸方向インシュレータ108はまた、第1の軸に供給マニホルド172を概ね位置決めするのに役立つように構成され、また、長手方向に加えられた圧縮力を機械ノズルからマニホルドプレート62へ導くように構成される。したがって、軸方向インシュレータは、溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えるように設計されることが好ましい。第3のエルボ部210は、好ましくは、その外表面に位置するヒータ50によって加熱されて、冷却マニホルドプレート62に対して失われた熱を補償する。
第4のエルボ部212もまた、第3のエルボ部210に対してほぼ垂直であり、第2のエルボ部208とほぼ同軸である。第4のエルボ部212は、第4のエルボ部の自由端の端面に構成されるインシュレータスタンド216を含み、図7に示すように、相補的なスロット及びサイドインシュレータ106と協働するように構成されるほぼ平行な側壁を含む。サイドインシュレータ106はまた、マニホルドプレート64に設けられた相補的な座部と協働して、供給マニホルド170を位置決め且つ熱的に分離する際に役立つように構成される。第4のエルボ部212は、好ましくは、その外表面に位置するヒータ50によって加熱されて、コールドマニホルドプレート62に対して失われた熱を補償する。
先に触れたように、供給マニホルド170の第1のエルボ部206(すなわち入口部)の位置は、第1の軸に対して実質的に固定されることが好ましい。図7を参照すると、供給マニホルド170の位置は、それぞれバッキングプレート62及びマニホルドプレート64に設けられた座部内に位置する冷却リング185と軸方向インシュレータ108との間で、第1の軸に沿って実質的に固定されることが分かる。好ましくは、円筒形ボアはバッキングプレート62内に設けられ、機械ノズル44と供給マニホルド170の第1のエルボ部206とのためのクリアランスを提供する通路59を提供する。さらに、通路59の内周面は、冷却リング185を位置決めする冷却リング座部204を提供することで、供給マニホルド170の第1のエルボ部206を位置決めする。同様に、マニホルドプレート64には、インシュレータポケット69を提供するとともに供給マニホルド170の第3のエルボ部210のためのクリアランスを提供する浅い円筒形ボアがある。好ましくは、軸方向インシュレータ108を受け入れる座部114を提供するインシュレータポケット69と同軸である別の浅い円筒形ボアがある。軸方向インシュレータ108は、好ましくは、インシュレータ座部114内に固定又は保持され、このインシュレータ座部(第3のエルボ部の相補的なインシュレータ座部と協働する)は、供給マニホルドの第3のエルボ部206を実質的に位置決めする。
図7には、サイドインシュレータ106が、マニホルドポケット65のすぐ隣のマニホルドプレート64に設けられたインシュレータ座部114に設置されて図示されている。サイドインシュレータ106はさらに、第4のエルボ部212のインシュレータスタンド216と協働して、好ましくは、供給マニホルド170をコールド(cooled)マニホルドプレート64から熱的に分離し、使用時に、供給マニホルド170とドロップマニホルド172との間のいかなる分離力(例えば溶融物通路148B内の溶融物流からの反力)も相殺し、供給マニホルド170に対し限られた位置合わせを行うように構成される。
ドロップマニホルド172は図9A及び図9Bに図示されている。ドロップマニホルド172は、供給マニホルド170と形状が非常に類似しており、それぞれ第1のエルボ部306、第2のエルボ部308、第3のエルボ部310、及び第4のエルボ部312を有する同様の十字状を有する。第1のエルボ部306は、供給マニホルド170の第2のエルボ部208に連結するように構成される。
したがって、第1のエルボ部306は、その自由端から第1のエルボ部306の長さに沿って延びる溶融物通路148Cを含み、この溶融物通路148Cは、第2のエルボ部308に沿って延びる溶融物通路148Dと相互接続する。供給マニホルドの第2のエルボ部208の場合のように、ドロップマニホルドの第1のエルボ部306は、溶融物導管連結器180のための座部を提供する、自由端に隣接した径方向逃げ部を含む。先に説明したように、座部は、スピゴット連結部76及び位置決め肩部79を含むことが好ましい。第1のエルボ部306の自由端の環状平坦面は、供給マニホルド170の相補的な合わせ面と協働する合わせ面220を提供する。第1のエルボ部306の残りの外側部は、先に説明したように、ヒータ50及び1つ又は複数の熱電対取付部186を受け入れるように構成される。
第2のエルボ部308すなわち排出部は、第1のエルボ部306に対してほぼ垂直である。第2のエルボ部308は、当該第2のエルボ部308の自由端から延びるとともに第1のエルボ部306の溶融物通路148Cと相互接続する溶融物通路148Dを含む。第2のエルボ部308の自由端は、スピゴット先端インサート145を受け入れる座部を有するように構成されることが好ましい。当然のことながら、スピゴット先端インサートは他の場合では、ドロップマニホルド172及び172’の代替的な一実施形態が図示されている図11を参照すると示されているように、第2のエルボ部と一体的に作製されることができる。図7に示すように、このスピゴット先端インサート145は、ドロップマニホルド172をコールドスプルー150のスプルーブシュ151と相互接続するように構成される。第2のエルボ部308の自由端に提供される座部は、浅い円筒形ボアで設けられ、この浅い円筒形ボアの内周面は、スピゴット先端インサート145の外周方向の相補的なスピゴット連結部176’と協働するスピゴット連結表面176を提供する。また、浅い円筒形ボアの底面に設けられた環状肩部は、スピゴット先端インサート145を座部内に位置決めする位置決め肩部177を提供する。スピゴット先端インサート145の外周面もまた、スプルーブシュ151に設けられた相補的なスピゴット連結部147’と協働するように構成されるスピゴット連結部147を提供する。冷却されたキャビティプレート組立体66への熱伝導により、スピゴットシールが相補的なスピゴット接続(interface)部147、147’間に、また、スピゴット連結部176、176’間にも維持される。第2のエルボ部308の残りの外表面は、好ましくは、ヒータ50を受け入れるように構成され、先に説明したように、ヒータ50の温度フィードバック制御のために1つ又は複数の熱電対取付キャビティ186を含む。
第3のエルボ部310は、供給マニホルド170の第4のエルボ部212と同様に構成され、よって、図7に示すようにサイドインシュレータ106を受け入れるインシュレータスタンド216を含む。サイドインシュレータ106は、マニホルドプレート64に設けられたインシュレータ座部114に設置されて図示されている。
第4のエルボ部312は、供給マニホルド170の第3のエルボ部210と同様に構成され、よって、インシュレータ座部214を含む。インシュレータ座部214は、図7に見られる軸方向インシュレータ110の端を受け入れるように構成されることが好ましい。軸方向インシュレータ110は、バッキングプレート62に設けられたインシュレータ座部114内に保持される。また、ドロップマニホルド172の第4のエルボ部312の周りにクリアランスを提供するインシュレータポケット69を提供する浅い円筒形ボアが、バッキングプレート62に構成されて図示されている。インシュレータ座部114は、インシュレータポケット69の底面に形成される同軸の浅い円筒形ボアとして構成されることが好ましい。先のように、軸方向インシュレータ110は、バッキングプレート62からドロップマニホルド172を熱的に分離するように、マニホルドプレート62に軸方向荷重を伝達するように、また、コールドスプルー150の入口の周りにドロップマニホルド172を位置決めする際に役立つように機能する。特に、図7を参照すると、ドロップマニホルド172の位置が、それぞれキャビティプレート66及びバッキングプレート62に設けられた座部内に位置するスプルーブシュ151と軸方向インシュレータ110との間で、第1の軸に沿って実質的に固定されることが分かる。
また、図7に示すように、溶融物導管連結器180は、マニホルドプレート64に設けられた座部178内に位置する。前述したように、溶融物導管連結器180は、好ましくは、溶融物導管連結器180内の円筒形ボア194に挿入されるとともにマニホルドプレート64の相補的な部分と協働する締結具の使用により座部178内に保持される。
先に説明したように、図3A、図3B、及び図5を参照すると、溶融物導管連結器の内周面に設けられたスピゴット連結部76が供給及びドロップマニホルド76の自由端の相補的なスピゴット連結部76’と協働して、間にスピゴットシールを提供する。低温状態では、ドロップマニホルド172及び供給マニホルド70の合わせ面220間に冷間クリアランス隙間116があることが好ましい。しかしながら、動作温度では、マニホルドの熱拡張により、マニホルドの合わせ面が間に補足フェイスシールを提供するように合わさることが好ましい。
また、図7には、ホットランナ26を機械クランプ12の比較的低温の固定プラテン16(図1)から熱的に分離するオプションの断熱プレート60が示されている。
図10及び図11を参照すると、本発明による別の実施形態が図示されている。特に、ホット半体25がマルチドロップホットランナ26を有して構成されている。マルチドロップホットランナ26のドロップを使用して、大きな成形キャビティ又はマルチキャビティ金型を提供してもよい。本実施形態は、垂直に向いた2つのドロップを有するように構成されるが、ドロップの他の数及び形状も可能である。本実施形態では成形インサートは図示されていないが、他の場合ではキャビティプレート組立体27の前面又はその中の凹部に取り付けられている。キャビティプレート組立体27は、2つの金型ドロップノズル組立体250を有するように構成されており、それぞれ、成形キャビティ(図示せず)をドロップマニホルド172及び172’と結合するように構成される。このようなドロップノズル組立体250の構造及び動作は、係属中の国際出願PCT/CA03/00303のスプルー装置の記載を参照して概ね説明される。重要な相違点は、ドロップノズル組立体250が本発明では機械ノズル44の代わりにドロップマニホルド172と結合するように構成される点である。
図11を参照して示されるように、ドロップノズル組立体250は、本質的に管状の溶融物導管であるスプルーブシュ252を含み、このスプルーブシュは前方ハウジング250及び冷却インサート256間に収容されている。
スプルーブシュ252は、スプルーブシュ252の前部に構成されたスピゴットリング部288が前方ハウジング254の前部290に設けられた相補的なスピゴット連結部内に受け入られるように前方ハウジング254内に配置される。スプルーブシュ252の後部は、前方ハウジング254の後部内に位置する冷却インサート256内に受け入れられる。冷却インサート256は、スプルーブシュ252の端に形成される浅い円筒形ボアの内周面に沿って構成されるスピゴット連結部174と、ドロップマニホルド172に位置する相補的なスピゴット連結部との間にスピゴット接続が維持されることができるようにスプルーブシュ252の入口部を冷却するように機能する。
また、スプルーブシュ252の長さに沿って配置されて、所定の動作温度で中の溶融物通路内の溶融物の温度を維持する複数のヒータが図示されている。
図7を参照してのマニホルドプレート64とマニホルドバッキングプレート62との間に配置されて図示されている供給マニホルド270及びドロップマニホルド172、172’の構成は、ホットランナ構成(図7)を参照して説明した構成とほぼ同じである。図12A及び図12Bを参照すると図示されているように、前述したとともに図8A及び図8Bに図示されている供給マニホルド270に比して、供給マニホルド270に関する顕著な相違点は、第4エルボ部412が第2のエルボ部408と同一に構成されているが、さらなる溶融物通路148’を含んでおり、したがって、それに隣接したさらなるドロップマニホルド172’と相互接続するように構成されている点である。図11に示すように、余剰ドロップマニホルド172’に対処するために、さらなる溶融物導管連結器180、ドロップ通路67、インシュレータポケット69、及びインシュレータ取付部114が設けられている。
前述したように、ホットランナ26は、ドロップの任意の数及び/又は構成を含むように構成し直すことができる。したがって、マニホルドの数及び構成の多くの変形形態が可能である。例えば、中間マニホルド(図示せず)を供給マニホルドとドロップマニホルドとの間に構成することができる。
上述したように、任意のタイプのコントローラ又はプロセッサを用いて溶融物及び構造部の温度を制御することができる。例えば、1つ又は複数の汎用コンピュータ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ゲートアレイ、アナログ回路、専用デジタル及び/又はアナログプロセッサ、ハードワイヤード回路等が、本明細書中に記載の熱電対からの入力を受けとってもよい。1つ又は複数のこのようなコントローラ又はプロセッサを制御する指令が、任意の所望なコンピュータ可読媒体及び/又はデータ構造(フロッピー(登録商標)ディスケット、ハードドライブ、CD−ROM、RAM、EEPROM、磁気媒体、光学媒体、磁気光学媒体等)に格納され得る。
6.結論
よって、説明されているのは、構成部材の熱膨張を許容しつつ、向上したシールを提供する、成形機構造部を連結する方法及び装置である。
添付図面のブロックによって概説又は示されて図示されている個々の構成部材は全て、射出成形の技術分野ではよく知られており、これらの特定の構成及び動作は、本発明を実施する動作又は最良の形態にとって決定的には重要ではない。
本発明を、好適な実施形態であると目下見なされるものに関して説明したが、本発明は開示された実施形態に限定されないことを理解すべきである。その反対に、本発明は、添付の特許請求項の精神及び範囲内に含まれる種々の変形形態及び均等な構成を包含することが意図される。添付の特許請求の範囲は、このような変更形態並びに均等な構造及び機能を全て包含するように、最も広義な解釈が与えられるべきである。

Claims (52)

  1. 金属合金の固相線温度を超えた温度で金属合金の成形に用いられる射出成形システムであって、前記射出成形システムは、
    マニホルドプレート(64)と、
    前記マニホルドプレート(64)に当接するマニホルド(170)と
    を備えたホットランナ(26)を有し、前記マニホルド(170)は、ドロップ部を備え、前記マニホルド(170)は、前記ドロップ部に対して傾斜して延びる方向に沿って前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成されていることを特徴とする射出成形システム。
  2. 前記マニホルド(170)は、前記ドロップ部に対してほぼ垂直方向に沿って前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  3. 前記ホットランナ(26)は、前記マニホルド(170)を加熱するヒータ(50)を備え、前記ヒータ(50)は、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に先に伝達された熱をほぼ補償することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  4. 前記ホットランナ(26)は、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  5. 前記ホットランナ(26)は、前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  6. 前記ホットランナ(26)は、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達し、かつ前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  7. 前記ホットランナ(26)は、バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  8. 前記ホットランナ(26)は、バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように、かつ前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  9. 前記ホットランナ(26)は、バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)及び前記バッキングプレート(62)に配置するように、かつ前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  10. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  11. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を前記マニホルドプレート(64)から断熱する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  12. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を配置する補助をし、前記インシュレータ(108)は、適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向けることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  13. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  14. 前記ホットランナ(26)は、構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)から失われる熱を補償することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  15. 前記ホットランナ(26)は、構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)に対して配置され、前記バッキングプレート(62)から失われる熱を補償することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  16. 前記ホットランナ(26)は、構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)から前記バッキングプレート(62)へと失われる熱を補償し、前記構造部(210、212)に対して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  17. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を配置する補助をし、前記インシュレータ(108)は、適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向け、前記インシュレータ(108)は、溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  18. 前記ホットランナ(26)は、インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)から失われる熱を補償するヒータ(50)とを有し、前記インシュレータ(108)は、
    (i)前記マニホルド(172)を配置する補助をし、
    (ii)適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向け、
    (iii)溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  19. 前記ホットランナ(26)は、溶融物導管連結器(80、180)を備え、前記溶融物導管連結器(80、180)は、
    第1の溶融物導管(70)と連結するように構成されている少なくとも1つの表面(76’)を有する連結構造部(81、181)であって、前記少なくとも1つの表面(76’)は第2の溶融物導管(70’)と連結するようにも構成されている連結構造部(81、181)と、
    前記連結構造部(81、181)を冷却して、前記少なくとも1つの表面(76’)と前記第1の溶融物導管(70)及び前記第2の溶融物導管(70’)との接続面(interface)における少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物(weepage)のシールを形成するように構成されている冷却構造部(82)と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  20. 前記ホットランナ(26)は、金属溶融物を搬送する前記第1の溶融物搬送導管(70)及び前記第2の溶融物搬送導管(70’)を結合する装置を備え、前記装置は、
    前記第1の溶融物導管(70)及び該第2の溶融物導管(70’)のそれぞれの端に構成されている相補的なスピゴット連結部と協働するスピゴット連結部を提供するように、また、前記第1の溶融物導管(70)及び前記第2の溶融物導管(70’)の端を位置決めして前記金属溶融物が前記第1の溶融物導管(70)から前記第2の溶融物導管(70’)に流れるように構成されている表面(76’)を有する連結装置(80、180)と、
    前記連結装置(80、180)に対して配置されて、前記スピゴット連結部間で漏れている金属溶融物を少なくとも部分的に凝固させて、該漏れている金属溶融物を少なくとも部分的にシールする、冷却構造部(82)と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  21. 前記ホットランナ(26)は、
    第1の溶融物搬送導管(70)と、
    前記第1の溶融物搬送導管(70)を前記第2の溶融物搬送導管(70’)を結合する連結装置(80、180)と、
    前記連結装置(80、180)を冷却するように構成された冷却構造部(82)と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  22. 前記ホットランナ(26)は、
    成形材料溶融物を成形して成形品にするように構成されている金型(23、25)と、
    前記成形材料溶融物を前記金型(23、25)に搬送するように構成されている第1の溶融物導管(70)及び第2の溶融物導管(70’)と
    前記第1の溶融物導管(70)を前記第2の溶融物導管(70’)に連結し、前記溶融物導管連結器(80、180)からの熱を除去するようになっている冷媒を搬送するように構成されている冷媒流路(82、182)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  23. 前記ホットランナ(26)は、
    少なくとも1つのエルボ状部を有する第1の成形材料導管(170)と、
    少なくとも1つのエルボ状部を有する第2の成形材料導管(270)と、
    前記第1の成形材料導管(170)の前記少なくとも1つのエルボ状部を前記第2の成形材料導管(270)の前記少なくとも1つのエルボ状部と一緒に連結するように構成されている冷却連結器(180)であって、該冷却連結器(180)から熱を除去するように構成されている少なくとも1つの冷媒構造部(82)を有する冷却連結器(180)とを備え、
    該冷却連結器はスピゴット接続部(spigot connection)を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  24. 前記ホットランナ(26)は、
    接続部を備え、前記接続部は、溶融物導管連結器(80、180)と溶融物導管(70、70’、145、150、170、172、250、270)との間の接続面を含み、該溶融物導管連結器(80、180)は、該接続面を冷却するように、また、該接続面における少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールを形成するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  25. 前記ホットランナ(26)は、
    成形材料溶融物を搬送するように構成されている本体(71)を有するランナシステム溶融物導管(70)を備え、前記本体(71)は、接続面にて別のランナシステム構成部材(70’、80)と互いに連結するように構成されており、前記接続面の冷却に応じて、少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールを前記接続面に形成することを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  26. 前記ホットランナ(26)は、
    溶融物導管(70)との接続面を画定するように構成されている本体(81、181)を含むランナシステム溶融物導管連結器(80、180)を備え、少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールが、前記接続面の冷却に応じて該接続面において形成可能であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  27. 金属合金の固相線温度を超えた温度で金属合金の成形に用いられる射出成形システムのホットランナ(26)であって、前記ホットランナ(26)は、
    マニホルドプレート(64)と、
    前記マニホルドプレート(64)に当接するマニホルド(170)と
    を備え、前記マニホルド(170)は、ドロップ部を備え、前記マニホルド(170)は、前記ドロップ部に対して傾斜して延びる方向に沿って前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成されていることを特徴とするホットランナ。
  28. 前記マニホルド(170)は、前記ドロップ部に対してほぼ垂直方向に沿って前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  29. 前記マニホルド(170)を加熱するヒータ(50)を備え、前記ヒータ(50)は、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に先に伝達された熱をほぼ補償することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  30. 前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  31. 前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  32. 前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)に荷重を伝達し、かつ前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように構成された構造部(210、212)を備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  33. バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  34. バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)に配置するように、かつ前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  35. バッキングプレート(62)と、前記マニホルド(170)を前記マニホルドプレート(64)及び前記バッキングプレート(62)に配置するように、かつ前記マニホルド(170)から前記マニホルドプレート(64)と前記バッキングプレート(62)に荷重を伝達するように構成された構造部(210、212)とを備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  36. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  37. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を前記マニホルドプレート(64)から断熱する機能を有することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  38. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を配置する補助をし、前記インシュレータ(108)は、適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向けることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  39. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  40. 構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)から失われる熱を補償することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  41. 構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)に対して配置され、前記バッキングプレート(62)から失われる熱を補償することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  42. 構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)を加熱するヒータ(50)とを備え、前記ヒータ(50)は、前記構造部(210、212)から前記バッキングプレート(62)へと失われる熱を補償し、前記構造部(210、212)に対して配置されていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  43. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)を有し、前記インシュレータ(108)は、前記マニホルド(172)を配置する補助をし、前記インシュレータ(108)は、適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向け、前記インシュレータ(108)は、溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  44. インシュレータ(108)を受けるように構成された座部(214)を供するボアを備えた構造部(210、212)と、前記構造部(210、212)から失われる熱を補償するヒータ(50)とを有し、前記インシュレータ(108)は、
    (i)前記マニホルド(172)を配置する補助をし、
    (ii)適用された補償力を前記機械ノズル(44)から前記バッキングプレート(62)へ向け、
    (iii)溶融圧とキャリッジシリンダによって生じるキャリッジ力とによる分離力に耐えることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  45. 溶融物導管連結器(80、180)を備え、前記溶融物導管連結器(80、180)は、
    第1の溶融物導管(70)と連結するように構成されている少なくとも1つの表面(76’)を有する連結構造部(81、181)であって、前記少なくとも1つの表面(76’)は第2の溶融物導管(70’)と連結するようにも構成されている連結構造部(81、181)と、
    前記連結構造部(81、181)を冷却して、前記少なくとも1つの表面(76’)と前記第1の溶融物導管(70)及び前記第2の溶融物導管(70’)との接続面(interface)における少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物(weepage)のシールを形成するように構成されている冷却構造部(82)と、
    を備えていることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  46. 金属溶融物を搬送する前記第1の溶融物搬送導管(70)及び前記第2の溶融物搬送導管(70’)を結合する装置を備え、前記装置は、
    前記第1の溶融物導管(70)及び該第2の溶融物導管(70’)のそれぞれの端に構成されている相補的なスピゴット連結部と協働するスピゴット連結部を提供するように、また、前記第1の溶融物導管(70)及び前記第2の溶融物導管(70’)の端を位置決めして前記金属溶融物が前記第1の溶融物導管(70)から前記第2の溶融物導管(70’)に流れるように構成されている表面(76’)を有する連結装置(80、180)と、
    前記連結装置(80、180)に対して配置されて、前記スピゴット連結部間で漏れている金属溶融物を少なくとも部分的に凝固させて、該漏れている金属溶融物を少なくとも部分的にシールする、冷却構造部(82)と
    を有することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  47. 第1の溶融物搬送導管(70)と、
    前記第1の溶融物搬送導管(70)を前記第2の溶融物搬送導管(70’)を結合する連結装置(80、180)と、
    前記連結装置(80、180)を冷却するように構成された冷却構造部(82)と
    を有することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  48. 成形材料溶融物を成形して成形品にするように構成されている金型(23、25)と、
    前記成形材料溶融物を前記金型(23、25)に搬送するように構成されている第1の溶融物導管(70)及び第2の溶融物導管(70’)と
    前記第1の溶融物導管(70)を前記第2の溶融物導管(70’)に連結し、前記溶融物導管連結器(80、180)からの熱を除去するようになっている冷媒を搬送するように構成されている冷媒流路(82、182)と、を備えることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  49. 少なくとも1つのエルボ状部を有する第1の成形材料導管(170)と、
    少なくとも1つのエルボ状部を有する第2の成形材料導管(270)と、
    前記第1の成形材料導管(170)の前記少なくとも1つのエルボ状部を前記第2の成形材料導管(270)の前記少なくとも1つのエルボ状部と一緒に連結するように構成されている冷却連結器(180)であって、該冷却連結器(180)から熱を除去するように構成されている少なくとも1つの冷媒構造部(82)を有する冷却連結器(180)とを備え、
    該冷却連結器はスピゴット接続部(spigot connection)を有することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  50. 接続部を備え、前記接続部は、溶融物導管連結器(80、180)と溶融物導管(70、70’、145、150、170、172、250、270)との間の接続面を含み、該溶融物導管連結器(80、180)は、該接続面を冷却するように、また、該接続面における少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールを形成するように構成されることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  51. 成形材料溶融物を搬送するように構成されている本体(71)を有するランナシステム溶融物導管(70)を備え、前記本体(71)は、接続面にて別のランナシステム構成部材(70’、80)と互いに連結するように構成されており、前記接続面の冷却に応じて、少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールを前記接続面に形成することを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
  52. 溶融物導管(70)との接続面を画定するように構成されている本体(81、181)を含むランナシステム溶融物導管連結器(80、180)を備え、少なくとも部分的に凝固した成形材料滲出物のシールが、前記接続面の冷却に応じて該接続面において形成可能であることを特徴とする請求項27に記載のホットランナ。
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