JP7095484B2 - ホットランナー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ホットランナー装置に関するものである。
射出成形では、樹脂流路を通じて溶融樹脂を金型に流し込むことから、樹脂成形品を金型から取り出す際に、樹脂流路内の溶融樹脂が固まったランナーが生じてしまうため、当該ランナーを破砕・再使用する工程が必要となる。そこで、これらの工程をなくすべく、ヒータ等により樹脂流路内における溶融樹脂の流動状態を保ちつつ、樹脂成形品だけを取り出せるようにしたホットランナー装置が従来から知られている。
このようなホットランナー装置としては、可動型と共にキャビティを形成する固定型と、固定型に固定されたホットランナーブロックと、先端部がキャビティに臨むように固定型に固定されるバルブゲートと、を備え、溶融樹脂をホットランナーブロック内の樹脂流路を経由してバルブゲートからキャビティに充填するものが一般的である。
かかるホットランナー装置では、樹脂漏れを抑えるべく継目等が生じないように、樹脂流路が形成されたホットランナーブロックを一体物(1つの塊)として構成することが多い。また、ホットランナー装置では、バルブゲートの上方でホットランナーブロックに固定されたシリンダによって、バルブピンを進退させることでバルブゲートの開閉を行うものが多い。具体的には、キャビティに溶融樹脂を供給しない場合には、バルブピンをバルブゲートの先端部に挿入することで、バルブゲートを閉鎖する一方、キャビティに溶融樹脂を供給する場合には、バルブピンをバルブゲートの先端部から引き抜くことで、バルブゲートを開口する。
ところで、車両のバンパ等のような相対的に大型の樹脂成形品を射出成形する場合には、固定型の大型化に伴ってホットランナーブロックも大型化する傾向にある。また、ホットランナーブロックは、樹脂流路内に溶融樹脂を通すため、常温から約200℃まで昇温するのに対し、固定型は、溶融樹脂を冷却するべく冷却水を流すため、約50℃にしかならない。それ故、一体物として構成された相対的に大型のホットランナーブロックを用いた場合には、ホットランナーブロックと固定型との間に看過できないような熱膨張差が生じ、バルブピンの基端側(ホットランナーブロック側)と先端側(固定型側)とがずれて、バルブピンがバルブゲートに対し斜めに摺動し、バルブピンの変形や破損が生じる場合がある。
そこで、例えば特許文献1には、バルブゲートの上部に結合された連結部材との間に一定の間隔が形成される受入れ穴と、第1中心案内面とを有するリテーナー、および、バルブゲートの中心が整列するように第1中心案内面と合致する第2中心案内面と、バルブゲートを中心整列状態に維持する中心支持面とを有する案内リング部材で構成された中心整列機構を有するホットランナー射出金型装置が開示されている。
特開2012-061839号公報
上記特許文献1のものでは、ホットランナーブロックの熱膨張による変形が連結部材とリテーナーとの間で吸収されてバルブゲートに伝わらないため、バルブゲートの反り変形を防止することが可能であるが、相対的に大型のホットランナーブロックを用いることから、以下のような問題がある。
すなわち、大型のホットランナーブロックは、樹脂漏れを抑えるという利点はあるものの、例えば大きく切り出された鉄を機械加工して製作されることから、歩留りが悪く材料コストが嵩む上、大型の加工機を要することから、加工コストが嵩むという問題がある。また、大型のホットランナーブロックでは、溶融樹脂を加熱するカートリッジヒータの個数が増大するため、部品コストや加工コストが増大するという問題もある。さらに、大型のホットランナーブロックは、熱容量が大きいため昇温時間が長く、消費電力も多くなるという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ホットランナー装置において、設備コスト等の増大および樹脂漏れを抑えつつ、バルブゲートを開閉するバルブピンの変形や破損を抑える技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係るホットランナー装置では、ホットランナーブロックを相対的に小さな複数のパーツで構成するとともに、各パーツを繋ぐホットランナーパイプで、ホットランナーブロックと固定型との熱膨張差を吸収するようにしている。
具体的には、本発明は、可動型と共にキャビティを形成する固定型と、固定型に固定されるホットランナーブロックと、先端部がキャビティに臨むように固定型に固定されるバルブゲートと、バルブゲート内を摺動してバルブゲートを開閉するバルブピンと、当該バルブピンを駆動させるシリンダと、を備え、射出された溶融樹脂をホットランナーブロックを経由してバルブゲートからキャビティに充填するホットランナー装置を対象としている。
そして、上記ホットランナーブロックは、溶融樹脂が射出される第1樹脂流路を有する第1ブロックと、上記バルブゲートと連通される第2樹脂流路を有する第2ブロックと、当該第1樹脂流路と当該第2樹脂流路とを連通させるホットランナーパイプと、を有しており、上記ホットランナーパイプは、一端が上記第1および第2ブロックのいずれか一方に固定されるとともに、冷間時に、他端が上記第1および第2ブロックのいずれか他方とパイプ軸方向に所定間隔を空けるように配置されており、上記所定間隔は、昇温した際の上記ホットランナーパイプの膨張量よりも小さく設定されており、上記シリンダは、上記第2ブロックと接触しないよう、上記バルブゲートの上方で当該第2ブロックを跨ぐように、上記固定型に固定されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、ホットランナーブロックを、第1ブロックと第2ブロックとホットランナーパイプとに分割することから、換言すると、相対的に小さな複数のパーツで構成することから、ブロックの製作に大きく切り出された鉄等を要しない上、ヒータ等の個数を抑えたり、昇温時間等も短くしたりすることが可能となる。また、ホットランナーブロックを、相対的に小さな複数のパーツで構成することから、個々のパーツの熱膨張量を相対的に小さくすることができる。
さらに、第1樹脂流路と第2樹脂流路とを連通させるホットランナーパイプが、冷間時に、他端が他方のブロックと所定間隔を空けるように配置されることから、所定間隔の範囲内でホットランナーパイプの伸びを許容することによって、ホットランナーブロックと固定型との熱膨張差を吸収することができる。これにより、バルブピンの基端側(ホットランナーブロック側)と先端側(固定型側)とのずれを抑制して、バルブピンがバルブゲートに対し斜めに摺動するのを抑えることができる。したがって、バルブピンの変形や破損を抑えて、バルブピンの高寿命化を図ることができる。
しかも、他方のブロックとホットランナーパイプとの間の所定間隔は、昇温した際のホットランナーパイプの膨張量よりも小さく設定されていることから、高温の溶融樹脂が流れ始めると、熱膨張したホットランナーパイプの他端を他方のブロックにしっかりと当てることができるので、溶融樹脂が漏れるのを抑えることができる。
このように、本発明によれば、設備コスト等の増大および樹脂漏れを抑えつつ、バルブピンの変形や破損を抑えることができる。
ところで、バルブゲートの開閉は、バルブゲート内を摺動するバルブピンをシリンダで駆動させて、バルブピンをバルブゲートの先端部に挿入したりバルブゲートの先端部から引き抜いたりすることで行われることが多い。そうして、相対的に大型のホットランナーブロックでは、ホットランナーブロックと固定型との間に、許容範囲を超える熱膨張差が生じるため、シリンダをホットランナーブロック上におけるバルブゲートに対応する位置に固定するのが一般的である。しかしながら、このような構成では、ホットランナーブロックの昇温状態が長時間続くと、伝熱によるシリンダの温度上昇によりシリンダ内の機器が損傷するおそれがあるため、ホットランナーブロックに対し断熱材を介してシリンダを固定するのが一般的であるが、これでは、設備コストが増大するという問題がある。
この点、本発明によれば、バルブゲートの上方にシリンダを設けることから、簡単な構成で、バルブゲート内を摺動するバルブピンをシリンダで駆動させることができる。しかも、第2ブロックを跨ぐようにシリンダを固定型に直接固定することで、第2ブロック上にシリンダの固定部を設ける必要がなくなるので、第2ブロックを小さくすることができる。このように、相対的に温度が低い固定型にシリンダを固定することから、伝熱によるシリンダの温度上昇によりシリンダ内の機器が損傷するおそれがないので、断熱材が不要となり、設備コストが増大するのを抑えることができる。
さらに、上記ホットランナー装置では、上記第1および第2ブロックのいずれか他方には、パイプ軸方向に延び且つ当該他方のブロックの樹脂流路と連通する断面円形の連結孔部が設けられており、上記ホットランナーパイプの他端部は、冷間時に、その先端面が上記連結孔部の底面とパイプ軸方向に所定間隔を空けるように、当該連結孔部に摺動可能に差し込まれており、上記他端部の先端面には、上記連結孔部の底面との隙間を埋めるように、第1シール部材が設けられており、上記他端部の外周面には、上記連結孔部の内周面との隙間を埋めるように、全周に亘って第2シール部材が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ホットランナーパイプの他端部が遊び(所定間隔)をもって連結孔部に摺動可能に差し込まれることで、他端が他方のブロックとパイプ軸方向に所定間隔を空けるようにホットランナーパイプが配置される状態を容易に実現することができる。
そうして、溶融樹脂が流れ始める昇温中は(連結孔部の底部とホットランナーパイプの先端面との間に隙間がある状態では)、ホットランナーパイプの先端面に設けられた第1シール部材が、連結孔部の底面との隙間を埋める(底面に接触する)ことで、溶融樹脂が漏れるのを抑えることができる(第1のシール作用)。また、昇温後は、熱膨張したホットランナーパイプの先端面自体が連結孔部の底面に当接するので、面圧によってシール効果が生じることから、溶融樹脂が漏れるのを確実に抑えることができる(第2のシール作用)。さらに、ホットランナーパイプの他端部の外周面には、全周に亘って第2シール部材が設けられていることから、仮にホットランナーパイプの先端面と連結孔部の底面との間から樹脂が漏れても、第2シール部材が連結孔部の内周面との隙間を埋める(内周面に接触する)ことで、溶融樹脂が外部に漏れるのをより一層確実に抑えることができる(第3のシール作用)。このように、本発明では、三段構えのシール構造を採用することで、樹脂漏れを確実に防止することができる。
ところで、一体物のホットランナーブロックの場合には、溶融樹脂が樹脂流路を流れる際の樹脂圧を剛体であるホットランナーブロック自体で受けることができるが、本発明の如く、第1ブロックと第2ブロックとに分割した場合には個々のブロックに樹脂圧が掛かることになる。そのため、第1および第2ブロックを、ボルトを介して固定型に固定している場合には、ボルトによっては樹脂圧を受けきれず、第1および第2ブロックの移動を抑えることが困難な場合がある。
そこで、上記ホットランナー装置では、上記第1および第2ブロックにおける上記ホットランナーパイプの接続部とは反対側の部位をそれぞれ支持する樹脂圧受けブロックをさらに備え、上記各樹脂圧受けブロックは、少なくとも一部が上記固定型に形成された凹部に埋め込まれていることが好ましい。
この構成では、各樹脂圧受けブロックは、少なくとも一部が固定型に形成された凹部に埋め込まれていることから、すなわち所謂インローで固定型に取り付けられていることから、ボルト等に比して、樹脂圧をしっかりと受け止めることができる。
そうして、溶融樹脂が樹脂流路を流れる際の樹脂圧は、ホットランナーパイプの軸方向両外側に向けて作用するところ、この構成によれば、第1および第2ブロックにおけるホットランナーパイプの接続部とは反対側の部位をそれぞれ樹脂圧受けブロックで支持することから、第1および第2ブロックの移動を確実に抑えることができる。
以上説明したように、本発明に係るホットランナー装置によれば、設備コスト等の増大および樹脂漏れを抑えつつ、バルブゲートを開閉するバルブピンの変形や破損を抑えることができる。
本発明の実施形態に係るホットランナー装置を模式的に示す図である。 バルブゲートユニットを模式的に示す斜視図である。 熱膨張吸収メカニズムを模式的に説明する概念図である。 第1ブロックとホットランナーパイプとの接続構造を示す拡大図であり、同図(a)は冷間時の状態を示し、同図(b)は昇温後の状態を示す。 樹脂圧受けブロックを模式的に説明する図である。 変形例に係るホットランナー装置の要部を模式的に示す図である。 従来のホットランナー装置を模式的に示す図である。 従来のホットランナー装置を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
-全体構成-
図1は、本実施形態に係るホットランナー装置1を模式的に示す図である。このホットランナー装置1は、例えば車両のバンパ等のような相対的に大型の樹脂成形品を射出成形するものであり、図1に示すように、射出成形型2と、ホットランナーブロック10と、バルブゲートユニット50と、ホットランナーノズル80と、を備えている。なお、以下の説明では、便宜上、図1の左右方向を金型長手方向と称し、右側を金型長手方向一方側と称し、左側を金型長手方向他方側と称する。
-射出成形型-
射出成形型2は、固定型3と、固定型3に対し上下に相対変位可能な可動型4と、を有している。可動型4は、型締め時には、固定型3に近付くように上昇して、固定型3と共にキャビティ5を形成する。かかるキャビティ5に、約200℃の高温で溶融した樹脂を注入し冷却することで、キャビティ5の形状に応じた所望の樹脂成形品が成形される。可動型4は、型開き時には、固定型3から遠のくように下降し、これにより、射出成形型2から樹脂成形品を取り出せる状態となる。
また、固定型3には、その上面3aから下方に延びてキャビティ5に至る、バルブゲートブッシュ60の設置穴6が形成されている。さらに、固定型3の金型長手方向両端部には、その上面3aから下方に窪む、後述する樹脂圧受けブロック27,37を設置するための凹部7が形成されている。なお、図1の符号8および符号9は、固定型3および可動型4にそれぞれ形成された、キャビティ5に充填された溶融樹脂を冷却固化させるための冷却水が流れる冷却水穴である。
-ホットランナーブロック-
ホットランナーブロック10は、ボルト25によって固定型3の上面3aに固定される第1ブロック20と、当該第1ブロック20から金型長手方向一方側に離間して配置され、ボルト35によって固定型3の上面3aに固定される第2ブロック30と、一端が第2ブロック30にねじ込まれて固定されるホットランナーパイプ40と、を有していて、固定型3に完全固定されている。このように、本実施形態では、ホットランナーブロック10を、相対的に小さいパーツ(第1ブロック20、第2ブロック30およびホットランナーパイプ40)に分割している。
第1ブロック20は、略直方体状に形成されている。第1ブロック20の上面には、下方に窪む樹脂注入口22が形成されている。第1ブロック20の内部には、樹脂注入口22の底部から下方に延びた後、直角に曲がって金型長手方向一方側に延びる第1樹脂流路21が形成されている。また、第1ブロック20には、カートリッジヒータ(図示せず)が設けられていて、カートリッジヒータの加熱により第1樹脂流路21内を流れる溶融樹脂の流動状態が保たれるようになっている。
さらに、第1ブロック20の金型長手方向一方側の面には、底部23aと円筒部23bとを有する有底円筒状の連結部(連結孔部)23が設けられている。第1ブロック20の金型長手方向一方側の面に取り付けられる底部23aには、第1樹脂流路21と同心且つ同径の貫通孔24が形成されており、これにより、連結部23の円筒部23b内と第1樹脂流路21とが連通している。なお、連結部23は固定部材26(図4参照)によって第1ブロック20に固定されている。
第2ブロック30は、略直方体状に形成されている。第2ブロック30の金型長手方向他方側の面には、一方側に窪むねじ孔32が形成されている。第2ブロック30の内部には、ねじ孔32の底部から金型長手方向一方側に延びた後、直角に曲がって下方に延びる第2樹脂流路31が形成されている。また、第2ブロック30には、孔部33(図2参照)にカートリッジヒータが挿入されていて、カートリッジヒータの加熱により第2樹脂流路31内を流れる溶融樹脂の流動状態が保たれるようになっている。
ホットランナーパイプ40内部の樹脂流路41は、第1樹脂流路21および第2樹脂流路31と同径に設定されている。ホットランナーパイプ40の金型長手方向一方側の端部は、外周面がねじ切りされている一方、ホットランナーパイプ40の金型長手方向他方側の端部には、円環状のフランジ部43が形成されている。フランジ部43の外径は、フランジ部43が円筒部23b内で摺動可能なように、連結部23の円筒部23bの内径よりも僅かに小さく設定されている。
ホットランナーパイプ40の長さは、金型長手方向における第1ブロック20と第2ブロック30との間隔よりも短く設定されている。より詳しくは、ホットランナーパイプ40の長さは、第1ブロック20の金型長手方向一方側の面に取り付けられる底部23aと、第2ブロック30の金型長手方向他方側の面に形成されているねじ孔32の底部との間隔よりも、所定間隔Dだけ短く設定されている。この所定間隔Dは、冷間時から約200℃に昇温した際のホットランナーパイプ40の膨張量よりも小さく設定されている。なお、「冷間時」とは、常温の状態、つまり、射出成形を行っていない状態を意味する。
ホットランナーパイプ40は、外周面がねじ切りされた金型長手方向一方側の端部を第2ブロック30のねじ孔32にねじ込むことで、第2ブロック30を介して固定型3に固定されている。また、ホットランナーパイプ40は、円環状のフランジ部43が第1ブロック20における連結部23の円筒部23bに、冷間時に、その先端面43aが底部23aと所定間隔Dを空けるように差し込まれている。つまり、ホットランナーパイプ40は、一端が第2ブロック30に固定されるとともに、冷間時に、他端が第1ブロック20とパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように配置されている。換言すると、ホットランナーパイプ40は、一方端が固定端で、且つ、他方端が金型長手方向に所定間隔Dだけ変位可能な自由端である、両持ち梁のような状態で、第1ブロック20と第2ブロック30とによって支持されている。
このように、ホットランナーパイプ40を配置することで、第1樹脂流路21と第2樹脂流路31とがホットランナーパイプ40の樹脂流路41によって連通される。また、ホットランナーパイプ40の外周面には、バンドヒータ42が巻き付けられていて、バンドヒータ42の加熱によりホットランナーパイプ40内を流れる溶融樹脂の流動状態が保たれるようになっている。そうして、肉厚が均一なパイプ形状を採用することで、力や熱の伝わり方を均等にすることができる。
-バルブゲートユニット-
図2は、バルブゲートユニット50を模式的に示す斜視図である。バルブゲートユニット50は、バルブゲートブッシュ60と、第2ブロック30と、シリンダ装置70と、を有している。このように、本実施形態では、第2ブロック30は、ホットランナーブロック10の一部を構成しているとともに、バルブゲートユニット50の一部を構成している。
バルブゲートブッシュ60は、下方に窄むように形成された先端部60aがキャビティ5に臨むように、固定型3の設置穴6に挿入されている。バルブゲートブッシュ60は、先端部60aが設置穴6の下端部に差し込まれるとともに、ボルト35によって固定型3に固定されるカラー63に基端部が嵌ることで、固定型3に固定されている。バルブゲートブッシュ60は、その上端部が第2ブロック30の下面に当たっていて、これにより、バルブゲートブッシュ60の樹脂流路61と第2樹脂流路31とが連通するようになっている。バルブゲートブッシュ60の外周面には、バンドヒータ62が巻き付けられていて、バンドヒータ62の加熱によりバルブゲートブッシュ60の樹脂流路61内を流れる溶融樹脂の流動状態が保たれるようになっている。
シリンダ装置70は、バルブゲートブッシュ60を開閉するバルブピン75と、バルブピン75を駆動させるエアシリンダ71と、固定型3に対してエアシリンダ71を支持する4本の円柱状脚柱72および固定板73と、を有している。なお、本実施形態では、バルブピン75の駆動源としてエア式のものを採用しているが、例えば油圧式や電動式など種々の駆動源を用いることが可能である。
バルブピン75は、バルブゲートブッシュ60の樹脂流路61に挿入されていて、バルブゲートブッシュ60の上方に位置するエアシリンダ71によって上下に進退するように駆動されることで、バルブゲートブッシュ60内を摺動するようになっている。
エアシリンダ71は、バルブゲートブッシュ60の上方に位置する第2ブロック30の上方に設けられている。より詳しくは、図1および図2に示すように、第2ブロック30の金型長手方向一方側および他方側でそれぞれ2本ずつ固定型3に固定された円柱状脚柱72の上端部には、第2ブロック30を跨ぐように固定板73が取り付けられており、エアシリンダ71はかかる固定板73の上に設置されている。つまり、エアシリンダ71は、バルブゲートブッシュ60の上方で第2ブロック30を跨ぐように、円柱状脚柱72および固定板73を介して固定型3に固定されている。
エアシリンダ71は、バルブピン75を駆動させることで、バルブゲートブッシュ60を開閉する。より詳しくは、エアシリンダ71は、キャビティ5に溶融樹脂を供給しない場合には、バルブピン75をバルブゲートブッシュ60の先端部60aに挿入することで、バルブゲートブッシュ60を閉鎖する一方、キャビティ5に溶融樹脂を供給する場合には、バルブピン75をバルブゲートブッシュ60の先端部60aから引き抜くことで、バルブゲートブッシュ60を開口する。なお、バルブゲートブッシュ60が開閉したか否かは、エアシリンダ71内に設けられた、シリンダの動作端を確認可能なオートスイッチ(図示せず)によって確認される。
-ホットランナーノズル-
ホットランナーノズル80は、固定型3の固定取付板3bに取り付けられたノズルブッシュ80aで軸位置を決めるとともに、その先端部が第1ブロック20の樹脂注入口22に嵌められている。ホットランナーノズル80は、射出成形機(図示せず)と接触していて、射出成形機内で加熱されるとともにスクリュ等の回転に伴い混練圧縮作用を受けて溶融状態となり射出された樹脂を、金型内またはホットランナー装置1に流入するように構成されている。
以上のように構成された本実施形態のホットランナー装置1では、溶融樹脂が、ホットランナーブロック10を経由してバルブゲートブッシュ60からキャビティ5に充填される。より詳しくは、ホットランナーノズル80から射出された溶融樹脂は、第1ブロック20の第1樹脂流路21→ホットランナーパイプ40の樹脂流路41→第2ブロック30の第2樹脂流路31を順に経由してバルブゲートブッシュ60の樹脂流路61に至る。バルブゲートブッシュ60が開口している場合には、溶融樹脂がバルブゲートブッシュ60の樹脂流路61からキャビティ5に充填される。充填後、バルブピン75をバルブゲートブッシュ60の先端部60aに挿入することで、バルブゲートブッシュ60が閉鎖される。キャビティ5に充填された溶融樹脂は、冷却水穴8,9を流れる冷却水により冷却固化されて、型開き後、射出成形型2から樹脂成形品として取り出される。一方、第1樹脂流路21内、樹脂流路41内、第2樹脂流路31内および樹脂流路61内の溶融樹脂は、カートリッジヒータおよびバンドヒータ42,62の加熱により流動状態が保たれる。これにより、ランナーが生じることがないので、ランナーを破砕・再使用する工程が不要となる。
-ホットランナー装置の利点-
次いで、上記ホットランナー装置1の利点について説明するが、それに先立ち、本実施形態を理解し易くするために、従来のホットランナー装置について簡単に説明する。
図7および図8は、従来のホットランナー装置101を模式的に示す図である。従来のホットランナー装置101においても、ホットランナーノズル180から射出された溶融樹脂が、ホットランナーブロック110を経由してバルブゲートブッシュ160から、射出成形型102のキャビティ105に充填される点は同様である。また、エアシリンダ171によって進退するバルブピン175にてバルブゲートブッシュ160の開閉を行う点も同様である。
もっとも、従来のホットランナー装置101では、図7に示すように、ホットランナーブロック110が一体物(1つの塊)として製作され、しかも車両のバンパ等のような相対的に大型の樹脂成形品を射出成形する場合には、そのような一体物のホットランナーブロック110が大型化する傾向がある。また、相対的に大型のホットランナーブロック110では、ホットランナーブロック110と固定型103との間に、許容範囲を超える熱膨張差が生じるため、従来のホットランナー装置101では、図7に示すように、エアシリンダ171をホットランナーブロック110に固定するのが一般的である。
このように、大型且つ一体物のホットランナーブロック110は、例えば大きく切り出された鉄を機械加工して製作されることから、歩留りが悪く材料コストが嵩む上、大型の加工機を要することから、加工コストが嵩むという問題がある。また、大型のホットランナーブロック110では、溶融樹脂を加熱するためのカートリッジヒータ142の個数が増大するため、部品コストや加工コストが増大するという問題もある。さらに、大型のホットランナーブロック110は、熱容量が大きいため昇温時間が長く、消費電力も多くなるという問題もある。
また、ホットランナーブロック110は、樹脂流路111内に溶融樹脂を通すため、常温から約200℃まで昇温するのに対し、固定型103は、溶融樹脂を冷却するべく冷却水穴108,109に冷却水を流すため、約50℃にしかならない。しかも、従来のホットランナー装置101では、ホットランナーブロック110のホットランナーノズル180側はボルト125で固定型103に完全固定されている一方、ホットランナーブロック110のバルブゲートブッシュ160側は、ホットランナーブロック110に形成された長穴(図示せず)に挿通されたボルト135で固定型103に固定されている。このため、ホットランナーブロック110に熱膨張が生じると、ホットランナーブロック110の下面とバルブゲートブッシュ160の上端との間に滑りが生じる構造となっている。それ故、一体物として構成された相対的に大型のホットランナーブロック110および固定型103を用いた場合には、両者の間に看過できないような熱膨張差が生じ、図8に示すように、バルブピン175の基端側(ホットランナーブロック110側)と先端側(固定型103側)とがずれて、バルブピン175がバルブゲートブッシュ160に対し斜めに摺動するため、バルブピン175に変形や破損が生じる場合がある。
さらに、エアシリンダ171をホットランナーブロック110に固定する構成では、ホットランナーブロック110の昇温状態が長時間続くと、伝熱によるエアシリンダ171の温度上昇によりオートスイッチが損傷するおそれがある。このため、ホットランナーブロック110に対して、円柱状脚柱172および固定板173に加え、断熱材174(ステンレス、ベークライト等)を介してエアシリンダ171を固定するのが一般的であるが、これでは、設備コストが増大するという問題がある。
そこで、これらの問題に対処すべく、本実施形態のホットランナー装置1では、以下の(1)~(5)の構成を採用している。
(1)ホットランナーブロックの分割構造
本実施形態では、上述の如く、ホットランナーブロック10を、第1ブロック20と第2ブロック30とホットランナーパイプ40とに分割することから、換言すると、相対的に小さな複数のパーツで構成することから、ホットランナーブロック10の製作に大きく切り出された鉄等を要しないので、歩留りの向上を図ることができる。しかも、第1ブロック20や第2ブロック30やホットランナーパイプ40は、相対的に小さいことから、加工機の小型化を図るとともに、製造工程の短縮を図ることができる。その上、個々のパーツが相対的に小さくなることから、カートリッジヒータやバンドヒータ42の個数を抑えたり、熱容量を抑えて昇温時間等を短くしたりすることが可能となり、これにより、消費電力等を抑えることができる。しかも、ホットランナーパイプ40、すなわち、パイプ形状を採用することで、体積を最小にすることができるとともに、バンドヒータ42を使用することができることから、部品コストや組み付けコストが嵩むのを抑えることができる。
また、ホットランナーブロック10を相対的に小さな複数のパーツで構成するとともに、ホットランナーパイプ40を第1ブロック20と所定間隔Dを空けるように配置していることから、パーツ毎の分解が可能となるので、或るパーツが傷んだ場合等に、分解および組付け作業性を向上させることができる。さらに、ホットランナーブロック10を、相対的に小さな複数のパーツで構成することから、個々のパーツの熱膨張量を相対的に小さくすることができるという利点もある。
(2)熱膨張吸収構造
図3は、熱膨張吸収メカニズムを模式的に説明する概念図である。本実施形態では、上述の如く、第1樹脂流路21と第2樹脂流路31とを連通させるホットランナーパイプ40が、その一端が第2ブロック30に固定されるとともに、常温時に、他端の先端面43aが第1ブロック20とパイプ軸方向(金型長手方向)に所定間隔Dを空けるように配置されている。このように、ホットランナーパイプ40の先端面43aを第1ブロック20とパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように配置することで、図3と図8とを比較すれば分かるように、所定間隔Dの範囲内でホットランナーパイプ40の伸びを許容することによって、ホットランナーブロック10と固定型3との熱膨張差を吸収することができる。これにより、バルブピン75の基端側(ホットランナーブロック10側)と先端側(固定型3側)とのずれを抑制して、バルブピン75がバルブゲートブッシュ60に対し斜めに摺動するのを抑えることができる。したがって、バルブピン75をバルブゲートブッシュ60に対し真っ直ぐに摺動させることができるので、バルブピン75の変形や破損を抑えて、バルブピン75の高寿命化を図ることができる。
しかも、所定間隔Dは、上述の如く、冷間時から約200℃に昇温した際のホットランナーパイプ40の膨張量よりも小さく設定されていることから、溶融樹脂が流れ始めると、熱膨張したホットランナーパイプ40の先端面43aを第1ブロック20(より正確には連結部23の底部23a)にしっかりと当てることができるので、溶融樹脂が漏れるのを抑えることが可能になる。
(3)連結部のシール構造
図4は、第1ブロック20とホットランナーパイプ40との接続構造を示す拡大図であり、同図(a)は冷間時の状態を示し、同図(b)は昇温後の状態を示す。ホットランナーパイプ40のフランジ部43の先端面43aには、図4(a)に示すように、樹脂流路41の周りに円環状の凹部44が形成されている。この円環状の凹部44には、環状の第1耐熱Oリング(第1シール部材)46が先端面43aよりも突出する態様で嵌め込まれている。一方、ホットランナーパイプ40のフランジ部43の外周面43bには、全周に亘って溝部45が形成されている。この溝部45には、環状の第2耐熱Oリング(第2シール部材)47が嵌め込まれている。
本実施形態では、図4(a)に示すように、ホットランナーパイプ40のフランジ部43が、冷間時に、その先端面43aが連結部23の底部23aとパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように、連結部23の円筒部23bに摺動可能に差し込まれている。この状態では、連結部23の底部23aと第1耐熱Oリング46とが接触している。
このような構成により、溶融樹脂が流れ始める昇温中は(連結部23の底部23aとホットランナーパイプ40の先端面43aとの間に隙間がある状態では)、第1耐熱Oリング46が連結部23の底部23aとの隙間を埋める(底部23aに接触する)ことで、溶融樹脂が漏れるのを抑えることができる(第1のシール作用)。
また、昇温後は、図4(b)に示すように、熱膨張したホットランナーパイプ40のフランジ部43の先端面43a自体が連結部23の底部23aに当接するので、面圧によってシール効果が生じることから、溶融樹脂が漏れるのを確実に抑えることができる(第2のシール作用)。
さらに、ホットランナーパイプ40のフランジ部43の外径は、連結部23の円筒部23bの内径よりも僅かに小さく設定されていることから、仮にフランジ部43の先端面43aと連結部23の底部23aとの間から樹脂が漏れても、フランジ部43の外周面43bと円筒部23bの内周面との間を僅かな隙間の公差面にすることで樹脂が通過し難くなっている。しかも、フランジ部43の外周面43bには、全周に亘って第2耐熱Oリング47が設けられていることから、仮にフランジ部43の外周面43bと円筒部23bの内周面との間を樹脂が通過しても、第2耐熱Oリング47が円筒部23bの内周面との隙間を埋める(円筒部23bの内周面に接触する)ことで、溶融樹脂が外部に漏れるのをより一層確実に抑えることができる(第3のシール作用)。
以上のように、本実施形態のホットランナー装置1では、三段構えのシール構造を採用することで、樹脂漏れを確実に防止することができる。
(4)エアシリンダの固定構造
本実施形態では、上述の如く、固定型3に固定された円柱状脚柱72の上端部に、第2ブロック30を跨ぐように固定板73を取り付け、かかる固定板73の上にエアシリンダ71を設置することで、円柱状脚柱72および固定板73を介してエアシリンダ71を固定型3に固定している。このように、バルブゲートブッシュ60の上方に位置する第2ブロック30の上方にエアシリンダ71を設けることから、簡単な構成で、エアシリンダ71によってバルブピン75をバルブゲートブッシュ60に対し進退させることができる。しかも、第2ブロック30を跨ぐようにエアシリンダ71を固定型3に直接固定することで、第2ブロック30上にエアシリンダ71の固定部を設ける必要がなくなるので、第2ブロック30を小さくすることができる。
そうして、固定型3は約50℃までしか昇温しないため、たとえ長時間昇温しても、エアシリンダ71の温度は上がり難い。それ故、伝熱によるエアシリンダ71の温度上昇によりオートスイッチが損傷するおそれがないので、断熱材が不要となり、設備コストが増大するのを抑えることができるとともに、オートスイッチの高寿命化を図ることができる。
(5)樹脂圧受けブロック
図5は、樹脂圧受けブロック27,37を模式的に説明する図である。樹脂流路が折れ曲がる場合には、射出成形時に樹脂圧が生じるが、一体物のホットランナーブロック110の場合には、溶融樹脂が樹脂流路を流れる際の樹脂圧を剛体であるホットランナーブロック110自体で受けることができる。これに対し、本発明の如く、第1ブロック20と第2ブロック30とに分割した場合には個々のブロックに樹脂圧が掛かることになる。具体的には、図5に示すように、第1ブロック20に対して、下向きの樹脂圧P1と、金型長手方向他方向きの樹脂圧P2とが作用するとともに、第2ブロック30に対して、金型長手方向一方向きの樹脂圧P3と、上向きの樹脂圧P4とが作用することになる。
ここで、下向きの樹脂圧P1については、第1ブロック20を固定型3で受けることから、樹脂圧P1とつり合う反力N1を発生させることができる。また、ボルトの軸力は相対的に大きいことから、上向きの樹脂圧P4については、第2ブロック30を固定するボルト35の軸力で受けることで、樹脂圧P4とつり合う反力N4を発生させることができる。これらに対し、ボルトのせん断強度は相対的に低いことから、樹脂圧P2および樹脂圧P3については、ボルト25,35のせん断力で受けることが困難な場合(第1および第2ブロック20,30が動いてしまう場合)がある。そうして、第1および第2ブロック20,30が動いてしまうと、樹脂漏れが生じる場合がある。
そこで、本実施形態のホットランナー装置1では、第1および第2ブロック20,30におけるホットランナーパイプ40の接続部とは反対側の部位をそれぞれ支持する樹脂圧受けブロック27,37を設けるようにしている。そうして、これらの樹脂圧受けブロック27,37を、図1に示すように、ボルト28,38にて固定型3に固定するのみならず、図5に示すように、これらの樹脂圧受けブロック27,37の一部を固定型3に形成された凹部7に埋め込むようにしている。
このように、各樹脂圧受けブロック27,37は、その一部が固定型3に形成された凹部7に埋め込まれていることから、すなわち所謂インローで固定型3に取り付けられていることから、ボルト25,35等に比して、樹脂圧P2および樹脂圧P3をしっかりと受け止めることができる。
これにより、樹脂圧P2については、インローで固定型3に取り付けられた樹脂圧受けブロック27で受けることで、樹脂圧P2とつり合う反力N2を発生させることができるとともに、樹脂圧P3については、インローで固定型3に取り付けられる樹脂圧受けブロック37で受けることで、樹脂圧P3とつり合う反力N3を発生させることができるので、第1および第2ブロック20,30の移動を抑えることができる。
-変形例-
図6は、変形例に係るホットランナー装置1’の要部を模式的に示す図である。上記実施形態では、ホットランナーブロック10を、第1ブロック20と第2ブロック30とホットランナーパイプ40とに分割したが、本変形例では、ホットランナーブロック10’を、1つの第1ブロック20’と、3つの第2ブロック30A,30B,30Cと、3本のホットランナーパイプ40A,40B,40Cとに分割している。このように、各々バルブゲートブッシュ60と連通する複数の第2ブロック30A,30B,30Cを設けることで、1つのバルブゲートブッシュ60から溶融樹脂を充填する場合に比して、キャビティ5にムラなく溶融樹脂を充填することができる。なお、本変形例では、ホットランナーパイプ40A,40B,40Cは、第1ブロック20’に固定されるとともに、冷間時に、その先端面が第2ブロック30A,30B,30Cと各パイプ軸方向に所定間隔を空けるように配置されている。
このような構成においても、各ブロックにおけるホットランナーパイプ40A,40B,40Cの接続部とは反対側の部位を樹脂圧受けブロックでそれぞれ支持することで、各ブロックの移動を抑えて、樹脂漏れを抑制することができる。具体的には、図6に示すように、樹脂圧PAに対応して、インローで固定された樹脂圧受けブロック27A,37Aを配置し、且つ、樹脂圧PBに対応して、インローで固定された樹脂圧受けブロック27B,37Bを配置し、且つ、樹脂圧PCに対応して、インローで固定された樹脂圧受けブロック27C,37Cを配置することで、第1ブロック20’および第2ブロック30A,30B,30Cの移動を抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、ホットランナーパイプ40を、第2ブロック30に固定するとともに、冷間時に、その先端面43aが第1ブロック20とパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように配置したが、ホットランナーパイプ40は、第1および第2ブロック20,30のいずれか一方に固定されるとともに、その先端面43aが第1および第2ブロック20,30のいずれか他方とパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように配置されていればよい。それ故、ホットランナーパイプ40を、第1ブロック20に固定するとともに、その先端面43aが第2ブロック30とパイプ軸方向に所定間隔Dを空けるように配置してもよい。
また、上記実施形態では、ホットランナーパイプ40が差し込まれる連結孔部として、第1ブロック20に有底円筒状の連結部23を設けたが、これに限らず、第1ブロック20の側面を窪ませた断面円形の凹部で連結孔部を形成してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、設備コスト等の増大および樹脂漏れを抑えつつ、バルブゲートを開閉するバルブピンの変形や破損を抑えることができるので、ホットランナー装置に適用して極めて有益である。
1 ホットランナー装置
3 固定型
4 可動型
5 キャビティ
7 凹部
10 ホットランナーブロック
20 第1ブロック
21 第1樹脂流路
23 連結部(連結孔部)
27 樹脂圧受けブロック
30 第2ブロック
31 第2樹脂流路
37 樹脂圧受けブロック
40 ホットランナーパイプ
43 フランジ部(他端部)
43a 先端面
43b 外周面
46 第1耐熱Oリング(第1シール部材)
47 第2耐熱Oリング(第2シール部材)
60 バルブゲートブッシュ(バルブゲート)
71 エアシリンダ
75 バルブピン
D 所定間隔

Claims (3)

  1. 可動型と共にキャビティを形成する固定型と、固定型に固定されるホットランナーブロックと、先端部がキャビティに臨むように固定型に固定されるバルブゲートと、バルブゲート内を摺動してバルブゲートを開閉するバルブピンと、当該バルブピンを駆動させるシリンダと、を備え、射出された溶融樹脂をホットランナーブロックを経由してバルブゲートからキャビティに充填するホットランナー装置であって、
    上記ホットランナーブロックは、溶融樹脂が射出される第1樹脂流路を有する第1ブロックと、上記バルブゲートと連通される第2樹脂流路を有する第2ブロックと、当該第1樹脂流路と当該第2樹脂流路とを連通させるホットランナーパイプと、を有しており、
    上記ホットランナーパイプは、一端が上記第1および第2ブロックのいずれか一方に固定されるとともに、冷間時に、他端が上記第1および第2ブロックのいずれか他方とパイプ軸方向に所定間隔を空けるように配置されており、
    上記所定間隔は、昇温した際の上記ホットランナーパイプの膨張量よりも小さく設定されており、
    上記シリンダは、上記第2ブロックと接触しないよう、上記バルブゲートの上方で当該第2ブロックを跨ぐように、上記固定型に固定されていることを特徴とするホットランナー装置。
  2. 上記請求項に記載のホットランナー装置において、
    上記第1および第2ブロックのいずれか他方には、パイプ軸方向に延び且つ当該他方のブロックの樹脂流路と連通する断面円形の連結孔部が設けられており、
    上記ホットランナーパイプの他端部は、冷間時に、その先端面が上記連結孔部の底面とパイプ軸方向に所定間隔を空けるように、当該連結孔部に摺動可能に差し込まれており、
    上記他端部の先端面には、上記連結孔部の底面との隙間を埋めるように、第1シール部材が設けられており、
    上記他端部の外周面には、上記連結孔部の内周面との隙間を埋めるように、全周に亘って第2シール部材が設けられていることを特徴とするホットランナー装置。
  3. 上記請求項1または2に記載のホットランナー装置において、
    上記第1および第2ブロックにおける上記ホットランナーパイプの接続部とは反対側の部位をそれぞれ支持する樹脂圧受けブロックをさらに備え、
    上記各樹脂圧受けブロックは、少なくとも一部が上記固定型に形成された凹部に埋め込まれていることを特徴とするホットランナー装置。
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