JP2013169697A - マニホールド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホットランナノズルの各種配置態様に対して低コストでかつ柔軟に対応することが可能なマニホールド装置を提供する。
【解決手段】マニホールド装置20は、複数のマニホールドブロック21,22と、マニホールドブロック21,22同士を互いに離間させた状態で連結する連結管23とを備える。連結管23の両端部はそれぞれ各マニホールドブロック21,22の接続口44,75に挿入されて接続されている。マニホールド装置20が射出成形装置に組み込まれた状態では、非加熱時における連結管23の長さが、その両端にある各マニホールドブロック21,22の段差部47,77間の距離よりも短くなっている。また、非加熱時及び加熱時のいずれにおいてもマニホールドブロック21,22同士が離間した状態が連結管23によって維持されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、樹脂を射出成形するためのホットランナ式の金型に用いられるマニホールド装置に関する。
ホットランナ式の金型では、射出装置より射出された溶融状態の樹脂材料をホットランナノズルへと導くためにマニホールドが用いられている。ホットランナノズルは、金型に形成されたキャビティ(製品成形部)に樹脂材料を注入するものであり、マニホールドに対して接続されて設けられる。マニホールドは、直方体状のブロック材に樹脂材料を流すための流路が形成されてなるものである(例えば特許文献1参照)。マニホールドには、流路内の樹脂材料を加熱するヒータが内蔵されており、このヒータによる加熱によって流路内の樹脂材料が常時溶融状態に保たれる。
マニホールドには、その流路に樹脂材料を導くための導入口が形成されており、その導入口を通じて射出ノズルから流路へと樹脂材料が供給される。また、マニホールドには、流路内の樹脂材料を導出するための導出口が形成されており、その導出口を通じて樹脂材料がマニホールドに接続されたホットランナノズルへと供給される。
ホットランナノズルは、金型においてキャビティに向かって延びるように形成された挿通孔部に挿通された状態で設けられる。金型には挿通孔部をキャビティに開放させるようにしてゲートが形成されており、ホットランナノズルは、マニホールドから供給された樹脂材料をそのゲートを通じてキャビティに注入する。これにより、キャビティでは注入された樹脂材料によって製品が成形される。
特開2005−297455号公報
ところで、製品(成形品)について形状に関する仕様変更がある場合には、それに合わせてキャビティの形状を変更すべく金型変更を行う必要がある。金型変更を行う場合、それに伴って新たにゲート(さらには挿通孔部)が追加されたりゲート位置が変更されたりすることがある。その場合、それに応じてホットランナノズルを追加したりホットランナノズルの位置を変更したりすることとなるため、ホットランナノズルの配置態様が変更されることになる。
ホットランナノズルの配置態様が変更される場合には、ホットランナノズルが接続されるとともにホットランナノズルへ樹脂材料を供給するマニホールド側の構成も、その配置態様に応じたものに変更する必要がある。その場合、例えば変更したホットランナノズルの配置態様に対応したマニホールドを新たに製造し、そのマニホールドを既存のマニホールドと置き換えることが考えられる。しかしながら、その場合コスト的に大きな負担を伴うこととなるため望ましくない。
そこで、コスト的な負担を軽減するために、既存のマニホールドを改造することで、新たなホットランナノズルの配置態様に対応したマニホールドを構築することが考えられる。しかしながら、このやり方では既存のマニホールドの大きさの範囲内でしかホットランナノズルを配置することができないため、ホットランナノズルの各種配置態様に柔軟に対応することが難しいと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ホットランナノズルの各種配置態様に対して低コストでかつ柔軟に対応することが可能なマニホールド装置を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明のマニホールド装置は、ホットランナ式射出成形装置に用いられ、射出装置から射出された溶融状態の樹脂材料をホットランナノズルに供給する流路が形成されているマニホールド装置であって、ブロック状に形成された複数のマニホールドブロックと、管状に形成され前記マニホールドブロック同士を互いに離間させた状態で連結する連結管と、を備え、前記各マニホールドブロックには、前記流路の一部を構成するブロック内流路部がそれぞれ形成されており、前記各マニホールドブロックのうち所定のマニホールドブロックには、前記射出装置から射出される前記樹脂材料を前記ブロック内流路部に導入する導入口が形成されており、前記各マニホールドブロックのうち他の所定のマニホールドブロックには、前記ブロック内流路部にある前記樹脂材料を前記ホットランナノズルに導出する導出口が形成されており、前記各マニホールドブロックの前記ブロック内流路部の開放部分には、段差部を介して当該ブロック内流路部よりも拡径された接続口が形成されており、前記連結管の端部がそれぞれ前記接続口に挿入されて接続されることにより、前記マニホールドブロック同士を当該連結管を介して連結するものであり、前記マニホールド装置が前記射出成形装置に組み込まれた状態において、加熱時における前記マニホールドブロック及び前記連結管の熱膨張を吸収すべく、非加熱時における前記連結管の長さが、両端にある段差部間の距離よりも短く設定されており、さらに、前記非加熱時及び前記加熱時のいずれにおいても前記連結されている前記マニホールドブロック同士が前記連結管により離間した状態に維持されていることを特徴とする。
本発明のマニホールド装置では、複数のマニホールドブロックが互いに離間した状態で連結管を介して連結されており、それら各マニホールドブロックのブロック内流路部が連結管により連通されている。この場合、射出装置より射出された樹脂材料が所定のマニホールドブロックに形成された導入口を通じて当該ブロックのブロック内流路部に導入されると、その樹脂材料が連結管を通じて他のマニホールドブロックのブロック内流路部に供給される。そして、樹脂材料は、他のマニホールドブロックに形成された導出口を通じてホットランナノズルに供給され、その後ホットランナノズルからキャビティに注入される。
かかるマニホールド装置が射出成形装置に組み込まれた状態では、非加熱時における連結管の長さが、その両端にある各マニホールドブロックの段差部間の距離よりも短くなっているため、連結管の端部と段差部との間には隙間が形成されている。そのため、マニホールド装置が加熱されて熱膨張をした場合には、その隙間により熱膨張を吸収することができる。ここで例えば、マニホールド装置(マニホールドブロック)に接続されたホットランナノズルが金型に形成された挿通孔部に嵌合状態で挿通される構成では、マニホールド装置に熱膨張が生じるとそれよりも低温である金型との熱膨張差によりホットランナノズルにおけるマニホールド装置との接続部分に当該ノズルの延びる方向とは直交する方向への過大な応力が発生する懸念がある。その点、上記のように熱膨張を吸収できる構成であれば、かかる応力の発生を回避でき、その結果ホットランナノズルの破損といった問題が生じるのを回避できる。
そして、このように熱膨張の吸収を可能とした構成にあって、加熱時及び非加熱時のいずれにおいても各マニホールドブロック同士が離間した状態が連結管により維持されるようになっているため、ホットランナノズルの配置態様に応じて各マニホールドブロックを配置することで、その配置態様に応じたマニホールド装置を構築することができる。そのため、ホットランナノズルの各種配置態様に対し柔軟に対応することができる。また、このように複数のマニホールドブロックを連結管により連結していく構成では、マニホールド装置を新たに構築する際に既存のマニホールドブロックを流用することができる。そのため、マニホールド装置を低コストで構築することができる。よって、この場合、ホットランナノズルの各種配置態様に対して低コストでかつ柔軟に対応することが可能となる。
第2の発明のマニホールド装置は、第1の発明において、前記接続口に接続された前記連結管の外周面と前記接続口の内周面との間の隙間にはシール部材が介在されており、前記マニホールドブロックには、前記連結管が挿通された挿通孔部を有する蓋部材が固定されており、前記シール部材は、前記蓋部材と前記段差部との間で圧縮された状態で前記隙間を閉塞していることを特徴とする。
本発明によれば、マニホールドブロックの接続口に連結管が接続された状態において、連結管の外周面と接続口の内周面との間の隙間にシール部材が配設され、そのシール部材によって当該隙間が閉塞されている。これにより、当該隙間を通じた樹脂材料の漏れを防止することができる。また、このようにシール部材が連結管の外周側に配設される構成では、シール部材が連結管の軸線方向の端部と段差部との間に介在される構成とは異なり、連結管とマニホールドブロックとの相対変位を許容しながら、それら両部材の間を通じた樹脂材料の漏れを防止することができる。そのため、第1の発明を適用するにあたって実用上好ましい構成といえる。
第3の発明のマニホールド装置は、第2の発明において、前記蓋部材には、係合部材が設けられている一方、前記連結管の外周面には、前記係合部材が入り込んで係合される係合凹部が設けられ、前記係合凹部は、前記連結管の軸線方向における幅寸法が、前記係合部材の前記軸線方向の長さよりも大きくなっていることを特徴とする。
本発明によれば、蓋部材に設けられた係合部材が連結管の係合凹部に係合されることにより、蓋部材ひいてはマニホールドブロックが連結管に対して分離不能に連結されている。これにより、マニホールド装置を金型に対して組み付ける際に、各マニホールドブロックと連結管とがばらばらになることがないため、その組み付け作業を行い易くすることができる。
また、係合凹部の軸線方向の幅寸法が、係合部材の軸線方向の長さ寸法よりも大きくなっているため、係合部材は係合凹部の形成されている範囲内で軸線方向へ移動することが可能となっている。この場合、この係合部材の移動によって、係合部材が設けられている蓋部材が連結管に対して軸線方向に相対移動することができるため、その結果マニホールドブロックに対する連結管の軸線方向への相対移動を具体的に実現することができる。
第4の発明のマニホールド装置は、第3の発明において、前記係合凹部は、前記連結管の外周面において周方向の一部に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、連結管の外周面において周方向の一部に設けられた係合凹部に係合部材が係合されることで、蓋部材ひいてはマニホールドブロックが連結管に対し周方向に回転するのが規制される。これにより、マニホールド装置を金型に組み付ける際に、各マニホールドブロックが回転してしまうのを防止できるため、その組み付け作業性の向上を図ることができる。
第5の発明のマニホールド装置は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記マニホールドブロックには、前記導出口を有するマニホールドブロックに前記ホットランナノズルが接続された状態において当該ホットランナノズルが延びる方向と直交する方向を向く4つの側面を有する直方体部分が設けられ、前記4つの側面のうちいずれかに前記接続口が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、マニホールドブロックの直方体部分における4つの側面のうちいずれかに形成された接続口を用いて、当該マニホールドブロックに他のマニホールドブロックを連結管を介して連結することができる。また、4つの側面のうち、接続口が形成されていない側面に対しても後加工により接続口を形成すれば、その接続口を用いて当該マニホールドブロックに他のマニホールドブロックを連結管を介して連結することができる。つまり、この場合、マニホールドブロックの四方に新たなマニホールドブロックを追加していくことができるため、マニホールドブロックの配置に関する自由度を高めることができる。そのため、ホットランナノズルの各種配置態様に対してより柔軟に対応することが可能となる。
第6の発明のマニホールド装置は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記複数のマニホールドブロックはそれぞれ同じ大きさでかつ同じ形状からなる共通のブロック材に前記ブロック内流路部が形成されてなるものであることを特徴とする。
本発明によれば、複数のマニホールドブロックがそれぞれ同一の形状でかつ同一の大きさからなる共通のブロック材を用いて形成されているため、部材コストの低減を図りつつ上記第1乃至第5の発明の効果を得ることができる。
第7の発明のマニホールド装置は、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記導出口が形成されたマニホールドブロックに接続されるとともに、当該マニホールドブロックのブロック内流路部から前記導出口を介して前記樹脂材料が供給される前記ホットランナノズルを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1乃至第7の発明と同様の効果を奏することができる。
ホットランナ式の射出成形装置を示す断面図。 マニホールド装置及びその周辺の構成を示す断面図。 第1マニホールドブロックを示しており、(a)が同ブロックの構成を示す平面図、(b)が正面図、(c)が底面図、(d)が断面図である。 第2マニホールドブロックを示しており、(a)が同ブロックの構成を示す平面図、(b)が正面図、(c)が底面図、(d)が断面図である。 連結管を介して各マニホールドブロックが連結されている連結部分を拡大して示す断面図。 新たな構成に変更されたマニホールド装置を示す断面図。 マニホールド装置の別形態を示す平面図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1は、ホットランナ式の射出成形装置を示す断面図である。
図1に示すように、射出成形装置10は、固定型11と、固定型11に対して接近及び離間する方向(型開閉方向)に移動可能に設けられた可動型12とを備える。固定型11に対して可動型12が当接された状態(すなわち型締め状態)では、固定型11と可動型12との間に製品Xが成形される製品成形部としてのキャビティ13が形成される。また、固定型11において可動型12とは反対側には固定型取付板14が固定されている。この固定型取付板14は射出成形機の固定側プラテン(図示略)に取り付けられている。
固定型11には、固定型取付板14の側に開口した収容凹部17と、その収容凹部17からキャビティ13に向かって延びる挿通孔部18とが形成されている。収容凹部17は、固定型11と固定型取付板14との間に挟まれた空間となっており、この収容凹部17にはマニホールド装置20が設けられている。マニホールド装置20は、その内部に溶融状態の樹脂材料を流すための流路29を備えている。マニホールド装置20には、流路29を流れる樹脂材料が溶融状態に保持されるべく、当該樹脂材料を加熱するためのヒータ(図示略)が内蔵されている。
マニホールド装置20は、複数のマニホールドブロック21,22が連結管23を介して連結されることにより構成されている。各マニホールドブロック21,22のうち、第1マニホールドブロック21にはスプルーブッシュ26が接続されており、第2マニホールドブロック22にはホットランナノズル30が接続されている。
スプルーブッシュ26は、円柱状をなしており、固定型取付板14において当該取付板14を板厚方向(可動型12の開閉方向)に貫通する挿通孔部27に挿通されている。スプルーブッシュ26は、その内部に樹脂材料を流すための流路26a(スプルー)を有している。この流路26aはマニホールド装置20の流路29に連通している。
スプルーブッシュ26においてマニホールド装置20側とは反対側の端部には射出成形機(図示略)の射出ノズル16が接続されている。射出ノズル16より樹脂材料が射出されると、その樹脂材料がスプルーブッシュ26の流路26aを通じてマニホールド装置20の流路29に供給される。また、スプルーブッシュ26の外周面には、流路26aを流れる樹脂材料を加熱するバンドヒータ28が設けられている。
ホットランナノズル30は、固定型11の挿通孔部18に挿通されており、その先端部(キャビティ13側の端部)が挿通孔部18先端側の縮径部分に液密状態で嵌合されている。ホットランナノズル30は、その内部に樹脂材料を流すための流路30aを有しており、この流路30aはマニホールド装置20の流路29と連通している。
固定型11には、挿通孔部18をキャビティ13に開放させるゲート33が形成されている。ホットランナノズル30の流路30aは、その先端部においてこのゲート33を介してキャビティ13に開口されている。この場合、マニホールド装置20の流路29からホットランナノズル30の流路30aに樹脂材料が供給されると、その樹脂材料がゲート33を通じてキャビティ13に注入される。また、ホットランナノズル30の外周面には、流路30aを流れる樹脂材料を加熱するバンドヒータ31が設けられている。
次に、マニホールド装置20の構成について図2に基づいて詳しく説明する。なお、図2は、マニホールド装置20及びその周辺の構成を示す断面図である。
図2に示すように、マニホールド装置20は、固定型11において収容凹部17の底面17a上に設置されている。この場合、固定型11においてこの底面17aがマニホールド装置20が設置される設置面となっている。マニホールド装置20は、固定型11に沿って(詳しくは収容凹部17の底面17aに沿って)互いに離し置きされた複数のマニホールドブロック21,22と、それら各マニホールドブロック21,22を互いに連結する連結管23とを備える。各マニホールドブロック21,22はそれぞれ同じ大きさでかつ同じ形状からなる直方体状のブロック材により形成されており、その構成が概ね同じとなっている。また、図示は省略するが、各マニホールドブロック21,22にはそれぞれヒータが内蔵されている。
まず、第1マニホールドブロック21及びその周辺の構成を図2に加え図3を用いながら説明する。図3は第1マニホールドブロック21を示しており、(a)が同ブロック21の構成を示す平面図、(b)が正面図、(c)が底面図、(d)が断面図となっている。また、図3(d)は図3(a)のA−A線断面図に相当する。
図2及び図3に示すように、第1マニホールドブロック21は、上述したように直方体状に形成されており、スプルーブッシュ26が接続される面35を正面視した場合の形状が正方形状をなしている。具体的には、第1マニホールドブロック21は、正方形状をなすとともに互いに対向する一対の面35,36と、これら各面35,36の間に設けられるとともにそれら各面35,36よりも幅狭の長方形状をなす4つの面37〜40とを有している。第1マニホールドブロック21は、各面35,36をそれぞれ上側、下側に向け、かつ各面37〜40をそれぞれ側方に向けた状態で固定型11の収容凹部17に配設されている。そこで以下の説明では便宜上、面35を上面35、面36を下面36、各面37〜40を側面37〜40ということとする。
第1マニホールドブロック21には、互いに直交する2方向に延びるとともに当該マニホールドブロック21を貫通する一対の貫通孔部41,42が形成されている。貫通孔部41は、第1マニホールドブロック21を側面37,39に対して直交する方向に貫通しており、側面37(又は側面39)の正面視において第1マニホールドブロック21の略中央に形成されている。一方、貫通孔部42は、第1マニホールドブロック21を上面35及び下面36に対して直交する方向に貫通しており、上面35(又は下面36)の正面視において第1マニホールドブロック21の略中央に形成されている。それら各貫通孔部41,42はその途中で互いに交差しており、その交差部43において互いに連通している。
貫通孔部41は、その両端部がそれぞれ拡径されており、その拡径された部分が連結管23を接続可能な接続口44,45となっている。各接続口44,45は、その孔径(口径)それぞれ同じとされている。貫通孔部41において各接続口44,45の間の部分は、樹脂材料を流すことが可能な樹脂通路46となっている。この樹脂通路46と各接続口44,45との間にはそれぞれ段差部47が形成されている。また、樹脂通路46と各接続口44,45とはそれぞれ同軸に配置されている。
貫通孔部42は、その上面35側の端部がスプルーブッシュ26が接続される接続口48となっており、下面36側の端部が拡径された拡径部49となっている。ここで、接続口48が導入口に相当する。接続口48の内周面にはめねじが形成されている。貫通孔部42において接続口48と拡径部49との間の部分は、樹脂材料を流すことが可能な樹脂通路50となっている。この樹脂通路50は、その孔径(通路径)が貫通孔部41の樹脂通路46の孔径と同じとなっており、これら各樹脂通路46,50が交差部43において互いに交差し合って連通している。
貫通孔部41において交差部43よりも側面39側の部分には閉塞栓52が嵌め込まれている。この閉塞栓52により貫通孔部41の樹脂通路46において交差部43よりも側面39側の部分が液密状態で閉塞されている。また、貫通孔部42において交差部43よりも下面36側の部分には、閉塞栓53が嵌め込まれている。この閉塞栓53により貫通孔部42の樹脂通路50において交差部43よりも下面36側の部分が液密状態で閉塞されている。この場合、各樹脂通路46,50のうち閉塞栓52,53により閉塞されていない部分が、第1マニホールドブロック21において樹脂材料を流すための流路21aとなっている。なお、この流路21aが第1マニホールドブロック21のブロック内流路部に相当する。
貫通孔部42の接続口48にはスプルーブッシュ26の先端部が接続されている。スプルーブッシュ26の先端部の外周にはおねじが形成されており、そのおねじが接続口48のめねじと締結されることにより、当該先端部が接続口48に接続されている。この接続状態において、スプルーブッシュ26の流路26aと第1マニホールドブロック21の流路21aとは液密状態で互いに連通している。
第1マニホールドブロック21の側面39には、閉塞栓52を覆うようにして円板状の蓋部材55がボルト56により固定されている。これにより、貫通孔部41からの閉塞栓52の抜け落ちが防止されている。具体的には、第1マニホールドブロック21の側面39には貫通孔部41を囲むように複数(具体的には7つ)の固定孔部57が形成されており、蓋部材55にはそれら各固定孔部57に対応する複数の固定孔部58が形成されている。そして、ボルト56が蓋部材55の各固定孔部58を介して第1マニホールドブロック21の各固定孔部57にねじ込まれることにより、蓋部材55が第1マニホールドブロック21に固定されている。
なお、この固定孔部57は、第1マニホールドブロック21の側面37にも同様に複数形成されている。
第1マニホールドブロック21の下面36には、閉塞栓53を覆うようにして円板状の蓋部材61がボルト62により固定されている。これにより、貫通孔部42からの閉塞栓53の抜け落ちが防止されている。具体的には、第1マニホールドブロック21の下面36には貫通孔部42を囲むように複数(具体的には4つ)の固定孔部63が形成されており、蓋部材61にはそれら各固定孔部63に対応する複数の固定孔部64が形成されている。そして、ボルト62が蓋部材61の各固定孔部64を介して第1マニホールドブロック21の固定孔部63にねじ込まれることにより、蓋部材61が第1マニホールドブロック21に固定されている。なお、詳細には各固定孔部64,65のうちいずれか1つには後述するように位置決めピン68が挿入されている。
第1マニホールドブロック21は、収容凹部17の底面17a上にスペーサ70を介して設置されており、その設置状態において当該底面17aに対しボルト66により固定されている。第1マニホールドブロック21には、その4隅にボルト66を挿通するための挿通孔部67が当該ブロック21を上面35から下面36にかけて貫通するように形成されている。スペーサ70は、蓋部材61の厚みよりも大きい高さ寸法を有する円筒状をなしており、第1マニホールドブロック21(詳しくは下面36)と底面17aとの間において各ボルト66位置に対応して複数(4つ)配置されている。そして、各ボルト66が挿通孔部67とスペーサ70の内側とにそれぞれ挿通されるとともに底面17aに形成された固定孔部(図示略)にねじ込まれることにより、第1マニホールドブロック21が底面17a(ひいては固定型11)に対して固定されている。
より具体的には、第1マニホールドブロック21は、収容凹部17の底面17aに位置決めピン68を介して所定位置に位置決めされており、その位置決め状態で固定されている。位置決めピン68は、蓋部材61の固定孔部64を介してその一端部が第1マニホールドブロック21の固定孔部63に嵌合状態で差し込まれ、その他端部が底面17aに形成されたピン挿入孔69に嵌合状態で差し込まれている。
次に、第2マニホールドブロック22とその周辺の構成について図2に加え図4を用いながら説明する。なお、図4は第2マニホールドブロック22を示しており、(a)が同ブロック22の構成を示す平面図、(b)が正面図、(c)が底面図、(d)が断面図となっている。また、図4(d)は図4(a)のB−B線断面図に相当する。
また、第2マニホールドブロック22は、上述したように、第1マニホールドブロック21と構成が概ね同じであるため、以下の説明では第1マニホールドブロック21との相違点を中心に説明する。また、図2及び図4では、第2マニホールドブロック22の各部のうち、その構成が第1マニホールドブロック21の各部と同じ構成であるものについては一部、第1マニホールドブロック21の各部と同じ符号を付している。
図2及び図4に示すように、第2マニホールドブロック22には、第1マニホールドブロック21と同様に、互いに直交する2方向に延びるとともに当該第2マニホールドブロック22を貫通する一対の貫通孔部71,72が形成されている。各貫通孔部71,72は互いに交差しており、その交差部73において連通している。貫通孔部71は、第1マニホールドブロック21の貫通孔部41と同じ構成を有しており、すなわち一対の接続口74,75と、それら接続口74,75の間の樹脂通路76とを有している。各接続口74,75と樹脂通路76との間にはそれぞれ段差部77が形成されている。
それに対して貫通孔部72は、その構成が第1マニホールドブロック21の貫通孔部42と若干相違している。すなわち、貫通孔部72は、その上面35側の端部が拡径部78となっており、また下面36側の端部には拡径部が形成されていない。この場合、貫通孔部72において拡径部78を除いた部分が樹脂通路79となっており、この樹脂通路79の下面36側の端部が同通路79を外部に開放させる導出口51となっている。樹脂通路79は、貫通孔部71の樹脂通路76と交差部73において互いに交差し合い連通している。また、各樹脂通路76,79はその孔径(通路径)がいずれも同じとなっており、第1マニホールドブロック21の各樹脂通路46,50の孔径とも同じとなっている。
貫通孔部71において交差部73よりも側面37側の部分には閉塞栓52が嵌め込まれている。この閉塞栓52により樹脂通路76において交差部73よりも側面37側の部分が液密状態で閉塞されている。また、貫通孔部72において交差部73よりも上面35側の部分には、閉塞栓53が嵌め込まれている。この閉塞栓53により樹脂通路79において交差部73よりも上面35側の部分が液密状態で閉塞されている。この場合、各樹脂通路76,79のうち閉塞栓52,53により閉塞されていない部分が、第2マニホールドブロック22において樹脂材料を流すための流路22aとなっている。この流路22aは第1マニホールドブロック21の流路21aと同じ流路径を有している。なお、この流路22aが第2マニホールドブロック22のブロック内流路部に相当する。
第2マニホールドブロック22の側面37には、閉塞栓52を覆うようにして蓋部材55がボルト56により固定されている。これにより、貫通孔部71からの閉塞栓52の抜け落ちが防止されている。第2マニホールドブロック22の上面35には、閉塞栓53を覆うようにして蓋部材61がボルト62により固定されている。これにより、貫通孔部72からの閉塞栓53の抜け落ちが防止されている。具体的には、第2マニホールドブロック22の上面35には貫通孔部72を囲むように複数(具体的には4つ)の固定孔部81が形成されており、それら各固定孔部81にボルト62が蓋部材61の各固定孔部64を介してねじ込まれることで、蓋部材61が第2マニホールドブロック22に固定されている。
第2マニホールドブロック22の下面36には、ホットランナノズル30が接続されている。ホットランナノズル30は、その一端部にフランジ部30bが設けられており、そのフランジ部30bが第2マニホールドブロック22の下面36に当接された状態でボルト83により固定されている。具体的には、第2マニホールドブロック22の下面36には、第1マニホールドブロック21の下面36に設けられた固定孔部63に代えて、貫通孔部72を囲む複数(具体的には4つ。図4(c)参照)のノズル固定孔84が形成されている。そして、それら各ノズル固定孔84に対してボルト83がフランジ部30bに形成された固定孔(図示略)を介してねじ込まれることで、フランジ部30bが第2マニホールドブロック22に固定されている。このホットランナノズル30の接続状態では流路30aが第2マニホールドブロック22の流路22aと導出口51を介して連通されている。なお、図示は省略するが、フランジ部30bと第2マニホールドブロック22の下面36との間にはそれら両者30b,36間からの樹脂材料の漏れを防止すべくシール処理が施されている。
ホットランナノズル30は、上述したように挿通孔部18に対して嵌合状態で挿入されている。このホットランナノズル30の嵌合により第2マニホールドブロック22は収容凹部17の底面17a(ひいては固定型11)に対し所定の位置で位置決めされている。そして、第2マニホールドブロック22は、かかる位置決め状態で、第1マニホールドブロック21と同様、底面17a上にスペーサ70を介して設置され、その設置状態で底面17aにボルト66により固定されている。
ここで、各マニホールドブロック21,22はそれぞれ互いの貫通孔部41,71(樹脂通路46,76)が一直線上に並ぶように、かつ、互いの側面37,39を対向させた状態で(換言すると互いの蓋部材55を反対側に向けた状態で)底面17a上に離し置きされており、その離し置き状態において連結管23を介して互いに連結されている。以下、連結管23を介した各マニホールドブロック21,22の連結構成について説明する。
連結管23は、アルミニウム等の金属材料により円管状に形成されており、直線状に延びている。連結管23は、その内部に樹脂材料を流すための流路23aを有している。連結管23は、その内径(流路23aの径)が各マニホールドブロック21,22の流路21a,22aの径と同じとされており、その外径が接続口44,45(74,75)の孔径よりも小さくされている。連結管23は、その一端部が第1マニホールドブロック21の接続口44に挿入されて接続されており、他端部が第2マニホールドブロックの接続口75に挿入されて接続されている。これにより、連結管23の流路23aを介して第1マニホールドブロック21の流路21aと第2マニホールドブロック22の流路22aとが連通されている。この場合、各マニホールドブロック21,22の流路21a,22aと、連結管23の流路23aとによりマニホールド装置20の流路29が構成されている。
第1マニホールドブロック21の側面37には、連結管23を挿通させる挿通孔部88を有する円板状の蓋部材87が固定されている。挿通孔部88は、連結管23の外径と同一の孔径を有する円形状をなしており、蓋部材87の略中央部に形成されている。蓋部材87は、この挿通孔部88に連結管23を挿通させた状態で第1マニホールドブロック21の側面37にボルト89により固定されている。具体的には、蓋部材87には、第1マニホールドブロック21(詳しくは側面37)の各固定孔部57に対応して複数の固定孔部90が形成されており、それら各固定孔部90を介してボルト89が固定孔部57にねじ込まれている。
蓋部材87には、その内周面から外周面にかけて当該蓋部材87を径方向に貫通する貫通孔部91が形成されている。それに対して、連結管23の外周面には、蓋部材87の貫通孔部91に向けて開口された係合凹部92が形成されている。この係合凹部92は、連結管23の軸線方向に長い長円形状をなしている。
蓋部材87の貫通孔部91には係合部材としての係合ピン93が嵌合状態で挿通されている。係合ピン93は、円形断面を有しており、その外径が係合凹部92の周方向の長さと略同じとなっている。係合ピン93の先端部は連結管23の係合凹部92に入り込んでいる。この場合、係合ピン93が係合凹部92に係合されることにより、連結管23が蓋部材87ひいては第1マニホールドブロック21に対して軸線方向(換言すると連結管23と第1マニホールドブロック21との連結方向)へ移動することが規制され、かつ周方向に回転することが規制されている。これにより、第1マニホールドブロック21と連結管23とが係合ピン93(さらには蓋部材87)を介して分離不能に連結されている。
第1マニホールドブロック21の接続口44の内周面と連結管23の外周面との間の隙間96には当該隙間96を塞ぐシール部材として環状のブッシュ95が配設されている。ブッシュ95は、弾性を有して形成されており、例えば金属材料からなる。ブッシュ95は、その自然状態における軸線方向の長さが接続口44の深さ(軸線方向の長さ)よりも大きい寸法に設定されている。この場合、ブッシュ95は、蓋部材87が第1マニホールドブロック21の側面37に固定されることで、蓋部材87と第1マニホールドブロック21の段差部47との間に圧縮状態で挟み込まれており、その挟み込み状態において当該隙間96を閉塞している。これにより、当該隙間96を通じて樹脂材料が外部に漏れ出ることが防止されている。以上が、第1マニホールドブロック21と連結管23との連結部分の説明である。
第2マニホールドブロック22と連結管23との連結部分は、その構成が第1マニホールドブロック21と連結管23との連結部分と同じである。すなわち、第2マニホールドブロック22の側面39には蓋部材87がボルト89により固定され、蓋部材87の挿通孔部88には連結管23が挿通されている。そして、係合ピン93が蓋部材87の貫通孔部91に嵌合状態で挿通されており、その先端部が貫通孔部91に向けて開口された連結管23の係合凹部92に係合されている。この場合、連結管23が蓋部材87ひいては第2マニホールドブロック22に対して軸線方向(換言すると連結管23と第2マニホールドブロック22との連結方向)に移動することが規制され、かつ周方向に回転することが規制されている。これにより、第2マニホールドブロック22と連結管23とが係合ピン93(さらには蓋部材87)を介して分離不能に連結されている。
また、第2マニホールドブロック22の接続口75の内周面と連結管23の外周面との間の隙間98にはブッシュ95が配設され、このブッシュ95が蓋部材87と第2マニホールドブロック22の段差部77との間に圧縮状態で挟み込まれることで当該隙間98が閉塞されている。これにより、当該隙間98を通じて樹脂材料が外部に漏れ出ることが防止されている。以上が、第2マニホールドブロック22と連結管23との連結部分の説明である。
連結管23の外周面には、その軸線方向の中間部詳しくは中央部に突出部99が形成されている。この突出部99は、連結管23の外周方向全域に亘って形成されており、その外径が蓋部材87の挿通孔部88の孔径よりも大きくなっている。突出部99は、連結管23を介して各マニホールドブロック21,22が連結されている状態において、各マニホールドブロック21,22の間、詳しくは各マニホールドブロック21,22に固定された蓋部材87同士の間に位置している。
続いて、連結管23と各マニホールドブロック21,22との連結構成について図5を用いてもう少し詳しく説明する。図5は、連結管23を介して各マニホールドブロック21,22が連結されている連結部分を拡大して示す断面図である。なお、連結管23と第1マニホールドブロック21との連結構成及び、連結管23と第2マニホールドブロック22と連結構成は同じであるため、以下においては前者の構成のみを説明する。
図5に示すように、マニホールド装置20が固定型11に組み込まれた状態、すなわち各マニホールドブロック21,22が互いに離間した状態で固定型11に位置決めされた状態では、第1マニホールドブロック21の段差部47と第2マニホールドブロック22の段差部77との間の距離L1が、連結管23の軸線方向の長さL2よりも長くなっている。これにより、連結管23の一端部と段差部47との間、及び連結管23の他端部と段差部77との間にはそれぞれ所定の隙間W1,W2が形成されている(L1−L2=W1+W2)。この場合、連結管23は、かかる隙間W1,W2分だけ各マニホールドブロック21,22に対して軸線方向への相対移動が可能となっている。なお、図5では、隙間W1と隙間W2とが同じ大きさとなっており、換言すると連結管23が各段差部47,77の間においてW1=W2となる位置に配置されている。
また、連結管23の係合凹部92は、上述したように当該連結管23の軸線方向を長手方向とする長円形状をなしており、その軸線方向の幅寸法D1が当該係合凹部92に入り込む係合ピン93の外径D2よりも大きい寸法に設定されている(D1>D2)。ここで、隙間W1と隙間W2とが同じ大きさとされた上述の構成において、係合ピン93を挟んだ軸線方向の両側にはそれぞれ係合ピン93の外周面と係合凹部92の内周面との間に隙間W3,W4が形成されている(W3+W4+D2=D1)。この場合、隙間W3と隙間W4とはそれぞれ同じ大きさとなっており(W3=W4)、またこれらの隙間W3,W4はいずれも隙間W1,W2よりも大きいものとなっている(W3,W4>W1,W2)。これにより、各マニホールドブロック21,22に対して連結管23が軸線方向に相対移動する際に、係合ピン93が係合凹部92に係合してその相対移動が妨げられることがないようになっている。
ところで、製品Xの射出成形時にマニホールド装置20がヒータにより加熱された場合(加熱時に相当)には、同装置20(詳しくは、各マニホールドブロック21,22及び連結管23)が熱膨張する。この場合、上述したように(非加熱時において)連結管23の軸線方向の端部と各マニホールドブロック21,22の段差部47,77との間に隙間W1,W2を設けたため、その隙間W1,W2によって熱膨張を吸収することができる。具体的には、マニホールド装置20が熱膨張をすると、連結管23の軸線方向の両端部がそれぞれ各マニホールドブロック21,22の段差部47,77に当接される。つまり、マニホールド装置20の熱膨張時(加熱時)には、各段差部47,77間の距離L1と、連結管23の軸線方向長さL2とが同じとなる。そして、この熱膨張時においても、連結管23によって各マニホールドブロック21,22が互いに離間した状態が維持されている。
なお、マニホールド装置20の加熱時においてL1とL2とが必ずしも同じとなるようにする必要はなく、L2がL1よりも小さくなるようにしてもよい。
マニホールド装置20が熱膨張をした場合には、それよりも低温状態にある固定型11との間に熱膨張差が生じる。そのため、熱膨張を吸収できない構成にあっては、固定型11の挿通孔部18に嵌合状態で挿通されているとともにマニホールド装置20(詳しくは第2マニホールドブロック22)に接続されているホットランナノズル30に、同ノズル30の延びる方向とは直交する方向への過大な負荷が生じることが想定される。具体的には、ホットランナノズル30における第2マニホールドブロック22との連結部周辺に過大な負荷が生じることが想定され、その場合ホットランナノズル30の破損といった不都合が生じることが懸念される。この点、マニホールド装置20の熱膨張を吸収することができる上記の構成によれば、かかる過大な負荷がホットランナノズル30にかかるのを回避することができるため、上記の不都合が生じるのを防止することができる。
ところで、製品Xの仕様変更により金型11,12のキャビティ13形状が変更される場合には、それに伴ってゲートが追加されることがある。ゲートが追加されると、それに伴ってホットランナノズル30が追加されることとなる。そのため、マニホールド装置20を、既存のホットランナノズル30と追加されるホットランナノズル30との双方を接続することができる構成のものに変更する必要がある。ここで、本マニホールド装置20では、既存のマニホールドブロック21,22を流用しながら、マニホールド装置20を双方のホットランナノズル30を接続可能な構成のものに変更することが可能となっている。以下、その点について図6を用いながら説明する。なお、図6は、新たな構成に変更されたマニホールド装置を示す断面図である。
図6に示す射出成形装置10では、図示は省略するものの、製品Xの仕様変更に伴ってキャビティ13の形状が変更されているとともに、キャビティ13に樹脂材料を供給するためのゲートが1つ追加されている。そして、そのゲートの追加に伴って、射出成形装置10には、ホットランナノズル30が1つ追加され、固定型11にはその追加されたホットランナノズル30を挿通させる挿通孔部18が新たに形成されている。この挿通孔部18は上述のゲートに通じている。ここで、以下においては便宜上、既存のホットランナノズル30の符号にはAを付し、追加されたホットランナノズル30の符号にはBを付す。また、固定型11に当初から形成されていた挿通孔部18の符号にはAを付し、新たに形成された挿通孔部18の符号にはBを付す。
図6に示すマニホールド装置100は、2つのホットランナノズル30A,30Bに対応して構成されたものとなっている。このマニホールド装置100は、上述のマニホールド装置20に対して第2マニホールドブロック22が新たに1つ追加されるとともに、その追加された第2マニホールドブロック22が第1マニホールドブロック21に対して新たに追加された連結管23を介して連結されたものとなっている。ここで、既存の第2マニホールドブロック22と新しく追加された第2マニホールドブロック22とを区別するために、既存の第2マニホールドブロック22の符号にはAを付し、追加された第2マニホールドブロック22の符号にはBを付すこととする。また、これと同様に、連結管23についても既存の連結管23の符号にはAを付し、追加された連結管23の符号にはBを付すこととする。
第2マニホールドブロック22Bは、第1マニホールドブロック21を挟んで第2マニホールドブロック22Aとは反対側に設けられている。第2マニホールドブロック22Bは、第1マニホールドブロック21に対して離し置きされており、それら離し置きされた各マニホールドブロック21,22Bが連結管23Bを介して互いに連結されている。具体的には、連結管23Bは、その一端部が第1マニホールドブロック21の接続口45に挿入されて接続されているとともに、他端部が第2マニホールドブロック22Bの接続口74に挿入されて接続されている。
連結管23Bによる第1マニホールドブロック21と第2マニホールドブロック22Bとの連結構成は、上述した連結管23Aによる第1マニホールドブロック21と第2マニホールドブロック22Aとの連結構成と同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。すなわち、第1マニホールドブロック21と連結管23Bとは同ブロック21の側面39に固定された蓋部材87を介して連結され、第2マニホールドブロック22Bと連結管23Bとは同ブロック22Bの側面37に固定された蓋部材87を介して連結されている。
第2マニホールドブロック22Bの貫通孔部71において交差部73よりも側面39側の部分には閉塞栓52が嵌め込まれており、貫通孔部72において交差部73よりも上面35側の部分には閉塞栓53が嵌め込まれている。この場合、樹脂通路76において交差部73よりも側面39側の部分と、樹脂通路79において交差部73よりも上面35側の部分とが液密状態で閉塞されており、各樹脂通路76,79のうち閉塞栓52,53により閉塞されていない部分が第2マニホールドブロック22Bの流路22aとなっている。なお、この流路22aが第2マニホールドブロック22Bのブロック内流路部に相当する。
また、第1マニホールドブロック21については、貫通孔部41から閉塞栓52が抜き取られて、樹脂通路46の全体が流路21aとなっている。この流路21aと第2マニホールドブロック22Bの流路22aとは連結管23B(流路23a)を介して互いに連通されている。これにより、本マニホールド装置100では、第1マニホールドブロック21の流路21aと、各第2マニホールドブロック22A,22Bの流路22aと、連結管23の流路23aとにより樹脂材料を流すための流路102が構成されている。
この流路102は、第1マニホールドブロック21の交差部43で複数に分岐されており、その分岐されたうちの一方が第2マニホールドブロック22Aの導出口51に向かって延びており、他方が第2マニホールドブロック22Bの導出口51に向かって延びている。したがって、射出装置から射出された樹脂材料がスプルーブッシュ26の流路26aを通じて第1マニホールドブロック21の流路21aに供給されると、その樹脂材料が同流路21aから連結管23Aを通じて第2マニホールドブロック22Aの流路22aに供給されるとともに、連結管23Bを通じて第2マニホールドブロック22Bの流路22aに供給される。
第2マニホールドブロック22Bの下面36には、ホットランナノズル30Bが接続されている。ホットランナノズル30B(詳細にはそのフランジ部30b)は、第2マニホールドブロック22に対してボルト83により固定されている。ホットランナノズル30Bは、挿通孔部18Bに挿通されており、その先端部が挿通孔部18Bに対して嵌合されている。そして、この嵌合により第2マニホールドブロック22Bは固定型11に対して所定位置に位置決めされており、その位置決め状態で固定型11に固定されている。
ホットランナノズル30Bの流路30aは第2マニホールドブロック22Bの流路22a(換言すると流路102)と連通されている。この場合、第2マニホールドブロック22Bの流路22aからホットランナノズル30Bの流路30aに導出口51を介して樹脂材料が供給されると、その樹脂材料がゲートを通じてキャビティ13に注入される。したがって、本射出成形装置10では、2つのホットランナノズル30A,30Bからキャビティ13に対して樹脂材料が注入される。
続いて、既存のマニホールド装置20を上述のマニホールド装置100に構築し直す際の作業内容について簡単に説明する。
まず、ホットランナノズル30等が接続されたマニホールド装置20を射出成形装置10から取り外すともに、マニホールド装置20からホットランナノズル30等を取り外す。その後、マニホールド装置20の第1マニホールドブロック21から蓋部材55を取り外して貫通孔部41から閉塞栓52を抜き取る。
続いて、第1マニホールドブロック21と第2マニホールドブロック22Bとを新たな連結管23Bを用いて互いに連結する。この際、各マニホールドブロック21,22Bに対して蓋部材87を固定したり、係合ピン93を連結管23の係合凹部92に係合したりする等の作業を行う。これによって、マニホールド装置100が構築される。なお、第2マニホールドブロック22Bには、予め各閉塞栓52,53を貫通孔部71,72に嵌め込んでおくとともに各蓋部材55,61を固定しておく。
その後、マニホールド装置100の各第2マニホールドブロック22A,22Bにそれぞれホットランナノズル30A,30Bをボルト83を用いて接続するとともに、第1マニホールドブロック21にスプルーブッシュ26を接続する。その後、マニホールド装置100を射出成形装置10詳しくは固定型11に組み込む。この際、各ホットランナノズル30A,30Bをそれぞれ固定型11の各挿通孔部18A,18Bに挿通させる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
マニホールド装置20,100を、複数のマニホールドブロック21,22と、それらのマニホールドブロック21,22を互いに離間させた状態(点在させた状態で)で連結する連結管23とを備えて構成し、各マニホールドブロック21,22の流路21a,22aを連結管23を介して連通させた。具体的には、マニホールド装置20,100の加熱時及び非加熱時のいずれにおいても、マニホールドブロック21,22が互いに離間した状態が連結管23によって維持されている。このような構成では、ホットランナノズル30の配置態様に応じて各マニホールドブロック21,22を配置することで、その配置態様に応じたマニホールド装置20,100を構築することができる。そのため、ホットランナノズル30の各種配置態様に対し柔軟に対応することができる。また、このように複数のマニホールドブロック21,22を連結管23により連結していく構成では、マニホールド装置100を新たに構築する際に既存のマニホールドブロック21,22Aを流用することができる。そのため、マニホールド装置100を低コストで構築することができる。よって、この場合、ホットランナノズル30の各種配置態様に対して低コストでかつ柔軟に対応することが可能となる。
マニホールドブロック21,22の接続口44,75に挿入され接続された連結管23の外周面と接続口44,75の内周面との隙間96,98に、当該隙間96,98を閉塞するシール部材としてブッシュ95を配設した。具体的には、マニホールドブロック21,22の側面37,39に連結管23が挿通される挿通孔部88を有する蓋部材87を固定し、その蓋部材97とマニホールドブロック21,22の段差部47,77との間で上記のブッシュ95を挟み込んで圧縮させた状態で上記隙間96,98を閉塞した。これにより、当該隙間96,98を通じた樹脂材料の漏れを防止することができる。また、このようにシール部材(ブッシュ95)が連結管23の外周側に配設される構成では、シール部材が連結管23の軸線方向の端部と段差部47,77との間に介在される構成とは異なり、連結管23とマニホールドブロック21,22との相対変位を許容しつつ、それら両部材21,(22),23の間を通じた樹脂材料の漏れを防止することができる。そのため、上記相対変位によってマニホールド装置20の熱膨張を吸収することとした上述の構成にあって実用上好ましい構成であるといえる。
蓋部材87に設けた係合ピン93を連結管23の係合凹部92に入り込ませ係合させることにより、連結管23に対する蓋部材87の軸線方向への移動を規制するようにした。この場合、蓋部材87ひいてはマニホールドブロック21,22が係合ピン93を介して連結管23に分離不能に連結されるため、マニホールド装置20を固定型11に組み込む際にマニホールドブロック21,22と連結管23とがばらばらになることない。そのため、マニホールド装置20が複数のマニホールドブロック21,22を有する構成にあって、同装置20の組み込み作業を好適に行うことができる。また、蓋部材87を、ブッシュ95を圧縮するために用いるだけでなく、係合ピン93を設けるための部材として兼用することができるため、蓋部材87の多機能化を図ることができる。
また、連結管23の軸線方向における係合凹部92の幅寸法D1を、同方向における係合ピン93の長さ寸法(外径D2)よりも大きくしたため、係合ピン93が係合凹部92の範囲内において軸線方向に変位することができる。これにより、連結管23とマニホールドブロック21,22とを分離不能に連結しながらも、連結管23とマニホールドブロック21,22とを軸線方向に相対変位可能とすることができる。したがって、マニホールド装置20の固定型11への組み込み作業をし易くしつつも、マニホールド装置20の熱膨張を吸収することができる。
係合凹部92を連結管23の外周面において周方向の一部に設けた。具体的には、係合凹部92の周方向の長さを係合ピン93の外径D2と略同じとした。この場合、係合ピン93が係合凹部92に係合されることにより、蓋部材87ひいてはマニホールドブロック21,22が連結管23に対して周方向へ回転するのが規制される。そのため、マニホールド装置20を固定型11に組み込む際に、各マニホールドブロック21,22が回転してしまうのを防止できるため、マニホールド装置20の組み込み作業性の向上を図ることができる。
マニホールド装置20が射出成形装置10(詳しくは固定型11)に組み込まれた状態において、係合ピン93の外周面と係合凹部92の内周面との間の隙間W3,W4を、連結管23の軸線方向の端部と各マニホールドブロック21,22の段差部47,77との間の隙間W1,W2よりも大きくした。これにより、マニホールド装置20の熱膨張時に、連結管23の端部が段差部47,77に当接するよりも先に係合ピン93が係合凹部92に係合されるのを防止できるため、係合ピン93に過大な負荷が加わって係合ピン93が破損するといった問題が生じるのを防止できる。
マニホールドブロック21,22を直方体状に形成するとともに、同ブロック21,22においてホットランナノズル30の延びる方向とは直交する方向を向く4つの側面37〜40のうち2つの側面37,39(詳しくは対向する2つの側面37,39)に接続口44,45(74,75)を形成した。また、この場合、接続口の形成されていない側面38,40に対しても後加工を行うことで接続口を形成することができる。つまり、この場合、マニホールドブロック21,22の4つの側面37〜40それぞれの側に連結管23を介して他のマニホールドブロックを連結していくことができるため、マニホールドブロック21,22の配置に関する自由度を高めることができ、結果としてホットランナノズル30の各種配置態様に対しより柔軟に対応することが可能となる。
複数のマニホールドブロック21,22をそれぞれ同じ大きさでかつ同じ形状からなる共通のブロック材を用いて形成したため、部材コストの低減を図ることができる。
マニホールドブロック21(22)に、ホットランナノズル30の延びる方向とは直交する所定方向へ延びる樹脂通路46(76)を形成するとともに、その樹脂通路46(76)を両端部で開放させるように一対の接続口44,45(74,75)を形成した。そして、それら各接続口44,45(74,75)のうち一方の接続口44(75)に連結管23を接続する一方、他方の接続口45(74)には連結管23を接続せず当該接続口45(74)を閉塞する閉塞栓52を設けた。この場合、接続口45(74)から閉塞栓52を抜き取れば、その接続口45(74)を用いて新たな第2マニホールドブロック22を当該マニホールドブロック21(22)に連結管23を介して連結することができる。これにより、ホットランナノズル30の追加に伴いマニホールド装置20に第2マニホールドブロック22Bを新たに追加する際に、その追加した第2マニホールドブロック22Bを既存のマニホールドブロック21に連結すべく、その既存のマニホールドブロック21にマニホールドブロック22Bを連結するための接続口45や、マニホールドブロック22Bに樹脂材料を導くための流路を後加工により形成する必要がない。そのため、ホットランナノズル30の追加に対して迅速な対応が可能となる。
また、マニホールドブロック21(22)において樹脂通路46(76)と接続口44,45(74,75)とを一直線上に形成したため、これら樹脂通路46(76)及び接続口44,45(74,75)をマニホールドブロック21,22を貫通する孔開け加工によって形成することが可能である。そのため、ブロック材に樹脂通路46(76)及び接続口44,45(74,75)を形成し易い利点がある。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、ホットランナノズル30の追加に対応してマニホールド装置20をマニホールド装置100に変更した場合について説明したが、上記のマニホールド装置20はホットランナノズル30の各種配置態様に対して対応することが可能である。そこで、図7(a)〜(c)にホットランナノズル30の他の配置態様に対応したマニホールド装置を示す。なお、図7(a)〜(c)では便宜上、閉塞栓52にハッチングを付している。
図7(a)に示すマニホールド装置110では、第2マニホールドブロック22Bが第1マニホールドブロック21の側面39側に配置されることに代えて、側面40側に配置されている。そして、第1マニホールドブロック21と第2マニホールドブロック22Bとが互いに離間した状態で連結管23Bを介して連結されている。この場合、連結管23は、その一端部が第1マニホールドブロック21の接続口113に挿入されて接続され、他端部が第2マニホールドブロック22の接続口75に挿入されて接続されている。かかるマニホールド装置110によれば、2つのホットランナノズル30が射出ノズル16(スプルーブッシュ26)に対して直交する2方向に配置される場合に対応することができる。
また、この場合、第1マニホールドブロック21には、各貫通孔部41,42にそれぞれ直交する向きに同ブロック21を貫通する貫通孔部111が形成されている。貫通孔部111は、貫通孔部41と同じ構成を有しており、樹脂通路112と、その樹脂通路112を両端部で開放させるように形成された一対の接続口113,114とを有する。貫通孔部111において交差部43よりも側面38側には閉塞栓52が嵌め込まれており、その結果第1マニホールドブロック21にはL字状の流路21aが形成されている。なお、この貫通孔部111は、後加工により第1マニホールドブロック21に形成される。
図7(b)に示すマニホールド装置120では、第1マニホールドブロック21に対して各側面37〜40の側にそれぞれ第2マニホールドブロック22A,22B,22C,22Dが配置されている。すなわち、第2マニホールドブロック22A〜22Dが第1マニホールドブロック21の四方に配置されており、それら各第2マニホールドブロック22A〜22Dがそれぞれ第1マニホールドブロック21と連結管23A〜23Dを介して連結されている。このようなマニホールド装置120によれば、複数のホットランナノズル30が射出ノズル16を中心として四方に配置される場合に対応することができる。なお、この場合、第1マニホールドブロック21は、上記マニホールド装置110の第1マニホールドブロック21(図7(a))と同じ構成となっている。
図7(c)に示すマニホールド装置130では、第2マニホールドブロック22Aにおける各側面38,40の側にそれぞれ第2マニホールドブロック22E,22Fが配置されており、それら各第2マニホールドブロック22E,22Fが連結管23E,23Fを介して第1マニホールドブロック21と連結されている。また、第2マニホールドブロック22Bにおける各側面38,40の側にもそれぞれ第2マニホールドブロック22G,22Hがそれぞれ配置されており、それら各第2マニホールドブロック22G,22Hが連結管23G,23Hを介して第1マニホールドブロック21と連結されている。この場合、連結管23E,23Gは、その一端部が第2マニホールドブロック22A,22Bの接続口133に挿入されて接続され、他端部が第2マニホールドブロック22E,22Gの接続口137に挿入されて接続されている。また、連結管23F,23Hは、その一端部が第2マニホールドブロック22A,22Bの接続口134に挿入されて接続され、他端部が第2マニホールドブロック22F,22Hの接続口137に挿入されて接続されている。このようなマニホールド装置130によれば、第1マニホールドブロック21を中心として異なる6方向にホットランナノズル30を配置することが可能である。
また、この場合、第2マニホールドブロック22A,22Bには、側面38,40と直交する方向に同ブロック22A,22Bを貫通する貫通孔部131が形成されている。貫通孔部131は、貫通孔部71と同じ構成を有しており、樹脂通路132と、その樹脂通路132を両端部で開放させるように形成された一対の接続口133,134とを有する。なお、この貫通孔部131は、後加工により第2マニホールドブロック22A,22Bに形成される。また、各第2マニホールドブロック22E〜22Hにはそれぞれ樹脂通路136が形成されているとともに樹脂通路136を外部に開放させるように接続口137が形成されている。
(2)上記実施形態では、各マニホールドブロック21,22をそれぞれ同一の形状及び大きさからなる共通のブロック材を用いて形成したが、各マニホールドブロック21,22をそれぞれ大きさ又は形状が互いに異なる別々のブロック材を用いて形成してもよい。
また、マニホールドブロック21,22の形状は必ずしも直方体状(四角柱状)とする必要はなく、三角柱状や六角柱状等他の形状としてもよい。例えば、第1マニホールドブロック21を六角柱状に形成すれば、同ブロック21に対して6方向に第2マニホールドブロック22を配置していくことが可能となり、マニホールドブロック21,22の配置に関する自由度をさらに高めることができる。
また、上記実施形態のマニホールドブロック21,22の下面36側の端部に各側面37〜40のうちいずれかから突出するようにフランジ部を設けてもよい。その場合、そのフランジ部に当該フランジ部を貫通する固定孔部を形成すれば、その固定孔部を通じてボルトを固定型11の固定孔部に締結することで、マニホールドブロック21,22を固定型11に固定することができる。
(3)上記実施形態のマニホールド装置20では、マニホールドブロック21,22と連結管23とを係合ピン93(さらには蓋部材87)を介して分離不能に連結したが、マニホールドブロック21,22と連結管23とを係合ピン93を介さずに分離可能に連結してもよい。この場合においても、マニホールド装置20が固定型11に組み付けられた状態では、各マニホールドブロック21、22がそれぞれ接続口44,75に連結管23を挿入させた状態で固定型11に固定されるため、連結管23とマニホールドブロック21,22とが分離してしまうことはない。このような構成では、マニホールドブロック21,22と連結管23とを容易に分離することができるため、例えばホットランナノズル30の追加に伴ってマニホールドブロック21,22に新たな流路を後加工により形成する際等には都合がよい。
(4)上記実施形態では、係合凹部92を連結管23の外周方向の一部にのみ設けたが、これを変更して、係合凹部を連結管23の外周方向全域に亘って延びる溝状としてもよい。この場合においても、係合ピン93が係合凹部に係合されることで、連結管23とマニホールドブロック21,22とが分離不能に連結されるため、マニホールド装置20,100を固定型11に組み込む際に連結管23とマニホールドブロック21,22とがばらばらになることがなく組み込み作業を行い易くすることができる。また、係合凹部92に係合させる係合部材としては必ずしも係合ピン93を用いる必要はなく、例えば蓋部材87の外側面に板状の係合部材を取り付けてもよい。その場合、連結管23の外周面にその係合部材の端部を係合させる係合凹部を形成することとなる。
(5)マニホールド装置20において生じる熱膨張の程度が小さければ、上記実施形態のブッシュ95(シール部材)に代えて、連結管23の軸線方向の端部とマニホールドブロック21,22の段差部47,77との間に弾性を有する環状のシール部材を介在させてもよい。その場合でも、シール部材が圧縮変形される範囲内では連結管23とマニホールドブロック21,22との相対変位が許容されるため、熱膨張を吸収することが可能となる。
(6)連結管23の外周面に当該連結管23を流れる樹脂材料を加熱するためのバンドヒータを設けてもよい。具体的には、連結管23において各マニホールドブロック21,22の接続口44,75に挿入されていない部分(より詳しくは連結管23において各蓋部材87の間に配置されている部分)に対しバンドヒータを巻き付ける。この場合、樹脂材料が連結管23を流れる間に冷えてしまうのを防止することができる。特に、第1マニホールドブロック21と第2マニホールドブロック22とが大きな距離を隔てて配置される場合には連結管23の長さが長くなるため、樹脂材料が連結管23を流れる間に冷えてしまい易いが、このようにバンドヒータを巻き付けることによりかかる樹脂材料の冷えを防止することができる。
10…射出成形装置、11…固定型、12…移動型、13…キャビティ、20…マニホールド装置、21…第1マニホールドブロック、21a…ブロック内流路部としての流路、22…第2マニホールドブロック、22a…ブロック内流路部としての流路、23…連結管、29…流路、30…ホットランナノズル、37〜40…側面、44,45…接続口、47…段差部、74,75…接続口、77…段差部、87…蓋部材、88…挿通孔部、92…係合凹部、93…係合部材としての係合ピン、95…シール部材としてのブッシュ、96…隙間、98…隙間、100…マニホールド装置。

Claims (7)

  1. ホットランナ式射出成形装置に用いられ、射出装置から射出された溶融状態の樹脂材料をホットランナノズルに供給する流路が形成されているマニホールド装置であって、
    ブロック状に形成された複数のマニホールドブロックと、
    管状に形成され前記マニホールドブロック同士を互いに離間させた状態で連結する連結管と、を備え、
    前記各マニホールドブロックには、前記流路の一部を構成するブロック内流路部がそれぞれ形成されており、
    前記各マニホールドブロックのうち所定のマニホールドブロックには、前記射出装置から射出される前記樹脂材料を前記ブロック内流路部に導入する導入口が形成されており、
    前記各マニホールドブロックのうち他の所定のマニホールドブロックには、前記ブロック内流路部にある前記樹脂材料を前記ホットランナノズルに導出する導出口が形成されており、
    前記各マニホールドブロックの前記ブロック内流路部の開放部分には、段差部を介して当該ブロック内流路部よりも拡径された接続口が形成されており、
    前記連結管の端部がそれぞれ前記接続口に挿入されて接続されることにより、前記マニホールドブロック同士を当該連結管を介して連結するものであり、
    前記マニホールド装置が前記射出成形装置に組み込まれた状態において、加熱時における前記マニホールドブロック及び前記連結管の熱膨張を吸収すべく、非加熱時における前記連結管の長さが、両端にある段差部間の距離よりも短く設定されており、
    さらに、前記非加熱時及び前記加熱時のいずれにおいても前記連結されている前記マニホールドブロック同士が前記連結管により離間した状態に維持されていることを特徴とするマニホールド装置。
  2. 前記接続口に接続された前記連結管の外周面と前記接続口の内周面との間の隙間にはシール部材が介在されており、
    前記マニホールドブロックには、前記連結管が挿通された挿通孔部を有する蓋部材が固定されており、
    前記シール部材は、前記蓋部材と前記段差部との間で圧縮された状態で前記隙間を閉塞していることを特徴とする請求項1に記載のマニホールド装置。
  3. 前記蓋部材には、係合部材が設けられている一方、
    前記連結管の外周面には、前記係合部材が入り込んで係合される係合凹部が設けられ、
    前記係合凹部は、前記連結管の軸線方向における幅寸法が、前記係合部材の前記軸線方向の長さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載のマニホールド装置。
  4. 前記係合凹部は、前記連結管の外周面において周方向の一部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のマニホールド装置。
  5. 前記マニホールドブロックには、前記導出口を有するマニホールドブロックに前記ホットランナノズルが接続された状態において当該ホットランナノズルが延びる方向と直交する方向を向く4つの側面を有した直方体部分が設けられ、
    前記4つの側面のうちいずれかに前記接続口が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマニホールド装置。
  6. 前記複数のマニホールドブロックはそれぞれ同じ大きさでかつ同じ形状からなる共通のブロック材に前記ブロック内流路部が形成されてなるものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマニホールド装置。
  7. 前記導出口が形成されたマニホールドブロックに接続されるとともに、当該マニホールドブロックの前記ブロック内流路部から前記導出口を介して前記樹脂材料が供給される前記ホットランナノズルを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマニホールド装置。
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