JP2017144631A - バルブゲート装置及び射出成形用金型 - Google Patents

バルブゲート装置及び射出成形用金型 Download PDF

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幹也 高橋
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守 大曽根
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之信 河野
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Abstract

【課題】 溶融樹脂のピン移動孔の外部への漏れ出しを効果的に抑制する。
【解決手段】 溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、ノズルに対して少なくともゲートを開放する開放位置とゲートを閉塞する閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピンとを備え、ノズルは溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と、ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔と、樹脂流動孔とピン移動孔が合流された合流部とを有し、ゲート開閉ピンには開放位置と閉塞位置の間で移動される状態においてピン移動孔に位置される樹脂溜溝が形成された。これにより、溶融樹脂が樹脂溜溝に溜まり、ピン移動孔から漏れ出しにくくされる。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出するノズルとノズルに対して移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備えたバルブゲート装置及びこれを備えた射出成形用金型についての技術分野に関する。
実登第3035564号公報 特表2009−528180号公報
固定型と可動型を有し両者の凹型(凹部)と凸型(凸部)の組み合わせにより形成される空間であるキャビティに溶融樹脂が充填されて成形品を成形する射出成形用金型がある。射出成形用金型は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられている。
このような射出成形用金型には射出成型機の樹脂供給部から供給される溶融樹脂をキャビティに向けて吐出するノズルが設けられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。ノズルから吐出された溶融樹脂はゲートを介してキャビティに充填される。
射出成形用金型にはゲートを開閉するゲート開閉ピンがノズルの内部において軸方向へ移動可能な状態で配置されている。ゲート開閉ピンが一方に移動されることによりゲートが閉塞されて溶融樹脂の吐出が停止され、ゲート開閉ピンが他方に移動されることによりゲートが開放されて溶融樹脂のキャビティへの吐出が行われる。
特許文献1に記載された射出成形用金型にあっては、溶融樹脂が流動される流路とゲート開閉ピンが移動される移動空間とがノズルに各別に形成され、流路と移動空間がゲートの近傍であるノズルの先端部で合流されて合流部が形成されている。
特許文献2に記載された射出成形用金型にあっては、溶融樹脂が流動される流路とゲート開閉ピンが移動される移動空間とがゲートから離れたノズルの上部で合流され、溶融樹脂は合流部においてゲート開閉ピンの周囲を通ってゲートへ向けて流動される構成にされている。
ところで、上記のような射出成形用金型にあっては、ゲート開閉ピンの摺動性を確保するために、ゲート開閉ピンとその移動空間であるピン移動孔を形成する壁面との間に微小な隙間が存在する。従って、ゲート開閉ピンに付着した溶融樹脂がゲート開閉ピンの移動に伴いこの隙間に入り込むおそれがある。さらに、ピン移動孔の奥側に溶融樹脂が入り込んでしまうと、溶融樹脂はピン移動孔の外部へ漏れ出してゲート開閉ピンを動作させる駆動装置の近傍に達するおそれもある。漏れ出した溶融樹脂は温度低下によって固着し、ゲート開閉ピンの摺動性を悪化させるおそれがあるほか、駆動装置の動作に支障をきたす可能性がある。従って、ピン移動孔において溶融樹脂の漏れ出しを抑制して、射出成形用金型の良好な動作状態を確保する必要がある。
そこで、特許文献2に記載された射出成形用金型にあっては、ピン移動孔の内部にノズルとは異なる材料によって形成された封止部品が設けられ、ピン移動孔の奥側への溶融樹脂の漏れ出しの抑制が図られていた。しかし、封止部品が配置された場合でも封止部品とゲート開閉ピンの間に一定の隙間が形成されるため、溶融樹脂の漏れ出しを十分に抑制することができなかった。
そこで、本発明に係わるバルブゲート装置及び射出成形用金型は、溶融樹脂のピン移動孔の外部への漏れ出しを効果的に抑制することを目的とする。
本発明に係わるバルブゲート装置は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、前記ノズルに対して少なくともゲートを開放する開放位置と前記ゲートを閉塞する閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピンとを備え、前記ノズルは前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と、前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔と、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が合流された合流部とを有し、前記ゲート開閉ピンには前記開放位置と前記閉塞位置の間で移動される状態において前記ピン移動孔に位置される樹脂溜溝が形成されたものである。
これにより、溶融樹脂が樹脂溜溝に溜まり、ピン移動孔から漏れ出しにくくされる。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記樹脂溜溝は周方向に延びることが望ましい。
これにより、樹脂溜溝の容積が大きくなり、多くの溶融樹脂が溜まる。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記樹脂溜溝が環状であることが望ましい。
これにより、樹脂溜溝の容積が一層大きくなり、より多くの溶融樹脂が溜まる。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記ゲート開閉ピンの外周面と前記樹脂溜溝を形成する壁面との少なくとも一方に表面加工が施され、前記壁面は前記外周面より樹脂親和性が高くされることが望ましい。
これにより、溶融樹脂が樹脂親和性の高い樹脂溜溝の壁面に付着されやすい。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記樹脂溜溝が前記軸方向において離隔して複数形成されることが望ましい。
これにより、溶融樹脂が複数の樹脂溜溝に溜まる。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記ピン移動孔は摺動部と拡径部を有し、前記摺動部は前記拡径部より径が小さくされ、前記摺動部は前記拡径部より前記合流部側に位置され、前記樹脂溜溝は前記摺動部に位置されることが望ましい。
これにより、径の狭い摺動部によって溶融樹脂がピン移動孔に入り込みにくくされる。
上記した本発明に係わるバルブゲート装置においては、前記ピン移動孔には前記ゲート開閉ピンが挿通され前記バルブに嵌合された封止部品が配置され、前記樹脂溜溝は前記封止部品の内部に位置されることが望ましい。
これにより、溶融樹脂が樹脂溜溝に溜まり、封止部品から漏れ出しにくくされる。
本発明に係わる射出成形用金型は、突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型と、バルブゲート装置とを有する射出成形用金型であって、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、前記ノズルに対して少なくともゲートを開放する開放位置と前記ゲートを閉塞する閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピンとを備え、前記ノズルは前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と、前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔と、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が合流された合流部とを有し、前記ゲート開閉ピンには前記開放位置と前記閉塞位置の間で移動される状態において前記ピン移動孔に位置される樹脂溜溝が形成されたものである。
これにより、溶融樹脂が樹脂溜溝に溜まり、ピン移動孔から漏れ出しにくくされる。
本発明によれば、溶融樹脂が樹脂溜溝に溜まり、ピン移動孔から漏れ出しにくくされるため、溶融樹脂のピン移動孔の外部への漏れ出しを効果的に抑制することができる。
図2乃至図11と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図は、固定型と可動型が離隔された状態を示す射出成形用金型の断面図である。 可動型が固定型に移動されて固定型に突き合わされた状態を示す射出成形用金型の断面図である。 主としてバルブゲート装置を示す断面図である。 ゲート開閉ピンを示す拡大側面図である。 図6、図7と共に射出成形用金型の動作を示すものであり、本図は、ゲートが開放されキャビティに溶融樹脂が充填された状態を示す断面図である。 図5に引き続き、ゲート開閉ピンによってゲートが閉塞された状態を示す断面図である。 図6に引き続き、可動型が移動されて離型され溶融樹脂が固化されて成形品が形成された状態を示す断面図である。 ゲート開閉ピンの樹脂溜溝に溶融樹脂が溜まった状態を示す拡大断面図である。 変形例に係わるバルブゲート装置を示すものであり、本図は、ゲート開閉ピンが挿通されていない状態を示す断面図である。 図9が示すバルブゲート装置において、ゲート開閉ピンによってゲート開放された状態を示す拡大断面図である。 図9が示すバルブゲート装置において、ゲート開閉ピンによってゲートが閉塞された状態を示す拡大断面図である。
以下に、本発明のバルブゲート装置及び射出成形用金型を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
以下の説明においては、射出成形用金型の固定型と可動型が離接される方向を上下方向として上下前後左右の方向を示す。尚、以下に示す上下前後左右の方向は、説明の便宜上示すものであり、本発明はこれらの方向に限定して適用されることはない。また、各部品の数量、形状、配置等は、本発明の意図を逸脱しない範囲において図示された内容に限定されて適用されることはない。
<射出成形用金型の構造>
先ず、射出成形用金型1の構造について説明する(図1乃至図3参照)。
射出成形用金型1は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられ、上下方向において離接される可動型2と固定型3と、バルブゲート装置26とを有している(図1及び図2参照)。固定型3には内部空間が形成され、この内部空間が配置空間4とされている。固定型3の下端部には下方に開口された凹部3a、3a、・・・が形成されている。凹部3a、3a、・・・は水平方向において離隔して形成されている。
可動型2は固定型3に対して上下方向へ移動されて離接される。可動型2は固定型3の下方に位置され、可動型2の上面側には上方に突出された凸部2a、2a、・・・が設けられている。凸部2a、2a、・・・はそれぞれ凹部3a、3a、・・・の真下に位置されている。可動型2が上方へ移動されて固定型3と突き合わされたときに、固定型3の凹部3a、3a、・・・と可動型2の凸部2a、2a、・・・とがそれぞれ組み合わされてキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2にはそれぞれ凸部2a、2a、・・・に連通された挿通孔2b、2b、・・・が形成されている(図1及び図2参照)。挿通孔2bは上下方向に延び、挿通孔2bにはエジェクタピン6が上下方向へ移動自在に支持されている。キャビティ5に後述する溶融樹脂が充填される前の状態においては、エジェクタピン6の上面が凸部2aの上面に一致されている。
固定型3は、上下方向を向く平板状の取付板7と、取付板7の下方に位置されたキャビティプレート8と、取付板7の外周部とキャビティプレート8の外周部とを連結する連結板9とを有している。取付板7と連結板9とキャビティプレート8によって固定型3の内部に配置空間4が形成される。
取付板7の中央部には上下に貫通されたノズル挿入孔7aが形成されている。取付板7にはノズル挿入孔7aの外側に上下に貫通された支持孔7b、7b、・・・が形成されている。
取付板7の上面には環状のロケートリング10が取り付けられ、ロケートリグ10における中心孔10aの中心軸がノズル挿入孔7aの中心軸に一致されている。ロケートリング10は射出成形用金型1が射出成型機に組み付けられるときの射出成形機に対する位置決めを行う機能を有している。
取付板7のノズル挿入孔7aには溶融樹脂を供給する樹脂供給部として機能する供給ノズル100が挿入される。取付板7の支持孔7b、7b、・・・にはそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が上下方向に移動自在に支持されている。
駆動ロッド11、11、・・・はそれぞれ固定型3の上端側に配置された図示しない駆動源によって駆動され、取付板7に対して上下方向へ移動される。
駆動源としては、例えば、シリンダとピストンの組み合わせや電気的なモータ等が用いられる。
キャビティプレート8には上下に貫通された配置孔12、12、・・・が形成されている(図3参照)。配置孔12は下側の開口部が上側の開口部より小さくされ、下側の開口部がゲート12aとして形成されている。
駆動ロッド11、11、・・・の下端部にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の上端部が結合されている(図1及び図2参照)。ゲート開閉ピン13は上下に延び、上端部が結合部13aとして設けられ下端部がゲート開閉部13bとして設けられている(図3参照)。ゲート開閉ピン13のゲート開閉部13bは他の部分より径が小さくされている。ゲート開閉ピン13は少なくともゲート12aを開放する開放位置とゲート12aを閉塞する閉塞位置との間で移動される。
ゲート開閉ピン13の下端寄りの位置には、環状の樹脂溜溝50、50が軸方向において離隔して形成されている(図4参照)。ゲート開閉ピン13及び樹脂溜溝50、50は、例えば以下の寸法で形成されている。ゲート開閉ピン13は直径が1.5mm乃至8.0mmに形成されている。樹脂溜溝50、50は、溝幅がそれぞれ1.0mm、深さがそれぞれ0.3mmに形成され、1.0mm離隔して形成されている。
ゲート開閉ピン13の外周面13cには、樹脂親和性の低い材料でコーティング加工が施されている。樹脂親和性の低い材料としては、例えばTiN(窒化チタン)等が用いられる。樹脂溜溝50を形成する壁面50aにはコーティング加工が施されておらず、壁面50aは外周面13cより樹脂親和性が高くされている。
固定型3の配置空間4には、溶融樹脂をヒータ25によって加熱しながらキャビティ5へ流動させるホットランナシステムを構成するマニホールド14とスプルブッシュ15とノズル16、16、・・・が配置されている(図1及び図2参照)。
マニホールド14は上下方向における厚みが薄くされた扁平な形状に形成され、上下に位置されたスペーサ17、17を介して取付板7とキャビティプレート8の間に配置されて固定されている。
マニホールド14の内部には溶融樹脂が流動される流動路18が形成され、流動路18は上下方向における中央部に位置する中間部18aと中間部18aの上側に位置された流入部18bと中間部18aの下側に位置された分岐部18c、18c、・・・とから成る。
中間部18aは上下方向における幅に対して水平方向における幅が大きくされた空間として形成されている。
流入部18bは上下に延びる状態でマニホールド14の中央部に形成され、上側開口がマニホールド14の上面に開口され下側開口が中間部18aの中央部に連通されている。
分岐部18c、18c、・・・は上下に延びる状態で水平方向において離隔して形成され、ノズル16、16、・・・と同数が形成されている。分岐部18cは上側開口が中間部18aの外周部に連通され下側開口がそれぞれノズル16に形成された後述する樹脂流動孔23の上側開口に連通されている。
マニホールド14には上下に貫通されたピン支持孔14a、14a、・・・が形成されている。ピン支持孔14a、14a、・・・はゲート開閉ピン13、13、・・・と同数が形成され、ピン支持孔14a、14a、・・・にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の中間部が摺動自在に支持されている。
スプルブッシュ15は上下に延びる円筒状に形成され、内部空間が樹脂流入路15aとして形成されている。スプルブッシュ15はマニホールド14の中央部における上面に結合され、樹脂流入路15aがマニホールド14の流入部18bに連通されている。スプルブッシュ15は下端部を除く部分が取付板7のノズル挿入孔7aに挿入されている。スプルブッシュ15にはノズル挿入孔7aに挿入される供給ノズル100が押し当てられている。
ノズル16、16、・・・は金属材料によって形成され、水平方向において離隔して配置され、上端部を除く部分がそれぞれキャビティプレート8の配置孔12、12、・・・に挿入されて配置されている。ノズル16は上下に延びる筒状部19と筒状部19の上端部から外方に張り出されたフランジ部20とが一体に形成されて成る。ノズル16は筒状部19がキャビティプレート8の配置孔12に上方から挿入されフランジ部20がキャビティプレート8の上側に位置されている。ノズル16はフランジ部20が環状の支え部材21によって支えられた状態でマニホールド14の下側において固定された状態で配置されている。
ノズル16にはピン移動孔22と樹脂流動孔23と合流部24とが形成されている(図3参照)。
ピン移動孔22はノズル16の中心部に形成されている。ピン移動孔22はマニホールド14のピン支持孔14aに連通されており、ピン移動孔22にはゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されている。
ピン移動孔22は軸方向において連続する拡径部22aと摺動部22bとから成る。拡径部22aは摺動部22bの上側に位置され、拡径部22aの上端部はピン支持孔14aと連続され、摺動部22bの下端部は合流部24と連続されている。摺動部22bは拡径部22aより径が小さくされ、ゲート開閉ピン13との隙間が拡径部22aより小さくされている。
摺動部22bには、ゲート開閉ピン13が開放位置と閉塞位置の間で移動される状態においてゲート開閉ピン13の樹脂溜溝50、50が位置される。従って、ゲート開閉ピン13が開放位置と閉塞位置の間で移動される状態においては、樹脂溜溝50、50が合流部24に位置されることがなく、また拡径部22aに位置されることもない。
樹脂流動孔23はノズル16におけるピン移動孔22の側方に形成されている。
樹脂流動孔23は上下に延びる直線部23aと直線部23aの下端に連続され下方へ行くに従って合流部24に近付く傾斜部23bとから成る。樹脂流動孔23は傾斜部23bの下端部が合流部24に連続されている。直線部23a、23a、・・・はそれぞれマニホールド14の分岐部18c、18c、・・・に連通されている。
合流部24はノズル16の下端部に形成されている。合流部24の上端はピン移動孔22の摺動部22bと樹脂流動孔23の傾斜部23bとに連続されている。
合流部24の下端は溶融樹脂が吐出される吐出口24aとして形成されている。吐出口24aはゲート12aに連通されている。
尚、上記には、キャビティプレート8に配置孔12が形成され配置孔12の下側の開口部がゲート12aとして形成された例を示したが、吐出口24aが配置孔12の下側の開口部とともにゲートとして機能するように構成されていてもよい。また、射出成形用金型の種類によってはノズルの吐出口24aからキャビティに溶融樹脂が直接吐出される構成も存在するが、この場合にはノズルの吐出口24aを含む開口部がゲートとして機能する。
ノズル16における筒状部19の外周面には下端部(先端部)を除く部分にヒータ25が取り付けられ、ヒータ25はキャビティプレート8の配置孔12に配置されキャビティプレート8の内周面8aと非接触の状態で位置されている。尚、ヒータ25の形状は任意であり、例えば、円筒形状であっても螺旋形状であってもよい。ヒータ25、25、・・・によってそれぞれノズル16、16、・・・が加熱され、樹脂流動孔23、23、・・・を流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
尚、マニホールド14とスプルブッシュ15に対しても図示しない加熱器によって加熱が行われ、それぞれマニホールド14の流動路18とスプルブッシュ15の樹脂流入路15aとを流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
上記のように、ノズル16のピン移動孔22にゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されることにより、ゲート開閉ピン13とノズル16を有するバルブゲート装置26が構成される。
<射出成形用金型における動作>
次に、射出成形用金型1において成形品が形成されるときの動作について説明する(図2、図5、図6及び図7参照)。
射出成形用金型1において、可動型2が固定型3に対して上方へ移動されて可動型2が固定型3に突き合わされ、可動型2に形成された凸部2a、2a、・・・と固定型3に形成された凹部3a、3a、・・・とによってキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2が固定型3に突き合わされてキャビティ5、5、・・・が形成されると、供給ノズル100から溶融樹脂200がスプルブッシュ15に供給され、供給された溶融樹脂200がマニホールド14からノズル16、16、・・・へ向けて流動される(図5参照)。このときゲート開閉ピン13が上方の移動端である開放位置に位置されゲート12aが開放されている。この際に、樹脂溜溝50、50は摺動部22bに位置されている。
スプルブッシュ15に供給された溶融樹脂200は樹脂流入路15aからマニホールド14における流入部18b及び中間部18aを経て分岐部18c、18c、・・・によって分岐され、ノズル16、16、・・・の樹脂流動孔23、23、・・・へ向けて流動される。溶融樹脂200がスプルブッシュ15からマニホールド14を経てノズル16、16、・・・を流動されるときには、加熱器によってそれぞれスプルブッシュ15とマニホールド14が加熱され、溶融樹脂200の冷却による固化が防止される。
溶融樹脂200は樹脂流動孔23、23、・・・から合流部24、24、・・・の吐出口24a、24a、・・・及びゲート12a、12a、・・・を介してキャビティ5、5、・・・に流動され、キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填される。
キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填されると、駆動源によってそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が下方へ移動され、駆動ロッド11、11、・・・の移動に伴ってゲート開閉ピン13、13、・・・が下方へ移動され閉塞位置に位置される。すなわち、ゲート開閉部13b、13b、・・・によってそれぞれゲート12a、12a、・・・が閉塞される(図6参照)。従って、ノズル16、16、・・・からの溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止される。
ゲート開閉ピン13が閉塞位置に位置される際にも、樹脂溜溝50、50は摺動部22bに位置されている。
溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止された状態においては、キャビティ5、5、・・・に充填された溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化される。
続いて、可動型2が固化された溶融樹脂200、200と共に下方へ移動されて固定型3から離隔される(図7参照)。固化された溶融樹脂200、200、・・・はそれぞれエジェクタピン6、6、・・・によって突き出され、それぞれ成形品300、300、・・・としてキャビティ5、5、・・・から取り出される。
射出成形用金型1において上記した開放位置と閉塞位置の間の移動時には、ゲート開閉ピン13の移動に伴い、ゲート開閉ピン13の先端部の外周面に付着した溶融樹脂200の一部がゲート開閉ピン13とノズル16の隙間からピン移動孔22に入り込む可能性がある(図8参照)。
しかしながら、溶融樹脂200がピン移動孔22に入り込んだ場合においても、入り込んだ溶融樹脂200は樹脂溜溝50、50に溜まる。これにより、溶融樹脂200が樹脂溜溝50、50より上方へは流動され難く、ピン移動孔22から上方に漏れ出しにくくされる。
<まとめ>
以上に記載した通り、射出成形用金型1にあっては、ノズル16がピン移動孔22と樹脂流動孔23と合流部24とを有し、ゲート開閉ピン13には開放位置と閉塞位置の間で移動される状態においてピン移動孔22に位置される樹脂溜溝50が形成されている。
従って、溶融樹脂200がピン移動孔22に入り込んだときに、溶融樹脂200が樹脂溜溝50に溜まるため、ピン移動孔22の外部への漏れ出しを効果的に抑制することができる。
また、ピン移動孔22において、摺動部22bは拡径部22aより径が小さくされ、摺動部22bを形成する壁面とゲート開閉ピン13との隙間が狭められている。これにより、溶融樹脂200がピン移動孔22に入り込みにくくされると共にピン移動孔22の加工を行いやすく、また、拡径部22aの形成によりゲート開閉ピン13の円滑な摺動状態を確保することができる。
さらに、樹脂溜溝50の壁面50aは、ゲート開閉ピン13の外周面13cと比較して樹脂親和性が高められているので、溶融樹脂200が樹脂溜溝50に溜まりやすく、溶融樹脂200のピン移動孔22の外部への漏れ出しを一層抑制することができる。
さらにまた、 樹脂溜溝50はゲート開閉ピン13の周方向に延びる形状に形成されている。これにより、樹脂溜溝50の容積が大きくなり、多くの溶融樹脂200を溜めることができる。
また、 樹脂溜溝50は環状に形成されている。これにより、樹脂溜溝50の容積が一層大きくなり、より多くの溶融樹脂200を溜めることができる。
さらに、樹脂溜溝50、50がゲート開閉ピン13の軸方向に離隔して複数形成されているため、溶融樹脂200が樹脂溜溝50、50に溜まる可能性が高くなり、ピン移動孔22からの溶融樹脂200の漏れ出しをより一層効果的に抑制することができる。
<変形例>
上記には、樹脂流動孔23とピン移動孔22が合流する合流部24がノズル16の先端部に形成されたバルブゲート装置26を有する射出成形用金型1を示したが、バルブゲート装置26に代え、合流部24がノズルの上端部から先端部にかけて形成されたバルブゲート装置26Aを用いることが可能である(図9乃至図11参照)。このような構成のバルブゲート装置26Aは、溶融樹脂200の流動する流路とゲート開閉ピン13の移動空間の共有部分が長くされているため、ノズルの径を小さくしてバルブゲート装置を小型化することができる。
バルブゲート装置26Aにはノズル16Aと、ノズル16Aに対して少なくともゲート12aを開閉する開放位置と閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピン13とが設けられている。ゲート開閉ピン13は一端部が合流部24において移動される。溶融樹脂200はゲート開閉ピン13の周囲において合流部24を流動される。
合流部24の上端部からピン移動孔22の下端部に至る位置には、ノズル16Aに嵌合された筒状の封止部品60が配置されている。封止部品60は下方へ行くに従って外径が小さくなる形状に形成されている。このような形状の封止部品60を配置することにより、ゲート開閉ピン13が上方へ移動されるときにゲート開閉ピン13の外周面に付着されている溶融樹脂200が封止部品60の先端部で剥離されやすくなり、封止部品60の上方側に溶融樹脂200が入り込みにくくされている。
ゲート開閉ピン13が開放位置(図10参照)と閉塞位置(図11参照)の間で移動される状態において、ゲート開閉ピン13の樹脂溜溝50、50は封止部品60の内部に位置される。ゲート開閉ピン13の外周面13cに付着した溶融樹脂200は、ゲート開閉ピン13の外周面13cと封止部品60の内周面との間の隙間から封止部品60の内部に入り込む可能性があるが、入り込んだ溶融樹脂200は樹脂溜溝50、50に溜まる。これにより、溶融樹脂200は封止部品60から漏れ出しにくくされる。従って、溶融樹脂200が封止部品60の樹脂溜溝50、50より上方へは流動され難く、封止部品60から上方に漏れ出しにくくされる。
<その他>
上記には、ゲート開閉ピン13に環状の樹脂溜溝50、50が軸方向において離隔して2個形成されている例を示したが、樹脂溜溝50の数及び形状は、上記の例に限らない。例えば、樹脂溜溝50はゲート開閉ピン13に1個又は3個以上形成されていてもよい。また、複数の樹脂溜溝50、50、・・・が周方向に離隔して形成されていてもよい。さらに、樹脂溜溝50は環状以外の形状に形成されていてもよい。上記には、樹脂溜溝50、50の断面が長方形となる例を示したが、樹脂溜溝50は断面が台形や半円形など長方形以外の形状となるように形成されてもよい。樹脂溜溝50はゲート開閉ピン13の軸方向に対して垂直に周方向へ延びてもよく、軸方向に対して斜めに周方向へ延びてもよい。樹脂溜溝50が軸方向に対して斜めに周方向へ延びる形状に形成される場合には、例えば樹脂溜溝50は螺旋状に形成されていてもよい。
また、上記には、ゲート開閉ピン13の外周面13cに樹脂親和性の低い材料で表面加工が施されている例を示したが、ゲート開閉ピン13の外周面13cと樹脂溜溝50を形成する壁面50aとの少なくとも一方に表面加工が施され、樹脂溜溝50を形成する壁面50aの樹脂親和性が高められていればよい。例えば、上記表面加工に加えて、壁面50aに樹脂親和性を高める表面加工が施されていてもよい。もしくは、外周面13cへの表面加工を行わずに壁面50aにのみ表面加工を施し、壁面50aの樹脂親和性を高めてもよい。これにより、外周面13cと比較して壁面50aの樹脂親和性が高められるため、溶融樹脂200が樹脂溜溝50に溜まりやすくなる。従って、溶融樹脂200のピン移動孔22からの漏れ出しを効果的に抑制することができる。
1…射出成形用金型
2…可動型
3…固定型
5…キャビティ
12a…ゲート
13…ゲート開閉ピン
16…ノズル
22…ピン移動孔
22a…拡径部
22b…摺動部
23…樹脂流動孔
24…合流部
24a…吐出口
25…ヒータ
26…バルブゲート装置
26A…バルブゲート装置
16A…ノズル
50…樹脂溜溝
60…封止部品
200…溶融樹脂

Claims (8)

  1. 溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    前記ノズルに対して少なくともゲートを開放する開放位置と前記ゲートを閉塞する閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピンとを備え、
    前記ノズルは前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と、前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔と、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が合流された合流部とを有し、
    前記ゲート開閉ピンには前記開放位置と前記閉塞位置の間で移動される状態において前記ピン移動孔に位置される樹脂溜溝が形成された
    バルブゲート装置。
  2. 前記樹脂溜溝が周方向に延びる
    請求項1に記載のバルブゲート装置。
  3. 前記樹脂溜溝が環状である
    請求項1又は請求項2に記載のバルブゲート装置。
  4. 前記ゲート開閉ピンの外周面と前記樹脂溜溝を形成する壁面との少なくとも一方に表面加工が施され、
    前記壁面は前記外周面より樹脂親和性が高くされた
    請求項1、請求項2又は請求項3に記載のバルブゲート装置。
  5. 前記樹脂溜溝が前記軸方向において離隔して複数形成された
    請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のバルブゲート装置。
  6. 前記ピン移動孔は摺動部と拡径部を有し、
    前記摺動部は前記拡径部より径が小さくされ、
    前記摺動部は前記拡径部より前記合流部側に位置され、
    前記樹脂溜溝は前記摺動部に位置される
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5に記載のバルブゲート装置。
  7. 前記ピン移動孔には前記ゲート開閉ピンが挿通され前記ノズルに嵌合された封止部品が配置され、
    前記樹脂溜溝は前記封止部品の内部に位置される
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載のバルブゲート装置。
  8. 突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型と、バルブゲート装置とを有する射出成形用金型であって、
    溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    前記ノズルに対して少なくともゲートを開放する開放位置と前記ゲートを閉塞する閉塞位置との間で軸方向へ移動されるゲート開閉ピンとを備え、
    前記ノズルは前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と、前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔と、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が合流された合流部とを有し、
    前記ゲート開閉ピンには前記開放位置と前記閉塞位置の間で移動される状態において前記ピン移動孔に位置される樹脂溜溝が形成された
    射出成形用金型。
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