JP2016087817A - バルブゲート装置及び射出成形用金型 - Google Patents

バルブゲート装置及び射出成形用金型 Download PDF

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之信 河野
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守 大曽根
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享 平林
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Abstract

【課題】 製造コストの高騰を来すことなくノズルでの流動過程における溶融樹脂の温度低下を抑制する。【解決手段】 溶融樹脂200をキャビティ5に向けて吐出する吐出口23cが先端部に形成されたノズル16と、ノズルに対して軸方向へ移動されてゲート12aを開閉するゲート開閉ピン13とを備え、先端部における吐出口の周囲の少なくとも一部に断熱溝24が形成された。これにより、溶融樹脂がノズルの内部を流動するときの溶融樹脂の熱の外部への放出が断熱溝によって抑制されるため、製造コストの高騰を来すことなくノズルでの流動過程における溶融樹脂の温度低下を抑制することができる。【選択図】 図3

Description

本発明は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出するノズルとノズルに対して移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備えたバルブゲート装置及びこれを備えた射出成形用金型についての技術分野に関する。
実登第3150283号公報 実登第3035564号公報
固定型と可動型を有し両者の凹型(凹部)と凸型(凸部)の組み合わせにより形成される空間であるキャビティに溶融樹脂が充填されて成形品を成形する射出成形用金型がある。射出成形用金型は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられている。
このような射出成形用金型には射出成型機の樹脂供給部から供給される溶融樹脂をキャビティに向けて吐出するノズルが設けられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。ノズルから吐出された溶融樹脂はゲートを介してキャビティに充填される。
射出成形用金型にはゲートを開閉するゲート開閉ピンがノズルの内部において軸方向へ移動可能な状態で配置されている。ゲート開閉ピンが一方に移動されることによりゲートが閉塞されて溶融樹脂の吐出が停止され、ゲート開閉ピンが他方に移動されることによりゲートが開放されて溶融樹脂のキャビティへの吐出が行われる。
特許文献1に記載された射出成形用金型にあっては、溶融樹脂が流動される流路においてゲート開閉ピンが移動可能とされ、溶融樹脂がゲート開閉ピンの周囲を通ってゲートから吐出される構成にされている。
このような構成の射出成形用金型は、溶融樹脂が流動される流路とゲート開閉ピンが移動される移動空間とが共用されているため、その分、ノズルの径を小さくすることができ、小型化を図ることが可能である。また、ノズルの内部に形成される空間が一つであるため、ノズルの高い強度を確保することも可能である。
特許文献2に記載された射出成形用金型にあっては、溶融樹脂が流動される流路とゲート開閉ピンが移動される移動空間とがノズルに各別に形成され、流路と移動空間がノズルの先端部において合流されている。
このような構成の射出成形用金型は、溶融樹脂の流路がゲート開閉ピンの移動空間とは別に形成されているため、溶融樹脂の流路における流動が円滑であり、成形品におけるウエルドラインの発生が抑制され、成形品の歩留まりの向上を図ることが可能である。また、溶融樹脂がゲート開閉ピンの周囲を流動されないため、溶融樹脂の滞留が低減され、色が異なる溶融樹脂の交換を行い易いという利点もある。
ところで、上記のような射出成形用金型にあっては、ノズルに形成された流路を高温の溶融樹脂が流動されてゲートを介してキャビティに吐出されるため、溶融樹脂がノズルへの供給位置からゲートまでの一定の距離を流動される。従って、溶融樹脂の流路での流動過程において溶融樹脂の温度低下を抑制して溶融樹脂の円滑な流動状態を確保する必要がある。
そこで、射出成形用金型には、溶融樹脂の温度低下を抑制するためのヒータが設けられているものがある。ヒータはノズルの外周側に設けられているものが多いが、温度低下の抑制効果が十分でない場合もある。この場合に溶融樹脂の温度低下の抑制効果を高めるためにヒータの数を増やしたりヒータの出力を大きくすることが考えられるが、このような手段を講じると製造コストが高くなってしまう。
また、特許文献2に記載された射出成形用金型にあっては、流路がノズルの外周面に近い位置に存在するため、ノズルの外部に溶融樹脂の熱が放出され易く、温度低下の抑制効果を高めることが望ましい。
そこで、特許文献2に記載された射出成形用金型においては、ノズルの内部にヒータを設けて溶融樹脂の温度低下の抑制効果を高めているが、ノズルの内部にヒータを設けると、やはり製造コストが高くなると言う不都合を生じてしまう。
そこで、本発明のバルブゲート装置及び射出成形用金型は、上記した問題点を克服し、製造コストの高騰を来すことなくノズルでの流動過程における溶融樹脂の温度低下を抑制することを目的とする。
第1に、本発明に係るバルブゲート装置は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口が先端部に形成されたノズルと、前記ノズルに対して軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、前記先端部における前記吐出口の周囲の少なくとも一部に断熱溝が形成されたものである。
これにより、溶融樹脂がノズルの内部を流動するときの溶融樹脂の熱の外部への放出が断熱溝によって抑制される。
第2に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流されることが望ましい。
これにより、合流部分を流動される溶融樹脂の適正な温度が保たれ易い。
第3に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ゲート開閉ピンの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成されることが望ましい。
これにより、断熱溝が樹脂流動孔における吐出口側の端部に近付いて位置される。
第4に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、前記断熱溝が前記吐出口の周囲における一部に形成され、前記傾斜部が前記断熱溝と前記ピン移動孔の間に位置されることが望ましい。
これにより、ノズルの高い剛性を確保することが可能になる。
第5に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、前記断熱溝が円環状に形成され、前記吐出口が前記断熱溝の内側に位置されることが望ましい。
これにより、スピンドル等によって回転される汎用の切削工具を用いることにより断熱溝を形成することが可能になると共に周方向における全体に亘って断熱作用が働く。
第6に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、前記ノズルの外周面に前記溶融樹脂を加熱するヒータが取り付けられることが望ましい。
これにより、断熱溝による断熱作用に加えてヒータによる加熱作用が働く。
第7に、上記した本発明に係るバルブゲート装置においては、突き合わされることにより前記溶融樹脂が充填される前記キャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型の一部として構成され、前記ノズルの周囲に前記固定型の一部が配置されることが望ましい。
これにより、断熱溝によってノズルから固定型への溶融樹脂の熱の伝達が抑制される。
本発明に係る射出成形用金型は、突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型であって、前記溶融樹脂を前記キャビティに向けて吐出する吐出口が先端部に形成されたノズルと、前記ノズルに対して軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、前記先端部における前記吐出口の周囲の少なくとも一部に断熱溝が形成されたものである。
これにより、溶融樹脂がノズルの内部を流動するときの溶融樹脂の熱の外部への放出が断熱溝によって抑制される。
本発明によれば、溶融樹脂がノズルの内部を流動するときの溶融樹脂の熱の外部への放出が断熱溝によって抑制されるため、製造コストの高騰を来すことなくノズルでの流動過程における溶融樹脂の温度低下を抑制することができる。
図2乃至図10と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図は、固定型と可動型が離隔された状態で示す射出成形用金型の断面図である。 固定型が移動されて可動型に突き合わされた状態で示す射出成形用金型の断面図である。 主としてバルブゲート装置を示す断面図である。 ノズルの拡大底面図である。 図6及び図7と共に射出成形用金型の動作を示すものであり、本図は、ゲートが開放されキャビティに溶融樹脂が充填された状態を示す断面図である。 図5に引き続き、ゲート開閉ピンによってゲートが閉塞された状態を示す断面図である。 図6に引き続き、可動型が移動されて離型され溶融樹脂が固化されて成形品が形成された状態を示す断面図である。 断熱溝が吐出口の周囲における一部に形成された例を示す拡大底面図である。 断熱溝が吐出口の周囲における一部に形成された別の例を示す拡大底面図である。 バルブゲート装置の別の例を示す断面図である。
以下に、本発明のバルブゲート装置及び射出成形用金型を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
以下の説明においては、射出成形用金型の固定型と可動型が離接される方向を上下方向として上下前後左右の方向を示す。尚、以下に示す上下前後左右の方向は、説明の便宜上示すものであり、本発明はこれらの方向に限定して適用されることはない。また、各部品の数量、形状、配置等は、本発明の意図を逸脱しない範囲において図示された内容に限定されて適用されることはない。
<射出成形用金型の構造>
先ず、射出成形用金型1の構造について説明する(図1乃至図3参照)。
射出成形用金型1は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられ、上下方向において離接される可動型2と固定型3を有している(図1及び図2参照)。固定型3には内部空間が形成され、この内部空間が配置空間4とされている。固定型3の下端部には下方に開口された凹部3a、3a、・・・が形成されている。凹部3a、3a、・・・は水平方向において離隔して形成されている。
可動型2は固定型3に対して上下方向へ移動されて離接される。可動型2は固定型3の下方に位置され、可動型2の上面側には上方に突出された凸部2a、2a、・・・が設けられている。凸部2a、2a、・・・はそれぞれ凹部3a、3a、・・・の真下に位置されている。可動型2が上方へ移動されて固定型3と突き合わされたときに、固定型3の凹部3a、3a、・・・と可動型2の凸部2a、2a、・・・とがそれぞれ組み合わされてキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2にはそれぞれ凸部2a、2a、・・・に連通された挿通孔2b、2b、・・・が形成されている(図1及び図2参照)。挿通孔2bは上下方向に延び、挿通孔2bにはエジェクタピン6が上下方向へ移動自在に支持されている。キャビティ5に後述する溶融樹脂が充填される前の状態においては、エジェクタピン6の上面が凸部2aの上面に一致されている。
固定型3は、上下方向を向く平板状の取付板7と、取付板7の下方に位置されたキャビティプレート8と、取付板7の外周部とキャビティプレート8の外周部とを連結する連結板9とを有している。取付板7と連結板9とキャビティプレート8によって固定型3の内部に配置空間4が形成される。
取付板7の中央部には上下に貫通されたノズル挿入孔7aが形成されている。取付板7にはノズル挿入孔7aの外側に上下に貫通された支持孔7b、7b、・・・が形成されている。
取付板7の上面には環状のロケートリング10が取り付けられ、ロケートリング10における中心孔10aの中心軸がノズル挿入孔7aの中心軸に一致されている。ロケートリング10は射出成形用金型1が射出成型機に組み付けられるときの射出成形機に対する位置決めを行う機能を有している。
取付板7のノズル挿入孔7aには溶融樹脂を供給する樹脂供給部として機能する供給ノズル100が挿入される。取付板7の支持孔7b、7b、・・・にはそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が上下方向に移動自在に支持されている。
駆動ロッド11、11、・・・はそれぞれ固定型3の上端側に配置された図示しない駆動源によって駆動され、取付板7に対して上下方向へ移動される。
駆動源としては、例えば、シリンダとピストンの組み合わせや電気的なモータ等が用いられる。
キャビティプレート8には上下に貫通された配置孔12、12、・・・が形成されている(図3参照)。配置孔12は下側の開口部が上側の開口部より小さくされ、下側の開口部がゲート12aとして形成されている。
駆動ロッド11、11、・・・の下端部にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の上端部が結合されている(図1及び図2参照)。ゲート開閉ピン13は上下に延び、上端部が結合部13aとして設けられ下端部がゲート開閉部13bとして設けられている(図3参照)。ゲート開閉ピン13のゲート開閉部13bは他の部分より径が小さくされている。
固定型3の配置空間4にはホットランナシステムを構成するマニホールド14とスプルブッシュ15とノズル16、16、・・・が配置されている(図1及び図2参照)。
マニホールド14は上下方向における厚みが薄くされた扁平な形状に形成され、上下に位置されたスペーサ17、17を介して取付板7とキャビティプレート8の間に配置されて固定されている。
マニホールド14の内部には溶融樹脂が流動される流動路18が形成され、流動路18は上下方向における中央部に位置する中間部18aと中間部18aの上側に位置された流入部18bと中間部18aの下側に位置された分岐部18c、18c、・・・とから成る。
中間部18aは上下方向における幅に対して水平方向における幅が大きくされた空間として形成されている。
流入部18bは上下に延びる状態でマニホールド14の中央部に形成され、上側開口がマニホールド14の上面に開口され下側開口が中間部18aの中央部に連通されている。
分岐部18c、18c、・・・は上下に延びる状態で水平方向において離隔して形成され、ノズル16、16、・・・と同数が形成されている。分岐部18cは上側開口が中間部18aの外周部に連通され下側開口がそれぞれノズル16に形成された後述する樹脂流動孔の上側開口に連通されている。
マニホールド14には上下に貫通されたピン支持孔14a、14a、・・・が形成されている。ピン支持孔14a、14a、・・・はゲート開閉ピン13、13、・・・と同数が形成され、ピン支持孔14a、14a、・・・にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の中間部が摺動自在に支持されている。
スプルブッシュ15は上下に延びる円筒状に形成され、内部空間が樹脂流入路15aとして形成されている。スプルブッシュ15はマニホールド14の中央部における上面に結合され、樹脂流入路15aがマニホールド14の流入部18bに連通されている。スプルブッシュ15は下端部を除く部分が取付板7のノズル挿入孔7aに挿入されている。スプルブッシュ15にはノズル挿入孔7aに挿入される供給ノズル100が押し当てられている。
ノズル16、16、・・・は金属材料によって形成され、水平方向において離隔して配置され、上端部を除く部分がそれぞれキャビティプレート8の配置孔12、12、・・・に挿入されて配置されている。ノズル16は上下に延びる筒状部19と筒状部19の上端部から外方に張り出されたフランジ部20とが一体に形成されて成る。ノズル16は筒状部19がキャビティプレート8の配置孔12に上方から挿入されフランジ部20がキャビティプレート8の上側に位置されている。ノズル16はフランジ部20が環状の支え部材21によって支えられた状態でマニホールド14の下側において固定された状態で配置されている。
ノズル16の中心部には上下に貫通されたピン移動孔22が形成されている(図3参照)。
ノズル16、16、・・・はそれぞれ上面がマニホールド14の下面に結合され、ピン移動孔22、22、・・・がそれぞれマニホールド14のピン支持孔14a、14a、・・・に連通されている。ピン移動孔22にはゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されている。
ノズル16にはピン移動孔22の側方に樹脂流動孔23が形成されている。樹脂流動孔23は上下に延びる直線部23aと直線部23aの下端に連続され下方へ行くに従ってピン移動孔22に近付く傾斜部23bとから成る。樹脂流動孔23は傾斜部23bの下端部がピン移動孔22の下端部に合流されている。直線部23a、23a、・・・はそれぞれマニホールド14の分岐部18c、18c、・・・に連通されている。
樹脂流動孔23における傾斜部23bの下側開口は溶融樹脂が吐出される吐出口23cとして形成されている。従って、吐出口23cにはピン移動孔22の下端部が連通されている。そして、吐出口23cはゲート12aに連通されている。
尚、上記には、キャビティプレート8に配置孔12が形成され配置孔12の下側の開口部がゲート12aとして形成された例を示したが、吐出口23cが配置孔12の下側の開口部とともにゲートとして機能するように構成されていてもよい。また、射出成形用金型の種類によってはノズルの吐出口からキャビティに溶融樹脂が直接吐出される構成も存在するが、この場合にはノズルの吐出口を含む開口部がゲートとして機能する。
ノズル16の下端部(先端部)には下方に開口された断熱溝24が形成されている。断熱溝24には空気が滞留され、空気の熱伝導率が金属材料によって形成されたノズル16の熱伝導率より低いため、断熱溝24によってノズル16からの外部への放熱が抑制される。尚、断熱溝24には吐出口23cから吐出された溶融樹脂がノズル16の下面を回り込んで侵入される可能性があるが、この場合においても、樹脂(溶融樹脂)の熱伝導率が金属材料によって形成されたノズル16の熱伝導率より低いため、断熱溝24によってノズル16からの外部への放熱が抑制される。
断熱溝24は、例えば、吐出口23cの周囲に位置され、吐出口23cと同心円状の円環状に形成されている(図4参照)。尚、断熱溝24は、特に、傾斜部23bを流動される溶融樹脂からノズル16に伝達される熱のノズル16の外部への放出を抑制する役割が大きいため、傾斜部23bに近い位置に形成されることが望ましいが、ノズル16の一定以上の強度を確保するために傾斜部23bとの間に一定以上の距離を有する位置に形成されることがより望ましい。
ノズル16における筒状部19の外周面には下端部(先端部)を除く部分にヒータ25が取り付けられ、ヒータ25はキャビティプレート8の配置孔12に配置されキャビティプレート8の内周面8aと非接触の状態で位置されている。尚、ヒータ25の形状は任意であり、例えば、円筒形状であっても螺旋形状であってもよい。ヒータ25、25、・・・によってそれぞれノズル16、16、・・・が加熱され、樹脂流動孔23、23、・・・を流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
尚、マニホールド14とスプルブッシュ15に対しても図示しない加熱器によって加熱が行われ、それぞれマニホールド14の流動路18とスプルブッシュ15の樹脂流入路15aとを流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
上記のように、ノズル16のピン移動孔22にゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されることにより、ゲート開閉ピン13とノズル16を有するバルブゲート装置26が構成される。
<射出成形用金型における動作>
次に、射出成形用金型1において成形品が形成されるときの動作について説明する(図2、図5、図6及び図7参照)。
射出成形用金型1において、可動型2が固定型3に対して上方へ移動されて可動型2が固定型3に突き合わされ、可動型2に形成された凸部2a、2a、・・・と固定型3に形成された凹部3a、3a、・・・とによってキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2が固定型3に突き合わされてキャビティ5、5、・・・が形成されると、供給ノズル100から溶融樹脂200がスプルブッシュ15に供給され、供給された溶融樹脂200がマニホールド14からノズル16、16、・・・へ向けて流動される(図5参照)。このときゲート開閉ピン13が上方の移動端に位置されゲート12aが開放されている。
スプルブッシュ15に供給された溶融樹脂200は樹脂流入路15aからマニホールド14における流入部18b及び中間部18aを経て分岐部18c、18c、・・・によって分岐され、ノズル16、16、・・・の樹脂流動孔23、23、・・・へ向けて流動される。溶融樹脂200がスプルブッシュ15からマニホールド14を経てノズル16、16、・・・を流動されるときには、加熱器によってそれぞれスプルブッシュ15とマニホールド14が加熱され、溶融樹脂200の冷却による固化が防止される。
溶融樹脂200は樹脂流動孔23、23、・・・の吐出口23c、23c、・・・からゲート12a、12a、・・・を介してキャビティ5、5、・・・に流動され、キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填される。
溶融樹脂200、200、・・・が樹脂流動孔23、23、・・・を流動されるときには、ヒータ25、25、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・の温度の低下が抑制されると共にノズル16、16、・・・の下端部に形成された断熱溝24、24、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・からノズル16に伝達される熱のノズル16、16、・・・からの外部への放出が抑制される。
このように射出成形用金型1にあっては、溶融樹脂200、200、・・・がノズル16、16、・・・の樹脂流動孔23、23、・・・を流動されるときに、ヒータ25、25、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・の温度の低下が抑制されると共に断熱溝24、24、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・からノズル16に伝達される熱のノズル16、16、・・・からの外部への放出が抑制される。
従って、溶融樹脂200、200、・・・のノズル16、16、・・・における流動過程において、溶融樹脂200、200、・・・の流動性が低下され難く、キャビティ5、5、・・・への溶融樹脂200、200、・・・の円滑な充填が行われる。特に、断熱溝24、24、・・・がノズル16、16、・・・の下端部に形成されているため、溶融樹脂200、200、・・・のノズル16、16、・・・の下端部での流動過程において、溶融樹脂200、200、・・・の流動性が低下され難く、キャビティ5、5、・・・への溶融樹脂200、200、・・・の円滑な充填が行われる。
また、キャビティ5、5、・・・への溶融樹脂200、200、・・・の円滑な充填が行われるため、溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化されたときの成形品におけるウエルドラインの発生を低減することができる。
キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填されると、駆動源によってそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が下方へ移動され、駆動ロッド11、11、・・・の移動に伴ってゲート開閉ピン13、13、・・・が下方へ移動されてゲート開閉部13b、13b、・・・によってそれぞれゲート12a、12a、・・・が閉塞される(図6参照)。従って、ノズル16、16、・・・からの溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止される。
溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止された状態においては、キャビティ5、5、・・・に充填された溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化される。
キャビティ5、5、・・・に充填された溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化されると、可動型2が固化された溶融樹脂200、200と共に下方へ移動されて固定型3から離隔される(図7参照)。固化された溶融樹脂200、200、・・・はそれぞれエジェクタピン6、6、・・・によって突き出され、それぞれ成形品300、300、・・・としてキャビティ5、5、・・・から取り出される。
<まとめ>
以上に記載した通り、射出成形用金型1にあっては、溶融樹脂200をキャビティ5に向けて吐出する吐出口23cが下端部(先端部)に形成されたノズル16と、ノズル16に対して軸方向へ移動されてゲート12aを開閉するゲート開閉ピン13とが設けられ、ノズル16の下端部における吐出口23cの周囲に断熱溝24が形成されている。
従って、溶融樹脂200がノズル16の内部を流動するときに溶融樹脂200からノズル16に伝達された熱の外部への放出が断熱溝24によって抑制される。断熱溝24は構成が簡素でありノズル16に容易に形成することができるため、製造コストの高騰を来すことなくノズル16での流動過程における溶融樹脂200の温度低下を抑制することができる。
また、ノズル16にゲート開閉ピン13の移動空間であるピン移動孔22と溶融樹脂200の流路である樹脂流動孔23とが形成され、ピン移動孔22と樹脂流動孔23がノズル16の下端部(先端部)において合流されている。
このようにピン移動孔22と樹脂流動孔23がノズル16の下端部において合流され、断熱溝24がノズル16の下端部に形成されているため、合流部分を流動される溶融樹脂200の適正な温度が保たれ易く、溶融樹脂200の温度低下を効果的に抑制することができる。
さらに、樹脂流動孔23の吐出口23c側の端部がゲート開閉ピン13の軸方向に対して傾斜する傾斜部23bとして形成されているため、断熱溝24が樹脂流動孔23の下端部に近付いて位置され、傾斜部23bを流動される溶融樹脂200の温度が保たれ易く、溶融樹脂200の温度低下を一層効果的に抑制することができる。
尚、上記には、断熱溝24が吐出口23cの周囲における全周に形成された例を示したが、断熱溝24は、例えば、樹脂流動孔23の傾斜部23bを挟んでピン移動孔22の反対側の位置にのみ形成されていてもよく(図8参照)、また、傾斜部23bを挟んでピン移動孔22の反対側の位置のみにおいて円弧状(図9参照)や直線状に形成されていてもよい。
このように断熱溝24が傾斜部23bを挟んでピン移動孔22の反対側の位置にのみ形成されている場合には、断熱溝24が吐出口23cの周囲における一部に形成されるため、その分、ノズル16の高い剛性を確保することが可能になり、ノズル16の高い剛性を確保した上で溶融樹脂200からノズル16に伝達される熱に関する断熱を効率的に行うことができる。
但し、吐出口23cの周囲において円環状の断熱溝24を形成する場合には、スピンドル等によって回転される汎用の切削工具を用いることにより断熱溝24を容易に形成することが可能になり、ノズル16の製造コストの高騰を来すことなく溶融樹脂200の温度低下を抑制することができる。また、吐出口23cの周囲において断熱溝24を全周に形成する場合には、周方向における全体に亘って断熱作用が働くため、断熱溝24による断熱作用の向上を図ることができる。
さらに、射出成形用金型1にあっては、ノズル16の外周面に溶融樹脂200を加熱するヒータ25が取り付けられているため、断熱溝24による断熱作用に加えてヒータ25による加熱作用が働くため、溶融樹脂200の温度低下をより効果的に抑制することができる。
加えて、射出成形用金型1にあっては、ノズル16の周囲に固定型3の一部が位置されており、ノズル16から固定型3に溶融樹脂200の熱が伝達し易い状況にあるが、ノズル16には断熱溝24が形成されているため、溶融樹脂200の熱のノズル16の外部への放出を効果的に抑制することができる。
<その他>
上記には、ゲート開閉ピン13が移動されるピン移動孔22と溶融樹脂200が流動される樹脂流動孔23とが形成されたバルブゲート装置26を例として示したが、例えば、バルブゲート装置26に代え、同一の孔をゲート開閉ピン13が移動されると共に溶融樹脂200が流動されるバルブゲート装置26Aを用いることが可能である(図10参照)。
バルブゲート装置26Aはノズル16Aとノズル16Aに対して上下方向へ移動されるゲート開閉ピン13とを有している。ノズル16Aには中心部に上下に貫通された動作孔27が形成されている。動作孔27の径はゲート開閉ピン13の径より大きくされ、ゲート開閉ピン13が動作孔27において移動されると共に溶融樹脂200がゲート開閉ピン13の周囲において動作孔27を流動される。
ノズル16Aの下端部(先端部)には下方に開口された断熱溝24が形成されている。断熱溝24によって溶融樹脂200からノズル16Aに伝達される熱のノズル16Aからの外部への放出が抑制される。
このようにノズル16Aとゲート開閉ピン13を有するバルブゲート装置26Aにあっても、バルブゲート装置26と同様に、溶融樹脂200がノズル16Aの内部を流動するときに溶融樹脂200からノズル16Aに伝達された熱の外部への放出が断熱溝24によって抑制されるため、製造コストの高騰を来すことなくノズル16Aでの流動過程における溶融樹脂200の温度低下を抑制することができる。
1…射出成形用金型
2…可動型
3…固定型
5…キャビティ
12a…ゲート
13…ゲート開閉ピン
16…ノズル
22…ピン移動孔
23…樹脂流動孔
23b…傾斜部
23c…吐出口
24…断熱溝
25…ヒータ
26…バルブゲート装置
26A…バルブゲート装置
16A…ノズル
200…溶融樹脂

Claims (8)

  1. 溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口が先端部に形成されたノズルと、
    前記ノズルに対して軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、
    前記先端部における前記吐出口の周囲の少なくとも一部に断熱溝が形成された
    バルブゲート装置。
  2. 前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、
    前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流された
    請求項1に記載のバルブゲート装置。
  3. 前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ゲート開閉ピンの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成された
    請求項2に記載のバルブゲート装置。
  4. 前記断熱溝が前記吐出口の周囲における一部に形成され、
    前記傾斜部が前記断熱溝と前記ピン移動孔の間に位置された
    請求項3に記載のバルブゲート装置。
  5. 前記断熱溝が円環状に形成され、
    前記吐出口が前記断熱溝の内側に位置された
    請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のバルブゲート装置。
  6. 前記ノズルの外周面に前記溶融樹脂を加熱するヒータが取り付けられた
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5に記載のバルブゲート装置。
  7. 突き合わされることにより前記溶融樹脂が充填される前記キャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型の一部として構成され、
    前記ノズルの周囲に前記固定型の一部が配置された
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載のバルブゲート装置。
  8. 突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型であって、
    前記溶融樹脂を前記キャビティに向けて吐出する吐出口が先端部に形成されたノズルと、
    前記ノズルに対して軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、
    前記先端部における前記吐出口の周囲の少なくとも一部に断熱溝が形成された
    射出成形用金型。
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