JP2004299087A - バルブゲート式金型およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブゲート式金型における加熱部分と冷却部分とを断熱し、ゲート部分の温度制御を確実に行うことができる射出成形金型を提供することを目的とする。
【解決手段】バルブゲート式金型において、ゲートGを閉鎖するバルブピン40を収容し樹脂通路31cを有するバルブケーシング部材30の外側と、キャビティCを構成する固定側金型部材10との間に、キャビティCに連通する間隙部10Bを設け、この間隙部10Bを途中で閉塞する環状のシールリング50を周方向に沿って配置し、シールリング50とバルブケーシング部材30との間に、多孔質金属体から環状に形成された金属製受け座60を備える構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】バルブゲート式金型において、ゲートGを閉鎖するバルブピン40を収容し樹脂通路31cを有するバルブケーシング部材30の外側と、キャビティCを構成する固定側金型部材10との間に、キャビティCに連通する間隙部10Bを設け、この間隙部10Bを途中で閉塞する環状のシールリング50を周方向に沿って配置し、シールリング50とバルブケーシング部材30との間に、多孔質金属体から環状に形成された金属製受け座60を備える構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブピンによってゲートを開閉させるバルブゲート式射出成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性樹脂の射出成形に用いられるホットランナー金型は、成形能率を高めるためにスプルー、ランナーからゲートに至るまでの樹脂を常時加熱して溶融状態に保つとともに、成形品を速やかに固化させるためにキャビティ内の樹脂を冷却するように構成されている。
ホットランナー金型では、樹脂をキャビティ内に充填する際にはゲートを開き、充てん後においてはゲートを閉じてキャビティ内の樹脂を固化させるようにするため、ゲートの開閉機構を備えている。このゲートの開閉方式として、バルブピンをゲートに嵌合させることにより機械的に開閉するバルブゲート方式が知られている。
【0003】
このようなバルブゲート方式のホットランナー金型では、加熱側と冷却側とが隣接しており、これらを効果的に断熱しなければ成形不良の原因となる。このため従来から、加熱側と冷却側との間、具体的には樹脂通路を形成するバルブケーシングとバルブケーシングを組み込んだ型体との間に、断熱層となる隙間を形成した金型装置が提案されている。この金型装置における断熱層では、その途中にシールリングを設けることにより溶融樹脂の侵入を途中で阻止し、このシールリング部分まで侵入した樹脂によって断熱効果を得る樹脂断熱層と、このシールリングで樹脂の侵入を阻止して空気による断熱効果を得る空気断熱層とを備えている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3160890号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、製造時間の短縮やコストダウンの要求は近年ますます強まり、より高速での射出成形のために、さらに効率よく加熱側と冷却側とを断熱することが求められている。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたもので、バルブゲート式金型における加熱部分と冷却部分とをより確実に断熱できる射出成形金型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るバルブゲート式金型は、溶融樹脂が充てんされるキャビティの一部を形成する固定側金型部材と、この固定側金型部材内に備えられキャビティに連通する樹脂通路を構成しキャビティに開口するゲートに臨むバルブケーシング部材と、固定側金型部材内に形成された樹脂通路内に配置され軸方向に移動可能に支持されたバルブピンとを備え、このバルブピンがゲートに嵌合することによりゲートが閉鎖されるバルブゲート式金型であって、バルブケーシング部材の外側と固定側金型部材との間に、ゲートを通じてキャビティに連通する間隙部が形成され、この間隙部においてバルブケーシング部材の外周に沿って配置されて間隙部を途中で閉塞する環状のシールリングを有し、このシールリングとバルブケーシング部材との間に、多孔質金属体から環状に形成された金属製受け座が備えられていることを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、間隙部を樹脂断熱層と空気断熱層とに分けるシールリングと、加熱されている高温のバルブケーシング部材との間に、無気孔の金属体よりも熱伝導率が低い多孔質金属体からなる金属製受け座を介在させることにより、射出成形金型における加熱側と冷却側とを更に効果的に断熱することができる。また、多孔質金属体が通気性を有することにより、溶融樹脂から発生するガスを通過させることができるので、射出された樹脂による圧力上昇を緩和し、シールリングやバルブケーシング部材の変形や芯ずれによる摩耗や変形を防止することができる。
【0009】
請求項2の発明に係るバルブゲート式金型は、請求項1のバルブゲート式金型において、シールリングが、金属製受け座との間に空気断熱層を形成する凹部を有する断面コ字状に形成されていることを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、凹部を有することにより、空気断熱層が形成されて断熱性が高くなるだけでなく、シールリングが高温のバルブケーシング部材に接する面積が小さくなるので、シールリングによる熱伝導を小さくすることができる。
【0011】
請求項3の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法は、請求項1または2のバルブゲート式金型の製造方法であって、金属粉末を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、このスラリー層を乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、焼成体あるいはグリーンシートを加工成形して金属製受け座としての形状を付与する成形工程とを行うことにより、金属製受け座を製造することを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、金属粉末を圧縮せずに焼成することにより、気孔率の高い多孔質金属体を製造することができ、耐熱性が高く断熱性に優れた金属製受け座を有するバルブゲート式金型を製造することができる。
【0013】
この場合、たとえばシート状の焼成体をリング状にカットしたものを重ねて所望の厚さとし、各焼成体の接合面を拡散接合などにより接合することにより、所望の厚さ(軸方向長さ)を有する金属製受け座を形成することができる。
なお、複数枚のグリーンシートをリング状にカットしたものを重ねて所望の厚さとして焼結すれば、これら一体に結合させた焼成体からなる所望の厚さの金属製受け座を製造することができる。また、複数枚の焼成体を接合して所望の厚さを得るには、各焼成体間で拡散接合等を行えばよい。
【0014】
請求項4の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法は、請求項3のバルブゲート式金型の製造方法において、スラリーが発泡剤を含み、スラリー層形成工程と乾燥工程との間に、スラリー層を加熱して発泡剤を気化させて発泡グリーンシートを形成する発泡工程を有することを特徴としている。
【0015】
この発明によれば、発泡剤によって、より気孔率が高く断熱性が高い多孔質金属体を形成できるので、加熱部分と冷却部分をより効果的に断熱できるバルブゲート式金型を製造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
図1において、符号10は固定側金型部材、符号20は可動側金型部材であって、可動側金型部材20は、図の上下方向に移動して固定側金型部材10に対して開閉し、型締め時に相互間に製品形状のキャビティCを形成する。
【0017】
固定側金型部材10は、キャビティCを形成する固定側型板11と、この固定側型板11の背面を固持する固定側受け板12と、固定側受け板12の背面にスペーサブロック(図示せず)を介して配置されたマニホールド13とを備えている。マニホールド13の内部には、溶融樹脂の通路であるランナー13aが形成されている。
【0018】
固定側型板11および固定側受け板12には、両部材を貫通する組み込み孔10Aが形成されている。この組み込み孔10Aは、その一端がキャビティCに開口するゲートGとなっていて、型開閉方向を軸方向とする略筒状のバルブケーシング(バルブケーシング部材)30が組み込まれている。
【0019】
バルブケーシング30には、軸方向に貫通してバルブピン40を収容する通孔31が形成されており、組み込み孔10Aの内周面との間に間隙部10Bを形成するように組み込まれている。通孔31は、一端側の開口部31aがゲートGに同軸に臨み、他端側の開口部31bにはバルブピン40を保持するガイドブッシュ14が取り付けられている。さらに、バルブケーシング30には、この通孔31の途中とランナー13aとを接続する樹脂通路31cが形成されている。
なお、バルブケーシング30は、溶融樹脂通路を形成するとともにバルブピン40を保持する部材であり、本実施形態では筒状の単部材のことを指しているが、一般には複数の部材から構成される場合もある。
【0020】
通孔31の内部に配置されたバルブピン40は、ガイドブッシュ14と開口部31aとに摺動自在に嵌合されている。このバルブピン40は、マニホールド13を貫通し、固定側取付板に設けられた油圧シリンダ装置などの駆動装置に基端側が接続されて型開閉方向に駆動され、先端が開口部31aから突出しゲートGに挿脱自在に嵌合してゲートGを開閉する。
【0021】
なお、バルブケーシング30の外周面には、バンドヒータ33と、バンドヒータ33の通電を制御するための温度センサ34およびバンドヒータ33を覆う筒状のヒータカバー32が、固定側金型部材10の組み込み孔10Aに接触しないように取り付けられている。このバンドヒータ33によって、バルブケーシング30が加熱され、通孔31内の溶融樹脂が常時加熱されるようになっている。
つまり、間隙部10Bは、加熱されるバルブケーシング30およびその周辺部材とキャビティCを形成する固定側型板11とを接触させないために設けられている。
【0022】
バルブケーシング30の先端部には、多孔質金属体からなる環状の金属製受け座60が備えられている。さらにこの金属製受け座60の外周面には、ステンレス鋼などからなる環状のシールリング50が取り付けられている。このシールリング50は、内周面に環状の凹部50aを有する断面コ字状に形成されており、この凹部50aを有する内周面がバルブケーシング30の外周面側に接することにより、シールリング50とバルブケーシング30との接触面積が小さくなるとともに、空気断熱層50bが形成される。一方、シールリング50の外周面は固定側金型部材10の組み込み孔10Aの内周面に接している。
すなわち、シールリング50の内外周面がそれぞれバルブケーシング30の外周面および組み込み孔10Aの内周面に嵌合していることにより、間隙部10Bの空間が途中で閉塞されてシールリング50によって仕切られるとともに、バルブケーシング30の先端側が組み込み孔10A(固定側型板11)に対して支持され、固定側型板11に対するバルブケーシング30の芯合わせがなされる。
【0023】
この金属製受け座60は、図2に示す製造装置を用いて、以下のように形成される。
【0024】
まず、原料粉末および発泡剤を含むスラリーSを、ローラ101,102によって搬送されるキャリアシート103上に、ドクターブレード104により延ばして(ドクターブレード法)、所要の厚さのスラリー層S1を形成する(スラリー層形成工程)。
スラリーSは、たとえば、原料粉末としてSUS316L(ステンレス鋼)の粉末(平均粒径12μm)を30〜80重量%、発泡剤としてヘキサン0.5〜20重量%に加えて、糊成分としてメチルセルロース(バインダー)0.5〜20重量%、グリセリン0.1〜15重量%、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05〜5重量%を含んでいる。
【0025】
つぎに、形成されたスラリー層S1を高温高湿加熱装置105内を通過させて加熱し、発泡剤を気化させて発泡グリーンシートS2を形成する(発泡工程)。高温高湿加熱装置105は、炉105a内を加湿するための水を貯えた水槽105bと、この水槽105b内の水を加熱するヒータ105cと、キャリアシート103を下方から加熱するヒータ105dと、炉105a内をキャリアシート103上方から加熱するヒータ105eとを備えている。
この発泡工程では、たとえば湿度90%、温度60℃の高湿度雰囲気下で20分間の熱処理を行うことにより、発泡剤を気化させ、スラリー層S1にひび割れ等を生じさせずに、スポンジ状の発泡グリーンシートS2を形成することができる。
【0026】
なお、本実施形態ではスラリーSが発泡剤を含むものとしたが、発泡剤を含まないスラリーを用いて、発泡工程を行わず、金属粉末を圧縮せずに成形することにより多孔質金属体を形成してもよい。この場合、発泡剤を含まない方が気孔率は低く、緻密な金属体が得られる。
【0027】
さらに、発泡グリーンシートS2を、赤外線ヒータ106aを有する乾燥機106内を通過させて、たとえば空気中で温度80℃、30分間の熱処理により乾燥させ、グリーンシートS3を形成する(乾燥工程)。
【0028】
そして、このグリーンシートS3をリング状に切断したものを複数枚重ねて、金属製受け座60の形状を有する成形体を作成する。
この成形体を、同様の乾燥機(図示せず)内を通過させて加熱処理し、グリーンシートS3を脱脂・焼結する(焼成工程)。
脱脂は、たとえば空気中で温度500℃、15分間の加熱処理により、グリーンシートS3中に糊成分として含まれるメチルセルロース(バインダー)などの有機物を飛ばすために行うものである。焼結では、たとえば真空雰囲気下で温度1200℃、100分間の加熱処理により、金属粉末同士が焼結されて結合する。
このようにして、各層のグリーンシートS3が脱脂後、焼結により一体に接合されて、金属製受け座60を形成することができる(図3)。
【0029】
なお、グリーンシートS3をそのまま焼成してから、得られたシート状の焼成体をリング状にカットして複数枚重ねて成形し、各グリーンシートS3間の接合面を拡散接合などにより接合することにより、所定の高さの金属製受け座60を形成してもよい。
また、得られた焼成体を圧縮成形することにより、スポンジ状の通気性金属を押しつぶして気孔率を小さくしたり、強度を向上させることもできる。
【0030】
以上のように構成された金型による射出成形は、以下のように行われる。
まず、固定側金型部材10と可動側金型部材20とを型締してキャビティCを形成する。そして、バルブピン40を上昇させてゲートGを開いた状態で、射出成形機のノズルから樹脂を射出する。
【0031】
射出された樹脂は、マニホールド13内のランナー13aに導かれ、さらにランナー13aに連通する樹脂通路31cを経由してバルブケーシング30内の通孔31に充てんされ、間隙部10BからゲートGを通ってキャビティC内に注入される。
【0032】
このとき、溶融樹脂は間隙部10B内のゲートGとシールリング50との間の部分に侵入し、樹脂によってバルブケーシング30と固定側型板11(固定側金型部材10)とを断熱する樹脂断熱層10Cを形成する。そして、金属製受け座60によって溶融樹脂の侵入が阻止されている間隙部10Bの上方部分は、空気によってバルブケーシング30と固定側受け板12(固定側金型部材10)とを断熱する空気断熱層10Dとして維持される。
【0033】
キャビティCが溶融樹脂で充たされた後、バルブピン40を下降させて先端部をゲートGに嵌合させ、ゲートGを閉塞する。このときも、次回の成形のために常時バンドヒータ33により加熱されていると、速やかな樹脂の固化のために冷却されるキャビティCとは、シールリング50、金属製受け座60、樹脂断熱層10Cおよび空気断熱層10Dによって断熱されている。シールリング50は、断面コ字状であることにより、高温側との接触面積が小さく、また空気断熱層50bを有するので、熱伝達が小さい。また、シールリング50が接触する金属製受け座60は、気孔を多く有することにより熱伝導率が小さいので、高温であるバルブケーシング30の熱をシールリング50に伝達しにくい。
【0034】
その後、キャビティC内の樹脂が固化した後に、固定側金型部材10と可動側金型部材20とを型開きして、樹脂成形体を取り出す。
以上のように、本発明のバルブゲート式金型では、樹脂断熱層10C、空気断熱層10D、シールリング50および金属製受け座60によって、加熱側と冷却側とが効率よく断熱されているので、キャビティC内の樹脂の冷却が速やかに行われるとともに溶融樹脂を確実に加熱保温でき、成形品の品質安定および高速での射出成形が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の発明に係るバルブゲート式金型によれば、間隙部を樹脂断熱層と空気断熱層とに分けるシールリングと、加熱されている高温のバルブケーシング部材との間に、無気孔の金属体よりも熱伝導率が低い多孔質金属体からなる金属製受け座を介在させることにより、射出成形金型における加熱側と冷却側とを更に効果的に断熱することができるので、より高速で成形品を固化させる一方で溶融樹脂を確実に加熱保温でき、安定した品質の成形品を短時間で製造し、不良品の削減や製造時間の短縮により、コストの軽減を実現することができる。
また、多孔質金属体が通気性を有することにより、溶融樹脂から発生するガスを通過させることができるので、射出された樹脂による圧力上昇を緩和し、シールリングやバルブケーシング部材の変形や芯ずれによる摩耗や変形を防止することができ、より安定した品質の成形品を製造することが可能となる。
【0036】
請求項2の発明に係るバルブゲート式金型によれば、凹部を有することにより、空気断熱層が形成されて断熱性が高くなるだけでなく、シールリングが高温のバルブケーシング部材に接する面積が小さくなるので、シールリングによる熱伝導を小さくすることができ、さらに高速かつ高品質な射出成形が可能となる。
【0037】
請求項3の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法によれば、金属粉末を圧縮せずに焼成することにより、気孔率の高い多孔質金属体を製造することができ、耐熱性が高く断熱性に優れた金属製受け座を有するバルブゲート式金型を製造することができる。
【0038】
請求項4の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法によれば、発泡剤によって、より気孔率が高く断熱性が高い多孔質金属体を形成できるので、加熱部分と冷却部分を効果的に断熱できるバルブゲート式金型を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるバルブゲート式金型の要部を示す断面図である。
【図2】金属製受け座の製造に用いる装置を示す図である。
【図3】金属製受け座を示す図である。
【符号の説明】
10 固定側金型部材
10B 間隙部
30 バルブケーシング(バルブケーシング部材)
31c 樹脂通路
40 バルブピン
50 シールリング
50a 凹部
50b 空気断熱層
60 金属製受け座
C キャビティ
G ゲート
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブピンによってゲートを開閉させるバルブゲート式射出成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性樹脂の射出成形に用いられるホットランナー金型は、成形能率を高めるためにスプルー、ランナーからゲートに至るまでの樹脂を常時加熱して溶融状態に保つとともに、成形品を速やかに固化させるためにキャビティ内の樹脂を冷却するように構成されている。
ホットランナー金型では、樹脂をキャビティ内に充填する際にはゲートを開き、充てん後においてはゲートを閉じてキャビティ内の樹脂を固化させるようにするため、ゲートの開閉機構を備えている。このゲートの開閉方式として、バルブピンをゲートに嵌合させることにより機械的に開閉するバルブゲート方式が知られている。
【0003】
このようなバルブゲート方式のホットランナー金型では、加熱側と冷却側とが隣接しており、これらを効果的に断熱しなければ成形不良の原因となる。このため従来から、加熱側と冷却側との間、具体的には樹脂通路を形成するバルブケーシングとバルブケーシングを組み込んだ型体との間に、断熱層となる隙間を形成した金型装置が提案されている。この金型装置における断熱層では、その途中にシールリングを設けることにより溶融樹脂の侵入を途中で阻止し、このシールリング部分まで侵入した樹脂によって断熱効果を得る樹脂断熱層と、このシールリングで樹脂の侵入を阻止して空気による断熱効果を得る空気断熱層とを備えている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3160890号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、製造時間の短縮やコストダウンの要求は近年ますます強まり、より高速での射出成形のために、さらに効率よく加熱側と冷却側とを断熱することが求められている。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたもので、バルブゲート式金型における加熱部分と冷却部分とをより確実に断熱できる射出成形金型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るバルブゲート式金型は、溶融樹脂が充てんされるキャビティの一部を形成する固定側金型部材と、この固定側金型部材内に備えられキャビティに連通する樹脂通路を構成しキャビティに開口するゲートに臨むバルブケーシング部材と、固定側金型部材内に形成された樹脂通路内に配置され軸方向に移動可能に支持されたバルブピンとを備え、このバルブピンがゲートに嵌合することによりゲートが閉鎖されるバルブゲート式金型であって、バルブケーシング部材の外側と固定側金型部材との間に、ゲートを通じてキャビティに連通する間隙部が形成され、この間隙部においてバルブケーシング部材の外周に沿って配置されて間隙部を途中で閉塞する環状のシールリングを有し、このシールリングとバルブケーシング部材との間に、多孔質金属体から環状に形成された金属製受け座が備えられていることを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、間隙部を樹脂断熱層と空気断熱層とに分けるシールリングと、加熱されている高温のバルブケーシング部材との間に、無気孔の金属体よりも熱伝導率が低い多孔質金属体からなる金属製受け座を介在させることにより、射出成形金型における加熱側と冷却側とを更に効果的に断熱することができる。また、多孔質金属体が通気性を有することにより、溶融樹脂から発生するガスを通過させることができるので、射出された樹脂による圧力上昇を緩和し、シールリングやバルブケーシング部材の変形や芯ずれによる摩耗や変形を防止することができる。
【0009】
請求項2の発明に係るバルブゲート式金型は、請求項1のバルブゲート式金型において、シールリングが、金属製受け座との間に空気断熱層を形成する凹部を有する断面コ字状に形成されていることを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、凹部を有することにより、空気断熱層が形成されて断熱性が高くなるだけでなく、シールリングが高温のバルブケーシング部材に接する面積が小さくなるので、シールリングによる熱伝導を小さくすることができる。
【0011】
請求項3の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法は、請求項1または2のバルブゲート式金型の製造方法であって、金属粉末を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、このスラリー層を乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、焼成体あるいはグリーンシートを加工成形して金属製受け座としての形状を付与する成形工程とを行うことにより、金属製受け座を製造することを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、金属粉末を圧縮せずに焼成することにより、気孔率の高い多孔質金属体を製造することができ、耐熱性が高く断熱性に優れた金属製受け座を有するバルブゲート式金型を製造することができる。
【0013】
この場合、たとえばシート状の焼成体をリング状にカットしたものを重ねて所望の厚さとし、各焼成体の接合面を拡散接合などにより接合することにより、所望の厚さ(軸方向長さ)を有する金属製受け座を形成することができる。
なお、複数枚のグリーンシートをリング状にカットしたものを重ねて所望の厚さとして焼結すれば、これら一体に結合させた焼成体からなる所望の厚さの金属製受け座を製造することができる。また、複数枚の焼成体を接合して所望の厚さを得るには、各焼成体間で拡散接合等を行えばよい。
【0014】
請求項4の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法は、請求項3のバルブゲート式金型の製造方法において、スラリーが発泡剤を含み、スラリー層形成工程と乾燥工程との間に、スラリー層を加熱して発泡剤を気化させて発泡グリーンシートを形成する発泡工程を有することを特徴としている。
【0015】
この発明によれば、発泡剤によって、より気孔率が高く断熱性が高い多孔質金属体を形成できるので、加熱部分と冷却部分をより効果的に断熱できるバルブゲート式金型を製造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
図1において、符号10は固定側金型部材、符号20は可動側金型部材であって、可動側金型部材20は、図の上下方向に移動して固定側金型部材10に対して開閉し、型締め時に相互間に製品形状のキャビティCを形成する。
【0017】
固定側金型部材10は、キャビティCを形成する固定側型板11と、この固定側型板11の背面を固持する固定側受け板12と、固定側受け板12の背面にスペーサブロック(図示せず)を介して配置されたマニホールド13とを備えている。マニホールド13の内部には、溶融樹脂の通路であるランナー13aが形成されている。
【0018】
固定側型板11および固定側受け板12には、両部材を貫通する組み込み孔10Aが形成されている。この組み込み孔10Aは、その一端がキャビティCに開口するゲートGとなっていて、型開閉方向を軸方向とする略筒状のバルブケーシング(バルブケーシング部材)30が組み込まれている。
【0019】
バルブケーシング30には、軸方向に貫通してバルブピン40を収容する通孔31が形成されており、組み込み孔10Aの内周面との間に間隙部10Bを形成するように組み込まれている。通孔31は、一端側の開口部31aがゲートGに同軸に臨み、他端側の開口部31bにはバルブピン40を保持するガイドブッシュ14が取り付けられている。さらに、バルブケーシング30には、この通孔31の途中とランナー13aとを接続する樹脂通路31cが形成されている。
なお、バルブケーシング30は、溶融樹脂通路を形成するとともにバルブピン40を保持する部材であり、本実施形態では筒状の単部材のことを指しているが、一般には複数の部材から構成される場合もある。
【0020】
通孔31の内部に配置されたバルブピン40は、ガイドブッシュ14と開口部31aとに摺動自在に嵌合されている。このバルブピン40は、マニホールド13を貫通し、固定側取付板に設けられた油圧シリンダ装置などの駆動装置に基端側が接続されて型開閉方向に駆動され、先端が開口部31aから突出しゲートGに挿脱自在に嵌合してゲートGを開閉する。
【0021】
なお、バルブケーシング30の外周面には、バンドヒータ33と、バンドヒータ33の通電を制御するための温度センサ34およびバンドヒータ33を覆う筒状のヒータカバー32が、固定側金型部材10の組み込み孔10Aに接触しないように取り付けられている。このバンドヒータ33によって、バルブケーシング30が加熱され、通孔31内の溶融樹脂が常時加熱されるようになっている。
つまり、間隙部10Bは、加熱されるバルブケーシング30およびその周辺部材とキャビティCを形成する固定側型板11とを接触させないために設けられている。
【0022】
バルブケーシング30の先端部には、多孔質金属体からなる環状の金属製受け座60が備えられている。さらにこの金属製受け座60の外周面には、ステンレス鋼などからなる環状のシールリング50が取り付けられている。このシールリング50は、内周面に環状の凹部50aを有する断面コ字状に形成されており、この凹部50aを有する内周面がバルブケーシング30の外周面側に接することにより、シールリング50とバルブケーシング30との接触面積が小さくなるとともに、空気断熱層50bが形成される。一方、シールリング50の外周面は固定側金型部材10の組み込み孔10Aの内周面に接している。
すなわち、シールリング50の内外周面がそれぞれバルブケーシング30の外周面および組み込み孔10Aの内周面に嵌合していることにより、間隙部10Bの空間が途中で閉塞されてシールリング50によって仕切られるとともに、バルブケーシング30の先端側が組み込み孔10A(固定側型板11)に対して支持され、固定側型板11に対するバルブケーシング30の芯合わせがなされる。
【0023】
この金属製受け座60は、図2に示す製造装置を用いて、以下のように形成される。
【0024】
まず、原料粉末および発泡剤を含むスラリーSを、ローラ101,102によって搬送されるキャリアシート103上に、ドクターブレード104により延ばして(ドクターブレード法)、所要の厚さのスラリー層S1を形成する(スラリー層形成工程)。
スラリーSは、たとえば、原料粉末としてSUS316L(ステンレス鋼)の粉末(平均粒径12μm)を30〜80重量%、発泡剤としてヘキサン0.5〜20重量%に加えて、糊成分としてメチルセルロース(バインダー)0.5〜20重量%、グリセリン0.1〜15重量%、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05〜5重量%を含んでいる。
【0025】
つぎに、形成されたスラリー層S1を高温高湿加熱装置105内を通過させて加熱し、発泡剤を気化させて発泡グリーンシートS2を形成する(発泡工程)。高温高湿加熱装置105は、炉105a内を加湿するための水を貯えた水槽105bと、この水槽105b内の水を加熱するヒータ105cと、キャリアシート103を下方から加熱するヒータ105dと、炉105a内をキャリアシート103上方から加熱するヒータ105eとを備えている。
この発泡工程では、たとえば湿度90%、温度60℃の高湿度雰囲気下で20分間の熱処理を行うことにより、発泡剤を気化させ、スラリー層S1にひび割れ等を生じさせずに、スポンジ状の発泡グリーンシートS2を形成することができる。
【0026】
なお、本実施形態ではスラリーSが発泡剤を含むものとしたが、発泡剤を含まないスラリーを用いて、発泡工程を行わず、金属粉末を圧縮せずに成形することにより多孔質金属体を形成してもよい。この場合、発泡剤を含まない方が気孔率は低く、緻密な金属体が得られる。
【0027】
さらに、発泡グリーンシートS2を、赤外線ヒータ106aを有する乾燥機106内を通過させて、たとえば空気中で温度80℃、30分間の熱処理により乾燥させ、グリーンシートS3を形成する(乾燥工程)。
【0028】
そして、このグリーンシートS3をリング状に切断したものを複数枚重ねて、金属製受け座60の形状を有する成形体を作成する。
この成形体を、同様の乾燥機(図示せず)内を通過させて加熱処理し、グリーンシートS3を脱脂・焼結する(焼成工程)。
脱脂は、たとえば空気中で温度500℃、15分間の加熱処理により、グリーンシートS3中に糊成分として含まれるメチルセルロース(バインダー)などの有機物を飛ばすために行うものである。焼結では、たとえば真空雰囲気下で温度1200℃、100分間の加熱処理により、金属粉末同士が焼結されて結合する。
このようにして、各層のグリーンシートS3が脱脂後、焼結により一体に接合されて、金属製受け座60を形成することができる(図3)。
【0029】
なお、グリーンシートS3をそのまま焼成してから、得られたシート状の焼成体をリング状にカットして複数枚重ねて成形し、各グリーンシートS3間の接合面を拡散接合などにより接合することにより、所定の高さの金属製受け座60を形成してもよい。
また、得られた焼成体を圧縮成形することにより、スポンジ状の通気性金属を押しつぶして気孔率を小さくしたり、強度を向上させることもできる。
【0030】
以上のように構成された金型による射出成形は、以下のように行われる。
まず、固定側金型部材10と可動側金型部材20とを型締してキャビティCを形成する。そして、バルブピン40を上昇させてゲートGを開いた状態で、射出成形機のノズルから樹脂を射出する。
【0031】
射出された樹脂は、マニホールド13内のランナー13aに導かれ、さらにランナー13aに連通する樹脂通路31cを経由してバルブケーシング30内の通孔31に充てんされ、間隙部10BからゲートGを通ってキャビティC内に注入される。
【0032】
このとき、溶融樹脂は間隙部10B内のゲートGとシールリング50との間の部分に侵入し、樹脂によってバルブケーシング30と固定側型板11(固定側金型部材10)とを断熱する樹脂断熱層10Cを形成する。そして、金属製受け座60によって溶融樹脂の侵入が阻止されている間隙部10Bの上方部分は、空気によってバルブケーシング30と固定側受け板12(固定側金型部材10)とを断熱する空気断熱層10Dとして維持される。
【0033】
キャビティCが溶融樹脂で充たされた後、バルブピン40を下降させて先端部をゲートGに嵌合させ、ゲートGを閉塞する。このときも、次回の成形のために常時バンドヒータ33により加熱されていると、速やかな樹脂の固化のために冷却されるキャビティCとは、シールリング50、金属製受け座60、樹脂断熱層10Cおよび空気断熱層10Dによって断熱されている。シールリング50は、断面コ字状であることにより、高温側との接触面積が小さく、また空気断熱層50bを有するので、熱伝達が小さい。また、シールリング50が接触する金属製受け座60は、気孔を多く有することにより熱伝導率が小さいので、高温であるバルブケーシング30の熱をシールリング50に伝達しにくい。
【0034】
その後、キャビティC内の樹脂が固化した後に、固定側金型部材10と可動側金型部材20とを型開きして、樹脂成形体を取り出す。
以上のように、本発明のバルブゲート式金型では、樹脂断熱層10C、空気断熱層10D、シールリング50および金属製受け座60によって、加熱側と冷却側とが効率よく断熱されているので、キャビティC内の樹脂の冷却が速やかに行われるとともに溶融樹脂を確実に加熱保温でき、成形品の品質安定および高速での射出成形が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の発明に係るバルブゲート式金型によれば、間隙部を樹脂断熱層と空気断熱層とに分けるシールリングと、加熱されている高温のバルブケーシング部材との間に、無気孔の金属体よりも熱伝導率が低い多孔質金属体からなる金属製受け座を介在させることにより、射出成形金型における加熱側と冷却側とを更に効果的に断熱することができるので、より高速で成形品を固化させる一方で溶融樹脂を確実に加熱保温でき、安定した品質の成形品を短時間で製造し、不良品の削減や製造時間の短縮により、コストの軽減を実現することができる。
また、多孔質金属体が通気性を有することにより、溶融樹脂から発生するガスを通過させることができるので、射出された樹脂による圧力上昇を緩和し、シールリングやバルブケーシング部材の変形や芯ずれによる摩耗や変形を防止することができ、より安定した品質の成形品を製造することが可能となる。
【0036】
請求項2の発明に係るバルブゲート式金型によれば、凹部を有することにより、空気断熱層が形成されて断熱性が高くなるだけでなく、シールリングが高温のバルブケーシング部材に接する面積が小さくなるので、シールリングによる熱伝導を小さくすることができ、さらに高速かつ高品質な射出成形が可能となる。
【0037】
請求項3の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法によれば、金属粉末を圧縮せずに焼成することにより、気孔率の高い多孔質金属体を製造することができ、耐熱性が高く断熱性に優れた金属製受け座を有するバルブゲート式金型を製造することができる。
【0038】
請求項4の発明に係るバルブゲート式金型の製造方法によれば、発泡剤によって、より気孔率が高く断熱性が高い多孔質金属体を形成できるので、加熱部分と冷却部分を効果的に断熱できるバルブゲート式金型を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるバルブゲート式金型の要部を示す断面図である。
【図2】金属製受け座の製造に用いる装置を示す図である。
【図3】金属製受け座を示す図である。
【符号の説明】
10 固定側金型部材
10B 間隙部
30 バルブケーシング(バルブケーシング部材)
31c 樹脂通路
40 バルブピン
50 シールリング
50a 凹部
50b 空気断熱層
60 金属製受け座
C キャビティ
G ゲート
Claims (4)
- 溶融樹脂が充てんされるキャビティの一部を形成する固定側金型部材と;該固定側金型部材内に備えられ前記キャビティに連通する樹脂通路を構成し前記キャビティに開口するゲートに臨むバルブケーシング部材と;前記固定側金型部材内に形成された前記樹脂通路内に配置され軸方向に移動可能に支持されたバルブピンと;を備え、該バルブピンが前記ゲートに嵌合することにより該ゲートが閉鎖されるバルブゲート式金型であって、
前記バルブケーシング部材の外側と前記固定側金型部材との間に、前記ゲートを通じて前記キャビティに連通する間隙部が形成され、
前記固定側金型部材と前記バルブケーシング部材との間に、該バルブケーシング部材の外周に沿って配置され、前記間隙部を途中で閉塞する環状のシールリングを有し、
該シールリングと前記バルブケーシング部材との間に、多孔質金属体から環状に形成された金属製受け座が備えられていることを特徴とするバルブゲート式金型。 - 前記シールリングが、前記金属製受け座との間に空気断熱層を形成する凹部を有する断面コ字状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブゲート式金型。
- 請求項1または2に記載のバルブゲート式金型の製造方法であって、
金属粉末を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、
該スラリー層を乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、
該グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、
該焼成体あるいは前記グリーンシートを加工成形して前記金属製受け座としての形状を付与する成形工程とを行うことにより、前記金属製受け座を製造することを特徴とするバルブゲート式金型の製造方法。 - 請求項3に記載のバルブゲート式金型の製造方法において、
前記スラリーが発泡剤を含み、前記スラリー層形成工程と前記乾燥工程との間に、該発泡剤を含むスラリー層を加熱して発泡剤を気化させて発泡グリーンシートとする発泡工程を行うことを特徴とするバルブゲート式金型の製造方法。
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JP2003091759A JP2004299087A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | バルブゲート式金型およびその製造方法 |
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JP2016087817A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 双葉電子工業株式会社 | バルブゲート装置及び射出成形用金型 |
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2003
- 2003-03-28 JP JP2003091759A patent/JP2004299087A/ja not_active Abandoned
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