JP2004299088A - 射出成形用金型およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】射出成形用金型において、固定金型に対して可動金型を正確に位置決めした状態で保持する。
【解決手段】固定金型2に備えられた固定側キャビティ部材6と、固定金型2に対して進退して型開閉される可動金型3に備えられた可動側キャビティ部材9との間に、溶融樹脂が充填されるキャビティ4を形成する射出成形用金型であって、固定側キャビティ部材6および可動側キャビティ部材9のそれぞれに、型閉時に互いに嵌合して可動側キャビティ部材9の固定側キャビティ部材6に対する相対位置を規制する一対の嵌合部材15,16を備える。可動側キャビティ部材9は、可動金型3において介装部材20を介して保持されている。そして、この介装部材20が発泡金属からなり、嵌合部材15,16によって型開閉方向に交差する方向に変位されたときの可動側キャビティ部材9の変位を許容する。
【選択図】 図1
【解決手段】固定金型2に備えられた固定側キャビティ部材6と、固定金型2に対して進退して型開閉される可動金型3に備えられた可動側キャビティ部材9との間に、溶融樹脂が充填されるキャビティ4を形成する射出成形用金型であって、固定側キャビティ部材6および可動側キャビティ部材9のそれぞれに、型閉時に互いに嵌合して可動側キャビティ部材9の固定側キャビティ部材6に対する相対位置を規制する一対の嵌合部材15,16を備える。可動側キャビティ部材9は、可動金型3において介装部材20を介して保持されている。そして、この介装部材20が発泡金属からなり、嵌合部材15,16によって型開閉方向に交差する方向に変位されたときの可動側キャビティ部材9の変位を許容する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、溶融樹脂をキャビティに充填して所望形状の成形品を形成する射出成形用金型およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティに溶融樹脂が充填されて成形品を製造する射出成形用金型では、型閉時の各金型の相対位置を正確に設定し、毎回の成形時においてもその位置関係が変化しないことが要求される。
このような従来の射出成形用金型にあっては、成形機で溶融された樹脂を金型内に充填するために金型を閉じたとき、固定金型に対して進退する可動金型を案内するためのガイドピンが設けられている。ところが、このガイドピンの遊びや加熱された金型の伸縮、撓み等のため、型開閉方向に交差する方向において固定金型と可動金型との相対位置にずれが生じると、ガイドピンの破損や良好な成形品を得ることができなくなるなどの虞があることから、両型の位置ずれを吸収するため弾性体を設ける技術が提案されている。またこの弾性体としては、ゴム、ベローズ、圧縮空気、コイルばねなどが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
つまり、成形時の熱による各金型間の位置ずれを隙間で吸収し、さらに成形時の金型開時に各金型間が位置ずれをしてしまうのを弾性体で両金型を一方向に押し付けて防ぐと共に、両金型に設けたテーパピンおよびテーパピンブッシュを型閉時に互いに嵌合させることにより、位置決めが可能となるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−186154号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の射出成形用金型は、金型同士を正確に位置決めするため、ゴム、ベローズなどからなる弾性体を用いているものの、弾性体にゴムを用いた場合には、溶融樹脂の充填時、金型自体が高温となっているので、その熱でゴムが変形して劣化して機能せず、位置ずれが起こるおそれがあった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、射出成形用金型において、固定金型に対して可動金型を正確に位置決めした状態で保持することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、固定金型に備えられた固定側キャビティ部材と、固定金型に対して進退して型開閉される可動金型に備えられた可動側キャビティ部材との間に、溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する射出成形用金型であって、固定側キャビティ部材および可動側キャビティ部材のそれぞれに設けられ、型閉時に互いに嵌合して可動側キャビティ部材の固定側キャビティ部材に対する相対位置を規制する一対の嵌合部材を有し、可動側キャビティ部材は、可動金型において介装部材を介して保持されている。そして、この介装部材が、発泡金属からなり、嵌合部材によって型開閉方向に交差する方向に変位されたときの可動側キャビティ部材の変位を許容することを特徴としている。介装部材は、可動側キャビティ部材に対して、型開閉方向に交差する方向(横方向)に介在している。
【0008】
この発明に係る射出成形用金型によれば、固定金型に可動金型を型締めしたとき、可動側キャビティ部材が固定側キャビティ部材に対して位置ずれしていた場合には、嵌合部材によって固定側キャビティ部材に対する位置を規制された可動側キャビティ部材が横方向に変位される。そして、可動側キャビティ部材の変位が、横方向に介在する介装部材が圧縮されることにより許容されるとともに、この位置にて保持される。これにより、固定側キャビティ部材に対して可動側キャビティ部材が良好に位置決めされ、正確にキャビティが形成される。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の射出成形用金型の製造方法であって、原料粉末および発泡剤を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、スラリー層の発泡剤を発泡させて発泡グリーンシートとする発泡工程と、発泡グリーンシートを乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、焼成体あるいはグリーンシートを加工成形して形状を付与する成形工程とを行うことにより、介装部材を製造することを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、原料粉末を圧縮せずに焼結することができ、さらに発泡剤によって大きな気孔が形成されるので、断熱に十分な気孔を有する発泡金属からなる断熱部材を製造することができる。
なお、上記製造方法において、介装部材として厚みのあるものが必要な場合、グリーンシートを重ねて焼成してもよいし、焼成体同士を拡散接合してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1から図4はこの発明の第1の実施形態に係る射出成形用金型を示す図であって、図1は射出成形用金型の型締め時の状態を示す概略図、図2は同じく射出成形用金型の離型時の状態を示す説明図、図3は介装部材を形成するのに用いるグリーンシート製造装置を示す説明図、図4は介装部材の断面構成を概略的に示す拡大説明図である。
【0012】
図1に射出成形用金型(以下、金型と略称す)1は、固定金型2と可動金型3とから構成され、両型2、3間に溶融樹脂が充填されて成形品の形状をなすキャビティ4が形成されている。キャビティ4には、溶融樹脂が射出機構により、固定金型2に設けられたスプルーブッシュ12からランナ13及びゲート14を介して注入されることで充填される。
【0013】
固定金型2は、概略的には、固定側取付板5の表面に固定側型板(固定側キャビティ部材)6が取り付けられ、固定側型板6の表面に固定側キャビティ部4aが凹んで形成されている。可動金型3は、可動側取付板7の上に可動側型板8が取り付けられると共に、可動側型板8内に入子型(可動側キャビティ部材)9が取り付けられている。そして、この入子型9の表面に、上記固定側キャビティ部4aとともにキャビティ4を形成する可動側キャビティ部4bが形成されている。
この可動金型3は、キャビティ4内に充填された樹脂が硬化したとき、図示しない可動機構によって固定金型2から後退して離れるとともに、図示しないエジェクタピンをキャビティ4に対して突出させて可動側キャビティ部4b内の成形品を突き出すことで脱型させるようになっている。
【0014】
また、固定金型2には、ガイドピン(嵌合部材)15が可動金型3方向に向かって突出されている。一方、可動金型3の可動側型板8には、このガイドピン15が嵌合される挿通孔(嵌合部材)16が設けられている。このガイドピン15が挿通孔16に嵌合することで、固定金型2に対して可動金型3の横方向の相対的な位置が規制されるようになっている。
【0015】
この金型1は、固定側型板6に対する可動側の入子型9の図示横方向(型開閉方向に交差する方向)位置がずれているときに、入子型9の横方向の変位を許容できる介装部材20を備えている。
この介装部材20は、可動側型板8と入子型9との間に取り付けられ、発泡金属によって構成されている。即ち、介装部材20は、図3に示すグリーンシート製造装置100を用いて製造されたグリーンシートを焼成して製造されており、大きな気孔を有し、入子型9の変位によって圧縮され、変形することができる。
【0016】
上記のように構成された本実施形態の金型1における型開閉について、以下に説明する。
成形に際し、図2に示すように、型締め手段(図示せず)の解除によって固定金型2から可動金型3が離型しているとき、可動金型3において可動側型板8内に介装部材20を介して入子型9を嵌め込み、固定する。この固定は、可動側型板8に対して、入子型9が図の横方向の力を受けない限りこの方向に移動せず、かつ横方向の力を受けたときには移動可能である程度の強さとする。
【0017】
次いで、図示しない可動機構によって可動金型3が駆動されて固定金型2に向けて前進し、ガイドピン15が可動金型8の挿通孔16に挿入される。可動金型3は、ガイドピン15により固定金型3に対する相対位置を矯正され案内されながら前進し、図1に示すように固定金型2に突き当たる型閉状態となる。
【0018】
このとき、ガイドピン15と挿通孔16とがずれている場合には、可動金型2では、変形を許容する介装部材20を変形させながら入子型9の位置が矯正され、可動側キャビティ部4bと固定側キャビティ部4aとが正対したキャビティ4が形成される。
【0019】
すなわち、固定側キャビティ部4aと可動側キャビティ部4bとの相対的な位置ずれが発生していた場合には、入子型9の一端が介装部材20を圧縮し、横方向(型開閉方向に対して交差する方向)に移動する。そして、この入子型9の変位を、介装部材20が変形して許容できるので、可動側キャビティ部4bの位置が固定側キャビティ部4aに一致し、固定金型2(固定側型板6)に対して可動金型3(入子型9)が良好に位置決めされる。
【0020】
従って、この実施形態において、入子型9に位置ずれが生じていても、入子型9と可動側型板8との間で介装部材20が変形することで入子型9の変位を吸収でき、その位置にて入子型9を保持するので、固定側型板6に対して入子型9を良好な精度で位置決めできる。なお、介装部材20の厚みとしては、入子型9の変位(ずれ)を許容し得る程度の寸法に形成されている。
【0021】
しかも、介装部材20が発泡金属で構成された金属製であるので、従来のようなゴム等の弾性体に比較して金型1の熱で熱変形・熱劣化することがなくなり、これにより、型締め時の信頼性が得られ、良好な成形品を形成することができる。また、気孔率が高い発泡金属は高い断熱性を有しているので、キャビティ4を周囲の金型部材から断熱でき、キャビティ4の温度を精度よく制御することが可能となる。
【0022】
ここで、図3に示すグリーンシート製造装置100を用いた介装部材の製造方法について説明する。
まず、原料粉末および発泡剤を含むスラリーSを、ローラ101,102によって搬送されるキャリアシート103上に、ドクターブレード104により延ばして(ドクターブレード法)、所要の厚さのスラリー層S1を形成する(スラリー層形成工程)。
スラリーSは、たとえば、原料粉末としてSUS316L(ステンレス鋼)の粉末(平均粒径12μm)30〜80重量%、発泡剤としてヘキサン0.5〜10重量%、糊成分としてメチルセルロース(バインダー)0.5〜20重量%、グリセリン0.1〜1.5重量%、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05〜5重量%を含み、残りが水となっている。
【0023】
つぎに、形成されたスラリー層S1を、高温高湿加熱装置105内を通過させて加熱し、発泡剤を気化させて発泡グリーンシートS2を形成する(発泡工程)。高温高湿加熱装置105は、炉105a内を加湿するための水を貯えた水槽105bと、この水槽105b内の水を加熱するヒータ105cと、キャリアシート103を下方から加熱するヒータ105dと、炉105a内をキャリアシート103上方から加熱するヒータ105eとを備えている。
この発泡工程では、たとえば湿度90%、温度60℃の高湿度雰囲気下で20分間の熱処理を行うことにより、発泡剤を気化させ、スラリー層S1にひび割れ等を生じさせずに、スポンジ状の発泡グリーンシートS2を形成することができる。
【0024】
さらに、発泡グリーンシートS2を、赤外線ヒータ106aを有する乾燥機106内を通過させて、たとえば空気中で温度80℃、30分間の熱処理により乾燥させ、グリーンシートS3を形成する(乾燥工程)。
【0025】
次いで、同様の乾燥機(図示せず)内を通過させて(たとえば空気中で温度500℃、15分間)加熱処理し、グリーンシートS3を脱脂してグリーンシートS3中に糊成分として含まれるメチルセルロース(バインダー)などの有機物を飛ばし、さらに脱脂されたグリーンシートS3をたとえば真空雰囲気下で温度1200℃、100分間の加熱処理により、金属粉末同士を焼結させる(焼成工程)。
【0026】
そして、シート状に形成された焼成体を成形することにより、介装部材20を形成することができる。
なお、グリーンシートS3を焼成してから焼成工程を行い、型等によって加圧矯正することにより形状を付与することも可能である。
【0027】
このようにして得られた焼成体(発泡金属)からなる介装部材20は、図4に示すように、気孔径が大きく互いに連通した気孔20aが骨格20b間に形成され、全体として高い気孔率(90%〜98%)を有している。
【0028】
なお、介装部材20を成形後に圧縮処理を施すことにより、所望の寸法・形状を得たり、スポンジ状の多孔質金属体を押しつぶして気孔率を小さくしたり、強度を向上させたりすることができる。
【0029】
以上説明したように、この実施形態において、介装部材20が発泡金属で構成された金属製であるので、従来のようなゴム等の弾性体に比較して金型1の熱で熱変形・熱劣化することがなくなり、これにより、型締め時の信頼性が得られ、良好な成形品を形成することができる。
【0030】
また、介装部材20が前述のように発泡金属で構成される他、可動側型板8と入子型9との間に取り付けられていることから、可動側型板8によって介装部材20が圧縮されるだけであり、ガイドピン15および挿通孔16からなる嵌合部材、可動側型板8が何等損傷することがない。これにより、入子型9を確実に移動させることができるとともに、その移動した位置にて確実に保持させておくことができる。そのため、介装部材20の厚みとしては、可動側型板8の位置ずれを許容し得る程度の寸法に形成されている。
【0031】
なお、図示実施の形態において、金型1として、固定金型2に対し可動金型3が上下方向に進退する構成とした例を示したが、左右方向に進退する構成のものにも適用し、同様の作用効果を得ることができるので、図示例に限定されるものではなく、また、金型の具体的構成例においても図示例に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、固定金型の固定側キャビティ部材に対して可動金型の可動側キャビティ部材を位置合わせするために可動側キャビティ部材を変位させたときにその変位を許容できる発泡金属からなる介装部材が可動側キャビティ部材の横方向に介在しているので、キャビティが正確に形成されて常に良好な成形品を成形することができる。しかも介装部材の熱変形・熱劣化を防止するとともに、キャビティをその周囲の金型部材から断熱することができる。
【0033】
また、請求項2に係る発明によれば、金属粉末を圧縮せずに焼結し、さらに発泡剤により気孔を大きくすることができるので、圧縮による変形が可能であり断熱性に優れたスポンジ状の発泡金属を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る射出成形用金型を示す図であって、射出成形用金型の型締め時の状態を示す概略図である。
【図2】同じく射出成形用金型の離型時の状態を示す図である。
【図3】介装部材を形成するのに用いるグリーンシート製造装置を示す説明図である。
【図4】介装部材の断面構成を概略的に示す拡大説明図である。
【符号の説明】
1 射出成形用金型
2 固定金型
3 可動金型
4 キャビティ
6 固定側型板(固定側キャビティ部材)
7 可動側受板
8 可動側型板
9 入子型(可動側キャビティ部材)
15 ガイドピン(嵌合部材)
16 挿通孔(嵌合部材)
20 介装部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、溶融樹脂をキャビティに充填して所望形状の成形品を形成する射出成形用金型およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティに溶融樹脂が充填されて成形品を製造する射出成形用金型では、型閉時の各金型の相対位置を正確に設定し、毎回の成形時においてもその位置関係が変化しないことが要求される。
このような従来の射出成形用金型にあっては、成形機で溶融された樹脂を金型内に充填するために金型を閉じたとき、固定金型に対して進退する可動金型を案内するためのガイドピンが設けられている。ところが、このガイドピンの遊びや加熱された金型の伸縮、撓み等のため、型開閉方向に交差する方向において固定金型と可動金型との相対位置にずれが生じると、ガイドピンの破損や良好な成形品を得ることができなくなるなどの虞があることから、両型の位置ずれを吸収するため弾性体を設ける技術が提案されている。またこの弾性体としては、ゴム、ベローズ、圧縮空気、コイルばねなどが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
つまり、成形時の熱による各金型間の位置ずれを隙間で吸収し、さらに成形時の金型開時に各金型間が位置ずれをしてしまうのを弾性体で両金型を一方向に押し付けて防ぐと共に、両金型に設けたテーパピンおよびテーパピンブッシュを型閉時に互いに嵌合させることにより、位置決めが可能となるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−186154号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の射出成形用金型は、金型同士を正確に位置決めするため、ゴム、ベローズなどからなる弾性体を用いているものの、弾性体にゴムを用いた場合には、溶融樹脂の充填時、金型自体が高温となっているので、その熱でゴムが変形して劣化して機能せず、位置ずれが起こるおそれがあった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、射出成形用金型において、固定金型に対して可動金型を正確に位置決めした状態で保持することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、固定金型に備えられた固定側キャビティ部材と、固定金型に対して進退して型開閉される可動金型に備えられた可動側キャビティ部材との間に、溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する射出成形用金型であって、固定側キャビティ部材および可動側キャビティ部材のそれぞれに設けられ、型閉時に互いに嵌合して可動側キャビティ部材の固定側キャビティ部材に対する相対位置を規制する一対の嵌合部材を有し、可動側キャビティ部材は、可動金型において介装部材を介して保持されている。そして、この介装部材が、発泡金属からなり、嵌合部材によって型開閉方向に交差する方向に変位されたときの可動側キャビティ部材の変位を許容することを特徴としている。介装部材は、可動側キャビティ部材に対して、型開閉方向に交差する方向(横方向)に介在している。
【0008】
この発明に係る射出成形用金型によれば、固定金型に可動金型を型締めしたとき、可動側キャビティ部材が固定側キャビティ部材に対して位置ずれしていた場合には、嵌合部材によって固定側キャビティ部材に対する位置を規制された可動側キャビティ部材が横方向に変位される。そして、可動側キャビティ部材の変位が、横方向に介在する介装部材が圧縮されることにより許容されるとともに、この位置にて保持される。これにより、固定側キャビティ部材に対して可動側キャビティ部材が良好に位置決めされ、正確にキャビティが形成される。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の射出成形用金型の製造方法であって、原料粉末および発泡剤を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、スラリー層の発泡剤を発泡させて発泡グリーンシートとする発泡工程と、発泡グリーンシートを乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、焼成体あるいはグリーンシートを加工成形して形状を付与する成形工程とを行うことにより、介装部材を製造することを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、原料粉末を圧縮せずに焼結することができ、さらに発泡剤によって大きな気孔が形成されるので、断熱に十分な気孔を有する発泡金属からなる断熱部材を製造することができる。
なお、上記製造方法において、介装部材として厚みのあるものが必要な場合、グリーンシートを重ねて焼成してもよいし、焼成体同士を拡散接合してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1から図4はこの発明の第1の実施形態に係る射出成形用金型を示す図であって、図1は射出成形用金型の型締め時の状態を示す概略図、図2は同じく射出成形用金型の離型時の状態を示す説明図、図3は介装部材を形成するのに用いるグリーンシート製造装置を示す説明図、図4は介装部材の断面構成を概略的に示す拡大説明図である。
【0012】
図1に射出成形用金型(以下、金型と略称す)1は、固定金型2と可動金型3とから構成され、両型2、3間に溶融樹脂が充填されて成形品の形状をなすキャビティ4が形成されている。キャビティ4には、溶融樹脂が射出機構により、固定金型2に設けられたスプルーブッシュ12からランナ13及びゲート14を介して注入されることで充填される。
【0013】
固定金型2は、概略的には、固定側取付板5の表面に固定側型板(固定側キャビティ部材)6が取り付けられ、固定側型板6の表面に固定側キャビティ部4aが凹んで形成されている。可動金型3は、可動側取付板7の上に可動側型板8が取り付けられると共に、可動側型板8内に入子型(可動側キャビティ部材)9が取り付けられている。そして、この入子型9の表面に、上記固定側キャビティ部4aとともにキャビティ4を形成する可動側キャビティ部4bが形成されている。
この可動金型3は、キャビティ4内に充填された樹脂が硬化したとき、図示しない可動機構によって固定金型2から後退して離れるとともに、図示しないエジェクタピンをキャビティ4に対して突出させて可動側キャビティ部4b内の成形品を突き出すことで脱型させるようになっている。
【0014】
また、固定金型2には、ガイドピン(嵌合部材)15が可動金型3方向に向かって突出されている。一方、可動金型3の可動側型板8には、このガイドピン15が嵌合される挿通孔(嵌合部材)16が設けられている。このガイドピン15が挿通孔16に嵌合することで、固定金型2に対して可動金型3の横方向の相対的な位置が規制されるようになっている。
【0015】
この金型1は、固定側型板6に対する可動側の入子型9の図示横方向(型開閉方向に交差する方向)位置がずれているときに、入子型9の横方向の変位を許容できる介装部材20を備えている。
この介装部材20は、可動側型板8と入子型9との間に取り付けられ、発泡金属によって構成されている。即ち、介装部材20は、図3に示すグリーンシート製造装置100を用いて製造されたグリーンシートを焼成して製造されており、大きな気孔を有し、入子型9の変位によって圧縮され、変形することができる。
【0016】
上記のように構成された本実施形態の金型1における型開閉について、以下に説明する。
成形に際し、図2に示すように、型締め手段(図示せず)の解除によって固定金型2から可動金型3が離型しているとき、可動金型3において可動側型板8内に介装部材20を介して入子型9を嵌め込み、固定する。この固定は、可動側型板8に対して、入子型9が図の横方向の力を受けない限りこの方向に移動せず、かつ横方向の力を受けたときには移動可能である程度の強さとする。
【0017】
次いで、図示しない可動機構によって可動金型3が駆動されて固定金型2に向けて前進し、ガイドピン15が可動金型8の挿通孔16に挿入される。可動金型3は、ガイドピン15により固定金型3に対する相対位置を矯正され案内されながら前進し、図1に示すように固定金型2に突き当たる型閉状態となる。
【0018】
このとき、ガイドピン15と挿通孔16とがずれている場合には、可動金型2では、変形を許容する介装部材20を変形させながら入子型9の位置が矯正され、可動側キャビティ部4bと固定側キャビティ部4aとが正対したキャビティ4が形成される。
【0019】
すなわち、固定側キャビティ部4aと可動側キャビティ部4bとの相対的な位置ずれが発生していた場合には、入子型9の一端が介装部材20を圧縮し、横方向(型開閉方向に対して交差する方向)に移動する。そして、この入子型9の変位を、介装部材20が変形して許容できるので、可動側キャビティ部4bの位置が固定側キャビティ部4aに一致し、固定金型2(固定側型板6)に対して可動金型3(入子型9)が良好に位置決めされる。
【0020】
従って、この実施形態において、入子型9に位置ずれが生じていても、入子型9と可動側型板8との間で介装部材20が変形することで入子型9の変位を吸収でき、その位置にて入子型9を保持するので、固定側型板6に対して入子型9を良好な精度で位置決めできる。なお、介装部材20の厚みとしては、入子型9の変位(ずれ)を許容し得る程度の寸法に形成されている。
【0021】
しかも、介装部材20が発泡金属で構成された金属製であるので、従来のようなゴム等の弾性体に比較して金型1の熱で熱変形・熱劣化することがなくなり、これにより、型締め時の信頼性が得られ、良好な成形品を形成することができる。また、気孔率が高い発泡金属は高い断熱性を有しているので、キャビティ4を周囲の金型部材から断熱でき、キャビティ4の温度を精度よく制御することが可能となる。
【0022】
ここで、図3に示すグリーンシート製造装置100を用いた介装部材の製造方法について説明する。
まず、原料粉末および発泡剤を含むスラリーSを、ローラ101,102によって搬送されるキャリアシート103上に、ドクターブレード104により延ばして(ドクターブレード法)、所要の厚さのスラリー層S1を形成する(スラリー層形成工程)。
スラリーSは、たとえば、原料粉末としてSUS316L(ステンレス鋼)の粉末(平均粒径12μm)30〜80重量%、発泡剤としてヘキサン0.5〜10重量%、糊成分としてメチルセルロース(バインダー)0.5〜20重量%、グリセリン0.1〜1.5重量%、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05〜5重量%を含み、残りが水となっている。
【0023】
つぎに、形成されたスラリー層S1を、高温高湿加熱装置105内を通過させて加熱し、発泡剤を気化させて発泡グリーンシートS2を形成する(発泡工程)。高温高湿加熱装置105は、炉105a内を加湿するための水を貯えた水槽105bと、この水槽105b内の水を加熱するヒータ105cと、キャリアシート103を下方から加熱するヒータ105dと、炉105a内をキャリアシート103上方から加熱するヒータ105eとを備えている。
この発泡工程では、たとえば湿度90%、温度60℃の高湿度雰囲気下で20分間の熱処理を行うことにより、発泡剤を気化させ、スラリー層S1にひび割れ等を生じさせずに、スポンジ状の発泡グリーンシートS2を形成することができる。
【0024】
さらに、発泡グリーンシートS2を、赤外線ヒータ106aを有する乾燥機106内を通過させて、たとえば空気中で温度80℃、30分間の熱処理により乾燥させ、グリーンシートS3を形成する(乾燥工程)。
【0025】
次いで、同様の乾燥機(図示せず)内を通過させて(たとえば空気中で温度500℃、15分間)加熱処理し、グリーンシートS3を脱脂してグリーンシートS3中に糊成分として含まれるメチルセルロース(バインダー)などの有機物を飛ばし、さらに脱脂されたグリーンシートS3をたとえば真空雰囲気下で温度1200℃、100分間の加熱処理により、金属粉末同士を焼結させる(焼成工程)。
【0026】
そして、シート状に形成された焼成体を成形することにより、介装部材20を形成することができる。
なお、グリーンシートS3を焼成してから焼成工程を行い、型等によって加圧矯正することにより形状を付与することも可能である。
【0027】
このようにして得られた焼成体(発泡金属)からなる介装部材20は、図4に示すように、気孔径が大きく互いに連通した気孔20aが骨格20b間に形成され、全体として高い気孔率(90%〜98%)を有している。
【0028】
なお、介装部材20を成形後に圧縮処理を施すことにより、所望の寸法・形状を得たり、スポンジ状の多孔質金属体を押しつぶして気孔率を小さくしたり、強度を向上させたりすることができる。
【0029】
以上説明したように、この実施形態において、介装部材20が発泡金属で構成された金属製であるので、従来のようなゴム等の弾性体に比較して金型1の熱で熱変形・熱劣化することがなくなり、これにより、型締め時の信頼性が得られ、良好な成形品を形成することができる。
【0030】
また、介装部材20が前述のように発泡金属で構成される他、可動側型板8と入子型9との間に取り付けられていることから、可動側型板8によって介装部材20が圧縮されるだけであり、ガイドピン15および挿通孔16からなる嵌合部材、可動側型板8が何等損傷することがない。これにより、入子型9を確実に移動させることができるとともに、その移動した位置にて確実に保持させておくことができる。そのため、介装部材20の厚みとしては、可動側型板8の位置ずれを許容し得る程度の寸法に形成されている。
【0031】
なお、図示実施の形態において、金型1として、固定金型2に対し可動金型3が上下方向に進退する構成とした例を示したが、左右方向に進退する構成のものにも適用し、同様の作用効果を得ることができるので、図示例に限定されるものではなく、また、金型の具体的構成例においても図示例に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、固定金型の固定側キャビティ部材に対して可動金型の可動側キャビティ部材を位置合わせするために可動側キャビティ部材を変位させたときにその変位を許容できる発泡金属からなる介装部材が可動側キャビティ部材の横方向に介在しているので、キャビティが正確に形成されて常に良好な成形品を成形することができる。しかも介装部材の熱変形・熱劣化を防止するとともに、キャビティをその周囲の金型部材から断熱することができる。
【0033】
また、請求項2に係る発明によれば、金属粉末を圧縮せずに焼結し、さらに発泡剤により気孔を大きくすることができるので、圧縮による変形が可能であり断熱性に優れたスポンジ状の発泡金属を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る射出成形用金型を示す図であって、射出成形用金型の型締め時の状態を示す概略図である。
【図2】同じく射出成形用金型の離型時の状態を示す図である。
【図3】介装部材を形成するのに用いるグリーンシート製造装置を示す説明図である。
【図4】介装部材の断面構成を概略的に示す拡大説明図である。
【符号の説明】
1 射出成形用金型
2 固定金型
3 可動金型
4 キャビティ
6 固定側型板(固定側キャビティ部材)
7 可動側受板
8 可動側型板
9 入子型(可動側キャビティ部材)
15 ガイドピン(嵌合部材)
16 挿通孔(嵌合部材)
20 介装部材
Claims (2)
- 固定金型に備えられた固定側キャビティ部材と、前記固定金型に対して進退して型開閉される可動金型に備えられた可動側キャビティ部材との間に、溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する射出成形用金型であって、
前記固定側キャビティ部材および可動側キャビティ部材のそれぞれに設けられ、型閉時に互いに嵌合して前記可動側キャビティ部材の前記固定側キャビティ部材に対する相対位置を規制する一対の嵌合部材を有し、
前記可動側キャビティ部材は、前記可動金型において介装部材を介して保持されており、
該介装部材が発泡金属からなり、前記嵌合部材によって前記型開閉方向に交差する方向に変位されたときの前記可動側キャビティ部材の変位を許容することを特徴とする射出成形用金型。 - 請求項1に記載の射出成形用金型の製造方法であって、
原料粉末および発泡剤を含むスラリーをドクターブレード法によりキャリアシート上に延ばしてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、
該スラリー層の発泡剤を発泡させて発泡グリーンシートとする発泡工程と、
該発泡グリーンシートを乾燥させてグリーンシートとする乾燥工程と、
該グリーンシートを脱脂・焼結して焼成体とする焼成工程と、
該焼成体あるいは前記グリーンシートを加工成形して形状を付与する成形工程とを行うことにより、前記介装部材を製造することを特徴とする射出成形用金型の製造方法。
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JP2003091760A JP2004299088A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 射出成形用金型およびその製造方法 |
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JP2011226049A (ja) * | 2010-04-19 | 2011-11-10 | Senny Studio Co Ltd | バリアホール(barrierhole)を利用して作製した付着型ブラジャー及びその製造方法 |
JP2012124391A (ja) * | 2010-12-09 | 2012-06-28 | Mitsubishi Materials Corp | 伝熱制御部材 |
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- 2003-03-28 JP JP2003091760A patent/JP2004299088A/ja active Pending
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