JP4124112B2 - インサート成形方法 - Google Patents
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Description
つまり、キャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、前記複合多孔質体であるインサート成形品を製造したいという要望がある(例えば特許文献1参照)。
請求項1に係る発明は、型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するインサート成形方法であって、型締めにより、前記金型面に配置された前記多孔質体をこれらの金型面によって型開閉方向に圧縮して固定するとともに、前記キャビティを形成する型締め工程と、該型締め工程の後に、前記キャビティに溶融樹脂を射出する射出工程と、該射出工程の後に、前記多孔質体または/および前記溶融樹脂を型開閉方向に圧縮する圧縮工程とを有し、前記圧縮工程は、前記多孔質体を型締め方向に塑性変形させ気孔率を調整することを特徴とする。
まず、前記圧縮工程で溶融樹脂を圧縮することにより、溶融樹脂をキャビティの全域に均等な密度で行き渡らせることが可能になり、これにより、溶融樹脂の硬化収縮挙動をキャビティ内の全域で均等にすることができる。したがって、溶融樹脂の硬化収縮挙動により、多孔質体の外周縁部のうち溶融樹脂の位置する部分に作用する負荷の均等化を図ることが可能になり、製造される複合多孔質体に反りが発生することを抑制することができる。
この複合多孔質体10は、例えば金属からなる薄板状をなす多孔質体11と、この多孔質体11のそれぞれの外周縁部から多孔質体11の面方向に延びる樹脂部12とが一体に形成されたものであり、全体として矩形薄板状をなしている。
なお、多孔質体11と樹脂部12とが一体になった矩形薄板状をなす複合多孔質体10は、その樹脂部12が固定あるいは狭持されるなどして各種装置に取り付けられることにより、例えば、フィルタ・ガス拡散部材・放熱部材・吸水部材などに用いられる。また、多孔質体11は、これを用いて製造する複合多孔質体10に要求される特性に応じて適宜選択されるものであり、金属不織布であってもよく、また金属製に限らず、結晶性の黒鉛や、結晶性でない無定形炭素を含むものとしての炭素質であってもよい。
図4に、ドクターブレード法によってスラリーを薄く成形するためのグリーンシート製造装置を示す。
グリーンシート製造装置30において、まず、スラリーSが貯蔵されたホッパ31から、ローラ32によって搬送されるキャリアシート33上にスラリーSが供給されると、キャリアシート33上のスラリーSが、移動するキャリアシート33とドクターブレード34との間で延ばされ、所定の厚さに成形される。
最後に、このグリーンシートGは、キャリアシート33から取り外された後、図示しない真空炉にて脱脂・焼成されることにより、有機バインダが取り除かれ、金属粉末同士が焼結した多孔質体11となる。
まず、1つ目は、前記駆動部によりピン部材を可動金型面4bに進出移動した後に、多孔質体11をピン部材の内側に位置する可動金型面4b上に配置する。これにより、多孔質体11の外周縁部が4本のピン部材のうち少なくとも一つに接することによって、図1に示すように、多孔質体11が金型面3a,4bの表面に沿った方向に位置決めされる。
次に、2つ目は、多孔質体11を可動金型面4b上に配置した後に、前記駆動部によりピン部材を可動金型面4bに進出移動する。この際、4本のピン部材のうち少なくとも一つが多孔質体11の外周縁部に接することにより、図1に示すように、多孔質体11の前記位置決めがなされる。
まず、多孔質体11を可動金型面4b上に前述したように位置決め状態で配置する(図1参照)。
この圧縮金型4aの前進移動量は、製造する複合多孔質体10の厚さおよび気孔率、多孔質体11の厚さおよび気孔率、溶融樹脂7の材質などに基づいて設定する。すなわち、インサートする多孔質体11の厚さおよび気孔率を、インサート成形により製造する複合多孔質体10の厚さおよび気孔率より大きくしておき、これらのうち厚さの差分だけ圧縮金型4aを固定金型3に向かって前進移動させる。ただし、この圧縮金型4aの移動量は、溶融樹脂7がキャビティ2の全域に均等な密度で行き渡り、かつ多孔質体11が型締め方向に塑性変形し、さらに、多孔質体11の気孔率が複合多孔質体10の気孔率と同等になるような移動量に設定する。
その後、前記第1の進退駆動部により圧縮金型4aおよび可動金型本体4cを固定金型3から離間するように後退移動させるとともに、前記第2の進退駆動部により圧縮金型4aを固定金型3に向かって前進移動させ、さらに、位置決め手段8のピン部材を可動金型面4bから突出するように、この手段8が有する前記駆動部により再度前進移動させる。以上により、複合多孔質体10が可動金型面4aから良好に引離されてインサート成形用金型装置1から取除かれる。
まず、前記圧縮工程で溶融樹脂7を圧縮することにより、溶融樹脂7をキャビティ2の全域に均等な密度で行き渡らせることが可能になり、これにより、溶融樹脂7の硬化収縮挙動をキャビティ2内の全域で均等にすることができる。したがって、溶融樹脂7の硬化収縮挙動により、多孔質体11の外周縁部が受ける負荷の均等化を図ることが可能になり、製造される複合多孔質体に反りが発生することを抑制することができる。
以上により、複合多孔質体10を高精度に製造することができる。
逆に、多孔質体11の気孔径や気孔率が大きすぎても、多孔質体11自体の強度が不足して、樹脂成形圧及び樹脂硬化時の圧縮に耐えられなくなって変形の生じるおそれや、溶融樹脂7が多孔質体11の気孔内の奥深くまで浸透しすぎてしまって、所望の形状を維持することができなくなるおそれがある。
それゆえ、多孔質体11については、気孔径が10μm〜2mm程度、気孔率が40〜98%程度に設定されていることが好ましい。
また、この樹脂部12は、図5(b)に示すように平坦であってもよいが、ねじ挿通孔用の穴や、装置に対する嵌合用の溝形状、強度向上のためのリブ形状、ボスなどを樹脂成形時に設けておいてもよい。
さらに、前記実施形態では、複合多孔質体10として、図5(b)に示すように、樹脂部12の厚さを多孔質体11の厚さと略同一にして、この樹脂部12を多孔質体11の外周縁部に対して段差なく連ねた構成を示したが、この段差を有する構成であってもよい。例えば、樹脂部12の厚さを多孔質体11の厚さより約0.01mm薄くし、多孔質体11の外周縁部に対して段差を付けて連ねた構成であってもよい。
さらにまた、樹脂部12は、図5(a)に示すように、多孔質体11の外周縁部すべてに連なる必要はなく、必要に応じて部分的に連なっていてもよい。
また、前記実施形態においては、位置決め手段8のうち多孔質体11の縁部に接する構成としてピン部材を採用したが、これに限らず、例えば内面の少なくとも一部が多孔質体11の外周縁部に接するような枠体であってもよい。
さらに、ピン部材として、図1(b)に示すように、断面視が円形状の構成を採用したが、これに限らず、例えば矩形状でも、楕円形状などであってもよい。
さらに、前記実施形態においては、圧縮金型4aにより複合多孔質体10の全面、すなわち多孔質体11および溶融樹脂7(樹脂部12)を圧縮した方法を示したが、多孔質体11または溶融樹脂7(樹脂部12)のいずれか一方を圧縮してもよい。
2 キャビティ
3 固定金型
3a 固定金型面
4 可動金型
4a 圧縮金型
4b 可動金型面
7 溶融樹脂
8 位置決め手段
10 複合多孔質体
11 多孔質体
12 樹脂部
Claims (1)
- 型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するインサート成形方法であって、
型締めにより、前記金型面に配置された前記多孔質体をこれらの金型面によって型開閉方向に圧縮して固定するとともに、前記キャビティを形成する型締め工程と、
該型締め工程の後に、前記キャビティに溶融樹脂を射出する射出工程と、
該射出工程の後に、前記多孔質体または/および前記溶融樹脂を型開閉方向に圧縮する圧縮工程とを有し、
前記圧縮工程は、前記多孔質体を型締め方向に塑性変形させ気孔率を調整することを特徴とするインサート成形方法。
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