JP2014159085A - コネクタ部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の管状部を有するコネクタ部材において、管状部の間をつなぐ連結部の強度を高める。
【解決手段】 合成樹脂の射出成形により、流体回路に用いられるコネクタ部材1が成形される。コネクタ部材1は、少なくとも2つの中空の管状部11を有すると共に、前記2つの管状部は連結部12によって互いに一体化されている。樹脂の射出成形は、前記管状部11,11のそれぞれに設けられた複数のゲートから行われている。連結部12には、隣接するそれぞれの管状部11,11に近接して、複数の流れ制御部13,13が形成されている。一方の管状部の側の流れ制御部13が、射出された樹脂が一方の管状部から連結部に流れ込む流れを絞る形態に形成され、他方の管状部の側の流れ制御部13は、前記流れがそのまま他方の管状部に流れ込まないように、前記流れをさえぎる面13aを有する形状とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、管路の接続構造に用いられるコネクタ部材に関する。特に、合成樹脂の射出成形により形成され、複数の管状部分を有するコネクタ部材に関する。
油圧回路や液送回路などにおいて、内部に管路が設けられた管路ブロックを対向配置させて、それぞれの管路ブロックに設けられている管路を、互いに接続して、一連の管路とする技術が利用されている。例えば、自動車の自動変速機の油圧回路や、空調装置の冷媒循環回路などにおいて、このような管路ブロックや管路の接続構造が採用されている。
管路ブロック間の管路の接続においては、接続作業を容易にしながらシール性を確保するために、管状のコネクタ部材が管路ブロック間に介装されることが多い。
例えば、特許文献1には、互いに結合されるべきリキッドタンクと二重管継手ブロックの通路(出口、接続口)同士を相互に接続する場合に、長さ方向の中間部外周にフランジ部を有する管継手(コネクタ部材)の両端の接続管部を各通路の開口端にOリングを介して挿入すると共に、フランジ部をブロックに設けた環状の収容凹部に収容した状態で、リキッドタンクと二重管継手ブロックの接合面間に挟持させる技術が開示されている。当該コネクタ部材や接続構造によれば、簡略な構成でコストダウンを図りうることが開示されている。
特開2005−207463号公報
発明者らは、このようなコネクタ部材を合成樹脂の射出成形により成形することを検討している。特に、複数の管状部を板状の連結部などによって連結したコネクタ部材を、射出成形により成形することを検討している。複数の管状部分を連結したコネクタ部材は、複数の管路を1つのコネクタ部材で同時に接続できるので、管路ブロック間の管路の接続作業が効率的になる。
複数の管状部分を連結したコネクタ部材の射出成形に際し、複数の管状部のそれぞれに樹脂を射出するゲートを配置することが多い。その場合、管状部の間をつなぐ連結部にウェルドが発生しやすい。連結部にウェルドが発生すると、接続操作などのコネクタ部材の取扱いの際に、ウェルド部分で連結部が破損しやすくなる。
本発明の目的は、複数の管状部を有するコネクタ部材において、管状部の間をつなぐ連結部の強度を高めることにある。
発明者は、鋭意検討の結果、複数の管状部を有するコネクタ部材の連結部に、特定の形態の流れ制御部を設けて、射出成形時の樹脂流れを制御することによって、連結部に発生するウェルド(ウェルド面)の形態を制御し、連結部の強度を高めることができることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、合成樹脂の射出成形により成形され、流体回路に用いられるコネクタ部材であって、少なくとも2つの中空の管状部を有すると共に、前記2つの管状部は連結部によって互いに一体化されており、樹脂の射出成形は、前記管状部のそれぞれに設けられた複数のゲートから行われており、連結部には、隣接するそれぞれの管状部に近接して、複数の流れ制御部が形成され、一方の管状部の側の流れ制御部が、射出された樹脂が一方の管状部から連結部に流れ込む流れを絞る形態に形成され、他方の管状部の側の流れ制御部は、前記流れがそのまま他方の管状部に流れ込まないように、前記流れをさえぎる面を有する形状とされたコネクタ部材である(第1発明)。
本発明においては、連結部は板状に形成され、流れ制御部は凹部に形成され、連結部と一方の管状部との接続部近傍には、板状連結部の表側に凹部が形成され、連結部と他方の管状部との接続部近傍には、板状連結部の裏側に凹部が形成されることが好ましい(第2発明)。あるいは、本発明においては、流れ制御部は穴又は切り欠きに形成され、一方の管状部から連結部に流れ込んだ樹脂の流れの延長線上に他方の管状部に近接して穴又は切り欠きが設けられることが好ましい(第3発明)。また、本発明においては、管状部に設けられるゲートがディスクゲートであることが好ましい(第4発明)。
本発明のコネクタ部材(第1発明)によれば、合成樹脂製のコネクタ部材の連結部の強度を高めることができる。また、第2発明や第3発明のようにされていれば、コネクタ部材を効率的・経済的に製造することができる。
ことができる。
また、第4発明のように、管状部に設けられるゲートがディスクゲートにされていれば、コネクタ部材の耐圧性がより確実に確保される。
本発明第1実施形態のコネクタ部材を示す図である。 本発明第1実施形態のコネクタ部材によって、管路ブロックの管路が接続される様子を示す断面図である。 本発明第1実施形態のコネクタ部材の射出成形金型の断面図である。 コネクタ部材の射出成形金型のキャビティに樹脂が充填される様子を示す断面図である。 本発明第2実施形態のコネクタ部材を示す図である。 本発明第3実施形態のコネクタ部材を示す図である。 従来のコネクタ部材におけるウェルドの発生形態を示す図である。 従来のコネクタ部材におけるウェルドの他の発生形態を示す図である。
以下図面を参照しながら、自動車の自動変速機の油圧回路に使用されるコネクタ部材を例として、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1には本発明第1実施形態のコネクタ部材1を示す。図1ではコネクタ部材の一部を断面図として示し、残りの部分は外観の図として示している。コネクタ部材1は、合成樹脂製の部材であり、2つの管状部11と1つの連結部12が略H字状に一体化された形状に成形されている。
管状部11は中空であり、円筒断面を有する直管状に形成されている。2つの管状部11,11は所定の間隔を隔てて、平行に配置されている。
コネクタ部材1の管状部11の長さ方向の両端部付近には、それぞれシール溝14、14が設けられている。本実施形態においては、シール溝14は略矩形状の溝断面を有するリング状の溝として、それぞれの管状部に2つずつ形成されている。このシール溝14に後述するOリングが装着されて、Oリングによりコネクタ部材と管路の内周面との間がシールされる。本実施形態においては、コネクタ部材1の管状部11の長さ方向の先端部がテーパ状にされていて、管路に挿入しやすくなっている。
連結部12は、板状に形成された部分であり、管状部11,11の管軸方向略中央部の間を連結するように、管状部と一体に形成されている。すなわち、連結部12によって、管状部が互いに一体化され、管状部11,11の間隔や方向が維持されている。連結部は、棒状、柱上、筒状など、板状以外の形状であっても良い。本実施形態においては、板状連結部12が、板の表側の面や裏側の面の法線が管状部11の軸線と平行となるように設けられている。
連結部12には、流れ制御部13、13が形成されている。後述するように、流れ制御部は、射出成形時に樹脂が連結部内を流動し充填する際の樹脂の流れを制御する働きをする。流れ制御部13,13は、隣接するそれぞれの管状部11、11に近接して、複数の流れ制御部が対をなすように形成されている。射出成形時には、管状部11から連結部12に樹脂が流れ込んでくるが、流れ制御部13は、それぞれの管状部11、11から連結部12に流れ込む樹脂流れを絞るように設けられている。即ち、連結部12は、流れ制御部13が設けられた部分で、連結部12の中央部よりも断面積(管状部軸線に平行で図1の紙面に垂直な面における断面積)が小さくなるように形成されている。そして、一方の管状部11から連結部12に流れ込む樹脂の流れが、そのまままっすぐ他方の管状部11に流れ込んでしまわないように、その流れをさえぎるような面13aが流れ制御部13により形成されるよう、流れ制御部13が形成されている。
即ち、流れ制御部13,13は、連結部12の両側の管状部に近接して対をなすように配置されていて、流れ制御部13は、管状部11から連結部12に流れ込む樹脂の流れを絞る役割を果たすと同時に、反対側の管状部からの樹脂の流れをさえぎるように、互いの配置が決定されている。
本実施形態においては、流れ制御部13、13は、2つの凹部として形成されている。第1の流れ制御部(凹部)は、連結部12と一方の管状部11との接続部近傍に、板状連結部12の表側に形成されている。第2の流れ制御部(凹部)は、連結部12と他方の管状部11との接続部近傍に、板状連結部12の裏側に形成されている。流れ制御部(凹部)13,13は、板状の連結部の板厚の約半分の深さで設けられている。
換言すれば、板状の連結部12は、一方の管状部から突出形成された板と、他方の管状部から突出形成された板とを、それぞれの板の先端部同士が互いに重なり合うように配置し、一体化したような形状をしている。
後述するように、コネクタ部材1は合成樹脂の射出成形により形成された部材である。成形されたコネクタ部材1には、射出成形の際に樹脂を射出したゲートに対応したゲート痕が存在する。本実施形態では、ゲート痕は、コネクタ部材1の管状部11,11の端部の内周面側に、リング状に存在している(図示省略)。即ち、本実施形態のコネクタ部材1の成形において、樹脂の射出は、それぞれの管状部11,11の内周面側に接続されたディスクゲートによって行われている。
コネクタ部材1を構成する合成樹脂は、射出成形により成形可能な樹脂であれば特に限定されない。好ましくは、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂や、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが使用できる。本実施形態のコネクタ部材1はポリアミド樹脂により形成されている。
コネクタ部材1によって、油圧回路の管路が接続される様子を図2を参照して説明する。図2には管路ブロックの一部を断面で、コネクタ部材1を外観で示している。ここで、管路ブロックとは、内部に管路が形成された部材であり、所定の管路ブロックを所定の位置関係で対向配置すると、内部の管路が連絡して一連の管路が完成するように構成された部材のことである。管路ブロックは、典型的には鉄系合金やアルミ合金、合成樹脂などにより構成される。管路ブロックには好ましくは複数の管路が形成されている。これら管路は、典型的には機械加工などによって形成されている。
コネクタ部材1は、対向配置される管路ブロック3,4の間に介装されて、管路31,41を接続する。本実施形態においては、圧力制御弁側の管路ブロック3と、配管側の管路ブロック4があり、それぞれの管路ブロックには、ブロックの内側に管路31,41が穴あけ加工によって設けられている。図2(a)のように、コネクタ部材1の管状部11,11が管路31,41に入り込むように配置され、管路ブロック3,4が対向配置されて組み立てられると、互いに対向する位置の管路31,41がコネクタ部材1を通じて接続される。
コネクタ部材1は、シール溝14、14にシール材(Oリング)2、2を装着した状態で、コネクタ部材の管状部11、11の両端部がそれぞれ管路31および管路41に挿入されて、これら管路を接続する(図2(b))。即ち、コネクタ部材の管状部11の外周面と管路31,41の内周面の間は、シール材(Oリング)2,2によってシールされる。
なお、必要とする程度にシール部がシールできるのであれば、シール材はOリングに限定されず、他のシール材やシール構造であっても良い。例えば、形成されたシール溝14の部分にエラストマー材料を2次成形して、シール溝部分にシール材を一体成形しても良い。また、シール性の要求度が低ければ、シール溝は無くても良い。
コネクタ部材1の製造方法について説明する。コネクタ部材1は樹脂の射出成形によって製造される。図3にコネクタ部材1の射出成形に供される金型を示す。図3は、金型を型閉じした状態を模式的に示す断面図である。コネクタ部材1の外面形状に一致する内面形状を有するキャビティを形成する一組のキャビティ型D1,D2,D3が設けられ、キャビティ型内に、コネクタ部材1の内面形状に一致する円柱状のコア型C1、C1が設けられる。図3には、キャビティ型D1,D2,D3、およびコア型C1、C1を断面図で示している。本実施形態では、キャビティ型D1とキャビティ型D2,D3とは、コネクタ部材1の一方の端面となる面で分割されている。また、キャビティ型D2とD3は、コネクタ部材1の中心軸を含む面(紙面に平行な面)で分割されている。これらキャビティ型D1,D2,D3とコア型C1には、適宜、開閉機構やスライド機構が設けられ、射出成形及び成形品の取出しが可能とされているが、その詳細な図示及び説明は省略する。
図3における上側のキャビティ型D1に設けられたスプルーから樹脂が注入される。コア型C1の端面とキャビティ型D1は、金型を型閉じした状態で若干の隙間を有するように対向して設けられていて、スプルーに連続する円盤状の空間を形成している。円盤状の空間は、コネクタ部材の管状部が形成されるキャビティ空間の内周に、円盤の外周が接続されている。即ち、スプルーから樹脂が注入されると、コア型C1の端面とキャビティ型D1により形成されたディスクゲートを通って、コネクタ部材が形成されるキャビティ空間へと樹脂が供給される。
コネクタ部材の管状部11,11のそれぞれに対応して、ゲートは複数設けられる。
本実施形態では、ディスクゲートにより管状部への樹脂の射出が行われるが、ゲートは他の形態、例えばピンゲートなどであっても良い。本実施形態のように、ゲートがディスクゲートであれば、管状部が形成されるキャビティ空間へは、ディスクゲートによって円筒状に連続して樹脂が供給されるので、成形される管状部にはウェルドが生じず、コネクタ部材の耐圧性を高める上で特に好ましい。
樹脂をキャビティに充填して、樹脂を固化させた後に、型開きして、成形品(コネクタ部材1)を取り出す。この際、ディスクゲートの部分は、コネクタ部材1から取り外され、コネクタ部材1には、ディスクゲートの部分がつながっていたゲート痕ができる。
型開き・成形品の取出しとディスクゲート部分の切り離しとの間のタイミングは、種々のタイミングで行うことができる。例えば、金型のスライド機構を駆使し、射出成形と金型スライドのタイミングを調節することにより、型開きする前に、金型内部でディスクゲート部分を切り離しておいてから、金型を型開きして成形品を取出すようにしても良い。あるいは、金型のスライド機構を駆使し、金型の型開きと金型スライドのタイミングを調節することにより、型開きして成形品を取出す際にディスクゲート部分を切り離すようにしても良い。あるいは、射出成形後に、コネクタ部材1の部分とディスクゲート部分が一体になったままで成形品を取出して、後加工によってディスクゲート部分をコネクタ部材1から切り離すようにしても良い。
上記コネクタ部材1が奏する作用と効果について説明する。
コネクタ部材1の連結部12に設けられた流れ制御部13の働きによって、射出成形に伴って連結部に生ずるウェルドの形態が変化し、連結部の強度が高められる。以下、射出された樹脂の流れと充填の様子を説明しながら、連結部の強度が高められるメカニズムを説明する。
図4は、コネクタ部材1が形成されるキャビティを、射出された樹脂が充填していく様子を段階的に示した図である。図4(a)に示すように、図の上側に設けられたディスクゲート(図示省略)から管状部のキャビティに樹脂が流れ込み、樹脂は、図の上から下に向かって、それぞれの管状部のキャビティを充填していく。
その後、樹脂の先端部が連結部のキャビティが分岐する部分に達すると、図4(b)に示すように、樹脂は、分岐して、連結部のキャビティに流れ込んでいく。すなわち、連結部のキャビティには、両側の管状部キャビティから樹脂が流れ込んでくる。なお、図4中の丸で囲んだ部分図は、連結部のキャビティ部分の拡大図である。
従来技術においては、連結部キャビティに両側から樹脂が流れ込んでくると、樹脂の先端同士がぶつかる部分に、板状の連結部を板厚方向に貫くようなウェルド面Wが形成される。その様子を図7に示す。このようなウェルドが形成されると、板状の連結部がウェルド部でたやすく割れて分離してしまうため、連結部の強度が低くなってしまう。
本実施形態のコネクタ部材においては、図4(b)に示すように、流れ制御部13によって、連結部キャビティに流れ込む樹脂流れが、絞られている。そして、両側の管状部から流れ込んでくる樹脂流れは、流れ制御部13の存在によって、互いに、連結部13の板厚方向(図の上下方向)にオフセットした流れとなっている。
その後、樹脂流れの先端部は、図4(c)に示すように、連結部キャビティの中央部に到達する。このとき、流れ制御部13によって絞られた樹脂流れは、連結部の板厚方向に互いにオフセットしているため、正面からぶつかり合うことなく、すれ違うように流れることになる。そして、連結部キャビティに十分な量の樹脂が充填されると、図4(d)に示したように連結部キャビティは樹脂で満たされる。このとき、両側の管状部から流れ込んできたそれぞれの樹脂流れが合流する部分は、ウェルド面WFを形成することになるが、樹脂流れがすれ違うような流れであるため、ウェルド面WFは、連結部の板厚方向(図の上下方向)に沿って形成されるのではなく、むしろ連結部の板形状に沿う方向(図の水平方向)に形成される。その結果、ウェルド面WFは、従来技術の場合のウェルドに比べ、面積が大きくなり、強度に優れたものとなる。上記実施形態によれば、このようにして、連結部の強度が向上する。
特に、本実施形態においては、流れ制御部13、13は、表側と裏側に対をなすように設けられた2つの凹部として形成されている。即ち、第1の流れ制御部(凹部)は、連結部12と一方の管状部11との接続部近傍に、板状連結部12の表側に形成されている。第2の流れ制御部(凹部)は、連結部12と他方の管状部11との接続部近傍に、板状連結部12の裏側に形成されている。流れ制御部(凹部)は、板状の連結部の板厚の約半分の深さで設けられている。このような形態は、射出成形金型が簡単であり、製造の効率性・経済性も高い。
また、図8に示すように、従来技術においては、それぞれの管状部に樹脂を供給するタイミングや圧力にばらつきがあると、一方の側の管状部から連結部に流れ込んだ樹脂が、そのまま他方の側の管状部に達してしまい、他方の管状部においてウェルド面が形成されてしまうおそれがある。このようになってしまうと、他方の管状部の肉厚が実質的に減少したことになり、その耐圧性が損なわれるおそれがある。
本発明の上記実施形態によれば、他方の管状部の側の流れ制御部は、一方の管状部から連結部に流れ込んでくる樹脂の流れがそのまま他方の管状部に流れ込まないように、前記流れをさえぎる面を有する形状とされているので、図8に示すような成形不良の発生が抑制される。従って、コネクタ部材の耐圧性の向上にも寄与する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分については、その詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を互いに置き換えて実施することもできる。
図5には、本発明第2実施形態のコネクタ部材5を示す。本実施形態においては、3つの管状部51,51が平行に配置されて、その間が板状の連結部52,52によって連結された形状に一体成形されている。このように、コネクタ部材には、2つ以上の管状部が備えられていてもよく、例えば、管状部を3つ、あるいは4つ設けるようにすれば、一度に多数の管路を接続することができて、接続作業がより効率的となる。すなわち、本発明のコネクタ部材における管状部の数は、少なくとも2つ以上であれば良い。また、本実施形態のコネクタ部材の管状部には、シール溝が設けられていない。
また、本実施形態においては、連結部52,52に設けられる流れ制御部53,53の具体的形態が異なっている。連結部が板状である点や、流れ制御部が凹部に形成される点、流れ制御部が一方の管状部と他方の管状部に近接して対となるように設けられ、その一方が板状連結部の表側に、他方が裏側に設けられる点では、第1実施形態と同様である。本実施形態においては、そのような流れ制御部の対が、1つの連結部において2組設けられている。このように、流れ制御部は、管状部に近接する位置に複数設けることができる。
さらに、本実施形態においては、2組の流れ制御部の対が、板状連結部の表/裏の配置が逆になるように設けられている。すなわち、図5の管状部軸線に沿った方向で見た図において、左側に位置する連結部52に設けられた流れ制御部は、図の左上/右上/左下/右下の位置の順に、上面(紙面手前側)/下面(紙面奥側)/下面/上面に設けられている。流れ制御部がこのように設けられていても、第1実施形態と同様に、連結部の中央部で合流する樹脂がすれ違うように合流して、ウェルド面が広くなり、連結部の強度が向上する。
特に、本実施形態のように、流れ制御部の対を複数組設けて、隣り合う流れ制御部同士が互いに逆の配置となるようにされていると、流れ制御部の中の樹脂の流れが複雑になり、樹脂が合流するウェルド面の形状が三次元的な複雑な形状となるので、連結部の強度向上に効果的である。
図6には、第3の実施形態のコネクタ部材6を示す。本実施形態における連結部62は、柱状に形成されている。また、流れ制御部63は、柱状連結部を管状部軸方向に貫通するような切り欠きまたは穴として設けられている。
流れ制御部63である穴や切り欠きの配置を説明する。流れ制御部(穴、切り欠き)63は、隣接する管状部に近接する位置に、2つづつ、合計4つ設けられている。そして、管状部軸線に沿って見て(下側の図)、連結部の長手方向(図の水平方向)が、連結部に樹脂が充填される際の樹脂の流れ方向となるが、一方の管状部61から連結部62に流れ込んでくる流れの延長線上に、他方の管状部61に近接して穴又は切り欠きが位置するように、流れ制御部63,63が設けられている。即ち、一方の管状部(例えば左側の管状部)に近接する位置では、連結部が、図の上側から、中実(ソリッド)/穴/中実/切り欠きとなっており、他方の管状部(右側の管状部)に近接する位置では、連結部が、図の上側から、切り欠き/中実/穴/中実となっており、流れ方向に沿って対応させると、一方が中実(樹脂が充填された部分)で、他方が穴又は切り欠きとなるように、流れ制御部63が形成されている。
換言すれば、本実施形態における連結部は、それぞれの管状部から他方の管状部に向けて突出形成された板状の要素を、管状部の間の中央部でそれら要素の先端部分を交互に重ね合わせて一体化したような形状となっている。
流れ制御部がこのような形態に設けられていても、第1実施形態と同様に、連結部の中央部で合流する樹脂がすれ違うように合流するため、ウェルド面が広くなり、連結部の強度が向上する。また、本実施形態も、実施の効率性・経済性が高い。
さらに、本実施形態のように、1つの連結部に流れ制御部としての切り欠きや穴が3つ、好ましくは4つ以上設けられていると、連結部の両側から複数の樹脂の流れが生じ、それら流れが連結部中央で交互にかみ合う様に合流する。すると、図4で説明したようなウェルド面が複数生じることになる。このような形態になると、荷重を複数のウェルド面に分散することができて、連結部の強度を高める上で特に好ましい。
また、コネクタ部材は、中空管状部のほかに、他の部分を有する形状であっても良い。他の部分としては、コネクタ部材の誤組付けを予防するためのキー部等が例示できる。
なお、コネクタ部材が使用される具体的な適用分野は特に限定されず、流体を通流する流体回路など、合成樹脂製のコネクタ部材が適用可能な分野であれば、広く適用できる。例えば、本発明のコネクタ部材は、油圧回路や、冷媒配管、冷却水循環系、圧力伝達系、流量調整弁などの管路ブロックに使用できる。更に、油圧や水圧などの液圧が伝達される回路の管路だけでなく、空気圧などの気体の圧力を伝達する回路の管路など、多様な圧力伝達回路の管路や、液送回路、輸液回路などの管路、チューブが、コネクタ部材によって連結できる。
本発明のコネクタ部材は、例えば油圧回路の管路ブロックに設けられた管路の接続等に使用できて、産業上の利用価値が高い。
1 コネクタ部材
11 管状部
12 連結部
13 流れ制御部
14 シール溝
2 シール材(Oリング)
3、4 管路ブロック
31,41 管路
D1,D2,D3 キャビティ型
C1 コア型
5、6 コネクタ部材
51、61 管状部
52、62 連結部
53、63 流れ制御部

Claims (4)

  1. 合成樹脂の射出成形により成形され、流体回路に用いられるコネクタ部材であって、
    少なくとも2つの中空の管状部を有すると共に、前記2つの管状部は連結部によって互いに一体化されており、
    樹脂の射出成形は、前記管状部のそれぞれに設けられた複数のゲートから行われており、
    連結部には、隣接するそれぞれの管状部に近接して、複数の流れ制御部が形成され、
    一方の管状部の側の流れ制御部が、射出された樹脂が一方の管状部から連結部に流れ込む流れを絞る形態に形成され、
    他方の管状部の側の流れ制御部は、前記流れがそのまま他方の管状部に流れ込まないように、前記流れをさえぎる面を有する形状とされたコネクタ部材。
  2. 連結部は板状に形成され、流れ制御部は凹部に形成され、連結部と一方の管状部との接続部近傍には、板状連結部の表側に凹部が形成され、連結部と他方の管状部との接続部近傍には、板状連結部の裏側に凹部が形成されている
    請求項1に記載のコネクタ部材。
  3. 流れ制御部は穴又は切り欠きに形成され、一方の管状部から連結部に流れ込んだ樹脂の流れの延長線上に他方の管状部に近接して穴又は切り欠きが設けられた
    請求項1に記載のコネクタ部材。
  4. 管状部に設けられるゲートがディスクゲートである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ部材。
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