JP2010114276A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐圧確保とターンオフタイム短縮の両立が可能なIGBT構造を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】縦型IGBT構造とPMOSFET30とが半導体基体上に一体で形成されている半導体装置10を構成する。この半導体装置は、PMOSFET30のドレイン電極29と、IGBTのコレクタ11とが電気的に接続されている。また、PMOSFET30のソース領域(第2のベース領域14)とドリフト領域12とにまたがって形成されたドリフト領域の取り出し領域(NSD19)が、PMOSFET30のソース領域の取り出し領域(PSD20)と導電膜により接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】縦型IGBT構造とPMOSFET30とが半導体基体上に一体で形成されている半導体装置10を構成する。この半導体装置は、PMOSFET30のドレイン電極29と、IGBTのコレクタ11とが電気的に接続されている。また、PMOSFET30のソース領域(第2のベース領域14)とドリフト領域12とにまたがって形成されたドリフト領域の取り出し領域(NSD19)が、PMOSFET30のソース領域の取り出し領域(PSD20)と導電膜により接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)構造を有する半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
高耐圧パワーエレクトロニクスアプリケーション用途に用いられる高耐圧パワーデバイスとして、縦型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
縦型IGBT構造を有する半導体装置(以下IGBTと称する)の断面構造を図6に示す。
図6に示すように、IGBT50は、第1導電型(P+型)のコレクタ51上にエピタキシャル成長させた第2導電型(N型)のドリフト領域52が形成されている。ドリフト領域52には、第1導電型(P型)のベース領域53が形成されている。このドリフト領域52とベース領域53とは、互いに隣接してpn接合部を形成している。
図6に示すように、IGBT50は、第1導電型(P+型)のコレクタ51上にエピタキシャル成長させた第2導電型(N型)のドリフト領域52が形成されている。ドリフト領域52には、第1導電型(P型)のベース領域53が形成されている。このドリフト領域52とベース領域53とは、互いに隣接してpn接合部を形成している。
ドリフト領域52上には、ベース領域53の一部にまたがるようにゲート絶縁層57とゲート電極58が形成されている。
また、ベース領域53の表面には、ゲート電極58の端部が重なる位置に第2導電型(N型)の半導体領域からなるNSD54が形成されている。このNSD54はIGBTの
また、NSD54とNSD54の間には、第1導電型(P型)の半導体領域からなるPSD55が形成されている。
また、ベース領域53の表面には、ゲート電極58の端部が重なる位置に第2導電型(N型)の半導体領域からなるNSD54が形成されている。このNSD54はIGBTの
また、NSD54とNSD54の間には、第1導電型(P型)の半導体領域からなるPSD55が形成されている。
ゲート絶縁層57とゲート電極58を覆って絶縁層59が設けられている。そして、絶縁層59を覆い、ベース領域53に形成されたNSD54に接続するエミッタ電極60が形成されている。
上述のIGBTでは、縦方向のドリフト領域52の厚さ(深さ)及び不純物濃度で高耐圧を確保することができる。
IGBTは、従来知られている縦型電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)のドレイン側の高濃度不純物領域の極性を逆にした構造である。従来の縦型MOSFETのソースは図6に示す縦型IGBTではエミッタと呼ばれる。
また、図6に示すIGBTでは、エミッタ側のベース領域53表面にN型のチャネルが形成されるのでNチャネルIGBTと呼ばれている。
IGBTは、従来知られている縦型電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)のドレイン側の高濃度不純物領域の極性を逆にした構造である。従来の縦型MOSFETのソースは図6に示す縦型IGBTではエミッタと呼ばれる。
また、図6に示すIGBTでは、エミッタ側のベース領域53表面にN型のチャネルが形成されるのでNチャネルIGBTと呼ばれている。
エミッタとなるNSD54を接地し、コレクタ51に正の電圧を印加すると、ドリフト領域52が電気的にOpen状態であるため、コレクタ51とドリフト領域52との接合は弱い順バイアス状態になる。しかし、ベース領域53とドリフト領域52とは逆バイアス状態となり電流は流れない。
この状態でゲート電極58に正の電圧を印加すると、ベース領域53表面のゲート電極58直下にチャネルが形成される。このとき、第2導電型の電界効果トランジスタ(NMOSFET)と同様に、NSD54からチャネルを介してドリフト領域52に電子電流が流れ、ドリフト領域52とNSD54は電気的に接続され、ドリフト領域52は接地とほぼ同電位となる。
従って、コレクタ51とドリフト領域52は順バイアス状態となり、ドリフト領域52の電子は、コレクタ51に印加された正電圧に引き寄せられてコレクタ51へ流れる。一方、コレクタ51からはホールがドリフト領域52へ注入される。そして、注入されたホールが、NSD54及びベース領域53の接地電位に引き寄せられ、ドリフト領域52からNSD54へ流れる。
従来の高耐圧Power NMOSFETではキャリアは電子のみであるが、上述のIGBTではドリフト領域52中に電子に加えコレクタ51から少数キャリアであるホールが注入されて バイポーラ動作をする。このため、ドリフト領域52中で生じる伝導度変調効果により、高耐圧Power NMOSFETよりも低オン抵抗化が可能となる。
図7に示したIGBTの等価回路を示す。
図7に示すように、IGBTはPNPトランジスタのエミッタ、コレクタが逆接続され、PNPトランジスタのエミッタがIGBTのコレクタとなる。
また、NMOSFETのドレインをコレクタ、ソースをエミッタ、ボディをベースとしたNPNトランジスタがPNPトランジスタとサイリスタ構造となるように接続されている。すなわち、PNPトランジスタのベースにNPNトランジスタのコレクタが接続され、PNPとトランジスタのコレクタにNPNトランジスタのベースが接続されている。
図7に示すように、IGBTはPNPトランジスタのエミッタ、コレクタが逆接続され、PNPトランジスタのエミッタがIGBTのコレクタとなる。
また、NMOSFETのドレインをコレクタ、ソースをエミッタ、ボディをベースとしたNPNトランジスタがPNPトランジスタとサイリスタ構造となるように接続されている。すなわち、PNPトランジスタのベースにNPNトランジスタのコレクタが接続され、PNPとトランジスタのコレクタにNPNトランジスタのベースが接続されている。
図6及び図7に示すIGBTでは、NMOSFETのゲートに正の電荷を与えると、NMOSFETのソース・バックゲートがグランドになっているため、ゲート直下のベース領域の表面にチャネルができる。チャネルを介してNMOSFETのドレインであるドリフト領域52に電位が伝わる。
このとき、コレクタ51には正の電荷が加えられているため、ドリフト領域52とコレクタ51とが順バイアスになる。すなわち、PNPのエミッタとベースとの間に順バイアスが印加された状態になる。
このように、PNPが動作することにより、ホールがPNPのエミッタ(コレクタ51)からグランド電位に設置されているPNPのコレクタに流れる。このとき、ドリフト領域52とコレクタ51との間は順バイアスとなっているため、空乏層はほとんど広がっていないが、PSD55を介して、ベース領域53とドリフト領域52との間がPNPのコレクタとなるため空乏層が若干広がっている。
このとき、コレクタ51には正の電荷が加えられているため、ドリフト領域52とコレクタ51とが順バイアスになる。すなわち、PNPのエミッタとベースとの間に順バイアスが印加された状態になる。
このように、PNPが動作することにより、ホールがPNPのエミッタ(コレクタ51)からグランド電位に設置されているPNPのコレクタに流れる。このとき、ドリフト領域52とコレクタ51との間は順バイアスとなっているため、空乏層はほとんど広がっていないが、PSD55を介して、ベース領域53とドリフト領域52との間がPNPのコレクタとなるため空乏層が若干広がっている。
ドリフト領域52に流れる電子の動きは通常のMOSと同じであるが、コレクタ51とドリフト領域52との間が順バイアスであるため、電子がコレクタ51に抜けていくのと同時に、コレクタ51からドリフト領域52へのホールの注入がある。すなわち、電子とホールとのバイポーラとしての動作がある。
これによって、電子だけの電流の流れに対してホールの逆注入が行われるため、伝導度変調効果により、PNPトランジスタの電流能力を向上させることができる。
これによって、電子だけの電流の流れに対してホールの逆注入が行われるため、伝導度変調効果により、PNPトランジスタの電流能力を向上させることができる。
図6及び図7に示すIGBTでは、NMOSFETのゲートを0VにしてOFF状態にすると、PNPトランジスタのベースと接地間が遮断され、IGBTはOFF状態へ遷移する(ターンオフ)。
しかし、IGBTでは、PNPトランジスタのベースすなわちドリフト領域52と接地間とが遮断され、電気的にOpen状態になることによりドリフト領域52に流入した少数キャリアであるホールが多数キャリアである電子と再結合して消滅する。あるいは、逆方向電位が印加されたエミッタの接地電位によって引抜かれることでターンオフする。
このため、IGBTでは、ターンオフタイムが長いという欠点があった。
しかし、IGBTでは、PNPトランジスタのベースすなわちドリフト領域52と接地間とが遮断され、電気的にOpen状態になることによりドリフト領域52に流入した少数キャリアであるホールが多数キャリアである電子と再結合して消滅する。あるいは、逆方向電位が印加されたエミッタの接地電位によって引抜かれることでターンオフする。
このため、IGBTでは、ターンオフタイムが長いという欠点があった。
また、IGBTがOFF状態では、エミッタ(NSD54)が接地電位、コレクタ51が正電位となる。また、ドリフト領域52が電気的にOpen状態であるため、コレクタ51とドリフト領域52の接合は弱い順バイアス状態となり、ベース領域53とドリフト領域52は逆バイアス状態となる。このとき、コレクタ51からエミッタ(NSD54)へ流れるリーク電流を防止する必要がある。さらに、ベース領域53とドリフト領域52との接合部からドリフト領域52側へ広がる空乏層がコレクタ51まで到達してしまう、いわゆるドリフト領域52のパンチスルーによるブレイクダウンも防止する必要がある。従って、リーク電流及びパンチスルーによるブレイクダウンを防止できるように、ドリフト領域52の深さを充分に深くする必要がある。このような耐圧確保のためにドリフト領域52を深くすることが少数キャリアの引き抜きを阻害し、ターンオフタイムを長くしてしまっている要因でもある。
上述のように、IGBTでは、耐圧確保とターンオフタイム短縮の両立が困難であった。
上述のように、IGBTでは、耐圧確保とターンオフタイム短縮の両立が困難であった。
上述した問題の解決のため、本発明においては、耐圧確保とターンオフタイム短縮の両立が可能なIGBT構造を有する半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供するものである。
本発明の半導体装置は、第1導電型の半導体領域からなるコレクタ上に、第2導電型の半導体領域からなるドリフト領域が形成されている。そして、ドリフト領域の表面に第1導電型の半導体領域からなる第1のベース領域と、第1のベース領域と離間した位置に第1導電型の半導体領域からなる第2のベース領域、及び、第3のベース領域とが形成されている。
また、ドリフト領域から第1のベース領域の一部にまたがるように、ドリフト領域上に第1のゲート絶縁層と第1のゲート電極が形成され、第2のベース領域と第3のベース領域とにまたがるように第2のゲート絶縁層と、第2のゲート電極とが形成されている。
また、第1のベース領域の表面には、第1導電型の半導体領域からなる第1のベース領域の取り出し領域が形成され、この第1のベース領域の取り出し領域に隣接して、第1のゲート電極と端部が重なる位置に第2導電型の半導体領域からなるエミッタが形成されている。
また、ドリフト領域の表面に、第1のゲート電極を挟んで第1のべース領域の反対側であって、第1のゲート電極と離間する位置に、ドリフト領域と第2のベース領域とにまたがって第2導電型の半導体領域からなるドリフト領域の取り出し領域が形成されている。第2のベース領域の表面には、このドリフト領域の取り出し領域と隣接して、第1導電型の半導体領域からなる第2のベース領域の取り出し領域が形成されている。
また、第3のベース領域の表面には、第1導電型の半導体領域からなる第3のベース領域の取り出し領域が形成されている。
また、第1のゲート電極と電気的に接続した第1のゲート配線と、第2のゲート電極と電気的に接続した第2のゲート配線とが形成され、第1のゲート配線と第2のゲート配線が電気的に接続されている。
また、エミッタと電気的に接続する第1の導電性膜と、第2のベース領域の取り出し領域とドリフト領域の取り出し領域と電気的に接続する第2の導電性膜と、第3のベース領域の取り出し領域と電気的に接続する第3の導電性膜とが形成されている。そして、第3の導電性膜は、コレクタと電気的に接続されている。
また、ドリフト領域から第1のベース領域の一部にまたがるように、ドリフト領域上に第1のゲート絶縁層と第1のゲート電極が形成され、第2のベース領域と第3のベース領域とにまたがるように第2のゲート絶縁層と、第2のゲート電極とが形成されている。
また、第1のベース領域の表面には、第1導電型の半導体領域からなる第1のベース領域の取り出し領域が形成され、この第1のベース領域の取り出し領域に隣接して、第1のゲート電極と端部が重なる位置に第2導電型の半導体領域からなるエミッタが形成されている。
また、ドリフト領域の表面に、第1のゲート電極を挟んで第1のべース領域の反対側であって、第1のゲート電極と離間する位置に、ドリフト領域と第2のベース領域とにまたがって第2導電型の半導体領域からなるドリフト領域の取り出し領域が形成されている。第2のベース領域の表面には、このドリフト領域の取り出し領域と隣接して、第1導電型の半導体領域からなる第2のベース領域の取り出し領域が形成されている。
また、第3のベース領域の表面には、第1導電型の半導体領域からなる第3のベース領域の取り出し領域が形成されている。
また、第1のゲート電極と電気的に接続した第1のゲート配線と、第2のゲート電極と電気的に接続した第2のゲート配線とが形成され、第1のゲート配線と第2のゲート配線が電気的に接続されている。
また、エミッタと電気的に接続する第1の導電性膜と、第2のベース領域の取り出し領域とドリフト領域の取り出し領域と電気的に接続する第2の導電性膜と、第3のベース領域の取り出し領域と電気的に接続する第3の導電性膜とが形成されている。そして、第3の導電性膜は、コレクタと電気的に接続されている。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1導電型の半導体基体上に、第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させてドリフト領域を形成する。そして、ドリフト領域上に第1のゲート絶縁層及び第2のゲート絶縁層を形成し、第1のゲート絶縁層及び第2のゲート絶縁層上に、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を形成する。さらに、ドリフト領域に第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより第1のベース領域、第2のベース領域、及び、第3のベース領域を形成する。
また、第2のベース領域の第1のゲート電極側からドリフト領域にまたがる位置、及び、第1のベース領域の中央を除く部分に、第2導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することによりエミッタとドリフト領域の取り出し領域とを形成する。そして、第1のベース領域のエミッタと隣接する部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第1のベース領域の取り出し領域を形成する。同様に、第2のベース領域のドリフト領域の取り出し領域と隣接する部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第2のベース領域の取り出し領域を形成する。第3のベース領域の中央部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第3のベース領域の取り出し領域を形成する。
次に、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を覆ってドリフト領域の全面に絶縁層を形成する。そして、エミッタ、ドリフト領域の取り出し領域、第1のベース領域の取り出し領域、第2のベース領域の取り出し領域、及び、第3のベース領域の取り出し領域の一部が露出するように絶縁層を除去する。
また、絶縁層を覆ってドリフト領域の全面に導電性膜を形成し、第1のベース領域、第2のベース領域、及び、第3のベース領域の上部以外の部分に形成した導電性膜を除去し、第1の導電性膜、第2の導電性膜、及び、第3の導電性膜を形成する。
導電性膜を除去した部分に、第1のゲート電極と電気的に接続する第1のゲート配線、及び、第2のゲート電極に電気的に接続する第2のゲート配線を形成し、第1のゲート配線と第2のゲート配線を電気的に接続する。そして、第3の導電性膜と第1導電型の半導体基体とを電気的に接続する。
また、第2のベース領域の第1のゲート電極側からドリフト領域にまたがる位置、及び、第1のベース領域の中央を除く部分に、第2導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することによりエミッタとドリフト領域の取り出し領域とを形成する。そして、第1のベース領域のエミッタと隣接する部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第1のベース領域の取り出し領域を形成する。同様に、第2のベース領域のドリフト領域の取り出し領域と隣接する部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第2のベース領域の取り出し領域を形成する。第3のベース領域の中央部分に、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、第3のベース領域の取り出し領域を形成する。
次に、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を覆ってドリフト領域の全面に絶縁層を形成する。そして、エミッタ、ドリフト領域の取り出し領域、第1のベース領域の取り出し領域、第2のベース領域の取り出し領域、及び、第3のベース領域の取り出し領域の一部が露出するように絶縁層を除去する。
また、絶縁層を覆ってドリフト領域の全面に導電性膜を形成し、第1のベース領域、第2のベース領域、及び、第3のベース領域の上部以外の部分に形成した導電性膜を除去し、第1の導電性膜、第2の導電性膜、及び、第3の導電性膜を形成する。
導電性膜を除去した部分に、第1のゲート電極と電気的に接続する第1のゲート配線、及び、第2のゲート電極に電気的に接続する第2のゲート配線を形成し、第1のゲート配線と第2のゲート配線を電気的に接続する。そして、第3の導電性膜と第1導電型の半導体基体とを電気的に接続する。
本発明の半導体装置、及び、本発明の半導体装置の製造方法により提供される半導体装置では、第2のベース領域とドリフト領域とにまたがって形成されたドリフト領域の取り出し領域が、第2のベース領域の取り出し領域と第2の導電膜により接続されている。また、第3のベース領域が、コレクタと電気的に接続されている。
このため、例えば、第1導電型をP型、第2導電型をN型とした場合には、次のように動作する。第1のゲート電極に正の電圧を与えると、第1のゲート電極直下の第1のベース領域の表面にチャネルが形成され、ドリフト領域との間で電流が流れる。このとき、コレクタには正の電圧が加えられているため、ドリフト領域とコレクタとが順バイアスになり、電子がコレクタに抜けていくのと同時に、コレクタからドリフト領域へのホールが注入される。
また、第1のゲート電極をOFFにすると、第2のゲート電極の電圧がドリフト領域の電圧よりも下がる。このため、ドリフト領域12表面の第2のゲート電極の直下にチャネルが形成される。そして、コレクタと電気的に接続された第3のベース領域から、チャネルを介して第2のベース領域とドリフト領域とが、コレクタと同電位に接続される。このとき、コレクタ電位による押し出し効果で、ドリフト領域内に残存した少数キャリアであるホールをエミッタへ引き抜くと共に、ドリフト領域内の多数キャリアである電子をコレクタへ引き抜くことができる。従って、半導体装置のターンオフタイムの短縮が可能となる。
なお、第1導電型をN型、第2導電型をP型とした場合には、電圧の上下関係、バイアスの順逆、電子、ホールが逆に成る以外は同様に動作する。
このため、例えば、第1導電型をP型、第2導電型をN型とした場合には、次のように動作する。第1のゲート電極に正の電圧を与えると、第1のゲート電極直下の第1のベース領域の表面にチャネルが形成され、ドリフト領域との間で電流が流れる。このとき、コレクタには正の電圧が加えられているため、ドリフト領域とコレクタとが順バイアスになり、電子がコレクタに抜けていくのと同時に、コレクタからドリフト領域へのホールが注入される。
また、第1のゲート電極をOFFにすると、第2のゲート電極の電圧がドリフト領域の電圧よりも下がる。このため、ドリフト領域12表面の第2のゲート電極の直下にチャネルが形成される。そして、コレクタと電気的に接続された第3のベース領域から、チャネルを介して第2のベース領域とドリフト領域とが、コレクタと同電位に接続される。このとき、コレクタ電位による押し出し効果で、ドリフト領域内に残存した少数キャリアであるホールをエミッタへ引き抜くと共に、ドリフト領域内の多数キャリアである電子をコレクタへ引き抜くことができる。従って、半導体装置のターンオフタイムの短縮が可能となる。
なお、第1導電型をN型、第2導電型をP型とした場合には、電圧の上下関係、バイアスの順逆、電子、ホールが逆に成る以外は同様に動作する。
本発明によれば、耐圧確保とターンオフタイム短縮の両立とが可能な、IGBT構造を有する半導体装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本実施の形態は、以下の順序で説明する。
1.半導体装置の実施の形態
2.実施の形態の半導体装置の製造方法
本実施の形態は、以下の順序で説明する。
1.半導体装置の実施の形態
2.実施の形態の半導体装置の製造方法
〈1.実施の形態の半導体装置の構造〉
本実施の形態の半導体装置の断面構造を図1に示す。この半導体装置は、縦型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)構造を有する。
図1に示す半導体装置10は、不純物濃度の高い第1導電型(P+型)の半導体基体からなるコレクタ11の主面上に、第1導電型(N型)の半導体領域からなるドリフト領域12が形成されている。そして、ドリフト領域12の表面に、第1導電型(P型)の第1のベース領域13が形成されている。第1のベース領域13は、ドリフト領域12と隣接してpn接合部を形成している。
ドリフト領域12上には、ドリフト領域12から第1のベース領域13の一部にまたがるように第1のゲート絶縁層22及び第1のゲート電極23が形成されている。そして、 第1のベース領域13には、中央に第1導電型(P型)の半導体領域からなる、P型の電位取り出し領域(PSD)17が形成されている。さらに、PSD17の両側から第1のゲート電極23と端部が重なる位置に、第2導電型(N型)の半導体領域からなる、N型の電位戸取り出し領域(NSD)18が形成されている。この第1のベース領域13に形成されるPSD17は、第1のベース領域13の取り出し領域となる。また、NSD18は、半導体装置10のエミッタとなる。
コレクタ11、ドリフト領域12、第1のベース領域13、PSD17、NSD18、及び、ゲート電極23により半導体装置10の縦型IGBT構造が形成される。
本実施の形態の半導体装置の断面構造を図1に示す。この半導体装置は、縦型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)構造を有する。
図1に示す半導体装置10は、不純物濃度の高い第1導電型(P+型)の半導体基体からなるコレクタ11の主面上に、第1導電型(N型)の半導体領域からなるドリフト領域12が形成されている。そして、ドリフト領域12の表面に、第1導電型(P型)の第1のベース領域13が形成されている。第1のベース領域13は、ドリフト領域12と隣接してpn接合部を形成している。
ドリフト領域12上には、ドリフト領域12から第1のベース領域13の一部にまたがるように第1のゲート絶縁層22及び第1のゲート電極23が形成されている。そして、 第1のベース領域13には、中央に第1導電型(P型)の半導体領域からなる、P型の電位取り出し領域(PSD)17が形成されている。さらに、PSD17の両側から第1のゲート電極23と端部が重なる位置に、第2導電型(N型)の半導体領域からなる、N型の電位戸取り出し領域(NSD)18が形成されている。この第1のベース領域13に形成されるPSD17は、第1のベース領域13の取り出し領域となる。また、NSD18は、半導体装置10のエミッタとなる。
コレクタ11、ドリフト領域12、第1のベース領域13、PSD17、NSD18、及び、ゲート電極23により半導体装置10の縦型IGBT構造が形成される。
また、図1に示す半導体装置10には、ドリフト領域12の表面に、第1のベース領域13と同様に、第2のベース領域14、及び、第3のベース領域15が、それぞれ所定の間隔をあけて形成されている。第2のベース領域14及び第3のベース領域15は、ドリフト領域12と互いに隣接してpn接合部を形成している。
また、第2のベース領域14及び第3のベース領域15は、第1のベース領域14を中心にして、対称の位置にそれぞれ2つ形成されている。
また、第2のベース領域14及び第3のベース領域15は、第1のベース領域14を中心にして、対称の位置にそれぞれ2つ形成されている。
ドリフト領域12上には、第2のベース領域14と第3のベース領域15とにまたがるように、第2のゲート絶縁層24と第2のゲート電極25が形成されている。
第1のゲート絶縁層22及び第1のゲート電極23、並びに、第2のゲート絶縁層24と第2のゲート電極25は、上述の第2のベース領域14及び第3のベース領域15と同様に、第1のベース領域14を中心にして、対称の位置にそれぞれ2つ形成されている。
第1のゲート絶縁層22及び第1のゲート電極23、並びに、第2のゲート絶縁層24と第2のゲート電極25は、上述の第2のベース領域14及び第3のベース領域15と同様に、第1のベース領域14を中心にして、対称の位置にそれぞれ2つ形成されている。
また、ドリフト領域12には、第1のゲート電極23を挟んで、第1のべース領域13の反対側であって、第1のゲート電極と離間する位置に、第2導電型(N型)の半導体領域から成るNSD19が形成されている。NSD19は、第1のゲート電極23が形成されている位置と第2のベース領域14との間から、第2のベース領域14にまたがって形成されている。このNSD19は、ドリフト領域12の電位の取り出し領域となる。
さらに、第2のベース領域には、NSD19に接する第1導電型(P型)の半導体領域からなるPSD20が形成されている。そして、第3のベース領域15には、第1導電型(P型)のPSD21が形成されている。
第2のゲート電極25と、第2のベース領域14からなるソース領域と、第3のベース領域15からなるドレイン領域とにより、第1導電型の電界効果トランジスタ(PMOSFET)30が構成される。ここで、第2のベース領域14に形成されたPSD20は、PMOSFET30のソース領域の取り出し領域となる。また、第3のベース領域15に形成されたPSD21は、PMOSFET30のドレイン領域の取り出し領域となる。
また、上述の第1のベース領域13に形成されているNSD18に電気的に接続するように、NSD18及びPSD17を覆う第1の導電性膜によりエミッタ電極27が形成されている。エミッタ電極27は図示しないグランドに接続されている。
ドリフト領域12の取り出し領域となるNSD19、及び、PMOSFET30のソース取り出し領域となるPSD20に、電気的に接続するようにNSD19及びPSD20を覆う導第2の電性膜により、ソース電極28が形成されている。また、PMOSFET30のドレイン取り出し領域となるPSD21に、電気的に接続するようにPSD21を覆う第3の導電性膜により、ドレイン電極29が形成されている。ソース電極28は、PMOSFETとNMOSFETとを接続するために形成されている。
ドリフト領域12の取り出し領域となるNSD19、及び、PMOSFET30のソース取り出し領域となるPSD20に、電気的に接続するようにNSD19及びPSD20を覆う導第2の電性膜により、ソース電極28が形成されている。また、PMOSFET30のドレイン取り出し領域となるPSD21に、電気的に接続するようにPSD21を覆う第3の導電性膜により、ドレイン電極29が形成されている。ソース電極28は、PMOSFETとNMOSFETとを接続するために形成されている。
第1のゲート電極23及び第2のゲート電極25は、絶縁層26で覆われている。また、第1のゲート電極23の表面には、第1のゲート配線31が形成されている。また、第2のゲート電極25の表面には、第2のゲート配線32が形成されている。そして、第1のゲート配線31と第2のゲート配線32とは、互いに電気的に接続されている。
また、ドレイン電極29とコレクタ11とが電気的に接続されている。
また、ドレイン電極29とコレクタ11とが電気的に接続されている。
上述のように、半導体装置10は、IGBT構造の外周部にPMOSFETが形成された構造を有している。
ドリフト領域12からなるバックゲートと、第2のベース領域14からなるソースと、第3のベース領域15からなるドレインとにより、PMOSFETがIGBTと一体形成されている。そして、IGBTのゲートである第1のゲート電極23と、PMOSFET30のゲートとなる第2のゲート電極25が電気的に接続されている。さらに、IGBTのドリフト領域12とPMOSFETのバックゲートが共通で、IGBTのコレクタ11とPMOSFETのドレインとなる第3のベース領域15及びPSD21が電気的に接続されている。
ドリフト領域12からなるバックゲートと、第2のベース領域14からなるソースと、第3のベース領域15からなるドレインとにより、PMOSFETがIGBTと一体形成されている。そして、IGBTのゲートである第1のゲート電極23と、PMOSFET30のゲートとなる第2のゲート電極25が電気的に接続されている。さらに、IGBTのドリフト領域12とPMOSFETのバックゲートが共通で、IGBTのコレクタ11とPMOSFETのドレインとなる第3のベース領域15及びPSD21が電気的に接続されている。
図2に、図1に示した半導体装置10の等価回路図を示す。
図2に示すように、半導体装置内のIGBTはPNPトランジスタのエミッタ、コレクタが逆接続されており、PNPトランジスタのエミッタがIGBTのコレクタとなる。
また、PMOSFETのバックゲートをコレクタ、ボディをベース、NMOSFETのソースをエミッタとしたNPNトランジスタがPNPトランジスタとサイリスタ構造となるように接続されている。すなわち、PNPトランジスタのベースにNPNトランジスタのコレクタが接続され、PNPとトランジスタのコレクタにNPNトランジスタのベースが接続されている。
図2に示すように、半導体装置内のIGBTはPNPトランジスタのエミッタ、コレクタが逆接続されており、PNPトランジスタのエミッタがIGBTのコレクタとなる。
また、PMOSFETのバックゲートをコレクタ、ボディをベース、NMOSFETのソースをエミッタとしたNPNトランジスタがPNPトランジスタとサイリスタ構造となるように接続されている。すなわち、PNPトランジスタのベースにNPNトランジスタのコレクタが接続され、PNPとトランジスタのコレクタにNPNトランジスタのベースが接続されている。
図1及び図2に示す構成の半導体装置では、第1のゲート電極23に正の電圧を与えると、IGBTのソース・バックゲートがグランドになっているため、ゲート直下の第1のベース領域13の表面にチャネルができる。そして、このチャネルを介してIGBTのドレインであるドリフト領域12に電子が流れる。
このときコレクタ11には正の電圧が加えられているため、ドリフト領域12とコレクタ11とが順バイアスになる。すなわち、PNPのエミッタとベースとの間に順バイアスが印加された状態になる。
このようにPNPが動作することにより、ホールがPNPのエミッタ(コレクタ11)からグランド電位に接地されているPNPのコレクタに流れる。このとき、ドリフト領域12とコレクタ11との間は順バイアスとなっているため、空乏層はほとんど広がっていないが、第1のベース領域13の取り出し領域であるPSD17を介して、第1のベース領域13とドリフト領域12との間がPNPのコレクタとなるため空乏層が若干広がっている。
このときコレクタ11には正の電圧が加えられているため、ドリフト領域12とコレクタ11とが順バイアスになる。すなわち、PNPのエミッタとベースとの間に順バイアスが印加された状態になる。
このようにPNPが動作することにより、ホールがPNPのエミッタ(コレクタ11)からグランド電位に接地されているPNPのコレクタに流れる。このとき、ドリフト領域12とコレクタ11との間は順バイアスとなっているため、空乏層はほとんど広がっていないが、第1のベース領域13の取り出し領域であるPSD17を介して、第1のベース領域13とドリフト領域12との間がPNPのコレクタとなるため空乏層が若干広がっている。
ドリフト領域12に流れる電子の動きは通常のMOSと同じであるが、コレクタ11とドリフト領域12との間が順バイアスであるため、電子がコレクタ11に抜けていくのと同時に、コレクタ11からドリフト領域12へのホールの注入がある。すなわち、電子とホールとのバイポーラとしての動作がある。
また、IGBTがON状態では、一体形成されたPMOSFET30はゲート電圧が、ソース・バックゲート、つまりドリフト領域12の電圧よりも高いのでOFF状態となり、動作しない。ところが、PMOSFET30のドレインである第3のベース領域15及びPSD21が、IGBTのコレクタ11と電気的に接続されている。このため、PMOSFET30のドレインがIGBTのコレクタとして働き、ドリフト領域12に注入された電子の引き抜き、及び、ホールの注入を行ない、Ron低減が可能となる。
また、IGBTがON状態では、一体形成されたPMOSFET30はゲート電圧が、ソース・バックゲート、つまりドリフト領域12の電圧よりも高いのでOFF状態となり、動作しない。ところが、PMOSFET30のドレインである第3のベース領域15及びPSD21が、IGBTのコレクタ11と電気的に接続されている。このため、PMOSFET30のドレインがIGBTのコレクタとして働き、ドリフト領域12に注入された電子の引き抜き、及び、ホールの注入を行ない、Ron低減が可能となる。
また、図1及び図2に示す構成の半導体装置において、IGBTがOFF状態では一体形成されたPMOSFET30のゲート電圧が、ソース・バックゲート、つまりドリフト領域12の電圧よりも下がる。このため、バックゲート(ドリフト領域12)表面の第2のゲート電極25の直下にチャネルが形成され、PMOSFET30がON状態となる。そして、PMOSFETのドレイン(第3のベース領域15)から、チャネルを介してPMOSFETのソース(第2のベース領域14)とバックゲート(ドリフト領域12)とがIGBTのコレクタ11と同電位に接続される。このため、コレクタ電位による押し出し効果で、ドリフト領域12内に残存した少数キャリアであるホールをエミッタ(NSD18)へ引き抜くと共に、ドリフト領域12内の多数キャリアである電子をコレクタ11へ引き抜くことができる。従って、IGBTのターンオフタイムの短縮が可能となる。
またIGBTのコレクタ11とドリフト領域12が同電位になることで、コレクタ11からエミッタとなるNSD18へのリーク電流を低減し、耐圧向上が可能となる。このため、IGBTのターンオフタイムの短縮と耐圧向上の両立が実現できる。
またIGBTのコレクタ11とドリフト領域12が同電位になることで、コレクタ11からエミッタとなるNSD18へのリーク電流を低減し、耐圧向上が可能となる。このため、IGBTのターンオフタイムの短縮と耐圧向上の両立が実現できる。
〈2.実施の形態の半導体装置の製造方法〉
次に、図1に示す構成の半導体装置の製造方法の一例について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明において図1と同一の構成には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
次に、図1に示す構成の半導体装置の製造方法の一例について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明において図1と同一の構成には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
まず、図3Aに示すように、不純物濃度が高い第1導電型(P+型)の半導体基体からなるドレイン領域11の主面側に、第2導電型(N型)の不純物、例えばリン(P)をドープしながら半導体層をエピタキシャル成長させ、ドリフト領域12を形成する。
次に、図3Bに示すように、エピタキシャル成長させたドリフト領域12上の所定の位置に、第1のゲート絶縁層22及び第2のゲート絶縁層24を形成する。そして、第1のゲート絶縁層上に第1のゲート電極23を形成し、第2のゲート絶縁層24上に第2のゲート電極25を形成する。
次に、図3Cに示すように、ドリフト領域12の表面に第1導電型の不純物、例えばボロン(B)をイオン注入した後、イオン注入した第2導電型の不純物を熱拡散することにより、第1導電型の第1〜第3のベース領域13,14,15を形成する。
このとき、第1のベース領域13の両端、及び、第2のベース領域14と第3のベース領域15の第2のゲート電極25側は、第1のゲート電極23及び第2のゲート電極25をマスクにして不純物の注入を行う。
このとき、第1のベース領域13の両端、及び、第2のベース領域14と第3のベース領域15の第2のゲート電極25側は、第1のゲート電極23及び第2のゲート電極25をマスクにして不純物の注入を行う。
次に、図4Dに示すように、第2のベース領域14の第1のゲート電極23側からドリフト領域12にまたがる位置、及び、第1のベース領域13の中央を除く部分に、第2導電型の不純物、例えばリン(P)をイオン注入して熱拡散を行う。この工程により、NSD18とNSD19を形成する。このとき、第1のベース領域13へのイオン注入では、第1のゲート電極23をマスクにして行う。
さらに、図4Eに示すように、第1のベース領域13のNSD18の間、第2のベース領域14のNSD19と隣接する部分、及び、第3のベース領域15の中央部分に、第1導電型の不純物、例えばボロン(B)をイオン注入して熱拡散を行う。この工程により、PSD17、PSD20、及び、PSD21を形成する。
さらに、図4Eに示すように、第1のベース領域13のNSD18の間、第2のベース領域14のNSD19と隣接する部分、及び、第3のベース領域15の中央部分に、第1導電型の不純物、例えばボロン(B)をイオン注入して熱拡散を行う。この工程により、PSD17、PSD20、及び、PSD21を形成する。
次に、第1のゲート電極23及び第2のゲート電極25を覆ってIGBT全面に絶縁層を形成する。そして、PSD17、NSD18、NSD19、PSD20、及び、PSD21の一部が露出するように絶縁層をエッチングする。この工程により、図4Fに示すように、第1のゲート電極23と第2のゲート電極25を覆う絶縁層26を形成する。
さらに、絶縁層26を覆ってIGBTの全面に導電性膜を形成する。そして、第1のベース領域13、第2のベース領域14、及び、第3のベース領域15の上部以外の部分に形成した導電性膜をエッチングする。また、導電性膜をエッチングした部分に、第1のゲート配線31及び第2のゲート配線32を形成する。この工程により、図5Gに示すように、NSD18に電気的に接続する第1の導電性膜から成るエミッタ電極27、PSD20に電気的に接続する第2の導電性膜から成るソース電極28、及び、PSD21に電気的に接続する第3の導電性膜から成るドレイン電極29を形成する。
さらに、第1のゲート配線31と第2のゲート配線32とを互いに電気的に接続し、ドレイン電極29とコレクタ11とを電気的に接続することにより、図1に示した構成の半導体装置を製造することができる。
なお、上述の半導体装置の実施の形態では、第1導電型、例えばP型の半導体基体上に、第2導電型、例えばN型のドリフト領域を形成し、さらに、第1導電型、例えばP型のベース領域を形成しているが、n型とp型とを逆導電型としてもよい。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、その他本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
10 半導体装置、11,51 コレクタ、12,52 ドリフト領域、13 第1のベース領域、14 第2のベース領域、15 第3のベース領域、17,20,21,55 PSD、18,19,54 NSD、22 第1のゲート絶縁層、23 第1のゲート電極、24 第2のゲート絶縁層、25 第2のゲート電極、26,59 絶縁層、27,60 エミッタ電極、28 ソース電極、29 ドレイン電極、30 PMOSFET、31 第1のゲート配線、32 第2のゲート配線、50 IGBT、53 ベース領域、57 ゲート絶縁層、58 ゲート電極
Claims (5)
- 第1導電型の半導体領域からなるコレクタと、
前記第1導電型のコレクタ上に形成された第2導電型の半導体領域からなるドリフト領域と、
前記ドリフト領域の表面に形成された第1導電型の半導体領域からなる第1のベース領域と、
前記ドリフト領域の表面に前記第1のベース領域と離間した位置に形成された、第1導電型の半導体領域からなる第2のベース領域、及び、第3のベース領域と、
前記ドリフト領域から前記第1のベース領域の一部にまたがるように、前記ドリフト領域上に形成された第1のゲート絶縁層と、
前記第1のゲート絶縁層上に形成された第1のゲート電極と、
前記第2のベース領域と前記第3のベース領域とにまたがるように、前記ドリフト領域上に形成された第2のゲート絶縁層と、
前記第2のゲート絶縁層上に形成された第2のゲート電極と、
前記第1のベース領域の表面に形成された第1導電型の半導体領域からなる前記第1のベース領域の取り出し領域と、
前記第1のベース領域の表面に、前記第1のベース領域の取り出し領域に隣接して、前記第1のゲート電極と端部が重なる位置に形成された第2導電型の半導体領域からなるエミッタと、
前記ドリフト領域の表面に、前記第1のゲート電極を挟んで前記第1のべース領域の反対側であって、前記第1のゲート電極と離間する位置に、前記ドリフト領域と前記第2のベース領域とにまたがって形成された第2導電型の半導体領域からなる前記ドリフト領域の取り出し領域と、
前記ドリフト領域の取り出し領域と隣接して前記第2のベース領域の表面に形成された、第1導電型の半導体領域からなる前記第2のベース領域の取り出し領域と、
前記第3のベース領域の表面に形成された第1導電型の半導体領域からなる前記第3のベース領域の取り出し領域と、
前記第1のゲート電極と電気的に接続した第1のゲート配線と、
前記第2のゲート電極と電気的に接続した第2のゲート配線と、
前記エミッタと電気的に接続する第1の導電性膜と、
前記第2のベース領域の取り出し領域及び前記ドリフト領域の取り出し領域と電気的に接続する第2の導電性膜と、
前記第3のベース領域の取り出し領域と電気的に接続する第3の導電性膜と、を備え、
前記第1のゲート配線と前記第2のゲート配線が電気的に接続され、
前記第3の導電性膜と前記コレクタとが電気的に接続されている
半導体装置。 - 前記第2のベース領域からなるソース領域、前記第3のベース領域からなるドレイン領域、前記ドリフト領域からなるバックゲート、前記第2のゲート絶縁層及び前記第2のゲート電極により、電界効果トランジスタが形成されている請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1のゲート電極直下の前記第1のベース領域にチャネルが形成されることにより、前記エミッタから、前記チャネル及び前記ドリフト領域を介して前記コレクタに電位が移動する縦型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造が形成されている請求項1に記載の半導体装置。
- 第2のベース領域からなるソース領域、前記第3のベース領域からなるドレイン領域、前記ドリフト領域からなるバックゲート、前記第2のゲート絶縁層及び前記第2のゲート電極により形成された電界効果トランジスタと、前記縦型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造とが、半導体基体上で一体形成されている請求項3に記載の半導体装置。
- 第1導電型の半導体基体上に、第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させてドリフト領域を形成する工程と、
前記ドリフト領域上に第1のゲート絶縁層及び第2のゲート絶縁層を形成し、前記第1のゲート絶縁層及び前記第2のゲート絶縁層上に、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を形成する工程と、
前記ドリフト領域に第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより第1のベース領域、第2のベース領域、及び、第3のベース領域を形成する工程と、
前記第2のベース領域の前記第1のゲート電極側からドリフト領域にまたがる位置、及び、前記第1のベース領域の中央を除く部分に、第2導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することによりエミッタと前記ドリフト領域の取り出し領域とを形成する工程と、
前記第1のベース領域の前記エミッタと隣接する部分と、前記第2のベース領域の前記ドリフト領域の取り出し領域と隣接する部分と、前記第3のベース領域の中央部分とに、第1導電型の不純物を注入した後、不純物を熱拡散することにより、前記第1のベース領域の取り出し領域と、前記第2のベース領域の取り出し領域と、前記第3のベース領域の取り出し領域とを形成する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極を覆って前記ドリフト領域の全面に絶縁層を形成し、エミッタ、前記ドリフト領域の取り出し領域、前記第1のベース領域の取り出し領域、前記第2のベース領域の取り出し領域、及び、前記第3のベース領域の取り出し領域の一部が露出するように前記絶縁層を除去する工程と、
前記絶縁層を覆って前記ドリフト領域の全面に導電性膜を形成し、第1のベース領域、第2のベース領域、及び、第3のベース領域の上部以外の部分に形成した前記導電性膜を除去し、第1の導電性膜、第2の導電性膜、及び、第3の導電性膜を形成する工程と、
前記導電性膜を除去した部分に、前記第1のゲート電極と電気的に接続する第1のゲート配線、及び、前記第2のゲート電極に電気的に接続する第2のゲート配線を形成する工程と、
前記第1のゲート配線と前記第2のゲート配線を電気的に接続し、第3の導電性膜と前記第1導電型の半導体基体とを電気的に接続する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
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US10468511B2 (en) | 2016-03-16 | 2019-11-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
-
2008
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