JP2010114240A - キャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニット - Google Patents

キャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニット Download PDF

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照久 三浦
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Abstract

【課題】自動車用等に使用されるキャパシタに関し、接合に関する信頼性を高めることを目的とする。
【解決手段】正負の電極を両端面から取り出した素子1と、この素子1を電解液と共に収容し、素子1の一方の電極を内底面に接合した金属ケース4と、素子1の他方の電極を内面に接合して金属ケース4の開口部に配設された端子板5と、金属ケース4の開口部を封止する封口ゴム6からなり、上記素子1の両端面が接合される金属ケース4の内底面、端子板5の内面に夫々粗面化層を設けた構成により、溶接される2つの部材の当接面にエアーが介在しても、エアーは粗面化層の凹凸を介して面方向に自在に移動できるため、溶接時にエアーを外部へ逃がし、レーザー溶接を行った接合部にボイドが発生することがなくなり、接合に関する信頼性を大きく向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器やハイブリッド自動車の回生用、あるいは電力貯蔵用等に使用されるキャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニットに関するものである。
図8(a)〜(c)はこの種の従来のキャパシタの構成を示した平面図と正面断面図と底面図、図9(a)〜(c)は同キャパシタを用いたキャパシタユニットの構成を示した平面図と一部切り欠き正面図と底面図であり、図8と図9において、21は素子を示し、この素子21はアルミニウム箔からなる集電体上に一端を除いて分極性電極層を形成した正負一対の電極を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせ、その間にセパレータを介在させた状態(全て図示せず)で巻回することにより構成され、この素子21の両端面(図8と図9において上下方向)から陽極と陰極を夫々取り出すようにしたものである。
22は上記素子21を図示しない電解液と共に収容したアルミニウム製の有底円筒状の金属ケース、22aはこの金属ケース22の底面に設けられた凹部であり、この凹部22aの内面に上記素子21の一方の端面に露出した電極を押し当て、金属ケース22の外底面側からレーザー光を照射してレーザー溶接(溶接痕22b)を行う等の手段によって接合することにより、機械的、かつ電気的に接続しているものである。
23は端子板、23aはこの端子板23の上面の一部に設けられた外部接続用の端子部であり、この端子部23aは後述するカーリング加工(カーリング加工部22d)を終えた金属ケース22の高さより高い位置まで突出するように突出代hが与えられている。23bは端子板23に設けられた凹部であり、この凹部23bの底面を上記素子21の他方の端面に露出した電極に押し当て、端子板23の表面側からレーザー光を照射してレーザー溶接(溶接痕23c)を行う等の手段によって接合することにより、機械的、かつ電気的に接続しているものである。
24は絶縁材料からなる環状の絶縁部材であり、上記素子21が挿入された金属ケース22の開口部の近傍を絞り加工した絞り加工部22cの内周面の上部に配設され、この絶縁部材24の上に上記端子板23が配設されるようにしているものである。
25は上記端子板23の上面周縁に配設された封止用ゴムであり、上記金属ケース22の開口端をカーリング加工(カーリング加工部22d)することにより圧縮されて封止を行うようにしたものである。
26はゴム栓であり、このゴム栓26は上記端子板23に設けられた電解液注入孔23dから金属ケース22内に図示しない電解液を注入した後、この電解液注入孔23dを塞ぐように圧入されたものである。
29はこのように構成された2個のキャパシタ27、28を隣接配置して接続した接続バーであり、この接続バー29は中央にテーパを設けることによって階段状に形成され、高くなった側を一方のキャパシタ27の端子板23に設けられた端子部23aとレーザー溶接(溶接痕29a)により接合し、低くなった側を他方のキャパシタ28の金属ケース22のカーリング加工部22dとレーザー溶接(溶接痕29a)により接合することにより、2個のキャパシタ27、28を直列接続して連結したものである。
このように構成された従来のキャパシタユニットは、素子21の正負の電極取り出しを端子板23と金属ケース22から、しかも同一方向から取り出すことができるキャパシタにより、複数のキャパシタを接続して連結する際に、接続を容易にすると共に接続スペースを削減して小型化を図ることができるというものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2007−189188号公報
このように構成された従来のキャパシタでは、素子21の両端面に露出した陽極電極と陰極電極を夫々端子板23と金属ケース22にレーザー溶接することによって接合し、また、このように構成されたキャパシタ27、28を接続バー29を介してレーザー溶接することによって直列接続して連結する構成であるため、レーザー溶接による各部材の接合に関する信頼性が極めて重要になるものであった。
しかしながら、上記レーザー溶接は、小型で厚みが薄い部材どうしを溶接することから溶接作業が難しいばかりでなく、溶接される2つの部材の当接面にエアーが閉じ込められた場合には、このエアーが溶接時の熱によって膨張し、これによってボイドが発生する恐れがあり、このようなボイドが発生した場合には、溶接部に孔あきが発生して溶接強度の低下に繋がったり、最悪の場合には電解液漏れを起こしたりする等、信頼性が低下してしまう恐れがあるという課題があった。
すなわち、上記エアーが閉じ込められた部分の溶接時の熱による体積膨張や圧力上昇は、端子板23または金属ケース22に対するレーザー光の照射により、閉じ込められたエアーの温度が2000℃に上昇したとすると、計算式(P・V=nRT)により、P・Vは7.6倍以上となるため、これにより、端子板23または金属ケース22の溶融部分が飛散したり、または溶融部分にエアーが閉じ込められた状態で凝固してしまうため、このような現象が溶接部に孔開き、またはボイドとなって発生する原因の一つになっているものである。
本発明はこのような従来の課題を解決し、レーザー溶接部にボイドが発生することをなくすることにより、優れた信頼性を発揮することが可能な、キャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニットを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、正負の電極を夫々両端面から取り出すように構成された素子と、この素子を電解液と共に収容し、素子の一方の電極を内底面に接合した金属ケースと、上記素子の他方の電極を内面に接合して上記金属ケースの開口部に配設された端子板と、上記金属ケースの開口部を封止する封口ゴムからなり、正負の電極を端子板と金属ケースから夫々取り出すように構成されたキャパシタにおいて、上記2箇所の接合部を構成する、素子の一方の電極および/または金属ケースの内底面、素子の他方の電極および/または端子板の内面に、夫々粗面化層または凹部を設けた構成にしたものである。
また、このように構成されたキャパシタを複数個隣接配置し、隣り合うキャパシタの端子板どうし、または金属ケースどうし、または一方のキャパシタの端子板と他方のキャパシタの金属ケースとを接続部材を介して接合することにより、複数個のキャパシタを直列および/または並列接続したキャパシタユニットにおいて、上記複数個のキャパシタを接続するための接続部材が接合される各接合部の夫々に、接合される2つの部材の少なくとも一方の部材の接合面に粗面化層または凹部を設けた構成にしたものである。
以上のように本発明によるキャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニットは、素子の両端面に露出した各電極を夫々端子板と金属ケースにレーザー溶接する接合部、ならびに複数個のキャパシタを接続部材を介してレーザー溶接する接合部に粗面化層または凹部を設けた構成により、溶接される2つの部材の当接面にエアーが介在していても、このエアーは粗面化層または凹部の凹凸を介して面方向に自在に移動することができるため、溶接時に該エアーを接合部外へ逃がすことができるようになり、これにより、レーザー溶接を行った接合部にボイドや孔開きの発生がなくなるため、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるという効果が得られるものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、2、4に記載の発明について説明する。
図1(a)〜(c)は本発明の実施の形態1によるキャパシタの構成を示した平面図と正面断面図と底面図、図2(a)〜(c)は同キャパシタの接合部分に設けられた粗面化層とレーザー溶接の状態を示した概念図であり、図1において、1は素子、1aはこの素子1に形成された中空部であり、この素子1は図示しないアルミニウム箔からなる集電体上に一端を除いて分極性電極層を形成した陽極電極と、同様に形成された陰極電極を一対とし、これらを互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせ、その間にセパレータを介在させた状態で巻回することにより、陽極電極ならびに陰極電極の各分極性電極層未形成部が夫々対向する端面に露出するように構成され、これにより、素子1の両端面(図1において上下方向)に陽極電極部2と陰極電極部3が夫々形成されるようにしたものである。
4は上記素子1を図示しない電解液と共に収容したアルミニウム製の有底円筒状の金属ケース、4aはこの金属ケース4の内底面に突出するように設けられた接合部であり、この接合部4aの表面(素子1の陰極電極部3と当接する側の面)には図2に示すように粗面化層4bが設けられている。そして、このように粗面化層4bを表面に設けた接合部4aにより金属ケース4内に挿入された素子1の一方の端面に設けられた陰極電極部3を押し潰し、この接合部4aに外部からレーザー光を照射してレーザー溶接(溶接痕4c)することによって金属ケース4と素子1の陰極電極部3を機械的、かつ電気的に接合し、素子1の陰極を金属ケース4から取り出すようにしているものである。なお、上記粗面化層4bの面積はレーザー溶接部(溶接痕4c)の面積よりも十分に大きなものとしているものである。
5はアルミニウム製の端子板、5aはこの端子板5の内面に突出するように設けられた接合部、5cは外部接続用の端子部である。また、上記接合部5aの表面(素子1の陽極電極部2と当接する側の面)には、上記図2に示した金属ケース4の接合部4aに設けた粗面化層4bと同様の粗面化層5bが設けられており、この粗面化層5bを表面に設けた接合部5aにより上記素子1の他方の端面に設けられた陽極電極部2を押し潰し、この接合部5aに外部からレーザー光を照射してレーザー溶接(溶接痕5d)することによって端子板5と素子1の陽極電極部2を機械的、かつ電気的に接合し、素子1の陽極を端子板5から取り出すようにしているものである。なお、上記粗面化層5bの面積は、上記金属ケース4の接合部4aに設けた粗面化層4bと同様に、レーザー溶接部(溶接痕5d)の面積よりも十分に大きなものとしているものである。
6は上記端子板5の外周面と金属ケース4の内周面の間に配設されて端子板5と金属ケース4の絶縁を行うと共に、上記金属ケース4の開口端近傍の外周面を横絞り加工すると共に、金属ケース4の開口端をカーリング加工することにより圧縮されて封止を行う封口ゴムである。
7は上記端子板5に設けられた電解液注入用の連通孔を塞ぐようにして結合された圧力調整弁であり、これにより、端子板5から陽極電極を、金属ケース4から陰極電極を取り出すようにした本実施の形態によるキャパシタが構成されているものである。
このように構成された本実施の形態によるキャパシタは、上記金属ケース4の内底面に突出するように複数箇所に放射状に設けられた接合部4aと、上記端子板5の内面に突出するように複数箇所に放射状に設けられた接合部5aに、夫々粗面化層4b、5bを設けた構成により、上記端子板5の接合部5aと素子1の一方の端面に設けられた陽極電極部2、ならびに金属ケース4の接合部4aと素子1の他方の端面に設けられた陰極電極部3を夫々レーザー溶接によって接合する際に、溶接される2つの部材の当接面にエアーが介在していても、このエアーは粗面化層4b、5bの凹凸を介して面方向に自在に移動することができるため、溶接時に該エアーを溶接部(溶接痕4c、5d)外へ逃がすことができるようになり、これにより、レーザー溶接を行った溶接部(溶接痕4c、5d)にボイドが発生することがなくなり、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
また、このような効果を得るためには、粗面化層4b、5bの表面粗さRaを、10〜500μmとするのが好ましく、表面粗さRaが10μmよりも小さい場合にはエアーが抜け難くなってボイドが発生する可能性があり、同500μmもあれば十分な効果が得られ、それ以上は必要がないためである。
また、上記粗面化層4b、5bの面積は、接合部における接合面積(レーザー溶接部における溶接痕4c、5d)の面積よりも大きくすることが重要であり、小さい場合にはエアーが十分に抜けないためにボイドが発生し、本発明による効果が十分に得られないものである。
また、上記粗面化層4b、5bの形成は、例えば、金属ケース4や端子板5を成型するプレス金型に、金属ケース4の接合部4a、端子板5の接合部5aの部分のみに、エンドミル等を用いて凹凸を設けることによって容易に形成することができるものである。
なお、本実施の形態においては、上記レーザー溶接を行う接合部分に設ける粗面化層4b、5bは、金属ケース4の内底面の接合部4aと、端子板5の内面の接合部5aに夫々設けた例を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、素子1の両端面に設けられた陽極電極部2と陰極電極部3のみに粗面化層を設けた構成、あるいは全ての部材に粗面化層を設けたものであっても良いものであり、上記陽極電極部2と陰極電極部3に粗面化層を設ける構成について、以下に具体的に説明する。
図3(a)〜(c)は素子の両端面に設けられた電極に粗面化層を設ける手段の一つとしてのスェージ加工を説明するための素子端面部分の断面図であり、図3において、1は素子、1aはこの素子1に形成された中空部、8は陽極電極、9は陰極電極、10はセパレータであり、上記陽極電極8と陰極電極9を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせ、その間にセパレータ10を介在させた状態で巻回することにより、図3(a)に示すように、一方の端面に陽極電極8のみが突出して陽極電極部2を形成し、図示しない対向する端面には陰極電極9のみが突出して陰極電極部3が形成されているものである。
図3(b)は上記図3(a)に示した素子1の一方の端面に突出した陽極電極8の先端部分を中心に向かって折り曲げることにより、陽極電極8が少なくとも3枚以上重なり合うようにしたスェージ加工部2aを設けると共に、素子1の一方の端面に突出した陽極電極8の上記スェージ加工部2aを除く部分を中心に向かって傾斜させたテーパ部2bを設けたものであり、このようなスェージ加工部2aを設け、かつ、このスェージ加工部2aの表面粗さRaを10〜500μmとすることにより、粗面化層としたものである。
図3(c)は上記図3(a)に示した素子1の一方の端面に突出した陽極電極8の先端部分を外周に向かって折り曲げることにより、陽極電極8が少なくとも3枚以上重なり合うようにしたスェージ加工部2cを設けると共に、素子1の一方の端面に突出した陽極電極8の上記スェージ加工部2cを除く部分を中心に向かって傾斜させたテーパ部2bを設けたものであり、このようなスェージ加工部2cを設け、かつ、このスェージ加工部2cの表面粗さRaを10〜500μmとすることにより、粗面化層としたものである。
なお、上記図3(b)に示したスェージ加工部2aと図3(c)に示したスェージ加工部2cを比較すると、スェージ加工部2cの方が、スェージ加工部2cを構成している複数の陽極電極8に対して、スェージ加工部2aのような圧縮する(径を狭める)作用が少なく、素子1端面の中心部から外周部にかけての陽極電極8の重なり枚数の安定化(均等性)や、素子1反面のスェージ加工による中心部から外周部にかけての陽極電極8の屈曲位置の安定化(電極端部からの距離の均等性)により、粗面化層の凹凸の安定化を図ることができるため、目的とする表面粗さRaを10〜500μmの範囲内に制御することが容易となり、特に好ましいものである。
更に、スェージ加工部2cは、スェージ加工部2aのような圧縮する(径を狭める)作用が少ないために素子1に形成された中空部1aをスェージ加工部分が覆わないようになり、これにより、素子1端面を溶接接続する際に、素子1端面の中心部まで溶接する必要がないために作業タクトが向上し、また、端子板5の接合部5aを端子板5の中心部まで設ける必要がないため、端子板5の断面厚肉部の厚みを一定とした場合に製品の内部圧力に伴う端子板5の変形量も抑制でき、更に、端子板5の端子部5cの接続部分の面積をアップすることができる等の利点を有するため、特に好ましいものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1、図2を用いて説明したキャパシタに使用される素子の両端面に金属製の集電板を夫々接合した点が異なるものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
図4は本発明の実施の形態2によるキャパシタに使用される素子の構成を示した断面図であり、図4において、1は素子、1aはこの素子1に形成された中空部、2は素子1の一方の端面に形成された陽極電極部、3は素子1の他方の端面に形成された陰極電極部である。
11は上記素子1の一方の端面に形成された陽極電極部2に接合されたアルミニウム製の円板状の陽極集電板、12は素子1の他方の端面に形成された陰極電極部3に接合されたアルミニウム製の円板状の陰極集電板であり、このように素子1の両端面に接合された陽極集電板11と陰極集電板12を、図示はしないが上記実施の形態1で説明した図1に示す端子板5の接合部5aと金属ケース4の接合部4aに夫々レーザー溶接によって接合するようにしたものである。
従って、上記陽極集電板11、陰極集電板12の表裏面には、夫々上記実施の形態1で図2を用いて説明した粗面化層4b、5bと同様の粗面化層(図示せず)が設けられているものであり、これにより、陽極集電板11がレーザー溶接により接合される素子1の陽極電極部2、端子板5の接合部5a、ならびに陰極集電板12がレーザー溶接により接合される素子1の陰極電極部3、金属ケース4の接合部4a、の夫々のレーザー溶接時に、上記実施の形態1と同様に溶接部にボイドが発生することがなくなり、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
なお、本実施の形態においては、上記陽極集電板11と端子板5の接合、陰極集電板12と金属ケース4の接合において、粗面化層を夫々陽極集電板11、陰極集電板12側に設ける構成を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、粗面化層を端子板5、金属ケース4側に設けても良く、また両方に設けても良いものであり、少なくとも一方の部材の接合面に粗面化層を設けることにより、本発明による効果が得られるものである。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項5、6に記載の発明について説明する。
図5(a)〜(c)は本発明の実施の形態3によるキャパシタユニットの構成を示した平面図と正面図と底面図であり、図5において、13と14は上記実施の形態1で図1を用いて説明したキャパシタと同様に構成された第1のキャパシタと第2のキャパシタ、15はこの第1のキャパシタ13と第2のキャパシタ14を隣接配置して連結した接続板であり、この接続板15は、隣接配置された第1のキャパシタ13の端子板5に設けられた外部接続用の端子部5cにレーザー溶接(溶接痕15a)により一端が接合され、第2のキャパシタ14の金属ケース4の周面の一部にレーザー溶接(溶接痕15b)により他端が接合されることにより、第1のキャパシタ13と第2のキャパシタ14を機械的、かつ電気的に接合するようにしたものである。
従って、上記第1のキャパシタ13の端子板5に設けられた端子部5cと接続板15の一端との接合部、ならびに第2のキャパシタ14の金属ケース4の周面の一部と接続板15の他端との接合部には、夫々接合される2つの部材の少なくとも一方の部材の接合面に、上記実施の形態1で図2を用いて説明した粗面化層4b、5bと同様の粗面化層(図示せず)が設けられているものであり、これにより、接続板15の一端を第1のキャパシタ13の端子板5の端子部5cに、接続板15の他端を第2のキャパシタ14の金属ケース4の周面に、夫々レーザー溶接する際に、上記実施の形態1と同様に溶接部にボイドが発生することがなくなり、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
なお、上記実施の形態1〜3においては、各接合部を構成する2つの部材の少なくとも一方の部材の接合面に粗面化層または凹部を設ける例として、全て粗面化層を設けた例を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、粗面化層に代えて凹部を設けた構成にしても良いものであり、この凹部を用いた具体例について、以下に図面を用いて詳細に説明する。
図6(a)〜(c)は上記実施の形態3で図5を用いて説明したキャパシタユニットの第1のキャパシタと第2のキャパシタの金属ケースどうしを接合する際に使用される接続板の構成を示した平面図と、図6(a)のA−A線における断面図と、この接続板を金属ケースにレーザー溶接により接合した状態を示した底面図であり、図6(a)の平面図が接続板の金属ケースとの接合面を示し、この接合面の裏面側を示したのが図6(c)であり、この裏面側からレーザー光を照射して接続板と金属ケースとのレーザー溶接を行うものである。
図6において、16は金属製の接続板であり、この接続板16は図示しない2つの金属ケースを並べて配置した状態で、2つの金属ケースの底面と密着して一体化するような形状に形成されているものである。16aはこの接続板16の金属ケースとの接合面の複数箇所に設けられた円形状の凹部、16bは接続板16のレーザー溶接面の複数箇所に設けられた円形状の凹部であり、この凹部16aと16bは接続板16の両面に表裏対称に設けられると共に、1つの金属ケースに対して3箇所の凹部16aが当接するように設けられているものである。
そして、この凹部16aが上記図5に示したキャパシタユニットの金属ケース4の底面に設けられた接合部4a、ならびにこの接合部4a内に施されたレーザー溶接(溶接痕4c)を除く位置に当接するようにして接続板16を配設した状態で、凹部16bにレーザー光を照射してレーザー溶接(溶接痕16c)を行うことによって接続板16と図示しない金属ケースを接合し、これにより、第1のキャパシタと第2のキャパシタの金属ケースどうしを接合したキャパシタユニットを構成しているものである。
また、図7(a)、(b)は上記図6に示した接続板と同様の接続板の構成を示した平面図と、図7(a)のA−A線における断面図であり、図7(a)の平面図が接続板の金属ケースとの接合面を示すものであり、図7において、17は金属製の接続板、17aはこの接続板17の金属ケースとの接合面の複数箇所に設けられた溝状の凹部、17bは接続板17のレーザー溶接面の複数箇所に設けられた円形状の凹部であり、このように構成された接続板17は、上記図6に示した接続板16の金属ケースとの接合面に設けた円形状の凹部16aに代えて、溝状の凹部17aを設けた点以外は接続板16と同様の構成のものである。
このように構成された接続板16、17は、各接合部を構成する2つの部材の少なくとも一方の部材の接合面に設ける粗面化層に代えて凹部16a、17aを設けた構成により、溶接される2つの部材の当接面にエアーが介在していても、このエアーは粗面化層または凹部の凹凸を介して面方向に自在に移動することができるため、溶接時に該エアーを接合部外へ逃がすことができるようになり、これにより、レーザー溶接を行った接合部にボイドや孔開きの発生がなくなるため、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるという効果に加えて、以下のような新たな効果が得られるものである。
すなわち、2つの部材を重ね合わせてレーザー溶接する際に、レーザー光が直接照射されない側の部材が熱的な影響を受け易い場合、具体的には、レーザー光が直接照射されない側の板厚がレーザー光が直接照射される側の板厚に比べて薄い(半分以下)、融点が低い、熱伝導が悪くて蓄熱され易い、等の部材を用いて構成された場合に、レーザー光が直接照射されない部材をレーザー光が直接照射される部材に密着させた構成にすると、レーザー光を直接照射された部材の溶融熱量がレーザー光を直接照射されない部材にダイレクトに伝播するために局部的に瞬時に蓄熱し、部分的に蒸発等が発生し、孔が発生してしまうという問題がある。
そこで、このような現象を回避する目的で、2つの部材間に隙間を設けた状態でレーザー溶接を行うことも考えられるが、この場合には、レーザー光が直接照射されて溶融した金属がレーザー光が直接照射されない部材に接触してもすぐに温度が低下するために十分な加熱が行えないため、レーザー光が直接照射されない部材の濡れ性が悪く、2つの部材を金属拡散層を形成した状態で良好な溶接を行うことが困難になるという問題がある。
従って、上記図6、図7に示したような凹部16a、17aを設けた構成とすることにより、レーザー溶接を行う接合部分の2つの部材間に隙間と密着部分が混在するようになるため、レーザー光が直接照射された部材の溶融熱量の一部が上記密着部分を介してレーザー光が直接照射されない部材に伝播して加熱されるために濡れ性が向上し、2つの部材を金属拡散層を形成した状態で良好な溶接を行うことができるようになるという格別の効果を奏するものである。また、上記隙間部分を介してエアーを外部へ逃がし、ボイドや孔開きの発生をなくすることができるという効果は犠牲になるものではない。
なお、本実施の形態においては、上記粗面化層に代えて凹部16a、17aを設けた構成として、キャパシタユニットの第1のキャパシタと第2のキャパシタの金属ケースどうしを接合する際に使用される接続板16、17に設けた例を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、金属ケース、端子板、集電板等に設けても構わないものであり、これらによっても同様の効果が得られるものである。
本発明によるキャパシタ及びこれを用いたキャパシタユニットは、接合に関する信頼性を大きく向上させることができるという効果を有し、特に高い信頼性が要求される自動車用分野等として有用である。
(a)本発明の実施の形態1によるキャパシタの構成を示した平面図、(b)同正面断面図、(c)同底面図 (a)〜(c)同キャパシタの接合部分に設けられた粗面化層とレーザー溶接の状態を示した概念図 (a)〜(c)同キャパシタの素子の両端面に設けられた電極に粗面化層を設ける手段の一つとしてのスェージ加工を説明するための素子端面部分の断面図 本発明の実施の形態2によるキャパシタに使用される素子の構成を示した断面図 (a)本発明の実施の形態3によるキャパシタユニットの構成を示した平面図、(b)同正面図、(c)同底面図 (a)同キャパシタユニットの第1のキャパシタと第2のキャパシタの金属ケースどうしを接合する際に使用される接続板の構成を示した平面図、(b)図6(a)のA−A線における断面図、(c)同接続板を金属ケースにレーザー溶接により接合した状態を示した底面図 (a)同接続板の他の構成を示した平面図、(b)図7(a)のA−A線における断面図 (a)従来のキャパシタの構成を示した平面図、(b)同正面断面図、(c)同底面図 (a)従来のキャパシタを用いたキャパシタユニットの構成を示した平面図、(b)同一部切り欠き正面図、(c)同底面図
符号の説明
1 素子
1a 中空部
2 陽極電極部
2a、2c スェージ加工部
2b テーパ部
3 陰極電極部
4 金属ケース
4a、5a 接合部
4b、5b 粗面化層
4c、5d、15a、15b、16c 溶接痕
5 端子板
5c 端子部
6 封口ゴム
7 圧力調整弁
8 陽極電極
9 陰極電極
10 セパレータ
11 陽極集電板
12 陰極集電板
13 第1のキャパシタ
14 第2のキャパシタ
15、16、17 接続板
16a、16b、17b 円形状の凹部
17a 溝状の凹部

Claims (6)

  1. 正負の電極を夫々両端面から取り出すように構成された素子と、この素子を電解液と共に収容し、素子の一方の電極を内底面に接合した有底筒状の金属ケースと、上記素子の他方の電極を内面に接合して上記金属ケースの開口部に配設された端子板と、この端子板の外周面と金属ケースの内周面の間に配設されて相互を絶縁すると共に、金属ケースの開口端を加工することにより圧縮されて封止を行う円環状の封口ゴムからなり、正負の電極を端子板と金属ケースから夫々取り出すように構成されたキャパシタにおいて、上記2箇所の接合部を構成する、素子の一方の電極および/または金属ケースの内底面、素子の他方の電極および/または端子板の内面に、夫々粗面化層または凹部を設けたキャパシタ。
  2. 素子の両端面の電極に設けられた粗面化層または凹部が、スェージ加工により設けられたものである請求項1に記載のキャパシタ。
  3. 素子の両端面に設けられた正負の電極に夫々金属製の集電板を接合し、この集電板の一方を金属ケースの内底面に、同他方を端子板の内面に接合すると共に、上記4箇所の接合部を構成する、素子の一方の電極および/または一方の集電板、素子の他方の電極および/または他方の集電板、一方の集電板および/または金属ケースの内底面、他方の集電板および/または端子板の内面に、夫々粗面化層または凹部を設けた請求項1に記載のキャパシタ。
  4. 粗面化層の表面粗さRaを10〜500μmとし、かつ、粗面化層の面積を接合部における接合面積よりも大きくした請求項1〜3のいずれか一つに記載のキャパシタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のキャパシタを複数個隣接配置し、隣り合うキャパシタの端子板どうし、または隣り合うキャパシタの金属ケースどうし、または隣り合う一方のキャパシタの端子板と他方のキャパシタの金属ケースとを接続部材を介して接合することにより、複数個のキャパシタを直列および/または並列接続したキャパシタユニットにおいて、上記複数個のキャパシタを接続するための接続部材が接合される各接合部の夫々に、接合される2つの部材の少なくとも一方の部材の接合面に粗面化層または凹部を設けたキャパシタユニット。
  6. 粗面化層の表面粗さRaを10〜500μmとし、かつ、粗面化層の面積を接合部における接合面積よりも大きくした請求項5に記載のキャパシタユニット。
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