JP2010118374A - キャパシタ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、集電板と端子板あるいは外装ケースとの接触抵抗を低減したキャパシタを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明では、キャパシタにおいて、集電板2a、2bは素子1と端子板3あるいは外装ケース4の内底面との間に介在し接合しており、集電板2a、2bの素子1の端面と接合されている面の裏面へ、集電板2a、2bと素子1の端部1a、1bとを溶接する位置へ予め凹部6を設けた構成を特徴とした。これにより、集電板2a、2bと素子1を溶接などによって接合する際に生じる溶接部の一部の隆起を凹部6の内部で食い止めることが可能となり、集電板2aと端子板3などを接合させる際に生じる隙間を低減することができる。
これにより、集電板2aと端子板3あるいは集電板2bと外装ケース4との接触抵抗を低減することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明では、キャパシタにおいて、集電板2a、2bは素子1と端子板3あるいは外装ケース4の内底面との間に介在し接合しており、集電板2a、2bの素子1の端面と接合されている面の裏面へ、集電板2a、2bと素子1の端部1a、1bとを溶接する位置へ予め凹部6を設けた構成を特徴とした。これにより、集電板2a、2bと素子1を溶接などによって接合する際に生じる溶接部の一部の隆起を凹部6の内部で食い止めることが可能となり、集電板2aと端子板3などを接合させる際に生じる隙間を低減することができる。
これにより、集電板2aと端子板3あるいは集電板2bと外装ケース4との接触抵抗を低減することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッドカーや燃料電池車の回生用あるいは蓄電用、電子機器のバッテリー用として用いられるキャパシタに関するものである。
従来からキャパシタは、その充放電の応答性の高さから多くの電子機器のバッテリー用として用いられてきた。中には、高いエネルギー密度も有したキャパシタも登場し、蓄電装置としての性能は高いエネルギー密度を有した蓄電池と略対等となるところまで達していた。
そのエネルギー密度の高いキャパシタの中で特に電気二重層キャパシタにおいて、電気二重層キャパシタの低背化ならびに素子により充放電される電力の損失を少なく、且つ、高い出力で供給するために、一つの案として素子と端子板とを接続する際、接触抵抗の信頼性を高めるために集電板を介在させ、接続を行うという技術が知られている。
図5(a)は従来の電気二重層キャパシタの正面断面図であり、図5(b)は従来のキャパシタにおける集電板と蓋体との接合箇所を抜粋した正面断面図である。
図5(a)において、この従来の電気二重層キャパシタの集電板は巻回された円筒状の電極巻回体12の両側にある極性を有した平端面と金属製の集電板とが溶接などにより対向する面どうしで接続される。また、2つの集電板のうち正集電板30は、外装缶40を封止する蓋体44と電気的に接続するために、図5(b)において、正集電板30の蓋体44と対向する面の中心部に突起部32を設け、この突起部32が蓋体44の中心に設けられた筒部47の内周面48と接触し接続される構成となっているものであった。
このように正集電板30と蓋体44の筒部47の内周面48とが接続されることにより、電気二重層キャパシタ組み立て時に生じる、製造誤差を調製することができたものである。
なお、この出願に関する先行技術文献として、例えば特許文献1が知られている。
特開2001ー60534号公報
しかしながらキャパシタ単体のエネルギー密度を高めるためにキャパシタの低背化を行うには、上記従来の電気二重層キャパシタのように正集電板30の突起部32と蓋体44とを接触させる構成ではなく、蓋体44のような端子板も、接合される正集電板30のような集電板と水平面どうしの接合を行う必要があった。
図6は従来のキャパシタの電極巻回体12と集電板との溶接部における正面断面図の抜粋である。
図6において電極巻回体12は巻回される際に巻きずれが生じることがあり、巻回後、電極巻回体を構成する集電体50の端面上に多少の凹凸が生じることがある。この凹凸が生じた状態で集電体50と集電板とを溶接した場合、レーザーなどで溶接して集電板の溶接部51が溶融される際に、溶接部51において、集電板と集電体50とが接触していた部分は溶融した溶接部所51が集電板を構成する金属の有する濡れ性により、集電体50の方向へ移動する。これに対して、巻きずれによって凹んだ電極巻回体の集電体50と集電板とが接触していない部分については、溶接部51が表面張力によって集電体50から遠ざかる方向へ移動し、集電板の電極巻回体と接合された面の裏面に隆起することがあった。そのため、引出端子である端子板と集電板の上記裏面とを面どうしの接合をさせる際に、この集電板の溶接部51が隆起した溶接痕と端子板とが当接することによって、端子板が傾いた状態で集電板と当接してしまう恐れがあった。そして、集電板と端子板との間に隙間が生じ、十分に面どうしで接触できず、さらに、端子板は集電板の平面部分より隆起と積極的に当接してしまうため、接合後の端子板と集電板との接触抵抗の増加を引き起こす恐れがあった。
そこで、本発明では上記課題を克服し、集電板と端子板あるいは外装ケースとの接触抵抗を低減したキャパシタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、金属箔から成る集電体の表面に一端を除いて炭素材料を主体とした電極部が形成された正極と負極を一対とし、前記正極と前記負極が前記集電体に形成された電極未形成部が突出するようにずれて対向し、前記正極と前記負極との間にセパレータが介在した状態で巻回、又は積層された素子と、この素子の前記集電体の電極未形成部により構成された両端部の少なくとも一方の端部に溶接により接合された金属から成る集電板と、前記集電板を介して前記素子の一方の端部と接合された金属から成る端子板と、前記素子および駆動用電解液を収容した外装ケースとを備えたキャパシタであり、前記集電板において前記素子と対向している面の裏面に凹部が形成され、この凹部の内部に前記集電板と前記素子とが接合されるための溶接部を有することを特徴としている。
この構成をとることにより本発明は、集電板と素子を溶接などにより接合させる際に生じることがあった、上記集電板上の素子との溶接部の隆起を、集電板に形成されている凹部の底部に素子との溶接部を形成することによって、凹部内で溶接部に生じる隆起を抑えることが可能となり、素子の端部と接合された集電板と端子板とを接合する際に、集電板と端子板との間に集電板の隆起が介在していたため生じていた集電板と端子板との間の隙間を低減し、集電板と端子板とが接合された際の接触抵抗を低減することが可能となる。
以下に、図面を用いて請求項1〜4ならびに本発明における実施の形態について説明を行うが下記の内容に限定されない。
(実施の形態)
図1(a)は本発明の実施の形態におけるキャパシタの一例である電気二重層キャパシタの分解斜視図である。図1(b)は本発明の実施の形態におけるキャパシタの一例である組み立て後の電気二重層キャパシタの断面境界線Xを有する部分垂直断面図である。
図1(a)は本発明の実施の形態におけるキャパシタの一例である電気二重層キャパシタの分解斜視図である。図1(b)は本発明の実施の形態におけるキャパシタの一例である組み立て後の電気二重層キャパシタの断面境界線Xを有する部分垂直断面図である。
図1(a)において、素子1は一対の正極および負極と正極および負極に介在するセパレータ(いずれも図示なし)によって構成される。正極および負極は帯状のアルミニウム箔からなる集電体の表裏面上に夫々、電極部として活性炭などを主体とした分極性電極層(図示なし)が配設されていると共に、幅方向の一方の端部に分極性電極層未形成部が設けられたものである。これら正極および負極がそれぞれの分極性電極層未形成部が互いに逆方向に向き、且つ、集電体の幅方向にずらして対向し、対向した正極および負極の間に絶縁性を有したセパレータ(図示なし)を介在している状態で正極、負極、セパレータが集電体の長手方向に巻回状になり、円筒状の素子1を形成する。巻回後、セパレータは正極と負極とのどの間にも介在しているように配設されている。
また、巻回されている素子1の両端部は夫々、一方の端部1aは正極の集電体の分極性電極層の未形成部で構成され、他方の端部1bは負極の集電体の分極性電極層の未形成部で構成されている。
金属から成る円板の集電板2a、2bは、本実施の形態においては素子1の端部1aに集電板2aが、端部1bに集電板2bが夫々、面どうしで接合されている。
本発明において集電板2a、2bは、集電板2a、2bと素子1とがそれぞれ接合される面と反対側の面に凹部6が設けられたものである。また、本実施の形態では巻回された素子1の円筒状の形状に対応して円板の形状であるが、集電板2a、2bの形状はこれに限定されない。
また、集電板2a、2bの素材は接合される端部1a、1bを構成する集電体がアルミニウムから成るため、接触抵抗などを考慮して同材であるアルミニウムが好ましい。
端子板3は上記集電板2aの素子1との接合面の裏面と接合され、素子1から一方の電極を引き出す引出端子の役割を果たす。端子板3は例えば図1(a)のように円筒状の素子1外径と略同径の円板部3aと円板部3aより径が小さい円柱部3bとが一体となった形状(フランジ状)をしたものである。
端子板3は集電板2aとの接合手段として、例えばレーザー溶接などの溶接手段が用いられるが特に限定されない。
また、端子板3の素材もアルミニウムあるいは銅が好ましい。
端子板3の円柱部3bは接続部材(図示なし)と接続され別のキャパシタや外部回路との電気の授受を行う。
外装ケース4は有底円筒状の金属ケースである。この外装ケース4はレーザー溶接等の手段を用いて、上記集電板2bの素子1との接合面の裏面と外装ケース4の内底面とが接合されることにより、集電板2bを介して間接的に素子1から外装ケース4へ他方の電極を引き出す構成となる。また、外装ケース4内部には素子1や集電板2a、2b、そして端子板3と共に、駆動用電解液(図示なし)が収容されている。外装ケースの素材も接合する集電板2bの素材を考慮するとアルミニウムが好ましい。
封口ゴム5は絶縁部材から成り、例えば図1(a)のようにリング状である。この封口ゴム5は上記端子板3の円柱部3bの外周面および円板部3aの上面と当接するように端子板3の円柱部3bがリング状の封口ゴムの内周面に圧入されている構成となっている。加えて、外装ケース4の開口端部における内周面とリング状である封口ゴム5の外周面とが当接および圧着するように、封口ゴム5を有した端子板3は外装ケース4内に収容されている。このように、封口ゴム5の内周面、外周面に夫々端子板3、外装ケース4の内周面へ当接および圧着が行われているため、外装ケース4の開口端部を端子板3と共に封口するだけでなく、本実施の形態における電気二重層キャパシタを組み立てた際に端子板3および外装ケース4を絶縁する役割も担っている。
図1(b)のように、この封口ゴム5の配置箇所を決めるため、および外装ケース4の開口端部をより強固に封止するために、外装ケース4の外周面から内周面への絞り加工(絞り加工部4a)により封口ゴム5の外周面を圧縮すると共に、封口ゴム5の平面部分を外装ケース4の開口端面へ内向きのカーリング加工(カーリング加工部4b)を行うことにより、外装ケース4の開口端部の内周面を封口ゴム5に密着させ、封止するとともに端子板3と外装ケース4との絶縁を行うように構成されたものである。
なお、集電板2a、2bおよび端子板3と接合した素子1を外装ケース4に収容した後、キャパシタ素子1の外装ケース4の内部での位置決めを容易にするために外装ケース4外周側から外装ケース4の内部に向かって外装ケース4の内周面を突出させる絞り加工を施してもよい。この絞り加工により設けられた外装ケース4の内周面の突出した部分が素子1の外周面に圧着されるため、素子1は外装ケース4の内部で固定される。
また、集電板2a、2bのキャパシタ素子1と対向する面の中心部分に突出部が設けられていても良い。これにより、素子1に集電板2a、2bを接合させる際に、集電板2a、2bに設けた突出部を素子1の中空部に挿入することによって、端部1a、1bと集電板2aと2bとを接合する上での位置決めが容易になる。
さらに、必要に応じて、充放電を繰り返すことによってキャパシタ内部で発生する恐れのあるガスを逃がすために、例えば端子板3上へ外装ケース4内部に連通する孔(図示なし)を設け、その孔の直上に調圧弁を設けた構成でも良い。
図2は本実施の形態で用いられている集電板2aを拡大した斜視図である。
図2において、本発明の実施形態では、素子1の端面と接合されている集電板2aの素子1との接合面と反対側(端子板3あるいは外装ケース4の内底面との接合面)に、凹部6が設けられている構成である。さらに、集電板2aの中心部分には、素子1へ駆動用電解液を含浸させるための貫通孔である孔部7が設けられている。
上記の構成により、集電板2a、2bと素子1の両端面とを夫々接合する際に、凹部6の底面にレーザー溶接を施し接合することによって、凹部6の底面に設けられた溶接痕(図示なし)の一部に、素子1の端部1a、1bと集電板2a、2bとの接触不良により隆起が生じても、凹部6の内部に溶接痕の隆起分を収容することができる。これにより、溶接痕の隆起が集電板2a、2bの平面部上に突出する可能性が低減できるため、集電板2aと端子板3あるいは集電板2bと外装ケース4とを接合させる際に、端子板3の底面あるいは外装ケース4の内底面の平滑性を維持させた状態で互いの接合面どうしを密着させて接合させることが可能となり、つまり隙間が生じる恐れが低減され、集電板2aと端子板3あるいは集電板2bと外装ケース4との接触抵抗の増加を抑制することが可能となる。
また、従来では素子1の端部1a、1bと集電板2a、2bとを溶接によって接合する際に、レーザーなどの照射によって溶接部からスパッタ屑(図示なし)が飛散し、この飛散したスパッタ屑が集電板2a、2bの平面部の表面に付着することがあった。これにより、集電板2a、2bのスパッタ屑が付着した面と端子板3あるいは外装ケース4の内底面とを接合させることによって、上記溶接痕の一部の隆起と同様に、飛散したスパッタ屑が端子板3の接合面と接触して端子板3と集電板2aとの間に隙間が生じてしまうため、集電板2aと端子板3あるいは集電板2bと外装ケース4との間の接触抵抗の増加の要因の一つとなっていた。
これに対しても、集電板2a、2bに凹部6を設けることによって、溶接部から飛散したスパッタ屑が凹部6の内壁に衝突することによって、従来の飛散するスパッタ屑の一部を凹部6の内部に止めることが可能となる。
さらに、集電板2a、2bに設けられる凹部6の深さは0.25mm以上であることが好ましい。この理由は下記の性能評価試験2で詳しく説明を行うが、凹部6の深さを2.5mm以上と規定することによって、この凹部6が形成されている集電板2a、2b自体の高背化を抑制しながら隆起を凹部6内部に収容することができる。
なお、本実施の形態では集電板2a、2bの素子1と接合される夫々の面において、集電板2a、2bに設けた凹部6の配設箇所と対応する位置に、集電板2aから素子1へ向かう方向に集電板2a、2bと同材質から成る突部(図示なし)を有していても良い。これにより、溶接部となる凹部2aの底の部分の厚みが増すことになり、レーザー溶接加工による貫通の恐れの低減など、生産上の信頼性をより高めることが可能となる。
また、集電板2a、2bに設けられた凹部6の深さおよび集電板2a、2bの素子1と対向する面に設けた突部の高さを約0.25〜0.30mmとする。
これは、溶接箇所に形成される上記隆起の高さは概ね0.25mm以下であるため、集電板2a、2bに設けられる凹部6の深さもこの数値を基準に設定される。従って、凹部6の底の厚みの薄さも凹部6の深さによって決まるため、凹部6の底の厚みの薄さによる溶接接合の信頼性低下を防ごうと設ける突部の高さもこの数値を基準に決まる。この0,3mmより高い突部を設けると、集電板2a、2bの低背化を損なう恐れがある。つまり、溶接痕の一部の隆起による接触抵抗の増加防止や溶接時の溶接部のスパッタ屑の飛散の防止という目的を最低限達成できるだけの深さの凹部6および突部が設けられる必要がある。
また本実施の形態では図2のように凹部6の形状を直方体(角柱)としたが、これに限定されない。例えば、V字の切り込みや台形柱の形状の凹部6でもよい。
加えて、本実施の形態では素子1両方の端部へ集電板2a、2bが設けられている構成を示したが、素子1のどちらか一方に本実施の形態の集電板が設けられていても本発明の効果を奏するものである。また、本実施の形態では素子1の形状を巻回状としたが、素子1は正極および負極とその間のセパレータを介在させて積層した構成でも良い。
(性能評価試験1)
ここで、本実施の形態の電気二重層キャパシタを用いた性能評価試験1を行う。
ここで、本実施の形態の電気二重層キャパシタを用いた性能評価試験1を行う。
実験のサンプルとして、径が30mm、高さ140mm、容量600F、規格抵抗値0.7mΩのモデルの素子を有した円筒型キャパシタを200個用意し、そのうち100個のキャパシタは、上記素子1の両端面に夫々設けられている集電板2aに凹部6が設けられた本実施の形態の構成であるサンプル1であり、残り100個のキャパシタは集電板2aに上記凹部6が設けられない構成を除いて、サンプル1と構成が同じであるサンプル2である。
サンプル1およびサンプル2において、夫々の素子1の両端面に集電板を溶接により接合させ、接合後に接合箇所に隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認されたものとそうでないものに分別した。なお、サンプル1では凹部6の底面にレーザー溶接が行われた。因みに、隆起などの有無の判定は実験者の視認によって行った。
その結果、サンプル1では12個のキャパシタにおいて溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認され、サンプル2では14個のキャパシタに隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認された。
サンプル1およびサンプル2において溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散の有無によって分別を行った後、各キャパシタに実際に電流を流し、キャパシタ全体の直流抵抗(DCR)を測定した。DCRの測定方法は電気二重層キャパシタの一般的な定電流放電法を用いて算出している。定電流定電圧充電(CCCV)により、定格電圧2.5Vに充電後5〜10分電圧を保持する。その後、定電流(CC)で放電する。その放電した放電データより、接線を引き、放電瞬間の電圧ドロップΔVを算出する。そして、この電圧ドロップΔVを定電流放電時の電流値Iで割った値をそのキャパシタのDCRとした。
以上のDCR測定方法を基に、サンプル1における溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散の有無、サンプル2における溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散の有無、これら4条件で分別されたキャパシタのDCRのばらつき、および各条件のDCRの平均値を図3に示す。
図3より、サンプル1およびサンプル2の溶接部に隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認されなかったものについては、DCRのばらつき具合は略等しいのに対して、サンプル1およびサンプル2の溶接部に隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認されたものを比較すると、サンプル2の溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認されたものについては隆起あるいはスパッタ屑の飛散の程度によって、集電板と端子板あるいは外装ケース内底面との間に隙間が生じ、大きくDCRがばらついていることがわかる。しかし、サンプル1の溶接部の隆起あるいはスパッタ屑の飛散が確認されたものについては集電板に設けられた凹部の内部に隆起分が収容されることによって、隆起などが確認されていないものと略同等のDCRのばらつきに抑えることが可能であることがわかる。
また、言い換えれば集電板の溶接部に隆起が生じてしまった場合、集電板に形成されている凹部の底に溶接部を形成することによって、視認上、隆起やスパッタ屑の飛散がないとされている電気二重層キャパシタと略同等の信頼性を得ることができることがわかる。
(性能評価試験2)
ここで、本実施の形態の電気二重層キャパシタを用いた性能評価試験2を行う。
ここで、本実施の形態の電気二重層キャパシタを用いた性能評価試験2を行う。
集電板に設けた凹部の底部の厚みを除いてサンプル1の構成と同じである電気二重層キャパシタを用意する。サンプル3の凹部の底部の厚みが0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mmであり、この底部の溶接部へ隆起を有した集電板を用いた4種類の電気二重層キャパシタをそれぞれ10個ずつ、計40個用意した。
これら集電板に形成された凹部の底部の厚みが異なる電気二重層キャパシタの凹部に形成された隆起の高さを夫々測定し、各底部の厚みにおける隆起の高さの平均値およびばらつきを図4に示した。
因みに測定対象として集電板に形成された凹部の底部の厚みが0.4mm〜1.0mmである集電板としたのは、厚みが0.4mm未満の場合、薄すぎて溶接部に貫通孔が形成され得ることがあり信頼性の低下を招くことが考えられるためであり、厚みを1.0mm以上とした場合、集電板全体の厚みはそれ以上の厚みとなり、本来電気二重層キャパシタ全体の低背化を目指していることに矛盾してしまうためである。また、溶接される凹部の底部が厚くなることによって、素子との溶接の際より多くのエネルギーを用いて溶接部を溶融する必要があるためコスト面、生産性において非効率的である。
図4の結果から、集電板を素子と溶接することによって集電板の溶接部に生じる隆起は、ばらつきなどを考慮した場合でも0.25mm未満であるため、その隆起を収容できる深さを有した凹部を設ければ良い。そのため集電板に形成される凹部の深さは0.25mm以上が好ましい。
また、本実施の形態では電気二重層キャパシタを用いて説明を行ったが、特に限らず例えば負極を構成する電極部を主に構成する黒鉛系炭素材料などへリチウムイオンを収蔵して使用する電気化学キャパシタなどにも適用することが可能である。この構成の場合、負極の集電体はリチウムとの反応性の低さから銅から成ることが好ましい。
従来には、集電板と素子との接触抵抗低減のために円板状の集電板平面上にプレス加工などを施し、一面は突部を有し、他方の平面の凸部と同じ位置に凹部を設け、突部と素子の端面とを積極的に接合させるという技術が知られているが、本発明における実施の形態の構成の目的はスパッタの飛散や集電板の素子との溶接部の一部隆起による、集電板と端子板あるいは外装ケースとの接触抵抗の増加抑制を目的としているため、集電板に設ける突部の高さや凹部の深さが異なり、本実施の形態における集電板2はキャパシタ全体の低背化を阻害させないために従来の構成より上記寸法が小さい。
以上より、本発明の実施の形態によるキャパシタは素子と端子板あるいは外装ケース内底面と接合する際に介在させる集電板の端子板あるいは外装ケース内底面と対向する面において、素子と溶接などにより接合する溶接部へ予め凹部を夫々設けた。これにより、溶接部の一部生じることがある隆起を、凹部内部へ留めることが可能となり、素子の両端部と接合した集電板は夫々、端子板あるいは外装ケースとの隙間が小さくして(接触面積を多くして)、接合することが可能であり、集電板と端子板あるいは外装ケースとの接触抵抗を低減することが可能である。
本発明にかかるキャパシタは、素子の両端部に夫々接合した集電板の端子板と対向する面上および外装ケース内底面と対向する面へ凹部を設け、この凹部へそれぞれ素子と接合するための溶接部を形成した。これにより、集電板と端子板あるいは外装ケースとの接触抵抗が低減され、キャパシタの電力出力をより高めることができたため、回生やバックアップに用いられるハイブリッド車用電源としての用途が有用である。
1 素子
1a、1b 端面
2a、2b 集電板
3 端子板
3a 円板部
3b 円柱部
4 外装ケース
4a 絞り加工部
4b カーリング加工部
5 封口ゴム
6 凹部
7 孔部
1a、1b 端面
2a、2b 集電板
3 端子板
3a 円板部
3b 円柱部
4 外装ケース
4a 絞り加工部
4b カーリング加工部
5 封口ゴム
6 凹部
7 孔部
Claims (4)
- 金属箔から成る集電体の表面に一端を除いて炭素材料を主体とした電極部が形成された正極と負極を一対とし、前記正極と前記負極がそれぞれの前記集電体に形成された電極未形成部が突出するようにずれて対向し、前記正極と前記負極との間にセパレータが介在した状態で巻回、又は積層された素子と、
この素子の前記集電体の電極未形成部により構成された両端部の少なくとも一方の端部に溶接により接合された金属から成る集電板と、
前記集電板を介して前記素子の一方の端部と接合された金属から成る端子板と、
前記素子および駆動用電解液を収容した外装ケースとを備えたキャパシタであり、
前記集電板において前記素子と対向している面の裏面に凹部が形成され、この凹部の内部に前記集電板と前記素子とが接合されるための溶接部を有することを特徴としたキャパシタ。 - 金属箔から成る集電体の表面に一端を除いて炭素材料を主体とした電極部が形成された正極と負極を一対とし、前記正極と前記負極がそれぞれの前記集電体に形成された電極未形成部が突出するようにずれて対向し、前記正極と前記負極との間にセパレータが介在した状態で巻回、又は積層された素子と、
この素子の前記集電体の電極未形成部により構成された両端部の少なくとも一方の端部と溶接により接合された金属から成る集電板と、
金属から成り、前記素子および駆動用電解液を収容し、前記集電板を介して前記素子の一方の端部と接合された外装ケースとを備えたキャパシタであり、
前記集電板において前記素子と対向している面の裏面に凹部が形成され、この凹部の内部に前記集電板と前記素子とが接合されるための溶接部を有することを特徴としたキャパシタ。 - 前記凹部の深さが0.25mm以上であることを特徴とした請求項1または2に記載のキャパシタ。
- 前記集電板の前記素子と接合された面において、前記凹部の設けられた位置と対応する位置に突出した突部を有した請求項1または2に記載のキャパシタ。
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