JP2010114042A - 二次電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の平坦性が従来よりも高く、従来よりも高容量な二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池の電極として、正極または負極の少なくとも一方がニトロキシラジカル構造を持つニトロキシル高分子ラジカル材料と、平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmで実質的に分岐構造をもたず、格子面間隔が0.336〜0.338nmの範囲にあり、結晶子大きさが50〜150nmの範囲にある炭素繊維とを含んでいる。
【選択図】図6

Description

本発明は、正極または負極の少なくとも一方に電極活物質として高分子ラジカル材料を用いている二次電池、当該二次電池の製造方法、当該二次電池の充放電方法、二次電池用電極および二次電池用電極の製造方法に関する。
近年、ノート型パソコン、携帯電話などの携帯電子機器が、通信システムの発展とともに急激に普及してきた。
これらの携帯電子機器は、高機能化される一方で、機能や形状などの多様化も進んでいる。
そこで、これらの携帯電子機器の電源である電池に対して、小型、軽量、高エルギー密度、高出力密度などの様々な要求が高まっている。
高エネルギー密度の電池としては、リチウムイオン電池が1990年代以降に広く用いられるようになった。
このリチウムイオン電池は、電極活物質として正極にマンガン酸リチウムやコバルト酸リチウムといったリチウム含有遷移金属酸化物を用い、負極に炭素を用いたものであり、リチウムイオンの電極活物質への挿入・脱離反応を利用して充放電を行っている。
リチウムイオン電池は、大きなエネルギー密度を有し、またサイクル特性に優れているため、携帯電話をはじめとした種々の電子機器に利用されている。
一方、リチウムイオン電池は、大きな出力を得ることが難しく、また充電のためにも長時間要するという欠点もある。
一方、大きな出力をもつ蓄電デバイスとして、電気二重層キャパシタが知られている。
電気二重層キャパシタは、大電流を一度に放出できるため、大きな出力を得ることが可能である。
しかしながら、電気二重層キャパシタはエネルギー密度が非常に小さく、また小型化が困難であることから、多くの携帯電子機器の電源としては適していない。
軽量な電極材料を得る目的で、電極活物質に硫黄化合物や有機化合物を用いた電池も開発されてきた。
例えば、特許文献1にはジスルフィド結合を有する有機化合物を正極に用いた電池が提案されている(特許文献1)。
この電池はジスルフィド結合の生成、解離を伴う電気化学的酸化還元反応を電池の原理として利用したものである。
この電池は硫黄や炭素といった比重の小さな元素を主成分とする電極材料から構成されているため、高エネルギー密度の大容量電池という点において一定の効果を奏している。
しかしながら、この電池には解離した結合が再度結合する効率が小さいことや電極活物質の電解液への拡散のため、充放電サイクルを重ねると容量が低下しやすいという欠点がある。
また、有機化合物を利用した電池として、導電性高分子を電極活物質に用いた電池が提案されている。
これは、導電性高分子に対する電解質イオンのドープ、脱ドープ反応を原理とした電池である。
ここでドープ反応とは、導電性高分子の酸化もしくは還元によって生ずる荷電ラジカルに、対イオンがドープされる反応のことである。
例えば、特許文献2には導電性高分子を正極もしくは負極の材料とする電池が開示されている(特許文献2)。
この電池は、炭素や窒素といった比重の小さな元素のみから構成されたものであり、高容量電池として期待された。
しかし、導電性高分子には、酸化還元によって生じる荷電ラジカルがπ電子共役系の広い範囲に亘って非局在化し、それらが静電反発やラジカルの消失をもたらす相互作用をするという特性がある。
これはドープ濃度に制限をもたらすもの、すなわち電池の容量を制限するものである。
例えば、ポリアニリンを正極に用いた電池のドープ率は50%以下であり、またポリアセチレンの場合は7%であると報告されている。
導電性高分子を電極材料とする電池では軽量化という点では一定の効果を奏しているものの、大きなエネルギー密度をもつ電池は得られていない。
また、導電性高分子を電極材料に用いた非水電解質キャパシタも提案されている(特許文献3)。
この非水電解質キャパシタにおいては、大きな出力を出すことができ、従来の電気二重層キャパシタに比べ高いエネルギー密度をもっている。
しかし、導電性高分子を電極活物質として用いた電池と同様に、発生するドープ濃度に限界があり、エネルギー密度は小さいものであった。
一方、特許文献4には、正極、負極の少なくとも一方の活物質がラジカル材料を含有することを特徴とする二次電池が、また、特許文献5,6には、ニトロキシル高分子材料を正極中に含有した蓄電デバイスが提案されている(特許文献4、5、6)。
これら二次電池等の蓄電デバイスは、電極活物質(ラジカル化合物)自体の電極反応が速いため大電流で充放電ができ、そのため高い出力が得られるとされている。
特許第2715778号公報 米国特許第4442187号 特開2000−315527号公報 特許3687736号公報 特開2002−304996号公報 特開2007−165054号公報
しかしながら、特許文献4〜6で提案されたラジカル化合物を用いた二次電池もしくは蓄電デバイスは、正極等を構成するラジカル化合物が脂肪族有機化合物であり、それ自体の導電性は極めて低い。
そのため、ラジカル化合物を電極活物質として使用し、充放電を行うためには、電極の電気抵抗を低減させ、効率よくラジカル化合物と電子の受け渡しができるように導電性材料(導電付与剤)を加える必要がある。
この導電付与剤には、表面積が比較的大きく、また高分子ラジカル材料と混ざりやすいという点で、炭素繊維やカーボンブラックといった炭素材料が用いられてきた。
しかし、これらを使用した場合、充放電に関与できないラジカルの割合が比較的大きく、電池容量が小さくなるという問題があった。
さらに、大きな電流での放電時において電圧低下が大きくなるため、電池容量が極端に低下するといった問題があった。
また、高分子ラジカル材料を用いた電極の作製は、高分子ラジカル材料と炭素材料を有機溶媒に分散または溶解したスラリー状の液体を、アルミ箔上に塗布後、溶媒を蒸発させることにより行なっている。
しかし、溶媒の蒸発時にラジカル材料の収縮がおこり、得られた電極には大きなそり、ひび割れ、集電体として用いられているアルミ箔からの剥がれが見られるという問題があった。
特に、電極中のラジカル材料の割合が高いときにこの現象は顕著となり、50重量%以上のラジカル材料を含む電極の作製が難しかった。
本発明は上記理由に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極の平坦性が従来よりも高く、従来よりも高容量な二次電池を提供することである。
より詳しくは、高分子ラジカル材料の割合が、全電極材料の50重量%以上でも、そり、ひび割れ、アルミ箔からの剥がれが見られず、平坦性の高い電極を用いた二次電池を提供することである。
前述した目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの分岐構造をもたない炭素繊維を導電付与剤として用いることにより上記の課題が解決できることを見出した。
即ち、この炭素繊維を用いることにより、高分子ラジカル材料の割合が、全電極材料の50重量%以上でも、そり、ひび割れ、アルミ箔からの剥がれが見られず、平坦性の高い電極が得られることを見出した。
前述した目的を達成するための、第1の発明は、正極と、負極とを有し、前記正極と前記負極のうち少なくとも一方の電極に電極活物質として高分子ラジカル材料が用いられ、高分子ラジカル材料を有する前記電極内に平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維が含まれることを特徴とする二次電池である。
第2の発明は、第1の発明に記載の高分子ラジカル材料に、結着樹脂、溶剤及び請求項1に記載の炭素繊維を混合し、せん断速度3×104から1×105(1/s)の範囲で分散して、25℃における粘度を50Pa・s以下とした電極用インキを用いて電極を製造する工程を有することを特徴とする二次電池の製造方法である。
第3の発明は、第1の発明に記載の二次電池を用いたことを特徴とする充放電方法である。
第4の発明は、高分子ラジカル材料と、平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維と、を含むことを特徴とする二次電池用電極である。
第5の発明は、第4の発明に記載の高分子ラジカル材料に、結着樹脂、溶剤及び請求項12に記載の炭素繊維を混合し、せん断速度3×104から1×105(1/s)の範囲で分散して、25℃における粘度を50Pa・s以下とした電極用インキを用いて電極を製造する工程を有することを特徴とする二次電池用電極の製造方法である。
第6の発明は、電極活物質としての高分子ラジカル材料、結着樹脂、溶剤および平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維を含有することを特徴とする二次電池電極用インキである。
本発明によれば、従来よりも平坦性の高い電極が得られる。
また、充放電に関与できないラジカルサイトの割合も従来と比べて少なくなる。この結果、従来よりも高容量な二次電池が得られる。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る電池1の構成を説明する。
ここでは、電池1として、正極または負極のうち、少なくとも一方に高分子ラジカル材料および炭素繊維を含有する電極を有する二次電池が例示されている。
図1及び2に示された電池1は、正極リード13を有する正極集電体12(アルミ箔等)上に形成された正極11と、負極リード15を有する負極集電体17(金属箔等)上に配置した負極16とを、電解質を含むセパレータ14を介して対向するように重ね合わせた構成を有している。
これらは外装用フィルム18(アルミラミネート外装体等)で封止される。
なお、電解質として固体電解質やゲル電解質を用いる場合は、セパレータ14に代えてこれら電解質を電極間に介在させる形態にすることもできる。
本実施形態では、このような構成において、正極11または負極16のうち、少なくとも一方が、後述する高分子ラジカル材料と炭素繊維を主成分とする電極である。
ただし、電池1は、高い電圧が得られるという点から、正極11に上記の高分子ラジカル材料と炭素繊維を主成分とする電極を用い、負極16にはリチウムまたは炭素などのリチウム層間挿入化合物を用いることが好ましい。
上記の高分子ラジカル材料と炭素繊維を主成分とする電極の主成分は、他の電極活物質や導電剤を組み合わせることができる。また、電極の安定性を増したり、作製を容易にしたりすることを目的として結着剤や増粘剤を添加することができる。
次に、上記の高分子ラジカル材料と炭素繊維を主成分とする電極の各成分について、より詳細に説明する。
[高分子ラジカル材料]
本発明における高分子ラジカル材料は、二次電池において電極活物質して機能するものであり、充電反応および放電反応等の電極反応に直接寄与する物質である。
高分子ラジカル材料としては、ラジカル自体の長期的な安定性が高く、また酸化還元の繰り返し耐性が高いことより、化学式(1)で表されるニトロキシルラジカル構造をもつ高分子ラジカル材料であることが好ましい。
ニトロキシルラジカル材料は、下記反応式(A)で用いた反応により繰り返し充電および放電を行うことができる。
すなわち、還元状態において化学式(I)で示されるラジカル部分構造をとり、酸化状態において化学式(II)で示されるニトロキシルカチオン部分構造をとるニトロキシル高分子化合物となる。
ニトロキシルラジカル材料は、充電時にニトロキシルラジカル構造からニトロキシルカチオン構造へ、放電時にはニトロキシルカチオン構造からニトロキシルラジカル構造へ構造が変化する。
なお、反応式Aは正極の電極反応を表しており、こうした反応を伴う高分子ラジカル材料は、電子の蓄積と放出を行う蓄電デバイス用材料として機能させることができる。
反応式Aに示す酸化還元反応は、有機化合物の構造変化を伴わない反応機構であるため、反応速度が大きく、この高分子ラジカル材料を電極材料として蓄電デバイスを構成すれば、一度に大きな電流を流すことが可能となる。
本発明において、ニトロキシル高分子化合物としては、長期安定性の観点からその構造中に化学式(6)で示されるピペリジノキシルラジカル、化学式(7)で示されるピロリジノキシルラジカル、および化学式(8)で示されるピロリノキシルラジカルからなる群より選ばれるものを有するものがより好ましく、さらには(9)で示される2、2、6、6−テトラメチルピペリジノキシルラジカル、化学式(10)で示される2、2、5、5−テトラメチルピロリジノキシルラジカル、および化学式(11)で示される2、2、5、5−テトラメチルピロリノキシルラジカル構造を持つものがより好ましい。
(一般式(6)、(7)、(8)においてR1〜R4は、炭素数1から4のアルキル基を表わす。)
主鎖ポリマーの構造としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリデセン、ポリドデセン、ポリヘプテン、ポリイソブテン、ポリオクタデセン等のポリアルキレン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリイソブテン等のジエン系ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸;ポリ(メタ)アクリロニトリル;ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリメチル(メタ)アクリルアミド、ポリジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリイソプロピル(メタ)アクリルアミド等のポリ(メタ)アクリルアミド類ポリマー;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のポリアルキル(メタ)アクリレート類;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー;ポリスチレン、ポリブロモスチレン、ポリクロロスチレン、ポリメチルスチレン等のポリスチレン系ポリマー;ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン等のビニル系ポリマー;ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブテンオキサイド、ポリオキシメチレン、ポリアセトアルデヒド、ポリメチルビニルエーテル、ポリプロピルビニルエーテル、ポリブチルビニルエーテル、ポリベンジルビニルエーテル等のポリエーテル系ポリマー;ポリメチレンスルフィド、ポリエチレンスルフィド、ポリエチレンジスルフィド、ポリプロピレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテトラフルフィド、ポリエチレントリメチレンスルフィド等のポリスルフィド系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンパラフェニレンジアセテート、ポリエチレンイソプロピリデンジベンゾエート等のポリエステル類;ポリトリメチレンエチレンウレタン等のポリウレタン類;ポリエーテルケトン、ポリアリルエーテルケトン等のポリケトン系ポリマー;ポリオキシイソフタロイル等のポリ無水物系ポリマー;ポリエチレンアミン、ポリヘキサメチレンアミン、ポリエチレントリメチレンアミン等のポリアミン系ポリマー;ナイロン(登録商標)、ポリグリシン、ポリアラニン等のポリアミド系ポリマー;ポリアセチルイミノエチレン、ポリベンゾイルイミノエチレン等のポリイミン系ポリマー;ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズイミド、ポリピロメルイミド等のポリイミド系ポリマー;ポリアリレン、ポリアリレンアルキレン、ポリアリレンアルケニレン、ポリフェノール、フェノール樹脂、セルロース、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾキサジン、ポリベンゾキサゾール、オリカルボラン、ポリジベンゾフラン、ポリオキソイソインドリン、ポリフランテトラカルボキシル酸ジイミド、ポリオキサジアゾール、ポリオキシンドール、ポリフタラジン、ポリフタライド、ポリシアヌレート、ポリイソシアヌレート、ポリピペラジン、ポリピペリジン、ポリピラジノキノキサン、ポリピラゾール、ポリピリダジン、ポリピリジン、ポリピロメリチミン、ポリキノン、ポリピロリジン、ポリキノキサリン、ポリトリアジン、ポリトリアゾール等のポリアロマティック系ポリマー;ポリジシロキサン、ポリジメチルシロキサン等のシロキサン系ポリマー;ポリシラン系ポリマー;ポリシラザン系ポリマー;ポリホスファゼン系ポリマー;ポリチアジル系ポリマー;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン等の共役系ポリマーを挙げることができる。なお、(メタ)アクリルとはメタクリル又はアクリルを意味する。
この中で、電気化学的な耐性に優れている点で、ポリアルキレン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレート類、ポリ(メタ)アクリルアミド類、ポリスチレンを主鎖構造として有することが好ましい。主鎖とは、高分子化合物中で、最も炭素数の多い炭素鎖のことである。
以下に、本発明で好ましく用いられるニトロキシル高分子が有する単位の例として、式(12)で表されるポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)、式(13)で表されるポリ(4-アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)、式(14)で表されるポリ(4-ビニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)を示す。
なお、これらを成分として含む共重合体や架橋体であることも好ましい例である。
本発明におけるニトロキシル高分子化合物の分子量は特に制限はないが、蓄電デバイスを構成した際にその電解質に溶けにくくなる分子量を有していることが好ましく、これは電解質中の有機溶媒の種類との組み合わせにより異なる。
一般には、重量平均分子量1000以上であり、好ましくは10000以上、特に20000以上であり、また、5000000以下、好ましくは500000以下である。
また、高分子ラジカル材料は、架橋していてもよく、それにより電解質に対する溶解性を下げることができるため、電解液に対する耐久性を向上させることができる。
また、本発明の電池の一つの極の電極活物質において、本発明で用いる高分子ラジカル材料を単独で用いることができるが、二種類以上を組み合わせて用いても良い。また、他の電極活物質と組み合わせて用いても良い。
このとき、電極活物質中に、本発明で用いる高分子ラジカル材料が10〜90質量%含まれていることが好ましく、また20〜80質量%含まれていることがより好ましい。
本発明で用いる高分子ラジカル材料を正極に用いる場合、他の電極活物質として、金属酸化物、ジスルフィド化合物、他の安定ラジカル化合物、および導電性高分子等を組み合わせることができる。ここで、金属酸化物としては、例えば、LiMnO、LiMn(0<x<2)等のマンガン酸リチウムまたはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、MnO、LiCoO、LiNiO、あるいはLi(0<y<2)、オリビン系材料LiFePO、スピネル構造中のMnの一部を他の遷移金属で置換した材料LiNi0.5Mn1.5、LiCr0.5Mn1.5、LiCo0.5Mn1.5、LiCoMnO、LiNi0.5Mn0.5、LiNi0.33Mn0,33Co0.33、LiNi0.8Co0.2、LiN0.5Mn1.5−zTi(0<z<1.5)、等が挙げられる。ジスルフィド化合物としては、ジチオグリコール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、S−トリアジン−2,4,6−トリチオール等が挙げられる。
他の安定ラジカル化合物としては、2,2、−ジフェニルピクリル−1−ヒドラジル、ガルビノキシル等が挙げられる。また、導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリン、ポリピロール等が挙げられる。
これらの中でも特に、マンガン酸リチウムまたはLiCoOと組み合わせることが好ましい。本発明では、これらの他の電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明で用いる高分子ラジカル材料を負極に用いる場合、他の電極活物質は特に限定されないが、グラファイトや非晶質カーボン、リチウム合金、導電性高分子等を用いることができる。また、他の安定ラジカル化合物を用いてもよい。
これらの形状としては特に限定されず、例えば金属リチウムでは薄膜状のものに限らず、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等であっても良い。これらの中でも特に、金属リチウムまたはグラファイトと組み合わせることが好ましい。
また、これらの他の電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の電池は、正極もしくは負極の一方の電極反応、または両方の電極反応における電極活物質として、本発明で用いる高分子ラジカル材料を用いるが、一方の電極反応における電極活物質として用いる場合、もう一方の電極における電極活物質として上記例示のような従来公知の電極活物質が利用できる。
なお、これらの電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用することもできる。さらに、これらの電極活物質の少なくとも1種と、本発明で用いる高分子ラジカル材料とを組み合わせて用いてもよい。また、本発明で用いる高分子ラジカル材料を単独で用いることもできる。
本発明では、正極もしくは負極での電極反応に、本発明で用いる高分子ラジカル材料が直接寄与していればよく、電極活物質材料として用いる電極は正極もしくは負極のいずれかに限定されるものではない。ただし、エネルギー密度の観点から、特にこの高分子ラジカル材料を正極の電極活物質として用いることが好ましい。このとき、正極活物質としては、この高分子ラジカル材料を単独で用いることが好ましい。ただし、他の正極活物質と組み合わせて使用することもでき、その際の他の正極活物質としては、マンガン酸リチウムまたはLiCoOが好ましい。さらに、上記の正極活物質を用いる場合、負極活物質として金属リチウムまたはグラファイトを用いることが好ましい。
[炭素繊維]
本発明で用いる炭素繊維は、電極のインピーダンスを低下させ、エネルギー密度、出力特性を向上させる目的で用いるものである。
本発明で用いる炭素繊維の平均繊維径は、0.01〜0.5μmであることが好ましい。平均繊維径が0.5μmより大きいと、インピーダンス低下の効果が著しく小さくなり、好ましくない。また、0.01μmより小さいと取扱性が悪くなり好ましくない。より好ましい平均繊維径は0.05〜0.4μmである。
本発明で用いる炭素繊維の平均繊維長は、15〜100μmであることが好ましい。平均繊維径が15μmより小さいと、電極のそりやひびが生じることがあり好ましくない。また、100μmより大きいと、電極の表面平滑性が悪くなることがあり、好ましくない。より好ましい平均繊維長は20〜100μmである。
本発明で用いる炭素繊維は、実質的に分岐構造をもたないことが好ましい。ここで、実質的に分岐構造を有さないことは、超極細炭素繊維が複数延出する態様で、該炭素繊維を互いに結合する粒状部を持たないこと、すなわち、主体とする超極細炭素繊維からいわば枝状の超極細繊維が生じていないことをいうが、本発明の目的とする性能が維持される範囲内で分岐構造を有する繊維を除外するものではない。
分岐構造を有していると、電極のそり、ひび、およびアルミ箔からの剥がれが生じることがあり好ましくない。
本発明で用いる炭素繊維は、X線回折法で測定・評価した格子面間隔(d002)が0.336nm〜0.338nmの範囲にあり、結晶子大きさ(Lc002)が50nm〜150nmの範囲にあることが好ましい。格子面間隔が0.338より大きいときや、結晶子大きさが50nmよりも小さいときは、インピーダンス低下の効果が小さくなり、好ましくない。
本発明で用いる炭素繊維は、4探針方式の電極ユニットを用いて測定した体積抵抗率(ER)が0.008Ω・cm〜0.015Ω・cmの範囲にあることが好ましい。体積抵抗率が0.015Ω・cmより大きいときは、インピーダンス低下の効果が小さくなり、好ましくない。
炭素繊維は単独用いることもできるが、他の導電付与剤と混合して用いることもできる。
他の導電付与剤としては、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子;気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の炭素繊維;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。
電極中の導電付与剤の割合は、全体の5〜80質量%が好ましい。
[結着剤]
電極の各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダ(結着樹脂)が挙げられる。
これらの結着剤は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。
電極中の結着剤の割合としては、5〜30質量%が好ましい。
[増粘剤]
後述する電極スラリーを作製しやすくするために、増粘剤を用いることもできる。このような増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ヒドロキシエチル、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。
これらの増粘剤は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。電極中の増粘剤の割合としては、0.1〜10質量%が好ましい。
[触媒]
電極反応をより潤滑に行うために、酸化還元反応を助ける触媒を用いることもできる。
このような触媒としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子;ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、アクリジン誘導体等の塩基性化合物;金属イオン錯体等が挙げられる。これらの触媒は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。
電極中の触媒の割合としては、10質量%以下が好ましい。
次に、電池1における電極以外の材料について説明する。
[集電体およびセパレータ]
負極集電体、正極集電体としては、ニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板、メッシュ状などの形状のものを用いることができる。電位的な安定性より、正極の集電体としては特にアルミ箔、負極の集電体としては銅箔が好ましい。集電体に触媒効果を持たせたり、電極活物質と集電体とを化学結合させたりしてもよい。
一方、上記の正極、および負極が接触しないようにポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質フィルムや不織布などのセパレータを用いることもできる。
[電解質]
本発明において、電解質は、負極と正極の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には20℃で10−5〜10−1S/cmのイオン伝導性を有していることが好ましい。電解質としては、例えば電解質塩を溶剤に溶解した電解液を利用することができる。電解質塩として、例えばLiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON、Li(CFSOC、Li(CSOC等の従来公知の材料を用いることができる。これらの電解質塩は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。
また、電解液に溶剤を用いる場合、溶剤としては例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶剤を単独もしくは2種類以上混合して用いることもできる。
さらに、本発明では電解質として固体電解質を用いることもできる。これら固体電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体;アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体;さらにポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。
これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、電解質塩を含有させた高分子化合物のみをそのまま用いても良い。
次に、電極の製造方法、電池形状および電池の製造方法について説明する。
[電極の製造方法]
電極の製造方法しては特に限定されず、材料に応じて適宜選択した方法を用いることができるが、最も一般的な製造方法としては、高分子ラジカル材料に、前記記載の炭素繊維、結着剤および溶剤を混合し、さらに撹拌することによりスラリー状の均一な分散液とし、これを電極集電体に塗布し、加熱もしくは常温で溶剤を揮発させることにより電極を得る方法が挙げられる。
スラリー化のための溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン等のアミン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。
分散液の作製条件としては、撹拌時のせん断速度が3×104から1×105(1/s)の範囲で分散し、25℃における粘度を50Pa・s以下とすることが好ましく、さらには5×104から8×104(1/s)の範囲で分散し、25℃における粘度を1Pa・sから50Pa・sの範囲とすることが好ましい。なお、せん断速度は分散攪拌機の外側部分の内壁と、回転体の外壁とのギャップ(d)、および、回転体の周速度(S)から、S/dとして算出される。粘度の測定は、コーンプレート式粘度計(ハーケ社製)により、コーンプレートの角速度1から1000(rad/s)の範囲で50Pa・s以下であることが好ましい。
せん断速度が3×10(1/s)より低いと前記記載の炭素繊維が容易に分散せず、均一な分散液を得ることができなくなり、また、過剰なせん断速度、過剰な粘度により分散を行なうと前記記載の炭素繊維自身が切断され炭素繊維本来の機能を保持できなくなる。
上記分散物を使用して電極集電体に塗布し、正極もしくは負極を作製するに当り、用いられる方式としては、特に制限されないが印刷方式もしくは塗工方式が利用できる。
例えば、スクリーン印刷方式、ロータリースクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、グラビアオフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ダイコート法、キャップコート法、ロールコート法等が利用でき、この中で、スクリーン印刷方式、ロータリースクリーン印刷方式がより好ましい。
また、電極を製造する場合、電極活物質として本発明で用いる高分子ラジカル材料そのものを用いて作製する場合と、電極反応によって本発明で用いる高分子ラジカル材料に変化する重合体を用いて作製する場合とがある。
このような電極反応によって上記高分子ラジカル材料に変化する重合体の例としては、上記高分子ラジカル材料を還元したアニオン体とリチウムイオンやナトリウムイオンといった電解質カチオンとからなるリチウム塩やナトリウム塩、あるいは、上記高分子ラジカル材料を酸化したカチオン体とPF やBF といった電解質アニオンとからなる塩などが挙げられる。
次に、電池形状および製造方法について説明する。
[電池形状]
本実施形態では電池の形状として図1に示すような角型の形状が例示されているが、本発明において、電池の形状は特に限定されず、従来公知の形状を採用することができる。
電池形状としては、電極積層体、あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止したもの等が挙げられ、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等で作製されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
スラリー化のための溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン等のアミン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。
[電池の製造方法]
電池の製造方法としては、電極を対極、セパレータを挟んで積層または巻回して外装体で包み、電解液を注入して封止するといった方法が挙げられる。
電池を製造する際には、電極活物質として本発明で用いる高分子ラジカル材料そのものを用いて電池を製造する場合と、電極反応によって本発明で用いる高分子ラジカル材料に変化する重合体を用いて電池を製造する場合とがある。
このような電極反応によって上記高分子ラジカル材料に変化する重合体の例としては、上記高分子ラジカル材料を還元したアニオン体とリチウムイオンやナトリウムイオンといった電解質カチオンとからなるリチウム塩やナトリウム塩、あるいは、上記高分子ラジカル材料を酸化したカチオン体とPF やBF といった電解質アニオンとからなる塩などが挙げられる。
本発明において、電極からのリードの取り出し、外装等のその他の製造条件は電池の製造方法として従来公知の方法を用いることができる。
以下、本発明の詳細について実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下式(15)に示すラジカル化合物(高分子ラジカル材料)と本発明で用いる炭素繊維(CNF)を含む電極を用いて薄型有機ラジカル電池(二次電池)を作成し、充放電を行った。
(1)炭素繊維(CNF)の作製
最初に、本発明で用いる炭素繊維を作成し、市販品の炭素繊維と比較した。
具体的には、まず、高密度ポリエチレン(HI−ZEX(登録商標) 5000SR、プライムポリマ−社製)90質量部と合成メソフェ−ズピッチAR・MPH(三菱ガス化学社製)10質量部を同方向ニ軸押出機(東芝機械株式会社製TEM−26SS、バレル温度310℃、窒素気流下)で溶融混練して樹脂組成物を作成した。
次に、上記樹脂組成物をシリンダ−式単孔紡糸機により、390℃で紡糸口金より紡糸し、前駆体成形体(炭素繊維前駆体を島成分として含有した海島型複合繊維)を作成した。このとき、前駆体成形体の繊維径が190μmとなるように調整した。次に、前駆体成形体を熱風乾燥機により空気中、1℃/分の昇温速度で215℃まで昇温し、215℃で3時間保持して安定化前駆体成形体を得た。
次に、安定化前駆体成形体を窒素ガス雰囲気下、5℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持することで、高密度ポリエチレンを除去した繊維状炭素前駆体を形成した。この繊維状炭素前駆体を窒素雰囲気下で室温から1000℃まで5℃/分の昇温速度で昇温し、1000℃で30分間保持して炭素化繊維を得た。
この炭素化繊維をアルゴンガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で3000℃まで昇温して3000℃で30分間保持して黒鉛化した炭素繊維を得た。
得られた炭素繊維の電子顕微鏡写真を図6に示す。図6に示すように、得られた炭素繊維は分岐構造をもたないことがわかった。
また、得られた炭素繊維の平均繊維径は280nm、平均繊維長は33μmであった。X線回折法で測定した結果から格子面間隔(d002)は0.3373nmで、市販品VGCF(登録商標、昭和電工社製、気相法を用いたカーボンナノファイバー)の0.3386nmよりかなり低い。また、結晶子大きさ(Lc002)は60nmで、市販品VGCFの30nmよりかなり大きく、極めて高結晶性である。導電性特性を現す、4探針方式の電極ユニットを用いて測定した体積抵抗率は0.010Ω・cmで、市販品VGCFの0.016Ω・cmより低く、高導電性を示した。
(2)電池の作成
上述の炭素繊維(CNF)を用いた高分子ラジカル材料導入率(全電極材料中の高分子ラジカル材料の割合、以下同じ)60%の正極を製造した。
結着樹脂ポリフッ化ビニリデンPVDF(クレハKF#1300)10部に対し溶剤N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)90部を加え予め分散撹拌機を用いて完全にPVDFを溶解し、PVDF溶液を調製した。
NMP30.9gに架橋構造を持つポリラジカル化合物(高分子ラジカル材料)PTMA2.9g及びPVDF溶液4.8gを加え、分散撹拌機を用いて均一になるまで撹拌してポリラジカル化合物分散液を得た。
その後、得られたポリラジカル化合物分散液にCNF1.4gを添加し、高せん断型分散撹拌機にて均一になるまで撹拌して、電極用インキを得た。
この時のせん断速度は、約7x104(1/s)であった。また、得られた電極用インキの粘度は、25℃において、約20Pa・sであった。
得られた電極用インキをメタルマスク(ステンシル)による孔版印刷(ニューロング精密工業製スクリーン印刷機LS-150)によりアルミ集電体上に塗布し、真空オーブンにて乾燥後、プレスを行い、膜厚65μm、縦横25×16mmの正極を得た。
得られた正極には電極のそり、ひび割れ、アルミ集電体からの剥がれは見られなかった。この電極の写真を図4に示す。
この正極のアルミ箔面に、長さ65mm幅0.4mmのアルミリードを溶接した。
また、リチウム張り合わせ銅箔(リチウム厚30μm)を正極同様に25×16mmの長方形に打ち抜き金属リチウム負極とし、長さ65mm幅0.4mmのニッケルリードを銅箔面に溶接した。
正極、多孔質ポリプロピレンセパレータ(30×20mmの長方形)、負極の順に、ラジカル正極層と金属リチウム負極を対峙する向きで重ね合わせて蓄電体とした。2枚の熱融着可能なアルミラミネートフィルム(縦58mm×横52mm×厚さ0.12mm)の三方を熱融着することにより袋状のケースとし、蓄電体を入れた。
ここへ電解液[1.0mol/LのLiPF電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比3:7)]をアルミラミネートケースの中に0.12cc加えた。加えた電解液におけるLiPF電解質塩のモル数はラジカルのモル数に対し約2.87倍である。
この際アルミおよびニッケルリード付電極の端を2.7cm外に出し、アルミラミネートケースの未溶着の一辺を1.6mmHg(2.1×10Pa)の低圧化で熱融着した。これにより、電極と電解液をアルミラミネートケース中に完全に密閉した。
以上の工程により薄型有機ラジカル電池(縦58mm×横52mm×厚さ0.3mm)を作製した。この電池を0.112mAで充電後、さまざまな電流の大きさで放電した。0.112mAで放電した場合、平均電圧3.619Vで8時間59分間放電を行い、放電容量は1.0mAhであった。活物質あたりの放電容量密度は99mAh/gであり、90%のラジカルが充放電に関与したこととなる。
(比較例1)
市販のVGCFを用いた高分子ラジカル材料導入率30%の電極を用いた電池を作成し、充放電を行った。
結着樹脂PVDF(クレハKF#1300)10部に対し溶剤NMP90部を加え予め分散撹拌機を用いて完全にPVDFを溶解し、PVDF溶液を調製した。NMP30.9gに架橋構造を持つポリラジカル化合物PTMA1.4g及びPVDF溶液4.8gを加え、分散撹拌機を用いて均一になるまで撹拌してポリラジカル化合物分散液を得た。その後、得られたポリラジカル化合物分散液にVGCF2.9gを添加し、分散撹拌機にて均一になるまで撹拌して、電極用インキを得た。得られた電極用インキをメタルマスク(ステンシル)による孔版印刷(ニューロング精密工業製スクリーン印刷機LS-150)によりアルミ集電体上に塗布し、真空オーブンにて乾燥後、プレスを行い、膜厚35μm、縦横25×16mmの正極を得た。この正極のアルミ箔面に、長さ65mm幅0.4mmのアルミリードを溶接した。また、リチウム張り合わせ銅箔(リチウム厚30μm)を正極同様に25×16mmの長方形に打ち抜き金属リチウム負極とし、長さ65mm幅0.4mmのニッケルリードを銅箔面に溶接した。正極、多孔質ポリプロピレンセパレータ(30×20mmの長方形)、負極の順に、ラジカル正極層と金属リチウム負極を対峙する向きで重ね合わせて蓄電体とした。2枚の熱融着可能なアルミラミネートフィルム(縦58mm×横52mm×厚さ0.12mm)の三方を熱融着することにより袋状のケースとし、蓄電体を入れた。ここへ電解液[1.0mol/LのLiPF電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比3:7)]をアルミラミネートケースの中に0.09cc加えた。加えた電解液におけるLiPF電解質塩のモル数はラジカルのモル数に対し約8.80倍である。
この際アルミおよびニッケルリード付電極の端を2.7cm外に出し、アルミラミネートケースの未溶着の一辺を1.6mmHg(2.1×10Pa)の低圧化で熱融着した。これにより、電極と電解液をアルミラミネートケース中に完全に密閉した。以上のように薄型有機ラジカル電池(縦58mm×横52mm×厚さ0.3mm)を作製した。この電池を0.027mAで充電後、0.027mAの定電流で放電した。その結果、平均電圧3.620Vで8時間48分間放電を行い、放電容量は0.241mAhであった。活物質あたりの放電容量密度は82mAh/gであった。すべてのラジカルが充放電に関与した場合の放電容量密度は108mAh/gであるため、76%のラジカルが充放電に関与したこととなる。
次に、実施例1および比較例1における放電容量と得られた容量の比較を行った。
図3に、実施例1および比較例1における放電容量(横軸)と得られた容量(縦軸)の関係を示すグラフを示す。
図3のグラフにおいて四角で示される記号が実施例1のデータをプロットしたものであり、三角で示される記号が比較例1のデータをプロットしたものである。
実施例1の電池は、比較例1で作製した電池(VGCFを用いたラジカル導入率30%の電極を用いた電池)と比較すると電池の容量は4倍以上であり、また、より大きな電流で放電が可能であった。
(比較例2)
次に、他の比較例として市販のVGCFを用いた、高分子ラジカル材料導入率60%の正極を製造した。
結着樹脂PVDF(クレハKF#1300)10部に対し溶剤NMP90部を加え予め分散撹拌機を用いて完全にPVDFを溶解し、PVDF溶液を調製した。
NMP30.9gに架橋構造を持つポリラジカル化合物PTMA2.9g及びPVDF溶液4.8gを加え分散撹拌機を用いて均一になるまで撹拌してポリラジカル化合物分散液を得た。
その後、得られたポリラジカル化合物分散液にVGCF1.4gを添加し、分散撹拌機にて均一になるまで撹拌して、電極用インキを得た。得られた電極用インキをメタルマスク(ステンシル)による孔版印刷(ニューロング精密工業製スクリーン印刷機LS-150)によりアルミ集電体上に塗布し、真空オーブンにて乾燥後した。
得られた正極には電極のそり、ひび割れ、アルミ集電体からの剥がれは見られた。この電極の写真を図5に示す。
以上より、高分子ラジカル材料を電極活物質に用いた電極を、有機溶媒を用いたスラリーで作製する場合、分岐構造を持ち平均繊維径0.15μm、平均繊維長10μmをもつ炭素繊維を用いると、電極中の高分子ラジカル材料の割合が30%程度の場合、電極のそり、ひび割れ、アルミ集電体からの剥がれが見られなくなり電極の作製が可能であった(比較例1)。
しかしながら、電極中の高分子ラジカル材料の割合が高い場合、電極のそり、ひび割れ、アルミ集電体からの剥がれが見られた(比較例2)。
一方、平均繊維径0.28μm、平均繊維長33μmの分岐構造をもたない炭素繊維を用いることにより、電極中の高分子ラジカル材料の割合が高い場合でも、電極のそり、ひび割れ、アルミ集電体からの剥がれは見られなくなった(実施例1)。
作製できた電極の容量を比較すると、分岐構造がなく、平均繊維径0.28μm、平均繊維長33μmをもつ炭素繊維を用いた電極の容量は、分岐構造を持ち平均繊維径0.15μm、平均繊維長10μmをもつ炭素繊維を用いた場合の電極の容量の約3倍となった。
上記した実施形態および実施例では、ラジカル化合物と本発明で用いる炭素繊維を含む電極を、ラジカル正極層として用いた場合について説明したが、本発明は、何等、これに限定されることなく、ラジカル化合物を含有する全ての電極に適用できる。
電池2を示す斜視図である。 図1の分解図である。 実施例1で作製した電池と実施例2で作製した電池の放電容量(横軸)と得られた容量(縦軸)の関係を示すグラフである。 実施例1で製造した電極の写真である。 比較例2で製造した電極の写真である。 実施例1で得られた炭素繊維の電子顕微鏡写真である。
符号の説明
11………正極
12………正極集電体
13………正極リード
14………セパレータ
15………負極リード
16………負極
17………負極集電体
18………外装用フィルム

Claims (22)

  1. 正極と、
    負極と、
    を有し、
    前記正極と前記負極のうち少なくとも一方の電極に電極活物質として高分子ラジカル材料が用いられ、
    前記高分子ラジカル材料を有する前記電極内に平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維が含まれることを特徴とする二次電池。
  2. 前記炭素繊維が、X線回折法で測定した格子面間隔(d002)が0.336nm〜0.338nmの範囲にあり、結晶子大きさ(Lc002)が50nm〜150nmの範囲にある請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記炭素繊維が、4探針方式の電極ユニットを用いて測定した体積抵抗率(ER)が0.008Ω・cm〜0.015Ω・cmの範囲にある炭素繊維である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の二次電池。
  4. 前記高分子ラジカル材料が、繰り返し単位中に下記一般式(1)のニトロキシルラジカル構造を持つニトロキシル高分子化合物である請求項1から請求項3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記ニトロキシル高分子化合物が、還元状態において下記化学式(I)で示されるニトロキシルラジカル部分構造をとり、酸化状態において下記化学式(II)で示されるニトロキシルカチオン部分構造をとる請求項4に記載の二次電池。
  6. 前記ニトロキシル高分子化合物が、一般式(3)から式(5)で表されるニトロキシルラジカル構造から選ばれる少なくとも1種類の構造を側鎖に持つ化合物である請求項4又は請求項5のいずれかに記載の二次電池。
    (一般式(3)、(4)、(5)においてR1〜R4は、炭素数1から4のアルキル基を表わす。)
  7. 前記ニトロキシル高分子化合物が、ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)、ポリ(4-アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)であること、またはこれらを成分として含む共重合体であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の二次電池。
  8. 前記ニトロキシル高分子化合物が、ポリ(4-ビニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)であること、またはこれらを成分として含む共重合体であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の二次電池。
  9. 前記ニトロキシル高分子化合物が架橋構造を持つ請求項4から請求項8のいずれかに記載の二次電池。
  10. 請求項1に記載の高分子ラジカル材料に、結着樹脂、溶剤及び請求項1に記載の炭素繊維を混合し、せん断速度3×104から1×105(1/s)の範囲で分散して、25℃における粘度を50Pa・s以下とした電極用インキを用いて電極を製造する工程を有することを特徴とする二次電池の製造方法。
  11. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の二次電池を用いたことを特徴とする充放電方法。
  12. 高分子ラジカル材料と、
    平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維と、
    を含むことを特徴とする二次電池用電極。
  13. 前記炭素繊維が、X線回折法で測定した格子面間隔(d002)が0.336nm〜0.338nmの範囲にあり、結晶子大きさ(Lc002)が50nm〜150nmの範囲にある請求項12に記載の二次電池用電極。
  14. 前記炭素繊維が、4探針方式の電極ユニットを用いて測定した体積抵抗率(ER)が0.008Ω・cm〜0.015Ω・cmの範囲にある炭素繊維である請求項12又は請求項13のいずれかに記載の二次電池用電極。
  15. 前記高分子ラジカル材料が、繰り返し単位中に下記一般式(1)のニトロキシルラジカル構造を持つニトロキシル高分子化合物である請求項12から請求項14のいずれかに記載の二次電池用電極。
  16. 前記ニトロキシル高分子化合物が、還元状態において下記化学式(I)で示されるニトロキシルラジカル部分構造をとり、酸化状態において下記化学式(II)で示されるニトロキシルカチオン部分構造をとる請求項15に記載の二次電池用電極。
  17. 前記ニトロキシル高分子化合物が、一般式(3)から式(5)で表されるニトロキシルラジカル構造から選ばれる少なくとも1種類の構造を側鎖に持つ化合物である請求項15又は請求項16のいずれかに記載の二次電池用電極。
    (一般式(3)、(4)、(5)においてR1〜R4は、炭素数1から4のアルキル基を表わす。)
  18. 前記ニトロキシル高分子化合物が、ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)、ポリ(4-アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)であること、またはこれらを成分として含む共重合体であることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載の二次電池用電極。
  19. 前記ニトロキシル高分子化合物が、ポリ(4-ビニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)であること、またはこれらを成分として含む共重合体であることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載の二次電池用電極。
  20. 前記ニトロキシル高分子化合物が架橋構造を持つ請求項15から請求項19のいずれかに記載の二次電池用電極。
  21. 請求項12に記載の高分子ラジカル材料に、結着樹脂、溶剤及び請求項12に記載の炭素繊維を混合し、せん断速度3×104から1×105(1/s)の範囲で分散して、25℃における粘度を50Pa・s以下とした電極用インキを用いて電極を製造する工程を有することを特徴とする二次電池用電極の製造方法。
  22. 電極活物質としての高分子ラジカル材料、結着樹脂、溶剤および平均繊維径0.01〜0.5μm、平均繊維長15〜100μmの実質的に分岐構造をもたない炭素繊維を含有することを特徴とする二次電池電極用インキ。
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