JP2010113002A - マイクロミラーデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】初期駆動に必要な印加電圧を抑えながら、マイクロミラーを容易に傾斜させる。
【解決手段】トーションバー14A、14Bを介してマイクロミラー12が揺動可能に支持されるマイクロミラーデバイス10において、マイクロミラー12と一体的に形成された櫛歯形状の可動電極部20A、20Bに、X軸に沿ってその先端部がマイクロミラー12に向けて延びる可動電極26A〜26A、26B〜26Bを設ける。一方、支持フレーム16と一体的に形成された櫛歯形状の固定電極部30A、30A、30B、30Bに、X軸に沿ってその先端部が支持フレーム16に向けて延び、可動電極26A〜26A、26B〜26Bとそれぞれ交互にピッチ間隔sで近接配置される固定電極36A〜36A、36B〜36Bを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電引力によってマイクロミラーを傾斜させるマイクロミラーデバイスに関し、特に、マイクロミラーを駆動させる電極の配置構成に関する。
MEMS技術によって作製されるマイクロミラーデバイスは、シリコンウェハなどを極細パターニングして得られる一体的なデバイスであり、光を反射させるマイクロミラーをフレーム内に形成し、トーションバーを介してマイクロミラーを揺動可能に支持する。マイクロミラーデバイスは、例えばバーコードリーダ、レーザプリンタに実装される光スキャナとして利用可能であって、マイクロミラーを傾斜させながら反射光束を走査させる。
マイクロミラーデバイスでは、フレーム側、ミラー側にそれぞれ電極が設けられており、電極間の静電引力によってマイクロミラーを微小傾斜させる。具体的には、ミラー側に設けられた電極(以下、可動電極という)とフレーム側に設けられた電極(以下、固定電極という)を、ミラー反射面の垂直方向(デバイスの厚さ方向)に関し、上下にずらして配置する。DC駆動によって電極間に電圧を印加させると、静電引力が電極間に発生し、ミラー側の可動電極が固定電極の方に引き寄せられる。そして、可動電極と繋がるマイクロミラーが、トーションバーの捻れによって傾斜する(特許文献1、2、3参照)。
特開平11−52278号公報 特開2007−178711号公報 特開2007−183400号公報
従来のマイクロミラーデバイスでは、マイクロミラーが傾斜していないとき、可動電極は固定電極と対向する位置になく、一方の電極が他方の電極に対して上方、あるいは下方に位置する。すなわち、ミラー側面から見たときに可動電極は固定電極と重なった位置にない。そのため、マイクロミラーを初期駆動によって傾斜開始させるとき、距離的に離れた電極同士を引き合わせる静電引力が必要になるため、初期駆動の印加電圧を大きくしなければならない。
本発明のマイクロミラーデバイスは、初期駆動時の印加電圧を抑えながらマイクロミラーを容易に傾斜させることが可能であり、マイクロミラーデバイスは、トーションバーを軸として揺動可能なマイクロミラーと、トーションバーを介してマイクロミラーを支持する支持枠を備える。例えば、シリコンウェハによって一一体的に形成される。
また、本発明のマイクロミラーデバイスは、マイクロミラーと繋がり、マイクロミラーの反射面と平行でマイクロミラーの揺動軸と垂直な方向(以下、揺動垂直方向という)に沿ってその先端部がマイクロミラーに向けて延びる可動電極を有する第1の電極部と、支持枠と繋がり、揺動垂直方向に沿ってその先端部が支持枠に向けて延びる固定電極を有する第2の電極部とを備える。例えば棒状の可動電極、固定電極が互いに反対方向に延びる。
本発明では、複数の可動電極各々が、マイクロミラーの傾斜していない状態で、隣接する固定電極と揺動軸方向に関して部分的に対向する。すなわち、揺動垂直方向から見たとき、可動電極の一部は、隣接する固定電極側面上に投影される。可動電極は回り込むような形でマイクロミラーに向かって延びているため、初期駆動のとき、固定電極と可動電極との間で発生する静電引力は、可動電極をミラー側に引き寄せる力となって作用する。
ところが、可動電極とマイクロミラーは繋がっていて、可動電極が全体的に固定電極に引き寄せられようとするため、可動電極を傾斜させようとする力が働く。その結果、トーションバーの捻りによってマイクロミラーが傾斜する。可動電極、固定電極が揺動方向に沿って離れていないため、低い印加電圧によっても静止状態のマイクロミラーが容易に傾斜する。その結果、マイクロミラーをより大きく傾斜させることが可能となる。
マイクロミラーの回転安定性を考慮すれば、電極をマイクロミラーに対して対称的に配置させるのが望ましい。そのため、第1の電極部を、マイクロミラーの中心線に沿って延出し、その延出する電極部分から回り込んでその両側に複数の可動電極が並べるのがよい。この場合、記第2の電極部が、第1の電極部の両側から延出し、複数の固定電極が複数の可動電極と交互に並べるのがよい。例えば、第1および第2の電極部は、櫛歯状に形成され、複数の固定電極と複数の可動電極とを交互に近接配置させればよい。
トーションバーの弾性限界などから、可動電極を厚く形成することは難しい。そのため、従来のように可動電極と固定電極がほぼ同じ厚さで上下に配置すると、マイクロミラーの傾斜開始と同時に重なり合うエリアが最大となり、静電引力がすぐに飽和する(最大限度に達する)。そのため、マイクロミラーを微小傾斜させることしかできない。
そこで、マイクロミラーの傾斜角をより大きくするため、初期駆動による傾斜開始直後に電極間の対向するエリア(揺動軸から見て重なるエリア)が限界に達せず、傾斜するほどその重なるエリアが大きくなるように構成するのが望ましい。
そのため、複数の固定電極を、ミラー反射面に垂直な方向に沿って複数の可動電極よりも厚みをもたせるのがよい。例えば、可動電極、固定電極の表面をミラー反射面と一致する一方で、ミラー反射面から反射方向とは逆方向に沿ってより多くの厚みを持たせればよい。傾斜角の増加に応じて重なるエリアが増大するようにするため、例えば、可動電極を、揺動垂直方向に沿って固定電極の先端部よりも支持フレームに近い位置からマイクロミラーに向けて延びるように構成すればよい。
SOIウェハなどの基板からマイクロミラーデバイスを作製する場合、2つの導体層の間に絶縁層を挟んだウェハを利用し、複数の可動電極を、1つの導体層において形成し、複数の固定電極を、2つの導体層に跨って形成すればよい。
本発明によれば、初期駆動に必要な印加電圧を抑えながら、マイクロミラーを容易に傾斜させ、最大傾斜角を大きくすることができる。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、マイクロミラーデバイスの平面図である。
マイクロミラーデバイス10は、矩形状のマイクロミラー12、およびマイクロミラー12を囲む矩形状の支持フレーム(ジンバル部)16を備え、一対のトーションバー14A、14Bを介してマイクロミラー12が支持されている。マイクロミラーデバイス10は、シリコン基板に基づいて作製され、その構造は一体的である。ここでは、スキャナの走査デバイスとして利用される。
マイクロミラー12は、トーションバー14A、14Bの中心軸Yを回転軸(揺動軸)として揺動可能である。金属膜の蒸着されたマイクロミラー12の反射面12Sには、走査対象物を走査するための光束が入射する。光束の反射方向はマイクロミラー12の傾斜角に依存し、傾斜角を制御することによって光走査が行われる。
回転軸Yに垂直な方向であって、マイクロミラー12の反射面12Sに沿った中心線をX軸として規定すると、マイクロミラー12の両側面からX軸上に沿って突出するような形で櫛歯状の可動電極部20A、20B(第1の電極部)が形成されている。可動電極部20A、20Bは、Y軸に関して対称的に配置されている。
可動電極部20Aは、X軸に対しても対称的であり、マイクロミラー12から延出する棒状の突出部22AがX軸上に沿って支持フレーム16の内周面16Aに向けて延びている。突出部22Aの先にはX軸に垂直(Y軸に平行)な電極アーム部24Aが形成されており、突出部22Aから両側に延びている。
さらに、電極アーム部24Aからマイクロミラー12に向けて可動電極26A、26A、26A、26Aが形成されている。よって、可動電極部20Aは、従来のようにマイクロミラー12から支持フレーム16に向けてその先端部が延びるのではなく、一度マイクロミラー12から離れた位置へ延出してから、マイクロミラー12へ向かって戻ってくるようにして、回り込むような形で支持フレーム16からマイクロミラー12に向けて延びている。可動電極部20Bについても、可動電極部20Aと同様、突出部22B、電極アーム部24B、可動電極26B、26B、26B、26Bによって構成されている。
可動電極部20Aの傍には、支持フレーム16Aと一体的に形成された固定電極部30A、30A(第2の電極部)が配置され、可動電極部20Bの傍にも固定電極30B、30Bが配置されている。文字「E」に似た櫛歯形状の固定電極部30A、30Aは、X軸に関して対称的に配置され、マイクロミラー12のX軸方向に沿った両側面に沿って、突出部32A、32Aが支持フレーム16から延出する。
そして、固定電極部30Aの突出部32AからY軸に沿って延びる電極アーム部34Aが形成され、電極アーム部34Aから支持フレーム16に向けて固定電極36A、36AがX軸に沿って形成されている。すなわち、固定電極36A、36Aは、従来のように、単にマイクロミラー12に向けて延びているのではなく、マイクロミラー12近傍まで延出してから、その先端部が支持フレーム16に向けて戻ってくるようにして、回り込むような形で延びている。同様に固定電極30Aは、突出部32A、電極アーム部34A、固定電極36A、36Aを備える。
可動電極部20Aと固定電極部30A、30Aは、櫛歯状の歯が互い違いに配列するように配置され、可動電極26A、26A、26A、26Aと固定電極36A、36A、36A、36Aは、Y軸に沿って交互に一定のピッチ間隔sで並ぶ。また、可動電極26A、26A26A、26Aの先端部と固定電極部30Aの電極アーム部34A、34Aは、所定距離間隔dだけ離れており、固定電極36A、36A、36A、36Aの先端部も可動電極20Aの電極アーム部24Aと所定距離間隔dだけ離れている。すなわち、可動電極26A、26A、26A、26Aと固定電極36A、36A、36A、36Aは、X軸方向に沿って位置がずれている。
Y軸に関して反対側の固定電極30B、30Bも同様の構成であって、固定電極部30Bは突出部32B、電極アーム部34B、固定電極36B、36Bを備え、固定電極部30Bは突出部32B、電極アーム部34B、固定電極36B、36Bを備える。そして、櫛歯形状の固定電極部30B、30Bと可動電極部20Bとは、Y軸と平行な方向において、可動電極26B〜26Bと固定電極36B〜36Bが互い違いに等間隔sで並んでいる。
マイクロミラーデバイス10は、駆動電圧回路(図示せず)に接続されており、マイクロミラー12はDC駆動される。可動電極部20A、20Bと固定電極部30A、30A、30B、30Bとの間に所定電圧が印加されると、互いに極の異なる電荷が生じ、静電引力が発生する。後述するように、静電引力によって可動電極部20A、20Bの傾斜方向に力が作用し、マイクロミラー12が回転する。印加電圧に応じてマイクロミラー12の傾斜角度を調整し、マイクロミラー12をリニア駆動することが可能である。
図2は、図1の破線II−IIに沿ったマイクロミラーデバイスの断面図である。図3は、図1の破線III−IIIに沿ったマイクロミラーデバイス断面図である。
図2では、区間(A)がX軸に沿った断面図を、区間(B)がY軸に沿った断面図を示している。マイクロミラー12の反射面12Sに垂直な方向をZ軸として定めると、支持フレーム16、可動電極26A、26A、固定電極36A、36Aの表面は、Z軸に関してマイクロミラー12の反射面12Sと同じ高さにある。
支持フレーム16と一体的に形成された固定電極部30Aの突出部32A、および固定電極36A、36Aは、支持フレーム16と同じ厚さTを有する。一方、マイクロミラー12と一体的に形成された可動電極部20Aの突出部22A、および可動電極26A、26Aは、マイクロミラー12と同じ厚さtであり、固定電極36A、36Aの厚さTに比べて非常に薄い。
図2の区間(B)に示すように、可動電極26A、26Aは、隣接する固定電極36A、36Aと部分的に対向する。すなわち、マイクロミラー12の傾斜角がない状態(マイクロミラーOFF状態)では、可動電極26A、26Aと固定電極36A、36AはZ軸方向に関して上下に位置ずれしていない。
そして、図3に示すように、可動電極26BをY軸方向から見ると、可動電極26Bの一部が固定電極36Bの一部と重なる。これは、可動電極26Bと固定電極36BとがX軸方向に対して互いに距離dだけずれているためである。このような可動電極26Bと固定電極36Bは、他の固定電極とそれに隣接する可動電極との間でも同じである。
図4は、電圧印加によるマイクロミラー12の傾斜状態を示した図である。図4を用いて、マイクロミラー12の傾斜について説明する。ここでは、図3に示した可動電極26Bと固定電極36Bについて例示する。
静電引力が働かずマイクロミラー12が支持フレーム16に対して傾斜していない状態では、マイクロミラー12の反射面12Sは、支持フレーム16の表面と同一平面上にある。ここでは、可動電極26Bと固定電極36Bが対向するエリア、すなわちY軸から見て重なっているエリアALを網線で示している。
マイクロミラー12を時計方向に回転させるため、初期駆動として印加電圧VをVに設定すると、可動電極部20B全体と固定電極部30B、30B全体との間で極性の異なる電荷が生じる。その結果、可動電極各々とそれに隣接する固定電極との間には、X軸に沿って互いに引き合おうとする静電引力が発生し、可動電極26Bと固定電極36Bとの間にもそのような静電引力が生じる。
可動電極26Bと固定電極36Bとの間には、重なりエリアALを大きくするように、X軸に沿って互いに引き寄せる力が働く。しかしながら、可動電極26Bはマイクロミラー12と一体的に形成されており、可動電極部20Bの突出部22Bから反力を受ける。
一方、マイクロミラー12は、弾性のトーションバー14A、14Bを介して支持フレーム16に繋がっている。そして、可動電極26Bの重なりエリアAL以外の部分が固定電極36Bの方向へ引き寄せられる。そのため、重なりエリアALを大きくする、可動電極26Bを下方向に傾斜させようとする力が作用し、トーションバー14A、14Bの捻れによってマイクロミラー12が傾斜する。
さらに印加電圧Vを大きな値に設定すると、重なりエリアALがより一層拡大するように、可動電極26Bしいてはマイクロミラー12がさらに傾斜する。重なりエリアALはマイクロミラー12の傾斜角にほぼ比例して増加するため、印加電圧Vを上げるほどマイクロミラー12が傾斜していく。
他の可動電極、固定電極についても、同様な電圧印加によってマイクロミラー12を傾斜させる力が働く。マイクロミラー12を時計回りに傾斜させる場合、可動電極26B〜26B、固定電極36B〜36Bの間に静電引力を発生させ、マイクロミラー12を反時計回りに傾斜させる場合、可動電極26B〜26B、固定電極36B〜36Bの間に静電引力を発生させる。
図5は、マイクロミラーデバイス10の製造工程を示した図である。図1のIII−IIIに沿った断面図に沿ってウェハを見ながら製造工程を説明する。
マイクロミラーデバイス10は、酸化膜で覆ったシリコン層にシリコン層を積層させたSOIウェハ100によって作製される。用意されるSOIウェハ100は、導電性のシリコン(Si)層(ハンドル層)T3の上に絶縁体のSiO2層T2(Box層)が形成され、その上にSi層T1(デバイス層)が形成されている(ステップ1)。
最初に、SOIウェハ100のSi層T3に対してサーマルオキシデーション処理が行われ、SiO2層が形成される。そして、Si層T3に対してレジストパターニングが行われた後、レジスト除去が行われる(ステップ2)。
そして、Si層T3にレジスト処理が行われると、次に、Si層T1に対してサーマルオキシデーション処理が行われる。Si層T1に対してレジストパターニングが行われると、エッチング処理が行われる(ステップ3)。さらに、SiO2層T2のエッチング処理が行われた後(ステップ4)、Si層T1に対してレジスト除去処理が行われる(ステップ5)。その結果、マイクロミラーデバイス10が製造される。
このように本実施形態によれば、トーションバー14A、14Bを介してマイクロミラー12が揺動可能に支持されるマイクロミラーデバイス10において、マイクロミラー12と一体的に形成された櫛歯形状の可動電極部20A、20Bが、X軸に沿ってその先端部がマイクロミラー12に向けて延びる可動電極26A〜26A、26B〜26Bを備える。
一方で、支持フレーム16と一体的に形成された櫛歯形状の固定電極部30A、30A、30B、30Bは、X軸に沿ってその先端部が支持フレーム16に向けて延び、可動電極26A〜26A、26B〜26Bとそれぞれ交互にピッチ間隔sで近接配置される固定電極36A〜36A、36B〜36Bを備える。
また、可動電極26A〜26A、26B〜26Bは、固定電極36A〜36A、36B〜36Bに対してX軸方向に沿った距離dだけ支持フレーム16の側にずれており、また、固定電極36A〜36A、36B〜36Bは、可動電極26A〜26A、26B〜26Bよりも十分に厚い。そして、可動電極26A〜26A、26B〜26Bの一部が、Y軸方向に沿って固定電極36A〜36A、36B〜36Bの一部と対向している。
ミラー側の可動電極部20A、20Bと支持フレーム側の固定電極部30A、30A、30B、30Bがそれぞれ回り込むような形で電極を交互に並べ、かつ、可動電極26A〜26A、26B〜26Bの一部が固定電極36A〜36A、36B〜36Bの一部と対向しているため、初期駆動のときわずかな印加電圧によっても、マイクロミラー12は静止状態から容易に傾斜する。
さらに、マイクロミラー12を傾斜させるほど、可動電極26A〜26A、26B〜26Bと固定電極36A〜36A、36B〜36Bとの重なるエリア(対向エリア)が増えていく。すなわち、初期駆動による傾斜開始とともに重なりエリアが最大限度に達するのではなく、可動電極の重なりエリア以外の領域が傾斜に応じて徐々に減少するため、可動電極を傾斜させようとする力がいつまでも働く。そのため、印加電圧を増加させることによってマイクロミラー12をより大きく傾斜させることができる。
従来のマイクロミラーデバイスの場合、マイクロミラーの回転が始まると、可動電極と固定電極との重なり部分が急激に増大して、重なり部分の面積が回転開始直後に最大となり、静電力が平衡して回転が止まるため、マイクロミラーの回転角を大きく取れない。
一方、本実施形態によれば、マイクロミラーの回転に伴って、可動電極の固定電極に対する可動範囲が大きくとれる。そのため、可動電極と固定電極との重なりエリアの変化は比較的緩やかで、マイクロミラーの回転角に応じて徐々に大きくなる。従って、静電力が平衡してミラーが停止するまでの回転角を大きくすることができるとともに、駆動初期から円滑にマイクロミラーを回転させることができる。
本実施形態では、SOIウェハによってマイクロミラーデバイスを製造しているが、それ以外の製造方法でもよい。また、可動電極部、固定電極部の形状はX,Y軸に関して必ずしても対称的でなくてよく、櫛歯形状以外の形状でも適用可能であり、可動電極、固定電極の数も任意である。また、可動電極、固定電極のピッチ間隔も必要に応じて設定すればよく、マイクロミラーのサイズ、形状も選択的に設定すればよい。
本実施形態では、回転軸(揺動軸)をY軸のみとしたが、回転軸をX軸としてもよいし、さらに支持フレームについても、同様の電極部構造を用いて、X軸方向およびY軸方向のいずれの方向にも揺動可能でとして二次元走査できる構造としてもよい。
マイクロミラーデバイスの平面図である。 図1の破線II−IIに沿ったマイクロミラーデバイスの断面図である。 図1の破線III−IIIに沿ったマイクロミラーデバイスの断面図である。 電圧印加によるマイクロミラーの傾斜状態を示した図である。 マイクロミラーデバイスの製造工程を示した図である。
符号の説明
10 マイクロミラーデバイス
12 マイクロミラー
14A、14B トーションバー
16 支持フレーム(支持枠)
20A、20B 可動電極部
30A、30A 固定電極部
30B、30B 固定電極部
26A〜26A 可動電極
26B〜26B 固定電極

Claims (7)

  1. トーションバーを軸として揺動可能なマイクロミラーと、
    前記トーションバーを介して前記マイクロミラーを支持する支持枠と、
    前記マイクロミラーと繋がり、前記マイクロミラーの反射面と平行であって前記マイクロミラーの揺動軸と垂直な揺動垂直方向に沿って先端部が前記マイクロミラーに向けて延びる可動電極を有する第1の電極部と、
    前記支持枠と繋がり、揺動垂直方向に沿って先端部が前記支持枠に向けて延びる固定電極を有する第2の電極部とを備え、
    前記可動電極が、前記マイクロミラーの傾斜していない状態で、隣接する複固定電極と揺動軸の方向に関して部分的に対向することを特徴とするマイクロミラーデバイス。
  2. 前記第1の電極部が、前記マイクロミラーの中心線に沿って延出し、その延出する電極部分から回り込んでその両側に複数の可動電極が並んでいることを特徴とする請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  3. 前記第2の電極部が、前記第1の電極部の両側から延出し、前記複数の固定電極が複数の可動電極と交互に並ぶことを特徴とする請求項2に記載のマイクロミラーデバイス。
  4. 前記複数の固定電極が、ミラー反射面に垂直な方向に沿って前記複数の可動電極よりも厚みがあることを特徴とする請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  5. 前記可動電極が、揺動垂直方向に沿って前記固定電極の先端部よりも前記支持フレームに近い位置から前記マイクロミラーに向けて延びていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマイクロミラーデバイス。
  6. 前記第1および第2の電極部が、櫛歯状に形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロミラーデバイス。
  7. 前記マイクロミラーデバイスが、2つの導体層の間に絶縁層を挟んだウェハによって作製され、
    前記複数の可動電極が、1つの導体層において形成される一方、前記複数の固定電極が、2つの導体層に跨って形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のマイクロミラーデバイス。
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